2010年03月31日

3/31東京・田園調布 古書肆 田園りぶらりあ


libralia.jpg改札を出て、渋沢栄一計画の放射状市街地とは、逆の東側へ。そのまま駅前の道を南へ下り、何となくスペイン風な低層の駅舎を眺めながら進んで行く。信号に行き当たった所で東へ折れる。高級住宅街だが、やけに車通りが頻繁である。二段の緩やかな坂を下り終わると、車が行き交う交差点。向かいにお店が見えている…。2009/07/06に訪れた時は『…しばらく店を休業させて頂きます…』の貼紙があり、営業していなかったお店である。たまたまふと思い出し、さして期待もせず坂を下って来たら、おぉ!開いているじゃないか!復活オメデトウございます。白い三階建ビル一階の店舗。軒に丈夫に張り出す青い日除けと共に、ガラスウィンドウがビルの足元両翼に展開している。出入口は二ヶ所あり、右側表通りに面したものと、面取りされたビルの角にメインの自動ドアがある。それにしても気持ちがいいくらい、お店の中が丸見えである。ウィンドウには、絵本・ケロロ軍曹DVD・全集・湯川秀樹色紙などもあり。自動ドアから中に入ると、右横の帳場に座る店主が「どうもっ」と頭を下げる。吊られて「どうも」と頭を下げつつ、どぎまぎしながら店内に視線を走らせる。外と中から見た情報を統合すると、店内は入口右横の帳場を中心に、銭湯のように左右に分かれている。店奥の壁はず〜っと棚で埋まり、さらに奥の右室壁へと続いて行く。右室には背中合わせの棚が一本、左室は背中合わせの棚が二本、帳場前から左右を隔てる棚が一本奥までのびている。入口左横の新書・のらくろ棚を眺めてから、左端通路に入り込む。大きなガラス窓の上には古い岩波文庫棚。向かいは上部が新書、下部が時代劇文庫と日本文学文庫で埋まっている。第二の通路、左には上部に新書と下部に日本文学文庫、右は上部に日本文学・復刻本と下部に教養&雑学文庫となっている。第三の通路、左は日本文学評論・評伝・古本関連、右に歴史・世界・近代史・民俗学・宗教が滲みながら並ぶ。店奥の壁には、日本文学・評論・古本・出版・料理・詩歌と続き、右室に導かれて行く。店奥棚はそのまま、戦争・俳句・古典文学・書・釣りなどが続く。こちらの左端通路は、左に作品集・大判本、右にキリスト教・思想・心理学・教育・海外文学・映画・演劇・落語・芸能が並ぶ。右端通路の壁棚はカオス気味で、歴史・武道・陶芸・お茶・日本文学・文化・山岳・資料本・学術本が収まる。向かいは海外文学・美術・工芸・建築・写真・自然・音楽となっている。お店の構造は日吉の「茂野書店」や西荻窪の「音羽館」と似た二室的構造。広さの分だけ本があり、棚造りもしっかりの優良なお店である。文学評論・新書・美術・芭蕉&西行が突出。値段は安め〜普通。店内のそこかしこに、雑誌に掲載された当店の記事が飾られている。帳場周りには特に集中しており、お店の写真や店主の写真・掲載本などに、その写真より少し年を取ったエプロン姿の壮年店主が、囲まれたカタチとなっている。それにしても開いててよかった!営業再開しててよかった!これからも田園調布をよろしくお願いします!ハヤカワ・ミステリ「荒野のホームズ/スティーヴ・ホッケンスミス」洋泉社「本屋さんとの出会い」を購入。
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2010年03月30日

3/30埼玉・蕨に再来蕨!二店!

届け物をした後、埼京線から京浜東北線に乗り換え、一ヶ月半ぶりの蕨。ここにはまだ行き残していたお店が数店あるのであった。それにしても今日も寒い…と言うか冷たい…。


asahi_shobo.jpg●蕨「古書 旭書房」
車窓に飛ぶ「古書 なごみ堂」を眺めてからホームに降り立つ。前回とは異なり西口を目指すと、そこには広々としたちょっと古い感じのロータリー。そのど真ん中を突っ切り、『駅前通り』を西へ。ひとつ目の交差点を渡って南に進むと、右手に目指すお店が姿を見せる。三階建ビルの一階店舗で、『ギュッ』とした印象。二階には店名看板、軒には白いプラ日除け。浮世絵・グラビア誌・ポスター・チラシなどが貼られたサッシの前には、安売り文庫の詰まった低めの台が二つと、女性漫画誌が滝のように積み重なる棚が一本。ちょっと開いた扉から、濃厚な古本の匂いが漂ってくる。カラッとサッシを開けて中に入ると、テレビの音が流れる暖かな店内。右壁手前以外の壁際は当然のごとく本棚、真ん中に背中合わせの棚が二本並んでいる。奥の帳場では、『少林サッカー』の登場人物・“鉄の頭”を持つ男に似た店主が、『ミヤネ屋』に釘付けになっている…。右端通路に進むと、まず目に入るのは壁に飾られた様々な紙物。時代を表すピンナップ・グラビア誌・付録・チラシ・凧などなど。下には付録の歌本や大判ビジュアル本が並んでいる。上の段には300円均一の古い少年漫画誌がズラリ。奥に映画・性愛・古雑誌・復刻本・古い文学&随筆&実用・和本。帳場横には風俗・辞書が並んでいる。向かいの通路棚には大量の絶版少年漫画と少量の美少女コミック。真ん中の通路は、右に絶版青年漫画・漫画資料本・アダルトが収まり、左には時代劇文庫・官能文庫・エンタメ文庫・雑学文庫・大判ビジュアル本が並んでいる。入口左横には文庫揃いが固まり、左壁にはエッセイ・趣味・囲碁・将棋・戦争・日本文学・最近刊ミステリ&エンタメ・海外文学、帳場横に文学・歴史・文化のカオス棚と続き、下にはレディコミが連なっている。向かいはノベルス・推理&ミステリ文庫・ハヤカワポケミス・中公文庫・岩波文庫が収まる。絶版漫画や雑誌系紙物が目立つお店で、古い本もポイントとなっている。平日の昼なのに、お客さんも結構多い。値段は普通。おっ!絶版漫画の中に、探し求めていた劇画を発見!しかもかなりリーズナブル!大切に抱えて足早に帳場へ向かう。ブロンズ社「もうひとつの劇画世界1宮谷一彦集 とうきょう屠民エレジー」を購入。


mori_no_shizuku.jpg●蕨「ふるほん 森のしずく」
続いて、ロータリー左上隅から『みゆき通り』に入り南へ進む。100mほどで、左手マンション一階のお店にたどり着く。軒には店名看板と共に『あなたの本高く買います』『アダルトコーナー奥にあります』などと書かれている。店頭台は無く、ガラス窓には様々なキャッチコピー(ここにも『店の奥にアダルト向けコーナーあります』…プッシュするなぁ)が踊り、そのキャッチたちの周りを『Read-See-Enjoy→Sell→Buy→Read…』の文字が囲む。…リサイクル…。中に入るとやはりリサイクル古書店である。ほとんどはコミックと奥にあるアダルトで、古本は手前第一通路と左壁にしかない。通路には日本文学文庫・ノベルス・新書・美少女ノベルス・ラノベ・ティーンズ文庫・BLノベルスが並び、左壁には時代劇文庫・最近刊単行本のミステリ・エンタメ・エッセイ・タレント・サブカルが収まっている。本の量は多くなく、新しい本ばかり。フツーの街のリサイクルなお店である。ただし左奥の隙間の様なレジには、金髪丸眼鏡の在りし日の手塚真似店主が、しっかりとした接客をしてくれます。新潮新書「温泉文学論/川村湊」を購入。

着々と蕨を歩き回っているが、まだもう一軒行かねばならぬお店がある。しかも特殊な営業日…再々来蕨は避けられない状況である!そして帰りに赤羽で途中下車し、「阿南古堂」の様子を見に行ってみる…が、やっぱりシャッターは降りっ放し。これでこのお店の前に立つのは、一体何度目であろうか…。
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2010年03月29日

3/29東京・池尻大橋 雑本 雑書 江口書店


eguchi.jpgここ最近、ネットで良く見かけた「江口書店」。何故か私は無くなったものと思い、調べようともしていなかった…何てことだ。ちゃんと健在ではないかっ!とこのような流れで、遅刻を挽回すべく、原宿での仕事を終えた夕方にお店を目指す…。南口から地上に出ると、首都高が被さる『玉川通り(246号)』。刺すような風が顔に吹き付ける中、ひたすら南西を目指して歩く。途中には「古書いとう」(2008/11/17参照)の元気な姿が。500mほど進むと『三宿交差点』。クロスする『三宿通り』を東へ向かうと、すぐにお店が目に入る。三階建ビルの一階が店舗なのだが、一階だけ妙に古くさい…最近良くある、昭和30年代雰囲気の居酒屋のような時空の捻れ…しかしこちらは正真正銘の本物なのである。ビルの中に古いお店が、そのまま包まれているかのようだ。そして中に見える古本たちが、その捻れを一層強力なものにしている。軒には欲の無い真っ白な店名看板…『雑本 雑書』の文字が潔い!ビルと同色のスクエアな日除けの下には、小さな店頭台がポツンと一台置かれている。中には古めの文庫・新書が詰まっている。サッシの向こうの傘立てが、何となく生活感を滲ませている。左右出入口の左から店内へ。おおぉおおぉ、茶色の奔流に飲み込まれるッ……凄いお店だなぁ…この古本の嵐は岡山の「南天荘書店」と似ている気がする。古本とは対照的な、青白い蛍光灯の光が、小さな店内を照らし出している。壁には古い木製本棚、真ん中に平台付きの背中合わせの棚。左奥に本に囲まれた帳場があり、店番をする老婦人の頭頂部が覗いている。その右横にも棚が一本あり、奥には二階への階段、右壁奥にナゾの木で塞がれた窓(?)とファンヒーター。壁が恐ろしく古い…この年季の入り方はただ事ではない。コンクリの床も同様な古さである。左壁棚には、洋書・英語・民俗学・歴史・考古学・世界・哲学・政治・労働運動・宗教・出版が並び、棚下には本が横積みタワー状態。向かいは上部に伝記・自伝・演劇・芸能・音楽・建築が収まり、平台には同系統の本が山積みされている。根性を出して掘り起こすべし!帳場横には、店内同ジャンルの新書・岩波文庫(カバー無し時代)・教養系文庫が並ぶ。右壁棚は哲学・海外文学・演劇・江戸・東京・風俗・趣味・映画。向かいに日本文学・俳句・詩集が並び、平台には美術図録と共に、またもや単行本の山…こちらの足元にはビジュアル本が収まるラックが置かれている。とにかく本が古く、全体的に硬めである。一応ジャンルは明記してみたが、実際はかなり滲み合う感じで並んでいる…と言うか、滲むと言うより、各ジャンルが根を伸ばして絡み合っているのだ!そんな印象を受ける棚造りである。そして本は動いている…棚が生きているのだ。決してタイムカプセル化していないと言う事は、つまりは古い本ばかり仕入れているのか…。値段は普通で、しっかり値となっている。帳場に本を差し出し、老婦人にキビキビ精算していただく。表に出ると、先ほどは目に入らなかった『営業時間』の札。『日・木・金・土 午後3時〜午後8時』『月・水 午後5時〜午後8時』…何と短いのだ。帰りに「古書いとう」に立ち寄ろうとすると、あれっ?もう閉まってる!…まだ五時半なのに…こちらも意外な営業時間なのであった。VAN書房「事件の詰まった夜 須藤伸一詩集」ナウカ講座「演劇の話/土方与志」を購入。
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2010年03月28日

3/28神奈川・鎌倉 古書籍専門 公文堂書店 鎌倉本店


kobundo_kamakura.jpg早春の鎌倉…それにしても今日は寒過ぎだが、ここは観光地らしく、お構い無しに賑わいを見せている。西口から出ると小さなロータリー。振り返ると、ハーフチンバースタイルの瀟洒な駅舎。こちらは東口ほどは混雑していない。そのまま南の『御成通り』へ入り込む。古都とは乖離した観光地的店舗が連なって行く。それでも左右に視線を振り分けながら通りを抜けると、渋滞はなはだしい『由比ガ浜通り』に出る。そこを西に進んで行くと、100mほどで通りの右手にお店が出現する。ここは2009/11/07に訪れた「公文堂書店 日野店」の本店。通りに沿ってナナメに建つ看板建築がイカス店舗である。二階下部に小さな店名看板、その下に緑と濃緑の日除け、その下には直方体の『古書買入』看板、安売り単行本ワゴン・本棚・雑誌ラック・単行本ラックなどが、狭い歩道前に並んでいる。サッシ引き戸から中に入ると、寒くちょっと暗めな広い店内。全体に雑然とした雰囲気で、古本屋さんそのもである。壁は全面天井までの本棚で、左壁は途中緩やかな角度で、内へ折れ曲がる。フロア左には長い背中合わせの棚が一本、入口右側には小さな棚が続き、その奥に背中合わせの棚とガラスケース。店奥にはレジとガラスケースがあり、マスク&エプロン(店名刺繍入り)姿の若者が、ひたすら携帯端末を操作しながら店番中。…それにしても寒い…。入口左横は美術大判本や美術雑誌。左壁棚に、経済・学術・言語・文化・世界・思想・美術・古典文学・歴史・辞典・資料本・東洋文庫が並び、下には棚と同ジャンルの本が一定の規則を見せながらも、乱雑に積み上がっている。向かいは、古い海外文学・句歌集・宗教・工芸・民俗学・科学・新書と収まり、下は図録類で埋め尽くされている。帳場後ろは、中世・鎌倉・横須賀・各種資料本が幅を利かせている。真ん中の通路左側は、戦争・海外文学・鉄道・映画・音楽・詩集・古い日本近代文学・建築・鎌倉・性愛が並び、右には文庫揃い・戦争文庫・海外文学文庫・ハヤカワポケミス・日本文学文庫・ジャンル別教養系文庫・ちくま文庫・岩波文庫が収まり、ガラスケース内には日本文学のプレミア本が飾られている。文庫棚は表裏とも面白い形状になっていて、上二段が前に少しお辞儀しており、本の背を見やすくしているのだ。レジ横ガラスケースのプレミア詩集を眺め(あっ、高橋睦朗「眠りと犯しと落下と」がっ!…横尾忠則のイラストが最高!)右端通路へ。右壁棚には、セレクトカルトコミック・伝統芸能・趣味・紀行・日本女流文学・日本文学・文学新書が並び、入口側の行き止まり棚には女性服飾関係。向かいの通路棚は、日本純文学文庫・時代劇文庫・文学評論・自然・生物・児童文学・絵本が収まる。古い本・珍しい本が多く、棚に齧り付きがいのあるお店である。欲しい本が結構見つかるので、どのように歯止めを掛けるかがポイントとなる!値段は安め〜高め。隙が無いようであるような…これも自分の気分次第で印象が変わりそう…。レジで素早く精算を済ませ、より寒い表に出る。駅に戻るついでに、さらに足を延ばし、倒れてしまった『鶴岡八幡宮』の大銀杏を見物。ついでにお参りして、おみくじを引いてみると…凶!……スゴスゴと駅に戻り、ホームで電車を待つ。すると目の前の江ノ電ホームの上には、西岸良平「鎌倉ものがたり」の横長広告!『愛されて四半世紀。古都・鎌倉の漫画です。』のキャッチコピー…これを見てオバチャンが読み始めたら、結構振り切ってる漫画なんでビックリしそう。それにしてもこんな所に広告を出しているとは。「漫画アクション」の隠れた稼ぎ頭めっ!古都鎌倉、古本屋さんはまだまだあるので、また来ます!東洋文庫「デルスウ・ウザーラ 沿海州探検行/アルセーニエフ」中央公論社「お早く御乗車ねがいます/阿川弘之」を購入。
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2010年03月27日

3/27東京・神保町 一誠堂書店


isseido.jpg『A7』出口から地上へ出て、『神保町交差点』から『靖国通り』南側歩道を東へ進む。「大雲堂書店」「コミック高岡」「明倫館書店」を通り過ぎた所に、そのモダンなビルディングは立ち尽くしている。昭和六年に建築されたビルの、一階二階にあるお店…THE老舗、いやKING OF老舗な古書店である!タイルが張られた外壁に、縦に連なる三連の窓、そして巨大な縦長店名看板。一階部分は花崗岩の石組で覆われ、正面上部に右から読む銅製の看板文字。両脇上部に装飾電灯、その下には開口部の輪郭を浮かび上げるように、チューブのLEDライトらしき物が取り付けられている…ライトアップ用?石組の中には奥まった三つの出入口と、両脇に素敵過ぎるガラスウィンドウがあり、店名と取扱品目が金文字で書かれている。上部には控えめなステンドグラスもあり。これだけで昭和初期にタイムスリップモード…それと共に、この格式高さに緊張し始める。店頭には大判ビジュアル本や箱入り単行本(硬!)が並び、重量感のある導入部となっている…にしてはお客さんが多いな。さすが神保町。真ん中の自動ドアから中に入ると、広く高く、物質的&歴史的に重厚感溢れる店内…これは古本屋さんではなく、古書店なのだと、決定的に思い知らされる。数人の店員さんが奥に立ち、手を前で組み合わせ、店内の隅々に目を走らせている。皆ネイビーブルーの…お、お揃いのジャケットを着用!その胸には「一誠堂」の刺繍文字が縫い込まれているっ!うぉぉっ、すげぇ…クラクラ来る展開…。上を見上げると、重量感のある梁が天井を支えている。下を見ると硬質なタイルの床。壁は造り付けのこれまた重厚な本棚で覆われ、フロアの入口側に二本の背中合わせの棚、奥に背中合わせの棚が一本とガラスケース、最奥に事務所スペース、右側奥に優雅な二階への階段があり、その階段脇にレジが据えられている。本棚はすべて天井まで届き、上から八段前後の棚・平台・さらに棚、と言う構成である。各棚上には、黒い札に白文字(一部旧字)でジャンルが書かれ、大昔の役所や学校の雰囲気。入口側の真ん中通路が一番一般的&賑わいのある場所で、右に落語・芸能・日本文学・文学評論、左に小さな専門店が一軒開けるほどの映画本が展開している。ここを抜けると、後はもうとにかく箱入り本の嵐!右側通路は現代史・言語・国文学・古典文学・歌舞伎・能・演劇が収まり、左側通路は仏教・神道・キリスト教・地方史・郷土・伝記がズラリ。そのまま奥の通路に進むと、左に国史・中世・中国関連、右に民俗学・風俗・考古学、その裏には美術・工芸・建築・書誌が並んでいる。ガラスケースには色鮮やかな画本や写真パンフレットなどが飾られている。事務所の背後にも、揃いの箱入り本がビッシリ…。上を見ると明るく輝く巨大な二階案内板…京都タワーなど、外国人が訪れる観光地にありそうなサインボードである。様々な重みから逃れるように階段を上がると、二階は木のブロックの床。一階同様壁はほとんどが本棚だが、フロアの棚が低いのと、背後に事務所スペースがあるせいか、吹き抜けのような開放感がある。洋書・和本・豪華作品集がドドドドと並び(洋書は細かくジャンル分けされている)、クラシカルな革装本・和洋版画など、目の保養になるものが多い。しかしまぁ、正直なところは別世界なのである。事務所スペースの壁に飾られた『一誠堂』の扁額が、また重厚である。物凄い蔵書量、そして硬めである。真ん中の通路以外は、一般客を撥ね付ける勢いなのである。日本の知識の一端を支えている故か…。しかしこのお店の雰囲気は、あまりの重厚さのためか異空間そのもの。店内に身を沈めれば、緊張感と共に時間の歪みを楽しめること請け合い。上下階の違いも見所である。値段は高いです!一階へそそくさと戻り、映画の棚から本を抜き出し振り返ると、二メートル向こうにいる店員さん二人が「いらっしゃいませ」と即座に声を上げる…おかげで近付く時間がもどかしい。レジにたどり着いて本を渡すと、レジの内と外、二人の連携プレイで接客が進行する!値段を告げ本を包装しお金を受け取りレジを打ち袋を出してお釣りを渡し目録を出して袋に入れる。どこまでも凄いなぁ、と緊張しながら思っていると、レジ内のヒゲ男性が靴下にサンダル履きなことに気付く。おっ、ちょっと普通の古本屋さんのようではないか、と心の中でニンマリ。春秋社「映画的建築 建築的映画/五十嵐太郎」を購入。

二人の丁寧なお辞儀に見送られて路上に戻ると、歩道に本の並ぶワゴンが多数展開していることに気付く。11月の「古本まつり」ほどではないが、何かのイベントなのだろう。九段下方面に進むと、交差点脇に作られたイベントスペースにより、「春の古本まつり」であることを知る。春にしてはちょっと寒く、店員さんたちがツラそうである。そのまま「@ワンダー」に立ち寄ると、二階がすっかり模様替えされており、ほとんど文庫&新書のフロアに変貌している!いずれまたレポートしなければ…と思いつつ小山書店「関西文学散歩 奈良・近江・淀川両岸/野田宇太郎」を購入。…それにしてもさすがに老舗であった。表面をなぞった程度なのにこんな文字量に…フゥ〜。
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2010年03月26日

3/26東京・荻窪で同じ建物の一階二階に!


roku_kappa.jpg荻窪駅北側に、「象のあし」「ブックオフ」以外に古本を扱っているカフェがあると言う。探し出してみると、何と関係の無い一階にも古本の姿がっ!これはまとめてツアーするしかない!お店は荻窪駅西口から北側に出て、『白山通り商店会』に抜ける。そこを線路に近付くように西へ緩々と坂を下って行く。すると『白山神社』の対面、線路際の左手に、その建物がある!



kappaya.jpg●荻窪「かっぱや」
建物の一階左側、パッと見はブティックである。ウィンドウには、洋服・バッグ・マグカップなど、古本とはかけ離れた物が並んでおり、店内にも洋服やブランドバッグ…しかしそんな中に違和感…あ、本がある。周囲から浮きまくった古本が並んでいる!そっと中に滑り込み、正面テーブル下にある文庫が詰まったプラケースの前にしゃがみ込む。すると奥から店主がすっ飛んで来た!「すいません、今見やすくしますから」と言ってケースに手を掛けると、下からもう一つのケースが出現。「ごゆっくりどうぞ」と笑みを残して、奥へ素早く消えて行く。文庫は50円均一で、流れはあるが目ぼしい本があるわけではない。左壁際にも児童文学とオシャレ系ビジュアルムックが並んでいる。本は安めだが、あくまでもリサイクルショップのおまけである。別に古本を売らなくともいいと思うのだが…もしかしたら上階の影響か!?新潮文庫「流れる/幸田文」中公文庫「青春忘れもの/池波正太郎」を購入。


rokujigen.jpg●荻窪「ギャラリー+古本+カフェ 6次元」
営業時間は平日は18:00から、と言うことで少し時間を潰した後、またもや白山神社前に立つ。今度目指すのは二階のお店。左端の階段入口に電灯があり、そこに店名が書かれている。殺風景な階段を上がると、ロッジのような木材の壁が現れ、そこにまたもや店名。右にスリットの入った、木製の納戸の扉のような入口がある。『カチッ』と軽い手応えと共に中に入ると、開店前か?と思ってしまうような薄暗い店内で、暖かい木材で構成されている。正面にカウンターと厨房、奥にギャラリースペース、目指す古本は左奥にあるようだ。「お好きな席にどうぞ」の言葉通りに、大好きな古本棚前に座って、エドガー・アラン・ポーも愛飲したビールを注文。左奥に“コ”の字に組まれた本棚、合間に陶器セットや岡本太郎グッズが紛れ込んでいる。壁の柳宗理の額装ファブリックから視線をずらすと、東京・澁澤文庫本・旅。上野千鶴子・アルネなどから始まり、雑誌・村上春樹・文房具・着物・お茶。美術図録・作品集・日本文化・赤瀬川原平・白川静・白州正子・寺山修司・梨木香歩・新書、角を曲がり美術・デザイン・岡本太郎・獄本野ばら・ガロ・杉浦日向子・平田俊子・ミヒャエル=エンデ・幻想文学・海外文学・世界・児童文学・思想・絵本・谷川俊太郎・金子光晴などが細かく並び、足元には雑誌や雑本の入った箱がズラリ。入口の右横にも二段の棚があり、日本文学文庫や教養系文庫が並ぶ。カウンター奥にも少量の本があり、中平卓馬関連や文庫・ビジュアル本など。その下にある『中村文具店』の看板文字が存在感あり過ぎ…どのような経緯でこの場所に…?本の並びは凝っており、流れと深さを堪能出来る棚造りが成されている。古本カフェなのに、オシャレさに偏っていないところが高評価!値段は普通〜ちょい高…値段の付いてないのもあるな…このパターンは売り物では無い可能性が大。そこでお店のお姉さんに質問してみると、笑いながら「全部販売してるんですけど、付け忘れてるんだと思います〜。気になるのがあったらおっしゃって下さいね」と屈託無く明るく返答。と言うわけで全部しっかり販売中!しかし値段無しがこれほど多いってことは、やっぱり本を買う人は少ないのだろうか…。古本はただのインテリアなのか?そうでないと信じたいものである。リトルモア「ぼくは猟師になった/千松信也」を購入。

カフェの窓越しに見える、夜を疾走する電車の明かりは、中々良いものであった。重くなったカバンを手にお店を後にする。…時間潰しに寄った、悪魔の古本屋「ささま書店」で購入してしまった、国文社「ダダ論考/山中散生」が原因であろう。巡り尽くしたと思っていた荻窪。新しい発見は、街を歩けばまだまだ続くようである!
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2010年03月25日

3/25東京・都立大学 ROOTS BOOKS


roots-books.jpg古本屋さんが姿を消した都立大学(2009/02/21参照)に、新たなお店が誕生していたと言う情報をキャッチ!何はともあれ駆けつけることにする。駅近くにあるらしいのだが、所在地はあやふや…まぁグルグル歩き回れば何とかなるだろう、と適当に雨の街をさまよう…。改札を出ると、目の前には高架下を通る『中根小通り』。横断歩道を渡り西へ進むと、すぐに右手に『トリツセンター』と言う名のショッピングビルが現れる。地元密着型の、古くマイナーな雰囲気を放つ建物である。その手前に小さな『古本』と書かれた立看板。工事中の遊歩道に視線を移すと、その『トリツセンター』の一階側面に緑の日除けが張り出し、下には本棚の姿が見えている!こんなに駅の近くだったのか。それにしても心ざわめく立地条件である!慌てながら駆け寄ると、お店と言うよりは通路…奥へのアプローチ部分に見えなくも無い。左側に開け放しの出入口、右は白壁に白枠の窓があり、中の様子が見えると共に、窓際に絵本・澁澤本・ブルース=リー洋書・コカコーラムックなどが飾られている。店頭には100均の文庫・新書・単行本が収まるワゴンが二台、雑誌&ムックラックが二台、入口横に100均雑誌ラック。段差のある入口に傘を寝かせると、『本が悲しむので傘は店に入れないでくださると助かります』と低姿勢のため、多少回りくどい貼紙が目に入る。中に入るとまさに通路な細長い店内で、セメント床には色タイルがポツポツ埋め込まれている。壁際に10本ほどの本棚、窓際にも横長な腰高台が設置されている。右奥に帳場…いや、若い男性店主の居場所があり、ダウンジャケット着用で寒さに抗いながら作業中。床には100円単行本台車や、雑誌・コミックの箱が置かれている。入口横の棚には、文化・選書・探偵小説・海外文学・鉄道・時代劇文庫・100円単行本が並び、壁棚に日本文学文庫・最近刊文学・コミック・旅・紀行・ビジネス・実用・児童文学・絵本・料理・性愛・ビジュアルムック・幻想文学文庫・写真関連・美術図録・作品集・ビジュアル洋書・音楽CD・映画・音楽・雑誌と続いて行く。向かいの店主居場所横にも小さな棚があり、ノベルス・CD・単行本などがカオスに収まる。窓際にはセレクトされたビジュアル本・単行本・文庫が並んでいる。新しめの本が多く、本の数も多くはないが、棚造りはしっかりと意志が込められている。現在の手持ちの駒で、細分化されたジャンルに肝となる本を含ませるなど、店主の前のめりな気持ちが乗り移っているかのようだ。値段は安め〜普通で、いい本にはしっかり値付け。白い息を吐きながら本を選び奥へ進む。店主に本を渡すついでに、いつから営業しているのか聞いてみる。すると、こちらを振り向いた顔に、何故か一瞬堪えきれないような笑顔が現れた…何だ?どうした?…が、一瞬で元の店主の顔に戻る。そして「9ヶ月くらい前からです」との答え。う〜ん、じゃあ前回ここを巡った時は、まだ出来てなかったのか…「都立大学って古本屋さん消えちゃいましたよね」とさらに話掛けると、「ですから喜んでいただければ…」と、この地に古本屋の火を点す頼もしい発言。そして帰り際に「本があったらお売り下さい」とペコリ。気が付けば、立看板や貼紙そして棚などあらゆる所に『本お売りください』と書かれている。都立大学のみなさん、本を売る時はぜひこの駅前のトリツセンターにある『ギブミー古本』な、通路的お店にどうぞ!サンポウ・ノベルス「名探偵傑作選 競作シリーズ1/中島河太郎編」を購入。
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2010年03月24日

3/24東京・日本橋 地図の宝島 ぶよお堂


buyoo.jpg長く入り組んだ地下道を抜け、『B1』口から外へ。すると目の前には、昭和8年建築の華麗なる高島屋デパート。広い歩道をそのまま南へ進む。すぐの『日本橋二丁目交差点』を通り過ぎ、次の脇道を東へ。すると行く手の左手に、お店と同名のビルが見えて来た。外灯にもしっかりと店名が取り付けられている。『地図の宝島』から判るように、地図の専門店なのである。田端「忠敬堂」と同様、私にとっては相変わらずの門外である。自社ビル一階の店舗で、長く迫り出した青い日除けの下には、ガラスウィンドウと出入口。中には宝物のように地球儀たちが並んでいる。右側の突き出した塀は、赤い地球儀を頂き、下には新旧の日本橋地図が貼り付けられている。店頭では青と白を交互に見せる、回転式看板がクルクル…創業1897年かぁ。自動ドアから中に入ると、かなり明るい蛍光灯に照らし出された世界。目に入るのは地球儀と様々な形状のマップケース…古本&古地図は何処に?右側には地球儀・コンパス・マップグッズ、それにレジがあり老婦人が書類をチェック中。店奥にはパネルマップや立体地図がズラリ。フロア真ん中のマップケースには数種類の縮尺の地形図や活断層図が収納されている。入口左横に地図本の載ったワゴンと、下に小さな200円旧地形図箱、その横に古地形図のマップケース…何やら古い匂いがし始めたぞ!左壁には…おぉっ!可動式の深い棚がドッシリ据えられている。上部には地図本やガイド・住宅地図・登山地図など(新刊)が並び、下部のロッカーには複製古地図が詰まっている。前の棚を『ンガ〜』っと動かすと入口側のラックに古い市街図などを発見。東京全図・区地図・関東・県地図…るそん島や台湾のものまで!隣には世界の古地図もあり。他に観光地図・東京駅随筆・絵葉書・手帳などもあり。値段については相変わらず判断がつかないが、『欲しかったら買える!』と言う値段である。迷った末に都電の路線図を含む、年代不明(東京オリンピック前か?)のコンパクトな東京全図を手に取る。裏表紙にある、筆圧の高い無邪気なイタズラ描きが微笑ましい。老婦人のいるレジに向かうと、素晴らしく柔らかな微笑みで出迎え、あくまでも上品、それでいて素早い応対。優しく朗らかに、天気について話を交わす。ポイントカードまで作成してもらったところで、古い地形図について質問。「ウチは在庫にあるだけなんですよ」と言いつつ、「地形図のお店はご存知?」「いえ…」「国土地理院がね、出張所みたいのを出してるのよ。そこは明治からの地形図がマイクロフィルムで保管してあるの。全部。そこで調べて買えるのよ」え〜っ!知らなかった…そんな機関があるなんて。さらにその場所の地図をいただき、行き方も指南!「国土地理院 関東地方測量部」か。今度行ってみます…って私はいつからそんな地図好きに?…あぁ勢いって恐ろしい。そして気になることがひとつ。このお店の看板などは、すべて「ぶよお堂」なのだが、ショップカードとポイントカードは「ぶよう堂」となっている…単なるプリントミスか、それとも別表記なのか…まぁ「ぶよお」が正しいとは思うのだが。日本交通旅行案内社「東京都総区分図」を購入。
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2010年03月23日

3/23東京・用賀 からさわ書店


karasawa.jpg東口から地上へ。そしてちょっと東を南北に走る『用賀中町通り』へと脱け出る。通りをひたすら南へ。『用賀一丁目交差点』『神学院下交差点』を経てさらに進むと、夕闇の中に、燦然と輝く『古書買入』の電灯看板が!…むっ?私は狭い歩道の横からお店を見ているのだが、すでに店頭壁棚が見えている…これは?近付いてお店の全貌を見渡すと、建物の角が面取りされ、そこに本棚が設置されていた。二階下には白いスチール板が張り巡らされ、そこに『古本』の文字と店名、軒には青い日除け、店頭には角の本棚、正面側に文庫台と単行本ラックが置かれている。単行本は100円〜300円、文庫は四冊100円となっている。正面右側のサッシから店内に入ると、プンと鼻をつく石油ストーブの匂い。手元から顔を上げた帳場の老店主と目が合い、会釈を交わす。奥の住宅部分からも奥さんであろう老婦人が身を乗り出し、こちらをチラリ。左右の壁は天井までの本棚、面取り棚の裏側はナナメな棚になっている。真ん中には背中合わせの棚が一本、奥の帳場左横にはガラス棚がある。左側通路のサッシ扉は封鎖されており、行き止まりとなっている。その通路は広めで棚が見やすい。右壁は歴史・近現代史・文化・性愛・幻想文学・日本近代文学・古典文学・詩歌・伝統芸能、角を曲がり陶芸・映画・演劇・美術・辞書と並んでいる。本にはすべて値段帯が装着済み。向かいには大判ビジュアル本・文学評論&評伝・新書・選書・雑学ノベルスが収まっている。足元にはアダルト雑誌や美少女コミックがズラリ。海外文学文庫が並ぶ一列棚も足元にあり。手製の値段帯を本に巻き続ける、店主の前を通り左側通路へ。通路棚には戦争・岩波文庫・ちくま文庫・中公文庫・最近刊文庫・教養系文庫・時代劇文庫が並ぶ。ガラス戸上の、古いが安いアイドル系写真集をチラと見てから、ナナメ棚前へ。山岳・スポーツ・趣味・自然・生物・鉄道・料理など。続く左壁は歴史・民俗学・郷土・東京・風俗・宗教、下には文庫が並び、さらに一列文庫棚には講談社文芸文庫や柳田国男が揃っている。帳場横のガラス棚は古めかしい本中心で、風俗・歴史・日本文学などが、こちらは値段帯ナシでギッチリ詰まっている。古い本が多く、雰囲気と共に“古本屋”と言う空間を満喫出来るお店である。少し硬めだが、しっかりとした棚造りは見所あり。値段は普通。棚を見ている最中に、店主が外に出て片付けを開始し、帳場にはご婦人が登場。まだ六時前だがもう閉店なのか?…「もう閉店ですか?」帳場に声を掛けると「へっ?あぁそう」と首肯。ならば迷惑はかけられぬ、と素早く棚から本を抜き取り、「これを」と手渡す。すると即座に店主が表から舞い戻り、「いらっしゃいませ」とバトンタッチ。その後は物腰の柔らかな超丁寧な応対が展開。気持ちよく外に出ると、何だか雲行きの怪しい逢魔が時…。そう言えばここは上野毛駅も近いようだ。まさかこんな所に、小さな行き止まりの古本迷路があるなんて…ゾクゾクするなぁ。番人のお二人には、これからも現役で頑張っていただきたい!駸々堂「空間のフォークロア/海野弘」を購入。
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2010年03月22日

3/22神奈川で相鉄線の旅二店!

横浜から相鉄線に乗車。最初の目標は運転免許試験場のある二俣川。しかし思いっきり空振り…お店は影も形も無い…。心が寂しいので「古本市場」に入り、旅窓新書「ヒマラヤの山と人/竹節作太」を購入。気力が回復したので再び相鉄線に乗り込み、車窓から見つけたお店へと向かう…。


kirindo.jpg●上星川「麒麟堂」
南口を出て、そのまま西へ向かう階段を下りる。目の前には相鉄線の頭上に斜めに架かる、存在感大な『東海道貨物線』。それを見上げながら線路沿いにちょっと進むと、左手にもうお店が現れる。大きな軒の看板は、本をモチーフにしたパターンで埋められている。店頭には「nissen」の無料冊子があるのみ。ウィンドウにはトリコロールの『OPEN』が掛かり、全集や本の小口が見えている。完全に自動ドアなのに、『手動』と書かれた取っ手の無い扉を開けて店内へ。中は薄暗く暖かで、奥の帳場のスタンドライトに、ヒゲを生やした壮年店主の姿が浮かび上がっている。左右両壁は本棚、真ん中に背中合わせの棚が一本。左通路はコミック・ハーレクイン・ティーンズ文庫・雑誌のみなので、迷わず右通路へと入り込む。入口右横には新書と戦争関連の棚。右壁は、山岳・ノベルス・思想系雑誌・趣味・横浜関連(学校の副読本が多い)・全集・幻想文学・自伝・評伝・海外文学・美術・大判美術本・図録と並び、奥に箱入りの宗教・文学・郷土・資料・辞書が収まっている。足元には未整理本や梱包材がはみ出している。向かいは文庫棚で、上段左側に自然・岩波などの教養・純文学・クセジュが並び、下には日本文学・時代劇、そして奥に官能とアダルトの構成。棚が何だか横長なので、下段へ進む区切りが着け難い。右壁棚は多少カオス的だが、興味ある本がチラホラ。値段は安め〜普通。帳場に本を差し出すと、この辺りがとても暑いことに気付く。暖房をこう言う風に感じるのは、春が近い証拠なのであろう。角川文庫「自動巻時計の一日/田中小実昌」角川文庫「古事記物語/鈴木三重吉」を購入。


seco_han.jpg●西横浜「リサイクルブック セコハン」
ここは以前訪れた時(2009/05/31参照)には閉まっていたお店。星川〜天王町とさまよっていたら、いつの間にかこのお店に近付いていたことに気付く。それならば、とちょっと足をのばして確認作業…。駅の東側に出ると『国道一号線』から、ナナメに真っ直ぐ東南へとのびる『水道道』が見えている。横断歩道を渡りその道を進む。そして四本目の脇道(『藤棚』バス停向かい)を西南に入り、すぐの脇道を東南に進むと、行く手の右側角地に『本』の看板が見えて来る。モルタルの看板建築風住宅兼工務店のような、庶民的にクラシカルなお店である。軒にはクリーニング屋のような店名看板。その看板と右下壁には、店名と共に『欧文事務機』と書かれている。耳慣れない言葉なので看板を良く見てみると、『レジスター・ファクシミリ・タイムレコーダー・コピー』などの販売修理を行っているとのこと。ふぅ〜む、欧文事務機と古本の販売とは、また稀な組み合わせだな…文房具ってのはあったけど。店頭にはボロボロのワゴンがあり、コミック揃いが積み上げられている。売り物かどうかは不明。デカ過ぎる『営業中』の立看板、出入口のサッシ下部にCDで作られた“CD”の文字あり。中に入ると、まずはコブシのきいた演歌が身体を包み込む。雑然として、半ば倉庫のように明るい店内には、棚が狭い間隔で設置され、軽く非現実的とも思える通路を造り出している。出入口から奥へと続く通路を中心に、右は短めの背中合わせの棚が三本、左に長めの背中合わせの棚が三本置かれている。棚脇に『万引は罰金50万円以下』の貼紙…法律に厳密に則っているのだろうか。右側は音楽CD・コミック・コミック文庫・絶版漫画・復刻漫画のエリア。左側は入口横にムックや実用本、左壁棚に歴史小説とコミック、奥の壁棚はコミックとレコードが収まっている。通路棚は、手前から時代劇文庫・日本文学文庫・教養系文庫・ノベルス・新書・海外文学文庫と続く。狭い通路から姿を現した、ダンガリーシャツの老店主は「いらっしゃい」と声を掛けた後、表で本のクリーニング作業。気が付いたら演歌BGMが終わっている。しばらく店内に『プッ…プッ…』とノイズが静かに流れる…レコード?と思ったら『ガチョン!』とボタンの戻る派手な音がして、音源がカセットであったことが判る…。本はすべてビニールに包まれている。新しい本が中心だが、文庫には絶版が少々。値段はちょい安。本を手に表の店主に声を掛け、一緒に帳場へと移動。本とCDに囲まれた帳場を、額装されたジョン・ウェインの写真が見守っている。「ありがと」と本を渡されて表に。あぁ、やはり来てみるもんだなぁ〜。かもめ文庫「かながわレールの旅/松井幸夫」を購入。

西横浜へ向かう途中、リサイクル古書店チェーンの「ぽんぽん船」を見かけたので入ってみると、なるほど「白金ブックセンター」と何となく雰囲気が似ている、と勝手に納得。そして相鉄線沿いは、まだまだお店があるようなので、調査続行して行きます!
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2010年03月21日

3/21千葉でダイヤの乱れに巻き込まれ一体何処なんだ?二店!

あの三角に海へと飛び出した街・銚子に行こうと決める。東京から三時間二十分掛かるが、そう言うのもたまにはいいだろうと、ひたすら東を目指す。ところが千葉に着いたところで、昨夜からの強風のため運行ダイヤが乱れまくり、銚子に向かう総武本線にいたっては『現在何も判っておりません…』の悲劇的アナウンス!…優秀な日本の鉄道が何と言うことに…遠い場所だけに、千葉で時間が潰れると命取りになる!仕方なくとにかく動いている電車に乗って、後はその先の路線を調べていくしかない!一番早く発車する、外房線のホーム目指して階段を駆け上がる。進む先に古本屋があることを祈って…。


bookcenter_azuma_mobara.jpg●茂原「ブックセンターあずま 茂原店」
午前11:35分、最初に目標とするお店へ向かう。駅から少し離れると人影が消え、道端にエロ本が落ちている大胆な街である。白く霞んだ街の中を進みお店の前にたどり着くと…開いていない、魅力的なお店だが開いてない!あの庭に置かれたコンテナは倉庫なのだろうか…仕方ない、昼食を摂り、別のお店を訪ねた後に、また来ることにしよう。一旦駅まで戻り西口に出る。その前に自分が何処にいるのか確認しなければ…電車は山の中ばかり走っていたが…。駅前の観光地図に近寄ったその瞬間、『フハッ!』と思わず笑ってしまう。何と外房の一歩手前、後一息で太平洋と言う所なのである。元々銚子に行くつもりではいたが、無目的に古本屋を求めたあげく、こんな遠くに来ていたとは!コンビニで地図を買い、昼食を摂る。午後12:30分にもう一軒のお店へ足を向ける。またもや東口から高架線沿いに、遊歩道をひたすら南へ一キロほど進む。道端にアダルトDVDが落ちている大胆な街である。こちらもあまり人はおらず、人家や建物はあるが何だか荒涼としている。やがて出る大きな通りの向かいには『茂原警察署』。その通りを東に進むと『古本』と書かれた看板が…あれ?あの本を読むフクロウのイラストは…「ブックセンターいとう」のトレードマーク!?だって「あずま」だよ?…と混乱しながら広い駐車場を抱えた店頭に立つと、大きな倉庫そのものな店舗の軒上看板に『いとうグループ』の文字…手広過ぎるぞっ!いとうグループ!店名看板の下には大きな屋根があり、その下の壁は黄色く塗られている。そこには『広い店内30万冊』の看板。店頭台は無く、壁の真ん中にウィンドウとサッシ扉出入口がある。中に入ると、やはり倉庫に棚が林立する殺風景な店内。強い風によるギシギシと言う音が、天井から降ってくる。左の作業場兼レジからは、「いらっしゃいませ!」と圧縮されたような高い声が飛んでくる。広い店内の左奥にアダルト、そしてコミック棚がズラ〜っと続き、古本は右奥に集められている。脇目も振らず一直線にそちらに進むと、入口側壁に150円ハードカバーと海外文学、そして右壁棚10列にビジネス・日本文学が並ぶ。冊数がとにかく多く、新しい本から古い本まで様々。通路棚は手前と奥に一本ずつ並び、それが五列古本で埋まっている。右から数えて、第一通路左側にタレント・カルチャー・実用・歴史小説・エッセイ・ノンフィクションが並ぶ。第二通路右側は児童ノベルス・BLノベルス・ハーレクイン・新書、左側はとにかくノベルスがひたすらズラズラ。第三通路右側はティーンズ文庫・コバルト文庫(大量)…おっ!津原やすみの「あたしのエイリアンシリーズ」が結構揃ってるぞ!左側はとにかくラノベがズラズラ棚となっている。第四通路は雑学文庫・海外文学文庫・時代劇文庫が集まり、後はすべて日本文学文庫がギッシリ詰まっている。絶版文庫がしっかり並んでいるので、棚からは片時も目が離せない。欲しい本を見つけたくば、とにかく端から端までひたすら地道に見るべしっ!値段は安めで大体100円・150円なのだが、特別な本や千円以上の本は少し高くなる…とは言ってもやっぱり安い。レジに本を持って行くと、スタンプカードの作成を勧められる。気まぐれで作ってもらうと、「300円お買い上げごとにスタンプを一つ捺します。全部集めると千円分の本と…フフッ、ウフフ…」と突然笑い出す!一体どうしたのか?何かおかしなことが?…あっ、立ち直った。「期限はありませんのでゆっくり集めて下さいね」…このままうやむやにするつもりだな。よし、武士の情けだ。突っ込まないでおこう。そしてお店を出て再び駅へテクテク。開いていることを願って本命のお店に行くと…ウワーッ開いてない〜!あぁ〜ッ、不完全燃焼!ギブ・ミー・古本屋っ!中央公論社「まむしの周六 萬朝報物語/三好徹」博文館新社「切通し界隈/木村東介」岩波文庫「読書について/ショウペンハウエル」を購入。


bunkyodo.jpg●八幡宿「文教堂書店」
ぐむぅ〜、こうなったら外房線でさらに先に進み、もう一軒の「ブックセンターあずま」に行ってみるか。それとも別なお店に…色々探してみると、内房線の八幡宿に「太陽堂」と言うお店があるのを発見。よしこいつは有望だぞ、と蘇我まで戻り内房線で南へ。駅東口から東にある『平成通り』へ出て、そこから南に二キロほど進む。いやになるほど進む。だだっ広い通りを強い風に押されながるとにかく歩く。ようやく目的地に着き本屋があるのを確認…しかし名前が違い新刊書店!?何故だ?良く見るとこの書店、右と左にA館B館と分かれている。しかも全然違う外観…察するに、左の建物が元は「太陽堂」で、移転か閉店したのを二次使用しているのだろう…がっくり…。しかしこのお店、あながち古本と無関係ではなく、“eco book”なる制度を提唱し、古本の買取をしているのだ。店内を見てみると、A館には文庫とコミックの並ぶワゴンが二台、B館にはコミック揃いワゴンとコミック棚を確認。しかし購入にはいたらず…あぁ、またもや不完全燃焼。ギブ・ミー・古本屋・モア!

また茂原には行かねばならない。ついでにスタンプカードも有効利用してこよう。…そう言えば海をまったく見られなかったな…。そうか、最初は銚子に行くつもりだったんだ…くそう、近いうちに必ずや!
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2010年03月19日

3/19東京・千駄木 不思議(はてな)


hatena.jpg本郷三丁目にて目的のお店の前に立つと、中は真っ暗でカギもガッチリ…やってません。路上に戻りしばし途方に暮れる。かと言って通り沿いの他のお店は、入念な心の準備がなければ、恐れ多くて入れない…結論!千駄木に行こう!と坂を下って『不忍通り』へ。おっ!「喜多の園」(2009/09/13参照)はしっかり営業中で、相変わらず古本も売られている。がんばってるなぁ若旦那。そして『団子坂下交差点』から東へ向かう『柳通り』に入る。次の信号から南へウネウネと続く『へび道』に入った途端、右にお店への入口が出現する。白壁の瀟洒な小住宅風の建物で、一階に喫茶店が入り、『へび道』に面して開かれた木製の扉が二階へと続いている。その横に文庫が詰まった小さな箱が並んでいる。一冊100円三冊200円で、料金は後ろを向いたダルマに投入する、セルフ方式を採用している。一冊選んで100円玉を投入…直に陶器に落ちる音…まだ誰も買ってないのか。後ろの壁には遠い地の、『ラピュタ阿佐ヶ谷』のポスターが貼られている。薄暗い玄関に入り、靴を脱いで店内へ。その瞬間、赤外線センサーが反応し、上階に来店を知らせる『ピンポ〜ン』が響き渡る!このピンポンが中々クセ者で、上がり口にある300〜500円棚やコミック棚を眺めていると、永遠に反応して鳴り続けてしまうのだ。と言うわけで棚を素早く眺め、急角度の階段をそそくさと上がる。壁には映画ポスターや古い広告などが飾られている。階段途中には「谷根千」の並ぶ棚があり、上がりきった正面にも晶文社本・ポケット版雑誌・ビジュアル本の棚がある。右に展開する店内はほぼ正方形。古道具や古雑貨が咲き乱れており、キラキラする間の所々に本棚が姿を見せている。右にある帳場では、麿赤児風なオヤジさんと若者が熱心に話し込んでいる。まずは手前壁際に集まる本棚ゾーンへ。小さめの100円文庫棚、続いて美術・映画・セレクト日本文学・海外文学・荒俣宏・絵本・アングラ…おぉっ、「血と薔薇」それに薔薇十字社の「大坪砂男全集」がっ!棚下部には300円500円の単行本が並んでいる。これらは期間限定サービスの一環らしい。続いて左壁に古道具を交えながら、文学選集・山口瞳・ハヤカワポケミス・ポケSF・種村季弘・池上紀・美術図録・幻想文学・稲垣足穂・音楽などが置かれている。足元にはキレイに並んだ文庫ゾーンがあり、100円〜500円の本は『いろはにほ』で分けられている。もちろん500円以上の本もあり。向かいの古道具島下部には古雑誌を確認。正面奥の足元には中公文庫とちくま文庫。右側の帳場横奥には大きめの本棚があり、児童読み物・児童文学・落語・音楽が収まる。帳場の足元には岩波文庫がうずくまっている。途中入って来た外国人が「ワタシキシャデス。タビニツイテカキマス。シャシントッテイイデスカ。コノタテモノハタイショウデスカ?」などと聞き、写真をバシバシ撮り始めた。麿店主はあくまでウェルカムな姿勢である。狭いながらも古道具と共に楽しめるお店。この土地にあると言うことが、お店に魔法をかけているようだ。本もちょっと独特なセレクト。値段は普通。帳場では店主が気さくに話し掛けてくれるので、会話を楽しむのもいいだろう。精算を済ませ『ピンポ〜ン』を背中に浴びながら、再び『へび道』へ。福武文庫「猫っ毛時代 鳥人伝説/青野聰」美術出版社「美術手帖1981・8月号 M・デュシャン 瀧口修造特集」を購入。『不忍通り』に戻り、せっかくなので「古書ほうろう」へ。ツアーしなくてよいので、ガッツリ棚に張り付いてしまい、古本底無し沼へズブズブズブ…。がんばって這いずり出し、角川文庫「明治大正の小説家/日夏耿之介」を購入。そしてここにも外国人のお客さん…この辺りはすっかり観光地として、定着してきているのだろうか…。
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2010年03月18日

3/18東京・戸越銀座 小川書店 平塚店


ogawa_togosiginza.jpg2008/11/24以来の戸越銀座。相変わらずの賑わいである。木造駅舎を出て、前回とは反対方向の西に向かって、『戸越銀座通り』を進む。やけにツギハギだらけの道路を、左右の商店を見やりながら歩いて行く。ちょっと人影が少なくなり、もはや『中原街道』と言う所で、左手にお店が見えて来た!ここは“マシラ”のように本の山に登る店主のいる、白金高輪「小川書店」(2008/09/28参照)の支店なのである。こちらもやはりお弟子さんが、棚から棚へ飛び移ったりしているのだろうか…などと余計な妄想を抱えつつ、マンション一階の店舗に近付いて行く。角地の前にはタワーのようなマンションの案内板があり、しっかりと店名が刻まれている。その背後に、木製の新書100円棚・300円全集&復刻本棚・100円新書ラック・立看板。その後ろには出入口とガラスウィンドウがあり、古雑誌・プロレスラーのサイン・戦争関連書籍などが飾られ、『むか〜し昔の写真・絵・文字のほうが今よりずっとずっと…生き生きしているような気がする 店主』と、安岡章太郎本の装丁文字のような字で書かれた貼紙もあったりする。…が何か違和感…どうしたんだろう?…あの中原街道側に置かれた紫の看板は…ひょいっと『中原街道』に出てみると、あっ!お店の正面はこちらであった。軒には店名看板があり、本店の電話番号もしっかり明記されている。店頭には100均新書ラック・実用ムック&児童本ラック・100均新書&文庫棚が並んでいる。正面出入口は左右二ヶ所。右から中に入ると、奥のレジからご婦人が「いらっしゃいませ!」と明るく呼びかけてくる。表に比べて、店内はゆったりとシンプルである。壁際はすべて本棚で、真ん中に背中合わせの棚が一本ある。右壁棚はすべて戦争・戦記・戦史・兵器の本で、帳場横は戦争関連ビジュアル本・大判本で埋められている…こりゃスゴイ。向かいは、映画・写真・落語・江戸・充実の東京関連・東京ビジュアル本・生物と並んでいる。う〜ん、東京の棚造りはただ事じゃないぞ…。左側通路に移ると、帳場左側には戦争関連が継続しており、旧日本軍の航空機・兵器・関連施設の古い本が集まっている。扉を挟んで左壁には、児童書&児童入門書の戦争関連が揃っている。こりゃホントにスゴイ!徹底的にスゴイ!その後には、建築・ユダヤ関連・オカルト・妖怪・後藤繁雄・サブカル・実用ムック・最近刊文学&時代小説・児童文学・ビジュアル本と続く。向かいは、岩波文庫・講談社学術文庫・ちくま文庫・探偵文庫・戦争文庫・時代劇文庫・日本文学文庫…うぉっ、棚上には大量の「東京人」が。棚下の平台には古雑誌やビジュアルムックがビッシリ並んでいる。うむ〜徹底的なお店である。ジャンルが激しく偏りつつも、棚造りが深く深く掘り下げられ小気味よい。欲しい本が結構見つかるなぁ…。値段は普通〜ちょい高めで、隙の無い値付けとなっている。二冊を選び取ってレジへ向かう。そのレジ周りには、何故か格闘家のサイン色紙が多く飾られている…ミルコ・クロコップ、ホドリコ・ノゲイラ、ホイス・グレイシー…何故?みんな古本好きの格闘家なのか?もしや“マシラ”の術を会得するためにこのお店に………。北洋社「文学のある東京風景/巖谷大四」都市出版社「東京文学地図/槌田満文」を購入。
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2010年03月17日

3/17埼玉・北坂戸で東口西口二店!

文庫本に目を落とし西武新宿線に揺られていると、突然耳に「…ケロロ軍曹…」と言う車内アナウンスが飛び込んで来た。こんな公式の場で、ケロロ軍曹について車内放送(しかもライブで)とは、一体何が西武に!?ひとり勝手に色めき立つと、「ケロロ軍曹のスタンプラリーを実施中…」と言う話でした。『俺はケロロ軍曹をアナウンスするために、運転手になったんじゃねえ!』…などと勝手に運転手の心中を想像しながら、電車は北西へ向かっている…。


book_navi.jpg●北坂戸「Book NAVI」
東口に出ると郊外な香り漂うロータリー。そこから、剪定されたケヤキ並木が続く道を東に進む。途中に現れる『北坂戸駅東口交差点』から北に進む。カラオケ屋と飲み屋が多いな…と考えつつ歩くと、目的のお店にいつの間にか到着。が、定休日!…ぐむっ、要再訪。と言うわけで踵を返し二軒目へと向かう。先ほどの交差点まで戻り、今度は南へ進む。すると次の交差点脇に、巨大な看板がすでに見えている状況。一度通り過ぎ、交差点の向かいからじっくり眺めてみる…何とも言えないお店だ。映画「ゾンビ」に出て来てもおかしくない…。二階屋上には結構ボロボロな巨大看板、左壁一階部分には何かを塞いだ跡、交差点正面の面取りされた角のウィンドウ&扉も使われておらず、中の荷物が丸見えとなっている。通りに面してこちらにもウィンドウと自動ドアがあり、ここが真の出入口となっている。軒には青と黄の店名看板、出入口の上に青とオレンジの日除け、ウィンドウにはコミックとゲームの貼紙がビッシリ。店頭には立看板・証明写真機・自販機・灰皿が置かれている。中が暗く見えるのは気のせいだろうか…ガラスが曇っているだけか。勇気を持って前進すると、J-POPが流れる倉庫のような広い店内。…雑然として構造が複雑なので、状況の把握に時間が掛かる。出入口のすぐ右にはスロット通路があり、その後ろに本棚の群、真ん中には絶版漫画・特撮&アニメムック(プレミア)が飾られたガラスケース・その奥に絶版漫画・コミック・洋服・アクセサリー・ゲームソフト、左奥のガラスケースにファミコン&スーファミソフト・プレミアゲーム攻略本が並び、その周りを囲むコミックや写真集、正面奥にカウンターレジ、右最奥に暖簾に隠されたアダルトゾーンが広がっている。私は迷わず目標の右側通路に身を沈める…。古本が集まっているのは、右側手前の第一通路と右奥壁。他はコミックと音楽CDが中心で、音楽雑誌と攻略本があるくらいである。第一通路左側には100均文庫が並んでいる。日本文学を中心に、新しい本と放置されたような本が混ざり合う。こう言う本棚にはやっぱり探す楽しみあり。下には文庫揃い、そして向かいの奥には雑学文庫・海外文学文庫・ノベルス・新書・単行本が雑多に並び、最奥には辞書満載のラック。右壁棚も100均となっており、日本文学・専門書・エッセイ・ノンフィクション・歴史・オカルト・文庫・ノベルス…などなど種々雑多なカオス棚。左端には、ビニール入りの少し高めな本も並んでいたりする。ちなみに100均本は、一冊100円三冊250円五冊400円十冊700円の料金体系。まぁリサイクル古本屋さんである。ゲームやコミックはプレミア値が付いているのもあるが、古本はほぼ100円なのでニンマリ。しかし状態の良くない本も見受けられ、棚も空いていたりする。カウンター奥では、若い男性が一心不乱に働いている。このお店の雰囲気とはかけ離れた、働きっぷりである。20分ほど滞在したが、広い店内にお客は私ただ一人…。小学館ライブラリー「文学の街/前田愛」ハヤカワ文庫「百億の昼と千億の夜/光瀬龍」を購入。


lupin.jpg●北坂戸「ルパン 北坂戸西口駅前店」
今度は駅西口に向かい、地上に下りて南の線路際を進む…するともう怪しいお店が見えている。怪しい…怪し過ぎる…何かキャバレーのようなお店である。そしてこの店名に加え、看板のロゴも優雅な怪盗のイメージを、何となく滲ませている…チェーン店なのか?しかし中に入ると、コミック・同人誌・アダルト・アニメ・音楽CD・DVD・ゲーム・攻略本のお店…うわっ、NEOGEOのソフトがある!と言うわけで何も買えずに退散。せめて文庫くらい置いといてくれたらなぁ。

目的のお店が『木金土日』営業のため、リサイクル古書店を回ることになった。どちらもオールドゲームが充実したお店。それにしても川越を越えると、東武東上線沿線は意外なほど古本屋さん(リサイクル系が多いが)が集まっている。まだまだ上に進む楽しみが続きそうな予感…。
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2010年03月16日

3/16東京・銀座からブラブラ二店!

ちょっとした仕事のために銀座行き。松屋横で仕事を終えると、この道のはるか先に古本屋さんがあることを知ってしまう。迷うことなく『銀座マロニエ通り』を突き進み、南東を目指す!


shinseido_okumura.jpg●東銀座「新生堂 奥村書店」
都営浅草線の『A7』出口を出れば、そこには巨大な『昭和通り』。京橋方面に向かってトコトコ進み、やがてたどり着く『銀座東二丁目交差点』から南東へ。するとすぐ右手のビルに『本』の文字を確認!細くキレイなビルの一階店舗で、ガラスウィンドウに楷書体の上品な店名、右の壁際に文庫と単行本の300均棚が二本、ウィンドウ前にはビジュアル本や大判本の並ぶ平台、路上には立看板もあり。背広姿の初老男性が多数出入りしている。ムッ…入口の上に何か書いてある…『LA TROISIEME GINZA』…フランス語かな?意味はもちろん判りません。中は明るく、まるで新刊書店のようである。右の壁際は小さな棚が連続し、奥に役員的雰囲気を持つオヤジさんの座るレジがある。左の壁際には高めの本棚が並び、奥には仕切りも兼ねる本棚が立つ。窓際と手前フロアには「銀花」「芸術新潮」「別冊太陽」など、ビジュアル雑誌が多数積まれた平台。奥には低い背中合わせの棚が一本置かれている。右の棚には、新書・講談社文芸文庫・エッセイ・日本文学・歴史&時代劇小説・実用が並び、ほとんどが新しい本である。左の壁際は、海外文学文庫・日本文学文庫・時代劇文庫が並び、ここも新しめの本が中心。奥に進むと真の古本屋さん的に変化。そのまま壁際に、海外文学・澁澤龍彦関連・日本文学・文学評論・全集・古本関連・歌舞伎・演劇・落語・映画・音楽と続く。奥の壁棚は美術で占められており、評論・評伝・美術史などが絵画を中心に集まっている。奥のフロア棚には、文学評論・文化・現代史・料理・句集・江戸・科学・自然が収まっている。銀座の片隅にこんなに普通の古本屋さんがあるなんて…。一見高級そうに見えるのだが、実はノーマルな棚造りが、土地とのギャップを感じさせて面白い。でもお店では緊張…。値段は普通。レジの後ろにはお店の開店時の写真が飾られている。これからもぜひ銀座という特別な地でがんばっていただきたいものです。国書刊行会「日本幻想文学集成 正宗白鳥/松山俊太郎編」を購入。


kankando.jpg●新富町「閑々堂」
続いて『昭和通り』に戻り、先ほどと同じく京橋方面へ進む。歩道橋が見えた所で、脇道を東南に入ると、左手に何とも味わいのある集合住宅兼店舗の、古いモダンな建物が目に入る。近付いてみると、その右隅一階にお店を発見。白い木枠・レンガ・ステンドグラスで構成された店構え。右側上部はガラスの向こうに美術本の並ぶ本棚、下部に美術図録の並んだ店頭棚がある。ガラス窓から店内を覗くと、左の壁がボックス的本棚になっており、作品集や図録が大量に並んでいる…が、中は細長く狭く梱包材などで雑然としており、まるで事務所のようである。右にはすぐに机があり、エプロン姿の女性が忙しそうに働いている……と言うわけで見事に怖気づき、入店せずに退散…。せめて店頭棚に欲しい本があれば中に入れたのに…。ちなみにこのお店は新富町駅が一番近い。『出口2』から出て『三吉橋』を渡り、下を走る首都高の奇観を見れば、お店はもうすぐそこである。

この辺りは『昭和通り』を越えると、親しみのある街にジワッと変化し始める。特に散在する看板建築は、そのくたびれ具合と共に、これからも愛すべき見所となっている。奥へ奥へと引き寄せられるように進んで行くと、いつの間にやら築地に突入…いかん!早く帰らなければっ!
posted by tokusan at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

3/15田端追記


tabata_noubyo-in.jpg雨の中、古本屋を訪れた後、山を登るように駅の南側へ。切り通し横の階段を上がり、「忠敬堂」を通り過ぎ、山手線の駅舎とは思えない田端駅南口へ。おぉ!ここは冨田均の「東京私生活」カバー写真の撮影場所ではないか!思わずニンマリしながら、崖の中腹にある小さな駅舎を眺め、長い坂道を上がって行く。そしてさらに南にある「与楽寺」方面へ…。そこには中井英夫が幼少時に、夜に家から脱け出して塀に耳を押し付け、中の狂人の声に耳を澄ました脳病院の塀があると言うのだ。後年、中井自身がその場所を訪れ、耳を澄ます写真を撮ったりしている。人形作家の石塚公昭氏も、中井英夫の人形を携え、その場所で作品を撮っているのだ。ぜひともこの目で確かめなければならない!雨に濡れながらマンションの横を抜けると、廃墟や古い洋館が続き、谷底に落ち込むような坂が現れる。一変した雰囲気にたじろぎながら、恐る恐る坂を下って行き、左右にキョロキョロと視線を飛ばす…しかしどこまで下っても、残っているはずの塀は見当たらない。すでに取り壊されてしまったのだろうか…。あきらめきれずにお寺の周りをもう一周し、路地にも手当たり次第に入り込んでみる…が、やはり無い。しかし気になる塀がある。廃アパートの前に立つ、扉付きの塀…その古さは周りから頭一つ脱け出しており、高さも普通の高さではない。持参した写真のコピーで確認してみると同じ形状をしている。表から、そして中にも入り込み、裏側からもじっくり眺めてみる。街自体も異空間の香りがしたが、塀の中はもはや時間の停まった世界…降り注ぐ雨だけが、現実とのつながりとなっている。目の前の灰色の塀は、何も語ること無く、薄く高く静かに立ち尽くす。これは、確かにその塀なのだろうか…。私は病院の囁きを聞くことも出来ず、雨に濡れながら廃アパートの苔むした前庭に、塀と同じように立ち尽くしている。
posted by tokusan at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

3/15古本屋遺跡・車窓に流れた幻


books-sanwa.jpg先日、府中から国分寺に向かうバスの中で発見した古本屋さん、「books SANWA」(2010/03/09参照)。その日はシャッターが閉まっていたので、要再訪物件となっていた。そして再び府中を訪れた日、またまたバスに乗りながら、ついでにお店をチェック。すると…あっ!開いてる!しかも本棚らしきものが見えたぞっ!焦って降車ボタンを連打し、『東元町』で途中下車。カバンからカメラを取り出しながら、『やった、やったぞ!』『どんなお店なんだ?』『これはスゴイぞ』『もしや掘り出し物が』などと瞬時に考えながら、喜びと功名心が胸の中を飛び回る。狭過ぎる歩道で車をやり過ごし、車道に出て写真撮影開始…ってあ〜、古本屋じゃないっ!扉から覗く室内は何だか事務所っぽい…先ほど見えた本棚も、普通の書類が並ぶのみ…良く見るとパソコンスクールであった。あぁ〜っと肩を落とし、古本屋の名が残る日除けを、未練がましく見上げる始末…と言うようなことがあり、新たな古本屋遺跡発見の運びとなりました。
posted by tokusan at 00:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 古本屋遺跡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月14日

3/14東京・府中 古書 夢の絵本堂


yumenoehondo.jpg日曜なら!と思い、夜討ち朝駆け的な気持ちで再び府中へ。北口から『甲州街道』に出て、東へ進む。そして『府中警察署前交差点』から『府中公園通り』に入って北へ。もう少ししたら美しい光景になるであろう、桜並木を進んで行く。やがて現れる『中央文化センター前交差点』を東へ。するとすぐ横の白いマンション一階に、飛び出したお店の日除けが確認出来る。おぉ、均一ワゴンがちらりと見えるぞ!今日はどうやら開いているようだ。大きくゴツイ幹の桜の前に立つ。鮮やかな緑の日除けがあり、店名と共に鳥のシルエットが描かれている。その下には文庫の詰まった100均ワゴン(海外文学多し)と絵本の並ぶラック。左に灰皿と出入口。ガラス窓にはイベントポスターや地図が貼られ、中にはディスプレイされた絵本が見えている。サッシを開けて中に入ると、奥に完全横向きなご婦人がおり、マヤ文明パレンケ遺跡の宇宙飛行士的体勢!そして、こちらを向いて「いらっしゃいませ」。吊られてこちらもペコリ。店内は明るく見やすくBGMはジャズ。入口右横に飾り棚と小さなラック、両壁は本棚、真ん中にラック付きの背中合わせの棚が置かれている。奥の暖簾をかき分けて店主が登場。そのまま帳場に座り、二人で何事か話しながら、それぞれ手元の本を眺めている…家庭的な一コマである。左壁はセレクトコミック棚から始まり、茂田井武本が飾られたラック、そして社会・歴史・ノンフィクション・文化・趣味・ムック・ハヤカワポケミス・実用ノベルス・選書・新書・児童文学と続く。下にはビシッと立方体のごとく揃えられた雑誌や、メンコ・ハガキなども置かれている。向かいは古い日本児童文学・復刻本・洋絵本・茂田井武となっている。入口横の絵本と美術系大判本を眺めて右側通路へ。壁棚は教養&雑学文庫・海外文学文庫・富士見ロマン文庫・時代劇文庫・ミステリ文庫・海外文学・洋書・映画・戯曲・落語・役者・美術・図録・写真関連・写真集・性愛・美少女コミック・エロとなっている。向かいはセレクト日本文学・内田百けん(門に月です)を核に古い本・文学評論・探偵小説・最近刊本が並び、下には雑誌とカゴ入りの映画パンフ。…ふぅ〜小さいながらも良いお店です。棚造りのバランスが良いと言うべきか、センスが良いと言うべきか…。とにかくフワフワと意志の流れを楽しめるのです。そして安い!自分にとっていい本を安く買えることほど、喜ばしいことはない!スキップしたいような気分で帳場へ向うと、二人が協力体勢で動き出す。精算してもらいながら、ふと後ろの棚に目をやると、そこには写真立てに収まった原田知世のポートレート…角川映画時代のワンダフルな微笑が、帳場を優しく見下ろしているのでした。朝日ソノラマ「人物写真/林忠彦」盛光社「ほろびた国の旅/三木卓」を購入。
posted by tokusan at 20:11| Comment(2) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月13日

3/13神奈川・東京から大体70km急行停車駅二店!

うららかな土曜日にうかれ、小田原まで遠征!行き残していたお店を制覇するためである。そのついでに、昨年富士霊園を訪れた時に、偶然知ったお店にも立ち寄ることに。ロマンスカーは満席だったので、急行に乗車し、ナナメに神奈川県を地道に横断して行く…。


takano_shoten.jpg●小田原「高野書店」
2009/05/03に来た時は、お祭のために臨時休業していたお店。『今日こそは!』の思いを胸に、小田急線駅に降り立った。JR口の巨大過ぎる“小田原提灯”を眺めて東口へ。地上へ下りてロータリーを回り込み南東へ向かう。観光客で賑わう『錦通り』には入らず、そのまま道なりに進むと『栄町一丁目交差点』。そこから東へのびる『大工町通り』に入り、屋根付きのモザイク歩道をテクテク。『銀座通り』を越えてさらに進むと、次の交差点手前にある小さなお店に到着。違う建物だが長屋のように連なる店舗兼住宅に、サンドイッチされている。歩道屋根には商店街共通の店名看板(大工町と明記されている)、軒には大きな店名看板、右脇にステカン(捨て看板)形式の買入品目列記看板が括り付けられている。片側しか動かないサッシ扉から入店すると、こじんまりとしたコンクリ床の静かな店内。奥の帳場に座るおばあさんと目が合い、会釈と「いらっしゃいませ」を交し合う。両壁は本棚、真ん中に骨組みっぽい背中合わせの棚が一本、入口側には和本の入ったガラスケースが置かれている。右壁には、文化・風俗・新しめ文庫・建築・日本文学(箱入り)・古本関連・宝井其角・評伝・宗教と並び、帳場後ろの大判資料棚へつながって行く。向かいは文学評論・北村透谷・古本関連・埋蔵文化資料雑誌・文庫が収まっている。左側通路の裏側には、神奈川民話&ガイドブック・丹沢・二宮尊徳・岩波文庫・意外な官能文庫・雑本的なノベルス&文庫が並ぶ。左壁棚は神奈川関連本一色で、横浜・横須賀・三浦・鎌倉・真鶴・湯河原・小田原などが資料本を中心に大集合。奥にはまたもやの古本関連書籍あり。小田原ならではの棚造りが嬉しいお店である。と同時に、古本関連本もあちらこちらに散らばっている。値段は普通〜ちょい高。棚で見たせいか、帰りに駅に設置された二宮金次郎像に気付く。しかしこの像、どうも手にした本を見ておらず、視線を前に漂わせている…何故?みすず書房「ふるほん行脚/田中真澄」を購入。


shiorodo.jpg●新松田「しおり堂古書店」
小田原から再び上り急行に乗り込み、次の駅へと向かう。北口を出ると小さな駅前広場。通りの向こうに小さなJR『松田駅』の駅舎が見えている。そのさらに向こうには、山裾迫る『松田山』。小田原とは激変した景色を眺めながら、駅前から西にのびる、ちょっと侘しい『ロマンス通り商店街』を進んで行く。時計の止まった商店街時計台を通り過ぎ、大きなゲートが見えて来ると、左側に住宅兼店舗群が展開。その真ん中の一軒が目指すお店である。味のある店構えだが、合体しているスナック「ユートピア」がさらに複雑な味を作り出しているっ!このお店はどうなっているのだろうか?細いのか?まさか二階?とてもお店があるような窓ではないが…果たしてどのような理想郷が…。軒には「ユートピア」も入れると五分割された日除け。下のガラス窓には『古本』の文字が銀テープで作られ、大量の色褪せたコミックの小口が見えている…見ようによっては札束に見えなくもない!右には風に揺れる半開きの入口…ん?ここには「しおり堂古書店」とあるが…下調べでも日除けにも「三四郎古書店」となっていたのだが?これは一体?真相を確認しなければと思い、風と共に中に滑り込む。静かな店内に人の気配はなく、店の王のごとき濃密な古本の気配が淀んでいる。壁際はぐるっと天井までの本棚、真ん中に背中合わせの棚が二本、一段高くなった奥(通路に手作りミニスロープあり)に帳場がある。さらに奥から店主がようやく登場し、座りつつテレビのスイッチを入れて店番開始。右壁棚は新書・単行本の100円棚から始まり、アニメ&コミックムック・児童用辞典・図鑑・文化・鉄道・詩集・70年代日本文学・幻想文学・仙花紙本・箱入り本・庄野潤三・畑山博・松竹ビデオと続く。向かいの通路棚は、ミステリ・推理の文庫が並び、下段は横積み仕様となっている。入口左横と真ん中の通路はすべてコミック。左壁棚に、山岳・丹沢・「山と渓谷」・「鉄道ファン」・歴史小説・実用・映画・スポーツ・写真集・ビジュアル本。向かいに、ハーレクイン・海外文学・海外文学文庫・文芸&教養&雑学文庫が並ぶ。都会から離れたお店で古い本を見つけると、何故こんなにもドキドキしてしまうのだろうか。しかし値段は適正値段。文庫などは一昔前のものが中心で、比較的安めとなっている。帳場にて精算しながら、店主に二つの名を持つお店のナゾを聞いてみる。「あぁ、もう一店、同じ名前の店が近くにあって、インターネットだと混乱するんですよ。だから変えたんです」と両肘を突きアゴの前で手を組み合わせ、碇ゲンドウのようなポーズでニッコリ。「二つは元々同じ店なんですか?」「同じ店です。でも塚原の方は倉庫なんですよ。だからね。ハッハ」…なるほど。「ありがとうございます」とお礼を言って辞去。しかし表に出た瞬間、『三四郎』と『しおり』の関係が気になってくる…さらに聞けばよかったな…人名だし。新潮文庫「空の果てまで/高橋たか子」を購入。

遠征して目的のお店が開いているのは本当に嬉しい。遠投で的のど真ん中に命中!と言った感覚である。が、閉まっていたら目も当てられない。アサッテの方に転がって行ったボールを回収する徒労感…想像するだけで恐ろしい!そんなことにならぬよう、すべての古本屋が開いていることを強く願いながら、私はまた遠くへと向かう電車に乗り込むのだろう…。
posted by tokusan at 19:01| Comment(4) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月12日

3/12東京・三ノ輪 Book Garage 三ノ輪店


book_garage_minowa.jpg2009/08/09以来の三ノ輪。今回は、駅の印象が微妙に暗い日比谷線にて来三。3番出口を出て『明治通り』を北西に進む。『大関歩道橋』を潜ると、すぐに通りに斜めに架かる、JRの『第3三河島ガード』が現れる。それをもサッサと潜り歩いて行くと、次の信号手前の左手マンション一階にお店が見えて来る。右にHPアドレス入りの大きな店名看板、左には取扱品目が列挙されたプラ製日除けがあり、その下に出入口。店頭には回転する立看板と大量のガチャガチャ。早速中に入ろうとすると、万引犯の写真と『注意事項』なる貼紙から視線が離れなくなる…入店を断る理由が色々書かれているのだが…。『服装・頭髪の汚れが常識の範囲を超えているお客様』『体臭が常識の範囲を超えているお客様』『大きな音を出されるお客様』『暴れたり走り回るお客様』『ずぶ濡れのお客様』『みだらな行為をするお客様』……どれも出会いたくないお客様ばかり…世の中には人の想像を容易に超える出来事が起こってしまうのだな。店長さん、お店の平和を守るためがんばって下さい!店内は縦長で本棚が林立。しかしそのほとんどはコミックで、他には右端にアダルト通路、出入口右横にゲーム攻略本棚とレジ兼作業場があるくらい。古本は左端通路の壁棚に固められている。ズラリと続く14本の棚のうち12本に、日本文学文庫(カオス)・海外文学文庫・ラノベ・ティーンズ文庫が収まり、残り二本にミステリ&エンタメ・エッセイ・ノンフィクション・新書・タレント・サブカルが詰まっている。思った通りのリサイクル古書店である。新しめの文庫と、時の狭間に置き忘れられた文庫が中心である。値段は定価の半額前後。棚に貼られた別店舗の案内を見ると、綾瀬に超巨大店がある模様。写真を見ると倉庫のような建物で、相当にデカイ!むぅ、こちらも行ってみなければ。朝日新聞社「ゴシックスピリット/高原英理」を購入。
posted by tokusan at 15:51| Comment(3) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする