2010年05月31日

5/31東京・早稲田 丸三文庫


marusan_bunko.jpg今年の三月にオープンしたばかりのお店である。しかしそのあまりの不定期営業っぷりに、訪れるタイミングがまったく合わず、何度か路上から窓を見上げたのみであった。しかし今日はネットでしっかりと開店日をチェックし、自転車にて早稲田に向かう。六キロほど早漕ぎ気味に移動したら、到着時に足がブルブル…。『馬場口交差点』から『早稲田通り』を東進し、左手二軒目の古本屋さんの二階が目指すお店。一階の「三楽書房」も一緒にツアーしようと思っていたが、シャッターは無情にも1/3開き状態…中々うまくいかないものだな、次の機会にしよう。二階の窓ガラスには本のマークとともに店名。左側の階段前には小さな店名立看板が置かれている。本を手に階段を上がるピクトグラム付き。図の通りに急で狭い階段を上がると、二階には開け放しのスチール扉。ここにも店名と本を手にお店に飛び込むようなピクトグラム。さらに図の通りに右の店内に踏み込むと、少し変則的な形状(窓側から帳場に向かってすぼまっているカタチ)の、ちょっとだけシックな内装。左に帳場があり、黒縁眼鏡の若者がキーボードを連打中。壁も窓際も本棚、真ん中にタワー型本棚一本とディスプレイ用ミニ机が置かれている。入口左横には小さめの100均棚があり、単行本を中心に様々な本が並ぶ。入口右横の壁棚はほぼ映画関連が占領。脚本・評論・理論・技術・評伝・自伝・歴史と、洋画邦画ともに充実。奥には落語・芸能・音楽・骨董・美術・写真・推理なども。窓際棚には大判ビジュアル本や美術図録が収まっている。一番長い奥の壁棚は、文学評論・思想・文化・海外文学・民俗学・宗教が並んでいる。タワー棚には江戸・選書・映画文庫・文学評論など。ミニ机には薄手の古い小冊子がビニールに入れられディスプレイ。私にその価値はまったく判らないが、どれも結構な高値となっている。机の下には映画文庫・映画スチールなどが入った箱がひとつ。隅々まで神経の行き届いた棚造りがされている。内容だけではなく、本は棚の縁でピッチリ揃えられ、横幅も隙間のないようキッチリ本が詰められている(なのでちょっと取り出し&戻し難いところも)。本の量はそれほど多くはないが、知の欲望に清く正しく若く応えてくれそうなお店である。特に映画!値段は普通。帳場横にある押入れのようなミニ倉庫に気を取られながら、早稲田にこのようタイプのお店が出来たことを、心の中で拍手!どのように発展するのか非常に楽しみである。階段で入店して来るお客さんと、階段の昇降を譲り合い、ピクトグラムさながらに本を手にして路上へ。河出書房新社「KAWADE道の手帖 種村季弘」を購入。
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2010年05月30日

5/30福島・郡山は音楽都市三店!

大宮から東北新幹線に乗り込み北へ。進むほどに、曇り空を切り裂くように晴れ間が現れてくる。目指す郡山は仕事で何度も訪れているのだが、忙しくて古本屋に足を運ぶことが叶わなかった苦渋の土地なのだ。なので自主ツアーを敢行する運びとなりました。それにしても新幹線は速い…。


tokumotodo.jpg●郡山「徳本堂」
まずは西口巨大ロータリーから『フロンティア通り』を南に向かうと、「古書てんとうふ駅前店」…シャッターが閉まっておりどうも営業していない感じ。残念に思いながら駅前に戻り、ロータリーから西にのびる巨大商店街の『駅前大通り』を進む。ここには、ピアノ型ベンチやリコーダー吹き口の椅子(変)など、音楽をモチーフにした公共物が並んでいる。何でも郡山は『音楽都市宣言』なるものをしているらしい…。そのまま西へテクテク歩き続けると、交差点の近くに「古書ふみくら」…むぁっ!閉まってる。何だか嫌なパターンだなぁ、とすぐの交差点を南に曲がり、『昭和通り(国道4号)』をちょろっと進む。するとすぐの左手雑居ビル二階に、ターゲットであるお店を発見。『しかしやっているのだろうか…』疑心暗鬼になりながらもビルの下に駆け寄ると、窓ガラスと看板に『ギター/CD/本』の文字…これはおかしなことになってるぞ!と右側二階への階段へ。『本ギター』と書かれた入口を潜り階段を上がると、『ピンポ〜ンピンポ〜ン』と赤外線センサーでチャイムが鳴り響く。二階の踊り場に立ったところで、左の開け放し扉の店内に、横分け・グレージャケット・色違いスラックスの共産圏スタイル店主が現れ「いらっしゃい」と声を掛ける。こちらも一礼して、ドア脇の100円棚を眺める。すると突然店内から音楽が流れ始める。聞いたことのない80年代的女性ボーカル…店番の始まりである。店内は右半分に壁棚と背中合わせの棚が二本あり、こちらはもちろん古本屋なのだが、左奥の窓際通路には多数の新品&中古ギターが、スタンドに立てられズラッと並んでいる。完全なるギター屋さんである。もはや合っているのか間違っているのか、私には判断不能!右壁から奥壁に向かって、日本文学文庫(上段にちょっと古い100均文庫)・雑学文庫・海外文学文庫・ノベルス・新書・バンドスコア・女流作家単行本と並ぶ。入口左横にはジュブナイル&ティーンズ文庫棚。右側の背中合わせの棚には、エッセイ・日本文学・社会・実用・福島関連・辞書・全集が収まり、左側はコミック・音楽CD・ゲームソフト(SFCやセガサターンあり)となっている。何とも形容しがたい不思議なお店である。古本屋は街のお店的で、それほどこだわりは感じられないが、かと言って放置されているわけでもなく、手入れはしっかりとされている。値段は安め。入口側左奥の帳場で、改めて見ると平田満似の店主に本を手渡しながら「一緒にギターを売ってるなんて面白いですね」と聞いてみた。するとプチッとBGMをオフにして「四年ぐらい前からギターを置き始めてね。そしたらこんな風になっちゃった」「あ、元々は古本屋さんなんですね」「そう。元は古本とゲームを売ってたんだけどね。今は三階でスタジオもやってるんだよ」。音楽都市の面目躍如な古本屋さんであった。小学館「伊能忠敬測量隊/渡辺一郎」を購入。


tentoufu_ikenoue.jpg●郡山「古書 てんとうふ 池ノ台本店」
『昭和通り』をさらに南へ。人影の少ない大通りをしばらく進み、『文化通り』にぶつかったらそこを西へ。市民文化センター越えると坂道が始まり、右手の坂上には庭園風だが、子供が多く遊びまわる『麓山公園』。その向かいに手強そうなお店がそびえていた。レンガ造りのビルである。二階もお店のようである。その二階の窓にはズラリと並ぶ、こけしの後姿…。入口階段に巧みに飛び出した100均棚を眺めてから、大きく開いた敵の顎に飛び込んで行く!おぉ、やはり複雑な広い店内…半ば絶望しながら、ジャンルの取りこぼしを少なくしようと神経を集中する。入口正面に弧を描く帳場があり、左には二階への階段。帳場周りは棚で固められている。フロアは右側奥に向かって続いており、窓際・壁際は共に棚、手前に縦に背中合わせの棚が一本と“L”字に組まれた棚。奥には横向きに背中合わせの棚が三本続き、棚脇にも小さな棚が設置されている。店内には丸眼鏡の壮年店主と若者店員がひとり。二人ともとても忙しく働いている。帳場周りには、書・骨董・美術関連が集まり、これは左奥壁棚の美術図録&作品集まで連続して行く。窓際には陶器や古道具と共に趣味の本。フロア手前棚左側には、児童文学・絵本・新書・海外探偵文学・海外文学文庫・辞書。雑学&教養文庫が並び。右のL字棚には岩波文庫・日本純文学文庫・講談社学術&文芸文庫・ちくま文庫、裏側に戦争・占いなど。右の壁際は、社会・歴史・古代史・宗教・思想・哲学と続く。奥の横向き棚一本目は、日本文学文庫・写真・武術・音楽。二本目はアイドル系写真集・古雑誌・スポーツ・茶・料理・古典文学。三本目は海外文学・探偵&伝奇&幻想小説・詩集・文学評論となっている。奥の壁棚には圧巻のセレクト日本文学がズラリ。先に帳場で精算を済ませながら「二階も見せてもらっていいですか?」と聞くと「どうぞどうぞ、ぜひご覧になって下さい」とにこやかに返答。お言葉に甘えて、音楽CDと階段に詰まれた全集を眺めて二階へ。壁には様々な古地図たち。そして上がるとそこはすでに通路と化している。民俗学・山岳・地学・地理・農業。通路の左奥は、福島・郡山・東北関連の資料がギッシリ。明るい窓際に近寄ると、こちらは戦争関連や和本がドッサリひしめいていた。う〜む、いいお店である。美術と日本文学の充実が目立ち、蔵書量も古い本も多い。ジャンル分けはここに明記したものより、実際はもっと細やかである。値段は文庫は定価の半額、他の本もお手頃な値付けとなっている。それにしてもお店の二人は、果てしなく忙しそうだ。私は『あ〜たくさん棚見たぞ!』と満腹状態で、顎から外へと逃れ出る…。現代企画室「随筆 志賀先生の台所/福田蘭堂」宝文館「現代児童文学辞典/川端康成・小川未明編」を購入。


tentoufu_anex.jpg●郡山「古書 てんとうふ アネックス」
そしてお店を出ると、何と坂をちょっとだけ上がった隣の建物一階にも古本屋さんが!しかも看板には「てんとうふ」の名前…これは一体?『アネックス』はどうやらこの建物の名前で、隣には『サロン・ド・恵子』と言う美容室。店頭には四つの100均箱、窓ガラスには『小説・文庫・ハーレクイン・映画・絶版漫画・同人誌・オカルト…』などと硬い筆跡で書かれた貼紙…本店と取扱品目が違うってことか?薄暗い店内に入ると先客が通路でうごめいている。右側に帳場があり、フロア手前はほとんどがハーレクイン・絶版漫画・コミックによって埋められている。左奥に進むと、壁棚に日本文学が新しめを中心に並んでいる。奥には戦争や文学評論。奥の横向き背中合わせの棚には、映画・動植物・自然・児童文学・日本文学文庫・海外文学文庫・時代劇文庫が収まっている。奥壁には歴史・オカルト・宗教・民俗学・美術・郡山関連・ハヤカワポケミスなどなど。やはり本店とは異なる棚造りで、ちょっとリサイクル古書店的である。しかし新しい本だけではなく、時折古い本も出現している。…駅前店があの状態で、本店横にこのお店…?精算ついでに、帳場に立つ仙台四郎のような福々しい男性店員に、駅前店について聞いてみた。すると「ああ〜駅前店はですね、あの場所を閉めてですね、こっちに移って来たのがこのお店なんですよ」とのこと。なるほど、色々あるのですな。しかし!このお店はもうあなたがいる限り大丈夫でしょう!二店で郡山の知を、これからもよろしくお願いします!新潮文庫「神楽坂ホン書き旅館/黒川鍾信」を購入。

滞在時間・二時間半で東京へとんぼ返り。福島には、福島・会津若松・いわきなどなど行くべき都市がまだまだたくさん続く。が、がんばって一都市ずつ訪れて行こう。それにしても私の行動は燃費が悪い。遠い所に来たからには、一日に何軒も回ってバンバンレポートしたいものだが、ブログの性質上中々そのように効率を上げられないのが現状…。ふぅ、焦らずジワジワ進みます。
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2010年05月29日

5/29東京・水道橋 かんけ書房


kanke_shobo.jpg神保町に立ち寄る前に、以前から気になっていたお店をツアー。良く通っていた道なのに、ある日突然『こんなとこに古本屋があったっけ?』と気付いたのである。駅から『白山通り』西側歩道を南に下ると、モダンな研数会館を過ぎた三つ目の信号脇の建物に入口がある。端っこっぷりがたまらないお店なのである。一階は激安ビデオ屋で、脇道沿いの建物側壁にダルダルの店名入り青い日除け、その下に開け放しの扉、入口周りには手書き文字のポスターや立看板。路上からの段差を埋める、立体感溢れる踏み台に足を乗せ内部へ。右を見上げると急な階段が二階へとのびている。手摺りをしっかりと掴み、注意深く上階にたどり着くと、そこにも開け放しの扉があり、帳場前に立つこととなる。帳場内では中年店主が起立している…。狭い店内には先客がおり、外人カップルと常連客らしき男性がひとり。『密度が高いな…』と思いつつ、引き返すわけにもいかないのでそのまま奥に突入。階段上がり口右側の壁際に帳場と本棚が一本、奥壁にはガラスケースと本棚、それ以外の壁も本棚で覆われ、真ん中にミニ平台付きの背中合わせの棚が一本。まずは帳場横の棚に近付くと、ここにはとりわけ古い本ばかり。児童文学の翻訳物・探偵小説・冒険小説が並び、一緒に探偵小説類も収まっている。ちなみにここは帳場からの通り道にもなっているので、店主が移動するたびにどかねばならないのである。ガラスケースには絶版漫画や貸本漫画・雑誌附録などが飾られている。続く棚には児童文学(伝記類)・日本文学文庫・探偵小説文庫・日本ジュブナイルSF文庫・古い週刊少年漫画誌・キャラクター人形棚・映画・漫画評論・学習漫画・漫画入門書・戦争&兵器児童本・ガロ・松本清張・大藪春彦が並んで行く。左壁際から手前壁棚には、絶版漫画や貸本漫画がズラリ。一部に推理&SF&時代劇文庫とハヤカワポケSF棚あり。背中合わせの棚には、セレクト映画ビデオ・児童文学・学年誌・大百科類・復刻漫画・附録・メンコなどなど。昭和30〜50年代のそれぞれの子供時代に、タイムスリップ出来るお店である。絶版漫画だけではなく、児童文学(探偵・SF)も充実。値段はしっかりがっちりの隙無し高めとなっている。…でも円谷英二監修の「怪獣図鑑」はちょっと欲しいなぁ…。ハヤカワ文庫「超革命的中学生集団/平井和正」を購入。この後、神保町にて用事を済ませる。そして「三省堂書店」玄関前の古本ワゴンにて修道社「灰の季節/野田宇太郎」、文省堂書店均一棚にて角川文庫「忘れ残りの記/吉川英治」を購入してしまう。満足と本を抱え帰宅する。
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2010年05月28日

5/28東京・町屋 町屋の森の古本屋


machiyanomorinofuruhonya.jpgネットで目にした気になる光景…路上に箱を並べ売っている人がいる…。こんな嬉しい情報を手に入れてしまったからには、いてもたってもおられずに、仕事にドバドバと勝手に区切りをつけて、焦りながら現地へと急行した。駅の近くと言うことしか判ってないので、とにかく駅周辺を虱潰しに歩き回るしかないな…。それにしても町屋は古本屋さんがありそうなのに無かった街(ブックステーション町屋店はあり)。どんなカタチであれ、古本が販売されているのは、喜ばしいことなのである!駅に着き、焦りながら前のめりに路地をウロウロ。ヒントは『駅前』『ブロック塀』『荒れた屋敷』『森』である。上を見る時は屋根やビルの隙間に木を探し、下を見る時はブロック塀を探して、さらにウロウロ。ど、どこだぁ〜!屋敷と言うからには大きな家なのだろう、と路地を巡って行く。ちなみに私に、人に聞くと言う選択肢はない…。何度も駅に戻り、新たな路地に踏み込むことを繰り返す。やがて、京成線のそのボロさがちょっとコワイ高架下を潜ると、右手に鬱蒼とした木に守られた屋敷を発見!その木はもはや高架に届かんとするほど。下を見ると、おぉ!ブロック塀!そして何やらダンボール箱がっ!こ、ここだなっ!一旦クールダウンして、冷静に周りを見ると、やはりここは駅の至近。都電荒川線だったら京成線駅へ、千代田線だったら『2番出口』から。京成本線町屋駅の構内を潜り、東の『藍染川通り』に出る。北の都電踏切を渡れば、右手はすぐに目指すお屋敷となる。なるほど、荒れている。半ば植物に取り込まれている…それにしても古く大きな家だ。そして辺りに漂う独特な匂い…これはもしや…。右側に屋敷の門があり、その前に立つ杉の巨木の足元に、本の詰まったダンボール箱が多数置かれている。長く続くブロック塀の上にも8箱、塀の左端には物置があり、箱がドバッと溢れ出している。その総数はおよそ80箱ほど。何だ、この光景は。そしてその斬新な姿とは裏腹に、乱雑かと思いきや、箱や場所ごとにジャンル分けがしっかりとされている。左側には児童文学・全集端本・詩歌・思想・言語・文章・文学評論・女性実用・映画・社会・古典文学・タレント・松本清張などなど。塀の上には日本文学が並び、右側には戦争文庫・時代劇文庫・ミステリ&エンタメ文庫・日本文学文庫・海外ミステリ文庫・コミックとなっている。ちょっと汚れ気味ではあるが、安くたくさんの良書が詰まっているので、興奮気味に念入りに箱を覗き込む。三冊を抜き出し、ブロック塀前、中央に椅子を出して座っている壮年の男性に「すみません、本はここで…」と問い掛けると「あ〜そうです。いらっしゃいませ」と気さくな対応で本を受け取る。そしてやはり気になっていることを聞いてみた。「あのう、こちらはお店なんでしょうか?」「えぇ、そうなんです。お店なんです」にこやかに笑いながら背後の屋敷を指差し「ここに住んでるんですけど、お金が無いもので。エヘヘ…」…なるほど、ただの路上古本販売ではなく、れっきとしたお店であったか。ではお店なら…「お店の名前はあるんですか?」「“町屋の森の古本屋”って言います」と即答。これは五反野「秀画堂」(2010/02/20参照)と同じく、青空古本屋なのである。そしてその雰囲気は、極薄古本屋・曳舟「白石」(2009/05/25参照)に酷似!この二つの個性的過ぎるお店の要素を、共に兼ね備えているとは…全く持って恐るべしなお店である。おぉ、こんな不思議で楽しい古本屋さんに出会えるなんて!町屋ばんざい!社会の規範からちょろっとハミ出したお店は、何故にこんなにも心を揺り動かすのだろうか?精算を済ませ杉の木の下に向かうと、門の中から一匹のトラネコが飛び出し、箱の上に飛び乗って我が物顔でグルーミングを開始…むむ、やはり屋敷を取り巻く匂いの元は、猫たちの住む匂いであったか!可愛いが、たくさん集まるとやはり大変なことになる。苦手な方はマスクを着用の上ご来店下さい。また雨の日は当然お休みなのである。朝日新聞社「日本文学散歩/ドナルド・キーン」岩波新書「秘境のキリスト教美術/柳宗玄」岩波文庫「牡丹燈篭/三遊亭円朝」を購入。この「日本文学散歩」、『ドナルド・キーン』とカタカナで署名があるのですが…。
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2010年05月27日

5/27神奈川・日ノ出町 文昇堂本店


bunshodo_honten.jpg最初は南太田に向かったが、おぉぅ!シャッターのほとんどが下ろされている。明かりが点いているので、もしや!?と思い扉に手を掛けるも、ガッチリ閉まった鍵に阻まれる…落胆…。試しに反対の引き戸も動かしてみるが…またもや落胆。おぉ、中に見える本棚たちよ、またいつの日か。渋々あきらめ駅にダッシュで戻り、京急で二駅移動。

湾曲したホームから地上へ下り、改札を抜けて東口に抜けると、巨大な『日ノ出町交差点』。そのまま対岸の『不二家』に向かって進み、東南の伊勢佐木町方面へ足を向ける。するとすぐに歩道に屋根がかかり、その下にお店が出現する。店名が…何処にも無い。横にある自販機の上には『たばこ自動販売機』と書かれた立派な看板があるのに…。右側にはショウウィンドウがあり、様々な本が積み重なっている。ガラスに角度の付いた左側には棚もあり、古めの本がズラリと並んでいる。みな値段の書かれた付箋が貼られている…安いなぁ。中央には壁棚が二本と、その前に100均文庫棚が二本。本たちはちょっとジャリついている。左の開け放しの出入口から中へ。すぐ左に帳場があり、中年の女性が座っている。そのちょっと奥の通路には、何故だか店主であろう老人が立ち尽くし、表をジッと眺めている。客として入って来た私との間に、電流のような微妙な緊張感が流れ始める。店内は縦長で、壁は本棚、フロア手前にワゴンの島、奥に背中合わせの棚が二本。入口側右壁には二階階段への入口があるが、上階はアダルト専門フロアとのこと。入口脇の貼紙には『酩酊状態の人は足元がふらつき危険なので上がるべからず』と書かれている。その二階からおばあさんが『暑い暑い、二階は風が通らないから暑いよ〜』と降りて来た。たくさん人がいて、家族的に賑やかなお店だな…。おばあさんは帳場でしばらく涼み、また二階へと戻って行った。入口右横には時代劇文庫・時代劇新書・戦争文庫。右壁には時代劇文庫が続き、そのまま日本文学作家50音順文庫(時々乱れ)と移り変わって行く。ワゴン島には、コミック・官能文庫・ビジュアル本・未整理本がひしめく。未整理本の束は、あらゆる通路にあふれており、棚の一部を隠したりしている。店奥壁はよく見えない部分が多いが、歴史・京都・家庭医学など。背中合わせの棚・右側には日本文学文庫続き・新書・文学新書・実用新書・ちくま文庫・中公文庫・江戸川乱歩・コミック・戦争などが並ぶ。下段はちょっとホコリまみれ。左側はコミック・戦争・自然・神奈川・ガイド・警察などが収まる。左壁棚は奥から、囲碁・将棋・社会科学・文化・戦争・宗教・ガイド・地学・文学・評伝・山岳・鉄道・辞書となっているが、入口側はかなりカオスな並びとなっている。大衆的で雑本的な棚造りの、昔ながらの古本屋さんである。古い本も頻出するが、値段はどれも安めである。途中セカンドバッグを小脇に抱えた、ヒゲの中年男性が鼻歌とともに現れ、猛烈な勢いで文庫棚の整頓を開始(バッグは小脇にキープのまま…)。当然お店の人なのだろうが、一体何処から来たのだろう?そして帳場の女性が「お先に失礼しま〜す」と帰って行く…アルバイトだったのか。と言うわけで、帳場に新たに座った老店主に本を差し出し精算。雨の上がった夕方に、古本屋家族の日常が垣間見られたお店であった。はとバス「東京を知るために…のれん/山本嘉次郎編」角川選書「東京文壇事始/巌谷大四」を購入。
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2010年05月26日

5/26茨城・つくば 学園都市古書センター


gakuentoshi.jpg秋葉原から『つくばエクスプレス』に乗り込み北へ。地下を抜けてからは、森と水田と新興住宅地を見下ろし、『ガヒューン』と響く音に包まれながら、滑るように疾走して行く。『A1』口から地上へ。通りを北西に進み、そのまま『大学通り』へ入り込む。筑波大学と筑波学院大学(ややこしいな…)の間をトボトボ。歩いている人がほとんどいないな…。この整備され過ぎた都市に路地は見当たらず、大通りばかりで身の置き所があまりない…だから箱の中に入ってしまうか、移動し続ける姿が、この地には相応しいのであろう。『北大通り』とぶつかる交差点を突っ切ると、右手に『県立つくば看護専門学校』が現れ、その次に『北3』駐車場。生垣をテクテクやり過ごすと、右手に『天久保大学通り商店街』と言う名の、あまり商店街には見えない、一部二階建てのプレハブのようなミニショッピングモールが出現。おぉ!よかった、現存している!そんな風に思ってしまうほど、この都市には古本屋は似合わないのである。お店は左から三軒目にあり、歩道の屋根下には商店街共通のスチール店名看板、路上には三羽のカラスが入店を促す看板、全面ガラスウィンドウの向こうにビッシリ並ぶ全集。店頭には全集端本・児童文学・ノベルス棚、単行本ワゴン二台、文庫木箱、海外文学文庫本棚が置かれている。店内に入ると横長で広く、様々な配置が横向きになっている。右側壁際にガラスケースと本棚で造られた長い帳場、壁はぐるっと本棚、フロアには横向きに背中合わせの棚が四本並んでいる。帳場にはエプロン&眼鏡装着の老店主…古本屋の主人と言うよりは、時計屋の主人のようである。店内には似た格好の老客が二人、本を小脇に棚を熱心に見続けている。ほほぅ、学園都市にも古本修羅はいるのだな、とちょっと一安心。帳場下のガラスケースには、茨城関連資料本が並び、その上にはみすず本が縦置きされている。本棚には、ノベルス・戦争文庫・官能文庫・最近刊文庫・少量のコミックスなど。棚の上には幻想文学アリ。壁棚は入口側から新書箱・選書・歴史・世界、左壁に古典文学・日本文学評論・海外文学・新書と並び、店奥壁に新書・岩波文庫・ちくま文庫・中公文庫・お茶・山岳・映画・写真・デザイン・美術図録・美術と続く。通路棚には、手前から一本目に歴史小説・文化・ノンフィクション・茨城本・風土などが収まる。後の二〜四本目はほとんどが教科書や専門書で、生物・天文・数学・電気工学・化学・物理学・量子力学・情報工学・宗教・哲学・思想・日本語・教育・社会・などがギチギチと硬く並んでいる。外棚・帳場下・店内壁棚以外は硬〜い、中に種を持つ果実のようなお店である。棚はしっかりとした造りで、硬めだが面白い本も並んでいる。値段は普通〜ちょい高。ggg Books別冊「日本のデザイン黎明期の証人 早川良雄/企画構成・矢萩喜従郎」を購入。

ここ筑波にはまだまだお店があったはずなのだが、一軒は跡形無く、一軒は看板文字が崩れ落ち廃墟同然、後の二軒は遠いのでやむなく断念。駅にフウフウ戻ると、レンタサイクルがあるのに気付く。よし!次回はこれを借りて回ってやるぞ!
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2010年05月25日

5/25東京・八王子 田中書房


tanakashobo.jpg何と!この駅には地味とは言え、転車台があったのか!と新たな発見をした後、北口のバス7番乗り場へ。ここから『秋川街道』を遡るバス(八20〜八24)に乗り込んで、お店へと向かうのだ。勝手が判らぬ行き先表示に戸惑いながら、とにかくそっち方面に向かいそうなバスに乗車。しばらくは地方都市のような市街地をユラユラと走る。『秋川街道』に入って、浅川を越えると、道が狭まり車窓の雰囲気が一変。田舎の街道を進むバス…民家や工場の佇まいが、心のスイッチをソフトに連打する。やがて『中央自動車道』を潜り、『一本松』にて下車。ここまで大体20分ほど。日に照らされながら、街道を北にちょっと進むと、右手に派手なお店が見えてきた。横長な建物で、右端にはつけめん屋が同居している(繁盛!)。『古本』の立看板と壁看板、コミック雑誌メインの壁棚と、分類が見事な青年漫画誌ワゴン。壁棚上部には児童文学がズラッ。そして青と黄の派手で大きな日除け。店名と共に“本を読むフクロウ”のあのイラストがっ!むむ、ここも山田「池畑書店」(2009/10/17参照)と同様、「ブックスーパーいとう」の傘下だったとは…。その薄暗い日除けの下に入り、細く古い木枠の引き戸を開けて店内へ。すると奥の帳場で、横向きに麺をすする若い店主が「いらっしゃいませ」…いい匂いが漂っている。このゴハンの炊けるような匂いは、恐らく隣のお店から流れ込んでくるのだろう。そして広い店内には複雑に棚が組まれている。右壁は“コ”の字に組まれた棚が二連続し、コミックとアダルトが収まっている。フロアの真ん中には、上から見たら“工”の字に棚が組まれ、右側はコミックとなっている。壁はぐるりと本棚。店奥右側が奥深い帳場となっており、左側は本棚に囲まれた小部屋が造られている。一番手前の通路を左に進むと、壁棚がコミックから日本文学文庫に変化して行く。作家50音順に並べられ、そのまま左壁へ。左壁前から後ろを振り返ると“工”の字の左側部分。日本文学文庫続き・時代劇文庫・海外文学文庫・ノベルスが並んでいる。左壁棚は終わり部分から日本文学が始まり、そのまま奥壁棚へ続く。最奥通路は天井がちょっと低めで、トンネルのようになっており、ラノベ・教養&雑学文庫(ジャンル分けしっかり)・新書・実用などが集まっている。奥の小部屋は、ぐるっと本棚+ミニ行き止まり通路で構成され、実用・趣味・食・散歩・映画・児童文学・鉄道・園芸・スポーツ・歴史・技術・学術・タレント・自己啓発・社会・政治・詩歌・科学・宗教・海外文学・ゲーム攻略本がミッチリ並ぶ。足元には雑誌もあり。新しい本とちょっと古い本が混ざり合うリサイクルなお店だが、絶版文庫も並び本の量も多い。何より新しい本以外は安いのと、複雑な棚構成が捨て難い魅力となっている。それにしても、このギュッと詰め込んでいるが、自己流にキレイな雰囲気…本来のチェーン店とは違うオルタナティブな雰囲気は、「いとうグループ」傘下店独自の陳列方法なのだろうか?マニュアルでもあったら見てみたいものである。角川文庫「まぼろしの雪男/谷口正彦」集英社文庫「かれらが走りぬけた日/三木卓」幻冬舎アウトロー文庫「蛇のみちは/団鬼六」編集工房ノア「京の夢大坂の夢/山下肇」を購入。
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2010年05月24日

5/24東京・上石神井 古書 碩文堂書店


sekibundo_2010.jpg2008/08/17にツアーしたお店が移転したと知り、前回と同様雨降りの日に再訪。駅南口から出ると、チマチマした小さな駅前広場の向こうに、『上石神井 南大通り商店街』。そこを南に進むとすぐにお店が…おぉ、無い。ラーメン屋になってしまっている。そのまま先へ進もうとすると、右手対岸歩道の電柱にお店の看板を発見。この先の角を東に曲がれの矢印が。指示に従い『上石神井出張所』への道に入り込むと、左手マンション一階にお店が見えて来た。軒に控えめな店名看板、店頭側壁には輝く大きな店名看板…以前の店舗の看板には「せきぶんどう書店」と平仮名で書かれていたが、今度は漢字がメインになっている。店頭には三本の店頭棚が置かれ、100円均一のキレイな単行本・文庫・新書が並んでいる。気になるのは、棚を守るように配置された、可動式の骨組みトタン屋根…不思議な物体である。ドアを開けて中に入ると、ちょっと新しいお店の匂い。奥の帳場から、あの時と変わらぬ店主が「いらっしゃいませ」と低い声で迎えてくれた。以前の半分ほどの店内に、両壁は本棚、真ん中に背中合わせの棚が一本、入口左横にラック、奥が帳場となっている。やけに足音が響く床に注意して、棚に張り付く。右壁棚は、社会・ノンフィクション・ノベルス・最近刊海外文学・最近刊日本文学・時代劇文庫・探偵小説文庫・純文学&日本近代文学文庫と並び、奥に戦争文庫・落語文庫・中公文庫・ちくま文庫・講談社学術文庫・岩波文庫が収まる。この辺りは帳場の真横に立つことになるので、宙空を見つめ物思いにふける店主との間に流れる、微妙な空気に緊張を強いられることも。向かいには日本文学文庫・女流作家文庫・官能文庫・海外文学文庫・ハヤカワSF文庫。ゴトリゴトリと左側通路へ。入口横ラックには実用ムックが並び、左壁にはビジュアル本・大判本・ビジュアルムック・写真・戦争・資料・美術・音楽・映画・文学評論・日本文学・詩歌・歴史・伝統芸能・民俗学・仏教と続く。向かいは新書・選書・戦争・海外文学・心理学・思想・哲学・ヨーロッパ・キリスト教と硬めにズラリ。以前より本の数は少ないが、濃度が増した上にとっつき易い印象。キレイな本を中心に、美しく正しい棚造り(官能文庫除く)がされている。値段は普通。文春文庫「久保田万太郎/戸板康二」洋泉社MC新書「歴史としての戦後史学/網野善彦」を購入。

この後、前回同様『庚申通り』の「ノア書房」にも寄ってみるが、こちらはシャッターが降ろされている。定休日か?本が濡れても大丈夫な豪傑店主を、また観察したかったのに…古本の箱舟に乗り込んだ姿を、また見たかったのに…。
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2010年05月23日

5/23東京・西荻窪 mondobooks


mondobooks.jpg2010/04/29の一箱古本市・千駄木編にて覗き込んだ一箱。脇に置かれたショップカードを手にすると、そこにはしっかりと営業時間の表記が…と言うことは実店舗があるのだろうか?確認しなければならないので、本日西荻窪をウロウロ…。駅南口を出ると、目の前には、ビルとビルの谷間の『西荻南口 仲通街』と言う名のアーケード。食べ物の匂いを嗅ぎながら通り抜け、そのまま緩い坂道を南に下り続ける。ファミリーマートを過ぎると、右手に古びた商店建築が続く。その中に緑の大きな日除けを備えた古着屋さん…名は「DOMINO」である。雑貨も扱う完全なる女子のお店である。しかしその店内にはピカリと光る本棚の姿がっ!しかし入りにくい!これは男子の踏み込めるお店ではないっ!…さてどうする?しばらくお店の前をウロウロし懊悩する…い、いかん、隣の古着屋さん女子店員が不審の目で私を…。心も決められぬまま『ままよ!』と、ドキドキしながらお店に飛び込む。店内を見回すことなどもちろん出来ず、すぐに入口左横の棚に張り付く。横と背後に店員さんや女子客の気配…何気なく会話を続けているが、私は今確実に異物となってこの空間の邪魔をしている!そんな半ば自虐的な意識を、無理矢理棚に集中させる。むぅ〜、やはりその棚造りの見かけは文化的女子世界なのだが、秘かに苦味を含み、その女子的世界からちょっと逸脱し始めている。その苦味と逸脱は一体何なのか…?セレクト日本文学文庫・児童文学・海外文学・日本文学・セレクト女流作家文学・絵本…。むっ、入口左横にも小さな棚が一本。セレクトコミック・エッセイ・児童文学などが収まっている。それにしても本が少ないのが残念である。棚が少ないからこその密度なのかもしれないが、いつか一店丸ごと状態を見てみたいものだ。値段は普通。先ほど入店してから、店員さんとお客さんがずっと盛り上がっており、とても精算に割り込める雰囲気ではない。しばらく同じ棚を何度も見つつ、タイミングを計り続ける…いかん、完全なるおかしな客だ…。ようやく銀行を探す旅に旅立ったお客さんを背中で見送り、すぐさま奥のレジで快活な人のフリをして精算。ふぅ〜、緊張&恥ずかしかった…。創元推理文庫「消えうせた密画/エーリヒ・ケストナー」を購入。
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2010年05月22日

5/22埼玉・北坂戸から高坂へ、そして見破られ坂戸へ三店!

二ヶ月ぶりの北坂戸。ツアー出来なかったお店を訪ね、その後「陽炎堂」に足をのばすと、今までに無かったような急展開が起こり、ちょっとした古本屋ジェットコースターに乗り込む破目に…。


ashiyama.jpg●北坂戸「古本 あしやま」
2010/03/17以来の郊外の街…まるで微睡んでいるかのように静かである。東口からロータリーを抜け、白日夢のような通りを東南へ。『北坂戸駅東口交差点』から北に進むと、そこはさながらゴーストタウン。スナックから微かに漏れる歌声と、緑多い『芦山公園』から届く子供の声だけが、人の存在を意識させてくれる。そんな通りを200mほど進みカーブを曲がり込むと、左手に居並ぶ飲み屋の中に古本屋さんを発見。木金土日の営業なので、日を空けた訪問となってしまった。二階上部には文字バランスの悪い店名看板。大きな黄色い日除けには、剥がれかけて角が丸まった『古本』と店名の文字。窓ガラスにはアニメやファンタジー系のポスターが貼られ、店頭にはコミックラックと文庫均一棚が一本。ジュブナイルSF多し。入口のガラス扉の向こうには、ヌッと突き出た店主の足が見えている。その扉を開き中に入ると、左横の帳場では腕組みをしてうな垂れた老店主の姿…オヤスミ中のようだ。パチンと大きめな音を出し扉を閉める。すると店主が目を覚まし、ポカンとした表情で視線を寄越す。取りあえず頭を下げると「あーいらっしゃいませ」。そう広くない店内に黒い棚が組まれている。壁際は本棚、真ん中に背中合わせの棚が二本。お店の右側2/3はすべてコミックで、左端の通路に古本が集まる。左壁棚は、ミステリ&エンタメ文庫・日本純文学文庫・時代劇文庫・ガイドブック・タレント・ビートたけし・麻雀・映画と並び、奥壁に日本文学・文化・エッセイなどが少量収まる。向かいの通路棚は女流作家文庫・講談社学術文庫・岩波文庫・海外文学文庫・文庫揃いなどがあり、棚脇に新書や官能文庫。小さなコミック中心の、静かな街の古本屋さんである。文庫には所々に絶版が紛れ込んでいる。値段は安めで老店主は腰が激低!「ありがとうございます」をマシンガンの如く繰り出します。新潮文庫「太陽の塔/森見登美彦」角川文庫クラシックス「海底二万海里/ジュール・ヴェルヌ」を購入。

お店を出た後、再び東武東上線に乗り込んで、一駅先の高坂へ。2010/02/06にツアーした「陽炎堂」を再訪するためである。コメント情報によると、6月でお店を閉め、ネット販売に移行するとのこと。おぉ、あんないいお店が無くなってしまうとは…と言うことで駅前からバスにて鳩山ニュータウンへ向かう。そこには四ヶ月前と変わらぬお店の姿…閉店情報は何処にも見当たらない…ひょっとしたら営業し続けるのかも…これは確かめないとイカンな…。店内に入ると薄暗く古本の匂いが満ち、薄く音楽が流れている。棚を覚える必要はないので、心置きなく古本魂をリリースして店内を回遊。店主はポロシャツ半ズボン姿で忙しく動き回っている。しばらくして出入口を開け放ちながら「何だか曇ってきましたね」と話し掛けられる。「雨、降るんですかね」などと答えながら、お店のことについて尋ねる好機!とほくそ笑む。また二・三言葉を交わしながら「あの〜お店を閉められるって本当ですか?」と聞くと、それにはまだ答えず、逆に「あの〜前にも来られたことありますよね」ドキッ!「ええ」「じゃあもしかしたらブログ書かれてる方?」!!!!うおぉおぅっ!み、見破られたっ!初めての経験!な、何とっ!いよいよヤキが回ったか…などと心を混乱させつつ、もはやごまかしてもしょうがないので、「ハイ、古本屋ツアーです」と『そうですワタスがへんなオジサンです』的に自己紹介してしまう…あぁ、こんな日がやってくるとは。「やっぱりそうですか。ゆっくりご覧になって下さい。お時間あれば冷たい飲み物でも入れましょう」と好意的なお言葉。「色々勝手に書いてすみません」と頭を下げながら「何故私が古本屋ツアーだと判ったのですか?」と、安手の推理小説のセリフのような質問をしてしまう。すると『一目見てこの辺の人では無く、見た覚えがある』『古本屋を巡るのに適した両手空きスタイル』『常連さんから“古本屋ツアー”がまた来るかもしれないと伝えられていた』『本日二人目のお客』…そこに私が『お店を閉めるうんぬんの質問』。クモの巣の縦糸がビリッと震え、獲物が掛かったことを知らせたのである。御見それしました。と言うわけで、奥でアイスコーヒーをいただきながら歓談させていただく。閉店の経緯・地方の古本屋さんについて・脱サラ後、蔵書から古本屋さんスタート・周囲の古本屋さん事情などなど。聞いていて驚いたのは、茨城・下妻「ピノキオ」の古めの本は、何と「陽炎堂」さんの本であったこと!お仲間だそうで、意外なところでのつながりが本当に驚きでした。途中で外から戻った、若旦那の息子さんにもご挨拶。どうやら店主が古本道に巻き込んだ模様。「いつも読んでます」の言葉がくすぐったい…ありがとうございます。お店は六月末で閉められるとのことなので、訪ねたい方はお早めに。閉店は非常に残念ですが、発展的展開になることを願っております。そして店主から耳寄りな古本屋さん情報が提供された!坂戸にあまり開けていないお店が一軒あるとのこと…むぅ、知らないぞ!全くのノーマークだ。ぜひ教えて下さい、と懇願すると、地図を貰った上に電話まで掛けていただく。忙しいようだが行けば何とかなるとのこと。多少反則気味だが、この出会いにとにかく感謝!いつかの再会を約束し、坂戸へと急行する。中公文庫「雲か山か/牧野武夫」角川文庫「かんかん虫は唄う/吉川英治」を購入。


hiyama.jpg●坂戸「ひやま書店」
坂戸駅まで何だか心ざわめきながら戻る。2009/07/19以来の訪問となる。駅南口から出て、ロータリーからのびる大通りを南へ。ひとつ目の信号を西へ向かい道なりに進む。信号のあるT字路から『日光街道』を再び南へ。『関越自動車道』を潜ると、いつの間にやらお店である。先ほどの電話では、連続する市の準備で忙しく、とても相手を出来る状態ではないとのことだった。しかし陽炎堂さんが念押ししてくれたので、他力本願で店前に立つ。二階上部は青瓦と赤いスレートの急斜面な屋根、軒には赤い日除け、ウィンドウには煌くシャンデリアや『古書の日』の幟。左側に立看板、そして店前にはライトバンが横付けされている。扉には“古本まつり”整体院のチラシと共に、『ふるほん』の貼紙…お店の名前は何処にも無い。開け放しの扉から中に入り込む。灯りは点いているが雑然とした店内…もはや倉庫とも言えるこの中を、果たして進んでいいものやら…しばらく入口近くで音をたてないようにモジモジ…埒が開かないので、心を決めて奥に向かって「すみません!」と声を掛けてみる。するとすぐに「ハイ」と返事があり、ヌッと壮年店主が顔を出した。「あの〜先ほど陽炎堂さんに電話していただいた者なんですが…」「あ〜ハイ」「見せていただいてもよろしいですか?」「う〜ん、見るって言ってもね〜、明日市があるから本がこんなにね…」と一枚のチラシを手渡される。『彩の国 古本まつり』…「明日の後にもそれがあるからね〜。倉庫状態なんだよ。入れない所もあるけど、それでも良かったらどうぞ」「ありがとうございます!」…よかった。とは言ったものの、やはり店内は凄い状況。壁は本棚、フロア手前に二本の背中合わせの棚、左側に棚に囲まれた倉庫への入口、店奥左側に小部屋状の棚空間、右奥が帳場となっている。通路のほとんどは括られた本の山と、木箱入りの本で埋められ通行不可。なるほど、市の時はこれらが運び出されスッキリするが、その時は店主がいないのでお休みに…このお店の実態を把握するには、市で出会う方がいいのかもしれない。などと思いつつも、見られる部分を懸命に、身体を折り曲げ爪先立ち眺めて行く。児童文学・美術図録・日本文学・詩集・スポーツ・中国・音楽・歴史・古代史・思想…手にした本は割と安めなものが多かった。とにもかくにも入店させてくれたことに感謝。玉川選書「独創の方法/井尻正二」を購入し、「おじゃましました」とお店を後にした。入れてよかった!

いつの間にか、古本屋さんが姿を消して行く東武東上線。何だか寂しいことであるが、決してその火が絶えたわけではない。「陽炎堂」さんはいずれ若旦那に、新たな実店舗を立ち上げていただきたいものである!今日はとにかく様々な出会いに感謝!楽しく素敵な一日であった。
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2010年05月21日

5/21東京・高円寺 球陽書房 本店


kyuyo_shobo_honten.jpgやはり支店だけでは、どうにも心が落ち着かない。と言うわけで、2010/05/19に訪れたお店の本店前に立つ。よかった!開いてるぞ!高円寺駅北口の西側線路沿いにある『中通商店街』の、まさに入口にある。風俗店のち飲食店な通り(「都丸書店本店」&「コクテイル書房」あり)の、知の関所なのである。そんな角地に建つ本店は、古ぼけたペンシルビル。壁に取り付いた店名看板の、ハンコのようなマークが格好良い。店の前面は土地の形に合わせ、軒下が船の舳先のように尖り、濃緑の日除けと下の二つの出入口に、そのままの角度を付けている。狭い店頭にはラックや小さな台が展開し、カルチャー雑誌と実用ムックがドッサリ並ぶ。右から入ると相変わらず狭めな店内…が、このようなお店こそ駅前に相応しいではないか!それにしても以前より整理整頓が行き届いているような…。壁は本棚、真ん中に背中合わせの棚が前後に一本ずつ。右側通路の方が長く、左側通路の奥は二階住居への階段となっている。帳場は、奥の背中合わせの棚と壁の間に、挟まれるように存在している。そこには睡魔と全力で闘うご婦人が挟まれ店番中…。右壁は、官能文庫・教養&雑学文庫・新書・海外文学・哲学・思想・心理学・歴史・世界と続き、奥の行き止まりコーナーにキリスト教・精神世界・仏教が集まっている。向かいの通路棚手前には時代劇文庫と日本文学文庫、奥には古いモノが目に付く岩波文庫。下には縦に三段に文庫が積み重なる。真ん中の隙間を擦り抜けるように左側へ。左壁は美術図録・作品集・デザイン・美術・演劇・戯曲・文化・サブカル・文学評論・幻想文学・日本文学・国文学・古典文学が並ぶ。右の通路棚手前は食&料理・写真・都市、奥は落語・江戸・風俗・東京などが収まる。小さなお店だがジャンルは多め。古い本も多め。美術・戯曲・落語などが突出している。値段は普通。支店とはまた違った棚造りなので、至近にあることも考えると、二店で一店と言ったところであろうか。一冊の本を手に帳場へ。ちょっと大きめの声で「すいません」と言うと、ワンテンポ置いてから目が開き「いらっしゃいませ」。壁に貼られた山東京伝の手ぬぐいに見下ろされ、精算を済ませる。ふぅ〜これで心のつかえが取れました!教育出版センター「立原道造ノート/佐藤実」を購入。
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2010年05月19日

5/19東京・高円寺 球陽書房 支店


kyuyo_shobo_shiten.jpg仕事帰りにバスで高円寺へ。新高円寺で下車し、雨の『ルック商店街』を南から遡上する。アーケードの『パル商店街』で雨を避け、駅西側の高架下を抜け、線路沿いから西へのびる『中通り』の入口に立つ。おぉぅ、ツアーしようと思っていたお店が閉まっている…「球陽書房 本店」……何故だぁ…よし、では「都丸書店」をっ!…ひぃっ、こっちもシャッターが…何てことだ。途方に暮れながら、高架下の『高円寺ストリート』をトボトボ。こちらも当然シャッターを閉ざした「都丸書房 支店」の前を、中に隠された壁棚を透視でもするように夢想する…この10cm向こうに本が…。すると道の先に明るい光。あれ?「球陽書房 支店」が開いている!これは一体!?しかしこれこそ地獄に仏である。支店よ!開いていてくれてありがとう!本当は本店と一緒にツアーしたかったのだが、渇いた魂は止められない!駅西側の高架下商店街『高円寺ストリート』の3番街と5番街の境目角地にある。4番街は不吉と言うことで欠番なのだろう。角の柱と南の通り側の壁に、小さな商店街共通の店名看板。通りの電灯と壁上部の電灯が、薄暗いはずの高架下を明るく照らし出している。メイン通り側に出入口を挟んで壁棚が二本あり、上段に囲碁・将棋、下段にちょっと硬めな本雑誌が、古い物を多く交えて収まっている。文庫や新書ももちろんあり。棚下には雑誌類が並び、角には時代劇文庫を集めた棚が置かれている。表へと抜ける西側通りの棚には、奥の出入口横に廉価コミックの並ぶ壁棚があり、雑誌やムックの詰まったワゴン&ラックが角まで続く。正面から中に入ると、正面奥の本に囲まれた帳場に座る、白髪白髭壮年店主と思いっきり視線がかち合う。視線を避けるように棚に顔を向ける。大体八畳ほどのコンパクトなお店(それでも本店より広い!)で、壁は棚で覆われ、真ん中には縦に背中合わせの棚が二本。右の棚は入口横までピッタリ着けられているので、右端通路は行き止まりとなっている。真ん中通路の右側は、食・ビジュアルムック・戦争・中国・世界・仏教・神道・国史。左側は山岳・映画・演劇・安部公房・海外文学・澁澤龍彦・三島由紀夫・日本文学・文学評論・詩歌となっている。左の入口横には伝統芸能・ジャズ・ロックが揃い、そのまま左壁にクラシック・書・茶・民藝・建築・美術図録・美術と続き、帳場横に辞書が並んでいる。向かいの通路棚はすべて文庫で、岩波文庫を中心に講談社学術・ちくま・中公などがズラズラ。探偵小説文庫の集まった列もあり。FAXのロールを入れ替えている店主の前を横切り、右端の通路へ。奥には何故か壁鏡…。ここはほとんどが沖縄関連で埋め尽くされ(他は民俗学&古代史)、戦争・歴史・地理・社会・風俗・宗教・文庫・新書・資料・エッセイ・ガイドと、様々な形態で本棚に収まっている。硬めと言うか、それぞれのジャンルの方向性が、ガキッと定まっているお店である。古い本多し。沖縄関連大充実。値段は安め〜普通。帳場で店主に声を掛けると、とっつき難いように思えた店主は、優しく社交的にチェンジ(あくまでも私目線です)。素早く精算し、書皮を掛けていただき表へ。本店はいずれまたの機会に。…沖縄か…もう五年以上行ってないな。いつの日か古本屋目的で上陸せねば!いや、行かねばならぬのだっ!…沖縄ツアー貯金でも始めるか。中経の文庫「横浜今昔散歩/原島広至」教養文庫「日本すみずみ紀行/川本三郎」を購入。
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2010年05月18日

5/18埼玉・的場 BOOK CENTER 川越


book_center_kawagoe.jpg本川越駅からJR川越駅まで歩き、川越線に乗車。電車は郊外の住宅街と水田をナナメに突っ切って行く。ボタンを押して扉を開け、ホームに降り立つ。無人の改札を抜けると、住宅街とほぼ直結の小さな駅前。線路に沿って西に向かう。右に現れる二つ目の踏切の道を南へ。畑の横を歩いて行くと『川越日高線』と言う大通りに出るので、この道を西へテクテク。居並ぶ街道沿い店舗の向こうに見えるのは、道路の上に架かる『関越自動車道』。その手前の信号前に『本』の看板を発見。近くだと大き過ぎるので、まずは対岸からじっくりと眺めてみる。路面側には巨大な『本』と書かれた店名看板、左側柵に『古本・CD・他』の看板。その背後にあるコンテナは、倉庫として使用しているのであろうか。お店は昨日と同様な巨大な倉庫状の建物だが、こちらは前部が屋根のみとなっており、駐車場として使われている。倉庫の車寄せと言えば雰囲気が伝わるだろうか。屋根近くにある“BOOKS”の文字を眺め、その屋根の下に入り込むと、出入口上の壁に設置された“南国の海岸で本を読む少女”の巨大イラストが目に入る。その下には、自販機・ガチャガチャ・熊のぬいぐるみなど。自動ドアから中に入ると、すぐ右手にあるレジから、エプロン姿のご婦人が「いらっしゃいませ」と出迎えてくれる。店内は広いうえに棚が林立しているので、倉庫のように少し陰鬱な感じである。店内を肉眼で精査すると、右側は隠されたアダルトスペース、メインフロア前方にゲーム攻略本・ゲームソフト・絶版漫画・アイドル写真集・コミックが集まっている。比較的新しめな古本が並ぶラックも一台あるが、目指すべき古本は奥に集合しているようだ。奥行きのあるスペース、後半部分の横向き通路棚と、店奥壁&左壁棚に古本を確認。最奥の通路を第一通路とし、入口側の第七通路から紹介。ここには、児童文学・絵本・映画・鉄道・旅・スポーツ・実用・趣味・受験・自己啓発・宗教・心理学などが、単行本とムック取り混ぜ並んでいる。そのジャンル分けは執拗である。第六・第五・第四通路には、作家50音順日本文学文庫・時代劇文庫・古典文学文庫がズラリ。絶版文庫・忘れられた作家も多く、脈拍数上昇必至!第三・第二通路には、海外文学文庫・雑学文庫・ノベルス・タレント・サブカル・オカルト・新興宗教・古いグラビア本など。この辺りの棚脇には、映画・詩歌・占い・サブカル・漫画評論・政治・社会などが収まっている。第一通路の通路棚はほとんどが専門書で、建築・哲学・思想・法律・天文・生物・文化・歴史・文学評論が並んでいる。奥壁には官能文庫・美術・新書・海外文学。そして左壁に日本文学・歴史文学・セレクト文学&幻想文学となっている。基本はリサイクル古書店なのだが、ジャンル分けきっちり、新旧区別ない棚造り、蔵書量が多く、文庫に絶版多し!しかも安い!と言うことで、茨城の「ピノキオ」(2009/11/14参照)埼玉の「恵比寿屋」(2009/09/28)に比肩する、探す楽しみに溢れたお店なのである。白水Uブックス「病める舞姫/土方巽」徳間文庫「ガキ帝国《悪たれ戦争》/西岡琢也 原案・井筒和幸」はたもと出版「523日目の脱獄(上)/山谷一郎」新潮社一時間文庫「日本近代文学紀行 東部篇・西部篇」(お店製作・オリジナル箱入り)を購入。

そしてこのお店で私も強烈な痕跡本を発見。文庫を取り出し扉のページを開くと、そこに鉛筆で「みっちゃんみっちゃんみっちゃんみっちゃんみっちゃんみっちゃんみっちゃんみっちゃんみっちゃん…」ってたくさん書いてある(マジです)!面白いと思い、一瞬買おうとしたのだが、その意志と関係なく、段々背中に寒気が上がってきたので、そっと棚へと戻しました。これを書いていて思うのだが、やっぱり買わなくてよかった…。
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2010年05月17日

5/17東京 北綾瀬 Book Garage


book_garage_ayase.jpg綾瀬駅から北綾瀬駅に向かうため、千代田線から千代田線に乗り換える…向かう先は…!?『0番線ホーム』!!1番線の東端に行くと、目を疑うような“0”の数字!何か違う世界へ行ってしまいそうである…。ゆっくりした運転で四分ほどで到着。まずは東側にあるお店を見に行くと、貼紙だらけの扉がピッタリと閉ざされている…営業してない雰囲気に満ち満ちてるなぁ…しかし念のため、脳内古本屋地図にマーキング。仕方なく駅へと戻り、『環七通り』を西へ。すぐの『綾瀬警察署前交差点』から南へ。強い西日の当たる通りを歩いて行く。何だか子供が多く、元気に遊んでいる街である。そこかしこで嬌声が上がり、皆元気に飛び回っている。そんな公園などを眺めながら、二つの信号を通り過ぎ400mほど南下。GS『ENEOS』手前の脇道を西へ入る。すると左手に『都立東綾瀬公園』の緑多い姿が見えて来る…おぉ、『東京武道館』はここにあったのか、とちょっと嬉しい発見などしていると、公園向かいの巨大なお店に気付いてしまう。もはや倉庫とも工場とも言えるその姿を、水色の塗料が優しく包んでいる。真ん中の大きな出入口の上に店名看板、壁には取扱品目や駐車場注意事項、路上には大きな立看板がひとつ。2010/03/12に訪れた三ノ輪店の、巨大過ぎる系列店なのである。自動ドアから入ると、いきなり左にある帳場横の、大量の未整理コミックに目を奪われる。目線まで大量に積み上げられたその山は、もはや収穫物…しかも豊作である。ざっと見たところ、店内のほとんどがコミック…お目当ての古本は出入口右側と右端通路にあるのみだが、それでもかなりの量となっている。出入口右横の二本の通路棚には、ガイドブック・児童文学・ラノベ・ティーンズ文庫・実用などが並び、ここには『4ヶ100円』の不思議な単位の安値本も収まっている。ちなみにこの『4ヶ100円』は、一冊だと20円に値下げされている。窓際には室内ガチャガチャと共に海外文学が並び、右壁の三本の棚にミステリ&エンタメ・エッセイなどの単行本。下段には「金田一少年の事件簿」の同じ巻が、ホコリを被って平積みに…。奥の通路に入り込むと、右壁に雑学文庫・海外文学文庫・時代劇文庫・日本文学文庫が大量に並び、向かいにはアニメ&コミックムック・同人誌・ノベルス・新書・ラノベ・ティーンズ文庫が収まっている。ラノベなども合わせると、文庫の棚は30本ほど。奥壁はBLノベルス、また帳場横には絶版漫画とゲーム攻略本もあり。三ノ輪と同じくリサイクル古書店であり、古本は文庫が中心となっている。値段は定価の半額が基本だが、教養系の文庫には意外な安値。巨大なブラウン管防犯モニターがある帳場で精算を済ませ表へ。するとちょうど夕方の五時半で、街に寂しげな音楽と共に放送が流れ始めた。「午後五時半になりました。表で遊んでいる子供たちは、お家へ帰りましょう…」。よし、みんな気を付けて帰りましょう!中公文庫「妙な塩梅/えのきどいちろう」岩波文庫「倫敦!倫敦?/長谷川如是閑」を購入。
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5/16東京・新中野 風みどり&なべよこ文庫


kazamidori_nabeyoko.jpg爽やかだが肌寒い涼風が吹いた山奥での仕事を終え、夜十時に東京に帰還。バスに乗り込み、疲れた身体をシートに押し込んで家路に着く。車窓に流れる夜の街に見えるもの…それは古本屋の幻影。やはり禁断症状が…とボンヤリ外を眺め続ける。そこに一瞬現れた本の影!おぉ、あのお店は古着や古雑貨・レコードなどを扱うお店なのだが、以前から古本があってもおかしくない、雰囲気満点な感じを漂わせていたのだ。いつもは古雑貨が並ぶ外棚、その隅についに古本の姿が見えたのだ!これは行かねば!とバスを途中下車してお店へダッシュ。駅からは『青梅街道』を西へ。『杉山公園交差点』から『中野通り』を南へ。ひとつ目の信号を過ぎて進み続けると、左手にボウッとお店が現れる。息を荒く吐きながら棚の前に立つ…上段左隅に十冊ほどの本。スタンダール「恋愛論」村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」「みすず書房目録」…目録って…くっ、手が伸びない。挙句の果てに棚横に貼られた紙に「かざみどり文庫 ご自由にお持ち下さい 読み終わったら戻して下さい」の文字を発見…ガックリと力が抜け、さらなる疲労が圧し掛かる。あぁ、私は何のためにここにいるのか…こ、こんなものは断じて文庫なんて呼べるもんか!こんなのは同じ新中野の駅構内、1番線ホーム東端にある「なべよこ文庫」の足元にも及ばないぞっ。地上の『鍋屋横丁』の名を持つこの文庫、カバー無し文庫や単行本、何とハヤカワポケミス(007多し)やエロアニメビデオまで並ぶ、驚異の公共文庫なのだ。同じ文庫を名乗るなら、ぜひともここまでがんばっていただきたい!と言うか古本を売って下さい!と思いながら、完全なる禁断症状&不完全燃焼!こ、このままでは私の古本魂が行き場を失ってしまうっ!応急処置を施すために、近くの「ブックオフ新中野店」に飛び込む。そして角川春樹事務所「今池電波聖ゴミマリア/町井登志夫」思潮社「自伝から始まる70章/田村隆一」講談社学術文庫「シュリーマン旅行記 清国・日本/H・シュリーマン」を購入し、事無きを得る。ふぅ。今回のツアー、自身の魂を慰撫するために、ムリクリな展開になったこと、ご容赦願いたい。
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2010年05月15日

5/15東京・鶯谷 bangobooks


bangobooks.jpg駅南口を出ると中空の小さなロータリー。空が広い。目の前の陸橋を北東へ向かって下って行く。歩道の階段を下りて『言問通り』にぶつかれば『鶯谷駅下交差点』。対岸へ渡り南東に進むと、すぐに『根岸の里へようこそ』と書かれた『うぐいす通り』が現れるので、またもや北東にズンズン進む。左手に箱のような四連の看板建築が見えると、その先に横断歩道の白縞が道路を覆い尽くす、歪な交差点。正面の『手児奈せんべい』脇の細い路地へ突入。俄然街並みが古くなってくる…。そして左手に最初に現れた脇道、角に生えた杉の木を目印にして、住宅と住宅の間のさらに細い路地へと踏み込む。すると視線の先には『そらじゅく』と書かれた看板と、家の玄関内に置かれた『本』の立看板。それっ!と近付いてみると、こちらはどうやらお店ではない模様…しかし部屋の中には括られた本の山…近いぞ!さらに右を見ると、古い木造民家に『そらじゅくOPEN』の札を発見。こっちか!と確信して縄のれんを思い切って潜る。ここには南陀楼綾繁氏に教えていただいた「bangobooks」が入っているのだ。一箱古本市でも箱を覗き込み、ぜひ近々ツアーしなければ!と思っていたお店なのである。一階の土間に立つとほとんど他人のお家…板敷きの部屋で女性が竹の子の皮を剥いている。だ、大丈夫なのか?そして幼児が、映画「エクソシスト」のストーリーを話しながら飛び回っている…それを時々問い掛けながら優しく見守る男性が一人。その時、奥の部屋から現れた女性が「いらっしゃいませ」と声を掛けてくれた。本を見に来たことを伝えると、「あ、本屋さんはちょっと出てるんですが、どうぞご自由にご覧になって下さい。一階と、あと二階にも本がありますので。それと向かいの家が倉庫になってるので、何かお探しの本があれば探してくれますよ」と懇切丁寧な説明。「ではおじゃまします」と慎重な面持ちで上がり込むと、「竹の子なんて剥いててすいません」とアットホーム過ぎる雰囲気。「いえ、オープン過ぎるのはいいことです」と訳の判らないことを言い、皆でまずは笑い合う。一階はギャラリーなのだが、今の期間はカフェを開いているらしい。遠慮していてもしょうがないので、窓際と壁際に一列並んだ本に齧り付く。料理と日本文学・海外文学が並び、古い本が目立っている。気になる本を二冊見付けるが、取りあえず二階へと進んでみる。急なちょっと傾いた部分もある、ハシゴのような階段を上がると、そこは畳敷きの日本間…ほぉ、無条件に素敵な空間。窓の曇りガラスから柔らかい光が差し込んでいる。六畳と奥には三畳の板の間。階段付近は吹き抜けになっており、転落防止のプラ手摺りがあるだけの、スリリングな空間。本は部屋の壁際や窓際に、一段ないしは二段の低い棚に並べられ、上の大きく空いた空間には、巨大な写真パネルが飾られている。部屋の容積に対して少な過ぎる本の量は、古本屋さんとは思えない状況であり、まるで本好きの友人の部屋を訪れたかのようである。と言う訳で、畳に正座してうな垂れるように本の列を眺めて行く。右壁には、吉行淳之介・日本文学・落語などが並び、天井近くに洋書写真集・猫・アフリカがディスプレイ。窓下には、東京・フィールドワーク・紀行・エッセイ・山岳など。左壁にはオーディオセットと柳行李が置かれ、その前に動物関連などの入った箱が二つ。とここで外から「お客さんが来てるよ〜」と話し声がした後、階段をミシミシと上がる人の気配。丸眼鏡の書生さん的青年店主がヌッと姿を現し「あ、いらっしゃいませ」と挨拶。部屋が畳敷きだけに「おじゃましてます」と頭を下げる。そして「こちらもよかったら見て下さい」と奥の板の間に誘われる。壁際にまたもや二段の棚があり、映画・動植物・古本関連・料理が並ぶ。床には整理中の本の山…。冊数は少ないが、バッチリ吟味された本たちがグワッとのめり込ませてくれる。古い本も多いのが、この空間と共に時代感覚を狂わせる原因か…長時間いると魔法にかかるのは必至。値段は普通。中にはリーズナブルなものも。一階二階を行き来して、三冊の本を選び板の間の店主に差し出す。「ありがとうございます。ここはもしや一箱古本市で知ったんですか?」と聞かれるが、無難に切り抜けるために南陀楼氏の経緯には触れず「ハイ、あの時見掛けて、珍しい本や料理の本が多かったので、ぜひ一度行ってみようと思ったんです」とぎこちなく返答。精算時に五千円札を渡すと、お釣りがどうやら足りないらしい。目の前でちょっと慌てる店主。端数に合わせた小銭を差し出すも、やっぱり足りないようだ。仕方なく同行者に千円札を借り、事無きを得る。やはり古本屋さんを訪れる時は、細かいお金を持ってないとイカンですな。店主の「段々と片付けますので、またいらして下さい」に送られ、こちらも「おじゃましました」とお礼を言って一階へ。そこで再び一階の方たちに挨拶をして表へ。う〜ん、緊張したけど居心地は決して悪くなかったな。などと思いつつ、先ほどの「手児奈せんべい」で『おこげせんべい』を購入。そして『金杉通り』を渡って『小野照崎神社』の縁日を覗く。へぇ〜小野篁が祭神なのか…などと下町気分を満喫し、浅草方面へブラブラ。文藝春秋新社「南の島に雪が降る/加東大介」修道社「現代紀行文学全集 写真篇」小学館「教師宮沢賢治のしごと/畑山博」を購入。
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2010年05月14日

5/14東京・早稲田 稲光堂書店


inabikari.jpgユラッと東西線に乗り込み早稲田へ。地上に出て、ずいぶんピカピカになった穴八幡を見上げながら、『早稲田通り』の北側歩道をトコトコ西へ向かう。丘の上に出ると『西早稲田交差点』。ここから大通りではなく、交差点から45度の角度にのびる細道、『早大西門通り商店街』に入り込む。ビルの谷間が入口になっており、早稲田大学の第二西門と西門へと通じている。この小さな狭い商店街には、書店が四軒もひしめいているのだ。その内二軒が古本屋さんなのである。通りには早大生がたくさん…あまりにも場違いなので、私はニセ学生になった気分を味わい、意味も無くドキドキしてしまう。奥の体育館から、風に乗って剣道の気合(怪鳥音)と床を踏み鳴らす音が聞こえてくる。通りに入ってすぐ左手にお店が出現。古い建物である。そして向かいにもう一軒の古本屋「関書店」があるはずなのだが、古びた民家が佇むのみ…どうなっているのか?気を取り直してお店と対峙する。これは“イナビカリ”と読むのだろうか、それとも“トウコウ”…“稲光”か……この通りがこの先で大学に沿ってカクカクと曲がり、まるで稲光のようになっているのは、単なる偶然とは思えないぞ。二階中央には色褪せた看板があり『W教科書参考書』の文字。これは下の電柱に立て掛けられた看板にも書かれている。軒には緑と黄色のだんだら日除け。その下には左右の開放的な出入口と店頭ワゴン…が、何も置かれていない。さぁ、この教科書だらけのアウェイなお店で、私に何が出来るというのだろうか!?ゴクリと唾を飲み込み、左からソロソロと中へ入る。コンクリ土間の古めかしい店内。壁際は緩やかに外へ広がる感じで棚が設置され、真ん中に平台付きの背中合わせの棚があり、奥に帳場がある。左右の行き来は帳場前でしか出来ない…その帳場にがっくりとうなだれた白髪鬼の姿がっ!寝ているのだろうか、長い白髪が顔を覆い隠し緩やかに上下動…壮絶な店番風景である。通りは賑やかだが、ここは全くの別世界と化している!左壁棚を見ると、おぅ!普通の古本も並んでいるぞ!日本文学・全集・東京・鉄道・歴史・映画…そして下には文庫も並んでいる。しかし喜んだのはここまで。壁棚の途中からひたすら教科書が続いて行く。通路棚も奥壁も右壁も、味気ない白い背を見せる、見たことのない出版社の本たちがズラリ…むぅ〜手が出ねぇ。それでも帳場後ろの少量の新書や右側通路棚前の一冊100円三冊200円の山がオアシスとなっている。教科書メインの特殊なお店である。そのためか一般の本は安いのが嬉しい。そして欲しい本もしっかりと何冊か見つかった…一冊だけを手にして帳場へ向かう。おぉぅっ!そこには普通のダンディーな老店主が!一体白髪鬼は何処へ?なるほど、普段はあの長髪をオールバックにしてるんですね。首にスカーフを伊達に巻き、ちょっと中井英夫な雰囲気。「あ〜ありがとね」と本を丁寧に包装し精算。ふぅ、教科書だけじゃなくて本当によかった。人物往来社「江戸ルポルタージュ/綿谷雪」を購入。
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2010年05月12日

5/12東京・吉祥寺 古本ストリート


furuhon_street.jpg伊勢丹が閉店し、「さかえ書房」もauショップに変貌し、ついには『エコー』時代から『ユザワヤ』時代まで吉祥寺を見守ってきた、あの駅ビルも姿を消すことに…。街が激変の兆しを見せ始めている。そんな中。伊勢丹跡地を利用した『古本マーケット』が開かれているのを知り、期待を胸に吉祥寺へ!北口を出て、巨大アーケード『サンモール』を北へ。『松屋』が見えたらすかさず西へ。アーケードから抜け出してちょっと進むと、右手に旧伊勢丹の『エフエフビル』が姿を現す。その中央を南北に貫くコンコースに入ると、右壁に沿って古本たちの姿がっ!さっと全体を見てみると、30mほどの通路に三店が出店している模様。手前から、吉祥寺「藤井書店」、吉祥寺「よみた屋」、西荻窪「にわとり文庫」となっている。「藤井書店」はワゴン9台・棚9本・台車一台で構成され、絵本と雑本が半々ずつ。何とオール200円均一である!「藤井書店」の一階が、フラリと近所に出て来てしまったかのような出店具合がスゴイ。真ん中付近の椅子の上には、『古本ストリート』と書かれた黒板が置かれている。そこを過ぎると「よみた屋」で、ワゴン10台と棚3本の構成。美術関連がメインの棚造りで、あくまでもシンプルでノーマルな古本市風である。最後の「にわとり文庫」はワゴン4台・棚6本、そして多数の箱やトランクで構成されている。児童文学がハジけており、かなり古い本も並んでいる。300均ワゴンもあり。ディスプレイには、本店同様しっかりとした世界観が漂う。会計は各店で行うシステムである。お客さんも多く立ち止まり、見やすく気軽に楽しめるが、少数精鋭な感じが少し寂しくもある。通りの両側にワゴンが展開し、さらにストリート感が出ているところを見てみたいものである。ぜひこれからもイベントとして続けていただきたい。今回は5/11〜5/17の開催となっており、5/16には三階の屋上庭園で『一箱古本市』も開かれるとのこと。この日は雑司が谷で、「みちくさ市」もあるではないか!二ヶ所をハシゴすれば一日中古本漬けで過ごせます!…しかし私はこの日は山奥で仕事。古本とは無縁の一日を過ごすことになりそう…禁断症状が出なければよいのだが…。「にわとり文庫」にて徳間書店「民藝を求めて/田中豊太郎編」、「藤井書店」にて自由国民社「世界のSF文学総解説」を購入。
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2010年05月11日

5/11千葉・みのり台 永末書店


nagasue.jpg神保町で打ち合わせの後、古本屋街からの秋波を振り切って、わざわざ千葉県へ向かう。松戸で新京成線に乗り換えると、駅間が短いのですぐに目的駅に到着。ホーム東端の改札から出るとすぐに踏切。それを渡って南へ進む。交差点を直進すると『みのり台1番街商店会』に突入。外灯の垂れ幕に描かれたキャラ、『みのりちゃん』…黄色く丸いその姿には、どことなくピカチュウの面影が…。大きな集合住宅の一階に、店舗が展開し続けている。交差点から二本目の、八百屋さんのある脇道を東へ。すると奥の右手マンション一階店舗に古本屋さんの気配。対面のカラオケスナック「クーガー」からもれ聞こえる歌声に慄きながら、店頭に立つ。マンションは新しめで、軒には木製の看板、その下右側には陶器や鉄人が飾られた畳敷きのショウウィンドウ、真ん中に出入口があり、左は映画チラシやポスターの貼られたガラス窓である。その前には、台車とその上に乗せられた立看板。お店の中に入ると、奥のテレビから高橋英樹が悪を懲らしめる音声が流れて来る…それを観ていた店主がチラリとこちらを一瞥。中は広めで通路も余裕があり、整理されたキレイなお店である。壁際は本棚、真ん中に背中合わせのスチール棚が二本、奥が横長な帳場となっている。右の壁棚は細かい棚造りを見せており、旅・食・交通機関・大判本・お茶・美術・音楽・映画・演劇・写真・建築・歴史・郷土・文学評論・詩集・日本文学と並ぶ。向かいは岩波文庫・新書・オカルト系ノベルス・麻雀・幻想小説・推理小説・ハヤカワポケミス・少年SF・時代小説となっている。真ん中の通路右側には、教養&雑学文庫・日本純文学文庫・戦争文庫・女流作家文庫・犯罪・文化、左側は日本文学文庫・時代劇文庫が並んでいる。窓際の実用ムックラックをスルーし、左端の通路へ。右には児童文学・児童書・ノベルス・海外文学文庫・BLノベルス、左にはコミック・児童文学・絵本・実用・辞書・特撮ムック・実用ムックとなっている。左側2/3はリサイクル古書店的だが(児童文学&絵本が充実)、棚造りは丁寧。右端通路はさらに細かく丁寧に造られているので、各ジャンルの冊数は多くなくとも、時間を掛けてじっくりと見る破目に。値段は安め〜普通。帳場にはいつの間にか奥さんが呼び出され、パソコン作業に従事させられている。店主は「だって間違ったらお前に怒られる…」とのたまい、後ろから眺めている…奥さんも作業しながら「判んないよ」「これ間違ってる」とか言いつつも、二人で意見を出し合って微速前進…フフフ、愉快なコンビネーションだ。カッターボードが敷かれた帳場にて精算。外に出るといつの間にか雨が小休止。向かいの「クーガー」からは振り絞るような歌声が漏れ聞こえ、休む気配全くナシ…。角川文庫「はるかなるわがラスカル/スターリング・ノース」帝都高速交通営団「昭和を走った地下鉄」を購入。
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2010年05月10日

5/10東京・板橋 木本書店


kimoto_takinogawa.jpg2009/06/15に訪れたお店の支店である。新板橋駅からは地上に出ればすぐなのだが、今回のアプローチはJR板橋駅から。東口を出ると、駅前広場の向こうには近藤勇のお墓が見えている。5/23に行われる『新撰組まつり』に向け、街は何だか賑やかである。坂本龍馬を巻き込み、近藤も『おぬしを斬ったのは新撰組ではござらぬゾ!』と、絶対に生前に喋ったことはないであろうセリフを喋らされている…。北の『旧中山道』に出ると、そこは『滝野川銀座』と言う名の商店街。そこを東へちょっと進むと、左手に古本屋遺跡化の進む「坂本書店」。手前の通りを北に入り込むと、今度は『きつね塚通り』と言う素晴らしい名前の商店街。少しうねりながら『国道17号』を目指して進む。途中「Sound Surround」と言う、古着・おもちゃ・レコード、そして少量の古本を売るお店を発見。そう言えば通り過ぎた「坂本書店」もレコードを売っていたとか…。『滝野川六丁目交差点』が見えたところで、手前の東側脇道へ。あっ!左手のビルに古本屋らしき姿が…やはりあったか。実は頭から無くなっているものと決め込んでいたのだ…すみませんでした。しかしこちらはもしかしたら裏口なのか?店舗は茶色い金属プレートでフチ取られ、軒には行書体の看板文字。出入口は少し高く、二段の金属製階段が置かれ、本店とは違う近代的なお店となっている。店内に入ると、風がヒョウと吹き抜けている…やはり反対側にも出入口があるようだ。店舗は変則的な台形で、表と裏に出入口、壁際は本棚、真ん中には横向きに背中合わせの棚が二本と、片面だけの棚が一本置かれている。入口横には巨大な和本の山あり。左壁際に帳場があり、明滅する蛍光灯の下で、アウトドアな雰囲気の白ヒゲ店主がパソコンを操作中。右の壁棚は入口横のコミックから始まり、絶版漫画・最近刊小説&エッセイ・さらにコミック・映画と続く。左壁棚は、手前に歴史・民俗学・性愛・風俗・文学評論・日本文学・幻想文学・詩集、帳場を挟み映画・演劇・伝統芸能・大判本・自然と表入口まで並ぶ。立ち塞がるようなフロア棚、裏口側からオールジャンル雑本棚・探偵&推理・映画グラビア本・官能文庫・写真集・日本文学文庫・新書・時代劇文庫・歴史文学、表入口側に旺文社文庫・岩波文庫と続いて行く。入口側片面棚の周りには、全集本や文庫の山が築かれている。帳場周りは古い本がタワーを造っている。本店と同様映画関連(日本映画)が充実し、単行本に古い本多し。値段は普通である。本を手にして帳場前に立つ。前述した蛍光灯の明滅が尋常ではなく、気分が悪くなってもおかしくないほど…しかし店主はまったく意に介さず、堂々とした居住まいを決して崩さない。あまりにもチカチカなので『これ大丈夫ですか?』と口に出しそうになるが、グッと我慢する。体調に異変を起こさぬようお気をつけ下さい。国道17号側に出ると、やはりこちらが表入口。ビルの上部に店名看板はあるし、何たって100均箱が置かれている。いつもとは逆に、100円文庫を眺めてからお店を後にしたのだった。文京書房「現代のアウトサイダー/濱川博」を購入。
posted by tokusan at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする