2020年03月31日

3/31半端者の「心理試験」を里帰りさせる。

昼過ぎに所用で中野に出たついでに、人影の少ない『中野ブロードウェイ』(時に通路に自分独りになることも…)の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)を覗く。通路の安売棚と百均棚に丁寧に視線を注いで行くと、文庫の中に、昭和三十年代の春陽文庫「心理試験(改訂版)/江戸川乱歩」が並んでいるのを発見する。これは!と一瞬色めき立つが、待て待て落ち着け。ここは「まんだかけ海馬」だ。ミステリー関連にも強い。では何故、ここにカバー付きの「心理試験」が出されているのだ…何か瑕疵があるのかもしれない。そう冷静に考え、それでも『なにもおかしなところがありませんように』と祈りながら、中身をチェックして行く…あぁ!奥付ページが毟り取られている!…だからか…がっくりと肩を落とし、何でこんなヒドいことするんだろう?と釈然としない思いを抱え込んでしまう。だがそれでも、110円で購入する。何故なら最終ページに、新井薬師前駅前の「文林堂書店」(2008/08/04参照)の古い古書店ラベルが貼り付いていたからだ。すぐさまブロードウェイを北口から飛び出し、商店街を駆け抜けて、新井薬師前駅前に到着する。おぉ、「文林堂書店」が開いている。そして里帰りの証拠写真をパチリ。
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満足して中に進む。ジリジリと店内を蠢き回り、新潮文庫「或る男の首/シムノン 堀口大學訳」(帯付き二刷)を帳場のオヤジさんに差し出す。すると「シムノンか。シムノンならそこにも並んでいるよ。見た?」と帳場脇の小さな本の山を指差す。確かにそこにはポケミスやら創元推理文庫が二十冊弱集められているのだ。「あ、見ました。また今度買いに来ます」と五百円を支払う。思えば「文林堂」のオヤジさんと、初めて言葉を交わした気がする。
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2020年03月30日

3/30「都丸書店」がお休み中。

昨日は家にひたすら閉じこもり、原稿書きに集中する…おかげさまで捗りました。だが本日月曜日はじっとすること叶わず、代田橋に午後イチに流れ着く。『環七』でバスに乗り込み、新高円寺で下車。商店街を北に遡上しながら、帰り道の過程として古本屋さんを覗き込んで行く。最近開いているところに出くわさない「アニマル洋子」(2014/03/14参照)は、今日も閉まっていて残念。次の「大石書店」(2010/03/08参照)の店頭ワゴンでは、地方出版物の極みのような、北九州市立文学館文庫13「森鴎外小倉著作集」を見つけて、100円で購入する。小倉の地元新聞に寄稿した記事や、小倉から出した手紙などで構成されている。人影が皆無というのにはほど遠いが、それでも普段より人の少ないアーケード商店街を抜け、中央総武線の高架を潜り、「都丸書店」(2010/09/21参照)の前に出る。おや?月曜は営業日なのにシャッターが閉まっており、何やら貼紙が…ウィンドウのシャッターには『本日都合により休業致します』とある。どうしたんだろう?と思いつつ、入口シャッターにも小さな貼紙があることに気付く。近付くとそこには『しばらくの間休業致します』とあった。
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むむむぅ、新型コロナ騒動への対応であろうか。何はともあれ、このシャッターが再び上げられる日を、首を長くして待っております。多少ショックを受けながら『庚申通り』を北へ北へ。「DORAMA高円寺庚申通り店」で実業之日本社「あの人の眠る場所〜東京のお墓めぐり〜」を110円で購入する。続いて「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)で光芸出版「図鑑 刀装のすべて/小漥健一」を300円で購入し、必要最低限の寄り道を終えて帰宅する。帰ってからは、もちろん手洗いうがい。

そして志村けんが新型コロナに感染し、急逝したのがとにかくショックである。私にとっての志村けんは、ザ・ドリフターズの異端としての志村けんである。荒井注がドリフを抜け、突然現れた沢田研二風の、どこかギラついたコメディアン。子供にとっては、一番人気の加藤茶の存在を脅かす、危険な、だが笑わずにはいられない男であった。そんな偉大な男の訃報に接し、冥福を祈るべく、何か志村けんに関わるものを持っていないかと部屋を探してみる、ようやく出て来たのは、古のゲーム機“PCエンジン”ソフトの「カトちゃんケンちゃん」である。
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TBSのバラエティ番組『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』内で放送された、コメディ探偵ドラマを題材にした横スクロールのアクションゲームである。取扱説明書を繙くと、コンティニューの説明が、今やとてつもなく切ない。『死んだってダイジョ〜ブだぁ。1・2ボタン+ランボタンでコンティニューOK。』となっている…押しまくってあげたい…どうか安らかにお眠り下さい。
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2020年03月28日

3/28雨の「井草ワニ園」

都知事から閉門蟄居を言い渡されているが、止むに止まれず午後三時の上井草に流れ着く。すぐさま家に戻った方が良いのだが、一応「井草ワニ園」(2019/01/05参照)の様子を見て行こうと、駅方面に向かって歩き始める。すると、今まで初夏に匹敵するようなキラキラした陽気だったのが、突然冷たい風が吹き始め、大粒の雨までもが落ちて来た。襟元を掻き合わせ、足を早めながら、たちまち冬になってしまった駅前を通過し、雨に煙っているお店に到着する。ちゃんと営業しているぞと、グラノーラの良い香りが染み付いた店内へ。すると突然BGMにブライアン・セッツァーが流れ始め、ロカビリー濃度が急上昇する。冷えた身体を、軽快な音楽と古本に温められながら、本棚を注視して行く。児童文学の棚で、岩波書店 岩波おはなしの本9「天からふってきたお金/アリス・ケルジー文 岡村和子訳」が、たくさんの素敵な和田誠のイラストに彩られているのに気付いたので、大いに気に入り千円で購入する。すると店主が「こんな雨の日の中、ありがとうございます」と頭をペコリと下げたので「こちらこそ、こんなご時世にお店を開けてくれていてありがとぷございます」とペコリと頭を下げる。「そうか、今日は閉じこもってなきゃいけないんですよね」「私もこれから帰って閉じこもります」…色々あり、これから先どうなるかわからないが、今日も古本が買えて良かった。
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上井草駅南口、機動戦士ガンダム像の前で記念撮影。

そう言えば今日の朝日新聞朝刊読書欄のコラム『著者に会いたい』に、国分寺「早春書店」(2019/04/05参照)の店主さんが、新進気鋭の批評ユニット“TVOD”の片割れとして登場されている。著書「ポスト・サブカル焼跡派」の紹介記事なのだが、自身のお店の特殊な棚造りが、確実に店主の体内に息づき、昇華&発散されていることの、成果のひとつと言えよう。
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2020年03月27日

3/27「モンガ堂」店頭の風速に息が止まる。

本日も家でテレワークなどすること叶わず、西荻窪の北の桃井に流れ着く。『青梅街道』に出ると、午後になって強くなった風が、より強く引き抜けて行く。そんな轟々と吹き荒ぶ風の中に、モンガさんの声が聞こえるようだ!と「古書西荻 モンガ堂」(2012/09/15参照)に向かう。店頭に出された本を吟味して行くが、風が本当に強過ぎてどうにもこうにも…だが必死に抗いながら、単行本棚や文庫本箱や無料絵本箱を漁り、無料の金の星社「かわいそうなぞう/つちやゆきおぶん たけべもといちろうえ」を掴んだところで、尋常じゃない風速に息も止まりそうになり、お店の中に慌てて駆け込む。帳場に座るモンガさんに挨拶し、「いや、ヒドい風ですよ」と言うと「本が飛ばされちゃうから、半分は引っ込めました」と返って来た。なるほど、左端の通路が、普段は外に出ている箱や什器で塞がっている。風の脅威から逃れて一息つけたので、モンガさんと他愛もない話をしながら、店内をゆっくり見て回る。そして今日は、右端通路右奥の棚の裏に死蔵された、横積み古書ゾーンを見せてもらうことにする。手前の文庫や単行本を退かし、古く茶色い本を取り出して行く…尾崎一雄・小林多喜二・横光利一・吉田絃二郎・織田作之助・島崎藤村・広津和郎・井伏鱒二などなど…その中から、異色の裸本二冊を取り分け、「ではモンガさん、いつものように安く売って下さい」と、臆面もなく堂々とお願いして差し出す。名曲堂「青白き裸女群像/橘外男」(カバーナシ)三田書房「山谷の放浪者/柏源一郎」(函ナシ)である。こんなお願いにももはや慣れたもので、たちまち「二冊で千円でどうですか」と答えが出る。即座に快諾して支払いを行いつつ、またの来店を約束する。西荻窪の駅に向かうのが面倒くさくて、テクテク歩いて家に帰る。そしてまずは最初に、手洗いうがいをしっかりと。
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「山谷の放浪者」は登山と旅の中間のような、人気のない悪路の山中や時に里山を、玄妙な景色に喜び咽びながら歩き続ける、ちょっと変わった紀行文集。冒頭の秩父編で、保谷で武蔵野鐡道を降り、秩父に向かって歩き始めるのが早速スゴい。途中の入間には馬車鐡道が走っていたり、飯能では駅前に乗合馬車が屯していたり、大正時代の風俗もまた楽しい。これは面白い本を買わせてもらったぞ!
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2020年03月26日

3/26吉祥寺で人譽に出会う。

家に留まり一日を過ごしたくはあるが、そうはいかぬのが世の常である。というわけで午後三時に井の頭の南、牟礼に流れ着いてしまう。トボトボ吉祥寺駅方面に向かおうとすると、三木露風旧居跡を発見してしまう。何の変哲もない現代的な住宅の門の前に、大きな案内板が立っているのだ。
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実際に住んでいた家は、平成二年まで存在したとのこと。近代詩人の巨人のひとりがここに住んでいたのか……あっ、良く見ると住宅の表札が『三木』になっている…どうやら子孫がお住まいになっているのかだな…。そんな小さな文学体験をしながら『井の頭公園』内を通り抜け、街中に入って行くと、「mounga吉祥寺店」(2019/10/23参照)店頭の小さな古本箱に目が留まる。なんだか古い裸本が混じっているぞ。補修のために貼られたセロテープ越しの背文字に目を凝らすと、『伊藤人譽』の文字が確認出来た。!!!小壺天書房「登山者/伊藤人譽」じゃないか。まさかこんなところで出くわすなんて!値段を見ると200円なので、早速店内に入り購入する。
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伊藤人譽は室生犀星弟子筋の作家で、長らく忘れ去られていたが、金沢の特殊出版社・龜鳴屋が「人譽幻談 幻の猫」を出したことにより、二十一世紀の時代に、突如浮上して来たのである。私がこの、昭和三十三年刊の短篇集「登山者」の存在を知ったのは、日下三蔵氏の書庫であった。良い買物をしたぞ!確か「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の棚にもあったはずなので。いずれ折りを見てカバーをコピーさせてもらおう。とそんな風にウキウキしながら駅に向かい、さらに「古本センター」(2013/07/01参照)で湯川弘文社「柔道手引/柔道範士 九段 磯貝一」(函ナシ)を80円で購入し、とっとと家路をたどる。帰ってすぐに、手洗いうがいを励行する。
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2020年03月25日

3/25イレギュラーズから謎の「T3團」へ!

本日は盛林堂・イレギュラーズとして、午前十一時半に西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に出勤し、店主・小野氏の運転する盛林堂号の助手席に滑り込み、一路東へ。都会の中をわりとスムーズにひた走り、東京を脱出して二時間弱で千葉県北部に到着する。本日の買取ミッションは、マンション五階の一室にある縦二メートル、横一メートルの二重の本棚の本を、すべて運び下ろすこと。ジャンルはそのほとんどが新本格派系のミステリで、「幻影城」から「メフィスト」までを丁寧に追いかけ読書していた傾向が見て取れる。そんな本たちがおよそ千冊である。早速棚からドバドバと取り出し床に山を作り、それを小野氏がスピーディーに結束して行く。スパンスパンスパンスパンと進め、一時間ちょっとで五十本の本束を作り上げ、買取作業を早々と終える。その後も素早く活動し、台車を使って三回ほどに分けてエレベーターで一階に運び下ろし、管理人さんにお願いして自動ドアを開け放しにしてもらい(ドア上部のレールの内側にあるスイッチを教えてもらい、私が背伸びして手をプルプルと伸ばし、オフにする羽目に)、ここからも素早く動き続け、すぐに盛林堂号に積み込みを終える。その最中に、マンションの住人が何故か車の周囲に集まり、「この本はどうするんですか?」「面白そうな本がありますなぁ」「こんなの売れるの?」「うちのも買い取ってもらえば良かったわ。この前、捨てちゃったの」などと、井戸端会議の議題になってしまう。そんな買取を終えて、強い西日を浴びながら帰りもスムーズにドライブし、午後五時には「盛林堂」に買取本の運び込みも終え、無事にイレギュラーズとしての役目を終える。ふぅ、おつかれさまでした。そしてこの後は、午後六時にあるものがお店に届くことになっていたので、それを店内でひたすら待つことにする。そして一時間後…ちょっとした手違いがあり、それが届かぬことが判明する。がぁ〜ん!せっかくそれを、今日の記事の締めに持って来ようとしていたのに…とがっかりする。さぁ、この文章の結末をどうしよう…と眉根に八の字を浮かべ、帳場の小野氏に「何か面白い本ないですかぁ?」と哀れにもすがってみる。すると。仕方ないなぁと苦笑しつつ出してくれたのは、藤隂社出版部の謎の科学冒険小説「T3團 前編/水町透」という大正十三年の本であった。「これ、“前編”ってあるけど、後編は?」「わからないんだ。もしかしたら出てないかもしれない。とにかく謎の本」とのことである。だが本文をパラパラと見てみると、『序』の署名の前に『北郊にて後編の筆を採りつつ』とあるし、最後のページには後編の大雑把なあらすじが書かれている…うぅ、もしかしたらあるのかもしれない。前編だけだけど、取りあえず話はまとまってるみたいだし、こういう見るからに奇天烈な本はとにかく読んでみたい(少年が無線電話(らでいを)から微かに聞こえて来る「テーさん テーさん テーさん」と言う謎の符号に気付いたことから物語は始まる…)!と決めて千円で購入する。盛林堂さん、ありがとうございます。おかげで不思議な未知の本に出会え、こんな記事になりました。そして改めて強く思う。いつか後編も手に入れば良いのだが…。
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カバーナシか函ナシなのだが、表紙のラジオの電波をモチーフにしたデザインは、大きなタイトル文字と絡み合い、なかなかモダンなものとなっている。
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2020年03月24日

3/24「BOOK・ノーム」がラストスパート!

今年に入ってから、日曜日深夜のお楽しみであったテレビアニメ『映像研には手を出すな!』が、最終回を迎えてしまいガックリ。しばらく胸にデカイ穴を開けながら、録画してある珠玉のオープニングや、出来の良過ぎる第一〜四話を繰り返し観賞し、どうにかその大穴を埋めるのに腐心するつもり。そして昨日古本箱を送った大阪「梅田蔦屋書店」の古書コンシェルジュから連絡あり。やはり新型コロナ騒動と様々な自粛要請で、お店の客足は減少傾向にあるとのことである。だがそれでも、先月送った本の中に忍び込ませた「野呂邦暢古本屋写真集」は無事に売れたとの嬉しい報告が。今月分も素敵な古本が多分に含まれているので、古本を求めて止まない方々は、感染対策をしっかりと施し、どうか大阪駅の大書店をお訪ね下さいませ。

本日は午後に連載の取材を済ませてから、三月末で閉店予定の東小金井「BOOK・ノーム」(2009/02/13参照)の様子を見に行く。あっ!もはや閉店まで一週間を切った今、店内全品50%オフになっているではないか。
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そそくさと店内に滑り込み、みすず書房「辻まことの世界/矢内原伊作編」を500円で購入する。相変わらず売れた分だけ、ちょこちょこと補充されているようなので、これはまた見に来ても良いかもしれない。お店を出た後は、テクテク歩いて武蔵境の古本屋さんをいつもなら巡っているところだが、あまりの冷たい風に心がポキンと折れ曲がり、震えながらそのまま帰宅してしまう…うぅ、寒い…。
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2020年03月23日

3/23「芳林文庫古書目録 探偵趣味」2

桜もすっかり咲き誇っているのに、冬に戻った小雨の降る朝、古本を詰め込んだダンボールをよっこら抱えて郵便局へ。ようやく大阪に吟味した本たちを送り出す。明日には「梅田蔦屋書店」に到着し、しばらくしたら古書棚に並び始めるはずなので、古本好きの皆さま、静々と偵察に赴き静々と古本を買っていただければ幸いです。そして家にすぐ戻って、色立ち働いた後、再び外出して、月曜日恒例の定点観測を行う。荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)では新潮社「三島由紀夫レター教室」を110円で購入。午後は高円寺に足を延ばし、「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)でハヤカワポケミス「妖精/カーター・ブラウン 田中小実昌訳」を100円で。「DORAMA高円寺庚申通り店」では角川ホラー文庫「あやかしの鼓/夢野久作」を110円で購入する。…とまぁ、こんな平凡な月曜日だったので、探偵小説方面のマニアックな話をひとつ加えておこう。実は最近、クラシックミステリ研究誌「Re-Clam」主宰の三門優祐氏より、「芳林文庫古書目録」の初期七冊(第五号〜第十二号(十一号は欠で、十二号は『探偵趣味』ではなく『大衆文学』となっている))をドバッと格安で譲っていただき、毎日感激に打ち震えているのである。2019/07/02の記事『芳林文庫古書目録 探偵趣味』で、そのマニアック過ぎる魅力について、お店から一度も本を買ったこともないのに、畏れ多くも軽く勝手に語らせていただいているが、この初期の目録を手に入れ、さらに何故当時の私は、このお店にしっかりと目を向けなかったんだ!たどり着けなかったんだ!…という悔悟の思いを強くしている。特集は『SF小説(含・幻想・怪奇)』『同人誌』『学年誌附録』『C・ドイル』『傑作探偵叢書』『江戸川乱歩』『『奇譚』と博文館』など。明確な研究論考ページが入り始めるのは、第九号の『傑作探偵叢書』からである。これらのクレイジーな、物としての、レアなオブジェとしての、探偵小説古本に傾けられた情熱は(例として、帯やカバー異装やアナザーブックなどについての過剰なまでの研究&想像が挙げられる)、世間一般の常識を軽々と越え、古本修羅&神の財布の紐を盛大に緩める魔法として機能していたことを、容易にうかがわせる。だからこそ、この探偵小説古本的狂熱に参加出来なかったのは、切に悔むべきことであるのだが、逆にヒドい浪費をせずに済んだという風にも考えられ、己の欲望を宥めることが出来たりもしている。なのでせめては、遅刻しながらもこの目録を見て、ディープな探偵小説の世界を、暢気に楽しんで行くことにしよう。目録には、値付はバッチリだが、見たことも聞いたこともない本がとにかく目白押しなのである。おまけにまだ手に入らない目録も、いくつかあるのだから(本当の目録の最終号は、大河内常平のプチ特集号なのである)。これからも、目録を元にたっぷりと勉強させていただきます。
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2020年03月21日

3/21今日も知らなかった本と古本屋さんで出会う。

今日は久我山の住宅街に流れ着いたので、その住宅街を北にフラフラと縫い歩き、西荻窪へ出る。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の店頭で足を停め、創元推理文庫「今月のペテン師/E・D・ホウク編」文藝春秋「洋酒天国 世界の酒の探訪記/佐治敬三」を計200円で購入するとともに、帽子にマスク姿だったので、店主の小野氏に「一瞬わかんなかった」と驚かれる。だが奥さまには「後姿ですぐわかる!」と言われてしまった。そして帳場脇で、最近大量に仕入れた明治のボール紙表紙の黒岩涙香本を、幸いにも見せて触らさせていただく。「白髪鬼」!「巖窟王」!「何者」!「巨魁来」!「活地獄」!などと大騒ぎする。小野氏のオススメはかなり状態が良く美しい「梅花郎」。だが私は「銀行奇談 大盗賊」が気になってしょうがない…あぁ、買えないが、探偵小説の血がドンドコ騒ぎ、ただただ楽しい。色刷りの表紙を脳裏に浮かべたまま、お店を出て次は「古書音羽館」(2009/06/04参照)に赴く。おぉ、なんだか若い女性でとても賑わっている。深夜叢書社 エクリチュール叢書5「高梨豊写真集 人像」は図書館の廃棄本だが、本当に素晴らしい写真集である。冒頭の瀧口修造(庭のオリーブの樹の下に怯えたように立つ、あの写真!)から始まり、埴谷雄高(井の頭公園野外音楽堂のベンチに座る、あの写真!)・植草甚一(神保町の『ラドリオ』で買物の包装紙を剥ぎ取っている、あの写真!)・三上寛・土方巽・つげ義春・田村隆一・野坂昭如などなど、オルタナティブ感が濃厚なモノクロスナップ&ポートレートが連続。たちまち写真の虜になり、廃棄本でもいい!と、三一書房「大正の探偵小説/伊藤秀雄」とともに帳場に持ち込み、計800円で購入する。その帳場は、夥しい本の山に取り囲まれてしまっており、先輩店員の伝言を頼みに、奥に潜んでいた店主・広瀬氏と挨拶を交わす。「またちょっと手伝いに来て下さいよ」と言われたので「もういつでも何でも喜んでやりますよ!」と元気に答えておく。音羽館のためなら、エンヤコラ。
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「人像」の表紙写真は、公園で酔っ払って横臥する野坂昭如である。あぁ、今日も古本屋さんで、知らなかった面白い本と出会えたのが嬉しい。
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2020年03月20日

3/20西武池袋線の馴染みのお店を伝う。

朝から大阪に送る本の準備をチマチマ進める。およそ三十冊ほどを選出すると、今回のはずいぶん探偵小説やミステリの配分が多い感じになった。まぁたまには、こういう濃厚な補充もいいだろう。月曜日にはどうにか発送する予定である。午後に外出し、バスに乗って中村橋に出る。『仙川通り』の桜並木が、すでに四〜五分咲きなので、“爛漫の予兆”と言った景色である。そしてまずは「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)に立ち寄り、カドカワノベルス「金田一耕助の新たな挑戦」を100円で購入する。駅に引き返し、西武池袋線に乗って西へ。保谷駅で下車し、「アカシヤ書店」(2008/12/17参照)店頭に立つ。珍しく児童文学が目立つなと思いつつ、ペーパーバックの学研小学生文庫「赤いUの秘密/ヴィルヘルム=マッティーセン」「尾行された少年たち/ポール=ベルナ」櫻井書店「初雪/大木實」を選び、計330円で購入する。お店を出たら駅には戻らず、車が渋滞を起こし気味の駅前通りを東に歩き始める。道はやがて踏切を渡り、線路の北側をいつの間にか歩くこととなる。鎖のようにつながり続ける車の横を歩き続け、いつの間にか大泉学園着。「ポラン書房」(2009/05/08参照)に入り込むと、妙なる音楽の流れる店内は、たくさんのお客さんで賑わっていた。…すげーな。帳場に立つシルバーヘアのご婦人も「今日はお客さんが多くて忙しくて…」と嬉しい悲鳴を上げている。先客さんたちと、狭い通路を快く譲り合いながら、本棚にドバドバダイヴする。すると、児童文学&絵本棚に、白く背文字のない一冊を見つける、気になるので引き出してみると、明治三十六年に博文館から出された、少年工藝文庫第十二編「電燈の巻/石井研堂」の復刻版であった。冒頭の『復刻のことば』に目を通すと、『エジソンの電燈発明一〇〇年』を記念して、昭和54年に『エジソン電燈発明一〇〇年記念行事組織委員会』が誌面復刻したものらしい。本文は明治の少年たちの会話形式で物語が進むスタイル。電気や発電や電池や電燈に造形の深い発明家少年が、分かり易く詳細に専門的な事柄を講釈している。少年工藝文庫の他の巻の主人公たちが聞き役として登場しているのも楽しい。古本屋さんで、不意に知らない本と嗜好を頼りに交流するのは、全く持って楽しい。値段を見ると400円の安値だったので、ニヤッと購入する。
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2020年03月19日

3/19「地獄横丁」と「ハルピンお龍」!

本日は永福町に流れ着いたので、京王井の頭線に飛び乗り、少し移動して下北沢へ出る。徐々に開発が進む駅前は、いつものように若者が楽しそうに行き交っている。まずは「古書ビビビ」(2009/10/15参照)にて、新潮文庫「昨日への乾杯/マニング・コールス」を600円で購入する。昭和三十年代の新潮文庫の白色帯は『探偵・時代小説 日本・外國の評判作』となっている。続いて「古書明日」(2017/01/31参照)に向かい、店頭で薄っぺらい中綴じの絵本を漁る。あっ、福音館書店 年少版こどものとも「これはおひさま/谷川俊太郎ぶん 大橋歩え」発見。ページを捲るごとに、言葉が繰り返され積み重なって行くアイデアが、ピカピカ光る楽しい絵本である。旺文社文庫「芳兵衛物語/尾崎一雄」とともに計200円で購入する。「これはおひさま」を無邪気に楽しみながら帰宅し、すぐさま古本を抱えて外出。西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の「フォニャルフ」棚に補充した後、カバーデザインを担った二冊の新刊を受け取る。盛林堂ミステリアス文庫「地獄横丁/香住春吾」と東都我刊我書房「ハルピンお龍行状記 姿なき脅迫者/城崎龍子」である。「地獄横丁」は関西の新聞に掲載されたスリラー小説をまとめた一冊。連載小説故の、スピード感漲る展開に、昭和二十年代の大阪でハラハラドキドキ。「ハルピンお龍行状記」は幻の探偵小説家・潮寒二の別名儀作品で、美貌の女掏摸が体を張って難敵たちと切り結ぶ、わりとハードボイルドな大衆小説。マッカレーの「地下鉄サム」から始まった人情掏摸ヒーローが、谷譲次の「地下鉄サム」パスティーシュや、サトウハチロー「エンコの六」を経て、この「ハルピンお龍」や三木鬼一「地下鉄伸公」などに(そう言えば城昌幸の『新版地下鐡サム』っていうのもあった(2018/08/11参照))、より大衆的にそしてハードに扇情的に、受け継がれている感がある。という二冊ともボウボウ心が燃え上がる本なので、一生懸命考えてデザインいたしました!3/22(日)から盛林堂通販サイトで予約開始。販売は3/28(土)からとなっております。どうにも気になる方は、素早い入手をお勧めいたします!
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すっかり暗くなった帰り道、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)店頭に吸い寄せられる。おっ、ついこの間まで店内の五百均棚に挿さっていた、三一書房「中井英夫作品集」(装幀は驚くことに武満徹)が店頭棚に格下げされている。ちゃんと付録の『「虚無への供物」通信』が挟まっているので、ササッと腕の中に抱え込む。さらに入口右の軟らかな本の棚からは、IQ低目な秋田書店「映画小説 ドラゴンへの道/日野康一」(カバー貼り付き)がすぐさま目に飛び込んで来たので、ウキウキと計220円で購入する。
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この二冊が本日の喜ぶべき収穫か。
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2020年03月18日

3/18吉祥寺で合計千円!

お昼過ぎに吉祥寺に流れ着いたので、素直に駅南側に点在する古本屋さんを、川の流れに乗るように巡って行くことにする。まずは「一日」(2017/08/11参照)。ガレージ片隅の野坂昭如本の群れをボケラ〜と眺めていると、平凡社カラー新書71「アメリカ型録 終戦・進駐軍・焼跡・闇市・特需・繁栄/野坂昭如」が気になったので、取り出しパラパラと捲る。すると、テーマ事の随所に挿入されるカラー写真が、生々しくシャープで尖っている。撮影者を確かめてみると長野重一だったので、買うことにする。他に桃源選書「エロスの解剖/澁澤龍彦」を選び、ビニールカーテンの向こうの帳場で精算する。続いて「バサラブックス」(2015/03/28参照)に立ち寄ると、店頭古書率が少しアップしているようだ。ラックの端の方に潜んでいた、日本小説文庫「時の敗者 唐人お吉續篇/十一谷義三郎」を100円で購入する。さて、次は「古本センター」(2013/07/01参照)である。入口にある安売棚の前には、腕にスマホを取付けたビームセドリ人が陣取ってしまっている。その背後や側面から必死に棚を覗き込み、第一書房「新しく糧/アンドレ・ジイド」(函ナシ。後で気付いたのだが線引きが!…安物買いの銭失いである…)美術出版社「イラストレーション」を計130円で購入する。そして殿は井の頭線高架下を潜って「よみた屋」(2014/08/29参照)へ。久々にお店入口脇の300円棚から桃源社「地底大陸/蘭郁二郎」を取り出し、330円で購入する。およそ二十分、珍しく全部のお店で古本を買い、合計は1000円。値段の割にまぁまぁな景色である。
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2020年03月17日

3/17杉並〜中野をぐるっと歩く。

午後にニョロニョロと動き出し、ブラブラ歩いて野方の未見の古本屋さんを目指す。だが、奇天烈な飾りに溢れるそのお店は、無情にも閉まっていた…レッツ・再チャレンジ!そう心に決めて、そんなら久しぶりに沼袋の「天野書店」(2008/11/14参照)を見に行こうと、西武新宿線の線路を伝うようにして東に歩き始める。何となく線路を近くに感じながら、見慣れぬ住宅街を朧げに進撃する。途中、今は営業していないのだが、理髪店とパン屋を兼業していた古い商店を見かけ、そのアナーキーさに感激する。
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左が理髪店で右がパン屋。屋号は両方とも同じである。

そして「天野書店」へ。店頭は文庫は100円だが、単行本類はしっかりとした値段が付けられている。教養文庫「ソロモンの桃/香山滋」を見つけられたので、お守り代わりに抜き出して店内へ進む。棚は以前と変わらぬ、教養深く良識が漲る並びを見せている。なんせ、棚に入っている文庫は岩波文庫だけなのである(その他は床や棚脇に横積みされている)。素敵過ぎる二つ名『昆虫翁』の本が気になるが、2800円か…おとなしく先述した文庫を買い、お店を後にする。
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さて、足にはまだ余裕があるし、もう少し古本を買っていきたいものだ。そう考え、駅から南に坂を上がってグングン進み、大きな『平和の森公園』横を撫で歩き、やがて『中野ブロードウェイ』に潜入する。やった、二階の「古書うつつ」(2008/06/18参照)が久しぶりに開いている。店頭箱に児童文学本がダカンダカン並んで行くのを楽しく眺めながら、偕成社版・名作冒険全集「海底人間/ドイル」(カバーナシ)六興出版「谷山浩子童話館」雄山閣「講談落語考/関根黙庵」(杉江松恋氏用に確保。未所持本かどうかは不明である)を選び、計300円で購入する。帰りもテクテクトボトボ『早稲田通り』を歩き詰め、午後四時の阿佐ヶ谷に帰還する。なんだかすでに夕方でも、春の陽気ですなぁ。
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2020年03月16日

3/16確定申告後定点観測。

空き空きの税務署で確定申告をどうにか終えてから、トボトボ歩いて荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)へ。時刻は午前十一時三十五分…もっと遅くなるかと思っていたら、確定申告が夢のようにスムーズに進んだおかげで、いつもの月曜日の定点観測と変わらぬ到着時刻になった次第。それにしても風が強い…と思っていたら、店頭棚の上に横積みにされていた補充本が、たちまち歩道に吹っ飛んで行った。慌てて追いかける女性店員さん…以前、岡崎武志氏が、同じような風の強い日に、店頭本が風に飛ばされ拾い集めるのを手伝ってあげたと言っていたが、大げさでなく事実であることを知る。そんな強い風に嬲られながら、川島書店ヒューマン選書「魅惑の少年マンガ/副田義也」工作舎「平行植物/レオ・レオーニ」慶應出版社「世界各國の人形劇/小澤愛圀」(カバーナシ)思潮社現代日本詩集20「夜の驟雨/安西均」(冒頭の連詩『トタン屋根のblues』が東京を舞台にしておりハチャメチャに格好良いのだ!)徳間書店「連作ミステリー 女は帯も謎もとく/小泉喜美子」を計550円で購入する。ふふぅ、楽しい買物だった。次は「竹中書店」(2009/01/23参照)の店頭300均木製ワゴンから、エクスナレッジ「昭和住宅メモリー」を見出し購入する。タイトル通り、昭和に建てられた日本の名住宅を多数収録した大判ムックである。今は亡き『阿佐ヶ谷住宅』にキュンとしながら、塚本晋也が江戸川乱歩邸を訪れているページに心ざわめかす。
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午後、家の近所で火事あり。消防車がサイレンを鳴らして走り回り、焦げ臭い匂いが家の中にまで入り込んで来る。ベランダから消防車の向かう方向を見てみると、少し離れた街の一角が白煙を上げていた。およそ三十分ほどで鎮火する。よかったよかった。そんな騒ぎを見定めてから、不要本&読了本をカバンに詰めて再び外出し、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に持ち込む。エプロン姿の店主・天野氏と、新型コロナ騒動の影響をあれこれ話す。「コンコ堂」は幸い、地元のお客さんたちにグッと支えられ、今のところそれほど影響はないとのことである。うむ、いつ見てもちゃんとお客さんが入っているもんなぁ。お店を出て、中央総武線高架下をツイツイ歩き、高円寺まで出張る。「DORAMA高円寺庚申通り店」にて、幻戯書房「一升桝の度量/池波正太郎」を110円で購入し、『早稲田通り』を風に飛ばされそうになりながら帰宅する。
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2020年03月15日

3/15武蔵小金井から新小金井へ。

本日は午後に武蔵小金井の南の崖下に流れ着く。さて、ちょっと寒いが天気も良いし、時間もあるし、どんな風に古本屋さんを巡って行こうかと思案しつつ、まずは美しいRを描きながら谷に落込んで行く『金蔵院の坂』の上にある、デッドストック文房具を商う「中村文具店」に迷い込む。さすがに古本はないのだが、昭和四十年代の文房具がとても良い状態で並べられている…やはり気になる物はキャラクター物で、『がんばれロボコン』のぬりえ、『ワイルド7』の手帳、『シルバー仮面』のかるたなどが気になるが、値段が書かれていないので、おいそれと手が出せない…うむむむと、店内でダルマ状態を維持したまま、何も買わずに表に出てしまう。みそ汁で顔を洗って出直して参ります…。そのまま『前原坂』の「古本ジャンゴ」(2008/12/23参照)に立ち寄るが、めぼしい古本との出会いはなく、ここも何も買わずにスゴスゴと表に出てしまう。さて、こうなったら、いつまでも武蔵小金井でもたついているわけにはいかない。坂上に出て『連雀通り』を東にズカズカ歩き始め、さらにそこから北に向かい、『農工大通り』をさらに東へ向かう。東小金井に出て、まずは閉店セール中の「BOOK・ノーム」(2009/02/13参照)を偵察してから、新小金井の「尾花屋」(2017/06/15参照)を目指そう。そうと決まれば、足は快調に動き続ける。子供たちが元気に遊び回る大きな『栗山公園』の脇を擦り抜け、東小金井の街に入る。「BOOK・ノーム」には、多くの人影あり。どうやらそのほとんどは、三月末の閉店を惜しむ地元の人のようだ。丁寧な接客を続ける奥さま店主の明るい声が、小さな店内に響き渡っている。出版芸術社「幻戯/中井英夫」を30%オフの350円で購入する…まだもう一回位は来ることになりそうだ。そして碁盤目状の細々とした住宅街を抜け、うらぶれた駅前商店街にある最終目的地「尾花屋」に到着。早速店頭左端に置かれた絵本箱に取り憑くと、まずは至光社「こどものせかい1*どんくまさんのらっぱ*/柿本幸造絵」を見つけて喜ぶ。柿本幸造の描く動物たちが、またとてつもなく愛おしいんだ。続いて東京演劇アンサンブル71こどもの劇場「目をさませトラゴロウ/文・小沢正 絵・井上洋介」を抜き出す。ちゃんとソノシートも入っているな。そして最後に棚から、福音館書店「かものプルッフ/リダぶん ロジャンコフスキーえ いしいももこ・おおむらゆりこやく」を見つける。ビニール付きの1964年の初版である。石井桃子と大村百合子(結婚前の山脇百合子)の共訳とは珍しい。そんな絵本の豊作に喜びながら、結束本が溢れる店内で、計300円で購入する。
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「かものプルッフ」は絵本であるが、実はとても文字が多い。色彩鮮やかな美しくノスタルジックな絵と、ギッシリ目の本文がせめぎ合い、意外に濃密な読書体験を齎してくれるのだ。ちなみにこの絵本は一応同作者のシリーズ物となっており、他に「のうさぎのフルー」「りすのパナシ」「くまのブウル」「かわせみのマルタン」がある。
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2020年03月13日

3/13十三日の金曜日の神保町。

十三日の金曜日の午前十時半、神保町パトロールのために『駿河台下交差点』に立つ。信号待ちしていると、向かいの「三茶書房」(2010/10/26参照)の異変に気付く…まだ開いていないじゃないか。いつも午前九時過ぎには開店している、神保町で一二を争う早開けのお店が珍しいことだ…などと思っていると、店主が店内から安売ワゴンを引き出し始めた。ホッとしながら信号を渡り、最初に左端に据えられた100均ワゴンに取り憑く。おっ、面白い物、早速発見!「近代文学古書目録 石神井書林・在庫書目第肆号 昭和伍拾捌年師走」である。
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文庫サイズの昭和58年刊の第4号。営業時間や定休日が書かれているので、まだ店売りをしている時代のものだ。稀少本・詩集・歌集・句集・小説を軸に構成されている。小さいながらも書影がたくさん載っているので、見応えあり。100円で購入する。続いて「慶文堂書店」(2012/01/14参照)店頭ワゴンに食らいつくと、詩集がドッサリ出されている。どれもだいたい300円。書肆ユリイカ「不惑彷徨 長谷川泉第2詩集」(献呈署名入り)を見つけたので、300円で購入しておく。その次は「田村書店」(2010/12/21参照)店頭に引っ掛かる。木製ワゴンの方は、近代文学関連が盛りだくさんだな…と感じつつ、何冊かの本を鷲掴みにして掘り起こし作業に集中する。結果カバーナシの東京堂「死刑前の六時間/森田思軒譯」(ユーゴーの『クラウド』『死刑前の六時間』『探偵ユーベル』を収録)日本小説文庫「仇討五十三次/佐々木味津三」を計1000円で購入する。おぉ!「死刑前の六時間」には、「山王書房」の古書ラベルが貼り付いているではないか。ちょっと得した気分である。
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そんな風に順調に狩りを進めながら、次は「澤口書店 東京古書店」(2014/12/17参照)前に立ち止まる。店員さんが講談社の横溝正史全集を店頭棚に補充している。足元の全集を積み上げた小さなカートに目をやると、ぬっ!18巻の「探偵小説昔話」が混ざっているのを発見!棚に挿し入れられるや否や、素早く抜き出して200円で購入する。さらに続いて「澤口書店 巖松堂ビル店」(2014/04/12参照)へ。店頭には、たくさんの図書館分類ラベルが貼付けられた本が安値で並んでいる。その一角には同様の絵本もズラリと収まっている。古いものも混ざっているようなので、腰を屈めて薄い背に辛抱強く目を凝らして行くと、福音館書店「つきへいったら/クロウディア・ルイス文 レオナード・ワイスガード画」を見つける。この絵本『かがくのほん』と銘打ちながらも、詩情あふれる文章と、絶対の孤独感がまとわりつく絵が相まり、ちょっと叙情SFの域に達しているような名作なのである。図書館ラベルなんか気にするもんか!と200円で購入する。
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このような、魂を吸い取られそうな月世界の絵が連続する。イナガキタルホやたむらしげると一脈通じる、宝石のような透明感!原題は「WHEN I GO TO THE MOON」である。
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2020年03月12日

3/12『かつら文庫』で凄いお雛様を眺める。

そういえば、ここ最近毎年参加している「本のフェス」が中止になってしまったので、日程が重なりがちで、ここ最近行けていなかった小平の「チャリティ古本市」に行けるのではないかと思っていたら、こちらも案の定中止になってしまった。ちくしょう、新型コロナの野郎!などと悔しがるだけでは生産的ではないので、小さくマメに古本を買い続けることを心に誓う。昨日は松庵に流れ着いたので、吉祥寺にテクテク向かい、「よみた屋」(2014/08/29参照)でキネマ旬報社「キネマ旬報増刊号 日本欧米テレに大観」巨朋社「特選短篇集 殺して抱いて/小堺昭三」を計220円で購入する。「テレビ大観」は昭和二十八年刊で、表紙には『テレビを見るために・テレビを知るために・凡ゆる人々に讀んで頂きたい日本最初のテレビ全書!』とある。この後、テレビが映画を凌駕する時代に突入して行くからこそ、映画雑誌のキネ旬が出しているのが、なんとも皮肉である。ちょいとめっけものの小堺昭三は、1976年刊のエロ・ミステリー・サスペンスである。さらに「古本センター」(2017/03/06参照)に潜り込み、博品社「中国のテナガザル/R・H・ファン・フーリク」を250円で購入する。

そして本日はゆらりと荻窪に流れ着く。『石井桃子記念 かつら文庫』(2019/05/20参照)の前を通りかかると、『3がつのかつらぶんこ おやすみします』の絵入り貼紙とともに、新型コロナの感染拡大予防のため、休館する旨が貼り出されている。
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う〜む、とその前で腕組みして残念がっていると、視界の隅から小柄なご婦人がトコトコ近付いて来たのに気付く。するとにこやかな笑顔で「かつら文庫にいらっしゃったんですか?」と話しかけて来た。「ええ、まぁ」と答えると「すみません、三月いっぱいはお休みなんですよ。今、コロナで大変でしょう。本当に残念なんですけど…」…どうやら文庫の関係者の方のようだ。「ちょっと再開できるのも、いつからかは分からないんですけども、その時はぜひまたいらしてくださいね。そうだ、ちょっとお待ちいただけますか。文庫の案内を差し上げます」…と、成り行きでそんなことになり、建物脇の門から中に入るご婦人を見送り、しばらく文庫の前で暖かい陽を浴びながら、ご婦人が再び現れるのを、つくねんと待つ。しばらくすると、文庫のガラス扉を解錠しガラリと開けてくれたご婦人。案内パンフを手に意外な申し出をしてくれるのであった。「よろしかったら、ちょっと入りませんか。ぜひお見せしたいものがあるんです」…なんだろう?と思いつつも、文庫に入れるなんて願ってもないチャンスなので、「ありがとうございます」と即答し、靴を脱いで文庫内に上がり込む。おぉ、ここが岩波新書「子どもの図書館」の舞台、伝説の『かつら文庫』なのか。壁棚に分類ラベルが貼り付いた児童文学がズラリと並ぶ、カーペット敷きの空間である。うぅむ、やはりハードカバーの児童文学がメインで並んでいるのが、どうにもこうにも素晴らしいな!と率直に感心していると、さらに奥の部屋から「こちらにどうぞ」と声がかかる。遠慮なくずずいと進むと、そこも壁棚に児童文学が並び続ける胸躍る空間である。その部屋の一角に飾り台が設えられ、上にはこじんまりとしているが、由緒ありげなお雛様の一団が飾られていた。「三月は、これをみなさんにご覧いただきたくて飾っていたんですけど、この騒ぎですからね。このお雛様、犬養毅首相の家にあった物なんですけど…」「ええっ!」「あの暗殺された首相です」…どうやら石井桃子が、犬養家と家族ぐるみの付き合いをしていた過程で、譲り受けたものらしい。ふと飾り台の脇を見ると、石井桃子の名作の一冊「三月ひなのつき」が」置かれているではないか。「このお雛様をモデルに、これは書かれたんですよ」と、徐に衝撃的な事実を教えていただく。ふわぁ、それはスゴい。今、私はかなり幸せです。まさか突然、こんな素晴らしい時間を過ごすことになるなんて、思っても見なかった…ここは改めてじっくり見に来るべき所だな。聞けば、石井桃子の書斎や、渡辺茂男の蔵書を収蔵する書庫も見学出来るとのこと。この忌まわしいコロナ騒動が治まったら、必ず見に来よう!そう決心して、丁寧にお礼を述べ、文庫を後にする。気分を激しく高揚させながら「ささま書店」(2018/08/20参照)に立ち寄り、講談社「水に描かれた館/佐々木丸美」を110円で購入し、俺は雛祭り生まれ故か、雛人形に呼ばれることが、時々あるなと実感しつつ(2013/03/17参照)、テクテク歩いて帰宅する。
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2020年03月10日

3/10古本屋 帳場で何を する人ぞ

午後、西荻窪での打ち合わせに照準を合わせ、家を出る。雨降りがどうにも億劫なので、まずは電車で荻窪に出て「竹陽書房」(2008/08/23参照)に飛び込む。世間とは異なるゆっくりとした時間の中で棚を眺め、河出書房新社「宮本常一 旅する民俗学者 増補新版」を500円で購入する…残念ながら白水社の幻想小説シリーズは、追加補充されていなかった。ここからは歩いて西荻窪を目指すことにする。そのまま線路沿いを西に向かい、アンダーパスの環八の上を渡り、線路の気配を右に感じながらさらに歩き進む。道が善福寺川に向かって坂になる前に、ふと気が向いて線路の下を潜って北へ…おぉ、営業時間の極端に短い「絵本タイム猫タイム」(2016/02/19参照)が開いているじゃないか。かなり久々の再会を喜び、数段のステップを上がって傘をすぼめ、店内へ。すると棚の向こうから「いらっしゃいませ」の声が出迎えてくれるとともに、定期的にスト、トトン、スト、トトンと小さなくぐもった音が聞こえてくる…なんだろう?その前に、小さな空間ながらも充実した絵本棚&児童文学棚に集中し、カバーナシの盛光社「空とぶ自動車3/イアン・フレミングぶん ジョン・バーニンガムえ ときわしんぺいやく」が500円だったので見つけ出す。購入しようと背後の帳場に踵を返すと、そこには衝撃的な光景が展開していた!なんと店主が机の上を大きく利用して、機を織っていたのである…今まで古本屋さんを訪ね、店主さんや店番さんがいろんなことをしているのを目撃して来た。お仕事、読書、食事、居眠り、テレビ二台同時鑑賞、麻雀ゲーム、本の朗読、自作の歌を歌唱、ボタニカルアートを描く、横笛の練習…そこにあ新たに“機を織る”が加わったのだ。思わず「機を織ってるんですか?」と聞くと「エヘヘヘ、そうなのよ」とはにかむ店主。織り上げられつつある布は、大きな面に、美しい文様を描いていた。
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そして本日の目的地「盛林堂書房」(2012/01/06参照)では、難易度の高い仕事について色々打ち合わせる。うむむむむむむ、まぁいつかはどうにかなるだろう。

そろそろ発売になる「本の雑誌 旋毛曲り旅立ち号」(坪内祐三追悼大特集88ページ!)の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、関内の横丁古書天国「活刻堂」をご紹介。黒い本の断崖の底で、未知の安売本を求めて蠢いて来ました。お楽しみいただければ幸いです。
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2020年03月09日

3/9探偵奇談、届く。

午前のうちに中野に出ていたので、珍しく電車に乗って荻窪に向かい、月曜定点観測を行う。なので最初に立ち寄ったのは「藍書房」(2018/12/29参照)。平凡社 人間の記録双書「詩人/金子光晴」宝石社「別冊宝石116 アメリカ作家傑作集」(狩久訳のハメット『十番目の手掛かり』(コンチネンタル・オプシリーズ!)に食指が動いたもので…)を計440円で購入し、「ささま書店」(2018/08/20参照)へ。こちらではさらっと角川文庫「写真 日本の文学都市/野田宇太郎」を110円で購入し、一旦帰宅する。午後に再び外出し、テクテク歩いて高円寺「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。ぴあ編集室「月刊ぴあ 創刊号」(「ぴあ」最終号付録の復刻版である)ハヤカワ文庫「ユーラリア国騒動記録/A・A・ミルン」を計400円で購入する。家に戻る途中『馬橋公園』に立ち寄り、池の畔で創元推理文庫「ハンマーを持つ人狼」を読書する。今日は午後に麗らかな陽気となったので、外での読書がとてつもなく清々しい。しかしここ最近、新型コロナ騒ぎで学校が休校になっているせいか、どの街の大きな公園も小さな公園も、子供たち(幼児〜高校生)が全力で遊び回っていて、大変に活気みなぎる状況になっている。公園の遊具もグラウンドも植え込みも何もかもが、そのポテンシャルを存分に発揮し、子供たちを遊戯やスポーツへと駆り立てているのだ。これは近来稀に見る、なかなか胸のすく光景である。そんな、公園が本来の姿を取り戻した中での読書もまた一興と言えよう。一時間ほど過ごした後、ようよう帰宅すると、バンザイ!楽しみにしていたヤフオク落札品が届いていた。精華堂書店「探偵奇談 疑問のカード/サックス・ローマー原作 吉原周太郎譯」である。ローマーは『怪人フー・マンチュー』で有名。大正十五年の再版で、即決の500円で落札する。分厚く356ページもある大作だが、いったいどんな物語なのだろう。ネットで調べても、何も浮かび上がらない。まずは表紙が取れているので、それをチャチャッと直して、読み始めることにしよう。
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2020年03月08日

3/8「七月堂」で想像以上のヒチコックを!

完全に冬に戻った雨の如月。午後に西永福に流れ着くが、このまま帰るのは忍びないので、明大前の「七月堂古書部」(2018/01/13参照)を目指すことにする。なぁに、たった二駅分だ。そう遠くはないだろうと、なんとなく方向を定めてトボトボ歩き始める。ところが三十分後、何をどう間違えたのか、たどり着いたところは下高井戸。…何故こうなってしまったのか…と反省しつつも、取りあえず「豊川堂」(2019/01/26参照)の様子を見ておくかと、駅前マーケットを抜けて、お店前。だが、残念ながら閉まっている…ちょっと最近開いてるのを見ていないので、消息が気になるところである。駅前のナナメの踏切を渡り、線路沿いに明大前に向かって、再び歩き始める。線路の南側は、再開発のためだいぶ立ち退きが進み、緑のフェンスに囲まれた空地が連続している。いつの間にか「篠原書店」(2009/09/29参照)の建物も取り壊されてしまってたようだ。歩き始めて一時間弱、ようやく目的地に到着する。ふぅ、ムダなエネルギーを使ってしまったので、早速古本で癒すことにしよう。入口扉脇にしゃがみ込み、店頭棚のチェックに入る。その時目線を低くしたせいか、店内の直置き古本トランクが、ガラス越しにふと目に入る。ほほぅ、漫画『キャンディ・キャンディ』が二冊あるじゃないか。値段によっては買ってもいいなと思った瞬間、その後に隠れている一冊の暗い色味の本の背に『ヒチコック』とあるのを認めてしまう。すわ!と店内に飛び込み、その本を手に取ってみると、日本パブリッシング「ヒチコックと少年探偵トリオ●ミステリーシリーズ3●ささやくミイラの秘密/作ロバート・アーサー 訳佐野雅彦」であった。うぉぉぉぉぉ、偕成社版とは異なる『ヒチコックミステリー』じゃないかっ!こ、こんなことが起こるなんて、遥々道を間違ってもたどり着いてよかったぁ!オリジナルのビニカバ付きで帯付きで、対象年齢『小学4年生以上』…よし、大丈夫だ。値段を見ると千円なので、心躍らせながら、速やかにお金を支払い我が物とする。誇らしく腕に抱えてお店を出ようとすると、興奮して気付いていなかったが、七月堂さんが棚から棚へ飛び回り、ディスプレイの調整を行っていた。「ありがとうございました」の声とともに目が合ったので、にこやかに会釈する。すると「あぁっ!気付かなかった!くやしぃ〜」と身悶え&地団駄。ウフフフフ、今日も素晴らしい古本をありがとうございます!
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posted by tokusan at 17:33| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする