2011年05月31日

5/31東京・府中 木内書店

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新宿・幡ヶ谷で打ち合わせをし、そのまま京王線を下る。特急で素早く駅に着き、南口に出て『みゆき通り』に入ると、お店は慎ましく健やかに健在!2010/01/08に訪れたお店であるが、店主が亡くなられ、一時は閉店状態に。しかし奥さんが後を継がれることになり、その様相を多少変えながら、府中の小さな古本屋さんは、ごっちゃりした建物群の中に、今日もしっかり息づいているのであった…。店頭には三台の安売りワゴンがあり、文庫・単行本・女性向けムック&雑誌が並んでいる…以前の山積み感とは違ったスッキリさがある。おお!店内もスッキリ美しく、棚配置は以前と変わらないが、すべての通路が障害無く通行可能となっている!奥の帳場も未整理の本はあるが、これも生まれ変わった印象で、事故現場のような面影は皆無である。そこでは現店主のご婦人が、文庫値付けの真っ最中。以前は奥まで入れなかった右側通路には、壁棚に時代劇文庫・BL文庫・児童文学・廉価コミック・コミック・ラノベが並び、向かいはハーレクイン・日本文学文庫雑本的列・新書・ノベルス…棚は一本ごとに区切る形ではなく、ジャンルが横につながっており、理解するまで少し見難い状態が続く。これは他の棚にも共通部分あり。真ん中通路は、右に日本文学文庫・日本純文学文庫・戦争文庫・教養系文庫、左にエッセイ・ノンフィクション・ミステリ&エンタメ・文化・海外文学・詩集など。左端通路もかつては本の山が進出し通り難かったのだが、今は小躍りしながらでも通れる余裕が生まれている。壁棚にはビジュアルムック・大判本・戦争・現代史・社会・宗教・小型ビジュアル本・歴史・工芸・資料本と並び、帳場横に折れ曲がって山岳や資料本。向かいには、実用・資格・刑法・教育・日本・社会科学・自然科学・建築と硬めな教科書的ラインナップ。…何だかちょっと硬派なお店になっている。文庫・ハーレクイン・コミックに街の古本屋さん的機能を集約し、他はご主人から受け継いだ棚を磨き上げたようで、そこに女性特有の潔さ+細やかさが加わっているようだ。…むぅ、奥さん格好良いな。値段は安め〜普通。住まいの図書館出版局「アスファルトの犬/大竹昭子」を購入。お店を出た後は、せっかくここまで出張ってきたので、再び京王線に乗って聖蹟桜ヶ丘の「古書玉椿」(2010/10/07参照)に久々に立ち寄る。ぐむぅ〜、短期間に棚の濃度と世界観がアップしたようで、所々に垣間見えるレッドゾーンが面白い。おっ、心の中で未だブーム継続中のミイラ本発見っ!写真が豊富なので迷わず購入を決定する。中央書院「出羽三山のミイラ仏/戸川安章」集英社「空白の五マイル/角幡唯介」を購入。梅雨の晴間の一日を、多摩にて楽しむ。

そして最近注目していることがひとつ。阿佐ヶ谷の『旧中杉通り』沿いに、新しい古本屋さんが出来つつある。頻繁にその前を通り抜けるので、そのたびに横目で進捗状況を確認している。現在はたくさんの棚板を磨き上げ中!完成すれば割と大きなお店になりそうで、開店日が非常に楽しみである。
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2011年05月30日

5/30東京・京成高砂 ブックGIGA

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京成線で、水かさの増したカーキに濁った川たちを越え、青砥駅の恐怖を覚えるほどの高層高架から低地へ下り、中川を越えたら到着。南口の『高砂団地』方面から外に出ると、すぐ東に城砦のような『イトーヨーカドー』の姿。自転車が並ぶ建物脇と線路の間の道を東へ。その先で行き当たるのは『高砂南町商店会』と言う直線の商店街で、そこを南に進む。下町感&地元感に身を浸しながら歩いて行くと、200mほどで左手に目的の古本屋さんが現れる。新建材ビルの一階が店舗で、右に上部に店名看板を備えた入口があり、左はのぺっとしたウィンドウになっている。路上には幟と立看板がひとつ。そこには『古本 ゲーム ビデオ DVD 売ります買います』とあるが、『ビデオ』の文字のみ黒線で消されている。中に入ると節電中で、少々雑然とした感じ。入ってすぐはゲームゾーンで、奥にはゲーム攻略本棚がある。入口左横に帳場が隠れており、六角精児風な若者男性が店番中。左側がメインフロアで、そのほとんどはコミックである。まずは窓際のワゴンを見ると、三台のうち一番奥に50均文庫が詰まっている。そこからまずは一冊抜き出して、途中のハーレクイン&海外恋愛小説文庫を流し、最奥の通路へ入り込む。左奥はコインシャワーのような狭さのアダルトブースで、続く奥壁棚に古本が並んでいる。日本文学文庫・雑学文庫・100均日本文学&海外文学&雑学文庫・ノベルス・時代劇文庫・ミステリ&エンタメ・サブカル・タレント・ノンフィクションが五本の棚に収まる。またゲームゾーン裏にも古本棚があり、ここには100〜200円単行本&新書(少量)が集められている。この街のためにある古本屋さんと言って間違いないだろう。新しい本が中心で、古めの本は100均に少し混ざる程度。値付けは安く嬉しい。だからこそ、異様な存在感を放つ「ダダイスト新吉の詩」(復刻本)が高値で棚に紛れているのが、このお店に相応しくなく気になってしまう…。講談社学術文庫「植物知識/牧野富太郎」創元推理文庫「黒いカクテル/ジョナサン・キャロル」を購入。お店を出た後は、風の吹き荒れる中、高砂の商店街を北に南にウロウロして、まだまだ何か隠れていそうな街を、鵜の目鷹の目。が、調査能力低く何も発見出来ずに、ただただ見知らぬ街を楽しむ結果に…。
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2011年05月29日

5/29千葉・新検見川 草古堂 検見川店

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ここは“新検見川”で、目指すお店は駅前にあるのだが、店名は“検見川店”なのである…。南口に出ると大きなロータリー。雨は止みそうになく、シトシト激しく降り注ぐ雨粒が、柔らかに傘を撫で落ちて行く。右側からロータリーを出ると、すぐに『新検見川駅前商店会』。西を見ると『京成検見川駅』方面へ下る坂が“く”の字に折れ曲がっている。その折れ曲がり部分沿いの白いビルも、道に合わせて“く”の字を描き、一階部分に早くも出会えた『古本』の文字!お店の前に立つと、店頭台はビニールが掛けられた雨の日仕様。店名看板は左壁面に大きなのが一枚。歩道より二段高い店頭スペースには、100均文庫箱・雑誌ラック・100均ノベルス箱・100均児童文学箱・100〜300均単行本ワゴン、そして足元に無料本箱(廉価コンビニ本がほとんど)の姿。右側ワゴン裏には、何やら看板の残骸がまとめられている。自動ドアから中に入ると、小さく棚がギュウギュウで、古本屋さんと言うよりは昔ながらの駅前小新刊書店の雰囲気。壁際はぐるっと本棚で、奥壁左寄りに三面柱棚、フロアには三本の背中合わせの棚が縦に並んでいる。入口右横が狭い帳場になっており、エプロン姿の若い男性店員が、本を速読チェック中。入口左横・左端通路・奥壁&柱棚二面まではすべてコミック。二番目の通路は、上部に文庫揃いが集まり、残りは日本文学文庫と海外文学文庫。一部手作り感の漂う棚に、新旧織り交ぜた潔く丁寧な並びが連続。通路の奥には200均文庫ダンボールもあり。三番目の通路は、左に音楽CD・雑学文庫・文春ノンフィクション文庫・岩波文庫・中公文庫・教養文庫・ちくま文庫・講談社文芸文庫、右に最新入荷本・日本文学・海外文学・女性実用。奥壁は柱棚の一面に100均新書がビッシリと並び、そのまま社会・ビジネス・経済・児童文学・実用と続く。右端通路は、左に心理学・哲学・宗教・世界史・文学評論・音楽・映画・民俗学・自然科学・数学・山岳・囲碁・将棋が収まり、右壁棚には辞書・ビジュアルムック・料理・歴史・美術図録・アダルトDVD。非常にバランス良くコンパクトに濃縮されたお店である。系列の市川店(2008/09/20参照)・幕張店(2011/01/30参照)より遥かに規模は小さく古い本も少ないが、棚造りはしっかり小規模に継承。値段は普通で、安売り以外は定価の半額前後となっている。角川文庫「仁義なき戦い<決戦篇>/飯干晃一」文春文庫「戦国名刀伝/東郷隆」熊本日日新聞「この道は/原田正純」岩波アクティブ新書「古武術に学ぶ/甲野善紀」を購入。柔らかな雨が鋭い針に変わらぬうちに、駅で中華そばを食べてから、総武線で速やかに帰宅する。
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2011年05月28日

5/28神奈川・湯河原 ブックワンガレージ

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今日はゆっくりめに家を出て、東海道線で温泉の街・湯河原へ。もちろんその目的は、温泉ではなく古本である。車中のお供は、晩年を真鶴・湯河原で暮した種村季弘の「雨の日はソファで散歩」。ページの上と車窓の海に眼を泳がせていると、あっという間に目的地。山と海に挟まれた駅前に出ると、湯煙は見当たらず、雨に観光地が煙っている情景。老人とタクシーで賑わうロータリーを右から回り込み、そのまま通りを南西に下る。歩道には屋根があるので、うまく歩けば濡れずに距離を稼げる。二つ目の信号『土肥一丁目交差点』を南東に入る。そして次の信号から南に進むと、プラタナス並木の直線道となり、正面にはガスがたなびく緑の山塊。その足元には山中の湯河原温泉郷へつながる『千歳川』が流れている。殺風景な通りを200mほど進むと、右手に派手で地元民で賑わう三店が現れる。本日の目的は、一番手前の一番派手なリサイクルショップである。奥の「Book・1」(中古コミック・CD・DVD・ゲーム)と「文昭堂書店」(新刊・文具)はどうやら系列店らしい。手広いと言うか何と言うか、密着し過ぎた不思議な店舗展開である。そして目的のお店には『金プラチナ買取』『釣り具お売りください』『携帯電話買取』などの文字が乱舞!ウィンドウに見えるのは、大量の食器類…古本の気配は皆無である。が、左の入口脇にある『古本』の貼紙を信じて中に入ると、大量の家電やリサイクル品が並ぶフロアの奥に、早くも輝ける書棚の姿を発見する!しかもかなりしっかりしているぞ!いそいそと物品の間の通路を抜けて、奥へ!出入口は二つで、一段高くなったフロアに、広い横長の古本専用ゾーン。壁際はぐるっと本棚で、真ん中に五本の背中合わせの棚が並んで行く。棚脇や入口脇にも小さな棚がチラホラ…。入口左横は映画VHSが並び、左壁から奥壁にかけてミステリ&エンタメ・日本文学…新しい本も多く、同じ本も複数冊…仕入れは買取以外にも、まさか奥の新刊本屋から?奥壁はそのままタレント・エッセイ・ノンフィクション・アイドル系写真集・海外文学・趣味・生活と続いて行く。通路棚は、左から新書・新しめ日本文学文庫(帯付きのキレイな本ばかり…)・古め&安めの日本文学文庫・雑学文庫・海外文学文庫・ラノベ・ティーンズ文庫・BLノベルス・児童文学・女性実用と収まる。棚脇棚には最新入荷本・ガイド・実用ムックなど。入口右横はノベルスと児童文学・絵本。右壁はビジネス・実用となっている。お店のスタンスはリサイクル古書店なのだが、それを跳び越した新しくキレイな本が並ぶ棚は、不思議な後ろめたい魅力に輝いている。果たして新刊店の本がこちらに卸されているのだとしたら、返本はどうなっているのか?それともお客さんが読んだらすぐ売りに来ているのか?…ダメだ、素人がいくら考えても判らないっ!値段は100円からとなっており、古めの本はその値だが、新しく良い本はほとんど定価の半値となっている。古本ゾーンから出て、リサイクル家電を修理&チェックするオヤジさんに精算していただく。朝日新書「芥川賞を取らなかった名作たち/佐伯一麦」を購入。この後、小田原で途中下車して「お濠端古書店」(2009/05/03参照)に久しぶりに突入。ナナメな通路をナナメに進み、中公文庫「青山二郎の話/宇野千代」をナナメになって購入。駅前の『守谷のパン』にて、おばあさんたちを掻き分け甘食を購入し、満足して小田急線で帰る。
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2011年05月27日

5/27東京・市ヶ谷 昆虫文献 六本脚

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改札を出ると、目の前には『靖国通り』の曲がり角。下る橋の方ではなく、『靖国神社』に向かってスタスタと歩いて行く。直線のさり気ない上り坂を東に進み、『九段南四丁目』『東郷公園入口』『一口坂』と、女子大生の波に逆らいながら進み続ける。駅からは400mほど、左手に『靖国神社』の土塀の端が見えたら、信号から南へ入る。ビルの谷間をビルに向かって進むような道である。途中の『二七通り』を横断し、道がグイッと東に曲がる角地のビルに、目指すお店があるはずなのだが…路上や入口や壁や窓には何も出ていない。薄暗いエントランスに勇気を奮って入ってみる。おっ!壁の案内板・三階にお店の名を確認…しかしこれは本当に一般客が入って行って良いのだろうか…?扉を開いてさらに暗くなるビル内部へ進み、エレベーターホールで上階へのボタンに手を伸ばすと、そこには『できるだけ階段を利用して節電にご協力下さい』の貼紙があった。そう言うことならば、とビル裏に出て非常階段を駆け上がる。あっという間に三階。一枚しかない鉄扉を開けると、そこは既にほとんど会社の内部…ここでいいのだろうか?節電中なのか薄暗く、目の前には長い廊下、右に受付のような机と開け放しのドアがあり、明るい室内に本棚の姿が見えている…こっちがお店だろうな…壁には「昆虫文献 六本脚」のプレートがあり、鈍く輝きを放っている。ここは昆虫関連本や昆虫標本のお店なのだが、古本があるとの情報をキャッチしたので駆けつけた次第。…私は、まぁ昆虫に興味はあるのだが、知識も少なく基本的には門外漢なのである。それにしても格好良いのはこの店名!名乗る時は「わたくし、六本脚の…」となり、領収書を貰う時も「六本脚で」、電話を取る時も「ハイ、六本脚です」…まるで秘密組織のコードネーム!ちょっと勤めてるみなさんを羨ましく思いながら、会社然とした室内へ。すると左の低いパーテーションの向こうから、Tシャツ姿の男性が「いらっしゃいませ」。むぅ、彼は六本脚の一員なのだな。コンパクトな室内には、四面に頑丈なスチール棚が並べられている。真ん中には様々なマップケースを組み合わせた横長の平台があり、上に昆虫関連の新刊本や学会誌が並んでいる。マップケース内には、昆虫標本・台紙(外国製あり)・針・ピンセットなど特殊な物たちが収納されているようだ。あまり馴染めぬ空気を吸いながら右横を見ると、捕虫網や捕虫道具の向こうに昆虫最新刊本の姿。一般書から学術書・論文まで、蝶・蛾・トンボ・甲虫・バッタ・コオロギなど細かく並んで行く。右壁棚は新刊既刊本が収まり、やはりここも甲虫や蝶に分けられている。奥には昆虫文献からはみ出した動植物の棚も確認。一番広い正面棚右側に論文や全国同好会誌がドッサリ並び、下には二脚の応接椅子…ここに座って標本をじっくり眺めるのだろうか…。そして左側に古書!おぉ、足元にも八つのダンボール箱が並び、そこにも古本!壁棚は大きく蝶・蛾・甲虫と分かれ、上二段は単行本だが、下四段は大判本・洋書・図誌・図鑑・論文などが並んでいる。足元の箱の方が一般的で、こちらには文庫・新書・選書・児童本などが学術本に混ざって多く見られる。付いている値段は意外にも安い。そして値段ナシは何と100円!私は箱からその100円本を抜き取り、六本脚の構成員に精算していただく。NHKブックス「洞穴から生物学へ/吉井公三」を購入。あぁ、何はともあれ六本脚……。
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2011年05月26日

5/26東京・北綾瀬 コミックハウス トワイライト

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綾瀬駅で久しぶりの“0番線”ホームへ移動し、しばらく電車を待って、ゆっくりと一駅。行き止まりの駅の改札から出ると、目の前には『環七通り』。まずは東へ500mほど進むと『大谷田橋西交差点』。ここより北に向かい、足立区・葛飾区・八潮市が角突き合わせる地帯を目指す。街は低い家並で、新旧住宅・古いアパート・マンション・倉庫・小工場・商店が混ざり合い、独特に間延びした下町的空間を作り出している。沿道にはピンクの花が鮮やかなツツジが、どこまでも植えられている。それにしても、この自転車屋さんの多さは一体どうしたことなのか?足立区の地場産業と言えるほどの、密集っぷりなのである。そんなことを感じながら1.2キロほど進むと、目の前に『ベニースーパー』なる巨大な肌色の建物が立ちはだかり、辺りは何だか賑わう地帯に変化。その脇の交差点をさらに北へ向かうと、今度は『都営六ツ木町アパート』の団地群が出現。その手前の、ブロック敷きの銀杏並木の団地商店街を、北西にテクテク。あぁ、左手に古本屋さんが見えて来た…。軒を大きく檸檬色の日除けが囲い、その下には自販機と三冊100円ムック&雑誌&大判コミックラックと三冊100均文庫ワゴンの姿。背後のガラスウィンドウには、コミック揃いや雑誌の姿が見え、取扱品目の貼紙がペタペタ…しかし店名は何処にも無い。ワゴンを眺めてから、太いアルミフレームの扉を開けて店内へ。小さく横長なお店で、店舗部分は壁棚にぐるっと囲まれ、真ん中に低めの背中合わせの棚が一本、左奥に暖簾の掛かったアダルトスペースへの入口があり、その横にガラスケース(ライターを展示)とラックの組み合わせ。その向こうに横向きに座っていたジャケット姿の中年店主が大きな声で「いらっしゃいませ!」。小気味よい挨拶であるが、次いでパソコンのキーボードを物凄いスピードと音量で連打…。ざっと見たところコミックの多いお店であるが、左横にラノベ棚、正面ラックに飾られたラノベ、そして入口右横から帳場前までは古本棚が置かれている。そのジャンルは四つに分けられ、手前に雑学文庫・サブカルムック、次にミステリ文庫とノベルス、次にアクション&サスペンス文庫、帳場前に歴史小説&時代劇文庫となっている。棚上部には文庫揃いと面出し文庫の姿。新しめの本が中心のリサイクル店的棚である。値段は安く100〜250円に設定されている。私は散々迷った挙句、カバー写真の藤竜也が檸檬を握り潰しつつ『俺を買え!』と言ったような気がしたので、角川文庫「友よ静かに瞑れ/北方謙三」を購入。BOIL UP HARD!!あっ!値段シールにようやく店名を発見!しかし、このような駅から離れた下町の片隅に、古本屋さんが潜んでいるとはなぁ…。
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2011年05月25日

5/25神奈川・関内周辺でディスカウントからアート二店!

武蔵小杉・白楽と空振りし、東急東横線を流れ落ちて横浜から根岸線。今度こそ!の思いを強くして、高架ホームそして地下道への階段を駆け下りる。

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●関内「リサイクル&ディスカウント ミナミ」
関内駅から地下道を抜けて、西の『イセザキ・モール』へ向かう。ブラブラと喧騒に身を浸しながら、西へ。白い敷石は薄く汚れ、進んで行くほどに怠惰な空気が混ざり込んで来る。かなり歩いて『伊勢佐木町ブルース歌碑』を通過すると、通りは『イセザキ5st』となる。すると左手前方に、歩道に怪しげな古道具を進出させている一軒のお店…軒にはテントウムシマーク入りの店名看板、赤・緑・白の三色日除けから下がるGジャン・Tシャツ・ズボン、店頭やウィンドウには陶器・ヘルメット・楽器・像・お菓子・靴・家電製品と、様々な物が渦巻く“ストーミィ”な状況!そしてその嵐の中には、古本も紛れ込んでいるはずなのだ!息を潜めるようにして、嵐に巻き込まれぬよう、古道具が積み上がる入口から店内へ。中は古道具度が増し、カメラ・リール・腕時計・ライター・ビデオ・DVD・EP・LPなども渦巻いている。細い通路で店内を一周出来るようになっており、意外に整頓が行き届いている。ただしカオスとカオスが組み合わさった整頓なので、その情報量は無闇に多い。入ってすぐ右壁に本棚を発見するが、ここはコミック(70〜90年代)と大判美術本のみ。奥の方を透かし見ると、右はモンゴロイドなおかみさんがいて良く見えない。左通路を見ると、何だか大量のレコードが見えるので、取りあえずそちらに身を捻じ込んでみる。すると通路奥に向かい合わせの本棚を発見。新書・ガイド・地図・料理・歴史小説・剣豪・捕物帖。何故だかコミックの「夕やけ番町」がやたら横積みになっている。奥から右側通路に脱出すると、右壁奥にノベルスや手塚治虫全集を確認。そして最後に真ん中に埋もれたガラスケース上部に、横積み文庫・神奈川・自然・実用・歴史などを見る。古道具の間に古本棚の潜むお店である。古い本もちょっとあるが、基本的には雑本な印象。おかみさんは本に値段が付いていない(ほとんどの本がそうである)ので、値付けにかなり逡巡…つまりはあまり古本を買う人はいないと見た!中公新書「ホモ・モーベンス/黒川紀章」を購入。

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●日ノ出町「黄金町アートブックバザール」
京浜急行で帰るか!と『イセザキ・モール』を離れ、裏街にフラフラ。うらぶれ刺激的な街路を通り抜け、大岡川を渡る。すると左手前方に驚くべき&喜ぶべき光景が展開していた!あの路上に連なる棚に入っているのは、間違い無く古本ッ!そしてその背後の大きなガラスの箱内に見える物体も、古本ではないのかッ!どうして目の前に大量の古本が出現したのか!?…あまりに古本と古本屋のことを思う毎日だったため、ついには視覚を自分の都合の良いように改竄し始めたのだろうか……。駅は黄金町より日ノ出町の方が近い。改札を出て東側の『日ノ出町交差点』へ。通りを南東に進み「文昇堂本店」(2010/05/27参照)前を通過。橋を渡らずに大岡川沿いを南西へ。途中の『長谷川伸生誕の地』碑を興味深く眺めたら、いつしかたどり着く『旭橋』のたもと。右を見れば京浜急行の高架下に、『日ノ出スタジオ』と言う名のガラスの箱が目に入る。むっむぅ〜、いつの間にこんなお店が…どうやら本来はスタジオらしいので、これは古本市なのだろうか?店頭には五本の本棚が並び、美術系の本が多く並んでいる。棚ごとに200円・300円・500円の設定あり。左の入口から中に入ると、足元には寝そべった洋服を着させられた小型犬。とてもつまらなそうにめんどくさそうに私を見上げた。私はその横にある小さな100均箱を見下ろした。天井が高く四角いガラス箱内には多数の棚が置かれ、壁棚・四面柱状棚も設置され、とても期間限定の“市”には見えない堅牢さ…これはもはやお店である。実態は一体どうなっているのか…?窓際には絵本・児童文学・紙物箱、右壁の大きな本棚には美術・写真・建築・作品集・美術図録…あっ!「かいじゅうたちのいるところ」のリトグラフがっ!真ん中の柱棚には、洋書・美術・美術系文学評論・建築・洋書、その近くの低い棚に料理や「別冊太陽」・建築雑誌・美術雑誌、奥壁には思想や美術図録などなど。良く見ると、棚には店名プレートが挿入されており、「ほん吉」「古書明日」「うさぎ書林」「九曜書房」「中川書房」「西村文生堂」「APL」の名前を確認する。左側の帳場横にはガラスケースもあり、プレミア本がしっかりと飾られている。とにかく美術に特化しており、蔵書数も多い。ビジュアル本・単行本のバランスの良さが好ましい展開。値段はお店によって様々である。帳場には、長髪の若いハンサム店番さん。精算をお願いしつつ「ここは期間限定なんですか?」と聞いてみると、小さな声が返って来て「いや…常設…です」。「ああ、じゃあもうずっとこのままなんですか」「ハイ…そうです。ありがとうございました」とレシートを渡してくれた。そこには「黄金町アートブックバザール」の店名。複数店舗が参加する、常設市と言うのが実態であろうか…あれ?「あの、お釣りを」と言うと「あ、すいません」と恥ずかしそうに笑い、お金を渡してくれた。おや、先ほどの小型犬はもういない。どうやらお客さんの犬だったようだ…。読売新聞社大阪本社「美の求道者 安宅英一の眼」を「九曜書房」にて購入。

日ノ出町での大量の古本との遭遇に、とにかく感激。リサイクルショップから、アートブックへの落差…と言うか極端さもとにかく面白かった。おぉ日ノ出町・黄金町よ、永遠なれ!街の小さな変化を楽しみつつ、京浜急行で東京へ戻る。
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2011年05月24日

5/24東京・早稲田 岸書店

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かかりっきりだった仕事に一区切りつけ、自転車で早稲田古本街へ。いつもの『馬場口交差点』から、南側の歩道を東にシャ〜ッと下り『早稲田通り』の谷底。信号を二つ過ぎると上り坂になり、道が曲がり始める。その曲がりっ端に三店の古本屋さんが集合。奥の「浅川書店」(2010/07/24参照)はツアー済み。建物が火事に遭った隣の旧店舗はすでに取り壊され、今は新しい建物を建築中である。今回は一番手前のラーメン屋の隣のお店に突入!ビル一階の左側店舗には白い日除けがあり、『文化系 学術書専門』のアカデミックな宣言と共に、行書体の店名。下は箱入り本の大群がチラリと見えるガラスサッシで、店頭台などは見当たらない。そのガラスには古本市や展覧会のポスターに混ざり、『がんばれにっぽん!ありがとうこんにちは わせだ』と、ちょっと“AC”のような貼紙も。ガラリと中に入ると、明るく静かで誰もおらず…そして大量の箱入り本に予想通り圧倒される…硬いっ!ガチンガチンだ…。壁際は天井までの本棚で、真ん中には横積み本に下部を隠された背中合わせの棚が一本、奥に帳場があり…とここで店主が奥から威厳を纏って登場。厳つく四角い印象のご店主である…むぐっ、ジッとこちらを眺めている…このお店にそぐわない私を、いぶかしく思っているのか!?…店内の空気が、硬い棚同様に硬質化してしまった…。左壁棚は全面箱入り本で、仏教に関する様々な学術本がビッチリガッチリ…印度仏教・中国仏教・修験道・経典類…うわっ、覚えられない〜。向かいには仏教・宗教一般・仏陀・僧・禅…ここは禅以外は一般向けの本も並ぶ。足元には安売りの仏教関連本の詰まった箱もあり。店主の前を緊張して通り、視線を流しながら壁棚の、国史・日本歴史・中世・政治史・日記などの箱入り本を確認。手に取ることなく、ただ本の背を眺めるだけの時間が過ぎて行く…。向かいには、神道・宗教民俗学・民話・日本古代史・歴史・東洋文庫・江戸社会&風俗が収まる。とにかく硬く重く、仏教と歴史を勉強&研究するためのお店である。値段は普通〜高め。店主は表情をあまり変えることなく、江戸切絵図が青く刷られた包装紙で、ちょっとアバウトに本を包んでくれた。小沢書店「むらさき控/加藤郁乎」を購入。この後「古書現世」(2009/04/04参照)にも立ち寄り、講談社文庫「潮風の町/松下竜一」を購入する。署名落款入り。やった!
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2011年05月22日

5/22神奈川・茅ヶ崎の蔵元で古本!?二店!

あまりガツガツせず、それほど期待を高めずに、安らかな気持ちを心掛け、神奈川南部へ。今日はビールが飲めればそれでいい…たまには日射しを身にゆっくりと受け、のんびりと酔っ払いたい…古本を眺めながら。

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●香川「okeba」
茅ヶ崎で乗り換えた単線の相模線で、北へ二駅。改札を出ると、小さな田舎の駅前広場。『駅前通り』と言う、歩道の無い道を北に進むとすぐに踏切。そこを渡って道なりにウネウネガクガクと300mほど北へ。すると道の右端に『湘南ビール』の看板が現れ、東への誘導を行っている。誘われるままに脇道に入ると、左にすぐ湘南最後の蔵元『熊澤酒造』が姿を見せた。ここは酒蔵やビール工場の敷地内にレストランを併設し、何と古本が売られている所もあると言う、何だか嬉しい蔵元なのである。ファミリーやカップルで賑わう、パッと見はヨーロッパのワイナリーの如き緑溢れる敷地内に、まずはコソコソと潜入。石畳を進むと円形の中庭があり、右にイタリアレストラン、左にパン屋・創作料理屋・ギャラリー&ショップへの道…大正時代の土蔵や酒蔵を生かした、嘘くさくないオシャレな空間である。古本は恐らくギャラリー&ショップ!と狙いを定め、まずは頑張ってイタリアレストランに入り、地ビールとペスカトーレで腹ごしらえ。魚介とアルコールを楽しんでから、中庭を抜けて左奥の元酒蔵へ。白い外壁の素っ気無い倉庫のような建物だが、ガラス戸を開けると、過去の時間が降り積もった静かな異空間となる。入ってすぐは地元アーティストたちの雑貨・工芸品が並ぶ小空間で、右のレジ前を通過して奥に向かうと、素敵なフォルムの鉄骨が壁と屋根を支える大空間が展開!中にはアンティーク家具や古道具が展示販売されている。大空間入口の左壁には鉄製の急階段が張り付き、壁に『WORK SHOP・USED BOOKS』と書かれた本のマークがある。上か!と階段を踏み外さぬよう、そろりと上へ。すると目の前にはロフト状のむき出し小部屋が現れ、古いアンティークソファーセット横の壁に、探し求めていた古本の姿を発見。四段の本棚に、建築・住宅・暮らし・家具・建築&住宅文庫・ハプスブルク家関連新書・建築雑誌・美術作品集・小林秀雄・洋絵本・「太陽」・「pen」・建築家&家具ムック・美術全集・文学全集・経済学術本が並んでいる。脇には500円均一の建築雑誌・洋書。古書のワゴンも。良質な建築・家具・住宅に深く傾倒した、限り無く誰かの蔵書っぽい棚である。本の数は少なく値段は高め。鹿島出版会「SD 82 01 堀口捨己」を購入する。

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●茅ヶ崎「MOKICHI」
続いて、茅ヶ崎駅近くにも系列店があり、精麦工場を改装したレストランに古本を備えていることが判明。再び相模線に乗って逆戻り。北口で下のロータリーに出て、東から回り込んでそのまま北に進む。三本目の脇道、二又の北側を東へ入り込んで行くと、周りの街並とは一味違うレストランの姿が見えて来た。大型機械の置かれたアプローチを抜け、二枚の扉を開いて薄暗い店内へ。すると正面右側の巨大本棚がすぐ目に飛び込んで来た。壁を覆い尽くす、木製造り付けの7×10のボックス状で、経済学術本・刑法・社会・日本文学・海外文学・海外ミステリ・児童文学・民話・全集類・洋書・思想・実録・古道具類などが、あまり人に見向きもされず、インテリアのように静かに収まっている。ここでもビールを飲みながら、時折本棚の前をブラリブラリ…暗過ぎて上の方は良く見えないな。それにどれも値段が書かれていない…。精算時に本が購入出来るのかどうか聞いてみると、上段三段くらいの硬めな本は古本屋さんの提供で、これはそのお店を介して買えるとのこと。その下の本は社長の蔵書で、こちらは購入不可とのこと…境目が良く判らないな。「社長が古いモノが好きなので…」と店員さんはニッコリ。結局上段で欲しい本は見つからず、何も買わずにお店を後にする。すると外では、たちまちの地面を叩く土砂降り。駅まで雨宿りしながらトボトボ…。

古本屋を求めていたら、遂には蔵元にまで到達!うむ、楽しいこともあるものだ。ビールのつまみに出される『モルト』をポリポリたくさん食べたら、口から藁の匂いがするようになった!うわっ、指も藁臭くなってる…何だか馬にでもなった気分…。
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2011年05月21日

5/21福島・須賀川 久々の東北南端でありがとうございます二店!

新白河で東北本線に乗り換え“みちのく”に突入。南端とは言え、あの日以来ずーっと来たかった東北である。白河で、城跡の城壁が崩れ落ちているのを目撃し、驚愕。電車は田植え真っ最中の、空と森を映し込む水田の中を、スルスルと進んで行く。屋根をブルーシートで覆った家が、段々と増えて来る。そんな景色を眺めながら、たくさんの元気な中学生と入れ替わりに、東北の大地に久々に降り立った。

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●須賀川「古書ふみくら」
ひとつしか無い改札を出ると、東側のロータリー。駅舎は二階への立入が禁じられているが、街は日常な感じが漂っている。『駅前通り』をテクテク南へ。緩やかな坂道を下り『須賀川橋』で釈迦堂川を渡ると上り坂…この辺りから、徐々に地震が街に残した爪痕を、目にすることになる。ひしゃげた商店・崩落した壁・傾いた給水タンク・割れたガラスウィンドウ・歪んだ路面…街自体はしっかりと形を成しているのだが、細部に残されたままの破壊の跡が、目に飛び込んでくるのだ。そして建物に貼られた『応急危険度判定結果』。緑は『調査済』でこれは大丈夫なのだが、他に黄色の『要注意』と赤の『危険』があり、こちらは建物の使用に様々な注意が必要となるようだ。しかし建物や道が傷付いていても、お店は営業を再開し、すでに復興と日常が混ざり合い始めている。人間のたくましさに心の中で拍手しつつ、改めて地震の恐ろしさを感じながら、古本屋を求めてさらに南へ。通りは途中からその名を『松明通り』と変え、いつの間にか街のメインストリート。駅から1.5キロで『国道18号線』に到着。この交差点で東を見ると。『古書買入』の看板が街路樹の向こうにチラリと見えている。おぉ〜!よくぞご無事で!と思いながら駆け寄ると…何と言うことだ…入口横に『危険』の判定結果が貼り出されている!…なになに『落下物(壁・看板に注意)』『この建築物に立ち入ることは危険です。応急処置を行った後に立ち入ること』…なるほど。まぁどうやらちゃんと営業中なので、これらはクリアしているのだろう!ガガララと重いサッシ戸を開けて店内へ。ほほぅ、とても地震があったとは思えない整然さだ。さぞかし復旧には心血を注がれたのであろう。薄暗く天井まで棚が伸び、細い通路が連続している。壁際はすべて本棚で、真ん中に背中合わせの棚が三本、奥に帳場があり、年若い古本屋さんらしくない若い女性がパソコン操作中。左端通路に入ると、壁棚に横積み福島郷土資料本がレンガのように収まっている。右は棚のほとんどが空いているが、奥に戦争関連が集められている。足元には古雑誌や小冊子の詰まった木箱が置かれている。第二通路は、左側に引き続き郷土本が収まり、奥に宮本百合子・短歌・斉藤茂吉。そして棚脇に梶山季之&オカルト棚あり…濃厚な組み合わせだ。右側には新書・ちくま文庫・中公文庫・講談社学術文庫・日本文学文庫・時代劇文庫が並ぶ。足元には大量の美術図録。第三通路は、左に辞典・焼物・海外文学・出版・図書館・読書・書店、右に詩歌句・文学評論・現代史・戦争・歴史・江戸風俗。棚脇に民俗学や岩波文庫棚あり。入口右横にはカオス気味に本が並び、文化・教育・科学・風土・文学・宗教などが掴み難い状態。右端通路は、左側に文学評論・文学復刻本・戦争・古い文学&実用&手引き類、右壁棚には全国郷土資料・中山義秀・日本文化・社会制度・古典文学となっている。各棚の下部は大判本&ビジュアル本が見え隠れしながら収まっている。帳場の左には演劇・歌舞伎・戦争文庫、右に福島関連本と「ふくしま文庫」棚。郷土資料本と戦争関連の多いお店で、古本だけでなく紙物や古道具も店内に潜んでいる。棚はカオスな感じが漂い、店舗と言うよりはちょっと倉庫的な印象を受ける。値段は普通〜高め。ここは郡山駅前にもお店があるので、近いうちにツアーしたいものである。早川書房「正午二分前/ノエル・F・ブッシュ」を購入。

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●須賀川「BOOKランド」
「ふみくら」近くの『くまたぱん本舗』で、何かも知らず『くまたぱん』なる可愛い名前のお菓子を買い(後で食べたら、サクサクの餡子に砂糖をまぶした甘いお菓子。でもそれほど甘くなく美味!)、今度は駅の西側を目指す。釈迦堂川を西に渡ると、こちらの方が被害が少ない気が…気のせいだろうか…。駅からはロータリーから西に進み、『東北本線跨線橋』を渡って『須賀川駅入口交差点』を深い地下道で通過。坂道を上がって『須賀川桐蔭高校』脇を下って行く。こちらは通り沿いに大型店舗が連なる、郊外の典型的風景。坂道を下り切って交差点を越えると、左手に高い『古本』の看板が見えて来た。大きな店舗かと思って近付くと、駐車場は広いが中規模のリサイクル古書店。駐車場右側には著作権を無視しているであろう、横長な『ドラえもん』のパチモンイラストがあり、店舗は二階中央に不可解な花のイラスト、一階左側はトタンで覆われ何やら応急処置が施されている。真ん中の出入口には『余震が続いているので立読みはご遠慮下さい』のコワイ貼紙。中は薄暗く広く、女性店員が独りで切り盛りしている。棚のほとんどはコミック&ゲームだが、左端の通路二本に古本が集合している。トタン裏の窓際にはゲーム攻略本と児童文学が並び、左壁は不自然なほど古めかしい古書ゾーンからスタート。正統派な文学系や全集類・戦争・教育関連が並び、ガイド・実用・ビジュアルムック・再び古書・50円単行本・雑本・海外文学。向かいにはアダルトDVDとミステリ&エンタメ。棚脇には雑学文庫が細く収まる。隣の通路には、左に女流文学文庫(津原泰水と中島らもが混入中)・時代劇文庫・歴史&時代劇小説・日本純文学文庫・新書・ノベルス。右に日本文学文庫・ミステリ&アクション文庫・ラノベと並んで行く。本の量はそれなりに多いが、雑本的で微妙に古い棚となっている。値段は安め。ちくま文庫「浅草寿司屋ばなし/内田栄一」を購入。

無事に二店を回ったと言うよりは、無事に営業してくれていて、本当に嬉しかった!ありがとう!色んなことがあるけども、色んな形で人間の生活は続いて行く。よし『JR東日本パス』を利用して、東北の古本屋さんに次々と足跡を残して行こう!あぁ、早く六月にならないものか…。
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2011年05月20日

5/20埼玉・狭山市 BOOKS ACT-1

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久しぶりの狭山市。駅ビルを新築したようで、まだオープン前の新しく天井が高くガランとした空間。東口に出ると、いい形の木が一本生えた島のあるロータリー。右から回り込んで、流れ出した道を南に進んで行く。道はゆっくりと西にカーブし、交差点から『つつじ通り』と言う名になる。暑い日射しの郊外の道を、そのまま真っ直ぐ南西にテクテク進む。500mほどで行き当たる『富士見一丁目交差点』を越え、さらに50m進むと、左手にアダルト色の強そうなお店が現れる…看板に『ファミコン コミック』とあるのでまぁ大丈夫だろう。低層マンションの一階フロアがすべてお店のようで、軒にはちょっと色褪せた青い横長の店名看板があり、下のウィンドウには青や水色のシートと共に、日に焼けて青くなったAV女優のポスターが貼られ、見事な統一感を演出している。店頭には黄色い電飾看板が置かれているが、良く見ると下部に『BOOK・TOP』と異なる店名…再利用であろうか。店内は広く、入口からはあまり視界の利かぬ状態。入口左横にアイドル系写真集のコーナーがあり、その奥の左壁沿いに本に囲まれた帳場がある。目の前のフロアには横長の背中合わせのコミック棚が二本重なり、正面奥には意外に広大なアダルト迷路が広がっている。もしや古本は無いのか?とちょっと焦るが、右奥を見ると壁棚に古本の姿が!吸い寄せられるように右奥に進んで行くと、窓側棚が途中から絵本・コンピュータ・鉄道やフィギュアなどの趣味系雑誌に変貌。右奥壁際に達すると、正面奥に袋小路的小部屋が続く小空間となっており、中々いい感じの古本ゾーン!いいぞ、いいぞっ!右壁棚は、ちくま文庫・中公文庫・同時代ライブラリー・岩波文庫・海外文学文庫から始まり、文庫揃いや新書を交えながら、日本文学文庫がドッサリ。品切れ本も多く、本の背を追う喜びあり。そしてスゴイことになっているのが棚下の平台で、文庫が背を上にして三段積み上がり、さらにその上に横積み本が散乱するカタチ…掘り進んでみたいが、崩壊と重労働の序曲を奏でてしまいそうな気がするので、表面だけを眺めて袋小路の奥へ。ここには床にも古本の島あり。奥壁には美術・社会・ノンフィクション・文化・宗教。左側はちょっと古めのパンフ・雑誌などのラックから始まり、選書・ミステリ&エンタメ・単行本揃い・ノベルス・新書・サブカル・歴史小説・実用と並び、最後に写真集&ビジュアルムックラック。立ち位置はコミックとアダルトがメインのお店であるが、右奥にはしっかりした古本魂が封じ込められている。棚に探し出す楽しみあり、積み上がった本たちにまだ見ぬ未知の魅力あり。ただし本は80年代以降が中心。値段は安め。結構本を手にしてしまい、入口近くの帳場へ向かう。そこにはテレビとラジオを同時視聴する白髪中年店主の姿。甘いマスクに白髪の違和感が、ブラックジャックのような格好良さである。中公文庫「ロンドンの馬・パリの馬/旋丸巴」みすず書房「夜と霧/V・E・フランクル」祥伝社新書「ガンダム・モデル進化論/今柊二」講談社「氷の海のガレオン/木地雅映子」を購入。それにしても狭山市は、「恵比寿屋」(2009/09/28参照)「北村書店」「せいしん」(共に2009/06/10参照)と様々なタイプの古本屋さんが集まる街なのであった。
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2011年05月18日

5/18東京・本郷三丁目 古書 木村書店

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久々の本郷古本屋街。通えば通うほど、入り易いお店からツアーして行くほどに、学術的&専門的なハードルが、グングンと高くなってしまった街なのである。もはや残るお店たちは、医学・和漢籍・歴史学術…それでもどうにか飛び込める瞬間を求めて、『本郷通り』を北へ。並び建つお店の中をガラス越しに覗き、その硬さにわななきながらズルズルと北へ。赤門前を過ぎて、やがて『本郷郵便局前信号』。四角く大きな郵便局の手前には、割と広めな西への脇道がある。手前のビルの側壁には、街の奥にある老舗旅館への誘導看板。何となく気になってその西の方に目をやると、あっ!50mほど先の二階家窓に『古書』の文字があるのを発見した。あんな所にお店がっ!と駆け付けてみると、やはり専門店ではあるが『動植物・科学史』とあるので、どうにかなるかもしれない!とツアー先に決定する。青い大きな日除けの下には店頭台は無く、右にサッシの格子窓、左にサッシ扉。店内には洋書がギッシリ詰まった棚があり、通路は横積み本で覆われている…おぉ、こちらも年代物の洋書ばかりだ。さらに近付き中の様子を伺うと、右側に何とか意味の理解出来そうな和書の姿を確認。『テヤッ!』と勢いで半開きのサッシに手を掛けて、優しく店内に乱入する。すると入ったすぐ右に小さな帳場があり、白髪白ジャケットのりゅうとした壮年店主が、ちょっと驚いたように本から顔を上げ、「いらっしゃいませ」。私は間髪入れず「見せてもらってもよろしいでしょうか?」店主は「あ〜うーん…」と店内に目を泳がせ「どんなものをお探しですか」と質問に質問で答えてきた。しかもお店への訪問を目的とする私にとっては、ツライ質問である。無難と言うかあやふやに「生物の方を…」と言うと「あ〜、今はあんまり…」「取り合えず見せていただくだけでも」と食い下がると「ちょっと整理されてませんけど。よろしかったらどうぞ」「ありがとうございます!」…ふぅ、どうにか入店に成功する。お店は手前と奥に分かれている感じで、左壁は本棚、手前フロアに背中合わせの棚が一本と横向きの本棚、それに帳場横に右壁本棚。奥のフロアは二段ほど高くなり、右の暗い小部屋はどうやら倉庫で、左は壁棚に囲まれてフロア棚が二本。しかし通路を行き来出来るのは、帳場前から倉庫部屋前までの右側手前通路だけ。ここ以外は通路に低く洋書が積み上がり、店主以外の進入をやんわりと拒んでいる…。と言う訳で、私は小さくなりながら店主の前の狭い通路を行ったり来たり。科学史・科学者・寺田寅彦・化学・博物学・解剖学・生理学・昆虫生態・動物実験・古生物学・岩波文庫・新書・生物・医学史…学術本・資料本も多く、やはりハードルの高い専門的な本が並んでいる。そんな中からどうにか一冊を選び、「ありがとうございました。そしてこれを下さい」と、回りくどく店主に精算を依頼。朝日新聞社「昆虫少年記/柏原精一」を購入して、ミッション完了!来店して本を探すと言うよりは、電話などで注文して探していただくお店であろう。この後『本郷通り』に戻り、今や普通のお店に思えてしまう「棚澤書店」(2009/10/08参照)の店頭100均箱から、岩波文庫「手仕事の日本/柳宗悦」秋元書房「秘境旅行/芳賀日出男」を購入する。
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2011年05月17日

5/17東京・表参道 UTRECHT Charity Bookpot

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『青山通り方面改札』を抜けて、『A5出口』から地上へ。あっという間の土砂降りの街。目の前の通りである緩やかな坂を、雨水と共に東南に下る。先にある「日月堂」(2010/06/10参照)へ向かうのと同じ道である。『プラダ』と『カルティエ』を過ぎ、名建築『FROM-1st』ビルの手前にある古いビルの前で立ち止まる。一階は半ピロティの駐車場で、右端にビル内のお店の様々な立看板が集まっている。その中に、鉄のフレームに木目の美しいパネルの立看板…。元は予約制のアートブック古本屋さんとして名を馳せたお店であるが、今はギャラリー併設で、現代アーティスト作品集を主に販売しているのだ。もちろん洋書の古書もしっかり販売中なのだが、それだけなら恐らく立ち寄ることはなかったかもしれない。しかし!現在「Charity Bookpot」と言う企画で、様々な人の協力を仰ぎ、売上を義援金として寄付する古本棚が設置されていると言うのだ。これは初めて「UTRECHT」に行くチャンス!とオシャレな街に潜入作戦。立看板の奥に進むと、木製郵便受群の横に、木製手摺りの上階への階段。コツコツ上がると白い廊下の二階で、左に進むと目指すお店の201号室。鉄扉は開け放たれ、入り口近くに置かれた古本棚もすでに丸見え。傘を脇に置いて、早速棚の前にピタッと張り付く。五段の本棚に、大貫卓也・写真集・文学単行本・エンタメ・文庫・新書・コミック・雑誌が並んでいる。棚のすべてが埋まっているわけではないが、まぁまぁな感じ。様々な人が持ち寄っているため、一貫性は感じられないが、アート好きな人たちの感性がジワリ。しかしコミックスバラは誰も買わないのでは…。値段は自分で決め、右上のガラス瓶に投入する。また本を置くことも出来、その時は瓶の裏に置かれたリストに記名する仕組み。私はグルメ文庫「わが食いしん坊/獅子文六」を購入する。フフ、ユトレヒトでこんな文庫を買える日が来るとは。お金をカランと瓶に投入し、店内を見学。連続する壁棚と扉裏ラックに身体を突っ込み、アートの洪水に身を晒す。奥のギャラリーはお休み中で、外のカフェテラスは雨降りのため中断中。帳場前の洋古書の山に驚きつつ、お店の外へ。ふぅ、やっぱり緊張したなぁ。この後、原宿の「TOKYO HIPSTERS CLUB」(2009/10/29参照)閉店を残念ながら確認。何処かで復活していることを願いつつ、もはや慣れることのない街をブラブラ。雨は止みつつあるが、並木の下には時間差の雨が降る。
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2011年05月16日

5/16東京・江古田 ソフビクルーザー コスモナイトα

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強い風が吹き荒れると同時に、スナック菓子のような匂いが流れる街を、自転車でヨタヨタ進む。駅西側すぐの踏切を渡れば、目の前にはナナメに北西に延びる『江古田ゆうゆうロード』。その賑やかな商店街の奥へと入り込む。途中にある「銀のさじ書店」(2008/10/07参照)は、月曜定休日。いつの間にか日除けが赤くなってるぞ。さらにズンズン北西へ進むと、商店街は二又に分かれる。右の道を50mほど進むと、左手に独特な店舗が姿を現す。ここは、ソフビキャラクター人形の専門店…懐かしいモノたちが集められた濃厚過ぎる空間…しかし古本も扱っているとの情報があるのだ。まぁ高円寺の「ゴジラや」(2009/09/17参照)と似た感じであろうか。店頭にズラッと並ぶ箱の中に、早速古本らしき姿を発見。一番表に置かれているのは「ありの生活」と言う、アリの巣を観察出来る古い実験キットだが、その裏には児童絵本(旧ライダー多し)・フィギュアムック&雑誌などで、値段は100〜500円。ウィンドウに大量に飾られたソフビや、衣装ケースに詰まったソフビを眺めてから小さなお店に入ると、さらに時代が遡り、昭和四十年代周辺の、大きさ・色・種類も様々なソフトビニール人形が、ガラスケースの中にみっしり大量に直立し、こちらを微動だにせず見つめている…壮観!奇観!おぉ、柔らかい人形たちよ!お湯に浸けるとジョイントが柔らかくなり、五体をバラバラに出来る人形たちよ!ガラスケースの上部には、高値のチープなキャラクターが描かれたメンコがズラリ…この座頭市らしきメンコ、味あり過ぎ…。足元を見ると、入口近くに本らしき物体の収まるラック。屈んで手繰ってみると、キャラクターノート・薄いパンフ・ソノシートなど。右奥の帳場には、ガタイの良いスキンヘッドの店主…「童草学舎」(2011/0414参照)の店主と共通の、不良中年の雰囲気が漂う…よもやおもちゃ業界は、こう言うスタイルがスタンダードなのだろうか?その店主の後ろを見ると、そこに本棚があり、藤子不二雄全集や特撮の大百科・図鑑などが背を見せている。見ることが出来ないのが残念である。私は帳場横の『5円引きブロマイド』のラックに張り付き、懐かしい毒々しさ満点の着色を施された印刷写真の虜となる。はぁ、子供の時は、これだけのために毎日を生きてたなぁ〜、と感慨深く二枚をセレクト。一枚三百円・二枚五百円と非常にリーズナブルな値段設定。古本の全貌は不明だが、キャラ紙物は充実している。まぁほとんどソフビのお店です。5円引きブロマイド「セブンとビラ星人」「ラドン」を購入する。この後、駅の東にハンドルを向け、新しく現代建築的校舎になった日芸前に赴き、「根元書房 日芸前店」(2008/10/07参照)にて角川文庫「仁義なき戦い<死闘篇>/飯干晃一」を購入。さらに西の踏切脇の「根元書房 本店」(2009/04/14参照)に行ってみると、例の壁棚は変わらず営業中だが、入口を見て驚愕!ガラスの向こうには、天井までダンボールが積み上がり、誰も入れない状況となっている!さながらダンボールバリケード!日芸工兵隊の仕業か!?あまりの光景に言葉を失いながらも、丁度棚の補充に出て来た店主に、創元推理文庫「地下鉄サム/ジョンストン・マッカレー」を購入しながら、「これ、入れないですよね」と聞いてみた。するとニヤッと笑いながら「本がいっぱいになっちゃってね〜。早く片付けたいとは思ってるんだけど…。あ、でも地震の時は、店の中が本でいっぱいだったんで、逆に崩れなかったんだよ」とさらにニヤリ。本の山と山の間に隙間が無く、細かくぶつかり合いながら、崩壊を免れたのか…。ケガの功名と言うか何と言うか…楽しいお店だ…。
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2011年05月15日

5/15栃木・新栃木で古本屋の産声その他もろもろ二店!

昨日の山越えツアーで、ギシミシ軋む身体を動かして、先日の一箱古本市で手に入れた情報に基き、北関東へ。ずいぶんと蒸し暑い去年の八月以来の新栃木である。

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●新栃木「ガラクタ鑑定団」
駅ロータリーを突っ切り、駅前通りを西へ。500mほどでぶつかる『新栃木駅入口交差点』から北へ。ここからおよそ一キロ。『大町交差点』を過ぎると、巨大&高過ぎる『古本』の看板が見えて来る。たどり着くとそこには広大な駐車場があり、たくさんの車の向こうに、大きく横長なお店の姿…実は本来目指して来たお店はここではなく、駐車場のフェンスの向こうにある「ラビリンス」と言うお店なのだが、営業時間なのに開店していない…見た目は規模の小さい「貴船堂書店」(2010/08/22参照)のよう。何かつながりでも…要再調査である。と言う訳で、地元の人々でごった返す大型店舗に突入する。ゲーム・CD・DVD・フィギュア・古着・コミック…古本が全然無いではないかっ!しばらく店内を彷徨った後、コミック売場の奥にラノベ・BLノベルス・タレント・ケータイ小説のコーナーを発見…何も買えずにスゴスゴ退散。

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●新栃木「読み書き堂」
テクテク歩いて南に戻り、再び『新栃木駅入口交差点』に立つ。今度はここから西に向かう。するとすぐに『例幣使通り交差点』。ここから、川越や佐原に負けず劣らずの、古い家並みが続く『例幣使街道』を南へ。老舗のオーラ爆発の『油伝味噌』を過ぎれば、右手に目的の古道具&生活雑貨のお店『scales apartment』が現れる。民家を改造した雰囲気のある店内には、古家具・古道具と共に、スタンプ・ドアノブ・鍵・碍子・実験道具・分銅・天秤・ボタン・文房具・食器などが、古色蒼然と飾られている。そんな一角に白い棚が置かれ、古本が並んでいるのだった。一箱古本市で、ひょんなことから突然開店することになったと教えられた、居候店舗なのである。場所は入ってすぐ見える左奥。並んでいる本はまだ少なく、左上に手作りの店名看板があり、絵本・文庫・暮らし系雑誌・文学単行本などが飾られている。他には様々なお店のショップカードや、イベントチラシも置かれている。裏面もあり、文庫・新書・雑誌の姿。まだまだ産声を上げたばかりの小さなお店で、赤ん坊古本屋さんと言ったところ。これからハイハイを始め、立ち上がり、歩き始めて行くのだろう。まずは誕生おめでとうございます。そして徐々に周りの雑貨に負けぬよう、独自のカラーを出した棚造りをぜひ!また来ます。新潮文庫「明治の人物誌/星新一」を、そして『scales apartment』にて楠正成像の十五銭ハガキを購入する。

お店を出た後、向かいの『小松屋』にて、お土産に『吾一最中』を購入。山本有三の文学碑をモチーフとし、「路傍の石」から名前を採ったお菓子である。餡子がズッシリとした紙袋を手に、栃木駅までブラブラ歩いて行くことにする。途中、『ミツワ通り』に現存していた古本屋遺跡「水戸屋」が売りに出されているのを目にする。建物は年月を経てアレだが、中にはしっかり棚も残っているようなので、栃木で古本屋を始めたい方はぜひ…。駅前の「長谷川枕山堂」(2011/03/02参照)は定休日か…んんっ?視界に何か激しく引っ掛かるものが……げぇっ!お店の脇に一枚の貼紙があるのだが、それが見慣れた形式の、当ブログの枕山堂の記事!うわぁ、これは相当に恥ずかしい…は、剥がしたい。誰も読んでないことを祈りつつ、頬を薔薇色に染めた心積もりで、そそくさと栃木駅へ遁走する。(※写真は買い手募集中の元「水戸屋」)
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2011年05月14日

5/14群馬・北軽井沢 古本&紙雑貨 kiji books

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行こうかどうかかなり迷った…と言うより行けるのか?ココに?しかし、いずれは行かなければならないのだ!ならば今行かないでどうするっ!?と、己を無理矢理追い込んで、午前十時にしなの鉄道の中軽井沢駅。駅近くのレンタサイクル屋で、本日の頼もしい相棒『No.208』を借り受け、駅前から北に延びて行く『国道146号線』をひたすら進む覚悟でペダルを踏み込む!頭上には『鬼押出し』と書かれた巨大なゲート…あぁ、私は一体何処に向かおうとしているのか?そして無事に帰って来られるのだろうか…。目的地の北軽井沢までは十四キロほど。自転車で駆け抜けるのは可能であろう。しかしここは高原高地!一体どの位の高低差が私を待ち構えているのか判らず、地図を見るとすぐ横に浅間山があり、道はウネウネのヘアピンワインディングロード続き…限り無く不安だ。しかしこの作戦は何としても完遂せねばならない!最初は上り坂でも快調に漕ぎ進めたが、本格的な山中の峠道になると、もはやペダルを踏んで進むことは不可能になった。No.208から降りて彼を押しながら、無限に続くかと思われる上り坂のヘアピンカーブを、丹念にクリアして行く。進むほどに、視線は足元に落ち、聞こえるのは、頭上を通る風の音・自分の息遣い・車の通過音。歩道はもはや無いに等しく、車が怖くて仕方ない。何処まで続くのか判らない、いつ終わるのか判らない…身体は段々と疲労し始める。その苦役の間に考えていたことは…1:『こんな車しか走らぬドライブウェイを、ママチャリで移動している姿は、さながら公共交通機関の使えぬ逃亡犯のようではないか…』2:『車より遅く、バスより遅く、バイクより遅く、ロードレーサーより遅い…おぉ、私はこの道で一番のスピード弱者ではないか…』3:『一体これは何の刑罰なんだ…どうして僕はこんなところに(byブルース・チャトウィン)』…そんなくだらぬ思考に逃れつつ、午前十一時二十五分に、ようやく峠の頂点に到達。かなりの高度で、隣の浅間山がとにかく美しい。ホッと、第一関門の通過に心の底から安堵する。ここからはNo.208に再び跨り、基本下り坂。『白糸の滝入口交差点』から、そのまま146号を北上する。長野と群馬の県境を越え、リゾート施設や別荘地の間を疾駆し、『浅間牧場交差点』を通過し、次の『北軽井沢交差点』をとにかく目指す。ガソリンスタンドを過ぎると、交差点の200mほど手前左側に『サニープラザ』と言うスーパーが出現。そこの北側の脇道『町道10-48号線』と言う名の細い林の中の道を西へ。先は木々が重なるばかりで、何もある気がしないが、信じて進んで行く。やがて右手にスポーツ施設を備えた大きな民宿。そこを過ぎてさらに先へ。すると次の林の中の小さな十字路に『本とコーヒー麦小舎 入口』の小さな立札を発見。ついに、ついにたどり着いたんだーっ!到達時間は午前十一時五十分であった。十字路からちょっと西に入ると、たくさんの車が停まっている。これ全部お客さんなのか…人気あるなぁ〜…そしてやっぱり車で来るんだな…。もはやフラフラの身体でNo.208から降車し、鍵をカチャリ。林の中の敷地の入口には木の表札、建物へのアプローチを進むと『営業中 入口はまっすぐ進んでデッキからお入り下さい』とある立札。ここはお店の裏手で、奥の庭が正面入口となっている。が、私の目的はこのカフェでは無い!敷地内に建つという、古本と紙雑貨の小屋なのだっ!ややっ、その目指す建物は、母屋の左にしっかりとした立派さで建っていた。木造で屋根が片流れの、ミニチュアの山小屋のような可愛いお店で、左に掲示板と物置のような100均部屋、真ん中の壁には上げ蓋付きの100均文庫棚、右側軒下に『古本&紙雑貨』の小さな看板、窓には店名や営業時間が書かれている。まずは壁の100均棚に近付くと、日本文学文庫が核と…うぉぉぉぉっ!野呂邦暢!しかも大量!レアのコバルト文庫「文彦のたたかい」までもっ!と疲れを忘れて、棚から素早く抜き出し小脇に抱える…これで、あの地獄のような苦役は報われた…まぁまだ帰らねばならないのだが…。左の狭い100均部屋に入ると、右壁棚と正面壁棚に日本文学文庫・文学単行本・児童文学・雑誌・童話文庫が並んでいる。一旦表へ出て、右側のメイン店内へ。小さな空間に箱のような棚が複雑に組み合わさり、まるで秘密の屋根裏部屋のようで、入るだけでワクワクする空間である。左には日本文学文庫・海外文学文庫・自然・食・フランス・布・文具・雑貨。正面に書物・古本・メディア・絵本・石井桃子・新刊本、足元に岩波少年文庫棚。右壁に日本文学・宮澤賢治・文学復刻本・美術・山岳・食・エッセイ・海外文学・思想・郷土・ビジュアル本。窓際に絵葉書・絵本、入口上部には児童文学…あっ、天井にも日本文学。木+棚+古本+小屋のトータルで、世界観のしっかりしたお店である。何処までも己のセンスで目が行き届き、予想外の箇所にキラリと光る所がある。値段は普通。私は古本を手に建物の間を通って、テラスから店内へ。先に古本の精算を済ませ、空腹に耐えかねていたのでハンバーガーとホットミルクを注文。自然派な若い男女が、厨房と店内で忙しく働いている。カフェ内にも大きな本棚があるが、こちらは購入不可。古本小屋よりしっかりしたラインナップが、少々憎らしくもある。コバルト文庫「文彦のたたかい」集英社文庫「一滴の夏」「鳥たちの河口」角川文庫「海辺の広い庭」「壁の絵」以上すべて野呂邦暢、講談社文庫「ルイズ 父に貰いし名は/松下竜一」を購入。ゴハンをおいしくいただきお店を出ると、林の中で素敵な三毛猫に遭遇。おびえながらも興味津々なところがプリティーである。再びNo.208に跨り、気合を入れて復路…が、峠の頂点まではやはりNo.208を押して歩く破目に。すでに体力は限界。峠からは、自動車とほぼ同じスピードで、ヘアピンを爽快にクリアする。もう私はスピード弱者ではないのだ!…まだ逃亡犯ぽくはあるな…。午後二時過ぎ、無事に駅前に到着。もはや身体はズタボロで、間違い無く最高に過酷なツアーとなってしまった。何であんな遠い所にお店が…みなさん、「麦小舎」さんに行く時は、絶対に車で行きましょう!
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2011年05月13日

5/13東京・目黒 金柑画廊

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西口を出て『目黒通り』を西へ。落ち込むように目黒川に向かう坂の名は『権之助坂』。坂途中の『権之助商店街』に入り込むと、右手にず〜っとこのままでいて欲しい「弘南堂書店」(2008/09/17参照)の姿。坂を下り切って『大鳥前商店街』を通過すると、今度は上り坂の『金比羅坂』。たくさんのオシャレな中古家具屋を眺めながら、坂の上の『元競馬場信号』。ここからちょっと進むと、「月光堂目黒店」(2008/12/28参照)のある『油面交差点』にようやくたどり着く…駅からは1.2キロほどだろうか。距離はさほどではないが、高低差が激しいのでちょっと長く感じてしまう。そして、交差点北側歩道信号の足元に、『古本 画廊』とある立看板…交差点を北に入り『油面地蔵通り』を少しだけ進むと、右手に小さな画廊の姿。割と大きなモルタル住宅兼商店建築の左端にあり、実態は貸し画廊なのだが、嬉しいことに古本棚を常設しているのである。少し奥まった位置に、ガラスウィンドウと大きな引戸が嵌めこまれ、ちょっとスペースのある店頭にはチラシ台・100均箱・200円~箱・500円〜箱が置かれている。美術・青島幸夫・入門本など、古い本も目に付く何だか不思議な箱たちである。引戸を慎重に開けて中に入ろうとすると、足元に突然大きな黒い塊が優しく挑みかかって来た!「うわっ」と上半身だけ身を引くと、それは一匹の黒い中型犬。四角く短い鼻面で、こちらを見上げた後、尻尾を親しげに振りながら匂いを嗅ぎまくられる。奥から女性がやや慌てて飛び出して来て「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれた。嗅がれまくってはいるが、触っても喜ぶようなカワイイヤツなので、「大丈夫です」と答えながら蹴らないようにして中へ。犬の頭を撫で、横腹をペチペチ叩きながら室内を見回す。白壁で板張り床のほぼ正方形。左右の壁沿いに腰高の木製棚が設置され、そこに古本がドドドと並んでいる。フロアの真ん中にはテーブルが置かれ、その上の本立てにも少量の古本の姿。奥は一段高くなった真っ白い空間で、左に小さなカウンタースペースと飾り棚あり。本は何人かで出品しているようで、中には一箱古本市で見たことのある名も。大判のビジュアル本が多く、洋書アート&デザイン・写真集・グラフィックデザイン・現代美術・建築・詩集・工芸・LadyBird小型絵本・企業パンフ・プロダクトデザイン・バウハウス・北園克衛・真鍋博・植草甚一の英会話・沼田元気・荒木経惟などなど。特異なのは左奥にチンマリと集まる、「100万人のよる」・おかしな入門本・セクシー小説などの、ミニ『アホアホ本エキスポコーナー』である…。画廊に相応しくアートに重点が置かれ、古い本も多め。何と言っても犬がカワイイ!値段はスキ無しのしっかり値付けである。私はアホアホ本を一冊抜き取り、カウンター越しに精算する。帰る気配を察知して近付く犬に別れを告げて外へ。「BOOK ONN」にて角川新書「日本のハム/小林幸雄」を購入。この後は、そのまま『油面地蔵通り』を遡上し、祐天寺の「赤い鰊」(2008/12/28参照)を訪ねる。変わらぬミステリのマグマに蕩け、角川文庫「定吉七番3 角のロワイヤル/東郷隆」を購入。
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2011年05月12日

5/12神奈川・鵠沼海岸 耕書堂

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本厚木と海老名で空振り後、相鉄線→小田急江ノ島線と乗り換え、2009/09/23以来の鵠沼海岸。改札を出ると、ダイレクトに通りに放り出された感じ。戸惑わずに北に進むと、鍵の手となる道は線路際へ出る。すると左手に、パステルカラーの下見板が張られたアパートのような建物…道を曲がったばかりの一階が、目指す古本屋さんであった。改札から10mほどの至近で、あまりにも容易く見つかったことに、少々拍子抜け。左には出入口サッシの上に緑の日除けがあり、右には奥まったタイル壁に店名看板…こっちも元はサッシ扉で、二店を一店として使っているのだろうか?サッシをカラリと店内へ。するとすぐ左に帳場があり、本の手入れをする壮年店主と視線がバチリ。即座に目礼して、まずは傘を店内にあった傘立てに。お店は横長で壁際は本棚、真ん中に長い背中合わせの棚が一本、その棚脇帳場側には低い本棚が一本、手前側通路には普段は表に出ているであろう安売り文庫ワゴン、帳場横には縦長ガラスケースを確認する。そして奥の通路では、声高に携帯で話す先客がひとり…。まずは帳場横の新書棚を眺める…むぅ、あまり余計な本が並ばない、ストイック的ラインナップ。続いて入口右横の壁棚に移ると、パラフィンに包まれた箱入り本が多く並ぶ、粛然とした光景!書物・古本・日本近代文学・詩歌句・文学研究&評論&散歩・戦後〜70年代日本文学・芥川賞受賞作・推理小説・海外ミステリ・ハヤカワポケミス…署名本も多く、丁寧で豊かな棚構成である。向かいは、岩波文庫・中公文庫・古い角川文庫・海外文学文庫・日本純文学文庫・講談社文芸文庫・ちくま文庫・絶版文庫・一般文庫・時代劇文庫・新書サイズ文学・日本現代文学・探偵・伝奇・冒険・児童文学が収まる。右壁棚には、手前に海外文学、奥に中国文学。その時、奥の通路から先客が姿を現すと、和服にトンビ姿だったので、ちょっとドキリとしてしまう。何気ない風を装い、擦れ違って奥の通路へ。帳場横の日本文学プレミア本(小山清「落穂拾い」初版本が!)を楽しんだ後に、奥壁棚の写真集・「岩波写真文庫」・作品集・図録・美術雑誌・グラビア誌・建築・美術・工芸・写真・書と、大判本中心の流れを楽しむ。下には等間隔で並ぶ横積み本あり。通路棚には、歴史・東京・戦争・思想・社会・宗教・美術・書が収まる。棚脇棚にはまたもやの岩波文庫と文庫本そのほか。文学・美術・書に長け、素っ気無い外観とは裏腹な、深く豊かなお店である。教養人の書斎と言った趣きではあるが、決して拒まれていないことが嬉しい。値段は普通(もちろんいい本にはプレミア値が)。先客の後に迅速に精算を済ませ、雨が強くなった駅ホーム裏に立つ。はぁ、耕されたのは、どうやら私の心のようで、空振り後の長打に満足して帰宅する。コバルト社「花粉/藤澤桓夫」横浜市「横浜:建築百景」カラーブックス「都市の化石地図/三宅隆三・川瀬信一共著」を購入。
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2011年05月10日

5/10東京・神保町 美術倶楽部ひぐらし

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京橋での仕事を終えると午後五時半過ぎ。蒸し暑く、雨が降ったり止んだりの夕方に、神保町に向かいツアーを済ませることにする。半蔵門線から地上に出ると、またもや降り始めた雨。『靖国通り』沿いのお店を眺めながら『神保町交差点』方面へ歩く。店頭台は、シートを掛けられたり店の中に入れられたりしていて、普段とは異なる雨降り仕様。交差点を北→東と渡ってさらに東へ進み、『靖国通り』から『書泉グランデ』向かいあたりの小道を北へ。最初は「いにしえ文庫」に行こうと思ったのだが、その小さなお店を覗き込むと先客ありで、とても入り込む余地が無い。向かいの「古書たなごころ」(2010/11/24参照)は、何だか店内を模様替えしたみたいだ。今度改めて見に来よう。目の前の小さな十字路を東に入ると、「書肆ひぐらし」(2010/07/12参照)は元気に営業中。おっ!そして向かいの、入りたくても中々タイミングの合わなかったお店が、今日は開店している。よし!と傘をすぼめ、深紅の店名が入った漆黒の日除けの下を潜り、小さなカフェのような入口に突入する。中は高貴と低俗と神秘が濃縮された空間で、深紅とガラスとアンティーク家具と暗がりで構成されている。ここは金子國義氏のギャラリー兼古書店。パッと見たところ、古書店と言うよりはギャラリーの比率の方が、遥かに高いようだ。壁やディスプレイ棚に飾られまくる、金子氏のリトグラフ・デッサン・油絵・短冊・装丁&装画本・限定本・小冊子・ポストカード。古本の姿は左の本棚上部と、正面ガラスケースの上部、右の帳場横には「ユリイカ」が薄く積み重なり並べられている。入口右横の帳場には白ワイシャツの青年男性がひとり、そして奥のソファーには長髪黒眼鏡のヒッピー不良的中年男性がひとり…お酒を飲んでいるようなので、もてなされている常連さんらしい…しかし何処かで見たような…?左壁棚の足元にはロマン文庫が数冊、そしてガラス戸棚の中に美し過ぎる鏡花本と共に、同様に装丁が美しい日本文学本が並んでいる。さらには金子氏旧蔵本であると言う、エロティック美術に関する洋書&ビジュアル本・美術図録・澁澤龍彦・生田耕作・バタイユなどが並んで行く。真ん中のガラスケースにも、涎の垂れそうな鏡花本が収まっている。むぅ、もう何と言うか、金子國義のショップなのである。それ以外の何物でもない。彼の息吹の中を泳ぐ喜びに浸り、堪能しまくるお店である。棚から一冊抜き取り、奥で話をしていた青年に精算をお願いする。すると本を見て「ユリイカがお好きなんですか?」「いや、ダダやシュルレアリスムに興味がありまして…」「研究されてるんですか?」「いえいえ、ただ読んでるだけなんですよ。やたら惹かれるもんで…」と話していると、奥のヒッピー不良的男性がこちらに近付き本を確認…「タネさんか…」とソファーへ戻って行く…うぅ〜ん、誰だっけなぁ〜?青年は「簡単に包装しますね」と言いつつ、包装紙と本を持ってソファー前のテーブルに移動し、懇切丁寧に梱包開始!…何処が“簡単に”なんだ?私は店内を手持ち無沙汰にうろつきつつ、奥の二人の会話を耳にする…その中に「若いのが“ヨウト”をって言うんだよ」「あ、あのオレンジの…」…“ヨウト”…“オレンジ”…“ようと”?……「妖都」!!!うわーっ、そうだ!あの人、津原泰水だぁっ!!!!とすべてのハテナが脳内で合体!私の大好きな作家のひとりである。うぁ〜い、どうしよう。声を掛けてみようか…いや、しかし本当に津原泰水なのか?万が一間違っていたらとんでもないことに…ど、どうしよう。とかグルグル考えてる間に包装が完成し、帳場で「お待たせしました」と紙袋を受け取る。えぇい!店員さんに聞いてしまえ!「あのすいません、あちらの方は、もしかしたら津原泰水さんじゃ…」と言うと、青年は瞬間身を引き「おっ、良く…津原さんです」と腕を奥に伸ばして指し示す。同時に津原さんがソファー上で居住まいを正すと「どうも」と挨拶してくれた。私は緊張全開フルスロットルになり、魂と心が沸騰!「作品、いつも読まさしていただいてます」と、月並みな言葉しかもはや返せず。「ありがとう。今度新刊が出るんで…」うぉ〜うぉ〜と魂消続ける。しばしの不思議な興奮の時間でした。「ありがとうございます」と顔を引きつらせながらお礼を言い、辞去。表に出ると、二人の「ダッハッハッハッ!」と楽しげな笑い声が追っ掛けて来た。な、何だか知らんが笑われているのか?ハッ!サイン貰えばよかったな…いやいや、もう会えただけでいいじゃないか。それにしても津原泰水が…何か物凄い毒気に当てられたようで、ず〜っと魂消を継続させながら、神保町を幽鬼のようにフラフラ。古本屋さんに行くと、やはり中々面白いことが起こったりするのです。図らずとも、本日はそれを痛感したツアーとなりました。うぁぁぁぁ…。青土社「ユリイカ1979vol.11-4 総特集ダダイズム 種村季弘編」を購入。
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2011年05月09日

5/9神奈川・小田急相模原 りら書店

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…いくら探しても見つからない…2011/03/09にも探しに来た「りら書店」を求めてウロウロ…。もはや消えてしまったと思っていたお店が、コメントによりしっかり実在することが判明。ならば!と探しまくっているのだが、またもたどり着けない…何故だ。あれ?路上案内板の地図を見ると、何でこんなに相模大野が近いんだ?…あぁっ!サッと血の気が引いた。私は『県道51号』と『サウザンロード相模台』商店街を、単純に取り違えていたのだ!何と言う初歩的な失態!しかしこうしてはいられない!すぐさま軌道修正するため、地図をしっかり確認し、目的地へ直線的ルートを選択してダッシュする。しばらくは順調に進めたのだが、突然その前に立ちはだかったのは、広大で芝生が優雅な米軍住宅!目的地までの間に大きく寝そべるように横たわっている…無断で中に入ると日本の法律で罰せられてしまうので、フェンス沿いをひた走り、迂回しながら先へ。そしてようやくたどり着いた『サウザンロード相模台』の『相模台一丁目交差点』。そこをしばらく南下すると…おぅ、ついに、ついにたどり着けた!自身の愚かさを激しく呪いながら、まずは謝罪のためにお店に向かって一礼。駅からは北口を出て、脇の『ラクアル・オダサガ』(ひどい名前だ。“小田急相模原”を“オダサガ”と略してしまったために、“オダサク”みたいな語感になってしまっている…)を南西に抜ける。すると踏切からそのまま延びている通りが、『サウザンロード入口交差点』から商店街に変身。直線の長い一方通行の商店街を、ひたすら西北に500mほど進めば、右手にお店が現れる…。長屋式店舗兼集合住宅建築の左端がお店なのだが、軒のかつては立派であったろう日除け看板は消え去り、フレームだけなのに重々しい影を店頭に落としている。下には、立看板・幟・105均文庫&単行本棚二本・安売り揃いコミックワゴン・105均単行本ワゴンが、ホコリっぽく並んでいる。中々麗しい店構えだな。扉を引いて中に入ると、チャイムがピロピロ鳴り響き、正面帳場のマスク姿のご婦人が、作業をしながら「いらっしゃいませ」。横長の広いお店で、右がコミック&アダルトゾーン、左が古本ゾーンと、大きく二つに分かれている。むっ?入り口の扉が半開き…おかしいな、ちゃんと閉めたはずなのに。ともう一度手をかけ扉を戻すと、またもやピロピロ電子音が聞こえ、自然と扉は半開き…こ、こう言うものなのか。入口前の二つのゾーンの境目にはダンボール箱の島があり、その上にノベルズ箱が置かれ、下には小さな文庫棚の姿も。正面帳場周りは、廉価コミックやVHSビデオに固められている。入口右横を見ると、一部だけ雑本的な棚が紛れ込んでいる。左側の窓際・壁際は本棚で埋められ、フロアには縦に背中合わせの棚が三本置かれている。入口左横の手前側通路には、ダンボール箱が左奥まで多数積み上がり、棚の下半分を見ることは出来ない。入口から見える一本目のフロア棚は、右側に105均ハーレクイン・日本文学文庫、左側に海外文学文庫・絶版文庫・古い岩波文庫・絶版&品切れ文庫・雑学文庫が並ぶ。真ん中の棚には、右に女流作家文庫、左に105均文庫。三本目は右も左も105均文庫で、左は海外文学文庫中心となっている。入口左横はカオス気味で、文学・科学・ノンフィクション・美術図録・雑誌などを確認。左壁棚には古い本が多く(が、相変わらずかカオス気味)、日本文学・文学研究・美術・戦争・思想・映画・歌集・歴史・法律・辞書・登山などが並ぶ。奥には児童文学・ガイド・実用が並び、続く奥壁には少女コミックがズラリ。足元には同人誌箱や横積み本があり、少々乱雑なことになっている。帳場の左横にも小さな棚があり、サンリオ文庫・古い大判本・文学・選書などの姿が。古い本もあるが、基本的には街の古本屋さんである。105円文庫棚が見応えあり。値段は安め〜普通。とにかくみなさん、「りら書店」は今日も元気に営業中です!河出文庫「ハル、ハル、ハル/古川日出男」講談社X文庫「ゴジラ/監修・田中友幸 文・海原俊平」データハウス「21面相の手記/かい人21面相」を購入。
posted by tokusan at 20:28| Comment(8) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする