花粉のために体調が恐ろしいほど低下……だが、今日は出かけねばまらぬのだ!と気合いを入れてもふらつきながら、総武線→山手線→京浜東北線と乗り継ぎ、およそ一時間で蕨に到着する。そして線路沿いの古本栽培所「古書 なごみ堂」(2010/02/12参照)へ。

いつもならじっくり店頭ワゴンを探るのだが、体調の悪さ故すぐに店内に入り、古本山の向こうの帳場に隠れたなごみ堂さんに挨拶する。そしてここに悲しむべき事態をお知らせしよう。「なごみ堂」は五月の建物立ち退き&解体に伴い、お店を閉店することを急遽決心したのである。あぁ、この棚から古本が成長して来ているような光景を見られるのも、後二ヶ月か……。というわけで急遽なごみ堂さんから声がかかり、古本神・森英俊氏とともに閉店セールスケジュールのミーティングに赴いたわけである。だがすでになごみ堂さんの中では色々決まっているようで、閉店セールはせっかちにも明日からスタート。『三月中は店内全品30%オフ』、『四月中は店内全品50%オフ』にするとのこと。営業日は一応毎日(例外あり)で、営業時間は午前十時〜午後四時半とのことである。店内の棚には。芸能風俗関連・戦争関連・戦前紙物・絶版新書サイズ本・文学・マスコミ・サブカル・ゲテモノ・昭和関連・建築・東京・都市・児童文学など、開店から一度もブレていない濃厚マニアックな棚が展開。あまり見かけぬ本がそこかしこに顔を出しているはずなので、みなさまお誘い合わせの上お越しください!

やがて森氏が到着し。なごみ堂さんがプリンを差し出しながら「今日は閉店セール前夜祭です。本の値段よりサービスしますので、好きなだけ掘り返して買って行って下さい」とのことであった。森氏は早速気になるところを徹底的に検分して行く……ふ、古本栽培所が、激しい力で耕されている。この人の古本に対する欲望は、本当に尋常じゃない……。こちらっはそれほど気合いを入れず、それなりにボヤッと棚を見て行く。だが棚の質が良いので、それでもたちまち四冊を選んでしまう。テレビ朝日「新幹線公安官/長谷川公之」読売新聞社「建築巨人 伊東忠太」パルコ出版「ヘンタイよいこ新聞/糸井重里責任編集」講談社「超発明/真鍋博」を、フライング30%オフの計2800円で購入する。

うわ、森氏がすげぇ買ってる。さすが。そして体調が相変わらず優れないので、早めに失礼する。本がすべて売れることを願っているます……私もまた来て買うけど。
posted by tokusan at 16:37|
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