2011年01月31日

1/31東京・早稲田 照文堂書店


shobundo_shoten.jpg現在午後十二時。節分に備え、お祭りムードが漂い始めた穴八幡を左に見ながら、『早稲田通り』の坂を西に進む。北側の歩道を歩き『西早稲田交差点』を通過。大学に向かう学生たちと擦れ違いながら、すぐに「虹書店」(2010/08/24参照)。20円均一台を軽く眺め、さらに西へ進む。すると瞬く間に古い古本屋さんの前に立つこととなる。小さなビルとビルの間に挟まれた、二軒長屋の看板建築で、左の金網屋は建築当初の銅版張りのままで、右の古本屋は改装したのかモルタルになっている…それでもかなり古めかしいのだが。二階に店名看板、軒に空色のブリキ看板と青のだんだら日除け。お店の前面はサッシとなっており、左のガラスに『早大教科書売買』の文字がある。店頭には、両脇に細いハシゴ状の立て掛け本棚、真ん中に木製ワゴンが二台置かれている。硬めの本がドサドサ並んでいるが、左に行くと文学系の軟らかい本も出現する。左側のサッシを開けて店内へ。小さく古い感じだが、整理整頓が行き届き、天井まで伸び上がる本棚に囲まれている。壁際はぐるっと造り付けの棚で、真ん中に背中合わせの棚が一本。この棚は、左側は下部が見やすいように斜めに迫り出し、右側は大きな平台を備える形状。奥に布を掛けた横積み本を前にした帳場があり、眼鏡を取った松村達雄風店主が昼ゴハンの真っ最中。『パリンポリン』と力強く何かを噛み砕く音が、店内BGMとして響き渡っている…。左壁には上部に大き目の箱入り本が集められ、歴史・近現代史・戦争・江戸風俗・文学評論&研究・日本文学・日本近代文学・海外文学・演劇・美術・建築と、帳場横まで続いて行く。ちょっと反り返ったリノリウムをペキパキ踏み締め、通路棚に視線を移す。上部に古代史・民族学・世界文化・科学がドッシリ並び。下に一般文庫・新書・中公文庫・岩波文庫が収まる。絶版文庫もチラリホラリ。奥の棚脇には旺文社文庫が並ぶ小さな棚も。右側通路はガラス戸にあった通り、教科書や学術書で埋め尽くされているが、通路棚帳場側に一部大判ビジュアル本が混ざり込んでいる。教科書を満載したお店であるが、その左半身には文学を中心に良い本が集められている。並びには少しカオス的な所もアリ。値段は普通〜ちょい高。入口から差し込む日の光を暖かく感じながら精算。おぉ、昼下がりの古本屋さん…。佼成出版社「鈍行列車キハ60/岡本喜八」新潮社「都市という廃墟/松山巖」を購入。
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2011年01月30日

1/30千葉・幕張 草古堂 幕張店


soukodo_makuhari.jpg千葉の九十九里平野側を彷徨う。東金では古本屋遺跡を発見してしまい、茂原では二度目の訪問にも関わらずシャッターアウト。早くも落ち始めた太陽を眺めながら、千葉方面へと戦略的撤退!降り立ったのは、木多康昭の名作漫画「幕張」の舞台である…それにしても何だか寂しいなぁ。南口から小広場のような四角いロータリーを見やると、さらにそこはかとない寂しさがこみ上げてきた。いわゆる新都市的な『幕張メッセ』的なイメージとはほど遠い、下町的な光景しか視界に入らないのである…あれはもっと南の『海浜幕張』の方なのか…漫画の「幕張」も…。南西に延びるまばらな駅前商店街をトボトボ。京成線の踏切を越え、さらにトボトボ進むと、左手に店頭ワゴンと『古本買います』の幟が見えて来た。どうにか今日も古本屋にたどり着けたことを嬉しく思いますっ!店名は何処にも無いのだが、市川「草古堂」(2008/09/20参照)の系列店なのである。軒には青い日除け、お店は全面ガラスウィンドウで、中の棚の様子と共に『BOOK』『OPEN』のネオン管が輝き、懐かしの丸ポスト・巨大ケロヨン・柱時計などが置かれている。店頭には、廉価コミック・200均ビデオ・100均文庫の、計三台のワゴンが並ぶ。右端の扉から中に入ると、扉が緩くスィングしまくるので、手を離したら反動で派手に身体に当たってしまった。ジャズの流れる店内には棚が林立し、その上部には本だけでなく古道具やおもちゃ類も飾られている。頻繁にお客が出入りするので、どうやら帰り道に立ち寄ってしまう、地元の人気店のようだ。左右両壁は本棚で、フロアには背中合わせの棚が縦に五本並んでいる。これらの棚は入口に近い部分に通路を通しているので、短い棚と長い棚で構成されるカタチとなっている。奥に前面を棚にしたカウンターがあり、その裏の帳場では男女店員さんが雑談しながら本の手入れの真っ最中。通路は物凄く狭いので、人と擦れ違うには声を掛けて気持ち良く通らねばならない。入口右横にはVHSビデオとビジュアルムック…お!深作欣二の迷作「大激突」もあるぞ!右壁は100均&300均単行本が並び、その下にお値打ちの古本コーナーが!ここは古く茶色い本が意外な安値で並んでおります。さらに奥には本&古本関連・日本文学・幻想文学・池内紀・三島由紀夫・詩歌・ビジュアルムック・美術図録・写真集・歴史ムックが続いて行く。向かいは児童文学・絵本・植草甚一・映画・音楽・古典落語・風俗・歴史・宗教・科学・哲学・思想・海外幻想文学・海外文学・山岳と並ぶ。奥の棚脇棚には美術が収まっている。入口左横の最近刊本コーナーを眺め、右から二番目の通路へ。右側には昭和風俗・女性実用・自己啓発・ノンフィクション・旅&紀行・選書・スポーツ・食・言語・辞書・自然。左側は音楽&CD・映画DVDが並んでいる。第三通路は、右に写真関連・ハーレクイン・ノベルス・海外文学文庫・探偵小説文庫・講談社文芸文庫・旺文社文庫・絶版文庫、左に人文系雑誌・時代劇文庫・日本文学文庫となっている。第四通路は、右に新書・東洋文庫・文学名作文庫・朝日文庫・河出文庫・同時代ライブラリー・岩波文庫・中公文庫・講談社学術文庫・ちくま文庫。左にカルチャー雑誌・バンドスコア・美術技術書・雑学&ノンフィクション文庫。第五通路は、右にラノベ・アイドル・タレント・鉄道・車、左にアイドル雑誌・青年コミック・サブカル。左端の通路はすべてコミックとなり、奥に直進するとアダルト小部屋に突入出来る。帳場棚は絶版漫画やアイドル系の写真集で埋められている。古い本もマニアックな本も最近刊本も並び、まるでどのコースにでもいい球を投げ込める投手のような、バランス抜群なお店である。変化球も良く曲がるようで、市川店より量&棚共に充実している。値段はちょい安〜普通。外に出るとすっかり暗闇の幕張。この、古本屋に入って棚に夢中になっている間に、外がすっかり暗くなってしまう状態は、いつ味わっても切ないものである。そんな気持ちと古本を抱え、灯りの点った駅へトボトボ。福武書店「業苦・崖の下/嘉村礒多」角川文庫「キリオン・スレイの生活と推理/都筑道夫」を購入。
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2011年01月29日

1/29群馬・高崎 うさぎの本棚


usagi_no_hondana.jpg新宿から湘南新宿ラインで二時間弱…もはやこの程度の移動は、お茶の子さいさいな身体になってしまった…。西口から出ると、空中の『西口デッキ』の上。ロータリーの頭上を通って北西から地上に降り立ち、一本西の大通りへ。後はキレイに整備された地方都市の街路を、ひたすら北へ。陽は翳っているが、吹き抜ける風は歯に沁みるほど冷たく、文字通り閉口する。やがて右手の線路際にガスタンクが見える『弓町交差点』に到着。ここを過ぎると道路幅が一気に狭まり、古びた商店が軒を並べる旧街道な景色へと変貌する。壊れかけとも言えるような木造建築を楽しみながら、信号をひとつ過ぎてさらに進むと五叉路の交差点。北東に延びて行く、青果市場と薪の積み重なるトタン塀の家の間の道を選択すると、左手に高層マンションを背後に控えた、ファンシー&キッチュなウサギの看板が輝くお店を発見。2009/10/04に訪れた時には、閉まっていたお店なので、改めて開いているお店に出会えるのは、感激もひとしおなのである。自宅の一部が店舗になっているタイプで、上部側壁にウサギの看板イラスト、正面右下隅に店名看板がある。一段上がって、サッシ扉を開けて店内へ。小さく寒く、お昼ゴハンのいい匂いが充満している。両壁は本棚で、真ん中には下部がラックの背中合わせの棚が一本。その入口側棚脇には、古い「別冊文藝春秋」がワイドに並ぶラックがひとつ。右奥に帳場があり、老婦人が奥の住居から出て来た。別にしゃがれた声も奥から聞こえるので、壁の向こうにはもうひとり誰かいるようだ。右壁はミステリ&エンタメから始まり、時代劇&歴史小説・日本文学・詩句集・大判本・鉄道・全集類・石仏・道祖神・群馬県関連本。下には文学復刻本・雑誌・雑本・未整理本がある。向かいは上部に日本文学・戦争・海外文学・ノンフィクション・歴史など。下のラックには、古いグラビア雑誌・ビジュアルムック・豪華本が並び、これは裏側も同様である。左側通路へ移動。左壁には100均文庫・150〜300円文庫・ノベルス・新書・日本文学・海外文学・ノンフィクション・古い社会科学本&思想と続く。向かいの通路棚には、これまでと同様日本文学・海外文学などを収め、法律学術本・山岳・自然・動植物・昆虫…おっ、大杉栄訳の叢文閣版「昆蟲記」もある!棚は日本文学を中心に雑多なジャンルが紛れ込む、多少アバウトな造りとなっているが、古い本も多く街の古本屋さんをたっぷりと楽しめる。値段はちょい安〜普通。老婦人は何もかも丁寧な応対で、私がお店を出た後も、ガラスの向こうで深々とお辞儀をされていた。尚このお店、五叉路の脇に本棚の見える不思議な来客用駐車場があるのだが、建物脇にめり込む極細な形状なので、車庫入れに難儀するのは火を見るより明らかであろう。駐車の際には細心のご注意を!講談社文庫「風貌/土門拳」清水書房「少年昆虫記/芹澤喜三」を購入。
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2011年01月27日

1/27東京・東大前 柏林社書店


hakurinsya_shoten.jpg地上に出て『白山通り』を南下。『本郷弥生交差点』を突っ切り、東大の対岸・西側歩道へ。ちょっとだけ本郷古本街に踏み込むと、「ヴァリエテ本六」(2010/01/22参照)の手前に重厚な看板建築のお店がある。美しくスクラッチタイルが張り付けられた壁面。二階窓の鉄製柵のアールデコな美しさ。一階店頭を囲むように、粗い仕上げの化粧石が組まれ、そこに白が鮮やかな看板文字と、両端に黒い小さな店名看板。ちょっと珍しい意匠で、勝手に昭和初期の匂いを嗅ぎ取ってしまう。この古い建物に合わせるように、お店は焦げ茶サッシと新しいレンガで構成されているようだ。右側にウィンドウがあり、うぉお!亜欧堂田善の浅草寺の版画がっ!…かっ、カッコいい。その横には数十冊の新刊歴史本が並んでいる。亜欧堂にめまいを覚えつつ、こっそりと左端から店内へ。店内も外観に負けず劣らず重厚である。左右の壁棚は天井まであり、奥壁には収納棚と床の間のようなスペース。フロアには、左に背中合わせの棚が一本、右には本と棚がもはや一体化したかのような低めの棚があり、背後の右壁と接続してしまっている。店奥の右に机のある作業場があり、とても古本屋さんには見えぬ上品な老婦人が、静かにお仕事中。左にも同様な机があり、こちらが帳場となっているようだ。薄く流れるクラシックを耳に、もはや絶望とも言える通路に立ち尽くす…。古く豪華で高価な箱入りの美術関連本がギッシリ。左壁には、日本美術・中国美術・朝鮮美術・日本建築・佛教美術・宗教美術・浮世絵・影絵・美術系民俗学・民藝・刀・城・絵画理論&技法…緊張しながら、ズッシリとした本を箱から抜き取りページを開く。うぉぉ、スゲェ本だ…しかし高い!値段が四桁はザラなのだ…お、恐ろしい。下にある美術図録や美術雑誌で、傷付いたハートを少しだけ慰める。向かいには大判美術作品集・美術系東洋文庫・人物評伝・音楽・風俗・右の通路に出ると、右側&壁面には大判豪華作品集がビッシリドッサリ…量も凄いが重さも大変なことになっているだろう。一部の江戸風俗本がまたもや心を救ってくれる。奥壁右の収納棚には、箱入りの掛軸がスポスポ収まっている。真ん中の床の間のような場所には、仏画や額装された経典などが飾られている。通路左側の棚には、上部に浮世絵関連や日本近代美術。下にはまたもやの豪華作品集と共に、入口近くに比較的安売りと思えるコーナーあり…しかし欲しい本は見つからず。東洋に傾倒した美術本の宝庫である。作品集群もさることながら、左壁の棚にはやはり感激。値段は当然高いのです!私は買うべき本を見つけられず、静かな店内を怪しく右往左往。棚を血眼になって吟味するのだが、これは!と思っても値段が大抵四桁…焦りながら視線を横にスライドし続けると、一周目では気付かなかった本を発見!しかも値段を見ると格安!…いや、格安と言うのは語弊があるが、先ほどまで見ていた本たちと比べると、もう…。老婦人に声を掛けて精算。彼女は、「いらっしゃいませぇ」「○○円でございぁす」と、その喋りもやはり上品。本の梱包も丁寧なのだが、最後の詰めが何故だか甘く、包装紙のベロがペロッと出てても素知らぬ顔。はぁ、緊張したけど面白かった。雄山閣出版「日本刀名工伝/福永酔剣」を購入。

本郷に向かう前のこと。杉並から渋谷に向かうバスに乗っていると、『甲州街道』で流れる車窓に笹塚「一新堂書店」(2008/06/24参照)。しかしそこに何やら違和感…あれ?日除けが変わっているのは判るが、あんなお店だったけ?打ち合わせを終えて駆け付けてみると、何と元のお店は空っぽで、西寄りの新店舗に引越し中!おお〜、数十メートルの移転かぁ。旧店舗の貼紙を見ると、新店舗の営業は2/5から。よし、どんな風に変わったか、ぜひともツアーしなければ!
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2011年01月26日

1/26東京・武蔵小山 オークラ書房


okura_musashikoyama.jpg東口から地上に出ると、外はいつの間にやら雨…まぁアーケードが連続しているので、濡れずにたどり着けるだろうと、『武蔵小山商店街PALM』へ進む…ぬっ!?ぬおっ!?木村健悟!!プロレスラーの健悟さんが立っている!一体どうしたんだ?と思っていると、街頭演説をボソボソと開始した。区議にでも立候補するのだろうか?彼は一人きりで、その演説に耳を傾ける人も誰もいない。私も古本屋へと急ぐため、心の中で『健悟さん、稲妻レッグラリアート!』とエールを送り、その場を後にする。そして商店街である。大きな南東へ延びる方ではなく、南西に延びる『PALM-G』を選択する。前進すると屋根が一旦途切れて、『26号線通り』を横切る横断歩道。そこを渡りさらに先へ。ここを越えると、屋根は続くが商店街は突然古さを増し、道もただのアスファルトと化す。同じ商店街なのに、この差は一体どうしたことか?やがて小さな十字路を二つ過ぎると、本日のツアー先が登場。ここは見た目は昔ながらの街の新刊書店なのだが、奥ではどうやら古本も販売しているらしいのだ…それにしても入り難いお店だ。仕方ない、先日の「白木書店」(2011/01/20参照)と同じ戦法で行こう。表に飛び出た平台やラックを一通り眺め、雑誌「Number」を手に、狭い通路を奥に進む。奥の帳場には新聞を読みふける小柄な老店主。私に気付き「ハイいらっしゃいませ」と高らかに声を出す。雑誌を精算しながら、少し奥まった右奥スペースに立ち、その奥壁棚と右壁棚に視線を飛ばす。奥壁上部に木彫りの扁額が掛けられ、漢字で『大倉書房』とある。右の棚上には、青い『古本』のプレートが燦然!しかしあえて店主に確認する。「これは古本なんですか?」「おうっ、こっちは全部古本だよ」と棚を指し示しニンマリ。「見せてもらってもいいですか?」「あぁあぁいいよ」…よし!ちょっと古めの汚れた本が並んでいる。奥壁には品川区関連・歴史・吉行淳之介・宇能鴻一郎・性愛小説・思想・谷口雅春・日本文学・オカルト・宗教・随筆。右壁は時代劇小説&文庫・ミステリ&エンタメ・ノベルス・ミステリ&エンタメ文庫・コミックなど。冊数はそれほど多くなく、ちょっとタイムカプセル気味。文庫やコミックには、多少動きも見られるが…。値段は普通〜ちょい高。再び帳場に本を差し出し精算。店主はホコリをパンパンはたいて値を告げる。これで武蔵小山は、残すところ後一店!文藝春秋「Number770」(新刊)文藝春秋「占い推理帖 人相篇/高木彬光」を購入。
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2011年01月25日

1/25千葉・下総中山 Smoke Books


smoke_books.jpg見事な夕焼けを背にして、総武線で千葉方面へ。北口を出ると、真ん中の植木にクリスマス電飾の飾りが残る、白々としたロータリー。左から回り込んで、正面の駅前商店街を北東に進む。道筋には昔ながらの鄙びた商店も多く、賑わう地元感に満ち満ちている。ここを抜けると『千葉街道』にぶつかるので、信号を渡ってから東に100mほど進むと、もはやお店の前。ここを訪れるのは今日が三度目なのである。先週は臨時休業、昨日は不定期休、そして本日もしつこく訪ねてみたら、無事に開いているお店に出会えたのだった。二軒長屋商店建築の左側が店舗で、軒には『BOOKS』の看板文字。左脇に透明看板や営業形態などが貼り出されている。歩道には『OPEN』立看板・踏み台・絵本箱・雑誌・日本文学箱(主に新潮文庫)が流れ出している。入れ物などはすべて木製である。開け放しの扉から店内に入ると、大きめに流れる音楽の中を、黒縁眼鏡のオシャレな男子的店主が動き回っている。私に気付き、口から小さく「いらっしゃいませ」。それに対して、私はナナメに会釈してしまう。天井が高く波板スチールがむき出しで、床廻りはすべて木製。棚や机も木で統一されているが、その種類は様々で寄せ集め的である。右壁にタンスの引き出しを外したような深い棚があり、正面右側に大きく採られた帳場。その下部も二段の深い棚になっている。左壁にはディスプレイにも使える壁棚が設置され、それが奥まで続いて行く。下にはミニ回転ラックを載せた机や低めの平台。奥壁にも深い棚があり、床の所々には木箱が置かれている。右のタンス的棚には、全集類・日本近代文学・幻想文学・日本現代文学・日本語・本・読書・俳句・地球科学・動植物・岩波写真文庫など。棚があまりにも深いので、手前に本が面出しされ、奥に本が並ぶカタチとなっている。帳場下の本はカラフルで、ヒップホップやブラックミュージック。そしてその周辺文化や日本アングラ音楽などが飾られている。立ち上がって、足元の雑誌・児童文学&絵本箱を覗き込む。この時店主がこちらに何か言っているのに気付く…が、音楽のせいでよく聞き取れないのだ。「えっ?」と耳に手を当て、古臭いポーズで聞き返すと「ごちゃごちゃしててすみません」と何やら恐縮している。「いえいえ」とニッコリ笑い、害意の無いことを伝えておく。左壁には、まずは絵本やカルチャー雑誌が飾られ、その真下のミニ回転ラックに映画本がグルグル。壁棚は、食・料理・音楽・植草甚一・探検・冒険・アメリカ・ヨーロッパ・美術・工芸と続く。奥の壁棚には海外文学と文庫本が詰まっているようだ。意識的に古い本が集められているようで、それらはお店の雰囲気作りに一役買っている。棚造りは丁寧で、セレクトにもこだわりあり。店主の世界観がしっかりと店内を支配している。ただし左壁には新刊も混ざっているので注意が必要。値段は普通。欲しい本が何冊か見つかるが、がんばって一冊に絞り、背中を見せて作業中の店主に声を掛ける。「すいません」…気付かない。音楽のせいだな。一歩踏み出しまたもや「すいません」…まだ気付かないか。さらに後ろに立って「すいません」…ダメなの?届かないの?ついには真横にたって「すいません」…くるっとこちらを向いてくれた。と言うわけで精算にこぎつける。お店は改装中で、それで少々雑然としているとのこと。がんばってください!そして東京からも見える知識の煙を、狼煙のように立ち昇らせてください!最後にショップカードをいただこうと思い、その旨を告げ了解を得て、テーブルのカードに手を伸ばす。すると「それは名刺です」と黒いカードを渡される…失礼しました。晶文社「映画への戦略/足立正生」を購入。
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2011年01月24日

1/24東京・神保町 五萬堂書店


gomando_shoten.jpg久しぶりの神保町で裏路地をブラブラ。『錦華通り』から「書肆ひぐらし」(2010/07/12参照)の前を通り過ぎて、さらに西へ。すると右手ビル一階に、以前から気にはなっていた古本屋さんの姿。長机や箱が店頭に出され、古本たちを安売りしている。私はついさっきまで、いやまだこの時も、このお店は店売りをしていない事務所だと思っていた…そこで、この本を買えば堂々と中に入れるぞ!と考え即座に実行。窓ガラスに映画と美術展のポスターがビッシリ。左端の入口横には、ガラスの向こうに一本の本棚が見えている。文庫・新書・選書・歴史・郷土本・文学が収まり、一部は100円均一となっている。テーブル上には、和本・単行本・ビジュアル冊子が並び、左端の箱の中はこれまた100均。左端に置かれた立看板の足元にも100均箱。歴史関連の古く茶色い本がメインだが、大衆小説も少々挟まっている。一冊抜き取ってドアノブを回し店内へ。…あれ?本はたくさん積み重なっているが、事務所と言うわけではなさそう…と言うか普通の店舗ではないか!私はその外観と硬そうな雰囲気で、勝手に事務所だと思い込んでいただけだったのだ。よし!こうなったら堂々とツアーだ!薄暗い店内は横長で、左奥と奥壁が頭くらいまでのスチール棚に覆われている。フロアには横向きに背中合わせの棚が二本並ぶが、一番手前の通路はダンボールや本の山で通行不可となっている。各通路の各棚下にも横積み本タワーがズラリとへばり付き、通路を狭め、棚の下部を隠してしまっている。入口右横にも小さな棚があり、郷土・歴史本が並んでいる。壁際の棚は、箱入りの日本歴史本と郷土本をメインに構成されており、途中に宗教と右端に和本が多く混ざり込む。そしてその所々に、野球入門・映画・兵法・剣術・泳法・日本建築・民俗学・古代史・日本文学が顔を見せている。真ん中の通路には、サンカ・奴隷・芸能・落語・名家・読物雑誌など。奥の通路は、戦国時代関連・城・ここにも郷土が収まっている。歴史&各地郷土本がたっぷり。全体的に硬めだが、古い本が多くウハウハと楽しめる。値段は安め〜ちょい高だが、意外に安い本があるなと言う印象。右奥に進むと広い作業場兼帳場があり、髪を後ろで結わいた野武士的中年男性の視線がギロリ。しかし優しく丁寧に精算していただく。苦楽社「落語鑑賞/安藤鶴夫」(木村荘八の装丁が最高!)読売新聞社「江戸南蛮東京/松田毅一」を購入。

帰りに懸案であった、中野「ぽちたま文庫」(2009/02/09参照)の安否を確認しに行く。マンション入口から中に入ると…あぁ、お店はやっぱりもぬけの殻。閉店しちゃったのか…お店に近付き貼紙を見ると『12/30をもって閉店とさせて頂きます アーク書店』とあった。「アーク書店」?…推理するに、去年「ぽちたま」の看板が無くなった時、恐らく経営が「アーク書店」に移行したのではないだろうか?そして年末に閉店…誠に残念である。なお、もう一枚の貼紙を見ると、このお店は奥の部屋で買取は行っているそうである。

pochitama_ark.jpg
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2011年01月23日

1/23静岡・西焼津 焼津書店 焼津店


yaizu_shoten_yaizu.jpg静岡駅を過ぎると東海道線は、海に落ち込む山裾をしばらく進む。最初の目的地は焼津で、着いた途端にTV時代劇『素浪人 花山大吉』の焼津の半次のテーマ(正式タイトル『風来坊笠』)が、頭の中で激しくリフレイン。その痛快な脳内ミュージックをBGMに、船員御用達の古本屋さんを探し当てると、はぁ…哀しみの定休日。がっくりと肩を落としながらも、“半次のテーマ”は相変わらず脳内ヘビーローテーション。海を見ることなく駅へ戻り、売店で買ったおにぎり(美味)を食べつつ隣駅へ移動。北口を出ると小さなロータリーで、客待ちのタクシーは、運転手がみんな車内で横になっている。ロータリーから真っ直ぐに北に進むと、すぐに小石川が現れる。その川に沿って北東へ歩んで行くと『豊田交差点』…東の方角に『古本』と大書された、巨大蝿叩きの如き真っ赤な看板が、頭を空に突き出している。迷うこと無くお店の前に導かれ、ホッとひと息。店前に駐車場を完備した、キレイでしっかりとしたお店である。その佇まいは簡素なギリシア建築のようで、もろにリサイクル古書店風…。明るく広い店内に入ると「いらっしゃいませ」の声が降りかかり、BGMにはひたすら嵐が流されている。う〜ん、コミックと新しい本ばかりだな…と右奥の古本ゾーンへ向かう。右壁際に、児童文学・絵本・女性実用・旅行ガイド・趣味&カルチャー雑誌群が並んで行く。向かいの通路棚は105円均一で、文庫・ノベルス・新書・単行本・ムックがズラリ。文庫には絶版が少々と、古い文学本も混ざったりしている。しかしそれほど目ぼしいモノはナシ。右端から数えて第二第三通路も古本で埋められており、雑学文庫・105円岩波文庫・新書・105円新書・ハーレクイン・ラノベ・ティーンズ文庫・Blノベルス・海外文学文庫・日本文学文庫・時代劇文庫など。文庫は定価の半額が基本となっている。奥壁に進むと、右からスポーツ・趣味・辞書・自己啓発・教育・ビジネス・精神世界・サブカル…ほぉ、良く見ると古本は左端まで続いている。映画・日本文学・文学評論・全集類・海外文学・ミステリ&エンタメ…おっ!野呂邦暢!これは持ってるが、あまりに安いから買い!チョコチョコ古めの本も顔を出すので、ちょっと目が離せない。最後に左端通路へ。ここは古い本が多いな。左壁際に美術・陶芸・ビジュアルムック・民俗学・書・少量の紙物が並び、後はアダルトがレジまで続く。向かいの通路棚は、歴史・静岡郷土本・全国各地郷土本、そして後は絶版漫画と古い少年漫画誌の構成。お店の外周通路が古本で埋まっているのである。基本はリサイクル古書店だが、古い本の取り扱いもあり、捨て難い雰囲気。値段は安め〜普通となっている。そしてこのお店、隣駅にも支店が二店あり、この辺りでマイナーチェーン店として隆盛を誇っている模様。いずれ改めて、残り二店も訪ねることにしよう。文藝春秋「野呂邦暢作品集」…この本は前は沼津で購入した覚えが…静岡、ありがとう!読売新聞社「日本の秘境/柞木田龍善」TBSブリタニカ「日本SFアニメ創世記/豊田有恒」を購入。

この後、清水駅で途中下車し、以前訪れて入店叶わなかった「山一書店」を再訪する。ところが今日もお店は開いていなかった。おじいさんが出入りしていたので、しばらく張り込むように離れた場所から様子を伺う…辛抱強く15分ほど耐えたが、やはり開く気配はナシ。このお店は、いつか絶対入ってみたい!…それにしても、今日も八時間あまりの電車移動。連日はさすがに身体にガタが来る…。
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2011年01月22日

1/22東北右下宮城&福島にて半店+一店!

郡山の未踏のお店に行こうと思っていたのだが、行ったことの無い土地に、やはり行ってみたくなり、さらに北の東北右下へ。福島県から宮城県へ…。


book_three1.jpg●宮城・角田「スリーブック」
福島駅で隅っこの暗がりにあるホームから、阿武隈急行線に乗り換える。二両編成のワンマンカーにガタガタと揺られ、融けかけの雪に覆われた大地と、枯木の果樹園の間を進んで行くのは、とてものどかで心を和ませてくれる。『伊達氏発祥の地』高子、『伊達氏のふるさと』梁川など、キャッチフレーズの付いた駅が連続。やがて寒い凍った山の中を抜けると、いつの間にか宮城県に突入。緑色の大河・阿武隈川を越えると、ようやく目的地に到着。改札を抜けると立派な駅舎だが閑散としている。空が広く荒野のような寒い街を、ロータリーから東に延びる直線道を東へ。人影は無く、街では車移動が基本のようである。舞い散る粉雪を顔で融かしながら、『駅前交差点』『栄町交差点』『市役所東交差点』と通過して行く。すると一キロ強で、大型店舗が建ち並ぶ大通りに出る。ここを南に曲がれば古本屋さんの姿が…おぉ、あった!が、しかしこれはっ!?…何と言うオンボロの建物!これではまるで掘っ立て小屋ではないか。箱状の平屋の前に、日曜大工的店舗が、だらしなく歪んでへばりついているのだ!合板の壁と、窓にはガラスではなくプラ板がはめ込まれ、軒の看板は中央が欠落している。そのプラ窓の向こうにはたくさんの本の影が見え、左にあるサッシ戸のあるトタン小屋は、戸が半開き…営業しているのか?入口らしき扉に近付くと、白い貼紙が目に入った。『近日買取より復活します』…おぉぅ、やってしまった。私は休業中のお店を訪ね、はるばる宮城までのらくらとやって来てしまったのだ。もはや良くあることなのだが、やはり力の抜ける瞬間である。
book_three2.jpg店内を覗き込むと、しっかりと古本の並ぶ棚が確認出来るが、床には本がボトボト落ちていて荒れた状態。良く見ると扉は角材で封鎖されていた。もしや左の小屋に誰かいるのでは、と開いた戸から覗き込む…うわっ、ただ開けっ放しなだけだ。大量の漫画雑誌と文学全集が詰め込まれた小部屋…は〜ぁ、と大きなため息をついて後ろを振り返る。うわっ!信号待ちの車の中の顔が、みんなこっちを向いちゃってる!こ、これはイカン。完全なる不審者と見做されているようだ。あくまでも何気ない風を装い、口笛まで吹きながら、本をたっぷり備蓄したままの半廃墟古本屋さんを後にする。営業している時に訪れたかった…買取が復活したら、店売り復活もよろしくお願いします!


otsuki_honten.jpg●福島・福島「大槻本店」
阿武隈急行で福島へ逆戻り。東口を出ると、地方都市の大きなロータリー。ここからとにかく東にある『国道4号線』に出る。判り易いのは、駅前広場から『駅前通り』→『レンガ通り』と進み、一本北側の『テルサ通り』をさらに進んで『北町交差点』に出るコースであろう。雪の残る歩き難い歩道を、北へと進んで行く。夕方になった途端、気温は急降下し始めている。しばらくすると『仲間町交差点』に行き着くので、一本東の『旧電車道』に入ってちょっと北へ。大きく聳える『ヨークベニマル』の前に小さなお店を発見。側壁にはモガのイラストと共に『明治・大正ロマン』と書かれ、さらに『古い本・せと物・タンス・きもの・茶道具・刀・絵画』とある。どうやら古道具屋も兼ねたお店のようだ。正面には軒にも壁にも黄色い看板。店頭はサッシ戸になっており、さらに『切手・金券』を求める貼紙までも。中はちゃんと明かりが点いており、奥には人の姿…が、サッシには準備中の木札が掛かっていた!…しばし悩むが、こう言う場合はもはや当たって砕けるしかないのだっ!サッシをララッと引き開けて中に入る。すると奥から加藤嘉的風貌の、防寒体勢バッチリな老店主が出て来た。私は「あの、やってますでしょうか?」と聞くと、老店主はガラスケースに両肘を突き、ゆっくりと両手を組みながら「どう言う御用ですか?」。「あっ、本を見せていただこうと思って」「あ〜。えぇえぇ、よろしいですよ。何処か遠くから?」「東京からです」「そうですかぁ。まぁウチには東京のような大した本はありませんが、それでもよかったらどうぞ」「いえいえそんなことは。ありがとうございます」…やった!入ってみて本当に良かった。老店主は再び元のスチール棚の裏へ。飾り気の無いお店はシンプルで広々と素っ気無く、右側が古道具屋ゾーン。棚やガラスケースに大皿・茶碗・そばちょこ・丼碗・和本などが飾られている。左側が古本ゾーンで、入口左横から左壁際に本棚、その前に左壁に沿うカタチで斜めにスチール棚が置かれ、奥にも二本の横並び棚がある。この奥の棚の中段は空洞となっており、裏の店主とやり取りする会計場所となっている。棚の所々に、『お買い上げは30分以内でお願いします』の貼紙がペタペタ…どうやら長っ尻のお客への牽制らしい…。入口左横には歴史雑誌・歴史・日本文学・戦争が並び、左壁の歴史・日本文学・カバー無し時代岩波文庫・海外文学文庫・古い文庫・新書と続く。ここはすぐ足元に箱が積み上がり、あまり奥には入り込めない。手前のスチール棚には、福島・会津・郡山の郷土関連本が並び、歴史・日本文学・思想・世相・ふくしま文庫、そして中段に漫画雑誌附録・郷土文芸誌・和本が飾られ、正面に歴史・新書・古い新書と並んで行く。全体的に硬めで歴史&福島関連本多し。時々挟まる古い大衆小説が良いエッセンスとなっている。何故か古美術関係の古本はナシ。あ〜本棚が見られて嬉しいぞっ!どの本にも値段は無く、どうやら帳場で値付けするシステムらしい。と言うわけで選んだ本を棚の空洞に差し入れると、「こっちが200円でこっちが300円」と安めな値段を付けてくれた。「いただきます」と棚の向こうに伝えて精算。あぁ、開いてる古本屋さんって本当にいいな、と激しく感じ、「ありがとうございます」の声が、自然と朗らかに大きくなった。新潮文庫「私の紀行/林芙美子」岩波新書「雷/中谷宇吉郎」を購入。

もっと雪に埋もれていると勝手に想像していたのだが、しっかり地表が見えていたので拍子抜け。それにしても大きな街なのに、福島駅周辺には古本屋さんが少ないようだ(リサイクル系を除く)。もっとしつこく調べてみれば、何処かに一軒浮かび上がる…かも…。
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2011年01月21日

1/21東京・井の頭通りと青梅街道でエーワン再び!

自転車移動のついでに、2009/11/09にツアーした「エーワンブック」の他店を巡ってみることにした。ちなみに『ルック商店街』のお店は閉店したようで、飲食店に成り代わっていた…。


a_one_eihukuchou.jpg●永福町「エーワンブック永福町店」
駅を出て『井の頭通り』を西へ。京王バスの操車場を左に見て、『荒玉水道交差点』を越えると、本日の一店目を発見。おなじみの黄色い店名看板に黄色い立看板。店頭には漫画雑誌ラックが四台並び、『成人』『DVD』それにAVメーカーのロゴなどが貼り出されているが、それほど猥雑な感じはしない。戸を掴んで引き開けると『ピロピロ〜ン』と電子チャイムが鳴り響く…が、店側に動きは一切ナシ。入った左側はコミックゾーン、右壁沿いにゲーム&DVDゾーン。古本は正面帳場、アダルトコーナー入口前通路に、向かい合わせで並んでいた。ほぅ、そこそこの量だな。右には日本文学が並び、最下段にノベルスと新書が並んでいる。左は日本文学文庫が続き、雑学文庫・海外文学文庫・雑学文庫・官能小説・ミステリ&エンタメ・タレント・ノンフィクション・エッセイ・自己啓発などが、少ないスペースに細かく配分されている。80〜90年代から現代までと言った並びである。雑本的で値段は安め。米倉斉加年風の静かなる店主に静かに精算していただく。ちくま文庫「小説ウルトラマン/金城哲夫」を購入。


a_one_shinkoenji2.jpg●新高円寺「エーワンブック新高円寺店」
駅を出たら『青梅街道』東へ。『五日市街道』入口を越え、関東バスの操車場を過ぎれば、歩道橋の足元にあるお店を発見出来る。本日の二店目は、先ほどとそっくりな店構え。しかしウィンドウにはAV女優のポスターが多数貼られ、こちらはいかがわしい雰囲気満点…?何故その中に武藤敬司の写真が一枚混ざり込んでいるのか?何か表現したいことがあるのだろうか…?自動ドアから中に入ると、正面帳場にいるヒゲ面のおやっさんが「いらっしゃいませぃ!」と威勢よくニッコリ…いい笑顔だ…さて古本は?左はコミック、正面にゲーム&DVD、それにアダルトコーナーへの入口…古本は無いのだろうか?と、狭い店内をちょっとウロウロすると、コミックゾーンの奥、左壁の一本に並んでいるのを発見。日本文学文庫が中心で、最下段にミステリ&エンタメと新書(時代劇小説の古い新書二冊が異彩を放つ)が少々並んでいる。ここも雑本的で、お店にとっては添え物的な棚となっている。値段は安め。帳場に本を差し出すと「あーりがとうございます!」と、威勢がさらにアップして行く。「袋はいいですよ」と言うと、「助かりまーっす!」。非常に清々しい接客である。ちくま新書「恐竜のアメリカ/巽孝之」を購入。

これで残りは都立家政と石神井近くのお店。また折を見て巡るつもりである。古本充実度は、未だ阿佐ヶ谷店が一番となっている。ところで最近気になっているのは、中央線の車窓から見える中野「ぽちたま文庫」の様子。看板が消えていたのは以前からなのだが、ビル内の様子も何だか閑散としてしまっている…移転?閉店?確認しに行かなければ。
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2011年01月20日

1/20東京・後楽園 白木書店


shiraki_shoten.jpg駅ビルから路上に出たら、ラクーアと東京ドームの間を抜けて『白山通り』へ。すぐに、タワーハッカーの喚声が降り注ぐ『壱岐坂下交差点』にたどり着く。大きな通りの対岸東側+交差点北側に、以前から気になっている書店がひとつ…。個人ビルの一階にある小さなお店で、てっきり古本屋さんだと思い込んでいた私は、ある日ツアーのために訪れ、その時に初めてお店をじっくりと眺めてみた。が、看板には『新刊書籍』とあり、店頭にはスポーツ新聞スタンド、そして店内に外を睨みつけている老店主…がっかりして、脳内の古本屋リストから抹消…したつもりだった。しかし本日、後楽園に買物に来たついでに、何の気ナシにお店の前を通過すると、老店主とバッチリ目が合いつつも、横の棚に古い本が並んでいるのを確認!これはもしや!?一旦通り過ぎ、コンビニにて脳内作戦会議。あんな入り難いお店にどうやって入って、どのように棚を確認するのか…。まずはお店に入る方法だ…そうだ、スポーツ新聞を買おう。そしてお店の中に突入すればいい。後はどうにかなるだろう。底の浅い考えを短時間でまとめ上げ、今来たばかりの道を引き返して行く。軒には『新刊書籍 諸新聞』の文字と共に、力強い楷書の店名。その下には緑の日除けがあり、さらにその下に住居への扉とガラスサッシ。店頭には新聞スタンドが置かれている。お店の中はあえて見ずに、まずは新聞をサッと抜き取る。そして店内を見ると、店主が立ち上がってこちらに来ようとしている!イカン!とサッシをサッと開けて、身体を店内に滑り込ませる。その素早さに店主はちょっとたじろぐ。そして新聞を見て「130円です」。狭い店内でお金を渡しながら、またまた素早く古い壁棚を見回してみる。そして「本、見せてもらってもいいですか?」とストレートに質問。「あぁ、いいですよ」と店主はあっさり承諾し、新刊雑誌ラック裏の机の前に腰掛けた。右には海外ミステリ&アクション文庫が半段、それにコミックや横積み雑誌。文庫は一見して古い…と言うか汚れている感じである。左はアダルトが多数収まり、上段にコミック・実用・ノンフィクション・文学、下段に文庫とコミックが少量ちんまり並んでいる。アダルトと雑誌以外は。色褪せ汚れた古本状態。昭和50〜60年代の雑本的なものが多い。これらが売れ残りの本なのか、仕入れて来た古本なのかは判別不能。二冊を選んで「すいません、これも下さい」と声を掛ける。立ち上がった店主は本を受け取り、ホコリをはたく。「これは新しい本の値段ですか?」と思い切って聞いてみる。すると「いや、古いからね。安く売ってますよ…いくらだ?これいくらだ?」やった!古本!と喜びつつも、店主が値段を把握していないことに疑問を抱いてしまう。では誰が本の管理をしているのか?もしや何も言わなかったら正規の値段で…そんなことを考えていると、「一冊100円で200円でいいや」と結論が出る。「ありがとうございます」「袋はいいよね」「ハイ」と精算。表に出て、本を仕舞いながら振り返ると、そこには老店主の素敵な笑顔…以前のコワい印象からは考えられない。むむぅ、何とも不思議なお店であった。仕方なくサンケイスポーツを購入した後、集英社JSC「校舎うらのイレブン/ちばあきお」ハヤカワ・ミステリ文庫「ユダの羊/ジャック・B・パーカー」を購入。
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2011年01月19日

1/19茨城・日立 佐藤書店


satou_shoten_hitachi.jpg色々あって、鈍行列車で流れ流れて常陸の国。コンテナ基地が隣接するホームから跨線橋に上がると、東の至近に黒く穏やかで、一直線の存在感が巨大な太平洋が見えている。海に駆け出したい気持ちを抑え、西の中央口に向かう。改札を抜けてまず目に入るのは、巨大なタービン動翼(実物)のモニュメント、街並からニョッキリ飛び出す日立工場の異形の塔、フジテレビ社屋に似た日立ビル…そうか、ここは駅名の通り『日立』の街だったのか…『常陸の国』ではもはやなく、『日立の国』。ロータリーを抜けて西に延びる『平和通り』を進む。桜と銀杏の枯木が並び、道には融けてベチャベチャになった雪が広がっている。歩道橋のある大きな交差点に着いたら、進路を一旦南へ。信号をひとつ過ぎ、『まいもーる』銀座通りを過ぎ、二つ目の信号の『弁天池』脇を再び西へ。道は、街の裏通りと言った感じで、住宅の中に商店や飲み屋がポツポツ点在。200mほど進んだ所で、右手の蘇鉄の生えた家から、待望の古本屋さんの看板が飛び出しているのを確認!おぉ、これで今日一日が報われる…。大きな新しい自宅の一部が店舗になっているカタチで、ファサードはレンガで化粧されている。二階に店名看板、建物脇にも店名看板、左にある窓ガラスにも店名と共に本の絵が描かれ看板状態に。店頭には『カレンダー』の幟がはためき、『カレンダー半額』のビラがペタペタ…。大きな戸をグッと横にスライドさせると、目の前には立ちはだかるように文庫棚、足元には括られた古い本、そして左横におススメのカレンダーが多数並んでいる。姿はまだ見えぬが、文庫棚の裏から「いらっしゃいませ」の声。そして『ピッ』とエアコンのスイッチが入り、動作音…ありがとうございます。横長の奥行きの少ない店内で、壁際はぐるっと本棚、フロア右側に背中合わせの棚が一本、左側には“T”字に組まれた棚が置かれている。フロア右側、目の前の通路棚には日本文学文庫がカオスに並び、裏には時代劇文庫・海外文学文庫・官能文庫が収まっている。入口右横には実用ムックのラックがあり、その流れは右壁の実用・女性実用ムックにつながっている。奥には岩波文庫・中公文庫・松本清張文庫・日本純文学文庫・近現代史系文庫が並ぶ。ここで初めて帳場が視界に入り、マスクをしたご婦人が再び丁寧に「いらっしゃいませ」。奥壁右側には、ちくま文庫・歴史系文庫・ミステリ&エンタメ・雑本。静々と左側ゾーンへ移動。T字に組まれた通路棚は、手前面にノベルス・山手樹一郎・絶版漫画・貸本漫画数冊・実用、左面に新書・園芸・自然・教育・趣味、奥面はアダルトコーナーの構成。壁棚は入口左横からカレンダーを経て、左壁にかけて茨城関連本(歴史・文学・自然・土木・民俗学・風土・行政)がビッシリ(一部にアイドル写真集含む)。途中から、古典文学・美術・日本文学・和本・古い実用本・ビジュアル本に変化して行く。奥壁は日本文学・映画・全集・辞書・歴史小説・民俗学などが並ぶ。こじんまりとした街の古本屋さんで、棚造りは郷土(充実!)・実用・教養系&時代劇文庫・アダルト以外は、カオス気味な並びを見せている。左奥ゾーンに古い本多し。値段は安め〜ちょい高。帰りに海を見ておきたかったのだが、電車の時間がすでに迫っている!ダッシュで駅まで戻り、仕方なく跨線橋から太平洋にさよなら。数分後に、電車の暖か熱いシートに腰を下ろす…帰りに三時間半も掛かるのか…最初から覚悟しての遠出ならまだしも、ダラダラと流れ流れての結果的な遠征は、やはり精神的に辛いものがある。しかも平日…このままでは社会人ドロップアウト…気をつけなければ。集英社文庫「白き嶺の男/谷甲州」ダヴィッド社「ぶっつけ本番 ニュース映画の男たち/水野肇・小笠原基生」を購入。
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2011年01月18日

1/18東京・武蔵境 BOOKS VARIO


books_vario.jpg普請中でやたら複雑な構造になっている駅舎から、北口へ脱出。薄く横長なロータリーの向こうに見える駅前商店街『すきっぷ通り』へ突入する。地元感を楽しんで通り抜けると、信号のある大通り。西へちょっと向かうと、すぐに『境二丁目第一交差点』。進路を『五日市街道』方面の北に採ると、右手にすぐ『本』の看板が出現した。赤い建物に赤い看板、建物脇に張り付き、青空へと伸び上がる錆だらけの鉄骨が、やけに美しい。それにしてもこんな所にお店が出来ているとは…至近には新刊書店もあると言うのに…。軒の濃緑店名看板には『リサイクル書店』の文字があるが、とにかく古本を売るお店なのだ。大歓迎である。店舗は通りからナナメに奥まっており、店頭には大量の買取チラシと、コミックセットワゴン・雑誌ラック。チラシには『新しく出来たお店なので、本が不足しています!』と窮乏を訴えるコピーも。中に入るとオシャレなボサノバが流れている。入った部分は縦長で、奥は左に広がっているようだ。その境目の左壁際に帳場があり、ご婦人が立ったまま本を見たりパソコンを操作したりしている。手前スペースは三本の縦通路に分かれ、右端がコミック通路・真ん中がオール100均文庫&単行本&新書&ノベルス通路・左端がゲーム&CD通路となっている。100均棚を必死に眺めて奥スペースへ。壁際はぐるっと本棚で、真ん中に小ぶりな背中合わせの棚が三本並んでいる。右壁はDVD棚で、奥壁に新書・ビジネス・受験・パソコン・哲学・政治・社会・スポーツ・スピリチュアル・ミステリ&エンタメが並び、左壁は女性実用・エッセイ・女性系文庫・句集・海外文学・雑学文庫・ビジュアル本・建築・音楽・ミステリ&エンタメと収まっている。通路棚には、右から時代劇文庫・日本文学文庫・海外文学文庫・教養系文庫・官能文庫と並んで行く。コミック中心かと思いきや、本が主軸のリサイクル古書店。文庫・ビジネス・女性実用・100均棚が主軸となっている。値段は定価の半額前後だが、後の方が目立ち、単行本もちょっと高めな印象。帳場で精算すると20円引きのクーポン券を渡してくれた。しかしこのクーポン券、「BOOKS 三鷹」(2010/01/17参照)のものに酷似しているのだ。ニコニコマークイラスト、20円の金額、説明書きの文面、それらのレイアウトも含めて、とにかくそっくり…一体二店はどんな関係なのか…それともこのクーポンに、雛形があるだけなのか…。ワニ文庫「JR全線全駅下車の旅/横見浩彦」を購入。
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2011年01月17日

1/17東京・小岩 どですか書店


dodesuka_shoten.jpg先に向かったのは千葉のお店だったが、何と哀しみの臨時休業中!後日の再訪を固く心に誓い、再び総武線に乗って、すぐ近くの東京都内へ…。改札を抜けると黒々とした栃錦像がお出迎え。南口に出ると、別種の商店街が放射状に延びて行く面白いロータリー。その中から、真東に延びる『サンロード』を選び、銀色に輝くゲートを潜る。車の多い車道に、小さな屋根の掛かる狭い歩道。商店街は平面的で不思議な街並み。人間の動ける部分が少ないので、崖の上でも歩いているような感覚である。そんな窮屈な通りをちょっと進むと、前方に現れた信号右横に目指すお店の姿が。「ねこの手書店」「キノコノクニヤ書店」「本とうです。」など、おかしな店名を特徴とするグループの一店なのである。…やはり『どですかでん』がその名の由来なのだろうか?歩道屋根から商店街の共通店名看板が下がり、軒にもしっかり店名看板。店頭にはグループ店共通の立看板・漫画雑誌&週刊誌の並ぶ壁棚・児童本安売りケース・二冊525円単行本ワゴン二台の構成。中は明るく細長く、奥が微妙に左に折れ曲がっている。入口右横に広めな作業場兼レジがあり、壁際は奥の奥まで本棚が続いて行く。フロア真ん中には、長いラック・棚とラックのキメラ・背中合わせの棚が、縦並びで山脈のように奥に続いて行く。左壁の前半はすべてコミックが収まり、長いラックには入口近くに絵本と児童文学、後はひたすらビニール梱包された雑誌やムックが並び続ける。右壁は大量の女性実用&エッセイ類から始まり、ビジネス・車・鉄道・サブカル・スポーツ・自然・旅・ガイド・アニメ・音楽・映画・写真・建築・美術・工芸・歌句・文学評論・文化・心理学・哲学・思想・歴史と並ぶ。アニメや音楽は雑誌も多く含んだ棚造りがされている。奥の通路棚右側は時代劇文庫がズラリ。この先はフロアが細くなるため、折れ曲がった右壁には、日本ミステリ&エンタメ文庫の一部とアンソロジー文庫が並んでいる。そのまま左側通路と合流して奥に進むと、右壁はアイドル系写真集が並び、奥はアダルトスペースとなっている。左壁は奥から、525円単行本・未文庫化&最近刊単行本・ノベルス・ハーレクイン・女流作家文庫・雑学文庫・海外文学文庫・日本文学文庫・日本純文学&近代文学文庫・岩波文庫となっている。通路棚左側には日本ミステリ&エンタメ文庫が並び、下にはちょっと古めの特定作家文庫が集まっている。通路のど真ん中に、戦争文庫&犯罪系文庫の細い棚もあり。そして二番目の通路キメララック左側には、315円均一新書&新書が収まっている。他のグループ店とはちょっと違い、マニアック度が低めで古い本もあまり無く、全体にバランスの良い構成となっている。棚造りは丁寧で、値段は普通〜ちょい高。それにしても、店内に流れているK-POPの可愛い歌声が、うるさくてしょうがない。店員さんが棚を整理し続ける音も、少しけたたましかったりする。何となく落ち着かず店内を回遊し、素早く精算を済ませて外に脱出。これでおかしな名のグループ店舗は、中目黒の「熊の木書店」を残すのみとなった…未踏だった祐天寺の「あたた書店」は、閉店してしまったらしい。そう言えば渋谷にあった「闘牛書店」も行ったことなかったな…。アスキー新書「日本最初のプラモデル/竹縄昌」メディアファクトリー新書「すごい駅/横見浩彦・牛山隆信」を購入。
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2011年01月16日

1/16東京・国立 くにたちコショコショ市 vol.1


koshokosho_vol1.jpg朝から根を詰めて細かい仕事を終わらせて、西へ。目指すは国立で初めて開かれる、青空古書市である。南口を出て、ロータリーから南東45度に延びる『旭通り』へ。その前に「みちくさ書店」(2009/05/06参照)の店頭台に吸い寄せられ、中央公論社「谷崎潤一郎 風土と文学/野村尚吾」を購入してしまう…アホか私は。通りに入ってひたすら前進。外灯には地元小学生の書初めが翻っている。小三の『一発勝負』が一番面白い。250mほど先のひとつ目の信号脇に、ちょっとした人だかりが発生している。『コミュニティホール旭通り』前の、紺とオレンジのテント屋根が架かる小広場が、本日の会場となっているのだ。しかしこの小広場に蔓延する、季節外れのクリスマスの飾りつけは一体どうしたことなのか…樅の木には『Merry Christmas』のネオン管まで…。各店舗は広場の外周沿いと中央に固まっており、“U”の字の通路を造り出している。十六のお店は、それぞれ個性豊かな方法で本を陳列している。ビニールシート・ダンボール・トランク・本立て・カゴ・机…。それにしても寒い。見ているだけでも寒い。店番をする方たちの苦労は相当なものであろう。みな一様にダルマのように着膨れている。しかし人出が途切れることは無く、元気に笑い合ったり、お店を覗き込むお客さんに積極的に話し掛けたりして、古本を媒介としたコミュニケーションで、寒さに負けじと闘っている!私も古本で暖をとるために会場内へ突入する。まずは初っ端の「ゆず虎嘯」(2010/02/14参照)で、かまくら春秋社「小鳥が笑った/田村隆一vs池田満寿夫」を購入。この瞬間、心の中の古本の鍵がガチャリと外れ、続けざまにドンベーブックスでPHP「もっと詩的に生きてみないか/田村隆一」、「文月文庫」でアテネ出版「京都心理学散歩/安西二郎」、「放浪書房」で集英社「宮澤賢治フィールドノート/林由紀夫」、「四谷書房」でポプラ文庫「翻訳のココロ/鴻巣友李子」、「岡崎武志堂」で思潮社「岡村隆の現代詩入門」を購入。市自体は小さめだが、どのお店も気合が入っておりレベルは高め。加えて女子度も高めだが、本の並びは女子寄り一辺倒と言うわけではなく、性別を越えた個人の嗜好が滲み出しているようだ。「一箱古本市」の常連組も、ちょっとテイストを変えた外伝的な並びを見せている。そして、私はついに、旅している最中の「放浪書房」さん(2009/12/15参照)に出会えたことが嬉しかった。全国を古本を売りながら行脚する逞しいお店に、同じ旅する者の端くれとして、一度会ってみたかったのだ。若い店主が、手にした本を詳しく面白ポイントを浮き彫りにして説明してくれる…あぁ、こう言うのも愉快なものだなぁ。その後、岡崎武志氏にも挨拶し、少しお話もさせていただく。話の内容はもちろん古本屋さんについてである。思いのほか楽しい時間を過ごして市を後にする。いつかまた開かれるであろう、vol.2も楽しみである。駅方向に戻り、『旭通り』を抜けてロータリーに入ろうとした瞬間、「古書市この先でやってま〜す!四時までとなってま〜す!」と呼び込みの声が聞こえて来た。見るとそこには放浪書房さんの姿。また日本の何処かで、と心の中で声を掛け、今日のところは国立とお別れ。
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2011年01月15日

1/15東京・代官山 STRANGE STORE


strange-store.jpg山手線の車窓から見えた国立代々木競技場は、何と化粧直しの真っ最中で、映画『AKIRA』のオリンピックスタジアムのようになってしまっている。これは珍しい光景!と剥ぎ取られた屋根を網膜に焼き付けて、渋谷で東横線に乗り換え、一駅先の高級オシャレの街へ。判り難い北口から出て『代官山アドレス』沿いに北へ。そしてさらに『代官山アドレス』沿いに西北への坂道を上がる。上で待っていたのは『八幡通り』で、そこをワンブロックだけ北に進み、信号から西北に入る。途中左手に『猿楽古代住居跡公園』と言う、ヒネリの無い名の公園を発見。園内のガラス張り展示用建物が気になりながらも先に進むと、坂を下って『猿楽町交差点』。そこを南西にちょっとだけ向かうと、右手に黄色い三階建の集合住宅が現れ、電柱と見上げた三階部分に、蛍光黄緑とオレンジの貼紙が乱舞している…ここか。大人なオシャレな街に、古本が巧妙に紛れ込んでいるとは。ここはアーティスト・加賀美健氏が開いたショップなのだが、古本も扱っているとのこと…扱ってくれるのは非常に嬉しいのだが、『オシャレ』『代官山』『高級』『アーティスト』などのワードがハードルを無闇に高くしている!おまけにマンション内の店舗…あぁっ、しかし私は矢印に誘導され、敷地内へと踏み込んで行く。入口は道路側ではなく、裏側にあるようだ。貼紙には『MENS&LADIES USED CLOTHING ACCESSORIES AND MORE!!』と書かれている。『USED BOOK』の文字は無いが、『AND MORE!!』を信じて先へ!奥の角に三角の案内板が立っており、裏へ回り込むと、階段室入口にも蛍光チラシ。誘導され誘導され三階へ上がると、バルコニー式の廊下が奥へ延び、中々気持ちの良い眺望が展開。最奥の角部屋前に進むと、開け放しの鉄製扉に『OPEN』のスプレー文字。もはやここまで来たら、後戻りは許されない。覚悟を決めてビニールカーテンを潜ると、古いマンション部屋を店舗に改造した、元は2Kの白い室内。すぐ左に帳場があり、アーティスト本人が座っているのでドキリ!会釈してギクシャクと奥へ避難する。壁には様々なイラストや飾り、そしてコート・ジャンパー・シャツ・パーカー・Tシャツ・帽子・靴・雑貨などが、そのままあるいはカスタムして陳列されている…しかし古本の姿は何処にも見えない…うわぁ〜無いのかなぁ〜、アーティストって気まぐれだなぁ〜、と嘆きながら洋服を見るフリをしつつ、さらに店内を調べて行く。奥のテーブルにも無い…あっ!右側にカーテンの掛けられた試着室があり、何とその床に十数冊の古本が並んでいた!…何でこんな所に…洋服を見ていた時とは、全く違う態度で試着室に喰らい付くっ!そこには、マイケル・ジャクソンムックと驚きのマイケル死亡時のスポーツ新聞、それに大プッシュの武田久美子写真集が二冊並び、関根勤・とんねるず・山田邦子・五木ひろし・大橋巨泉・大槻教授vs宜保愛子…独特と言うか、B級に過ぎると言うか、クセの強い少数精鋭主義!一体この人は代官山で何を売っているのだろうか?おぉっ!とんねるずの本に、TVドラマ『傷だらけの天使』をリスペクトした番組『トライアングルブルー』の情報が載っている!これは買わねば、と小脇に抱え、ついでに気になってしまった犬Tシャツも買うことにする。情報では『サンフランシスコ・高円寺・神保町』をミックスしたようなお店とのことだったが、神保町の比率は一割と言ったところである。品物を携え、帳場へ向かい精算。すると「ここは表の貼紙を見ていらしたんですか?」と質問が来た。私は努めて冷静ににこやかに「あ、ネットを見たんです。で、こんなお店があったのか、と訪ねて来ました」「そうですか、ネットですか。去年の七月にオープンしたんですよ」とアーティストもにっこり。…うまくいったぞ。それにしてもまさか、代官山まで来て、とんねるずの本を買うことになるとは…人生とは判らぬものだ…。集英社「天狗のホルマリン漬け/とんねるず」を購入。
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2011年01月14日

1/14神奈川・関内 田辺書店


tanabe_shoten.jpg今日のお店は、その広さもジャンル数も手強いことが判っている。気を引き締めて、横浜駅で根岸線に乗り換え二駅。駅北口の西側に出ると、すぐ目の前に地下商店街『マリナード』への入口。途中にあるホームレス通路を横目に、二階分を深く潜りマリナードを前進。途中、商店街は右に折れ曲がるが、左に広がる『マリナード広場』へ歩を進めて地上へ。するとそこはもう、明るく輝く『イセザキ・モール』の入口なのである。早速モールを西進し、『有隣堂』や『松坂屋』跡地を通過。ワンブロック進むと、その終わり右手に「ブックオフ」が出現。そのまま視線を先に向け、二階部分に流して行くと、「ブックオフ」の明るさにはやや劣るが、それでも輝く『古書』のネオンサインに釘付けとなる。ここは『神奈川県立博物館』横にある「誠文堂書店」(2010/02/28参照)が、元々入っていた店舗なのである。移転後に、大船からこれも移転して来た現店が入居。そのため、素敵なインターナショナル風低層雑居ビル二階の窓には、未だに『SEIBUNDO BOOKS』の文字が大きく残っている…う〜ん、横着と言うか無頓着なのか?せめて剥がせばいいのに…。モール側に二階への階段があり、その入口上部に二階への誘導看板。路上には立看板が出ているが、これも前店の物をそのまま使用しており、店名やジャンル部分に紙が貼り付けてあるだけの処置…光ると元の文字が丸見えになり、重なり合って判読が困難に!三階まで一直線に延びる怖い階段を、コトコトと二階へ。店名が紙で貼り付けられた自動ドアが開くと、そこは広く棚が並び立つキレイな店舗の横っ腹。すぐ左横に帳場があり、エプロン姿のご婦人が静かにキリッと店番中。壁際・窓際はすべて本棚で、モール側に背中合わせの横向き棚が三本、反対側に背中合わせの棚が四本縦に置かれている。モール側の本棚は、下の収納引き出しがすべて半開き状態になっており、中の本をしっかりディスプレイ中。また奥の壁棚&左壁棚前には、腰辺りまでの本の壁が緻密に築かれており、壁棚の下部もしっかり見える親切設計となっている。まずは右のモール側スペースから。入口右横の壁際には、大判ビジュアル本・豪華美術本・美術ムック・日本美術・仏像・神社仏閣・書と並び、右の窓際には大判ビジュアル本がズラリ。手前第一通路の通路棚は、美術・西洋絵画・建築・デザイン・浮世絵・民藝が収まっている。第二通路は、手前側に映画・伝統芸能・東京・風俗・登山・スポーツ、奥側に講談社学術文庫・ちくま文庫・旺文社文庫・教養文庫・日本純文学文庫・音楽関連文庫・時代劇文庫・鎌倉・横浜・食となっている。第三通路は、手前側に海外文学文庫・海外ミステリ少々・大量の岩波文庫・中公文庫、奥側に東洋文庫・聖書・新書・古い新書・洋書。最奥通路は、通路棚に動植物とノンフィクション、奥の壁棚には科学・天文学・日本文学評論・詩句集・古典文学・アジア・中国文学・民俗学・近現代史と並び、左側ゾーンに突入。と言うわけで続いて左側へ。右端の中央通路に面した棚にまずは音楽、その裏の第二通路はヨーロッパ文学と幻想文学が左右から迫る。第三通路は英米文学と世界文化&風俗、第四通路は教育・キリスト教・哲学・思想が並んでいる。左端通路は、通路棚に政治学と社会学、壁棚に箱入り本を中心に歴史本がミッシリ。帳場の左横は辞書棚となっており、帳場周りにも本の山とプレミア本ガラスケースがある。硬く、ビシッと硬く、知が美しく凝固しているお店。お客さんもキチッとした年配の人が多く、目の前の「ブックオフ」との棲み分けを感じさせてくれる。ここに入ると、人間には学ぶことがあり過ぎることと、すべてを学び切れないことを思い知る。私はせめてその端っこだけでも齧ろうと、店内をネズミのようにウロチョロ…あぁ、ちょっとご婦人にマークされてるかな…。値段は基本高めだが、よく探すとちょっとジャンルから外れた本には安値もあったりする。ご婦人にビシッと精算していただき、コトコト階段を下りて外へ。再び地下から駅に戻って階段を駆け上がると、人がいっぱいのホームを、長い長い貨物列車が通過中。東京ではほとんど見かけなくなった、至近距離でいつまでも続くコンテナの流れを、ちょっとあっけに取られつつも、感動しながら見送ってしまう。太田出版「コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー/ブルックス・ブラウン ロブ・メリット」を購入。
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2011年01月13日

1/13東京・入谷 大和書店


daiwa_shoten.jpg二ヶ月ぶりの入谷。『出口3』から地上に出て、『昭和通り』を三ノ輪方面へ直進。300mほど進めば歩道橋の下に入り込むので、その足元の細い脇道に入って東南に進む。すると道はグキッと東に折れ曲がり、広い通りに。この辺りはスクエアな街路に沿って、大小様々なビルが整然と建ち並び、静けさを満々と湛えた地区になっている。ビルの谷間に陽は届かず、寒い風がピュッと吹き抜けて行く。そんな通りをワンブロックも進まぬうちに、右手にビルに挟まれた細く小さなビルに青い日除けが…古本屋さんだ。店内は煮しめたようなカーテンが開かれ、暗いが奥にボンヤリと明かりが点いている。営業中なのかどうか不明だが、ガラス窓からは店内の様子が丸見えなので、人通りが無いのと店内に人影が見えないことをこれ幸いに、ササッと店頭に近寄って、小手をかざしてガラスの向こうを透かし見る。縦長な店内で、両壁は本棚のコンクリ土間。大きなワゴンが真ん中に…うわっ、ワゴンじゃない。荷台付きの軽自動車だ。お店の中に軽自動車が、頭から突っ込んでいるのだ。その荷台には漫画雑誌がドサドサ入っている…ちょっと古紙回収業者的な印象を受ける。左壁棚は色褪せたコミックがズラリ。80〜90年代の青年劇画が中心。右壁は上部にこれも色褪せた少年コミックが並び、下部には新しい漫画雑誌・時刻表・附録付き雑誌・ムックなどが横積みされている。右側は比較的奥の方の棚まで見えているが、背の様子を見るとやはり漫画のようだ。左壁の奥は軽自動車で見ることは叶わない…取り合えず、視界に入る本で欲しい本は見当たらないようだ。何か引っ掛かれば、中に入る取っ掛かりになるのだが…。軽自動車の屋根の向こうで、明かりの点る奥の棚には、単行本らしきものが並んでいるようだが…ちょっと入れないなぁ。と言うわけで、情けないことに今回は敵前逃亡。つまりは怖気づいたのだった。ガラスの前で一礼して、店頭から素早く遁走。帰路、せめてもの罪滅ぼしに新宿「ジュンク堂」で「村野藤吾建築案内」(新刊)を、阿佐ヶ谷「千章堂書店」にて「東京人2001/2新東京文学散歩」「東京人2008/1神田神保町の歩き方」を購入する…あぁ滅ぼせてない…。
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2011年01月12日

1/12東京・北千住 おたけちゃん書店


otakechan.jpg西口を出たら、目の前の賑やかな商店街『きたろーど』に入り込んで、西へ進んで行く。巨大な『日光街道』を『北千住駅入口交差点』で突っ切ると、道路は広いが妙に古く寂しげな商店街の『北千住昭和会』。ここもひたすら西へ進んで行く。駅から一キロ弱来ると、『墨堤通り』に交わる『千住龍田町交差点』。五本の道が交錯しており、南側を見ると一気に三本の大通りが視界に収まるので、魚眼レンズで見たような楽しい風景になっている。そんな交差点に別れを告げて、左右が低地になり、文字通り堤の如き通りを北西に向かう。800mほどで、荒川と隅田川に挟まれた『千住桜木町交差点』に到着…ふぅ。ここより『尾竹橋通り』に入り南西に進むと、『千住桜木バス停』前に目的のお店を発見。周囲の街並みからちょっと浮き上がった、派手な意匠が目に沁みる。外壁は緑で、軒に鮮やかな青瓦。壁には看板が縦に二つ重なり、『尾竹橋古書センター』『ビデオ』の文字。軒の弛んだヤクルト色の日除けには、変わった店名と共に『いい絵本ありますよ!』の威勢の良いキャッチが踊る。部屋状になった暗い店頭には、児童文学と絵本が溢れ、それに右壁を廉価コミックが覆っている。絵本類は新刊の雰囲気で、左壁のガラスケースにプレミア絵本が飾られている。奥へ進んで、やけに横幅のあるサッシをガラガラガラガラと開け、一段高い店内へ。そう広くはなく、通路にはダンボール箱や本が積み上がっている。壁際は本棚で、真ん中に平台付きの背中合わせの棚が一本。入口左横には薄いガラスウィンドウと棚あり。右側通路と奥の帳場周りの棚は、ビニールに梱包された絵本・技術書や横積み本ばかりで、古本屋さんと言うより、まるで問屋さんのようである。新刊特価本が多く含まれているようで、児童文学と絵本の古本が少々。ここで左側通路から、エプロン姿のご婦人が姿を見せ「いらっしゃいませ」と挨拶。壁に手をついて身を寄せ、帳場への道を譲る。ご婦人は無事に帳場へ、私は左側通路へ。入口横のケースには「アニマル1」などの古い漫画冊子とプレミア絵本がディスプレイ…川崎のぼる度高し!その横の棚には、写真集や何の変哲も無い普通の地図が並んでいる。足元に迫る大量の古い「少年マガジン」に気を付けながら、通路に入り込む。おぅ、こちらの方が古本屋さんっぽいな。通路棚には、盆栽・スポーツ・格闘技・釣り・歴史・警察・アウトロー・一般文庫少々・時代劇小説&文庫・ノベルス。壁棚は、文学・文学評論・ノンフィクション・映画・野球児童入門書・新書・絶版漫画・官能文庫・アダルトなど。通常の古本屋さんとは、趣きを異にするお店である。古本は少し停滞気味だが、絵本の動きは活発。値段は安め〜ちょい高と様々で掴み難い。本の山を挟んでどうにか精算。ご婦人は袋を取り出すのに一苦労している。そして後で気付いたのだが、本に貼られた値段札には「健文堂書店」とあった…「尾竹橋古書センター」「おたけちゃん書店」「健文堂書店」と、三つの名が入り交じるこのお店は一体…!?三和出版「悪魔のキューピー/本堂淳一郎」を購入。
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2011年01月10日

1/10千葉・飯倉 クルクル


kurukuru.jpg千葉駅から総武本線に乗り換え、停車する度に寒風の吹き抜ける一向に暖まらない車内で身を縮めながら、房総半島の付け根を進む。列車は枯れ草色の凍った水田に、ペカペカと反射光を投げ掛けながら走り続ける。成東駅でさらに乗り換えた電車から降りると、風の強い無人駅。小さなロータリーには数台のタクシーが停まり、右手には低い灌木に囲まれた竹林が広がっている。寂しい…自分で来ておいてなんだが、かなり寂しい。ロータリーから線路沿いに東北へ進むと、すぐに大通り。北西へ進路を採り、緩い坂を上って行くと『飯倉交差点』。クロスしている『国道126号』に入って、再び東北へ。100mほど進んで道なりにカーブして行くと、ほぉ!前方に『本』と大書された大きな看板!予想に反して大きなお店で、リサイクル古書店のようだが、ちゃんと営業しているようだ。背後に迫る杉山の前に、箱型の大きな建物が建っている。左端は美容室で、後の3/4が古本屋さんらしい。軒には巨大な店名看板、下は一面がガラスウィンドウで、青いフィルムと様々な色褪せたポスターが貼られている。出入口左側にはアーケードゲーム、右側には立看板・ガチャガチャ・自販機が置かれている。戸をグイッと開くと奥にもうひとつ自動ドアがあり、ここはコミック揃いの山に囲まれた温室状の世界。二歩進んで扉がンガァ〜っと開くと、広く天井も高く横長な世界。視界は派手なコミックでドバドバと埋められて行く。入口右側に広い帳場があり、白髪を束ねた逞しいおばさんが、本の整理をしながら「いらっしゃいませ」と店内に声を通す。周りはコミックばかりなので、取りあえず入口前に陣取る二台の安売りワゴンを覗いてみる。ちょっと古い単行本ばかり…むっ、大した本ではないが、やけに古い本も混ざり込んでるなぁ…これは期待出来るかもしれない。店内を素早く精査し、正面奥の通路に古本が集められているのを察知。ズカズカと接近する。お〜ぅ、これは明らかにリサイクル古書店とは異なる棚造り!何でこんな田舎に古い本が輝いて並んでるんだっ!帳場から直進して来た中央通路を境に、右に児童入門書・児童書・古い「明星」・古い少年少女漫画雑誌・漫画の描き方・アニメムック・絶版プラモデル・特撮ムック・ゲーム攻略本が並び、かなり特徴ある空間を造り出している。左側の方が通路が遥かに長く、壁際に時刻表・映画・古い「キネマ旬報」・タレント・学年誌・音楽・漫画評論雑誌・SF雑誌・建築・天文学・戦争・文学評論・童話・宮澤賢治・思想・学生運動・宗教・工芸・日本刀・城・民俗学・美術などが収まり、古い本が多いため、完全に古本餓鬼モードにチェンジしてしまう。手前の通路棚には、時代劇文庫・日本文学文庫(当然絶版アリ)・辞書・新書・ノベルス・犯罪・ハヤカワポケSF&ポケミス(ポケSFの方が量多し)・海外文学文庫・女流作家文庫・雑学&教養文庫・ティーンズ文庫・ラノベ・ジュブナイルが、表裏に並んでいる。左壁の奥半分にも古本が並んでおり、千葉&房総関連・江戸風俗・鉄道・交通・古銭・囲碁・将棋・実用・動植物・園芸・自然など。プハ〜ァ、店名でフェイントされ、外観に油断して、完全に不意打ちのノックアウト!中々見応えあり・探し応えありで、ピリピリと電気の流れる古い本が所々に!雑誌とビジュアル本にも古いモノが多く、隅から隅までジックリ楽しめます。値段は安め〜普通で、プレミア値の付けられた本もあり。私は散財し過ぎぬようにと、どうにか二冊に絞り込んで帳場へ向かう。そこでは本の状態をしっかりと説明する、確かな応対。あっ、帳場横も良く見ると絶版漫画が集まったりしている。と言うわけで、驚きと喜びを胸に携え、意気揚々とお店を引き上げる。ところが駅に戻ると、電車は一時間に一本で、しかも見事に一時間後!仕方なく近くのコンビニでパンを買い、誰もいない待合室でムシャムシャ。…こんなこともまた、ツアーの醍醐味ではあるのだが…ムシャムシャ。地人書館「日本建築技術史/村松貞次郎」光風社書店「小説 竹久夢二/熊王徳平」を購入。
posted by tokusan at 18:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする