2010年01月31日

1/31東京・鬼子母神前 ひぐらし文庫


higurashi.jpg早稲田から都電荒川線に乗り込む。谷から上がり切り通しのような『目白通り』下を潜ると、10分ほどで目的の駅。線路を横切る『鬼子母神通り商店睦会』を西へ進むと、すぐに景色を一変させるケヤキ並木の参道が現れるが、そこには入らずそのまま西へ進む。すると左手に、出来たばかりの真新しいお店が姿を見せる。小さなハイツの一階部分が店舗となっており、ファサードは白い木材で造り上げられている。路上に小さな立看板が置かれ、裏側には喫茶部門のメニューが貼り付けてある。図案化されたセミのマークはやはり“ひぐらし”なのだろうか?左壁下に木製の店名看板、店頭には箱に入った100円雑誌と50円ワゴン。ブロックのようなカバー無し京極夏彦ノベルスも並んでいる…そう言えばデビュー作の「姑獲鳥の夏」は、雑司ヶ谷や鬼子母神が舞台だったなぁ…。戸を開けて中に入ると、右は喫茶カウンター左は本棚の狭い店内。黄金町の「猫企画」(2009/11/15参照)と似ているが、もちろんいかがわしさはゼロなのである。先客の青年が一人おり、珈琲を飲みながら棚を眺めたり、お店の女性にポツポツ質問などしている。店内BGMは曽我部恵一BANDである。入口左横には雑貨・ミニコミ・実用ムックが並び、左壁際手前の低い棚には、雑貨本・散歩・東京・絵本・コミックが収まっている。奥の背の高い棚には、サブカル・みうらじゅん・思想・雑貨・写真・美術・日本文学・江戸川乱歩関連・阿部和重・伊坂幸太郎・海外文学・古本・出版・編集などが並ぶ。蔵書量は少ないが、あまりにピンポイントなセレクトぶりが、潔く心地良い。本はみなキレイで値段は普通。棚には新刊もかなり混ざっているので注意が必要である。本を買うと、温かいフレッシュハーブティーの試飲を勧められる。ハーブティーと言うのは、どうも歯磨き粉を飲んでいるようで苦手なのだが、身体はしっかり暖まりました。今度はカウンターでほうじ茶でも飲みたいと思います。河出書房新社「ヤンキー文化論序説/五十嵐太郎編著」朝日文庫「風のかたみ 鎌倉文士の世界/伊藤玄二郎」を購入。

帰路、「旅猫雑貨店」と「古書 往来座」にも立ち寄り、往来座にて五月書房「長崎奉行犯科長/森永種夫」を購入。
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1/30東京・矢口渡 ドリーム書店


dream.jpg改札を出てすぐの踏切を渡り、南へに延びて行く『矢口渡商店街』をズシズシ進む。お祭でもないのに露店が立ち並び、夕焼けが似合う活気溢れる商店街となっている。香ばしい匂いに鼻をひくつかせ200mほど進むと、二つ目の十字路脇にあるお店にたどり着く。以前来た時(2009/10/20参照)はガッチリ閉まっていた…苦い経験の後に開いている雄姿を見られるのは、どんなお店であろうと到達感倍増である!三階建マンションの三階部分に店名看板(この街にとっては高過ぎる気が…)、他にも正面と横道の軒に店名看板(白地に黄文字で読みづらい…)が設置されている…そこに踊るのは“ドリーム”…。路上には『本』一字の立看板が置かれ、105円コミックワゴン・雑誌ラック二台・105円単行本&文庫棚と続いて行く。ドア式のサッシ扉を『ギキッ』と開けて中に入ると、目に入るのはコミックばかり。しかしさらに奥に目を凝らすと、そこには目指す古本が集められている。手前のコミックゾーンには地元の中学生が頻繁に訪れ、繁盛の気配を見せている。左側にある絶版漫画棚に囲まれたレジには、40代とおぼしきご夫婦がおり、その中学生と楽しげにコミュニケーション中。会話の合間合間に、おススメコミックの連続購入を勧めている…非常にアグレッシブな営業である。コミック棚の間を抜けて奥に進むと、三方の壁が本棚で覆われ、真ん中に背中合わせの棚が三本、右端通路に小さな文庫棚、左端にアダルト小部屋入口の構成となっている。右壁は作家50音順日本文学文庫・ラノベ。店奥壁は雑学文庫・新書・ノベルス・最近刊ミステリ&エンタメ・文化(突然井上円了が出現!&「帝都物語異聞」なども!)・実用・タレント・サブカル。左壁は歴史&時代劇小説・写真集・アイドルと収まっている。真ん中の棚には、右からハーレクイン・海外文学文庫・時代劇文庫・官能文庫・315円単行本と並んでいる。棚を構成するのは新しい本ばかりで、あくまでも新古書店風なのだが、時折あなどれない本が散見されるのが不思議なお店である。値段は定価の半額が中心。レジでは私相手でも元気過ぎる応対が楽しく進行します。ビバ、ドリーム!早川書房「一角獣・多角獣/シオドア・スタージョン」を購入。
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2010年01月29日

1/29埼玉・南与野 大学書房


daigakushobo.jpg埼京線の駅はどれも宙に高く浮かび上がっているようである。もちろんここも例外ではない。ようやく地上である西口に出ると、そこに広がるのはだだっ広い荒涼とした空間…そんな駅周辺を囲むように、街が広がっている。200mほど北にある『埼大通り』に出て、ひたすら西へ!途中の『国道17号』も越えて二キロ近く進むと、『埼玉大学』正門前からウネッと北へのびる道沿いのマンション一階にお店を発見…遠かった…どうやら駅からバスで来るのが正解なのであろう。それにしても大学の真ん前に古本屋さんがあるのは、素晴らしいことである。軒には達筆な四分割の店名看板、その下はガラスウィンドウで右側に出入口がある。店頭台などは無く、ウィンドウの向こうには横積みされた全集類が存在感…そして中に入ると乱雑な店内。通路はしっかりと確保され歩き難くはないが、そこかしこに無造作に低く積み上がった本の山が作られている。ドア横の『営業中』の札の裏には『整理整頓』と力強く書かれている…今年中に実行されることを願っております。左右の壁には同型のスチール棚が並び、真ん中にもスチール棚が背中合わせに置かれている。ウィンドウ近くには、洋書や教科書類が収まったラックやワゴンもある。店奥には横向きに背中合わせの一本置かれ、その向こうにある帳場の衝立のようになっている。右の壁は理工系の教科書からスタート。途中に生物・全集・文学評論・映画などが少量顔を見せ、奥には辞書・辞典類がズラリ。向かいは建築系教科書・新書・美術が並ぶ。下を見ると箱から飛び出さんばかりの百人一首の札が目に入る…札が欠けちゃいそうだなぁ…と余計な心配をしながら左側通路へ。棚脇には、東京新聞の社説(特に秋葉原事件関連)がたくさん掲示され、その下には小さな時代劇文庫棚。左壁棚には、社会・心理学・教育・政治・思想・経済・文化と硬めなジャンルがズラリ。向かいは洋書・海外文学文庫・日本文学文庫がタップリ収まっている。古い本も多く乱雑に三重に並んでいるので、辛抱強く掘り起こす気持ちが大事である。奥の横向き棚は、手前が岩波文庫・赤、奥が岩波文庫・青となっている。教科書と硬めな本が集まり、大学正門前に相応しいお店となっている。文庫は絶版も多く、探す楽しみあり。値段は安め〜普通。帳場前に立つと、河原崎長一郎風店主が読書中。「すいません」と本を差し出すと、無言で私を一瞥した後、本を受け取る。しかしその後もめげずに、値段のついていない本についてやり取りをしてゆくと、尻上がりに愛想が良くなってくる。単にスロースターターなだけなようです…よかった。岩波文庫「茶話/薄田泣菫」岩波文庫「怪談/ラフカディオ・ハーン 平田呈一訳」を購入。
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2010年01月27日

1/27東京・神保町 虔十書林


kenjyu.jpg『駿河台下交差点』近くの、『明治通り』と『靖国通り』をナナメにつなぐ脇道『富士見坂』。その『明治通り』側口近くの脇道にある。この坂は下っている時は普通の道に近いのだが、『靖国通り』から入ると『坂道なんだな』と思わされる。それにしてもここから富士山が見えたとは…今は古書店街のビルが見えるのみ…。路上には『古本』の立看板、ビル一階の店舗壁面には黄色の巨大看板に、両足を揃えた白黒猫のイラスト。ウィンドウには大量の映画スチールが貼られ、店頭には本棚二本と数台の平台やワゴンがひしめいている。大量の21世紀ブックス・古い日本文学(島崎藤村多し)・古い海外文学・雑誌・浮世絵・映画パンフ&ポスターなどなど。それにしてもこの特徴ある店名…やはり宮澤賢治の「虔十公園林」に由来しているのだろうな、と考えつつ真ん中の出入口から店内へ。中は横長で、スチールの貼られたウィンドウ以外は本棚やガラスケースで覆われている。真ん中には、右側にラック、左側にガラスケースが置かれている。左奥にレジがあり、高倉健と「夕陽のガンマン」ポスターに見守られながら、ご婦人がお仕事中。右のラックにはビジュアルムック・ビジュアル雑誌・音楽・美術図録が並んでいる。右の隅に小さな署名本棚があり、狭く通り難い隙間を抜けて右壁にたどり着くと、そこには大量の宮澤賢治関連本!「虔十」の名に恥じぬ充実の棚である!他にも音楽と詩集が並ぶ。奥の壁には、澁澤・種村・稲垣・中井などの幻想文学・日本文学・海外文学・博物学・シュルレアリスム・ダダ・美術・日本美術・茶・陶芸と続き、真ん中下部のガラスケースには豪華本や詩集が収まっている。そのまま左側ゾーンに踏み込むと、壁棚は写真・テレビ・演劇・SF・特撮・映画雑誌・映画が並ぶ。真ん中のガラスケースには、ドッサリと横積みされた映画パンフが詰め込まれている。上にはチラシファイル、横には映画ポスターラックあり。入口左横には、シネアルバム・ビジュアルムック・画集・イラスト集。ガラスケース内に豆本類。そしてレジ横に梶井基次郎・谷沢永一・中村真一郎など特定作家の本と、こけし・奇書関連が集められている。映画(ビジュアル関連)・美術・宮澤賢治に明るいお店。古い本は何故か店頭が一番多い。値段は普通〜高め。私にとっては、時々覗くとタイミング良く探している本が見つかる、不思議なお店なのである。精算後に本を入れてくれた袋を見ると、猫のイラストに先ごろ亡くなったやまだ紫氏のクレジット。出来れば荒縄を腰に巻いた「虔十」のイラストを描いて欲しかった…と不埒なことを考えて、夕陽が貫く『富士見坂』を帰路に着く。日本テレビ「傷だらけの天使/日本テレビ編」を購入。
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2010年01月25日

1/25三重・宇治山田 古本屋ぽらん


polan_ujiyamada.jpg大阪での仕事を無事に終えて、本日は帰京のみのはずが、仕事先の口車に乗せられ“お伊勢参り”に同行する羽目に。ならば私もとことん楽しく行こうじゃないかと、途中から別行動で古本屋ツアー決行!この神道と祝祭の街にも古本屋さんがあったのだ!壮麗で悪夢的に横長のヨーロッパ城砦風駅舎を出ると、西口のロータリー。目の前の『八間道路』をウネウネと北へ。するとすぐにJRの踏切が見えて来る。そこを渡りさらにその先の近鉄の高架を潜り、すぐの脇道を東へ入る。そこを道なりにウネウネ進むと、左に風情ある家が並ぶ、一方通行の道が現れる。駅前の地図には『河崎のまちなみ』と書かれていた。『勢田川』沿いの寂しい裏通りではあるが、時間を遡行したような街並みは、私を一瞬の内にセンチメンタル・トラベラーに変身させるほどである。昔のままのもの、空家になっているもの、店舗として再利用されているものと様々であるが、これからも景観の保全に精を出してていただきたい。そんな通りを200mほど進むと、右手についに『古本』の文字が見えて来た。新しく手を入れた感じはあるが(説明には1806年建造の廻船問屋→医院→古本屋とある)、街道にしっくりと馴染んでいる。店頭台などは無く、右壁に様々な貼紙(子猫の里親募集も!)、左隅にはチラシ類が貼られた立看板、そして真ん中に店名入りの藍染帆布がピンと張られている。昔の街道に立つ旅情気分そのままに、軽い引き戸を開けて中に入ると…いきなりネコと目が合った。何故なら棚上の目の前のダンボールに、薄茶トラのネコがすっぽりと納まり、こちらをクールにガン見。しかし逃げる気配はまったくないので、これ幸いと撫でまくる。ふぅ〜幸せだぁ〜。店内はちょっと横長で広く余裕のある構成になっている。左右両壁は本棚、真ん中には左に背中合わせの棚が一本、右は並んだ棚の左側が特殊な構成になっている。入口右横には小部屋的小スペースがあり、テーブルと椅子も置かれている。所々に小さい棚あり。右の小部屋には、入口に美術&グラビア雑誌の詰まった棚が置かれ、部屋内には映画・伝統芸能・芸術・漫画評論・写真関連・児童文学・絵本が集められている…ハッ!?ネコがこっちを見ている!再び近付き撫でまくる。右壁には、自然・植物・動物・民俗学・歴史・古代史・神道・郷土資料と続く。向かいの通路棚には…あぁっ!また見ている!と言うか、アイツは私から視線をまったく逸らさないのだ!さらに近付き撫でまくる。しかしこのままでは検分が遅々として進まないので、心を鬼にして手を離す。棚に集中だ!…通路棚には教育・心理学・精神世界・自然・女性・現代史・哲学・思想。移動しながらちょっとだけネコをつつき、真ん中の通路へ。右側の棚裏には様々な紙物や資料が貼られたり置かれたりしている。そして奥の方には、三重県に所縁のある著名人のリスト&プロフィールが大量に貼りだされ、その下に関連本が並ぶと言う、嬉しい“三重棚”が展開!おぉう!北園克衛もたくさん並んでいる!…が値が付いてないのもあるので、一部は非売品も含んでいるようだ。向かいには時代劇文庫・大衆文学文庫・教養系ジャンル別文庫がドッサリと並ぶ。教養は細かい棚造りがされている。左側通路に移ろうとすると、奥の帳場の上に寝そべる、新たなネコを発見!今度は白黒だ。店主が奥に入った瞬間を見逃さず、ちょっとだけ撫でる。左の壁際には、辞書・古典文学・海外文学・女流文学・日本文学・詩歌・文学評論・本関連・音楽と収まる。向かいには、歴史文庫・海外文学文庫・中国関連文庫・女流文学文庫・純文学文庫と並んでいる。入口側の壁にはレコードラックが置かれ、水谷豊の「やさしさ紙芝居」の笑顔が絶大な輝きを…ってうわっ!ここにもネコがっ!クロネコがっ!すかさず撫でながら、一体このお店に何匹のネコが潜んでいるのか考えてしまう。途中、店に入って来た業者さんが何かを『ガタガタン』と落としてしまい、ガン見トラネコが店の奥へ一目散に逃げてしまった。そして「あっ、ネコちゃんを驚かしてしまいました。すみません!」と謝っていた…。と言うわけでネコがたくさんいるお店である。三重関連本・教養系文庫・歴史が見応えあり。値段は普通〜ちょい高。ネコと本に埋もれて暮らす、優しいオヤジさんに精算してもらい外に出ようとすると、足元には店内に入ろうとする三毛猫!私を見上げるネコを良く見ると、リード付きである。と言うことは…とそのリードをたどると、ケータイ片手の若者がペコペコと二度ほど会釈。そしてそのまま入れ替わりに店内へスルリ。おかげで初の三重ツアーは、古本よりネコが印象深いものとなってしまった…。伊勢文化舎「巨匠たちの風景 みえシネマ事情」を購入。
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2010年01月24日

1/24大阪・心斎橋 colombo cornershop


cornershop.jpg仕事で久々の大阪出張。まだ夜明け前の朝6時に東京を車で出発し、7時間かけて到着。そしてすぐさま仕事に取り掛かる…移動から何からすべてハードスケジュールである。しかしハードであるからこそ、ここはあえて挑戦しなければならないのだ!と言うわけで仕事場からドロン!と消えて、古本屋ツアーへ!その所要時間は20分…短い…。心斎橋の交差点から『御堂筋』をダッシュで北上。すると左手に『難波神社』が姿を現す。石垣沿いにそのまま進み、『南久宝寺3交差点』を西へ入り込む。ちょうど『難波神社』を回り込むカタチになり、先ほどと同様左に石垣を見ながら進むと、その石垣が終わる向こうに神社とはかけ離れた空間が現れる。雑居ビル一階の角地が、シャンゼリゼ通りの一角のようなお店になっているのだ!左の敷地は地面が薄い水色で塗られ、ワイヤーの椅子二脚・ベンチ二台と共に、小さな100円文庫&絵本棚が置かれている。ここはお店で淹れてくれるテイクアウトコーヒーを楽しむ場所らしい。ビルの角は面取りされており、『BUY SELL BOOKS,VINTAGE,FRESH COFFEE』と書かれた日除けの下に出入口。両脇には二本の店頭棚があり、左は300円棚で単行本・新書・雑誌が並び、右には文庫・単行本・絵本・雑誌。さらに右側には方形のショウウィンドウがあり、洋書写真集と帽子や靴下が飾られている。ふ〜む、オシャレだ。入口を緊張の面持ちで押し開き、中にスルッと滑り込む。それほど広くはなく、表の雰囲気がしっかりとそのまま続いている。そして漂う濃い珈琲の香り…。本棚は右奥壁に集まり、縦七列の棚が三本、左隅に鉄製の洒落た回転棚も置かれている。他のテーブルやショーケースには、ヨーロッパの輝ける日用品・雑貨・小物などが可愛らしくディスプレイ中。本棚にはすでに一人の若者が張り付いているので、負けじと棚前へピタリ。洋書・旅・エッセイ・随筆(獅子文六がポイント)・洋絵本・日本文学・建築・海外文学・幻想文学・料理・美術・デザイン・写真・写真集などが並んでいる。実に少数精鋭な棚造りである。横の収納冊数が少なめな回転棚にも、同ジャンルの本たちが収まっている。本にはビニールが掛けられ、裏表紙の右下隅に値札が貼り付けてある。棚は曲者で古い本もあり。実はこのビルの上階に「colombo」と言うお店があり、そちらは本格的な古書店とのこと。下の珈琲ショップがこの濃度なら、上はさらに濃厚な世界がひろがっているのだろうなぁ…と想像ばかりが膨らんでしまう。しかし今日はあまりにも時間が無いので、一階のみで退散!うぅっ、情けない…。値段は普通〜高め。素早く本を抜き取り、奥のカウンターへ差し出す。そこには長身・マッシュルームカット・チョッキの青年…フランスと言うよりイギリス寄りか…。今度は上階目指してまた来ます!文一総合出版「風景と文学/野田宇太郎」恵文社「みんなの古本500冊もっと」(新刊)を購入。
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2010年01月22日

1/22東京・東大前 Gallery and books ヴァリエテ本六


variete_motoroku.jpg年末に引き続き、またもや性質の悪い風邪で数日ダウン。その間熱にうなされながら、旧・池袋リブロ風書店の棚を一生懸命覚えようとする夢を見ていた…。と言うわけで、病み上がりの身体で仕事ついでにツアー再開。南北線に乗り込み本郷方面へ。それにしてもこの南北線、どこの駅でもボシャボシャと水が流れているが、大丈夫なのだろうか…大事な水脈などを枯らしていなければ良いのだが…。地上に出ると目の前に『本郷通り』。そこを南へと進み、すぐの『本郷弥生交差点』を渡り、西側歩道を進む。すると、ここは『日本橋から4km』と知らせる道標の向こうに、目指すお店が見えて来た。このお店は、本郷古本屋街の中では異質な香りを放っているので、この界隈をうろつき始めた時から気になっていたのだ。古いモルタル看板建築風建物で、軒に“H6”の大きな看板文字…お店の名である“本六”のローマ字表記、つまりは“本郷六丁目”と言うことか。その下は複雑で洒落た木枠ガラスのファサードが展開。左右の扉はナナメに設置され、真ん中の台形ウィンドウには児童文学・絵本・文学や同設ギャラリーで扱う絵画が飾られている。それにしても、通りから眺める者を幻惑させる多面的店頭…ちょっとしたミラーハウスのようでもある。左の入口横には木箱が置かれ、中にちょっとくたびれた文庫が収まっている。さて、そちらから中に入ろうとしたところ、扉の「慶應書房」の金文字に気付く。右扉にはしっかり現店名の金文字…ここでさらにハッとして表に戻り、上を見上げるとそこには「慶應書房」の店看板。勝手に隣のかと思っていたが、良く見るとしっかりこの建物に設置されていた。おぉ!これこそ古本屋さんに残る「古本屋遺跡」ではないか!思わぬ発見に喜びを覚え、ここでようやく店内へ入ると、静かで薄暗く奥に入り込むと空間が広がるイメージ。入口近くの左右の壁際に本棚、それに挟まれるように背中合わせの棚が横向きに一本、床には180円文庫やパンフ類・絵本の収まる木箱、真ん中棚の裏には教会のような木製ベンチとテーブル、店奥の左右隅にも本棚が設置されている。その他の部分にアーティストの作品や雑貨・安売り本が置かれている。左の壁棚には、古典・児童文学・旅・女性実用。右壁に思想・エッセイ・随筆・ノンフィクション。真ん中の棚には、文庫と新書、裏側には海外文学と日本文学が並ぶ。ベンチの背には飾られた絵本たち。テーブル脇に最近刊文学の詰まる棚あり。壁に掛かる絵や写真を眺めながら奥へ。左側には海外文学文庫と日本文学文庫、右側には東京・建築・新書・教育。そして事務所への入口上には、古めの児童文学と大量の赤瀬川原平本。やはりこの土地には無かった、新しい息吹を吹き込むお店と言えよう(開店は2006年)。つまりは学術的ではなく趣味的であり、体系的ではなく直感的な棚造りが、いいコースをついていて楽しませてくれる(東京&建築がおススメ)。半分はギャラリーとして使われているので余裕のある空間構成になっている。値段は安め〜普通。奥に座るメガネの女性に声を掛け本を渡す。するとお釣りを受け取る段階で面白いことが始まった。彼女がお釣りを計算した後に操作し始めたのは、プラスティック製・円筒形の中に硬貨が詰まった小さなコインマシーン!『ガショガショ』操作しているのを見て、思わず「凄いマシーンンですね」と聞くと「うちのレジこれなんです。レジ買えないから。うはは!」と豪快な答え。どうか、どうかレジを買わずにこのままで、このままでお願いします!理論社「倒立する塔の殺人/皆川博子」講談社現代新書「春の雲/岡潔」を購入。
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2010年01月19日

1/19埼玉・川口元郷 ブックバザール ライオン


bookbazar_lion.jpg二番出口から地上へ。エスカレーターは節電のため止められていた…。ロータリーを背にして、目の前の大通りを北へ。そして次の交差点を東へ曲がる。後はひたすら我慢比べのように、一キロほど道なりに進んで行く。風景には住宅と工場が混在し、金属を熱する匂いが漂って来る…ここもまた、キューポラのある街なのである。歩いている人はほとんどおらず、行き交う人々は自転車に乗っている。そしてやがて行き当たる『南平公民館交差点』。大通りの『東京川口線』を東南に入ると、すぐに『本』と書かれた看板が、これまでの疲れを癒してくれる。奥まった店から通りに向かう両翼塀にはそれぞれ看板が設置され、路上にも電飾立看板がひとつ。『価格破壊』の文字が仰々しい。お店に目を向けると、緑・黄・赤のラスタカラーの日除け。店名の“オ”の掃いが可愛くカールしている。ラスタカラーにライオン…ボブ・マーレーを意識しているのだろうか?窓ガラスにも三色の広告文句が、ベタベタと貼られている。その前に『処分品』と書かれた80円単行本ワゴンが一台。縦長の店内は結構広く、地元密着型新古書店の香りがプンプンしている。古本はどうやら左の壁棚のみのようだ。他はコミック・ゲーム・DVD・CDがメインで、入口右横にゲーム攻略本、左横に雑誌&ムックラックがある。右奥にレジがあり、お店の最奥はアダルトスペースとなっている。左壁棚は、日本文学文庫・時代劇文庫・雑学文庫・ノベルス・新書・ハーレクイン・アイドル・ミステリ&エンタメ・タレント・サブカル・映画・実用・資格・官能文庫と並んでいる。下の平台には、おススメ本・最近刊小説(ストックあり)・海外文学文庫・海外文学・特撮・アニメ・タレントなど。清潔な店舗で新しめの本をフツーに売っているお店である。しかし安い!安いのである!あの看板に偽りは無く、最近刊も手にしたくなる値段設定がされている。立派である。レジに本を持って行くと、奥のアダルトゾーンから出て来たのは、上下黒の服で無精髭を生やした体格の良い中年店主…ボブ・マーレーはどこにも感じられない…。いやしかし、価格破壊の精神と共に光り輝くラスタ魂が、胸に渦巻いているのに違いないのだ!ゲラップ!スタンダップ!角川文庫「夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦」三才ブックス「昭和特撮大全/岩佐陽一」を購入。
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2010年01月18日

1/18東京・高円寺 勝文堂書店


shobundoshoten.jpg駅から南に『高円寺パル』商店街を経由して、さらに新高円寺まで延びる『ルック商店街』の中ほどにある。このお店は、私が高円寺で初めて入った古本屋さんなのである。その昔、松ノ木に居住していたのだが、高円寺に初のアプローチを試みてみたところ、必然的に『ルック商店街』を南から遡ることになり、そこで発見したのであった。そして入ったのである。その時から印象は“白いお店”として頭の中で固定されている。軒には小豆色の大きな日除けがあり、左下と電話番号部分が修繕されている。白い外壁・白いサッシの前には、台形の白い本棚が二本置かれ、硬めの学術本・ちょっと古めの日本文学・100均海外文学文庫・100均日本文学文庫が収まっている。サッシの脇にもコミックや文庫、文学本が置いてある。『ガタッガコッ』と上下しながら滑るサッシを開けて中へ。白い内装、静寂の空間、石油の匂い。店内は縦長で両壁は本棚、真ん中に手前と奥に背中合わせの棚が一本ずつ。奥が帳場になっているがそこには誰もおらず、壮年の店主は店内を回遊中。右壁は日本文学・海外文学(この「ロートレアモン全集」は昔からず〜っとあるなぁ…)・戦争・現代史・アジア現代史・歴史・古代史・民俗学・哲学・思想・法律・経済・料理・囲碁・将棋・自然・山岳・美術・建築と並ぶ。向かいの通路棚には日本文学文庫が新旧取り混ぜズラリ。下の平台には揃いの文庫が並んでいる。奥の棚には写真集・美術大判本・図録が収まる。手前棚の棚脇には、手前と奥に棚が設置され(ややこしくてすみません)、手前は文学・随筆・文化・ムックなどが雑然と収まり、奥には美少女コミックが整然と収まる。左壁棚はコミックと宗教が入り組んだところから始まり、文学評論・古典文学・言語・またもやコミック・辞書・荒木経惟・日本幻想文学・武道と続いて行く。向かいにはハーレクイン・ハヤカワポケミス・新書・東洋文庫・海外文学文庫・教養系文庫・絶版文庫。通路を挟んで、映画・演劇・落語・歌舞伎・音楽が並ぶ。帳場下に絶版漫画あり。右壁の硬派さと1970年代が、何となくお店全体に浸透している。現代史・宗教・音楽・武道が突出…不思議な組み合わせです。値段は普通〜ちょい高。本を帳場に差し出すとオヤジさんとはテンポの良いやり取りが展開。最後に「どうも毎度ありがとうございます」と声を掛けられ、常連気分に。ちなみにこのお店、何故かここから一キロほど離れた阿佐ヶ谷・河北総合病院近くのコインランドリーに、広告が設置されているのだ。裏通りで広告はそれ一枚のみ。コインランドリーと古本屋…今だ見るたびに唐突な印象を覚えてしまう、不思議な広告である。文春文庫「都市探検家の雑記帳/松山猛」朝日ソノラマ「建築写真の世界/高井潔」を購入。
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2010年01月17日

1/17東京・三鷹で濃淡二店!

三鷹まで自転車にまたがりエッチラオッチラ。ところが予想以上に寒い!寒過ぎるっ!足先がこんなにも冷たくなってしまうとは…早く古本屋に避難して暖をとらねば。ところが店前にどうにか到着すると、何とまだ開店前でシャッター半開き状態。仕方なくもう一軒のお店に向かい、開店するのを待つことに…。


books_mitaka.jpg●三鷹「BOOKS 三鷹」
南口の中空から、ビル横の屋外エスカレーターを下ると『中央通り』。真っ直ぐ南に進むと、すぐに『三鷹駅前交差点』にぶつかるので、そこから『さくら通り』を東南に曲がり、すぐの脇道を南に入る。巨大な駐輪場の脇を150mほど進むと、左手のマンション一階にお店がある。洗濯物がはためく下に、巨大なキース・へリング風文字の看板。広い店頭には三台の雑誌ラック、廉価コミックワゴン、六台のガチャガチャ、乱雑な100均単行本&文庫ワゴン。他にも小さなカゴが多数置かれている。真ん中の扉から中に入ると、広く明るく新古書店な雰囲気。左側には主にコミック・CD・DVD・ゲームなどが並ぶ。入口左横に児童文学と絵本、入口前棚脇に最近刊小説。そしてメインは、右側の二本の通路、右壁、入口右横である。入口右横は多めの100円均一棚になっており、文庫・新書・ノベルス・単行本から、赤本まで並んでいる。右側二本の通路棚には、日本文学文庫・少量の海外文学文庫&雑学&教養・時代劇文庫が収まる。奥のレジ横にはライトノベルとティーンズ文庫がコミックに紛れて少々。右壁には実用・女性・ミステリ&エンタメ・新書・文学関連・タレント・サブカル・歴史・哲学・コンピュータ・経済などが並ぶ。右端の通路棚脇には、ビジネス&社会の新書棚があり、勝間和代コーナーも設置されている。一点の曇りも無い新古書店である。新しい本ばかりで、話題の本もしっかりと。そこから脱落して行く本が100円棚を補強するのだろう。値段は定価の四割〜五割引が中心。本を購入すると20円引きのクーポンがいただけます。文春新書「貧民の帝都/塩見鮮一郎」を購入。


regina.jpg●三鷹「REGINA」
そろそろ時間かと最初のお店へ向かう。『さくら通り』に戻り、道なりに東南へ。「AGAIN」(2009/07/21参照)を通り過ぎ、ズンズン進むと、弧を描く道はいつの間にか南へ向かっている。『いずみ通り』と合流すると、通りは『むらさき橋通り』と名前を変える。するとすぐに『仲町交差点』が現れるので、そこを西に入りちょっぴり進むと右手にお店が出現。小さな二階建ての住宅兼店舗で、二階窓下に赤い看板文字、その下に濃紺の日除けがあり『Hobby,Books,Fancy Goods』と書かれている。右壁に不気味なネコが描かれた看板と下の路上に立看板。「ゴジラ」「エヴァンゲリオン」「スラムダンク」のポスターが貼られたサッシの前には、椅子に乗せられた雑誌・80〜200円文庫&コミック・食玩が並んでいる。雑貨やフィギュア中心のお店だろうか…あまり期待せずに小さな店内に足を踏み入れる。ターゲットの本棚は左壁と店奥壁に張り付いている。むぉっ!結構しっかりしてる気配がっ!その他はガラスケースや陳列棚・テーブルなどに、食玩や雑貨類がひしめいている。所々に浮き上がるように、ファンシーなアンティーク調雑貨の姿…何故?そして店内に流れるBGM…これは「攻殻機動隊SAC」のサウンドトラック!何というものを…と思いつつも、三鷹の片隅でちょっと得した気分になる、哀しい私…。テーブルの「大草原の小さな家」や鬼太郎本を眺め、壁棚前にヤモリのようにへばり付く。店奥も含めて五本ほどの白い棚には、コミック・絶版漫画・絵本・児童文学・児童雑誌・サブカル・音楽・日本文学・文学評論・出版・特撮・漫画雑誌・寺山修司・つげ義春・上村一夫・カルトコミック・児童入門シリーズ・大山倍達・神秘・オカルト・陰謀…。そして店奥棚にフィギュアと共に文学文庫本・太宰治・「東京百話」三冊揃い・吸血鬼本などなど。本の量はそう多くはないが、棚造りがとにかく趣味に走ったマニアックさで、楽しめること請け合い。中野「MANDARAKE記憶」と似たような路線だが、オリジナリティはバッチリ滲み出している。お店には子供が次々と飛び込んで来るが、目当ては当然おもちゃたちである。値段は安め〜普通。右の階段下にレジがあり、しっかりとジャケットを羽織ったシブ目の中年男性がひとり。本をレジに置くと「いらっしゃいませ」とハキハキ発言。しかし、レジを打ち始めるとその表示金額が“1000300”というとてつもない数字に!…100万円も買い物した覚えは…。店主は「すいません、打ち間違えましたのでレシートは…」と正直に申告。もちろんそんなことでゴネる必要も無いので、精算を済ませ、満足感を携えお店を出る。子供たちはまだはしゃぎながらおもちゃを物色中。駅からずいぶん離れた裏通りに、こんなお店があるのは素晴らしいことだと思いつつ、再び冷たい風の中へ。主婦と生活社「ボブ・ディランの軌跡/三橋一夫」ちくま文庫「ヘイ!マスター/上村一夫・関川夏央」を購入。

目的のお店に無事に入店でき、しかも予想外の面白さを見せていたので、ペダルも軽く帰路に着く。井の頭公園の日陰の土に霜柱…何だか見るのは久しぶりだ…うぅ、見てたらまた寒くなってきたぞ。
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2010年01月15日

1/15東京・神保町 石田書房


ishidashobo.jpg2010/01/01のコメント、岡崎武志氏からの示唆により、再び『すずらん通り』の「キントト文庫」へ。ここの二階にお店が?以前は全く気付かなかったが……あぁっ!本当だ!ビルの右側、上階への入口に「石田書房」の看板が多数展開している!…一体いつの間に?ごく最近設置されたと言うことなのか?階段入口の右側に、キントトさんと同型のペパーミントグリーンの看板。そこには『映画・演劇 サブカルチャー』の文字。他にも軒や階段脇・階段などに、多数の同色店名札が『これでもか!』と貼り付けられている。上を見上げると、三階まで一直線に続く、ちょっとコワイ階段。二階の台車が立て掛けられた踊り場に立つと、左側にモノクロ日本映画のスチールで構成されたポスターが貼り付いたガラスの自動ドア。中に入ると、そこは本当に久しぶりの石田書房である。以前の阿佐ヶ谷店・旧神保町店より規模は小さくなっているが、映画尽くしの濃密な棚は相変わらずのようだ。右の帳場に座り、計算機をパチパチ叩く女性店主もご健在で何よりです。八畳ほどの空間は、左壁と店奥に目線までの棚、右壁に天井までの棚、帳場両脇にも棚が一本ずつ。部屋の真ん中にはテーブルが置かれ、パンフレットや映画雑誌が所狭しと並び、額装した映画ポスターも寄り掛かっている。通路はかなり狭い。左壁棚は小林信彦から始まり、写真・テレビ・芸人・演劇・脚本(オリジナル)・「シナリオ」が並ぶ。店奥棚には、脚本集&脚本関連本・黒澤明・チャンバラ映画・日本映画全般・映画評論…おっ、「陽炎座」のパンフレット!下には「映画芸術」などの雑誌類も並ぶ。右壁棚は引き続き映画評論、そして映画技術&理論・鈴木清順・外国映画全般…ぬぬっ!フリッツ・ラングのインタビュー本がっ!ほ、欲しい…が高いっ!…怪奇&特撮映画・ビジュアルムック・デザイン&アートと収まる。帳場左横には映画関連文庫&新書・思想・幻想文学・三月書房本、右横には海外文学・短歌が並ぶ。やはり店舗内の蔵書量は少なくなったが、その分少数精鋭な棚造りになっている。一番棚から減ったのは美術関連であろうか。値段は昔と変わらず少し高め。「稲垣書店」「キーラーゴ」「水野書店」「映画の冒険(岡山)」さんたちと共に、これからも映画本をよろしくお願いいたします!中公文庫「ひげとちょんまげ/稲垣浩」を購入。
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2010年01月14日

1/14神奈川・戸部 古書 翰林書房


kanrinshobo.jpg狭く小さな高架駅から地上に出ると、スクエアに区切られた街路が広がり、住宅・店舗・事務所が混在する不思議な地帯。しかしこの辺り特有の雰囲気は、しっかりと感じ取れる。普請中の高架沿いを南へ。すると車の行き交う『紅梅通り』にぶつかるので、高架下を潜りつつ西へ。道のうねりを抜けると、『御所山交差点』手前の左手にあるお店にたどり着く。ここは何度か訪れたのだが、タイミングを外しまくったお店なのである。『今日こそは!』の思いをフツフツと沸き立て、店頭に立つ!お、営業中の札がっ!よかったぁ〜。店頭台は無く、狭い歩道の向こうは一面のガラスウィンドウで、そこには山と積まれた全集類と共に、左下にお店の手彫り看板が置かれている。右側に自動ドアがあり、コルクボードに店内の案内と『書(物)は知的文化遺産 悠久のひと時に… 旅のおともに…』とのキャッチコピー…最後はおつまみの広告のようだな…。自動ドアから中に入ると、さほど広くなく、不規則な台形が奥ですぼまっている店舗で、その奥には地下への階段が見えている。しかしこの店内は…ほとんどが本のタワー…と言うか本の壁!本棚は右壁と階段入口に小さい棚が置かれているのみである。本の壁の間には巧みに細い通路が造られており、姿は見えないが奥から『シュッシュッシュッ』と本をクリーニングする音が聞こえてくる。右壁棚は『悠コーナー一冊〜三冊1000円』『旅コーナー一冊〜三冊500円』からスタート。文学・文化・歴史・随筆などの単行本や文庫が並ぶ。続いて歴史・随筆・岩波文庫・日本文学・文学評論・言葉に関する本・神奈川関連。階段入口脇には小川国夫・井伏鱒二など。本の壁は様々なジャンルで構成されており、積み方もタテヨコ様々。しかしその姿は精緻で美しく、すべての背が見えるよう工夫されているのがスゴイ。しかし!下の本の取り方が判らない…店主に言って取ってもらうのが無難であろう。日本文学・文学評論・文化・風俗・全集・推理小説・箱入り本…古い本も多く、また所々に手書きポップ付きのおススメ本あり。ここで壁の向こうに「すみません、地下も見せてもらっていいですか?」と声を掛けると、伸び上がり顔をグッとそらせてこちらの様子を伺う丸眼鏡の店主…岡本喜八映画の常連・砂塚秀夫かと思いました…。「あっ、どうぞどうぞ、汚いですけど」と壁の向こうから抜け出てくる一連の行動も、何だか砂塚的。「今片付けますから」と二人で急な螺旋気味の狭い階段を下りる。階段部分の壁もすべて本の壁で覆われている。その階下は乱雑な雰囲気ゼロ。上階と同様整然としております。店主は本を数冊手にすると、そそくさと上階に戻って行った。壁は左右が本棚で、店奥壁は部屋を広く見せるための鏡と、その下に小さな棚がいくつか置かれている。真ん中には平台付きの背の低い背中合わせの棚が一本。右壁は美術&歴史の大判本・文学復刻本・戦国・歴史・学術本と収まっている。店奥の棚には海外文学・ハヤカワポケミス・未整理本・岡部伊都子本コーナーなどがある。真ん中の棚には江戸&風俗関連が文庫・新書を交えて並ぶ。裏には俳句と中国古典文学。左壁も中国古典文学棚となっている。好ましいお店である。硬いと思ったら意外に軟らかい部分もあり、古い本もしっかり並び見応えあり。日本文学と歴史が突出している。そして何はともあれ、店内各所に展開する本の壁が特徴的。古本を新たな建材として、お店を普請しているとしか思えません。もしやしっかりとした構造力学に基づいてるのかも…。そんな本の壁は『サグラダ・ファミリア』のように、常に建築中なのであった。値段は安め〜普通。地下から帰還し、壁の向こうの店主に声を掛けると「あらっ!」と驚く店主。あくまでも砂塚的だな…。しかし心優しい50円引きには感謝!表に出て交差点からお店を眺めると、軒に伝説の怪物・グリフォンのレリーフを携えた現代建築ビル。その遥か上の青空を、二羽のトンビが『ピ〜ヒョロ〜』と鳴きながら旋回中。今日もいい日になりました。現代思潮社「うまいもの/多田鐵之助」愛育新書「江戸の迷信と川柳/丸十府」創元社「わが心の地図/岡部伊都子」を購入。
posted by tokusan at 20:57| Comment(0) | TrackBack(1) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月13日

1/13東京・駒込 ブックステーション駒込


bookstation_komagome.jpg高低差のある土地を切り開いて横たわるホームには、鋭く冷たい風が吹き抜けて行く。東口から線路下に降り立つと、北側はすぐに『駒込銀座商店会』が慎ましやかに展開。そのささやかな商店街を進んで行くと、途中右側にのびる道に「平和堂書店 駒込店」(2009/02/25)が見える。そこをスルーしてそのまま歩き続けると、商店街が終わりかける右手にお店が見えてくる。「ブックステーション」ではあるが、武蔵野一帯に展開する「ブックステーション」とは別物である。そしてここの店頭には、あの『ラルティーグの本棚』があるはずなのだっ!最初に目にした時は衝撃的だった。ナナメになっているお店のアプローチに置かれたスチール製の本棚が、すべて平行四辺形にひしゃげ、通りに今にも飛び出さんばかりなのだ!そのスピード感たるや、写真家ラルティーグの撮った、スポーツカーの前傾タイヤそのものなのである。さて、そんな生き急ぐ棚たちは今日も前のめりであろうか…あれ?無いっ!代わりに安定感抜群の台形の棚がズラリ…なんてこった…。やはり危険過ぎることに気付いてしまったのか…と思ったら、左端にかろうじて一本残っていた!収めているのが重量の軽い廉価コミックのため傾きはいまいちだが、それでも残っていることに感謝。と、そんな店頭には多数の雑誌ラック、台形棚が三本、ラルティーグ棚が一本、地面にはビデオやCDの詰まった箱が乱雑に置かれている。店の前面は通りに沿ってナナメになっているので、中に入ると一瞬空間感覚に歪みが生じる。右にレジがあり、限りなく主婦な二人の女性が楽しく話しながら仕事中。壁はぐるっと本棚で、真ん中は手前に三本の背中合わせの棚、奥に四本の背中合わせの棚があり、右奥小部屋にアダルトゾーンが設置されている。右側と奥はほとんどがコミックで、レジ横に手塚治虫、右壁にゲーム攻略本・絶版漫画・投売りゲームソフトなどがある。お目当ての古本は左側に集まっている。入口左横にタレント&スポーツムック・音楽CD・DVD、そのまま左壁は料理・実用・サブカル・児童文学・タレント・美術・映画・アニメ・特撮・社会情勢が並ぶ。向かいは『オススメ本』とされる新しめの本・エッセイ・経済・女性・ノベルス・ルポ&ノンフィクション・日本文学・ちくま文庫・新書となっている。左から二番目の通路に、コミック文庫・作家50音順日本文学文庫(充実)・海外文学文庫・雑学文庫・岩波文庫と並んでいる。立派な新古書店である。何故か棚下の平台に定価新刊が混ざっていたりもする。本の量は意外に多いので、レンジを広げれば何かしっかり見つかるだろう。値段は安め〜普通。いや、もう、あの棚さえ残っていれば御の字です。これからも安全に気を遣い、スピード感を演出し続けて下さい!太田出版「電波大戦/本田透」新潮文庫「古代への情熱/シュリーマン」を購入。
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2010年01月12日

1/12東京・早稲田 平野書店


hiranoshoten.jpg酷いスケジューリングの犠牲になり、強制的に誕生した空白の二時間。怒りを鎮め有意義なひと時として過ごすために、ツアーに突入することを決定。ここは幡ヶ谷…往復移動時間&古本屋滞在時間を考えると、そう遠くへは足を延ばせない…川口は厳しいかな…よし、余裕を持たせるために早稲田にしよう!と急いで駅に向かい高田馬場へ。いつの間にか冷たい雨が降り出している。『早稲田通り』を東へ向かい『明治通り』とクロスする、お馴染みの『馬場口交差点』に立つ。気付くと意外に時間が過ぎている…急がねば!と言うわけで最初に目に入ったお店に飛び込むことに。早稲田古本街…いつもこんな感じですみません!横断歩道を渡り北側の歩道を東へ進むと、青い日除けのお店が開いている!すぐに駆け寄り雨宿り。日除けの偉大さをしみじみと味わった瞬間である。足元にはビニールに覆われた店頭台…結構面白い本が並んでいる。視線を上げると、目の前に文学全集各種がギッチリのガラスウィンドウが展開。おぉっ!あそこで輝くのは、野田宇太郎編集の文学雑誌「文学散歩」の揃い!鼻息を荒くして左の出入口から中に入ると、そこにはパラフィンに包まれた古本が並ぶ光景。左右の壁は本棚、真ん中に背中合わせの棚が一本置かれ、手前と奥の棚脇にそれぞれ棚が一本ずつ付けられている。入口右横に帳場があり、靴を脱ぎスィングドアを翻して上がり込むカタチ。そこでは老店主が植物のような静かさと落ち着きで店番中。左壁には日本文学がズラ〜リ。11列並ぶ棚に、60〜80年代中心文学・近代文学・女流文学・句集と収まっている。向かいは丸ごと文学評論。下には文芸雑誌が、オーディオのレベルメーターのように積み上げられている。棚脇手前には文庫、奥には全集が並んでいる。右側通路奥には古典、右壁棚には映画・演劇・歌舞伎・宗教・日本文化・思想・海外文学と並ぶ。向かいには時代劇&歴史小説・ミステリ&大衆小説・詩集が並び、下にはまたもやレベルメーターのように「マンハント」「SFマガジン」「幻影城」などが並んでいる。見応えのあるお店で、意外に柔軟である。ジャンルは捉え易く寡黙でシンプルだが、小説も評論も作家ごとの分類&蒐集率が抜群である。いや〜見ていて気持ち良い。値段はちょい高めだが、この品揃えなら納得してしまう。途中、奥から中年男性(若店主?)が出て来て、帳場の老店主と二言三言…そしてこっちに来る!と思ったら、エアコンのスイッチを『ピッ』と入れてくれました。帳場に本を出すと、老店主は100万弗に匹敵するいい笑顔。気持ちよく精算していると、いつの間にかもう幡ヶ谷に戻る時間!う〜んたっぷり棚に引き付けられたからなぁ。さらに雨の激しくなった通りに駆け出し、フードを被って小走りにて駅へと急ぐ…。学風書院「きしのあかしや/野田宇太郎」を購入。
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2010年01月11日

1/11古本屋遺跡・生きた化石編

先日板橋で出会った物件を紹介するために、予想以上に早い第二回目。あまりにもインパクトある都市の異次元…以下三店をご紹介。


fi_nakayoshi.jpg
●「跡形も無く…」
根津にあった木造商店の貸本屋「なかよし文庫」である。その凛とした姿は、時代を高く飛び越え過ぎていた。私はこのお店が営業しているのを見た事が無い。扉には貸本屋を閉店し、在庫を放出して古本屋として再スタートすると宣言した、立派なプレート掲げられていた。しかしこの宣言は中々実現することなく、時は坦々と過ぎて行った…。そして去年の9月に訪れてみると、そこは杭に囲まれた更地と化していた。ガラスのカケラがキラキラと輝く…古本屋として開店したところをぜひとも見てみたかった…そして古本を買いたかった!お店の跡地が、それでも昭和の風景に見えるのは、まだお店の魔力がかろうじて効力を発揮しているのだろうか…。お疲れさまでした。


fi_suzuki.jpg
●「柳丁木書」
市谷柳町の交差点近くに佇むその姿は、異様な迫力に満ちている。肌色の壁が風雨のために、斑に黒く変色。一階店舗のシャッターも雨戸も閉ざされたままである。かろうじて生活の気配があるような…。そして軒下にあるボロボロの欠落した看板文字…これが無ければ、この建物が書店と言うことには到底気付かなかっただろう。元は「柳町 鈴木書店」だったのが「柳丁 木書」と成り果てた、造作の美しい木製の看板文字。“鈴”“店”の文字の運命や如何に?ある日突然店頭に落ちていて、無事に回収されたことを願いたい。


fi_suehiro.jpg
●「塵芥箱」
板橋の大山駅から板橋区役所前駅に向かう途中、『中山道』手前の氷川神社前で偶然発見。その崩壊寸前の建物が、在りし日の古書店の姿であることに気付き、激しい衝撃を覚えた。平屋の側面を見ると、剥がれ落ちる下見板、垂れ下がる雨樋、歪んだ根太、傾いたガラス戸…そして壁際に懐かしいコンクリ製の塵芥箱…随分と人の手から離れた雰囲気なのである。表に回るとピッチリと閉じられた木枠のガラス戸。中もカーテンが閉め切られている。そして板ガラスに、古風な「末広書房」の文字。かつては金色に光輝いていたことを伺わせる。それにしても何と旧世代の古本屋の姿を、見事に留めていることかっ!外の塵芥箱も含め、「東京たてもの園」に移築する価値ありなのは間違いない!

「なかよし」文庫以外は、ネット検索にしっかり引っ掛かるので、この建物の内部で、今もしっかり営業中なのかもしれない。過去の古本屋地図では「鈴木書房」は“即売会が中心”、「末広書房」は“閉まっていることが多い。倉庫形式”などと書かれている。今回の物件は、完全なる店舗の姿なので“生きた化石”ということにしておこう。それにしても「東京たてもの園」さん、そろそろ園内に古本屋(もしくは本屋)を移築しませんか?不景気なので予算は苦しいと思いますが、建物は姿を消して行く一方です!
posted by tokusan at 22:16| Comment(5) | TrackBack(1) | 古本屋遺跡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月10日

1/10東京・新橋 交通書房


kotsushobo.jpg『日比谷口』を出て、そのまま『SL広場』へと行きたいところだが、ここは『外堀通り』まで出て西北へ。そしてすぐの『新橋赤レンガ通り』を南西に下る…のだが、その前に通りの入口に建つスクラッチタイルのビル「堀商店」をうっとりと眺める。角地のRと鍵をモチーフとしたレリーフが美しい。そして飲食店ばかりの通りをズカズカと進む。道すがら「ブックマート」や「TAMIYA PLAMODEL FACTORY」を冷やかすと、やがて新橋四丁目と五丁目境の交差点。“丁目”は交差点ごとに動輪型の標示板が設置されており、容易に位置を確認することが出来る。その交差点を越すと、次の左手角地に無機質な昭和40年代的ビル…その二階の窓に『鉄道グッズ専門店2F』とある…ここなのか?壁にあるビル案内板を見ても『運輸情報センター・日本交通趣味協会』と大仰な名しか書かれていない…二階を見上げて通りをウロウロ…まぁ食われたりすることはないだろう。意を決してビルの中へ。ビル内のお店には注意が必要である。エレベーターに乗ると、そのまま店の真ん前に連れて行かれることがある…気取られてはならない…こっそりお店に接近するために、私は階段を忍び足で上がるのだ。と言うように二階へ上がると、そこにはそっくりな扉が二つ。左はトイレで右がお店への入口。ここにようやく『鉄道グッズ専門店 交通書房』の店名を確認。またもやの門外店への扉を恐る恐る開け、中へと静かに滑り込む。そこはパーテーションで区切られた通路で、壁や長机には様々な記念切符などが飾られている。左に進むと広く正方形な店内。真ん中には“ロ”型に組まれたガラスケース、右側に本棚、他の壁際にも様々なブツが飾られている。ぐむぅ〜独特過ぎるぞ!特に実際の鉄道部品類の存在感がデカ過ぎるっ!そして、何故だか『JR』と言うより『国鉄』の雰囲気が色濃く漂っている…。先客は三人。それぞれ静かに時刻表や切符を、食べてしまいそうな勢いで眺めている。ガラスケースの内側には、精力的な半白髪壮年男性がひとり。右の本棚に近寄ると、40ほどのボックスに時刻表を中心に、鉄道紀行・鉄道雑学・鉄道史・車両関連・資料本・小説・ガイドなどが収まっている。あぁ、私がもっと時刻表に興味を持っていれば、存分に楽しめるのだろうな…と埒もない想像にふけり、本をセレクト。せっかくなので古本以外も見てみることにする。懐かしの硬券(硬い切符)・記念切符・定期券・鉄道写真・駅弁の包装紙・鉄道時計・制服&ユニフォーム・制服の釦・制帽・プレート各種・行先案内板・備品・吊革・スイッチ類・ヘルメット・東京駅記念模型・電車のマニュアル(高額)・乗務員の手引き(高額)・プレミア時刻表(高額)・CD・ビデオ・記念品……深い!底なし沼のように深い!頭の中で「タモリ倶楽部」のテーマが鳴り響いてしまっている!このまま留まっていたら、いずれ脱け出せなくなってしまいそう!と言うわけでガラスケースの向こう側に声を掛け精算、のち脱出。精算時にお客のひとりが、私が何を買っているのか素早く横目でチェックしていた。私は門外漢であるが、やはりマニアは他人が何を買うのか気になると見える。あぁ…しかしこんな私でも、いつか懐中時計とか改札鋏を買ってしまいそうでコワイのである…。丹沢新社「軽便鉄道の記録」JTB「車窓から見た日本/加藤秀俊」を購入。
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2010年01月09日

1/9東京・板橋で江戸からニューヨークへ二店!

『池袋』から『板橋区役所前』に行こうと思ったら、都営三田線と東武東上線を勘違い。仕方なく『大山駅』から歩いて向かうことに。しかし途中“古本屋遺跡”に相応しい物件に巡り会い狂喜!勘違いしてよかったぞぉ!その興奮覚めやらぬまま二軒のお店へと向かった…。


tsuboishoten.jpg●板橋区役所前「坪井書店」
A1出口を出ると、巨大な『中山道』から分岐する『王子新道』が左手に見える。そこを東に進むとすぐに『旧中山道仲宿』の交差点が現れるので、クロスする『旧中山道』を南東へ…しかし通りの名前だけは江戸時代だなぁ…。緩やかにカーブする商店街をブラブラ進んで行くと、ちょっと視界が開ける左手に『古本』の文字を確認。低層マンション一階のお店で、軒に黄色い日除け。その日除けの店名が風雨のためまくれ上がり、シュッと尖った新しい書体になってしまっている。路上には100均文庫棚・競馬新聞ラック・コミック棚。その後ろの出入口周りには、コミック棚や雑誌ラックや灰皿が置かれている。ハートマークが真っ二つに分かれる自動ドアから中へ。奥行きのある店内で、左右両壁は本棚、真ん中に上部が棚の長いラック、奥の帳場ではスナックのママさんのような女性が静かに背後の棚に身を預けている。元は新刊書店だったのだろうか、棚の上部に『文庫』などの立派なプレートが取り付けられている。入口の右横にはA5判コミック棚、右壁は図録・美術・実用・ガイド・日本文学・復刻本・文学評論・江戸・東京・郷土本・歴史・辞書となっている。向かいは上部にスポーツ・囲碁・将棋、下部のラックにビジュアルムックや雑誌が並ぶ。左側の通路は、入口近くにコミックと美少女コミック、壁際に日本文学文庫・時代劇文庫・雑学&教養系文庫・実用ノベルス・ノベルス・新書・詩歌。向かいにはアダルトとコミックが収まり、ママさんが寄り掛かる棚には古本関連本。しっかりとした街の古本屋さんである。ノベルス系が妙に充実しており、値段は安め〜普通。帳場に声を掛けると、ママさんはゆっくりと目を開けて「いらっしゃいませ」…まるで瞑想を破ってしまったかのよう…。講談社文庫「腑抜けども悲しみの愛を見せろ/本谷有希子」を購入。


inoichi.jpg●板橋区役所前「いのいち」
A2出口を出ると隣には巨大な板橋区役所。目の前の通り『高田道』を南へ進む。すると左手に茶色いレンガの大きなマンションが見えて来る。通りに面した一階部分には、半地下の店舗が連続し、ニューヨーク・ダウンタウンのアパートのような光景。食べ物屋ばかりの右端に目指すお店があった。壁に黄色い店名看板と、一階部分にも黄色い看板…やはり店名は『いの一番』が元なのだろうか…?路上には照明を備えた二台の雑誌ラック、階段横にも木箱に置かれた105円漫画雑誌がある。半地下への階段を下りると、途中右側にスックと立った100均文庫棚。店から出て来たおじさんが「いらっしゃいませ〜」と低く声を掛け、そのまま地上に消えて行った。扉を開けて中に入るとコミックが目立ち、足音が『バコバコ』と響く店内。壁はぐるっと本棚で覆われ、真ん中にラックと高い背中合わせの棚が一本。右端には棚を利用して行き止まりの通路が造られ、アダルトが詰め込まれている。右隅奥にレジがあり、防寒対策万全の店員さんがひとり。古本たちは、入口右横にノベルス、右側小スペース奥に実用・雑学・教養・新書、通路棚の左側にはビッシリの文庫、左奥に日本文学・ノンフィクション・児童文学・特撮児童絵本・写真集と言う配置で並んでいる。他はすべてコミック。新しい本が中心で値段は普通。こちらも街の古本屋さんとなっております。講談社現代新書「幻想芸術の世界/坂崎乙郎」洋泉社「大人のための東京散歩案内/三浦展」を購入。

以前は雨に降られた旧中山道も、今日はカラリと晴れていた。江戸の面影からニューヨークの面影へ…裏の公園では、砂遊びをする子供の傍らで、拳法の実戦稽古をする大人が二人…。時空を越えた板橋を堪能し、再び大山駅へ戻るべく、商店街を西に向かう。
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2010年01月08日

1/8東京・府中 木内書店


kiuchishoten.jpg南口改札を出て西側から地上へ下りる。暗い駅の下を南に抜けると、目の前には古めかしい履物屋の木造店舗。その脇に『みゆき通り』と言う、都会の裏通り然とした細い道が、南の伊勢丹まで続いている。通りへ誘い込む看板と、過剰に重なり合う看板がいい味を出している。その道をズイズイ進んで行くと、通りの終わり近く左手にお店が現れる。低層雑居ビルの一階にある、こじんまりとしたお店である。古本屋さんは広いのもいいが、このぐらいのサイズは実にホッとする暖かさがある。一階壁の割と低い部分に店名看板が突き出し(南の通り側にも黄色い矢印誘導看板あり)、軒には汚れた青い日除け。その下にはレディコミ系雑誌山積みのワゴンと、紐で括られた雑誌と単行本が並ぶ安売りワゴン。扉は開けっ放しで、室温は完全に外気温と同数値になっている。ほぼ正方形の店内は、両壁が本棚、真ん中に背中合わせの棚が二本。奥に本に埋もれた帳場があり、ご婦人が店番中。右端通路の奥は本が積み上がり通行不可。左端の通路は横積みされた本がタワーを造っているが、通行は可能である。右壁はすべてコミックが収まり、その向かいはハーレクイン・BLノベルス・ティーンズ文庫・少量の新書・ノベルスとなっている。真ん中の通路右側は、時代劇文庫・日本文学文庫・海外文学文庫・官能文庫・雑学文庫・教養系文庫が並び、左側は日本文学・歴史文学・文化・海外文学・辞書が並ぶ。左端通路壁際は、ビジュアルムック・現代史・世界・経済・実用・美術・古典・山岳・資料本・アダルト。向かいは実用・コンピュータ・思想・文学評論・学術本・博物学・自然となっている。コミックや文庫はどっしりしているが、それ以外はいかんせん容量が少ないせいか、細かく刻む棚造りとなっている。古い本はほとんど無く、値段は安め〜普通。帳場に近付くと、ご婦人の“本に埋もれ度”が顕著になる…ちょっとした事故現場の様相である。しかし本人はにこやかな笑顔…た、たくましい。現代教養文庫「青春は築地小劇場から始まった/阿木翁助」河出書房新社「長沢節」を購入。
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2010年01月07日

1/7神奈川・鶴見 西田書店


nishidashoten.jpg鶴見線のりばを左に見ながら西口改札を出て、地上への階段を下ると、賑やかで昔の横浜のような雰囲気。真っ直ぐ横断歩道を渡り、ビルとビルの間のショッピングモールを西に進むと、そこは『とよおか通り』。ガス燈を模した外灯が連なる商店街を北に200mほど進むと、小さな交差点を越えた左手にお店の看板が見えて来る。キレイな現代建築風店舗で、左から迫り出す巨大な塀に店名看板。Rを描く出窓のような二階部分にはガラスブロックの下に看板文字。その下のガラスウィンドウと左右出入口の周囲に、多数の105円単行本棚・53円文庫ワゴン・ディスプレイ机・横積みされた全集や雑誌がひしめいている。その棚たちに紛れて、一本の木がスッと二階まで伸び上がる。ウィンドウには箱入り本や全集類と共に、虎のぬいぐるみが飾られている。左から中に入ると、天井が高く余裕のある店内。フロアの真ん中から通り側に向かって、二階への階段がのびている。その入口横のレジにはおばさんがおり「いらっしゃいませ」と優しく声を掛けてくる。壁はぐるっと天井までの本棚が壮観。階段周りや裏側には、全集を中心とした大量の本が横積みされている。階段には鎖が掛けられ、上がる場合は店員さんに声を掛ける仕組み。奥に背中合わせの本棚が二本、店奥壁は扉とガラス窓になっており、本棚に囲まれた素敵な事務所が丸見えになっている…ここでもお母さんのようなおばさんたちが働いている…ちょっと不思議な光景。左壁棚は宗教から始まり、歴史・江戸・建築・科学・横浜・神奈川・大量の戦争関連本・思想と続く。途中、陶板の根岸競馬場の錦絵が飾られてあり、暫しの間トリコになる。左側の通路棚には、占術・刀剣・武道・趣味・料理・映画・音楽・演劇・伝統芸能・登山が収まる。右側の通路棚には、詩歌句・文学評論・古本・編集・出版・図書館・芸術が収まる。店奥の右壁棚には海外文学が並び、そのまま右壁に文学評論・日本文学・芸術・横浜・日本近代文学(荷風関連多し)・落語・芥川&直木賞受賞作品・少量の文庫&新書・辞書と続く。ここで本を手にせずレジに向かい「すみません、二階は見せていただけますか?」と聞くと「どうぞどうぞ」と立ち上がり、一緒に階段前へ。「上は書や美術などですがよろしいですか?」「ハイ。あの、カバンは預けなくても…」「あぁ、そのままで大丈夫ですよ」と笑いながら鎖を外す。お礼を言い、本が積まれた階段を上がる。階上は一階より狭く、出窓の部分に大量の和書類、階段右側の棚に中国や漢籍・書、左側に机と共に西洋美術・陶芸・民藝・デザイン・日本美術が並んでいる。机の上に置かれた扇風機が激しい唸りを上げ、室内の空気を撹拌している…。本の量が多い、そして古い本も多め。ちょっと図書館のようなお店である。棚には私が法則に気付いてないだけかもしれないが、ジャンル不明瞭&重複ジャンルあり。値段は普通〜高めとなっている。途中ひとりの若者がお店を訪れ「ドン・ファンと言う本はありませんか?」と探書。店番のおばさんは奥から助っ人を呼び出し、みんなでその本を探し始める…その奥から出て来た方もおばさんである。みんなで「プーシキンだよ、プーシキン」「全集が…」「緑の本が…」とお店の中を捜索開始。おぉ、ここまで懸命に探してくれるとは…思わず胸が熱くなりました。深夜叢書社「横尾龍彦作品集」を購入。この本何と高橋厳氏への献呈署名入り!ラッキーである!
posted by tokusan at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月06日

1/6東京・西荻窪 盛林堂書房


seirindoshobo.jpg駅南口を出て東に向かい、『西荻南中央通り』を南下。『西荻南二丁目交差点』を直進すると、30mほど先の緩やかな坂の終わり、右手にお店が見えて来る。小さくキレイなビルの二・三階部分に縦長の店名看板。軒には色鮮やかで、ピンと張り詰めたオレンジの日除け。その下には単行本棚・文庫平台・単行本箱・ビジュアル本ラックが並ぶ。ビジュアル本以外は100円均一で、古い本もチラホラ。右側入口脇には時代劇文庫棚もあり。左側はショウウィンドウとなっており、外からも中からも眺められる陳列法を採っている。中に入るとスッキリ美しい店内。本には丁寧にパラフィンが掛けられ、パッと見は高級店のよう。両壁はぐるっと本棚で、棚の上部にはキレイに横積みされた本が詰まっている。真ん中には背中合わせの棚が一本、奥には帳場。そこでは初老のご婦人と若店主がひそひそ声で会話中。ご婦人は新年会の愚かさを訴えている…。その間に挟まれる若店主の喋り方は独特で、歌舞伎役者か落語家のようである。右壁は大量の岩波文庫・ちくま文庫・映画&音楽文庫・創元推理・創元SF・白が基調の春陽文庫・探偵&推理&幻想文庫・セレクト日本文学文庫・芥川&直木賞受賞作単行本・井伏鱒二(おぉっ!ドリトル先生もラインナップに!)・詩歌・海外文学と並ぶ。偏った棚造りが心をビシビシと打撃する。向かいには探偵小説・推理小説・幻想文学・60〜90年代セレクト日本文学・日本近代文学が収まる。店を訪れ帳場に向かう業者さんを避けながら左側通路へ。左壁は帳場横から、古代史・歴史・江戸・東京・政治・思想・宗教・彷書月刊・古本・囲碁・将棋と続く。向かいには、山岳・登山・自然・美術・音楽・映画が並ぶ。ショウウィンドウには昭和初期のプレミア本がドッサリ。中側には探偵&幻想小説が多く並べられている。そしてこの古いドリトル先生は何だっ!むぅ〜っと、しばしウットリ。日本文学・探偵小説・山岳が目立つお店である。文庫も創元推理&SFと春陽が目立ちまくり。その整然としたルックスとは裏腹に、アンバランスな棚造りがお店の光となっている。値段は安め〜普通。お客さんも多く、ちょくちょく覗けたら嬉しいお店と言えよう。二見書房「ぢるぢる日記/ねこぢる」福武文庫「詩とダダと私と/吉行淳之介」を購入。
posted by tokusan at 21:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする