2011年02月28日

2/28東京・梅屋敷 ブックアニマル 梅屋敷店


book_animal_umeyasiki.jpg典雅な名前を持つ駅だが、降り立つと庶民感覚満載の街であった。今日の目的は2011/01/07に訪れた寂しきチェーン店「ブックアニマル」の片割れ、そのもう一店の探索である。改札を抜けて東側の『第一京浜』に出ると、すぐに『梅屋敷駅前交差点』。対岸にはビルの谷間に潜む『梅屋敷東通り』商店街の入口が見えている。信号が変わると同時にそこに踏み込んで行くと、道はすぐ二手に分かれる。東へ延びる道を選択し、幌や日除けを大きく張り出した、バザールの如き商店街を進むと、左手にあの動物のイラストを掲げたお店が見えて来た。頭上では電線が路面電車の架線のように重なり合っている…。そしてその店頭は、もはや『ブック』や『本』の文字が無ければ古本屋さんには見えず、丸っきりのカードorゲームショップである。むっ?あのウィンドウの真ん中に入る青と黄のラインは…こりゃ元は「ブックマート」らしいな。ふ〜む、チェーンから抜けたお店を、次々とアニマルチェーンに引き入れているのだろうか…?自動ドアから中に入ると、棚が混み合う見通しの悪い店内。何処か遠くから「いらっしゃいませ」の声が聞こえた。左端通路は、カラーコピー機とコミック棚。入口右横はカード類のガラスケースやDVD。真ん中通路に文庫が見えているので、何はともあれそこに進む。右に通路を挟んで、日本文学文庫と児童文学。左にはラノベと時代劇文庫。通路奥には、普段は店頭に出ているであろう、100〜300円単行本棚と100〜150円文庫棚が、窮屈そうに押し込められている。一本右横の通路奥側も古本コーナーとなっており、ポケットのような小空間に、新書・雑学文庫・ノベルス・日本文学・句集(何故か多め)・ミステリ&エンタメ・海外文学・エッセイ・ノンフィクション・サブカル・実用などが固まっている。新しい本ばかりだが、並び&品揃えは中々しっかりしており、最新刊もがっちり確保されている。値段は定価の半額前後。棚前に放置された天板の無いスチール棚の外枠から頭を抜き、右奥の帳場へ向かう。するとその会計場所も、スチール棚の外枠で作成されている…きっと好きなんだな、この棚が。文春文庫「放送禁止映像大全/天野ミチヒロ」を購入。
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2011年02月27日

2/27東京・下井草 大村書店


omura20110227.jpg風邪は回復の方向に向かっているが、まだまだ半快と言ったところ。しかし、あるひとつの情報が、私を寝床からベリッと引き離す!下井草の「大村書店」(2008/09/19参照)が今月末で閉店してしまうと言うのだ!…今月末?今日と明日だけじゃないかっ!慌ててノタノタと起き上がり、近所なのを幸いに自転車でノロノロ急行。何だかすっかり春の陽気になってしまった外の世界に、意味無くホッとしながら下井草へ。お店の前にたどり着くと、そこには確かに『閉店のお知らせ』の紙が大きく貼り出されていた。諸般の事情により二月末日に閉店し、それまでの間は店内の本が三割引と書かれている。お店を自分なりの方法で見送るために、いざ店内へ。棚をゆっくりじっくりと眺めながら、通路をジリジリと移動して行く。帳場では白髪のおばちゃんが、大きなクロスワードを机いっぱいに広げて解読中。もうすぐ閉店と言う緊張感は何処にも感じられない、いつも通りの古本屋さんの風景である。奥へ奥へと進んで行くと、左端通路の奥にハンチングを被ったご老人がひとり。私と擦れ違うようにして帳場に向かい、「じゃ、これで会えなくなるね」と声を掛ける。おばちゃんは「閉めてもシャッターは半分開けて、中で仕事してるから。近くに来たら寄ってくださいね」…おぉ!古本屋での惜別の言葉!悲しく、私には無関係な他人の会話だが、ちょっとだけ感動。感動しながら、微熱で少し目を回しつつ二冊選び、今度は私が帳場へ。そして計算機での割引精算中に「お店は今月で閉められちゃうんですか?」と問うと、「ええ」と返答…会話終了。まぁ常連でもないし、数回しか来てないので、私とこのお店の関係を如実にあぶり出した会話と言えよう。兎にも角にもお疲れ様でした。しかしこれで西武新宿線沿いでは、先に上石神井の「ノア書房」「碩文堂書店」が姿を消し、今回の「大村書店」の閉店で、その古本屋地図がずいぶんと寂しくなってしまった。仕方ないこととは言え、切ない出来事である。駿河台書房「現代ユーモア文学全集12 乾信一郎集」ペヨトル工房「夜想9 暗黒舞踏」を購入。
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2/27神戸追記


tor_road.jpg「水枕ガバリと寒い海がある」と言う西東三鬼の俳句がある。病時を元に結晶化させた句なのであろうが、知った瞬間、この十七文字に心を撃ち抜かれてしまった。私は幼少時に高熱を出すことが多かったので、ほぼ水枕がマイ枕として存在していた。赤茶色いゴム製の、クナクナした枕に水を入れ、それをタオルで巻いて熱い頭を始終乗せていた。柔らかく沈む水枕は、寝返りを打つ度に、その形を変え『ガバリ』と水の移動する音を、耳と頭蓋に直接響かせる。そんな高熱の記憶と共にあった音声が、この句を見た瞬間、鮮明に甦ってきたのである。おぉ!西東三鬼は、このたった十七文字で、あの苦しんだ高熱の日々と世界をつなげてくれたのだ!と、私が秘かに感謝している彼には「神戸」「続神戸」と言う、実体験を元にしたであろう短編小説群がある。第二次大戦中、東京から遁走して来た作者が、神戸の『トーアロード』沿いにある『奇妙なホテル』に止宿し、下宿人や飛び込んで来る、ホテルに負けず劣らずの『奇妙な人たち』と交流するお話である。私が大晦日&お正月に神戸で古本屋巡りをした時に、泊まったのが『トアロード(現在の表示板はこの表記で、作品内ではトーアロードとなっている)』のすぐ近くであった。無論そのホテルは、ビジネスホテルとシティホテルを合わせたような現代のホテルだったので、往時を偲ぶような訳にはいかなかった。が、数秒も歩けば、そこは『トーアロード』の下!山に向かって真っ直ぐに伸び上がる坂道!イナガキタルホも歩いた坂道!私は道沿いに、朱色に塗られた書割のようなホテルを想像し、二階の窓から頬杖をついて、坂道を見下ろす三鬼を必死に幻視する。イメージが固定したところで、それらの想像を携え、当時の人物になったつもりで、当時の角度のままであろう坂道をしっかり踏み締めながら、山の方へ上がってみる。時間を遡るように、じっくりとゆっくりと…。それから二ヵ月後の現在、今の私は昨日の悪寒の予感が的中し、見事に熱を出してしまい、あわれ床の中。しかし頭の下に水枕の姿は無く、『ガバリ』の音を頭の中で再生し、エアー水枕で熱に対抗…ガバリガバリ…。
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2011年02月25日

2/25東京・南砂町 古本 たなべ書店 本店


tanabe_shoten_honten.jpg東西線で西から東へ。東西線独特の薄汚れた感のある地下ホームから、東改札口を経て『2b出口』から地上へ。暖かい陽光の中を風が吹き荒れている。目の前の大通り『丸八通り』を北へ進む。団地と公園に挟まれた道を、春一番に立ち向かうように進む。公園を過ぎると、右には「たなべ書店 駅前店」(2009/12/24参照)の大きな電飾看板がピカピカ。しかしまずはそのまま通り過ぎて、『元八幡通り』を横断しつつ、西側の歩道へ。さらに北に進み、歩道にはみ出した植木を過ぎると、大きな古本屋さんの日除けが見えて来た。おぉ、その店構えは駅前店とそっくりだな。細長いマンション一階の店舗で、良く見ると脇道に面した側壁はすべてシャッターとなっている…あれを全部上げたら一体どんな光景に…。通りに面した店頭は、賑やかな100均壁棚で構成されており、文庫・コミック文庫・廉価コミック・コミック揃い・新書・ノベルス・単行本が収まっている。面白いのは地図箱&地図棚。首都圏&各都道府県が色々取り揃えてあります。『映画博物館』のプレートがある入口を潜ると、薄暗く奥深く、細く高い棚が縦に連続する店内。入口左横の開放的な帳場では、店員さんがテキパキお仕事中。その周囲には貴重な古い映画パンフが多数飾られ、左の映画パンフ棚・児童書・青年漫画・漫画全集・絶版漫画・「ガロ」などへと続いて行く。入口前の棚脇には『文庫・単行本は駅前店』の大きな表示板あり。入口右横の新刊本コーナーを見ながら右奥に進むと、右端の通路二本に古本が集まっているのを捕捉!後はすべてコミックとなっている。右壁は児童文学からスタートし、絵本・「こどものとも」「かがくのとも」・ビジュアルムック・ゴジラ物を集めたボックス・自然・各種雑誌と続いて行く。通路が狭く、まるで壁に挟まれているようで、本の背は少し見難い。左側には美術・書・大判ムック・写真集・美術図録・辞書・辞典・宗教。奥壁の官能文庫&新書をザッと見てから、奥側から二番目の通路を見て行く。右側は陰陽道・宗教・文化・サブカル・ノンフィクション・風俗・アウトロー・映画DVDが並び、歴史・時代劇小説・日本古典文学(古い本あり)&古典文学全集・文学評論・俳句・文学アルバム・日本近代文学(ここも古い本あり)・「日本名随筆」と見て行くと、いつの間にか入口の前。左壁は入口側から、出版&本&古本(このコーナーは横に長く続き『出版博物館』と名付けられている)・民俗学・建築・食・カメラ・写真・登山・中国文学・村上春樹・東京・江戸・映画・落語・音楽・アイドル系写真集となっている。通路をズラズラと進みながら、奥へ奥へと入り込んで行くのは、中々に楽しい。棚は良い水準を保ち、しっかりとしている。値段は普通。精算を済ませ、続いて駅前店へ行こうと思ったのだが、何だか悪寒がするので、大事を取ってそのまま帰ることにする。…せっかくの気持ちいい春一番なのに。何だって言うんだ…。岩波新書「東京の美学/芦原義信」光文社文庫「遠野物語/森山大道」を購入。
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2/24東京・神保町 古書がらんどう 錦華通り店


garandou.jpg今日も忙しく過ごしてしまい、午後から届け物あれこれ。すべてを配り終わり、終着点の飯田橋に照準を合わせて神保町に出向く。何となく、雨が降ったり止んだりの本の街をブラブラ。すると『錦華通り』で、ひとつのお店が消えてしまったのに気付く。何と嘆かわしいことかっ!と悲嘆に暮れようとしたところ、扉の貼紙が目に入る。おぉ!どうやら歩いて20秒の場所に移転したようだ。そのまま地図の矢印に引っ張られるように、すぐ脇のビルの谷間を西に進む。夏場はよく猫が路上に寝そべっている通りで、完全なる都会のエアポケット的空間である。道を抜けてちょっと大きな通りに出ると、指し示された場所は、「くだん書房」「カスミ書房」(共に2009/06/19参照)の入った、あの古く暗く格好良い『高瀬ビル』であった。路上には以前のお店にあったままの『錦華通り店』とある立看板が置かれている。ビルへの入口を潜り、薄い階段をクルクル上がって二階。そこは暗闇…おかしいな?並ぶドアの社名プレートを確認して行く…占い屋に印刷会社にトイレ…?間違えたかな?一旦外に出て手掛かりを探すが何も掴めない。ここであきらめてもよかったのだが、私は古本屋に関してだけはしつこいタチなので、再びビル内の暗い二階廊下へ。う〜む、と奥に進むと、右奥にもうひとつドアがあることに気付いた。ドアの上のガラスを見ると、そこにはしっかりと店名が!ここか。しかし営業しているのだろうか?と逡巡していると、そのドアが内側からガチャリと開いて、廊下に光を投げ掛ける!どうやら廊下を行き来する、私のキュッキュッと響く足音に気付き、様子を見に来たようだ。と言う訳で、マスク姿の女性と鉢合わせ。私は間抜けにも「あぁっ!ここがお店だったんですね」などと言ってしまう。「そうなんですよ。ちょっと催事があったのでゴチャゴチャしてますけど、それでもよろしかったらどうぞ」と招き入れてくれた。お言葉に甘えて、床に置かれたラックを跨いで店内へ。中は正方形でこじんまりしており、以前のお店より大幅に狭くなった。「以前はお店は向こうでしたよね?」と聞くと、「そうです。でも催事が増えたのと、後『三省堂』に棚を出してるので…そうそう」とのこと。左手前1/4が帳場スペースで、左右の壁は下に低い棚が置かれ、その上に木箱が積み上がったカタチ。正面奥は十個ほどの木箱が積み上がる。帳場周りにも木箱やカラーボックスあり。右壁には日本文学・美術&民俗系文庫・映画・民俗学・三角寛・工芸・民芸・玩具・写真・日本建築・エッセイ・随筆・絵本。帳場周りには、民俗学系新刊本(宮本常一多し)・文庫・歴史&民俗系新書など。左壁には日本建築・アイヌ文化・宮本常一・渋沢敬三・谷川健一・民俗学・農耕文化・民話・日本各地などなど。正面奥には、絵葉書・写真・古い観光絵葉書セット・カルタ・ビジュアルムック・旅・紀行など。とにかく民俗学・郷土文化に強いお店である。古めの本も多く、宮本常一への傾倒は大いに賛同!値段は普通〜高め。本を手に帳場に声を掛けると「どうもすみません、ありがとうございます」と恐縮される。「こちらこそお邪魔しました」と恐縮返し。ちなみにこのお店、実は支店で愛知に本店がある。いつの日にか訪れてみたいものである。三一書房「わたしの民俗学/谷川健一」を購入。
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2011年02月23日

2/23東京・学芸大学 ecoBOOK学芸大学店


ecobook_gakugeidaigaku.jpg昨日に引き続き忙しく過ごす。学芸大学で所用を済ませた後、息抜きのつもりで駅西側の「流浪堂」(2009/01/16参照)から「ひらいし」(2009/11/01参照)へ流れる。ところがその途中、「ひらいし」の近くにあった「ブックマート」が違うお店になっているのに気付いてしまう。ここ最近、ジワリジワリと撤退して行くブックマートの思惑は何処に…?あれ?でも前からこうだったんだっけ?やけに年季が入ってるしなぁ…いかん、記憶が判然としない。ブックマートだったのは覚えてるのだが…。このまるっきりコンビニのような外観のお店は、どうやらチェーン店のよう。私はまだ足を踏み入れたことが無いので、店頭の100均文庫棚&ワゴンを眺めてから店内へ。中は縦長で、内装からはチェーン店共通の雰囲気は感じ取れない。入口付近には、トレカのガラスケース・コミック・ゲームソフト・最近刊本などが集まっている。古本は真ん中の二本の通路に集まっていた。レジ横の左側通路へまずは進む。裏にアダルトスペースを備えた左側には、児童文学・女性関連・ミステリ&エンタメ・ノベルス・新書と続き、奥のアダルト入口脇にBLノベルスやラノベの棚あり。右側は細かくジャンル分けがなされ、ビジネス・政治社会・教育・自然・宗教・自己啓発・スポーツ・タレント・ノンフィクション(割と充実)。新しめの本が中心のリサイクル店的棚である。奥の雑学文庫・ノンフィクション文庫棚を見てから、右側の通路へ。左は日本文学文庫・右が時代劇文庫、入口側に100均棚もあり。…うーむ、何かがおかしい…。品揃えはしっかりしており、キレイな棚造り。よく見ると、同じ本が何冊も並ぶところもあり、下に平積みされた文庫にもそこかしこに同様の傾向…帯がしっかり付いているものも多い…まるで新刊書店のようだ……そうか!本がキレイ過ぎるんだ!まるで一度も人の手に触れたことのない、ピン札のような文庫がズラズラと並んでいるのだ!こりゃ一体どう言うことなんだ?これじゃあまるで特価本のお店ではないか。このお店はどんな仕入れルートを持っているのか…?値段は定価の半額ほど。ナゾを抱えながらレジにて精算。全店共通の割引券を貰う。…他のお店は何処にあるのだろうか?そしてこの割引券、何と「ブックアニマル」(2011/01/07参照)と寸分変わらぬレイアウト!あぁ、リサイクル古書店のチェーン店は、冥府魔道の迷い道…。扶桑社「マンガけもの道/岩井道」を購入。
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2011年02月22日

2/22東京・早稲田 江原書店


ehara_shoten.jpg今日は何だか無闇に忙しいので、移動中の早稲田から高田馬場へのルートを利用してツアー。『西早稲田交差点』近くの『ブックス・アルト』(2010/11/17参照)のちょっと先にある、気になっていたお店に向かう。二度ほどタイミングが合わずにシャッターを眺める破目になったが、おっ!今日は開いている!マンション一階の間口の狭いお店で、入口上には飛び出た壁看板と、良く見ると本がモチーフの店名看板。店頭には十三箱の安売りダンボール箱と、大型本の収まる棚がひとつ。文庫・新書・洋書・単行本・全集端本など。中に入ると、表から見た感じより広い印象で、左側が少し広がっている。先客がひとり。壁際は本棚で、真ん中に低めの背中合わせの棚が一本。奥に帳場があり、パソコンを前にした花森安治的なご婦人がひとり…やけにチラチラと射抜かれるので、少し警戒されているようだ。表情を固く引き締めて、後ろ手で棚に正対する…一応害意の無さを示したつもり…。右壁は端の大判ビジュアル本棚から始まり、戦争・映画・宗教・海外文学文庫を中心に日本文学文庫と教養系文庫、そして社会・世界・歴史・宗教・思想・哲学の学術本が続き、帳場横の下段の一部に古い文学本や句集・ポプラ社のホームズシリーズなども。帳場の背後は辞書棚となっている。向かいの通路棚は、積み上がったダンボールに距離を取らされるも、海外文学文庫中心の日本文学&教養系文庫・登山・推理小説文庫を確認。ここで新たに入って来たお客さんとぶつからぬようにして、左側通路へ。左壁は洋書・大判ビジュアル本・政治・社会・都市・文学評論・日本文学・古典文学・民俗学・海外文学。向かいは、今度は未整理本の山に阻まれながら、新書・ハヤカワポケミス・推理小説単行本を確認。文庫は海外文学が多めだが、絶版文庫を豊富に含んで探し応えあり。ジャンルは少し滲み気味な展開。単行本は学術書を除けば文学が充実。古い本もヒョコヒョコ。値段は文庫は安めだが、単行本は高め。相変わらず時々放たれる視線に貫かれながら精算。外に出て高田馬場方面に向かうと、早大生の下校の行進に巻き込まれる。思い通りにならぬ歩行に嫌気が差し、車道に飛び出して端っこをスタスタ早歩き。毎日新聞社「荷風思出草/永井荷風」講談社文庫「悲しき南回帰線 上・下/レヴィ・ストロース」を購入。
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2011年02月21日

2/21東京・奥沢 古書 ふづき書店


fuduki_shoten.jpg大手町で一仕事終え、都営三田線で目黒を過ぎて南へ。駅を出ると南側の小広場。そのまま駅前を西に進むと、道は大きな病院と古い商業&公共複合施設の狭間。しばらく進み病院脇を南に回り込むと、大きなスーパーがヌッと姿を現し、その東側対岸に古本屋さんの黄色い日除けを発見!今日のお店は難敵で、キリスト教関連書の専門店なのである。西荻窪「BOOKS 待晨堂」(2009/11/28参照)で体験済みとは言え、いやもう太刀打ち出来ないのは判っております。しかし!しかし中に入らねばっ!と、広く採られたエントランスに立ち、家と合体したような店舗のサッシをスラッと開ける。中は細長く、本が所狭しと丁寧に姿勢正しく積み上がっている。通路は、人間が横向きにになって進むのがやっとの狭さ。壁際窓際はすべて高い本棚で覆われ、真ん中には前後に背中合わせの棚が一本ずつ設置されている。手前右側通路と、奥左側通路は行き止まりになっている。右奥の本棚と壁の隙間に帳場があるらしく、店主の半身がチラッと見えている状態。閉塞感満点な店内には、薄く荘厳な雰囲気のラジオ番組が流れている…。まずは左の窓際を見ると、そこは文庫・新書の棚なのだが、ものの見事にキリスト教関連で埋め尽くされている。見たことの無い出版社の本が多く、これは何かありそうだぞ、とすべてに目を通してみるが、もちろん私とクロスする本など見つかる訳も無く、キリスト教の波を頭から被るのみ…。その後に続く単行本・箱入り本に目を移してみても、一分の隙も無いキリスト教の棚!棚!棚!入門・歴史・教会・教会生活・信仰・伝道・内村鑑三・シモーヌ=ヴァイユ・聖アウグスティヌス・聖人・聖書・イエス=キリスト・宗教美術・原始キリスト教・倫理・思想・哲学・人物評伝などが、ズラズラドシリドシリ…。古本屋を巡っているのでなければ、今の所、私には用の無いお店である。しかし、整頓され丁寧な並びを見せる棚からは、静かなる情熱が流れ出しており、上質な古本屋さんであることを感じさせてくれる。あぁ、何故私は、こんな宗教本の山の隙間に、立ち尽くしているのか…。そんなに専門的ではない、聖書の地を旅する本を買うことにして、奥の帳場へズリズリ進む。するとそこには頭にタオルを巻いた、松本零士風オヤジさん。確実にエデンの園への闖入者である私を、胡散臭げにチラ見しながらも、丁寧に精算していただきました。おぉ古本よ、ハレルヤ!東京布井出版「藤林益三著作集6 聖書紀行」を購入。
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2011年02月20日

2/20神奈川・平塚 弘明寺書店


komyoji_shoten.jpg湯治客に揉まれながら伊東まで出向いたのに空振り…大分へこむ。伊豆半島はこれ以上先に進んでも“古本屋不毛地帯”(南伊東を除く。2010/10/17参照)なので、残されたのは撤退のみ。その逃走経路の何処で、本日のツアーを敢行するか…そうだ、平塚にまだ未踏のお店が残っていたはず!と丸めた尻尾を再び屹立させ、東海道線にて逆戻り…。ホーム西端の寂しい西改札口から跨線橋へ。北側の『平塚市民センター』方面へ抜け、線路沿いに西へ。すると、道路中央に線路を潜る地下道を備えた『ブラザーロード』にぶつかるので、そこを迷わず北進。『市民プラザ前交差点』で西側歩道に渡り、さらに北進。ズンズン進むと、クリーニング屋の向こうに味のある看板がヒョコリ…あれは…『古書』って書いてあるのか?…でも上には『やきそば』ってある気が…と目を細めてさらに近付くと、『古書』ではなく『吉香』で、しかもお好み焼屋さん。馬鹿な見間違いに思わずため息。あれ?でもその隣のお店にあるのは均一ワゴンじゃないかっ!何と、二軒長屋の店舗兼住宅、お好み焼屋の隣が目指すお店であった。日除けはあるが店名看板は何処にも無し。店頭窓ガラスには平塚ベルマーレのポスターと共に、マジックで店名が小さく書き込まれた『本をお売り下さい』のポスターが貼られている。二台の店頭ワゴンには100均文庫が詰まっており、左の空の上部棚部分には、小さく店名が画鋲留めされている。カラリと中に入ると静寂の店内。木目の見える天井板、キラキラ光る砂壁、靴底で磨かれたコンクリ土間…うむぅ、いいじゃないですか!壁際はぐるっと本棚で、真ん中に平台付きの背中合わせの棚が一本。お店自体は狭いのだが、奥にぽっかり口を開けた住居部分が、あまりにも堂々としているので、広く見えないこともない。そしてそこには座椅子に寄り掛かった、やせぎすの壮年店主がひとり。大村昆並に眼鏡がズリ下がっている…。右壁はミステリ文庫から始まり、ミステリ&エンタメ・時代劇文庫・ノベルス・官能文庫・歴史・日本文学(新潮社の純文学書き下ろし箱入り本がドッサリ)と帳場横まで続く。向かいは女流作家の時代小説がズラッと並ぶと共に、小版のアダルト雑誌が最下段を占める。こちらの右側通路は、棚下・平台共にアダルト雑誌が蔓延。また、真ん中棚の棚脇入口側には、新書・講談社文芸文庫がちょっと並んでいる。左側通路は、壁際に全集類・戦争・句集・文学評論・文学研究・日本文学・エッセイ・随筆、そして帳場横に美人画のビジュアルムックが並ぶラックあり。向かいは、ノンフィクション・政治・社会・本・出版、そして平台に一般文庫が収まっている。日本文学・歴史・アダルト・一般ミステリが主軸のお店である。その並びは凪いだ海のように静謐でなめらか。基本はあくまでも街の古本屋さんである。値段は安め。私は本に付いた蜘蛛の巣を“フッ”と吹き飛ばしてから帳場にて精算。店主のギラリと光る金の指輪が、頭の中に印象深く刻み込まれてしまう。TBSブリタニカ「算学奇人伝/永井義男」を購入。
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2011年02月19日

2/19神奈川・黄金町 博文堂書店


hakubundo_shoten_isezaki.jpg今日は夕方から横浜・中華街でお仕事。昨日同様“ついでのツアー”と言うことで、行き先を黄金町に決定する。高架ホームから線路下の駅舎に下り、南側へ。すぐの西側の通りを南へ歩き、反り返った『栄橋』で緑色の大岡川を渡る。少しごちゃついた裏町を進み、三本目の脇道右手・セブンイレブン横にお店を発見する。『伊勢佐木モール』の延長線上にあるお店で、点在し連続する古本屋さんの、西側しんがりである。小さなビル一階の店舗で、軒には青く大きな日除け看板、その下にはピカピカ良く光るガラスサッシ。店頭には左右に二台の木製ワゴンが置かれている。車道際にはボロボロの立看板がひしゃげてひとつ。ワゴンには、上部に単行本と文庫本がぞんざいに山積みされ、二冊100円。下にはエロ本やレディースコミックが積み重なっている。そこに群がるのは、キャップにジャンバー姿のオヤジさんたち。ちょっと闘いながらワゴンをチェックした後、店内へ。中は昔から連綿と現代に続く街の古本屋さんで、壁際には木製本棚、真ん中に平台付きの背中合わせの棚が一本。すべての棚の足元や平台では、エロ雑誌とエロ漫画が美しく艶やかな姿を晒している。奥の帳場には、ある意味ボーイッシュと言えるおばちゃんがひとり。キャップ&ジャンバー軍団のアダルト攻勢を「これ、DVD入ってないよ」などと軽々と捌いて行く。左の壁際はコミックから始まり、奥に歴史小説・時代劇・ノベルス・ミステリ&エンタメ・歴史・横浜本少々。向かいは時代劇文庫・ミステリ&バイオレンス&エンタメ文庫・官能文庫、それに山岳・麻雀・将棋・囲碁。オッチャンたちと譲り合って、右側通路へ。帳場右横に辞書と古い本が少々。そのまま右壁に学術書・みすず出版本・動植物・昆虫・自然・実用・戦争・雑学文庫と続いて行く。向かいは少しカオス気味で、文化全般・思想・映画・文学評論・科学・サブカル・海外文学が交錯しつつ並んでいる。難しい本が占める一角もあるが、街の古本屋さんの色合いが激しく濃厚なお店である。それはオッチャンたちの激しい出入りにも証明されている!値段は安め。接客も丁寧。この後、黄金町から、長者町→寿町を経由して中華街に到る。横浜は裏側からドキドキしながら見ても、やはり素敵な街なのである。ちくま文庫「奇術のたのしみ/松田道弘」を購入。
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2011年02月18日

2/18東京・神保町 うたたね文庫


utatane.jpg風の強い日。夕方から神保町で打ち合わせ飲みがあるため、迷わずツアー先を神保町に決定する。『白山通り』から『すずらん通り』に入り、ブラブラ歩くつもりで東へ。ところがすぐに、右手一本目の脇道横の、ビル三階にあるお店が気になってしまう。一・二階はアイドル&アダルト系の華やかなお店で、三階の外観は増築されたような感じである。その外壁にへばり付く、屋上の名残りのような鉄柵に、黄色いビニールテント地の店名看板…やはり何だかとても気になってしまう…。『すずらん通り』側にある小さなビルの出入口に近付くと、可愛い女の子たちの写真に負けぬよう、店名や営業時間の黄色い紙がペタペタ…かなり分が悪いですな。階段を見上げると崖のような急勾配が三階まで一直線!何と危険な!転げ落ちたら生命が重大な危機に陥るであろう危険な角度と距離である。そして階段には、一段ずつ交互に二階と三階の案内が貼り付けられている…ここも非常に分が悪い様子。決して踏み外さぬよう、二階を通過してコトコトと三階へ。最上段近くでは、『お疲れさま』『10合目頂上!!』などの労いの言葉が迎えてくれる。そのまま開け放たれた扉から店内に入ると、目の前には早速二本の本棚。安売り棚のようで、一般文庫・新書・コミック揃い・ビジュアル雑誌・心理学系文庫が並んでいる。その左側に乱雑なパソコンデスクの帳場があり、イガ栗頭にマスク姿の青年がパソコン作業に従事している。店内BGMは『ルパン三世』のジャズバージョン。店内は奥行きがあり、激しく細長い。両壁にはビッシリとスチール棚。フロア手前には長いスツールと未整理本の乱雑な塊。フロア奥には長い背中合わせの棚が一本設置されており、最奥には未整理本の山がある。どうやらここは心理学や精神科学に強いお店で、ほとんどがその学術書で埋められている。行動心理学・認知心理学・児童心理学・教育心理学・犯罪心理学・社会心理学…う〜む、心理学がとにかく大量。ほぉ、催眠術まであるのか。中にはソフトな本も混ざり込み、文学評論・日本文学・コミックが並ぶ不思議な棚も。左壁手前には、宗教・社会科学・歴史資料本もあり。値段は普通。私はやはり手近な安売り棚から、一般文庫を無難に抜き取り精算。転げ落ちないよう注意深く階段を下り、『ミロンガ』にてこの文章を一気に書き上げる。よし!時間が余ったので、これから楽しい神保町パトロールだっ!小学館ライブラリー「蝶の島/三木卓」中公文庫「サド侯爵の生涯/澁澤龍彦」を購入。
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2011年02月17日

2/17千葉・白井 21世紀商人白井の館


21century_shonin_shirai.jpg金町をパトロールした後、そのまま常磐線で柏に向かう。残念ながら共に成果ナシ。仕方なく、野田線・北総線と乗り継ぎ未知の土地へ。ホームから橋上駅舎に上がり、肋骨のような橋から南側の広場へ。広大なニュータウン的光景で、空が広くすべてに余裕があり、尚且つ真っ平な街である。谷底の線路と道路を見ながら、真っ直ぐ西へ。単調に500mほど進むと、夕陽を照り返す二つのガスタンクが見え、『白井大橋』の交差点。ここより南に入り込むと、左手に『古』の文字を抱える大きな店舗がチラリズム。あの『古』の下には『本』?…『着』だったらどうしよう…と明度を急激に落として行く郊外の道路をスタスタ。たどり着いて看板を見上げると、そこには『古』の文字だけ…いや、街道側を見るとそこには輝かしい『本』の文字!やった、『古本』だっ!典型的な街道沿いの大型店舗は、一階がスーパーで二階が目指すお店となっている…それにしてもこの店名は奇妙だな。まさかとは思うが『20世紀少年』にインスパイされたなんてことは…。カラフルなチラシ類が乱舞する入口に近付くと、そこには「嬉楽座」の文字…おかしな店名だが、ここはあの大型チェーン店の一店舗と言うことなのか。『千葉県白井の館にようこそ……どうぞ奥にお入りください』の言葉に従い入口を潜ると、右側に二階への幅広な階段が展開。もはや下品と言えるほどに派手な、賑々しいアプローチである。二階に立ってもその状況は変わらず、日常を完全に捨て去った“ハレ”の空間として機能しているのだ!ラックやガラスケースやワゴンや棚が何処までも並び、フィギュア・プレミア超合金・ゲーム(攻略本あり)・トレカ・駄菓子・CD・DVD・ビデオ・アクセサリー、それに古着まで販売されている。私は、間断無く店内に渦巻く轟音の如きBGMと、カラフルな商品とPOPの波に幻惑されながら、古本を求めて奥へ奥へ…。すると右手のコミックゾーン奥の壁際に、古本が並んでいるのが目に入る。良く見ると店内は派手に飾り付けられてはいるが、棚や壁や間仕切りは、日曜大工的に加工されていない木材が所々むき出しになり、違和感+サティアン的な素人建築造作を見せている。壁際には十六本の棚があり、右から50均ハードカバー・最近刊単行本&新書(二本)・ラノベ(六本)・おススメ日本人作家文庫(三本)・200均日本文学文庫(四本)が収まっている。お察しの通り、リサイクル古書店の棚である。値段は安め。文庫がラノベと日本文学しかないのは、気持ち悪いほど潔い。欲望のジャングル内から、判り難いレジをどうにか探し当てて精算。例の階段を下り、非日常の喧騒から『21世紀商人よさらば!』と脱け出ると、外はすでに宵闇で、だだっ広い駐車場の上にキレイな月がポッカリ浮かんでいる。おぉ、まだ非日常は続いているのか。では谷底の電車に乗り込んで西へ戻り、日常への帰還を果たすことにしよう。角川書店「天地明察/冲方丁」を購入。
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2011年02月16日

2/16東京・南阿佐ヶ谷 成田図書館 リサイクル本市


narita_library.jpg時々見るブログに『出不精の備忘』と言うのがある。写真と短文で構成された、極めてシンプルな食と本の記録なのであるが、この方が驚くほど図書館のリサイクル市に知悉し、足繁く通っているのだ(実は「プラハ書房」もここで知り、少ない情報を必死に探してたどり着いた)。そんな訳で、リサイクル市に一度も行ったことの無い私は『どんなものなのか?』と思っていたのだが、同ブログで割と近所の図書館での開催を知る。で、自転車に乗って午前中から風のようにビュー。駅からは、地上に出れば『青梅街道』。南側の郵便局や警察署裏の道に入り込み、道なりに東に進んで行く。右手に“象設計集団”設計の住宅や、若貴騒動時に二子山親方が埋葬された『天桂寺』を通り過ぎ、塀に囲まれた墓地を過ぎたら脇道を西南へ。細く曲がりくねる、方向感覚が狂いまくる住宅街の道だが、道なりに進んで行くと、旧二子山部屋の前にある図書館にたどり着く。ガラスケースのような掲示板を覗き込むと、『リサイクル本市』のお知らせを発見。二階の集会室か…ここの図書館に来たのは七・八年ぶりくらいだろうか。中に入ってまずは階段を探すと、入口右側にあるのを発見。ついでに横の柱下にある『リサイクルコーナーワゴン』も発見。一人五冊までで『リサイクル資料受領書』なる紙に記入しなければならないようだ。並んでいるのは、文庫・ノベルス・単行本・児童文学と軟らかめなものが中心。二階へスタスタと上がる。踊り場の壁や上がった所に集会室への誘導あり。居並ぶ書棚脇の通路を奥へ進み、開け放しの合板扉を潜って小空間の中へ。カーペット床の上に六本の長机が“コ”の字型に組まれ、その上に本が背を上に向けてブックエンドに挟まれて並んでいる。…殺風景な文化祭のような光景。世界文学・ノベルス・詩集・日本文学・文学評論・新書・科学・歴史・出版関連・岩波ジュニア新書・ハヤカワSF文庫・海外ミステリ文庫・児童文学・白書類がズラリズラリ…おぉっ、鬼海弘雄の「INDIA」なんて大物も!無料での提供で、ひとり十冊まで。また壁の説明には『リサイクル本の転売は禁止』の但し書き(時々古本屋の均一台などでは見かけることもあるが…)。頂く本はやはり“読む用”であろう。カバーにはラミネートフィルムが貼り付けられ、背には分類シール・表4にはバーコードシール(さらにその上に『リサイクル本』の紙が貼付)、そんなカバーがそのまま本体に接着されている。扉には図書館の蔵書印があり、奥付にも別の蔵印と共に『除籍』のハンコがべったりと捺されている。まぁ本としては、ある意味破壊されている訳ですね。人の出入りはそこそこ。本が少なくなると図書館員が何処からともなく現れ、端に積み上がるボックスから補充していた。私は日本エディタースクール出版部「僕の冒険/斎藤惇夫」中公新書「帝国劇場開幕/嶺隆」文庫クセジュ「ロボットの新世紀/シリル・フィエブ」をありがたく頂戴する。明日の休館日を挟み19日まで。本をむき出しで手に持ち、下のカウンターでどうすれば良いのか聞いてみると、そのまま持って出て良いとのこと。と言うわけでそのまま外に出る。何だか変な気持ち。リサイクル本を手に、目の前には午前中のあっけらかんとした住宅街…。

お知らせ●来る三月十九日(土)に『西荻ブックマーク』と言うイベントで、岡崎武志氏と古本屋トークをすることになりました。予約制・料金ありの、古本神をも恐れぬ所業ですが、ご興味のある方はぜひおいで下さい。果たして私に話が出来るのか?何の話をしてしまうのか?いや、それ以前に人前に出られる身分なのか?などなど様々な難関が待ち受けていますが、どうにかこうにかして、岡崎氏の胸をお借りして、無事に終わればいいなぁ、などと思っております。

西荻ブックマークvol.50
『古本屋ツアー・イン・ジャパン』がやって来る!
3/19(土)atビリヤード山崎
開場/16:30 開演/17:00
料金/1500円・予約制
お申し込み http://nishiogi-bookmark.org/
連絡先 古書音羽館03-5382-1587
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2011年02月15日

2/15東京・武蔵境 SELECTED BOOKS 浩仁堂


kojindo.jpg2011/01/18に続きまたもやの武蔵境。もちろん来たのは古本屋さんがあるからに決まっている!しかも新しい古本屋さんが!である。一体、武蔵境の何が今そんなに古本屋さんを惹き付けるのか…。北口東側の階段を下り、新しい高架沿いに東へ進む。すぐに高架下を貫く通りにぶつかるので、そこを強い風に吹かれながら北へ。すると『境一丁目交差点』の手前右手に、まだピカピカなお店を発見。去年の12月にネット販売から実店舗を立ち上げた、障害者の雇用を目指して行くお店とのことである。社会起業を古本屋さんで…ちょっと上福岡の「かみふくおか作業所トトロ」(2010/04/16参照)と似た感じである。軒には白いスクリーン状の日除け、右壁に大きな店名看板がある。左の店頭入口周りには、飾られた花鉢と、上部が箱で下が本棚の木製100均棚が一本。上部には文庫、下には単行本やソフトカバー本。たくさんの人が出入りし、何だか活気に溢れている。車椅子の人や松葉杖の人も忙しく動き回っている。中に入ると「いらっしゃいませ」の声が降りかかり、クリーニング屋さんのようなキレイな店内。広いのだが、そのほとんどが事務所&作業所&倉庫的スペースで、古本屋さんとしての部分は入口付近だけに止まっている。入口右横に小さな棚が二本、奥に高い棚が二本あり、足元には本の入った箱が五箱ほど。正面左手に帳場があり、その右横に二本の本棚、足元に木箱が八箱。ちなみに店内はバリアフリーな造りとなっている。入口右横に、文庫・ガイドブック・資格・音楽CD・映画DVD・らくたび文庫・時代劇文庫・海外ミステリ文庫・ノンフィクション・ハウツー本・エッセイ・実用・全集類。正面棚には、歴史系文庫・ノンフィクション文庫・児童文学・絵本・ミステリ・教育・社会・ビジュアルムックなど。足元の箱は100均で、文庫・日本文学・実用・エッセイなどなど。新しい本がほとんどで、みんなピカピカ。身近な社会系の本が結構多い。値段はとにかく安く、高くても300円ほど。それにしても活気があるので、本を見るには少し喧しかったりする。古本屋さんと言うよりは、コミュニケーションスペースとして機能しているかのようだ。本を手に帳場で「すいません!」と言うと、松葉杖の人が遠くから近付き精算。取り合えず『開店おめでとうございます!』と思いつつも、もうちょっと本のスペースを増やしてくれたら…と贅沢なことを考える。あぁ、私はあくまで古本中心主義なのである!ちくまプリマー新書「古代から来た未来人 折口信夫/中沢新一」を購入。
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2011年02月14日

2/14神奈川・本郷台 美泉書房


bisen_shobo.jpg大船で東海道線から根岸線に乗り換えて一駅。連続する小山の切り通しを抜けて来た列車は、高い集合住宅に囲まれたホームに停車する。緩いスロープのような地下通路を通って、改札からロータリーに出ると、“台”と言うよりは盆地のような街で、昔のニュータウンの如き、在りし日の幸せなユートピアの香り。壁のような集合住宅の上を、山に見立てたのかトンビがグルグルと旋回している。それをうわぁ〜と眺めていると、ポツポツ雨が顔に落ちて来た。いかん、急がねば。ロータリーを左側から回り込んで東へ向かうと、ニュータウンの安寧を脅かすような、異様な存在感の『地球市民プラザ』が目に入る。その前の『いちょう通り』を南へ進んで行く。『いたち川』を越えると、消防署前の『本郷中学校前交差点』。そこから再び東に進み、湾曲しながらやがて東南へ。すると『環状四号線』にぶつかる『栄区役所入口交差点』に出るので、交差点を渡らずにそのまま北側歩道で東を見ると、左手マンションの一階に居並ぶ店舗の中に、古本屋さんを無事発見。右から二軒目の、一店舗を二つに分割した小さなお店である。黄色い看板のせいか、パッと見は荻窪の「竹陽書房」(2008/08/23参照)のようだ。何故か数人の人が軒下で雨宿りをしているので、写真は後で撮ることにしよう。木柵のベランダ下に店名看板があり、その下には扉一枚の店頭。右端には大量のブロックに守られた立看板がひとつ。中に入ると大音量のセリーヌ・ディオン…なんなんだ一体。そして右壁から伸びたスチール棚が目の前に立ち塞がっている。店内は狭く縦長で、スチール棚を巧みに組み合わせて通路が造られている。入口右横に100均文庫棚、右壁にも細い100均ティーンズ文庫棚。立ち塞がり棚も100均で、コミック・単行本・新書が並んでいる。左側から奥に進むと、壁際は本棚、真ん中に背中合わせのスチール棚。左側通路は中ほどの帳場に堰き止められており、電話中のご婦人がペコリと頭を下げた。右側通路は奥まで続いて、そのまま帳場裏のアダルト小スペースに雪崩れ込む。左側通路・棚脇棚・立ち塞がり棚裏側はすべてコミック。右側通路は、左の通路棚に海外ミステリ&SF文庫・ティーンズ文庫・BLノベルス、下に単行本類が積み上がる。そして帳場脇に佐伯泰英文庫と音楽CD。右壁棚には、上段一列にミステリ&エンタメ、その下に雑学文庫少々・時代劇文庫を中心に日本文学文庫・ノンフィクション・実用・新書・ガイドブック・ノベルス。足元には縦積み&横積みで、上から弾かれた文庫が積み上がっている。奥壁に官能ノベルスと古めの美少女コミックがズラズラ並び、端の古い大判地図帳が存在感を放っている。完全なる街の古本屋さんである。新しめの本を中心にリーズナブルなお値段で、街の人々に本を提供している。何も言うことはありません!私は下の弾かれた中から一冊抜き取り帳場へ。するとご婦人は「また掛けるわね」と電話を切り、「ホホ、すいません」と笑みを湛えながら応対。精算を済ませると「ちょっと汚れててごめんなさいね」と本を手渡してくれた。表に出ると、おっ!雨宿りの人々が消えている。素早く一枚パチリと撮って、強くなった雨の中を駅までタタタと駆け足で戻る。河出文庫「日本武術神妙記/中里介山」を購入。
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2011年02月13日

2/13埼玉・吉川 ブックスター


bookstar.jpg武蔵浦和駅から、武蔵野台地の際を走り、丘・谷・丘・谷と目まぐるしく車窓を変える、武蔵野線で東川口へ。二軒の現存するかどうか判らぬ古本屋さんを求めて、北側の街をウロウロ…しかし成果はゼロ。まぁ無いことを確認出来て良かった、と再び武蔵野線に乗り込み三駅先へ。北口に出て、ロータリーから北に延びる『いちょう通り』をまずは進む。右手に現れたスーパー『ライフ』前を通過し、次の脇道を東へ。見通しの良い直線に近い道路を、ひたすら歩いて行く。途中、用水路と『さくら通り』を横切ると、左は住宅地だが、右には広大な冬の干上がった水田が広がる北関東的光景。そして駅から一キロ弱来た所で、突然左手に大型の店舗が姿を見せる。郊外のリサイクル古書店と言った趣きで、正面角にどデカイ『本』の看板が聳え、店名看板は両翼にそれぞれ設置されている。広い駐車場を横切り、角の出入口から店内へ。途端、広さと見通しの良さに『へぇ』と思い、襲い掛かる古本の匂いに陶然としてしまう。広い店舗は縦に二分されており、奥がアダルトゾーン、手前が古本ゾーンとなっている。右には買取本とコミックの山に囲まれた帳場があり、壮年のご夫婦が働いている…どうやらお二人だけで、この広いお店を切り盛りしているようだ。お客の出入りはひっきりなしで、地元民によく利用されていることを伺わせる。壁際はズラズラぐるっと本棚で、フロアには二本の背中合わせの長い棚と、一本のこれまた長いラックが置かれている。フロア棚はコミック専用だが、左端のラックにはタレント・アイドル・音楽・映画・フィギュア・鉄道・実用・アニメなどのムック&雑誌が大量に並び続けている。そして古本たちは、およそ四十本ほどの壁際棚にビッシリと収まっている。左壁からグラビア週刊誌類(うわっ懐かしい「EIGA NO TOMO」がある!)・ハーレクイン・官能文庫・時代劇文庫・戦争文庫・海外文学文庫・日本近代文学文庫・岩波文庫・ちくま文庫・中公文庫・朝日文庫・福武文庫・日本文学文庫(ほぉ!飴村行の『粘膜シリーズ』が三冊揃った棚は初めて見たぞ!)。続いて奥壁に日本文学文庫続き・角川ホラー文庫・雑学文庫・ラノベ・BLノベルス・ノベルス・新書。右壁は帳場近くに映画DVDと写真集が固まり、アダルトへの入口を挟んで、文化・性愛・映画・幻想文学・復刻本・ミステリ&エンタメ・日本文学・ノンフィクション・社会・タレント・思想・サブカル・実用・歴史・ビジュアル大判本・児童文学と、奥へ奥へ。膝元平台には上の棚より雑本的な扱いで、様々なジャンルの本が敷き詰められて行く。非常に探し甲斐&粘り甲斐のあるお店である。文庫の並びは丁寧で、絶版もチラホラ。左壁はここ二十年ほどの本が中心で、ちょっとカオス気味だが、『みすず書房』や『工作舎』の本が浮かび上がるので目を離せない。値段は定価の半額よりちょい上で、少し高い印象。たっぷりと本の背の奔流で目を洗いまくり、心地良い疲労と古本と共に店を出る。グリーンアロー出版社「宇宙人大図鑑/中村省三」を購入。この後、せっかくここまで来たのだからと蒲生に向かい、「プラハ書房」(2010/12/22参照)にも突撃。相変わらずの芳醇さを楽しんで、王国社「東京の事件/朝倉喬司」現代出版「古本屋春秋/志多三郎」を購入。あぁ…今日も古本を買って日が暮れる…。
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2011年02月12日

2/12愛知・蒲郡で古本と別れとオヤツパン二店!

遠くに行きたくなる病が、激しくぶり返し抑えきれなくなったので、比較的天候が安定しているであろう土地を選んで西へ!その濁点の響きが特徴的な『がまごおり』は、山と港に挟まされた、高い建物の無い長閑な地方都市であった…。


kamokudo_shoten.jpg●蒲郡「花木堂書店」
北口からロータリーの突端に進み、左右に見える大きな通りではなく、真ん中の『蒲郡北駅前信号』から、ビルとビルの隙間の小さなうらぶれた商店街を北に進む。するとすぐに『市役所通り』に行き当たり、交差点の四隅に低層の古い集合住宅兼店舗が集まっている光景。そして北東側の交差点脇に、早速古本屋さんが出現している!一階に組み込まれた店舗は外壁がタイル張りで、看板などは見当たらず、代わりにドアや窓に『朝日歌壇』掲載の短歌と共に、紙にプリントされた店名が貼り出されている。『営業中』の札を確認して、いざ店内へ。お店は入口部分より二段高くなっており、土足で上がり込む仕組み。壁際はぐるっと本棚、真ん中に小さめの背中合わせのスチール棚が四本、入口側に小さな丸テーブルあり。入口部分はワゴンと本棚が一本。右前方に帳場があり、その奥のカーテンの向こうに、本を持った店主のシルエット。「いらっしゃいませ」と小さく言い、こちら側に登場。私は会釈をして、右の100均文庫ワゴン、左の100均文庫&ソフトカバー棚を眺めてから、店内に足を掛ける。すると店主から何か言われた、が何と言ってるのか判らない。「ハイ?」と聞き返すと「背中のそれを外してください。ここは狭いから」と、私の背負うディパックへの指摘であった。「判りました。何処に置いとけばいいですかね?」「そこのテーブルの上に」。よし、準備完了!帳場の手前にはガイドブック類の棚があり、足元には朝日ソノラマ文庫。テーブル横の手前棚には、児童文学・児童入門書・絵本・図鑑・最近刊文学。ナナメの左窓下には、サブカルムック・自然・園芸・ペットが並び、左壁の実用・最近刊ミステリ・ノベルス・日本文学・海外文学と続いて行く。林立するフロア棚は手前から、赤川次郎&西村京太郎文庫・SF&推理文庫・ミステリ&エンタメ文庫・日本文学文庫・時代劇文庫・雑学文庫・海外文学文庫・海外ミステリ文庫・日本純文学文庫・新書、そして岩波文庫・朝日文庫・教養文庫・講談社文庫・ちくま文庫・中公文庫のノンフィクション系&教養系が、セレクトされた並びを見せる。奥壁に、漫画評論・エッセイ・随筆・言葉・女性関連・医療・ノンフィクション・宗教・オカルト・詩集・歌集・句集が収まる。さらに帳場横に、音楽・映画・演劇・三河&蒲郡関連・歴史・戦争・美術と言った構成。古い本はそれほどないが、程好くセレクトされた棚が連続する。海外ミステリに交じる角川文庫や、詩歌句の充実についつい引き込まれてしまう。値段は安め〜普通で、値段の書かれていない本は、文庫→100円、雑誌&新書→200円、単行本→300円となっている。二冊を選び、先ほどから本の整理をしながら「ちきしょう」などと口走ったりしている、ちゃんちゃんこ着用の中学教師風壮年店主に精算をお願いする。彼は終始無言で手続きを進め、袋詰めした本を手に動きを停止…値段を告げないのか。と思いつつお金を手渡す。その生活感溢れる姿とは裏腹に、無口でハードボイルドなご店主であった。集英社「憐れみの処方箋/エルヴェ・ギベール」国民文庫「映画をつくる/山田洋次」を購入。


misono_shobo.jpg●蒲郡「みその書房」
続いてそのまま脇道の『駅前商店街』を北上して行く。昭和と言う時代の匂いを全くもって隠し切れない、寂しい商店街を楽しみながらツラツラと300mほど。すると『銀座通り』にぶつかる右手手前に、本日の二店目を発見。むぅっ!このお店は…古本屋オーラがデロデロと流れ出している!面取りされた角の壁面は、長い風雪に耐えて来たブリキ看板と、壁一面を覆う『古書一般 切手 古銭(切手と古銭は渋いイラスト付き)』の大看板!ドキドキしながら右側のサッシ扉から店内へ。天井が高く、ちょっと変則的な店舗で、古い古い木造の店内。真ん中の木製の背中合わせの棚を境に、小さく左右に分かれたカタチである。壁際には造り付けの本棚が張り付き、ナナメ壁の裏側もしっかり本棚。左奥に茶色く輝く小さめの帳場があり、老婦人おひとりで本の値付け中。完全に時空を歪ませている光景に感嘆し、小さくひとつ息を吐く。右壁には児童文学・児童書・全集類・日本文学・古い実用&学術本。棚にブランクはあるが、本の茶色度がかなり高い。足元には古い雑誌&グラビア誌の山、それにエロ雑誌木箱。通路棚には、松本清張文庫・雑本文庫・春陽文庫(時代劇)・オカルトノベルス、そして下にエロ雑誌木箱。奥壁は、日本文学・思想・ノンフィクション・山岳・短歌(大量!充実!そして古い!)社会・雑誌附録・囲碁・将棋・戦争など。左側ゾーンに入り、通路棚裏側は新しめなアダルト、ナナメ壁棚には結構多めな絶版漫画と少量の貸本漫画・怪奇漫画・通常のコミック・辞書・美少女コミックが収まっている。帳場の背後には厳めしい箱入り本が並び、愛知&蒲郡本・資料本類が確認出来る。アダルト・一部コミック以外以外時間が停まり気味だが、そこにしっかり味があり、本当にほぼ昔の古本屋さんである。古い短歌本と絶版漫画(雑本的ではあるが)が充実!値段は安め。二冊を探し出して帳場に声を掛けると、「これはサンコミックスなんで少しお高くなりますよ」とドキッとする言葉!「お幾らでしょうか?」「200円です」「いただきます」と即答。こんなやり取りを交わしていると、突然「もうお店を閉めることになったので、在庫一掃セール中なんですよ」「ええっ!…そうですか。いつお閉めになるんですか?」「春から夏頃をメドに…今まで贔屓にしてくださってありがとうございます」とペコリ。恐縮しながら「あ、初めて来たんですけど、またそれまでに来られたら寄らさせていただきます」「そうですか。ではその時には勉強させていただきます」と再びペコリ。うぅっ、一見の客に優しいお言葉…少し胸が熱くなる。「ありがとうございます。長い間お疲れ様でした」「いえいえ」とニッコリ。あぁ、こんなお店に出会ったその日に、閉店を告げられてしまうとは!蒲郡周辺のみなさん、夏までにぜひ「みその書房」で思い出作りを!サンコミックス「かたばみ抄/あすなひろし」「東海古書店地図帖 愛知・岐阜・三重」を購入。

ちょっと心をかき乱された蒲郡に別れを告げ、隣駅の三河塩津へ向かう。目的は古本屋さんではなく、“ぐるぐるパン”の売っている『ミシマパン』!その渦巻状の、砂糖とバターでほんのり味付けされたパンは、蒲郡出身の知り合いに教えていただいた、蒲郡のB級オヤツグルメなのである!何度かオミヤゲにいただいた、素朴な味のトリコになって早三年。と言うわけで“ぐるぐるパン”以外にも、ラスクや揚げたぐるぐるを購入し、大満足で蒲郡行に終止符を打つ。ありがとう、G.M.G(GAMAGORI)!!
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2011年02月11日

2/11茨城・つくば 文庫堂 天久保店


bunkodo_amakubo.jpg雪が白い霞と化すスピードで、つくばエクスプレスはまだ雪の積もっていない田園風景を切り裂いて行く。秋葉原からおよそ五十分、相変わらず人間には大き過ぎる街に九ヶ月ぶりに立つ。まずは『中央通り』を東北に進み、『学園東大通り』へ抜け出る。後は北西に向かい、ただただ進んで行く。人影は無く、車ばかりに追い抜かれながら、濡れて世界を逆さに映すアスファルト歩道をズンズン進む。歩道はやがてひび割れ、荒くツギハギになり、いつしか足下の逆さの世界も消え去ってしまう。二キロほど進むと、右手に『つくば植物園』、左手にはちょっと鬱蒼とした『筑波大学周辺保護緑地』が現れる。グラウンドを奥に控えた長い緑地が途切れると、左手の建物に「筑波学園文庫」の看板を発見…が、シャッターは冷たく閉ざされている。と言うわけで、さらに先に進むと『柴崎交差点』にたどり着く。この辺りは人通りがあるので、それだけでちょっとホッとしてしまう。交差点から西南に進み、大通りから一本裏の通りに入るため、すぐの所にある四本の木と車止めを擦り抜ける。そして再び進路を西南へ。100mほどで左手に程無くお店を発見!ここまで駅から三キロほどか…寒かったぁ。四角いちょっと倉庫のような店舗で、コンクリート土台の上に鎮座している。正面階段横の土台ブロックに『本CD買います』の大きな看板があり、横の判り難い階段を上がった所に立看板。軒には青い日除けが大きく張り出し、その下にサッシ扉。傘を壁に立て掛けて、戸をカラッと開けて店内へ。すると入口右横に長いカウンター帳場があり、その右端奥に座っていた、子供がそのまま丸々と大きくなったような店員さんが「いらっしゃいませ」。店内は横長で、壁際は本棚、フロアには横向きの背中合わせの棚が一本置かれている。入口左横に背中合わせの棚が一本あり、コミックと新書が収まっている。その棚脇に雑誌と児童文学のラックも一台。正面の壁のようなフロア棚には、医学・日本文学・文学評論・児童文学・ノンフィクション・ガイドブック・資格・文庫などが、あまり規則性無く並んでいる。ちょっと古い本もあり。右壁には洋書と最近刊文学&コミック壁ラック。左壁には、政治・社会・法律、奥壁に動物&昆虫・年間類。奥への通路を挟んで手前の奥壁に、生物科学・経済・教育と並んで行き、そのほとんどが学術書や教科書類となっている。フロア棚裏側には、看護・コンピュータ・宗教・思想などの他に、古いコミック・ゲーム攻略本・サブカル・文学も混ざり込み、大分カオスな様相。棚脇にも同様な雑本棚あり。教科書類と雑本が主軸のお店である。値段は安め。このお店、値段ラベルや店員さんのエプロンに『よみがえる』の文字が入っている。元々は「よみがえるつくば天久保店」と言うお店だったのが、様々な経過があり現在のお店となったらしい。しかし店名が変わっても『天久保店』とあるからには、他にもお店があるのだろうか…?帳場で精算をしていると、店員さんが外を見ながら「雪がかなり強くなってきています。気をつけてお帰りください」と、演歌歌手『のろまくん』並みの丁寧さで気遣っていただく。「あ、ありがとうございます。気をつけます」と素直にお礼を告げ、「扉を開け放したままで結構ですよ」のさらなる気遣いを背に、雪の舞い散る学園都市の街路へ。途端に身体が急速冷凍!帰りはさすがにバスで帰ろうと、バス停を探し探し歩いて行くが、これが一向に見つからぬ!途中、歩行者に慈悲の欠片も見せない信号機に怒りを覚えながら、結局またもや雪の中を三キロ移動…。身体がガクガクブルブルと冷え切ってしまったので、駅前の『モスバーガー』で遅めの昼食を摂りながら“ミネストローネ”で温まる…ようやく人心地がつくと、今度は身体が鉛のように重くなってきた。うぁ〜疲れた。晶文社「二列目の人生 隠れた異才たち/池内紀」二見書房「謎学の旅/日本テレビ社会情報局編著」を購入。
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2011年02月10日

2/10東京・大岡山 金華堂書店


kinkado_shoten.jpg一年七ヶ月ぶりの大岡山。駅舎含め、相変わらず現代建築的な駅前。だが北に目をやると、そこには人間味溢れる白い道の商店街が遠くまで続いている。しかしそこには入り込まず、北側からロータリーの西へ回り込む。端っこにたどり着くと、蘇鉄と棕櫚の生えた古い南国趣味の歯医者さんが現れるので、そこの脇道を北へ。すると、曲がっただけですでに住宅街となった左手に、求めて止まない古本屋さんの看板がっ!…こ、これはいいぞ。古い住宅兼商店で、お店は確実に建築当時の面影をそのまま残している。二階や外壁はのっぺりとした補修のためか、蔵のように見えなくもない。壁から飛び出す看板にも味があり、庇の下に茶色い日除け、その下には木枠のガラス戸が四枚。店頭には軽自動車と自転車しかないので、そのまま薄暗い店内に突入する。途端に未体験の過去へと、時間がズルッと横滑り。三方を古い木製壁棚が覆い、下部は背が見えるよう斜めになっている。真ん中に、たわんで重力に負けかけている背中合わせの棚が一本あり、その腰回りを広い平台が包んでいる。奥の壁棚の間に帳場と住居への出入口があり、そこには小さなおばあさんが毛布に包まれて座っている。コンクリ床の感触を楽しみながら、しかしここが普通の古本屋さんでないことを知ってしまう。その壁棚のほとんどを埋めているのが、電子回路・電子工学・化学・材料力学・建築工学・物理学の本たちなのだ。恐ろしく古い本から中途半端に古い本までがズラズラ。がしかし!嬉しいことに普通の古本もしっかりと売られている!たわんだフロア棚の右側に、ハヤカワSF文庫(一列はローダンシリーズ)、左側に海外ミステリ文庫が収まっており、下の平台には科学雑誌がドッサリ。そして左壁棚前半と下部に、日本文学・ノベルス・海洋小説・SF小説・赤川次郎文庫・朝日ソノラマ文庫(高千穂遥)・日本文学文庫が並んでいる。全体的には時間が停まり気味である。しかし!この古の科学&SFが融合した古本屋さんは、一朝一夕では醸し出せない、熟成した芳しき香りを漂わせている、本を探すと言うよりは、空間を楽しむ邪道な心持ちで来店すべし。値段はちょっと高めな感じだが、値段の付いてない本も多く、そう言うのは帳場のおばあさんが破顔一笑して安値を付けてくれる。おぉ!金華堂よ、永遠に!文藝春秋「名探偵もどき/都筑道夫」を購入。この後、アップダウンの激しい住宅街を迷いつつ歩きつつ、都立大学駅まで移動。今や都立大学の貴重な古本屋の灯「ROOTS BOOKS」(2010/03/25参照)に立ち寄る。以前より充実した感のある店頭台や、相変わらずの通路状店内を楽しみ、心の中で孤軍奮闘にエールを送りつつ、岩波文庫「山の旅 大正・昭和篇/近藤信行編」を購入。外に出ると、三人の女子中学生が押し合いへし合いしながら、恐る恐る店頭台に近付き、古本を恐る恐る見始めた。そんな微笑ましい光景を、頭の中に収納して、東横線で帰路に着く。
posted by tokusan at 18:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月09日

2/9東京・金町 文福


bun_book.jpg昨日に引き続き金町へ。かと言って『幻の古本屋』さんが見つかったわけではない。ネットで“幻”の尻尾でも掴もうと色々検索しているうちに、違う未踏のお店を見つけてしまったのだ!おぉ、歓迎すべきイレギュラー!これは行かねばならん。そして“幻”の継続捜査もしておこうと、今日も中川を越えて東へ。あれから24時間経過していない北口ロータリー。昨日とは違い、明るい陽光がキラキラと降り注いでいる。右側に回り込んで北へ。「五一書房」(2010/04/06参照)のある商店街には踏み込まず、そのまま北進。そして二本目の喫茶店横の脇道を東に入り込む。道がレンガ敷きへと変化するのは、この区画共通。自転車置場や駐車場の間を東に進み、二つの十字路を通過すると、右手に『古本』の文字がっ!…んん?でも開いてないのか?とがっくりきたところへ、店主らしき男性が登場。ドアに取り付きお店を開け始めた。よしっ!ではこの隙に、懸案の“幻”を偵察に行ってみよう…ところが今日は明るくても、昨日と同様手掛かりすら掴めぬ状況に変化ナシ…本当に存在するのだろうか?幻影に翻弄されながらお店の前に戻って来ると、すでに開店準備は終了していた。軒にはキチッとしたベージュの日除けがあり、シンプルなレイアウトで『文福 BUN BOOK』と書かれている…まぁ簡単に言ってしまえばダジャレである。ガラスウィンドウの前には鉄板スロープが並び、店頭に立看板と衣装ケースを利用した安売り箱が置かれている。中に入ると少し乱雑な典型的古本屋さん店内。壁はぐるっと本棚で、真ん中に背中合わせの棚が三本置かれている。帳場は入口左横に大きく採られ、先ほど見かけた、半白の長髪を結わえた常田富士男風店主が本のクリーニングの真っ最中。入口付近にはまずはコミックが集まっている。その奥右壁はカオスな並びの日本文学文庫、下にノベルス。並びはバラバラだが、本はしっかりしている。通路には何故か単行本が何冊か落下したまま放置されている。向かいには時代劇&歴史文庫。奥壁には海外文学文庫・SF&紀行&エッセイ文庫・宗教と収まり、棚が一旦途切れる。右から二番目の通路は、右に日本純文学文庫・ノンフィクション文庫・雑学文庫・中公文庫と並び、左に岩波文庫・音楽CD(少量で800均)・新書・官能文庫・ちくま文庫。棚脇に絵本と児童文学あり。第三通路には、右にオカルト・精神世界・海外文学・音楽(クラシック系)・食、左に女性文学・&エッセイ・戦争・実用・動植物。左端の通路は、帳場横のギターに注意しながら壁際から全集類・映画・タレント・落語・音楽(ロック・ジャズ)・植草甚一・歴史・最近刊文学・日本文学・アダルトと並び、奥壁の写真集・囲碁・将棋・古本&本関連・写真・詩集・旅・紀行・スポーツ・サブカル・自然と続いて行く。右の通路棚には、経済・ビジネス・ノンフィクション・世相・犯罪・美術・社会が並ぶ。面白い本が良く目に付き、ついついじっくり見てしまうお店である。何となく放り投げているような印象もあるのだが、細かく行き届いた感じもあり、不思議なバランスを見せている。値段は普通で、いい本や面白そうな本には先回りされ、しっかりした値段が付けられている。時には脇のギターを爪弾くであろう店主に、優しい声音と笑顔で精算していただく。おぉ、それにしてもこんな所に古本屋さんがあったとは。これで金町には純然たる古本屋さんが四軒。“幻”については、これからも捜査を継続して行きます!ちくま学芸文庫「魔術的リアリズム/種村季弘」を購入。
posted by tokusan at 18:01| Comment(6) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする