2018年01月22日

1/22古本を買いに行くのは不要不急ではない。

昨日は今年最初の「みちくさ市」に参加。全く気付かずにいたが、何と四十回目だったそうである。遅ればせながらおめでとうございます。全体的にはとても緩やかな時間が流れて行ったが、最終的には四十四冊を売り上げられたので大いに満足する。お買い上げのみなさま、誠にありがとうございました。隣りがフレンドリーで騒々しくて愉快でアグレッシブな「雨の実」一家だったので、一日中退屈することなくニヤニヤと過ごし、彼女らの店先で異常な違和感を放っていた、子供の頃のトラウマ漫画、ひばり書房「恐怖列車/日野日出志」を250円で購入する。

明けて本日、午前中に早々と雪が舞い始めてしまった。色々片付け進めながら、早めに古本を買っておこうと、傘を差し掛け外に出る。テレビでは『不要不急』の外出は避けるように伝えているが、古本を買うことを急いではいないのだが、古本を買うことは人生に必要なことなので、雪の中でも出かけなければならぬのだ!と、カラパラカラパラとザラメのような雪が傘に当たって小さく跳ね返る中を、荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)へ。せっかくもらった一割引券を今日こそは使ってみせるぞと、午前十一時半過ぎに到着。さすがにこの荒天では誰もいないのでは?と思ったが、豈図らんや!強者の先客が一人おり、二本だけの店頭棚から本を抜き取り抜き取り、ドカンドカンとカゴに収めていた…ま、参りました。店頭で二冊掴んで店内へ。先ほどの強者はとっくに精算を済ませており、店内にいるのは私一人である。店員さんが掃除していたりダンボール箱を片付けたりしているので、何だか開店前もしくは閉店間際のお店に居座っているようで、勝手に緊張してしまう…さぁて、そんな心持ちで、何を一割引で買おうか…。むぅ、小沼丹の「白孔雀のいるホテル」が8000円か。一割引で7200円…安いがさすがにおいそれと手は出ないな…。金城哲夫のシナリオ集「宇宙からの贈りもの」が5000円。一割引で4500円か…今日は止めておこう。そんな風に棚前を移動しつつ、芸能関連のコーナーに行き着いたところで、隅っこに欲しかった一冊が挿さっていたことを思い出す。そうだ、これにしよう。創世社ラジオ新書「わが名はペテン師/小野田勇・キノトール」を取り出して帳場に向かい、割引券とともに差し出して「この本にこれを使います」と伝える。すると2000円の本が1800円になり、宝石社「殺意という名の家畜/河野典生」春陽堂書店「現代千一夜物語/入江徳郎」と合わせて計2160円で購入する。
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外に出ると、すでに歩道はシャーベット状と化し、雪が積もり始める徴候を見せている。震えながらも、転ばないように気をつけながら家へと戻ると、嬉しい本が一冊届いていた。原書房「石上三登志スクラップブック 日本映画ミステリ劇場/原正弘編」である。同出版社から「古本屋ツアー・イン・ジャパン」を出してくれた編集者さんの最新担当単行本で、そのよしみでご恵投いただいたようだ。ありがとうございます!編者の原氏は、一箱古本界では「悪い奴ほどよくWる」として知られている方で、以前にも盛林堂ミステリアス文庫で、同じ石上氏の「ヨミスギ氏の奇怪な冒険」を編み上げている。…あぁ観たことのないミステリ(スリラー含む)&探偵(怪奇少々含む)映画が、次から次へと登場して来る。冒頭の桂千穂との対談は、それだけで日本ミステリ映画黎明期史として成立しているじゃあないか。こういうのを読むと、とにかく映画が観たくてしょうがなくなるんだよな…「夜光る顔」「バラ屋敷の惨劇」「三面鏡の恐怖」「死美人事件」「幽霊塔」「吸血鬼」「刺青殺人事件」「幽霊列車」「七つの宝石」「私刑」…。
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2018年01月20日

1/20明日は冬の雑司が谷へ!

大寒の日であるが、わりと暖かな陽気と日射しに守られ恙無く日中を過ごし、無事に家に帰って昨日の続きの「みちくさ市」の準備を進める。ひたすら値付、値付、値付…途中からビールを飲み始め、ダラダラと値付、値付、値付。午後九時にすべてを終えて、明日の準備ようやく完了!雑本・珍本・探偵&推理小説・付録本・古書・雑本・仕事した本・ブログで紹介した本…様々に安値で揃えましたので、どうか冬の日曜日に、雑司が谷にお立ち寄り下さいませ!お待ちしております!
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『第40回 鬼子母神通り みちくさ市』
◆2018年1月21日(日)
◆11:00〜16:00(雨天中止。当日8:00に天候による開催の有無を決定)
◆雑司が谷・鬼子母神通り(東京都豊島区雑司が谷2丁目・鬼子母神通り周辺・東京メトロ副都心線・雑司が谷駅1番出口または3番出口すぐ)
◆お問い合わせ michikusaichi●gmail.com(●をアットマークに変えて送信してください)
みちくさ市本部 携帯電話:090−8720−4241
http://kmstreet.exblog.jp/
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2018年01月19日

1/19疲労未だ抜け切らず古本を準備する。

一晩寝ても、昨日の疲労の泥沼からは抜け出られない…教授風に言えば、未だライヘンバッハの滝壷から、陸上に上がれずというところか…。だが体を動かし、些事をこなしつつ日曜の古本市の準備も少しずつ進める。昼過ぎ、昼食後に外出。銀行に寄って釣り銭を作ってから、せっかく外に出たのだから古本を買って行こうと丸ノ内線で銀座に出る。複雑な地下道を記憶をたどって上下する通路をたどり、『松屋銀座』で17日から開催中の「第34回銀座古書の市」(2015/01/25参照)に到着する。ガラスケースや美術品&骨董品寄りの紙物が多い、高尚な古本市である。それでも古本棚は所々にしっかりとあるので、ワクワクしながらへばりつくと、側にダークスーツ姿の女性がスッと身を寄せて来た。あっ!鎌倉の「公文堂書店」さん(2010/03/28&2017/04/28参照)じゃないですか。聞けば「銀座古書の市」には今回が初参加とのこと。「もう誰をターゲットにして、何を持って来たらいいかまったく分からなくて…」と手探り状態での不安を吐露。しかし品揃えは古書や紙物中心でしっかりしており、中でも昭和初期風俗の本たちには大いに心惹かれてしまう。その後場内では、サイン入りバットを展示している「ビブリオ」(2010/10/03参照)小野氏とも出会い言葉を交わす。結局最初から最後まで銀座の雰囲気に飲まれたように緊張して会場を一巡し、「五十嵐書店」(2009/07/13参照)の棚から選んだ、筑摩書房文芸新書「狂った鬚/飯沢匡」(カバーナシだが献呈署名入り…あぁ、俺は今日もまた、裸本を買っているのか…)を800円で購入する。市は1/22まで続く。会場を後にして、エスカレーターには向かわず脇に折れ、静かなデパートの階段を、くるくるくるくると下って行く。手摺から下を覗き込み、吸い込まれるような角形螺旋に毎度毎度驚嘆し、フロアごとの違った売場の、寂し気な端を一瞬掠めるのは、子供の頃からの癖となっている、私にとっての秘かなデパートの楽しみ方である。
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そしてそのままおとなしく家に帰り、再び古本市の準備に取りかかる。今日の作業は、古本を寄せ集めて、クリーニングするところまで。値段は明日の夜、付けることにしよう。
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1/18古本屋ツアー・イン・新保博久邸【第四章】

中一日で、新保博久教授邸の引越しお片づけに『盛林堂イレギュラーズ』として向かう。昨日「古書いろどり」(2015/12/11参照)の店内整理お手伝いで本の雪崩が額を直撃した「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏といつもの場所で午前十時に待ち合わせ、颯爽と教授宅へ。するとなんと!教授宅前に、トランクルームや本邸内の本棚やラックが、一部粗大ゴミとして出されているではないか!
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これを一人で!教授、がんばったなぁ〜と小野氏と顔を見合わせ、四階へ上がる。ドアを開けてくれた教授は、すっかり疲労困憊の態。「ライヘンバッハの滝に落ちたホームズの気分です…」と、独特な例えで今の心体状況を表してくれた。

本日のミッションは、本邸の片付けなのだが、その前にトランクルームに詰め込んである、これまで仕分けて結束しまくった本束を運び出すことに決める。教授には取りあえず本邸の本の仕分けに専念してもらい、古ツア→本をトランクルームから階下へ運び出し、小野氏→その本を『盛林堂号』に積んで西荻窪の倉庫へ運び込む、ということになる。本束の内訳は、単行本が140本、ノベルスが55本、文庫本が105本…大体合計で7300冊ほどである。で、まずは階下に下ろすためにエレベータ脇に積み上げるとこうなる。
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で、『盛林堂号』に積み込むとこうなる。
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サスがガッツリ沈み込むほど積み込んでも、とても一回では終わらない。途中、あまりに大量の本束を玄関先に積み上げていると、通りかかった近所のオバ様に「この中には、図書館があるんですか?」と聞かれてしまう。本を読むことを生業とする個人の蔵書であることを告げると「私も本好きだけど、これはまぁまぁまぁまぁ…」と目を丸くしてニヤニヤ…まぁ確かに想像を絶する光景ですよね。結局この教授宅と西荻窪を四往復して、どうにか第一ミッション終了。時刻はすでに午後二時半…。

この後はいよいよ本邸の本の仕分け&結束に入る。【プレリュード】時に(2017/12/14参照)左奥の和室に積み上げておいた本の山があるのだが、これを新たに掘り起こし、袋に入ったままのものを袋から出し、サイズを揃えて隣りの部屋の教授にカゴ詰めして渡す。それを教授が仕分けた後、同じ右部屋にいる小野氏が素早く結束。激細通路に束がある程度溜まったら、それを私がトランクルームに適宜運び込む…これらを山が無くなるまでひたすら継続して行くのだ。
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本の詰まったカゴを流れ作業のように渡して行く…「なんでこんなに本があるんでしょう?」「もっと早く小野さんを呼んでいれば、こんなことにならなかったんですね」「果物の収穫みたいです」「今回は実りが多いですね」「まだ…ウッフッフッフッフ…無限」以上は教授のつぶやきである。作業はその後午後七時まで続くが、全員がライヘンバッハの滝に落ちたようにゼイハァ疲弊してしまい、単行本を後少しと、ノベルス&文庫本を残したところで終了となる。…でもまぁ、良くこの短期間でここまで漕ぎ着けたものだ。だが果たして、教授は無事に京都に引っ越せるのか?ちなみに教授はこの引越し準備で、なんと体重が五キロ減したそうである…。次回、いよいよ【最終章】(予定)。

本日の作業御礼拝受本は、本邸山掘り起こし作業中に確保しておいた、集英社「星の時計のLiddell 1/内田善美」論創社「新幹線大爆破/ジョゼフ・フランス+加藤阿礼」湘南探偵倶楽部叢書「白魔の一夜/ルウフワス・キング」河出書房新社「あたしが殺したのです/森田雄三」である。「あたしが殺したのです」は教授が学生時代に目白の古本屋で100円で買ったもの。長らく作家の竹本健治氏に貸していたそうで「私より竹本氏の元にあった時間が遥かに長い」とのこと。「それにしも何故その本が、あの山の中に…」。それは、返してもらってそのまま奥の部屋に放り出していたからですよ、教授!
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2018年01月17日

1/17力道山に決めた!

日中は三月ぐらいの暖かさになるという予報にすっかり裏をかかれ、一月の寒さに震えながら下連雀に流れ着く。するとちょうど目の前にバス停があり、幸いにも調布まで行くバスも停車するようだ。よっしゃ、もはや午後二時半だが、今日からスタートした「第3回 調布の古本市」(2016/02/24参照)に向かうとするか。十分ほど待ったバスのシートに腰を下ろし、次第に強くなる雨の中を『国立天文台』の冬枯れした広い林を眺めたりしながら、およそ三十分後に調布駅北口に到着する。冷たい雨は、ますます強くなるばかりで、すぐに横断歩道を渡り『調布パルコ』の中に逃げ込む。エスカレーターで五階まで上がり、催事場の古本市会場に無事到着。場内は老若男女で程よい混み具合である。今回の要注目は「にわとり文庫」さん(2009/07/25参照)のブースである。今年は年明け一月恒例の「ニワトリブンコ新春100円均一大会」(2017/01/03参照)が開かれなかったので、その代わりにこの古本市にお値打ち古本を並べているらしいのだ。狙いは安値の裸本少年探偵小説なのだが、恐らく古本神と古本修羅が殺到したであろう開始時間に突入出来なかったのは、絶望的な痛手であることは間違いない…何か、何か一冊でも残っていれば良いのだが…おっ、あるじゃないか!高木彬光「幽霊馬車」と島田一男「黄金孔雀」か…値段を見てしばし考え込む…どうしようかな…島田一男先生の本は確かに欲しいが、これはゆまに書房の復刻版で読めるしな…ここは、値段から見て「幽霊馬車」かな。などといっちょまえに悩んでいると、本が背を見せて並ぶ平台右脇に、一冊の裸本が立て掛けられているのが目に留まる。こ、これは、三橋一夫の「力道山物語」じゃないか。こんなのもさり気なく並んでいたのか。値段は…千円!どうしてこの本が、誰にも見向きもされなかったのか!いやもうこれに決めました。というわけで、室町書房「プロ・レスラー 力道山物語/三橋一夫」(カバーナシ)を購入する。この古本市は1/31(水)まで続く。
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2018年01月16日

1/16古本屋ツアー・イン・新保博久邸【第三章】

今週も懲りずに『盛林堂イレギュラーズ』として活躍するので、午前九時半に都内某駅で「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏と待ち合わせ、氏が今日も微妙に遅刻して来たことを即座に水に流しつつ、教授宅を訪れる。すると教授は二度寝の真っ最中だったらしく、インターホンの応答にいつもの三倍の時間を要してしまう。

今日のお引っ越し準備ミッションは、四階トランクルーム残り二部屋の仕分けと結束。それに加え、自宅部屋前のトランクルーム+新たに発覚した三階トランクルーム一部屋の本の整理を、どうにか終わらせることに心血を注ぐこととなる。まずは四階留置場風トランクルームの様子を見に行くと、おぉぅっ!左奥の部屋が教授の孤軍奮闘により、すでに仕分け済みの麗しい光景となっている。
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こうなれば話は早く、私が不要の本を搬出して棚の解体を進める間に、小野氏と教授は左手前の部屋の整理をひたすら進めることにする。と言うわけで今日の三人の役割は、教授→仕分ける人、小野氏→結束する人、古ツア→運ぶ人を徹頭徹尾務めることに決まる。本を懸命に運び出し積み上げつつ、当然の如く卑しい心を立ち上げて、欲しい本も品定めして行く。すると隣りの部屋で小野氏も、選別と結束を進めつつも、したたかに買取本を教授に申告しつつ確保してる模様。様子をうかがっていると、何だか羨ましい本ばかりなので、古本的嫉妬の炎が激しく燃え上がってしまう。そんな作業を三時間ほど進めた後、もはや常連になりつつある豚カツ屋で昼食を摂った後、三階トランクルームを偵察。
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ここの本はそれほど量は多くないが、教授の居住空間である四階でなはいので、さすがにここで仕分け&結束作業を進めるわけにはいかない(だが教授は「三階でも作業スペースはあるはずだ」と提案。その場所が、奥の狭いコインランドリーだったり、屋外の屋根の上だったり…教授、却下します!)。と言うわけで、地道に本を四階に運び上げることにする。その方法は、台車代わりに金属ラック棚に本を積み上げ、ひたすら運ぶことにする。何だかカーゴでトランク類を運ぶ、ホテルのポーターみたい…。
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五回ほどエレベータで上下し、どうにか役目を終えるや否や、次は四階の部屋前トランクルームの運び出しにかかる。ここには不要な本は意外に少なく、どれも教授が仕事に必要とする資料本ばかりなので、作業は比較的楽であった。それにしても棚に並ぶ資料本の素晴らしいこと!探偵小説関連・ミステリ関連・犯罪関連・警察関連・同類の地方出版物関連…良くぞここまで!と褒め讃えたくなる蒐集っぷりなのである。
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そんなこんなを結局九時間ほどぶっ通しで続け、午後七時にミッションをコンプリートする。結果、全員がゼイハァ完全疲弊。いやぁぁぁぁぁぁ、お疲れさまでした。これでどうにか本宅以外の整理にメドがつき、いよいよ次回は本邸に着手することになる…何が出て来るか楽しみ楽しみ。そして本日の超絶作業の報酬として、春陽堂日本小説文庫「盲目の目撃者/甲賀三郎」(イタミ、落書きあり)「血液型は語る/正木不如丘」「眞夏の殺人/大下宇陀兒」早川書房「オシリスの眼/オースティン・フリーマン」日本公論社「霧中殺人事件/ミニオン・G・エバアハート」を拝受する。(つづく)
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あぁぁぁ、でも今日は本当に疲れだぁ…。
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2018年01月15日

1/15四年ぶりの「ボロ市」で古本を求め彷徨う。

最近足の遠退いていた、世田谷の「ボロ市」(2014/12/15参照)に突然行きたくなって、すぎ丸→京王線→世田谷線と乗り継いで、午前九時半に世田谷駅に到着する。以前見た時より一段と人の姿が多い気がする、露店が並び続ける通りに、早速身を投じる。
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骨董にも民具にも着物にも食にも安売品にも陶器にも古道具にも玩具にも興味なく、目指すは古本のみ!なので動きはスピーディーである。いつもの和本と教科書のお店では何も見つけられず、センスの良い紙物や絵葉書を並べるお店にも時たま食いつくが何も買えず。あっという間に折り返して代官屋敷のあるメインストリートに足を踏み入れる。すると古い玩具が並ぶ店先に、古本の詰め込まれたダンボール二箱を発見。二冊100円である。「こち亀」や新しい文庫が目立っているが、諦めずに探って行くと、底の方に古書が溜まっていた。興奮して掘り出し、欲しいものを箱から取り出してアスファルトに積み重ねて行く。密教科学社「アガルタ(虹の都)/R・E・ディクホフ」藤浪會「淺間手帖/杉浦非水繪・杉浦翠子歌」軽井沢観光文化協会「詩と写真 浅間八態」東京創元社 世界推理小説全集16「グリーン家殺人事件/ヴァン・ダイン」春陽文庫「氷柱/多岐川恭」(第一刷)早川書房「水晶の中の未来/ルース・モンゴメリイ」を計200円で購入する。おぉ、充分過ぎるほどの収穫だ!と箱との出会いに満足しつつも、さらに古本の影を求めて、地面から足先に伝わる冷気に震えながら、さらにギュウギュウになって来た市会場を彷徨い続ける。「林書店 上町店」(2008/12/04参照)が早い時間からちゃんと露店を開いているのに感心するが、今日は何も買わずに通過する。そして南に延びる骨董濃度の高い脇道に入り込む。途中に洋書写真集古書を並べたお店あり。ほほぅ、表紙がちょっと破けているが「Cowboy Kate and Other Stories」があるじゃないか。だがどうせ高いんだろうなと、値段を聞くこともせずに高を括って通過してしまう。そして最後のどん詰まりのお店で、古い映画パンフが置かれているのを発見し、屈んで一冊ずつチェックして行く…その時、右隣りの人垣がバラけて、狭い店先が見通せるようになった。よぉ!古い児童文学が五冊ほど置かれているぞ。近付くと、四冊は箱入りのルパン全集で、一冊が偕成社のSF名作シリーズであった。値段を聞くと千円なので、値下げ交渉もせずに即購入してしまう。ちゃんとカバー付きの偕成社「宇宙からのSOS/ラインスター・作 亀山竜樹・作」である。さらにすべての通りを歩き通し、途中海上自衛隊の楽隊や代官行列に行く手を阻まれたり、所々に文庫箱や映画パンフ箱を見つけたりするが、他には何も買えずに終わる。この市は明日16日も開かれる。

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これが本日の収穫。上段真ん中の「アガルタ(虹の都)」は昭和三十六年刊の、オカルトネタ本古典の一冊である。地下のプラスチック都市・アガルタ!金星蛇人!火星霊人!火竜(宇宙船)!アトランティス&レムリア大陸!ノアの洪水!原水爆戦!その展開はもはやSF!こんな奇書がボロ市の箱に紛れ込んでいるとは。読むのが楽しみ楽しみ。そして「淺間手帖」は、なんと杉浦非水とその妻で歌人の杉浦翠子の署名入りであった。ウヒヒヒヒヒ、とても幸せである。
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2018年01月13日

1/13東京・明大前 七月堂古書部

震えながら明大前に流れ着き、駅へフラフラ向かいながら、何処の古本屋さんに行こうか考える。「七月堂古書部」(2017/04/29参照)を見てから、ブラブラ歩いて東松原の「古書 瀧堂」(2014/05/01参照)に向かおうか。そんな風に漠然と考えながら、井の頭線線路の南側の、西第一番目の踏切を目指す。…あれ?もう古本幟がはためいているじゃないか。入口は裏通りのはずなのに…あぁっ!店舗が表通り側に移動し、しかも広くなっている!元は印刷会社の入口&受付周りに棚を置いて古本を並べていただけの、小さなお店だったのに、これでは完全に本格的な古本屋さんではないか!ついつい元の入口を見に行くと、こちらは完全に事務所の裏口と化していた…。とても嬉しいことだが、いったい何がそんなにも、古本屋稼業に火を点けたのだろうか?店頭右側には100均箱と100均カゴ棚が置かれ、左の壁際には100〜300円の単行本棚が置かれている。ドアベルを鳴らして店内に進むと、木材を基調に店舗としてしっかりと内装されており、左壁には日本文学・新書・日本文学文庫・海外文学・海外文学文庫、少し飛んで詩集・歌集・句集の集まる棚となり、これらは奥の五十センチほど下がった帳場&事務所フロアへアプローチする通路の低い壁にも取り巻いて行く。フロアにはフカフカのソファと、柱を囲む幻想文学・民族楽器・絵本・児童文学棚があり、オススメ本テーブルも接近している。入口右横はガレージセールコーナーになっており、ここには古本ではなく様々な雑貨類が集められている。そこから始まる奥にナナメに延びて行く右壁棚には、江戸・本・出版・料理・猫・動植物・コミック・映画・音楽・写真・芸術哲学・思想・民俗学・近現代史・歴史・中国・文学評論・詩評論と並んで行く。棚の上には尺八が飾られ、これもしっかりと販売されている。本当にちゃんとした、詩歌に強く真面目な古本屋さんである。新しめの本が中心だが、何はともあれ明大前に古本屋さんが帰って来たことを、言祝ぐべきであろう。奥の小階段を下り、岩波新書「過去と未来の国々/開高健」を100円で購入する。…ところが!お店の写真を撮ったはずなのに愚かにも撮れていなかったので、いただいた栞の写真をここに掲げておく次第です。
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★お知らせ三つ!

1. 「本の雑誌」で連載中の「毎日でも通いたい古本屋さん」。そろそろ発売になる二月号では、横須賀・県立大学の「港文堂書店」に秘密取材。横須賀の古本の火を守る母娘の生き様に感謝します!

2. 今年最初の「みちくさ市」に、やっぱりいつの間にか溜まって行く古本を運んで参戦します!いつものようにミステリと文学と変な本と珍しい本と古書を手にしたい方は、どうか寒くとも足をお運び下さい!元日に凶を引いた男と、新年の挨拶を交わしましょう!
『第40回 鬼子母神通り みちくさ市』
◆2018年1月21日(日)
◆11:00〜16:00(雨天中止。当日8:00に天候による開催の有無を決定)
◆雑司が谷・鬼子母神通り(東京都豊島区雑司が谷2丁目・鬼子母神通り周辺・東京メトロ副都心線・雑司が谷駅1番出口または3番出口すぐ)
◆お問い合わせ michikusaichi●gmail.com(●をアットマークに変えて送信してください)
みちくさ市本部 携帯電話:090−8720−4241
http://kmstreet.exblog.jp/

3. 地元・阿佐ヶ谷で開く古本屋さんについての講演会。申し込み締め切りまであと一週間となりました。恐ろしいことに80名も入れますので、どうかどうかどうかどうかどうかどうか奮ってご参加下さい。こちらもお待ちしております!
『古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷』
◆開催日 平成30年2月4日(日曜日)
◆開催時間 午後1時30分 から 午後3時30分 まで
◆対象 一般、高齢者
◆定員 80名(抽選)
◆開催場所 阿佐谷地域区民センター(杉並区阿佐谷南1丁目47番17号 電話:03-3314-7215
阿佐谷地域区民センター)
◆申し込み締切日 平成30年1月20日(土曜日)
◆申し込み 往復ハガキ(1人1枚)に「講座名(古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷)、〒・住所、氏名(フリガナ)、年齢、電話番号、返信面のあて先」を明記のうえ、1月20日(必着)までに、阿佐谷地域区民センター協議会(〒166-0004 杉並区阿佐谷南1丁目47番17号)へお申し込みください。
http://www.city.suginami.tokyo.jp/event/kuminseikatsu/chiiki/asagaya/1037376.html
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2018年01月12日

1/12東京・吉祥寺 book obscura

パンを早めの昼食とし、とっても寒い表に飛び出す。まずは荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)に詣で、表で読売新聞社「青島の意地悪議員日記/青島幸男」三一書房「にっぽん昆虫記 今村昌平作品集」評論社「韓国の怪奇民話/柳尚煕・監訳」を掴み、店内で東京創元社「わが夢と真実/江戸川乱歩」を掴み、計864円で購入する。

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続いて吉祥寺に向かい、『公園口』から街に出て、平日でもそぞろ歩きの人々で賑わう『丸井』の西寄り脇道を抜けて、降り注ぐ陽光にキラキラしている『井の頭公園』に到着。『井の頭池』はちょうど池の水を抜く“かいぼり”の真っ最中で、すっかり水深を浅くして、粘っこい泥を晒している。そんな光景を眺めながら『七井橋』を渡り、『井の頭自然文化園(水生物園)』とボート乗り場に挟まれた小広場を通り抜けて『狛江橋』も渡って、池の南岸に到達する。すると目の前にはカフェやレストランへの階段がズラリと並んでいるが、左端の階段を選択して、アパートと一軒家が混在する閑静な住宅街に入り込む。道なりに南に進んで行くと、その出口に黒く細身な鳥居が立っている。その下を潜り、寂し気な『井の頭公園通り』に入って西北へ。すると右手に『ファミリーマート』が見えて来たと思ったら、その隣りが写真集専門の古書店であった。白いマンション一階にはめ込まれた、シンプルに洒落たお店で、店頭にはちゃんと安売本が置かれている。ショップカードやポストカードや『写真集買取します。』札などが置かれたボックス棚に、100均の一般文庫&雑誌・二冊で500均単行本が並べられている。お店のショップカードには、店名の由来になっている『カメラオブスキュラ(乱暴に言うとデッカいピンホールカメラ。画家などが外の景色を下絵としてトレースするために使われた)』の投影図解が本と組み合わされたマークが刷り込まれている。中に入ると、木材を基調とした今時な空間。右壁の上下に二段の頑丈なボックス棚が据えられており、そこに大判の写真集が収められている。日本の写真家・ヨーロッパの写真家・アメリカの写真家・ニューカラー・スナップ・ポートレイト・報道写真・ネイチャー&アニマルなどにジャンル分けされ、注意深く愛情深くセレクトを進めた仕事っぷりが、ジワジワ伝わって来る。右端下段には、少しだけ絵本も置かれている。中央には大きなテーブルがあり、新刊とともに特集・写真集が面陳されている(この時は女性写真家の作品集が集められていた)。左壁はギャラリースペースとして機能しており、下の棚には展示と連動した新刊が並べられている。奥の帳場には横にガラスケースがあり、主に洋書写真集のプレミア本が飾られている。写真集の冊数はそこまで多くはなく、また洋書の配分が多くマニアックなのだが、その分全体的に眺めて楽しめる余裕が持てる。ピンポイントに良質な作家を集めているので、既知未知問わずに遠慮なく重い本を手にして、ゆっくりページを開いて行けば、いずれ好みの写真に出会う大事な時が訪れるだろう。…とそんなことを言いながら、結局写真集は買わずに、表から持ち込んだ100均文庫、ちくま文庫「大衆食堂パラダイス/遠藤哲夫」創元推理文庫「炎の眠り/ジョナサン・キャロル」を計200円で購入する。

ところで「ささま書店」で購入した「青島の意地悪議員日記」であるが、ページを開いたら思わぬ贈物が挟まっていた。まさにこの本の大元である、昭和四十三年に青島幸男が参議院選挙に初立候補した時の『選挙葉書』である。青島は全国区で、石原慎太郎に次ぐ2位で当選する。
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2018年01月10日

1/10古本屋ツアー・イン・新保博久邸【第二章】

昨日に引き続き、本日も『盛林堂イレギュラーズ』として立ち働く。2017/12/19の続きとなる、ミステリ評論家・新保博久教授邸のお引越しお片づけである。だが年明けに「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏が教授に電話したところ、恐ろしいことに、本に関してはほとんど作業が進んでいないことが判明する…前回あれほど要・不要本の仕分け作業をお願いしていたのに、ほぼ何もしていないとは!このままでは、案の定一月中に教授が引っ越せなくなってしまうではないか!と大きな危機感を抱き、多少遅刻してきた小野氏と最寄り駅で落ち合い、すぐさま教授邸に突撃して決死の突貫作業に取りかかる。本日のミッションは、本邸ではなくマンション内トランクルームの本の仕分けと、本棚の解体である。四部屋のうち、何部屋まで片付けることが出来るのか…。作業に取りかかる前に、教授から「これ、関西土産です」と、今や関東では買えなくなったカール(チーズ味)と七味唐辛子をいただき、脱力してしまう。

ここ数日の間に、教授には必要とする本を書き出してもらっていたので、それを元にしてそれぞれが本の選別を進めて行く。トランクルームの中に閉じ込められると、たちまち囚人気分に襲われる。あまつさえ、教授に金網越しに飴を手渡され、悲しい差し入れ気分も味わってしまう…。
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そして肝心な作業は、初っ端からかなり難航を極めることになった。まず教授のメモが書きなぐっているので読み難いこと、それに作家ごとに特定作品指定があったりすること、ルーム内が暗いこと、通路が激狭なことなどなど。
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※これが教授のメモである。各棚ごとに掲出されていた。だが抜けもかなり多くあり、結局不要本として出したものを、再び棚に戻す虚しい作業あり。

軟体人間に変化し、テレスコープ・アイ(by香山滋)を振り回し、棚の上段から下段まで容易く確認出来れば、どれだけ楽に作業が進むことか…。かなり苦心して選別を進めながら、手放す本は廊下に出しまくり、縛り易いように同じ高さに揃えて行くと、そこにはたちまち本の海が誕生してしまう…恐ろしい光景だ。
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それを小野氏が結束しつつ、私は右側二部屋の本を表に出し切り、スチール棚の解体を進めて行く。棚上のボックス棚から雑誌を抜き取り、下に下ろす。その後二本の棚を解体。ふぅ、続いて右側手前の部屋だ。こちらも棚上棚を下ろし、ツッパリ棒を外し、棚の解体に取りかかる…だがその瞬間、最初に背中にかなりの重量がもたれかかり、さらに次の瞬間、たくさんの本が上から降り注いで来た。壁際の本棚が突然こちらに倒れかかって来たのだ!咄嗟に必死に支えつつも、本の雨と大きな落下音が、心の中に恐慌を巻き起こす!これはヤバイ、ヤバイぞ!だが、背中に力を込めて踏ん張ると本の雨は止み、棚の傾きもひとまず押さえることが出来た。息を荒げながら棚の上を見上げると、雑誌がたっぷり詰まった棚が、かろうじてバランスを保ち乗っかっていた…これが落ちて来ていたら、確実に病院送りになっていたな…。九死に一生を得た思いで、「小野さん、小野さん!」と外に向かって呼び掛けると、駆け付けた小野氏が顔を青ざめつつも、すぐさま棚と崩れ落ちた本の復旧作業に入ってくれた。こちらはその間、動けぬ体で取りあえず懸命に棚を支え続ける。途中、そんな緊急事態に陥っているのに、教授がノンアルコールビールを持って現れ、にこやかな笑顔で「まぁ動けぬ状態なら、これでも飲んで一息入れて下さい」とキング・オブ・暢気な振る舞い。思わず気持ちが和んでしまう。結局二十分ほど倒れかかる棚を支え続け、体力を一気に削り取られてしまった。
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※必死に棚を支える己の手を激写してみました…。

そんなことがありながら、午後七時前まで作業を続け、どうにかトランクルーム右側二部屋の整理仕分け作業完了に漕ぎ着ける。また近日中に、左側二部屋&ドア前トランクルーム&本邸の急ピッチ整理仕分けのスケジュールを組み上げて、本日のお仕事は終了を迎える。教授。小野さん、お疲れさまでした。命の危険を味わった報酬に、共に函は傷んでいるが、光風社「墓標なき墓場/高城高」浪速書房「天狗の面/土屋隆夫」をありがたく頂戴する。(つづく)
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posted by tokusan at 23:03| Comment(2) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月09日

1/9古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸【第一章】

午前八時、西荻窪集合。新年早々ミステリ評論家&稀代のアンソロジスト・日下三蔵氏の書庫整理に、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏とともに向かう。今回は古本社会科見学&助太刀を兼ねて、以前から「盛林堂」店員として活躍中の、小野氏の愛妻も同行。午前十時前には現地に到着し、まずは本邸で日下氏と合流する。その時玄関の書類&書簡山が消えているのに驚き、玄関上がり口から廊下へのアクセスが格段にスムーズになったことを大いに讃える。そしてすぐさま日下号と車列を連ね、ご近所のマンション書庫へと向かう。もはやここに来るのも三回目となると、街の景色や道筋や匂いさえも記憶しており、すっかり見知った書庫への通い路である。

到着すると、まず日下氏は玄関ドアをゲラや書類の入った紙袋二つをドアストッパーにし、皆を招き入れる。いつも通り本の渓谷のような通路をたどり、まずは前回作業整理(2017/12/27参照)したお風呂場を見に行くと、おおっ!日下氏のさらなる努力により、洗面所には新しい棚が入り、風呂桶の上には簀子が敷かれ、合理的に収納力を増加させていたのである。その自主的努力をさらに讃え祝ったのも束の間、ただちに気を引き締めて作業に取りかかる。本日のミッションは、キッチン部分とその周囲のコミック山&雑誌山を整理し仕分け、キッチンを作業が出来るほどに解放し、新しい棚を組み上げ据えるところまでを目標とする。
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午前十時過ぎに作業開始。小野氏が混沌の海に飛び込み、ブツを掘り出して行く。それを私が受け取り、コミックは風呂場で仕分ける日下氏に託し、たくさん出て来るVHSビデオを玄関側の小野夫人に託し結束してもらうこととなる(雑誌はひとまず後回し)。すぐに積み上がるコミックタワーを、日下氏の仕分け具合を確認しながら、小出しに渡して行く。仕分けが滞ると本が溜まってしまい、たちまち全体のスピードが低下することを日下氏は熟知しており、なかなかのスピードで仕分けをこなして行く。だが三十分も続けば「何でこんなにコミックばっかり」「どうしてこんなにたくさん」「あぁっ!三巻がない!」などと苦しみ始めるので、「何故ならこれはみんな日下さんの業なのです」と言い放っておく。途中、長年本の山に塗り込められたような冷蔵庫が発掘される。冷凍庫は空だったが、冷蔵庫には……ふぎゃぁっ!結局午後一時前まで、全員が未来の管理社会下で、コミックを掘り出す者・コミックを運ぶ者・コミックを仕分ける者となったように、ひたすらコミックとVHSの奴隷となる。だが、そんなに頑張った甲斐があって、キッチン部分はその半分が解放され、奥のリビングへの通路がさらに解放される。床が見える!人がぶつからずに擦れ違える!ここはまるで、ちょっと本が置いてあるだけのキッチンだ!とその成果を喜び、昼食と買い出しを兼ね、ひとまず南風の吹き荒れる外へと出かける。
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お寿司をお腹に補給し、メジャーを金物屋で購入し、午後は雑誌の仕分け&搬出作業を行いつつ、同時に第一次リビング解放作戦にも取りかかる。するとコミックばかりと言っていた区画から、おぉ、博文館文庫「猛犬燈台/押川春浪」がっ!九鬼紫郎の時代劇が次々と!極美の函バージョンの山田風太郎「笑う肉仮面」!城昌幸の「古城の秘密」だとっ!などが次々と見つかり腰を抜かしかけ驚いている最中、見たことのない楠田匡介の「フランダースの犬」を手にする…こんなバージョンもあったのか…と思っていると、すぐさま別バージョンの「フランダースの犬」を発掘する。よし、この二冊は取りあえず一緒にしておこう。リビングの整理と並行して雑誌の整理も進めると、嬉しいことに意外に手放す雑誌が多く出たので、さらに驚くほどのスペースが誕生してしまった。後はリビングのコミック・古本・献呈本・VHSの分類整理を行い、美しい山を新たに築いて行く。その過程で、壁棚にたくさんの付録本が横積みになっているのを目撃し、興奮する。
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そのなかのダブり本を「盛林堂」が引き取ることになるのだが、その仕分け過程で日下氏が、梶竜雄の「フィルムの秘密」を見付け出し「これ持ってたんだ。やった!梶竜雄の付録本が、これでようやく全部揃った」と喜んでいる…だがそれって『揃った』んじゃなくて、すでに『揃っていた』のでは…まぁ何はともあれ整理の結果、意外な喜びが生まれるのは素晴らしいことである。そして袋に入ったままの本を取り出していると、その中から驚くべき一冊が飛び出してきた。またも楠田匡介訳の「フランダースの犬」がっ!しかもちゃんとバージョン違いなのである。これで三人のネロと三匹のパトラッシュが揃ったことに!とそのあまりに馬鹿らしい光景に、全員大爆笑する。
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その後、おニューの棚を組み立て据え置き、空き部分の寸法を測り、さらなる棚の設置を計画する。時刻は午後五時半に至り、本日の目標を無事に達成し作業終了となる。いやぁ皆様、古本とVHSとの大乱闘、お疲れさまでした!清々しい気持ちで、夕食にハンバーグやトルコライスを食べながら、次回の作業について早くもミーティングする。(つづく)
posted by tokusan at 22:39| Comment(4) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月08日

1/8東京・清澄白河 リサイクルサービス モトキ

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古本神・森英俊氏から、店名不明の「謎の店」としてタレ込まれたお店に向かう。だがその前に荻窪にタッタカ向かい、「ささま書店」で文林堂双魚房「武蔵野隨筆」(函ナシ)Thames&Hudson「THE GRAPHIC LANGUAGE OF NEVILLE BRODY」を計216円で購入してから、丸ノ内線と半蔵門線を駆使して、隅田川の東岸におよそ五十分で到着する。駅から地上に出て『清洲橋通り』を東に向かう。そしてわりとすぐに現れる『東深川交差点』で北に曲がり込み、小名木川に架かる『東深川橋』の袂を目指す。すると右手、打ち捨てられたガレージのようなお店が姿を現す。壁はブロックとトタンで出来ており、ややV字型の屋根は、木枠で押さえられたトタンである。その屋根の下には、ほぼ廃品のような生活用品や古道具が詰め込まれている。四本ほど短い行き止まりの通路があるが、そこに入るのにもグイと分け入り地面に転がる物品を踏み付ける覚悟が必要である(真ん中辺りで、お店の名を書いたホワイトボード看板とチラシを発見する)。所々に古本を確認するが、カバーのないカッパブックスだったり、雨水を吸った「塀の中の懲りない面々」だったり、バケツに詰め込まれた「あいつとララバイ」だったり…。『のぞいて見ればなにかあるかも』と書かれた看板のある左端には、薄暗く広そうな空間がわだかまっており、その中からバキバキと何か作業している音が聞こえて来る。おっ、棚に一列週刊誌が並んでいる。絵葉書箱も発見。レコード棚もあるぞと奥に踏み込んで行くと、ハンチング姿の西村真琴風ご老人が、木材パネルをバラしている真っ最中であった。その横では暖をとるためか、七輪に木材がぶち込まれ勢いよく炎が上がっている…。暗闇には棚が巡らされ、主に陶器類が並べられているようだ。奥に新たな週刊誌棚を見つけるが、作業中のご老人の奥なので、詳しく見ることは出来なかった。すると突然「その壺はねぇ、高いよ」と話かけられたので「壺?」と返してしまう。「そう、いい壺だよ」「つ、壺ですか?」…俺は壺なんか見ていないのだ。すると「ありゃ?違う人だ」と照れ笑い。どうやら行き止まり通路を探索する先客と、取り違えてしまったようだ。こちらもエヘラと愛想笑い。それにしても、買う物が何もない…本当にない…週刊誌も「あいつとララバイ」も買うわけにはいかないのだ!と久々に何も買えずに、申し訳なく思いながらお店から脱出する。

だがやはり古本は買いたし!と降り始めてしまった雨の中、清澄白河&森下の古本屋さんを訪ね歩くが、不幸にもこの辺りは月曜が定休日であった…。仕方なく帰りに高円寺で途中下車し、「都丸書店」の『中通り』側外棚から、山と渓谷社「マタギ奇談/工藤隆雄」晶文社「東京の坂/中村雅夫」を計500円で購入する。
posted by tokusan at 16:49| Comment(2) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月06日

1/6唖蝉坊の夢破れ、春陽文庫で代用する。

陽が高く暖かなうちに代田に流れ着いたので、静かな住宅街から一山越えて、下北沢の祝祭日的喧噪に紛れ込む。横丁の「ほん吉」(2008/06/01)の前に立ち、立ち読みする人々をうまく躱しながら、「近江の兄弟」というタイトルの、昔話のような装幀が施された仙花紙本を見つける。その瞬間にピン!と来てページを繰ると、やはりメンソレータム(今はメンターム)で有名な近江兄弟社の本であった。跋は賀川豊彦で、キリスト教の伝道者であり近江兄弟社の創立者であり建築家であったヴォーリズの日本での活動が、写真入りで詳細に物語られている。来た甲斐があったと満足しつつ、店内も徘徊。すると中央通路の浅草棚で、添田唖蝉坊の「浅草底流記」が目に留まる。オリジナル版でちゃんと函付きだ…素晴らしい…と蠱惑されながら値段を見ると、なんと二千円なのである。ええっ?ええっ?と動揺しつつ、即座に買う気満々になってしまう。『イタミアリ』と書かれているが、それほど酷い様子ではない。いや、これは絶対買わなければ…ところが財布を見ると、ザ・手元不如意で、情けないことに1300円しか入っていない。よし、駅前に下ろしに行くぞ!その前に近江兄弟社「近江の兄弟/吉田悦藏」を100円で購入する。人波掻き分けお金を下ろし、十分後にお店に舞い戻る。さっき本を買ったばかりのお店にまた入るのはちょっと恥ずかしいが、買うぞ!とビニールカーテンを潜って中央通路に直行し、本を取り出す。そしてニヤつきながらも『う〜む、なぜこの値段…』とやはり考えてしまう。自然とまた函から本を取り出し、ゆっくりとページに目を落として行く…あれ?目次が変だぞ。途中から始まってる…あれ?本文の最初も変だぞ?途中から始まってる…。むぅ、これ落丁(もしくはページが切り取られた)本なのか。だから激安値だったのか。あぁぁぁぁぁぁあ〜、せっかく「浅草底流記」が手に入ると思ったのになぁ〜。くくぅ、残念無念。というわけで、何も買わずに、段々と暗くなり始めた表に飛び出す。だが、買う前にちゃんとチェックして良かった…と思いつつ、すっかり古本を買う気満々だった心が、最大限に宙ぶらりんになってしまう。うはぁ、やるせない!これは何かをちゃんと買わないと、気持ちがとても治まらないぞ。慌てて『茶沢通り』を疾走し、旧踏切を越えて「古書明日」(2017/01/31参照。もうすぐ開店一周年!)にすべてを託す。すると店内文庫棚下平台に並ぶ、春陽文庫「船富家の惨劇/蒼井雄」が五刷だが、1500円と相場より安値だったのでスピード購入し、やるせなさをどうにか抹消する。
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posted by tokusan at 19:45| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月05日

1/5冷たい風の中2018年が動き始めている。

昼食後に東村山に向かい、今日から2/4まで続く「なごやか文庫」(2012/01/10参照)の「新春たなおろしセール」を見に行く。文庫本は10円、単行本は30円の激安値であるが、現状店内の本を在庫処分としてそのまま売りに出しているので、特に掘出し物があるようなことはなく、掘り尽くされた金鉱でさらに金を探すような感覚に支配される。だが、この安さはやはり嬉しい!店内に飛び込むと、すでにライバルが五人ほど本を抱えており、その意外な熱気に面食らう。こぐま社「かお かお どんなかお/柳原良平」カルチュア出版「木登り豚/又吉栄喜」同朋舎「ワールド・ミステリー・ツアー13【京都篇】」新潮文庫「ドイル傑作集Z-クルンパの悲劇-/コナン・ドイル」を計100円で購入する。
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西武国分寺線で国分寺まで出て、寒さにすっかり怖じ気づいているので何処にも寄らずに一直線に西荻窪へ。まずは「古書音羽館」(2009/06/04参照)に向かい、帳場で広瀬さんご夫婦と本の山の隙間でお話ししつつ、創元ライブラリー「殺す・集める・読む 推理小説特殊講義/高山宏」を500円で購入する。二つの部屋をつなぐ、天井が低くなった通路では、『西荻ブックマーク』100回記念小冊子の玉川重機氏によるオリジナル表紙イラストが飾られ、なんと販売中であった。そのお値段は…お、お店でスタッフにお尋ね下さい!「結局ウチが買い取ることになるのでは…」と言うのは奥さんの弁。

ブルブル震えながら「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向かい、100均店頭箱からサンリオ出版「詩集・水準原点/石原吉郎」をつまみ出し、店内では首を長くして楽しみにしていた新刊、黒死館附属幻稚園 噴飯文庫「阿部徳蔵 魔術小説集 水晶凝視と犬」(奇術師によって昭和初期に書かれた、魔術と犯罪の短篇小説集)を1000円で購入する。帳場では、最近仕入れた涎のダラダラ出る古本を見せてもらいながら、今年初めの『盛林堂イレギュラーズ』としての仕事とスケジュールを確認する。…なんだか、いつの間にか2018年が、ギクリギクリと動き始めているじゃぁないか…。
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2018年01月04日

1/4東京・椎名町 新「古書ますく堂」+「二人古本市」

昨年末に渡し損ねた本たちをカートで引き摺り、今日から仕事始めの「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に持ち込む。新年の挨拶を交わし、さらに本の査定をお願いしておき、そのまま池袋へと足を延ばす。西口側の長い地下道をテクテク歩き抜き、まずは「八勝堂書店」(2013/07/31参照)近くに顔を出す。ここも今日が仕事始めなのだが、と同時に二月末の閉店に向けて30%オフセールが始まっているのだ。表にはいつものシングルレコード台と文庫棚と単行本台に加え、CDとVHSのワゴンが出されているが、店内は通常営業時と変わらぬ模様。ついつい左壁棚初っ端の探偵小説棚に血走った視線を走らせてしまう。割引値でも手が届かぬ錚々たるレア本たちにため息をつき、フィルムアート社「キング・コングは死んだ/石上三登志」を280円で購入する。

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裏町をたどって椎名町方面にトボトボ向かい、同ビル一階の二軒隣りに引っ越した、店舗としては三代目となる「古書ますく堂」(2017/07/26参照)を初めて訪れる。今度のお店は、スナックや小料理屋の居抜きではなく、元ギターのリペア工房だったほぼがらんどうの空間である。店頭には無秩序に古書やビジュアル本が並び、ガラスサッシには店名垂幕やテレビ出演時のスナップや古本市のチラシ類が、目隠しのように貼り出されている。扉を引き開け中に入ると、中には取っ手が付いていない…自然に閉まるのを待つしかないようである。様々なタイプの本棚や、本棚として代用されているカラーボックス・ダンボール箱・プラケースによって取り巻かれた、ちょっと薄暗い空間である。右側の八百屋的島台の奥に「ますく堂」さんがどっかと座り、「いらっしゃぃ〜」とガハハ笑いで迎えてくれた。取り囲む本棚には、以前の店舗に並んでいたり積み上がっていたりしていたものがごちゃごちゃと収まっている。詩関連・短歌関連・本&古本&出版関連・漫画研究・日本文学・広島カープ・絵本・水木しげる・雑本・文庫本・手作りボールペン…そして左側の未整理本の山&箱に挟まれた平台には、新刊やミニコミ類が並べられている。神戸「トンカ書店」(「古本屋ツアー・イン・京阪神」 p170参照)と大阪「本は人生のおやつです!!」(同「京阪神」 p72参照)による店内『二人古本市』(2017/12/13参照)ゾーンは、右側の八百屋的平台で開催されている。面陳と箱に分かれ、手前が「トンカ書店」で、奥が「本は人生のおやつです!!」。ともに基本は女性寄りであるのだが、妙に剛直で癖の強いところが、不可思議な魅力を生み出している。「トンカ」さんには探検や民謡やキッチュさが目につき、「本おやさん」では文学的快速球が目に留まる…ややっ、「本おや」さんの本には、すべてショップカードが挟み込み済みなのか。そしてこの台を前にして「ますく堂」さんは「今月は休まない!このフェアやってる間は、ちゃんと店を開ける!」と堂々宣言。こ、こんな頼もしい「ますく堂」さんを見るのは初めてだ。本がビシバシ売れれば追加もあり得るので、みなさま、寒い一月は椎名町の「古書ますく堂」へ!市は2/4まで続くので、終り頃にまた見に来ることにしよう。角川ホラー文庫「歯車〜石ノ森章太郎プレミアムコレクション〜/石ノ森章太郎」INAX「斎藤佳三 ドイツ表現主義建築・夢の交錯」日本評論社「金銀讀本/渡邉萬次郎」を計1300円で購入する。「金銀讀本」は、カバーはないが銀の紙にタイトル金文字で造本された昭和九年刊の特異な本。鉱物としての説明より、鉱山の説明がその多くを占め(アメリカのゴールドラッシュについても)、読物として単純に面白い。同出版社から読本シリーズは何冊も出されているが、実は古本としてのこの本は高値の一冊なのである。やった!
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2018年01月03日

1/3「むしくい堂」は未だ蛹である。

昼食の雑煮を食べてから外出。明るい陽光より強い、冷たい風に吹き嬲られながら八王子にたどり着く。「佐藤書店」(2009/08/26参照)はやっているかな?と見に行くと、お正月休み中で、そのシャッターが下ろされた店先は、毎年変わらぬデュシャン『独身者の機械』みたいな、緊縛自転車&緊縛立看板で厳重にガードされていた…今年もよろしくお願いいたします。
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横丁に曲がり込み「まつおか書房」(2010/01/05&2016/08/29参照)を見てみるも、こちらもがっつりお正月休み中であった。(2017/03/25参照)。どちらかには入れると思っていたのに…と残念がりながら大通りを北へ向かい『甲州街道』へ出る。途切れ途切れに続く歩道アーケードの下を、強風に身を震わせながら西へ歩いて行く。すると化粧粗煉瓦に飾り立てられた、営業中の「古書むしくい堂」(2017/03/25参照)に無事たどり着く。以前訪れた時はプレオープン中だったので、今回こそは微に入り細に入り重箱の隅をつつきまくってツアーしたいのだが、昨年末の忘年会で「お店は未だ完全体とは言えません」と堂々宣言していたので、偵察を兼ねた古本買いをしに来ただけなのである。店頭で吟味の上に何冊も本を抱えているオジさんと肩を並べて二冊を抜き取り、強風から逃げるようにして店内に滑り込む。先客ありの店内には、典雅なクラシック音楽とともに、店主が集中して本をクリーニングする音が流れている。ちゃんと右壁棚が文庫本で埋め尽くされており、奥にはまだまだ小さいが古書文庫棚ゾーンも生まれている。最奥はポケミスとミステリ&SF棚になったのか。中央通路の古書棚も良い案配で、入口側の棚下には古書文庫&紙物&古雑誌の100均箱が置かれている。そこから一冊抜き取り、左壁の本&古本&文学棚に目を凝らした後、奥の鉄道・切手・音楽棚への情熱を感じ取り、帳場左横の紙物棚に至る。絵葉書・ハガキ・雑誌付録・包装紙・ラベル類・書簡・ノート・古雑誌・薄手絵本などが集まっているが、何故だか棚の半分には古本が収まってしまっている…「風の谷のナウシカ」までもが…。
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店主と年始の挨拶を交わし、古本と紙物への集中力配分の難しさや、店頭棚を見る人のために風よけテントや照明を取付けたいことや、年末に買取がたくさんあって本の整理が追いつかないことや、本を磨いていると現実逃避的に落ち着くことや、「紙物棚をこんな風に使っていたら、きっちり造っていただいた中村さん(中村敦夫氏。古本屋内装界の安藤忠雄!)に怒られそう」などの話をうかがう。店主は色々「中途半端なんです…」と思い悩んで微速前進の毎日であるが、久々に立ち寄り、以下のような楽しい本がリーズナブルに買えるのなら、私にとってはもはや、問答無用で楽しいお店なのである。南雲堂「バートルビー 船乗りビリー・バッド/メルヴィル」双葉ポケット文庫「怪奇探偵小説集1/鮎川哲也編」積文館書店「モハン.カナヲトギ コユビタラウ/日本童謡協會編」有紀書房 ぼくたちの野球百科「プロ野球入門/金田正一」秋田書店 冒険王昭和四十六年2月号ふろく「宇宙猿人ゴリ/原作うしおそうじ」を計1210円で購入する。
posted by tokusan at 17:23| Comment(0) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月01日

1/1凶が久米元一を呼び寄せる。

一月一日深夜、午前零時二十分。毎年参拝している善福寺川沿いの小さな神社で、百円のお神籤をを引くと、何と見事に“凶”であった…。「ハハハハ、きょ、凶か」などと乾いた笑いを浮かべてみるが、小さな薄い紙に印刷された文字群は、これから始まる一年を、即効毒のように呪縛してしまった。バイトの巫女さんが紙コップに注いでくれた暖かい甘酒を飲みながら、すぐに気を引き締める。…引いてしまったものは仕方がない。だが、破る!この地獄を突き破らなきゃ、オレに明日はやって来ないんだ!と、突然記憶の底から浮上してきた、映画「東京流れ者」のうろ覚えのセリフに力をもらい、元気を出して家へと帰る。
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夜が明けて、お屠蘇を飲んで酔っ払った午後、早速古本を買いに外出する。都立家政の「ブックマーク 都立家政店」(2011/12/13参照)なら元日も営業しているはずだ。そう信じて住宅街をタラタラと切り抜け、気楽に『都立家政商店街』にたどり着くと、あれ?シャッターが下りてしまっているではないか。脇に貼り出されていた『年末年始の営業時間』貼紙を注視すると、元日は『元気ならやるかも』と書かれていた…きっと元気じゃなかったんだな…。こうなったら、西武新宿線で新井薬師前まで移動して、中野をパトロールするしかないか。そう素早く決めて電車移動し、参拝客で賑やかな『薬師あいロード』を南に抜けて、毎年元日から営業の「古本案内処」(2015/08/23参照)へ飛び込む。集英社文庫「洲崎パラダイス/芝木好子」新潮文庫「落穂拾ひ・聖アンデルセン/小山清」カッパブックス「ノンちゃん雲に乗る/石井桃子」を計702円で購入し、あの忌まわしい“凶”を払拭するような、わりと幸先の良い古本初買いを行う。案内処さん、ありがとう!続いて『中野ブロードウェイ』に潜入し、コスプレ店員さんがお仕事している四階の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)へ。安売棚に丁寧に目を凝らした後、探偵小説&児童文学ミステリSF通路に足を長く止める。そこで、表表紙&背表紙ナシ&奥付ナシで、挙げ句の果てに全ページの右上隅にパラパラ漫画が鉛筆で描かれた、ポプラ社「探偵冒険小説 七つの怪星/久米元一」を発見。落丁はなく540円なので、読めれば良い派の私としては、迷わず購入を即決する。“凶”が呼び寄せたボロボロ本であるが、久米元一の探偵冒険小説が安値で読めるのなら、ただただ幸せである。その幸せは、早速小説の冒頭に顕現してしまっているので、ちょっと引用してみよう。「るり子の父は、朝日奈竜之介といって、有名な私立探偵だ。朝日奈探偵は、あだ名を『バリカン探偵』とよばれている。なぜこんな名がついたか、というと、朝日奈探偵は、悪漢をとらえると、警察にわたすまえに、まずそいつの頭を、バリカンで、くりくりぼうずにしてしまうからだ。だから、日本じゅうの悪漢たちは、朝日奈探偵の手にとらえられるのを、何よりもおそれていた」…物語に断然引き込まれる、あまりにもバカな書き出し…とても幸せだ。そして朝日奈探偵は、勝手に髪を刈ると完全に暴行罪ですな…。
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とまぁ、こんな風に愉快に滑り出した2018年。本年もよろしくお願いいたします!
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2017年12月31日

12/31ついに2017年古本納め

大晦日である。午前中から浴室で一年の汚れとびしょ濡れになって格闘し、早々に疲れ果ててしまう。午後二時過ぎになって、ご近所で古本を買って今年を納めようと、暖かくしてトボトボ外出する。お正月を迎えるために、紙垂の下がる商店街を歩き、「千章堂書店」(2009/12/29参照)にまずは吸い込まれる。ちくま文庫「ことばの食卓/武田百合子 画・野中ユリ」を250円で購入する。

阿佐ヶ谷から西荻窪まで電車で移動している途中、荻窪駅手前の車窓に、「ささま書店」(2008/08/23参照)の営業している姿がスラッと流れる。今年は大晦日まで営業しているのか。よし、後で寄ることにしよう。

西荻窪では真っ直ぐ「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向かい、東京ライフ社「綺堂読物選集 白髪鬼/岡本綺堂」を100円で購入し、「フォニャルフ」にも今年最後の補充を三冊だけ行う。そして店主・小野氏と今年を高速で振り返りお互いを労いつつ、春陽文庫「売国奴/永瀬三吾」(2017/12/26参照)にパラフィンを掛けてもらい、さらには一年半前の関西取材時に西宮の「2階洞」(「古本屋ツアー・イン・京阪神」p203参照)で150円で入手していたカバーナシの春陽文庫「完全犯罪/小栗虫太郎」(昭和三十二年第一刷)のためにカバーカラーコピーをいただき、これもまたパラフィンを掛けてもらう。おぉ、ようやくお前も、美しい姿に…。

冷た過ぎる夕闇に指先をかじかませながら、歩いて荻窪まで出る。すると「ささま書店」は、午後五時までの大晦日営業となっていた。つい先日来たばかりで、市も終わったこの年の瀬である。さすがの「ささま」もそう棚が動いているわけはないのだが、それでも何一つ見逃さぬよう、落ち着いて店内を一周する。現文社「作家と女性たち/清水信」を324円で購入する。すると渡された本に、珍しくB4サイズのチラシが挟み込まれる。外に出て、外灯の下で抜き出し開いてみると、手書きの来年一月の営業カレンダーであった。。下部には三枚の一月中使用期間指定割引券が付いている。2018年は5日から営業…これでは5日に早速駆け付けたくなってしまうではないか…。

と言うような2017年の古本納めをして、家に再び歩いて帰り着く。後は静かに本でも読んで、年が明けるのを待つとしようか。だがその前に、せっかくなので今年を振り返り、古本的に衝撃的な出来事をひとつ選んでみることにする。…う…む………ひとつだけ選ぶとするならば、それは本棚探偵・喜国雅彦氏の小さな小さな棚一段の古本屋さん、「ひとたな書房」が生まれたことだろうか。稀代の探偵小説コレクターが、一部の蔵書整理のために「盛林堂書房」内の「古本ナイアガラ」に本を並べ始めたのは、昨年末からである。最初この話を聞いた時、楽しみにしつつも『まぁ恐らく、それほど本気じゃなくて、そこそこの本を並べるのだろう』などと失礼にも勝手に思っていた。ところが蓋を開けると、これがエンジン全開フルスロットルで、憧れの探偵小説レア本ばかりが惜しみなく並び、次々と補充されて行くのである。探偵小説好きの端くれとしては、一瞬たりとも目の離せぬ棚が、出現してしまったのである!二月に、自分の棚の斜め上に、嘘のように少年探偵小説がズラッと並んでいたのは、心臓が口から飛び出しそうな、実に実に衝撃的な光景であった。しかも値段は相場の半額くらいから激安破格値までと、大変懐に優しい夢のような値付設定が為されているのである。棚が補充される度に、入れ替わる度に、何度短く悲鳴を上げてしまったことか…。おかげでそうそう高い本は買わぬ私でも、「これなら買える!」と自分の理性を説き伏せた場合が連続してしまい、すでに五冊を購入してしまっている。偕成社「白髪鬼/久米元一」(貸本仕様)川津書店「魔女を探せ/九鬼紫郎」(カバーナシ)春陽堂 探偵双書8「悪霊島/香山滋」ポプラ社「青い魔術師/島田一男」(カバーカラーコピー)自由出版株式會社 DS選書「傀儡師/水谷準」…その購入合計額は、驚きの18000円!本の価値と値段が、嬉しいほど全然合ってない!本棚探偵よ、本当にありがとう!そんな風に盛大に感謝を捧げつつ、来年も狂ったように喜び驚かせてくれるのを、欲深く大いに期待しているのである。さぁ、それでは「傀儡師」の続きでも読むことにするか。みなさんも、どうかよいお年を!
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2017年12月30日

12/30今日ものらりくらりと古本を買う。

昼食を摂ってから外出。午後の暖かな陽光を浴びながら、阿佐谷北から『日大二高通り』を南西下し、『青梅街道』に出て昨日無様にたどり着けなかった「Title」を目指す。どうやら、南の歩道と北の歩道を勘違いしていたらしい…。ほどなくしてお店に到着し、洒落た若者が本を物色する店内を通り抜け、左壁際にある二階への急階段を、手摺を掴まえギシギシ上がる。小部屋に広がる二階の小さな古本市会場にやっとたどり着けた(2016/12/27参照)。各店女子度高めな並びをフムフムと眺め、結局「にわとり文庫」(2009/07/25参照)から、歩兵社「組体操/浜田精一」を500円で購入する。現在は、面白いはずのアクロバチックさが危険視され、禁止になることが多い組体操の実践的指導マニュアルである。昭和四十年刊。二人で組んで行う高等組体操は、ほぼルチャ的なプロレス技に近いものがある。また集団組体操はやはり無茶なものや奇怪なものが多い。
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写真は『木製人間まわし』。ひとりが棒のような木製人間になり、腕を突き出して車座になった十人ほどの中心に入り、みんなにぐるぐる回されるという…ハハハハハ。また冒頭に掲げられた『実施上の注意』には、幾つか見逃せない事項が存在する。『愉快に行うのはよいが不真面目にやらない』(ケガの元ですな)『相手に不快を与えるような服装や動作はしない。清潔な服装で行う』(密着することが多いからですな)『努責作用を伴う運動もあるので、盲腸手術後間もない者や脱腸、特に心臓の弱い者は除外して行うようにする』(当たり前ですな)『よく運動の狙いを考えて拷問のような形や、かんじにならないよう注意する』(ひどいポーズがたくさんありますからな)…組体操って、やっぱり大変だ。

その後は吉祥寺に移動して、師走の買い物客の雑踏を突破して、ただのらりくらりと年越しには何の役にも立たない古本をさらに買うために、『パルコ吉祥寺店』地下一階上りエスカレーター横で開かれている「吉祥寺パルコの古書市」(2017/01/22参照)を見に行く。立ち読みする人が多い、混み合った空間をスイスイ擦り抜けて、北宋社「シャボテン幻想/龍膽寺雄」を756円で購入する。

阿佐ヶ谷に戻っての帰り道、早朝の片付けで発掘された本たちを後で売りに行くため「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に一声掛けておこうとすると、焦げ茶のシャッターが下ろされ、商店街共通の長細い年賀が貼り出され、もはやお正月休みに突入していた。仕方ない、休み明けの1/4に持って行くことにするか。今年も一年お世話になった、シャッターの向こうのお店に向かって、小さく「良いお年を」と挨拶し、さらに帰り道をたどる。

※お知らせ
来年二月初めのお話しですが、地元阿佐ヶ谷にて、古本屋さんについての講演を行うことが決まりました。題して『古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷』。古本屋に行く楽しさや、古本を買う面白さについて語り、阿佐ヶ谷とその周辺の古本屋さんを詳しく紹介いたします。古本屋に興味があってもなくても、阿佐ヶ谷に所縁があってもなくても、ぜひとも聴きに来ていただければ、幸せ一杯胸一杯になれるのではと思います。何とぞよろしくお願いいたします!

『古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷』
◆開催日 平成30年2月4日(日曜日)
◆開催時間 午後1時30分 から 午後3時30分 まで
◆対象 一般、高齢者
◆定員 80名(抽選)
◆開催場所 阿佐谷地域区民センター(杉並区阿佐谷南1丁目47番17号 電話:03-3314-7215
阿佐谷地域区民センター)
◆申し込み締切日 平成30年1月20日(土曜日)
◆申し込み 往復ハガキ(1人1枚)に「講座名(古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷)、〒・住所、氏名(フリガナ)、年齢、電話番号、返信面のあて先」を明記のうえ、1月20日(必着)までに、阿佐谷地域区民センター協議会(〒166-0004 杉並区阿佐谷南1丁目47番17号)へお申し込みください。
http://www.city.suginami.tokyo.jp/event/kuminseikatsu/chiiki/asagaya/1037376.html
posted by tokusan at 17:05| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月29日

12/29本棚探偵の『DS選書』に魂を奪われる。

本日は午後にゆっくり動き始め、まずは中野で一仕事。帰りに『中野ブロードウェイ』を冷やかして、「ブックス・ロンド社」(2008/08/28参照)で旺文社文庫「黄色い部屋の謎/ガストン・ルルー」を100円で購入する。『早稲田通り』をテクテク歩いて家に向かいつつ、高円寺『庚申通り』の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に立ち寄る。店主・粟生田さんと「今年も一年お世話になりました」「来年もよろしくお願いいたします」と年末の挨拶を交わしつつ、「こんな状態ですみません」とぬいぐるみだらけの帳場にて新潮選書「関西赤貧古本道/山本善行」小学館「少年探偵・岬一郎/楳図かずお」を計900円で購入する。

一旦家に帰り着き、午後五時前に再び外出。「Title 二階の古本市」(2016/12/27参照)を目指すが、不覚にもボ〜ッとし過ぎていたのか、愚かなことにお店を発見出来ずに西荻窪にたどり着いてしまう…「Title」は明日また改めて訪ねることにしよう。そのまま駅南口までテクテク歩き、「盛林堂書房」(2012/01/06)で「フォニャルフ」にズバババンと補充する。そして、本棚探偵の「ひとたな書房」に並ぶ、戦後すぐの粗悪な探偵小説文庫シリーズ『DS選書』にたちまち魂を奪われてしまう。挙げ句の果てにかなり悩みに悩みまくって、観念し自由出版株式會社 DS選書「傀儡師/水谷準」を8000円で購入してしまう。嗚呼、また本棚探偵に膝を屈してしまった…。
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その後は岡崎武志氏と合流し、さらに盛林堂さん・「古書西荻モンガ堂」(2012/09/15参照)さん、「古書むしくい堂」(2017/03/25参照)さんを迎え入れ、ささやかな古本忘年会を開く。今夜はとことん飲むぞ!と思っていたら、不幸にも仕事直し大至急の連絡が入り、泣く泣く二足早く西荻窪を離脱する。そして早く帰らねばと、阿佐ヶ谷の帰り道を早足で進んでいると、大晦日で店を閉じてしまう「ネギシ読書会 中杉通り店」(2017/11/14参照)の閉店セールの灯りに吸い寄せられてしまう。うわ!やっぱり新しい本が出されている!と喜び、たちまち両腕の中に映画関係の古本が積み上がる。リブロポート「バスター・キートン/トム・ダーディス」日本テレビ「ビリー・ワイルダー イン・ハリウッド/モーリス・ゾロトウ」青土社「聖ディヴァイン/バーナード・ジェイ」毎日新聞社「イギリス「族」物語/ジョン・サベージ」彌生書房「野田英夫スケッチブック/漥島誠一郎」講談社「涙香迷宮/竹本健治」思索社「人魚の博物誌/神谷敏郎」を計3150円で購入してしまい、古本を詰めた袋で、指がちぎれそうになりながら帰宅する。そんな古本に塗れた、愚かな年の瀬である。
posted by tokusan at 23:01| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする