2011年08月31日

8/31東京・王子 リバティ鑑定倶楽部

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池袋のカラオケボックスにて仕事。最近のカラオケ機器の進化に、浦島太郎的に驚きつつも無事に仕事を終え、午後五時半の路上に立つ。ならば王子の古書カフェにチャレンジしてみるか!と田端から京浜東北線。北口へと出て、目当てのお店へチャラチャラと向かって行ったが、お店は静かなる眠りの真っ最中…もう六時過ぎで営業時間なのだが…まぁまた後日来ることに…。それでは何処をツアーすることにしたかと言うと、北口から見たビルの上にある毒々しい『本』の文字。ターゲットをそのお店に定め、北口巨大ロータリーの左上から、北に大きく広く延びて行く『北本通』を歩んで行く。すぐの『北とぴあ前信号』を過ぎて100mほどの右手、『王子二丁目バス停』前のビルにお店が入っている。二階部分は大きな赤いテント看板に覆われ、下の店頭には古着が溢れ出している。大きな入口から覗ける一階も洋服だらけで、何処からどう見てもリサイクル古着屋さんなのである。しかしここはビル上の看板と、テントに大書された『古本』の文字を信じて中へ!見回す限り、古着の森とアクセサリーの洞窟…むっ、しかし右側二階への階段壁に、ファッション的な場にそぐわぬ古本棚を確認!空間が混線してるぞっ!階段の傾斜に合わせた壁棚で、100均文庫・50均単行本・コミック揃いが並んでいる。雑本的だがじっくり眺めてから二階へ。ここは一階とは打って変わって、ゲーム・DVD・コミックなどがメインのフロアとなっている。古本の匂いをたどって店内を捜索すると、まずは階段横にコミックと混ぜこぜに一般本が並ぶアバウトな新入荷本棚があり、中央レジ前には伊坂幸太郎・東野圭吾・西尾維新・村上春樹・山田悠介・宮部みゆき・村上龍が集まる棚が一本。レジから見て右端通路に、日本文学文庫・納涼文庫列(季節物であろう)・海外文学文庫・新書・ノベルスが集まり、奥壁にラノベと児童文学。そして階段上にある左奥の小部屋的スペースに、海外文学・日本文学・エッセイ・ノンフィクション・女性実用・ビジュアルムックラック・タレント本の棚がぐるり。真ん中には社会・実用・資格の棚が一本と、海賊の宝箱のような500均アイドル写真集箱が置かれている。手作り感溢れるチープな空間で、ちょっと探す喜びあり。あくまでリサイクル店的棚造りだが、妙な本も少し混ざり込んでいるのでニヤニヤ。値段は安め〜普通。太田出版「ぼくたちの「完全自殺マニュアル」/鶴見済編」国書刊行会「ケルベロス第五の首/ジーン・ウルフ」を購入。この後は「山遊堂 王子店」(2008/08/31参照…おぉ、ちょうど三年前ではないかっ!)にも赴き、二階で良書のシャワーをどっぷりと浴びる。それなのに、一階でアスペクト「女神転生十年史」を購入してしまう。さぁ、帰ろう帰ろう。
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2011年08月30日

8/30東京・中野でスウッと消えた灯二店。

去就の気になっていたお店と、『八月三十一日で閉店』とタレコミのあったお店を、自転車に乗って見に行く。…教訓は『タレコミがあったら即行動!』でした…。

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●新中野「丸吉書店」
『青梅街道』沿いにある、2008/10/01に勇気を振り絞ってツアーした、とても入り難い魔窟店である。しかし震災以降、シャッターを閉ざしていることが多くなった。そして本日お店にたどり着いていてみると、右上にあった黄色い小さな看板が、取り外されてしまっている!あれが無ければもはや古本屋さんには見えない状態…半開きのシャッター内に見えるのも、ダンボールや生活用品の山ばかりで、もはやお店としては機能していない模様…まぁ元々それほど機能していなかったのだが。長い間、巨大道路を前に、踏ん張って大量の古本を内蔵してがんばっていたが、遂にその歴史に幕!お疲れさまでした。

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●中野「BOOK'S To-Be」
『八月三十一日に閉店するらしい』とのタレコミがあった、2009/06/17にツアーしたお店である。明日で閉店か…閉店セールはやっているのだろうか?…本はまだ残っているのだろうか?…などをボヤボヤ考え、『中野ブロードウェイ』の北にある『薬師あいロード商店街』をツーッと進んで行くと、あれ?シャッターが閉まってるぞ?ウワッ!看板文字がすでに撤去され、その痕跡がジワリと残っている!…思いっ切り遅刻してしまった…すいません。こう言うこともあるのか。これからはタレコミが入ったら、すぐ動くようにしよう!はぁ、ちょっと中野で二店の灯が消え、加えて少しだけ秋の気配…何だか寂しいなぁ…。

せめて何処かで古本を!と思い『中野ブロードウェイ』を徘徊するが、こう言う時に限って古本は何も買えず、新刊で太田出版「ぼくのゾンビ・ライフ/S・G・ブラウン」を購入するのみに止まる。このままでは埒が開かないので高円寺にシャーッと移動。「都丸書店」外棚に救いを求め、集英社文庫「マイ・アメリカ/立木義浩」中公文庫「やぶにらみの時計/都筑道夫」を購入する。さらに自転車を進ませ、「中央書籍販売」(2009/06/01参照)の前を通り掛ると、何と移転準備のための片付けの真っ最中!同時に『500円以下の本を10冊以上買うと半額』セール(何だかややこしいな…)が行われているので、サッとお店に飛び込んだ。すると目に、ビシッとナウカ社「演劇の話/土方与志」が飛び込んで来たので買うことにする。何たって嬉しい『芸術は民衆のものだ!』の識語署名入りなのだっ!ヒドイ惨状の帳場に声を掛け、精算と共に何処に移転するのか聞いてみると、何とすぐ近くの『あづま通り』であることが判明。おぉ、これであの通りには五店の古本屋さんが集まることに!嬉しい古本通りの賑わいを、早くこの身で感じてみたいものである!
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2011年08月28日

8/28神奈川・南区の平戸桜木道路沿いで偶然見つけた二棚!

仕事に一区切りを着け、京浜急行で弘明寺へ。ところが目的のお店は営業しておらず、半開きのシャッターから中の様子を伺うと、横積みの古本がドッサリの店内…ああ、入りたい!もしかしたら開店準備中なのかもしれない。時間稼ぎに道の上流にブラブラ進んで行くと、対岸に一軒のお店を発見…。

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●弘明寺「濱姫館」
西口の階段を下りて、線路沿いの道を北に進み、ちょっと傾斜のある『六ツ川商店街』に入る。そこを出たら、横たわる『平戸桜木道路』を西にひたすら進む。『六ツ川一丁目信号』と『六ツ川町バス停』を過ぎると、右手に平和な街から完全に浮いてしまったお店が見えて来る。建物から前方へ大きく突き出た屋根のような赤い日除け。その下には『BOOK DVD 激安販売』の文字と共に、か細く頼りない二本のドーリア式柱が…。後は自販機と出会い系の幟がヒラヒラ…妖しさ全開の完全なるアダルトショップ!何たって店名が「濱姫」なのである!しかし勇気を胸に赤い日除けの下に入り、赤いカーペットの上をザクザク歩めば、そこには意外な非アダルトな空間が!もちろん店の奥には、店名に恥じぬ広大なアダルト空間が広がっているのだが、入口側フロアは予想外のコミック・DVD、そして古本コーナーなのである。真ん中通路右側に大き目の古本棚が、手作り感満開の全八段で据えられている。日本文学文庫・海外文学文庫・ノベルス・ラノベ・単行本・官能文庫などが、ルーズに雑本的に並んでいる。文庫は100円が多く、値段は高くても定価の半額以下。岩波文庫「綴方教室/豊田正子」集英社文庫「本業失格/松浦弥太郎」を購入。

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●井土ヶ谷「駄菓子屋ばぁば」
黄金町辺りまで歩いて行こうと、西日を浴びながら『平戸桜木道路』を東へ。歩道に大きく日除けの架かる問屋風商店が多く、独特な風情を見せてくれる街道である。この辺りは駅間が一キロほどと短く、歩き続けると、目標を次々クリアする爽快さが街歩きにプラスされ、楽しくテクテク…。井土ヶ谷駅を左に見て、東に500mの『南センター入口交差点』を過ぎたところで、右手から街中の違和を感じ取る…さらにそこに古本のエッセンス…。対岸のコンビニ横、違和感の元を注視すると、それは古い木造トタン張りの駄菓子屋さん!ぬぬっ!あの店内に見えるのは、本棚ではないのかっ!?この状況から推察すると、古本の可能性は極めて高しだっ!あああっ!入口横に吊り下がる紙に、『古本市』の文字を確認!やはり古本であったか!ここで会ったら百年目!早く行かなければっ!五車線の道路越しに、古本棚を凝視しながら、信号が変わるのを待ち、ツイストを踊ってしまいそうにソワソワ…。信号が変わると同時に、飛ぶようにお店に近付く。お店には子供たちが次々と入って行き、暗い店内で駄菓子を選んでいる。私は中には入らず、左端の開け放しのサッシに急行。そこに、旧式の三段フレームラックが、『一冊50円』の札と共に置かれているのだった。容赦なく降り注ぐ西日を背に受けて、日本文学文庫・ミステリ文庫・日本文学・絵本・ビデオが並ぶラックを眺める。文庫のほとんどにはブックオフの105円の値札が貼られたままで、誰かがブックオフの100均棚で本を買って来て、読み終わったらここに並べていることを想像させる。一冊選んで右のサッシから中へ。そこは薄暗く天井が低く、お菓子だらけの子供サロン。中に古本棚は無いようだ。店名通りの腰の曲がった割烹着のおばあさんに、かくしゃくと精算していただく。この駄菓子屋に古本のシチュエーションが、本当にたまらんぞ!たっぷりと勝手に興奮し、楽しませていただきました!中公文庫「真昼のプリニウス/池澤夏樹」を購入。

街をブラブラ歩いていたら、偶然古本棚を見つけてしまったこの快感!何物にも代えられぬっ!かけがえの無い体験!そんな余韻にどっぷりと浸りながら、京浜急行で東京へと戻る。
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2011年08月27日

8/27福島・小名浜で青春で盛大に空振りす!

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五回目の青春18きっぷ(つまりは最後である)を使い、常磐線で北上すること四時間。いわき駅の三つ手前、泉駅に到着。ここから東の小名浜へとバスで向かうのだが…バスが全然無い!時刻表がスッカスカだ!…これは、いつものように走るしかないと言うことか…。覚悟を決めて、駅前から東へ果てしなく延びる県道を、タッタカ走る。平坦な市街地を抜け『国道6号』の下を潜ると、歩道が狭い田舎道。ダンプに負けじとさらにタッタカ。やがて川を越えて坂を下ると、そこが小名浜の港町。駅から四キロ弱くらいだろう。『小名浜郵便局』向かいの小道を北に進むと、最初の小さな十字路右手に、個性的な古本屋さんが現れた!「古本エルエル」である。う〜ん、好みな店構えだ。手製の『古本 レコード』の木の看板、そして窓ガラス一面に貼られた、取扱い品目多種・『昭和の香り 古本&レコード』・『在庫展示品の殆んどが平成10年前の書籍です』などなど…あ、良く見るとこのお店、以前は不動産屋だったようだ。早く入りたいのだが、残念なことに中は真っ暗。一縷の望みを託してサッシに手を掛けるが、ビクともせず!う、ううううううっ…ハッ!営業開始時間が14時からとなっている…現在時刻は午後十二時半。良し、ここは後でまた来ることにしよう!と心を取りあえず宥めすかし、店前の道をそのまま東に進んで『鹿島街道』。後はこの道を、またもやダッシュと歩きの繰り返し。郊外型大型店舗が連続する道を、とにかく心を無にして北へ。『いわき警察署』を過ぎると、大型店舗がようやく鳴りを潜め、道は緩やかな上り坂となり、山を真っ二つにした巨大な切り通しに差し掛かる。急斜面に自生するユリと、街路樹として植えられた棕櫚の、奇妙なアンサンブルを楽しみながら切り通しを越えると、開けた眼下に新しい街が広がる!おっ!道沿いには目標としてきた、巨大な『ヤマダ電機』の姿!もうすぐだぁ、といい加減重くなり始めた身体をムチ打ち、坂道を駆け下りて『ヤマダ電機』前を通過。すると右手に大きな『古書』の文字。あったぞ!「古書文楽」だ。ここまでまたも四キロほど。倉庫のような巨大なお店で、右端に鉄製の階段と小さな出入口がある。ウッ!しかし強烈に嫌な予感が…何だ、あの内側に簾が下がったままの入口は…営業は午後十二時からとあるのだが…恐る恐る階段を上がり、ノブをガチャリ…開かない。なな何てことだぁっ!こっちは確実に開いてると思ったんだがなぁ。しかしこのまま引き返すのもシャクなので、斜向かいのコンビニでパンを買い、食べながらしばしの張り込みタイム。もしかしたら、今しも主人が現れお店が開くかもしれない!と思いながらモグモグ…ゆっくり食べて十五分…残念と言うか当然と言うか、何も起こらず。あきらめて『鹿島街道』を南に四キロ引き返す。そしておよそ四十分後、先ほどの店前に立つが、14時はとっくに過ぎているのに開いてない!開く気配も無い!こうなったら最後の手段!意を決して携帯電話を取り出す。貼紙のひとつに『お急ぎの方はこちらにお掛け下さい』の携帯番号があったのだ。ドキドキしながら番号をプッシュし、呼び出し音に耳を凝らす…五回・十回・十五回…出ない!あぁあ、うわぁはぁ〜!こ、このままでは小名浜に、ただ走ってパンを食いに来ただけになってしまう…。

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●小名浜「ときわ書店 いわき小名浜店」
そんな小名浜の思い出が、ダッシュとパン食いだけにならぬよう、実はすでに保険を掛けていた。それは『小名浜 本町交差点』から『鹿島街道』沿い北方二キロにある、巨大リサイクル新古書店である。「ときわ」=「常盤」と言う名からして、福島&茨城のマイナーチェーン店であろう。中に入るとやたら女の子のDVDが面陳され押し寄せる展開。中々アナーキーであるな。右側に展開するコミック棚の間を抜けると、右壁に古本棚が出現。ちょっと日に焼けて青ざめたラインナップである。右から100均単行本・ミステリ&エンタメ・タレント・海外文学文庫・ラノベ&ティーンズ文庫・日本文学文庫・ノベルス・50均&100均文庫…あれ?でも良く見ると、すべての文庫は100円、ハードカバーも100円とある…って言うことは全品100均(50均除く)てことじゃないか。う〜ん安い。50円と100円文庫を一冊ずつ手にして、レジを探し女の子DVD棚の間をウロウロ。動線が判り難いな…左奥にようやくレジを発見し、どうにか精算して目的を果たす。幻冬舎アウトロー文庫「仁義なき戦い 仁義なき戦い・広島死闘篇・代理戦争・頂上作戦/笠原和夫」ソノラマ文庫「破嵐万丈ヒット・カップル/富野由悠季」を購入。

目指して来た二店共に入れずと言う情けない結果になってしまったが、しっかりと営業されているようで一安心。それが確認出来ただけでも来た甲斐があると言うものだ。特に「エルエル」は港に近かったので、もしや津波の被害に…などと思っていたのだが、津波が押し寄せたのは一本南寄りの道までらしい。そちらまで行ってみると、道路には砂が残り、商店のシャッターはひしゃげ、ビルの一階はベニヤで塞がれ、すでに基礎だけになっている家の姿も。巨大な電車基地を持つ『福島臨海鉄道』の小名浜駅駅舎も閉鎖され、フェンスや電柱はぐにゃりと曲がり、線路上にはコンテナやボートが転がったままとなっている。頭上に飛び交うカラスの大群…初めて目にした津波の被害にしばし呆然とする。海からの底知れぬ力を目にしながらも、またもしつこく「エルエル」を確認する悪あがき。やっぱり開いてませんでした。空振りと疲労と二冊の文庫と海からの脅威を抱いて、帰りはバスで駅まで戻る。さらば小名浜!また来るぞ!

※帰りの常磐線に乗って一時間後、何と「エルエル」さんから電話が入る。一足と言うか百足遅かったっス…留守電を聞くと、車を運転していたので電話に出られなかったとのこと。返す返すも残念也!
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2011年08月26日

8/26東京・亀戸 Book Pirates 亀戸

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東へ向かう中央線で市ヶ谷を過ぎると、畳針のような雨が電車を叩き始め、お堀や神田川の深い緑を、激しく毛羽立たせている。御茶ノ水で総武線に乗り換えようとホームに立つと、聖橋の下でさえ水滴が襲い掛かって来る始末。花火大会の準備に忙しい隅田川を目にして、白く煙る街の空に浮かび上がる、スカイツリーのシルエットを錦糸町で追い越す。その途端、雨は忽然と消え去った…路面も濡れていない…。北口のガード下から『明治通り』を南へ。大きな交差点を歩道橋で飛び越え、西側歩道をさらに南に進む。するとすぐに『亀戸駅通りバス停』が現れ、その向かいに古本屋さんの姿。リサイクル系新古書店の影が色濃い、ビル一階のお店である。軒には青と赤のラインをあしらった店名看板。ロゴは海賊の帽子にアイパッチのモチーフを取り入れている。店頭には店名立看板・コピー機看板・ゲーム機が置かれている。丁寧な扱いを求める貼紙のある、自動ドアのボタンを限り無く優しく押して店内へ。縦長で白く明るいお店で、壁際は本棚、真ん中に背中合わせの棚が二本(右側は奥がラック)、左奥にアダルト小部屋があり、正面奥に帳場の構成。働くのはエプロンを着けたご婦人が二人。店内各所に万引犯の写真入ビラあり。まず目に入るのは右のフロア棚脇にある、最新入荷本と300均単行本。むむ、最新刊本が生き生きと高値で踊っているぞ!この棚の奥、中央通路中ほど右側には、新書&ノベルス棚がある。ちなみに右端通路と真ん中通路は、そのほとんどがコミックとCDで埋まり、一部に音楽雑誌やゲームの姿も認められる。入口左横の100均ワゴン二台に導かれ、左端の通路へ。右の通路棚には時代劇文庫・日本文学文庫・海外文学文庫が並び、足元に300円&500円歴史小説。そして棚上には文学・経済・財政などの難しめな本がズラリ…新古書店にしては不穏な感じが漂ってきたぞ…。左壁棚には、100均単行本・ミステリ&エンタメ・足元に100均文芸・海外文学。ここからコピー機を挟んで奥の棚へと続くのだが、先ほど感じた不穏さがここから爆発!哲学・心理学・思想・歴史・政治・経済・法律・文学評論・自然科学・評伝・演劇・美術・スポーツ・古典文学・ノンフィクション・民俗学・ペット…などと、何処にでもある細かいだけのジャンル分けと思いきや、驚いたことに良書が多く並んでいるのだ!特に人文系と自然科学が中々充実!そして最奥の棚には、法政大学出版やミネルヴァ出版のさらに硬めな本の姿も!…何ともおかしなお店だ。そこからは、実用・児童文学・岩波文庫・出版社別教養系文庫・ラノベと続く。単なる新古書店かと思いきや、左奥にアカデミックな空間あり!しかし文庫は定価の半額から、単行本は三〜四割引が中心と、値付けは高めな印象。それでも良く探しまくると『この本は何でこんなに安いのか!?』と思える本が見つかったりする。二冊を手にして奥で精算。ついでにポイントカードも作っていただく。二十分弱で外に出ると、いつの間にか恐ろしいほど雨が降っている。先ほどまでのエアポケットぶりが嘘のようである。何の!駅はすぐ近く!と軒から軒へ飛び移るように微速前進…ところが十メートルほど進んだ所で、雨が滝のようになり、もはや一歩も踏み出すこと叶わず。三十分足留めをたっぷり食らい、私は仕方なく銀行の軒下でこれを書いているのです。青土社「虫たちの化学戦略/ウイリアム・アゴスタ」光文社新書「辺境生物探訪記/長沼毅・藤崎慎吾」を購入。
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2011年08月24日

8/24東京・水道橋 日本書房

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東口を出て、ガード下より『白山通り』を南下。するとしばらくして『三崎町交差点』。そこを過ぎると右手に赤レンガのビルが現れ、店頭には重厚だが安く販売されている本たち。ここは確か『一箱古本市』にて『ad-libooks』と言う名で、引き出し付きの箱と言う奇妙な販売方法を採っていた方がいるお店…。あの奇天烈さと、このお店の重さがまったく結びつかない…。二階には縦長店名看板があり、軒には看板文字と茶色い日除け。店頭には四台の木製ワゴンが置かれ、右に民俗学・日本語・出版・国史・漢学などの特価本、真ん中は古典文学・方言・日本語・和本の特価本、左端は100均台で中公文庫や日本近代文学関連が収まっている…くぅ、歯が立たない予感がヒシヒシ。中公文庫のみが、上から垂れてきた蜘蛛の糸に見えるぞ!よし、取りあえずここから一冊選んでおけば、堂々とお店には入れるはずだ。文庫を手に店内に入ろうとすると、ヘルパーさんと一緒にご老人がお店の前に来た。左の開け放たれた入口前に二人で立ち、「こんにちは〜、今帰りましたよ〜」と大声で奥に知らせると、ヘルパーさんは帰って行った。どうやらご老人はお店の関係者のようだ。彼はしばらく店頭に立ち、台の本ゆっくりチェックしてから中へ。私もそれに合わせてゆっくりと中へ。天井が高く奥深い、通路のような店内。壁際はぐるっと天井までの本棚、真ん中にも天井まで伸びる背中合わせの棚が一本。右側フロアは入口近くが狭く、奥が広くなっている。通路棚奥側の棚脇には作業机があり、店員さんがお仕事中…彼がad-libooksの人だろうか?…残念ながら確信は持てず。そしてその背後の壁際に、横長な棚と一体化した帳場があり、左には壮年の俳優・三島雅夫似の店主、右には上品なご婦人…三人はちょっと変わった布陣を形成しているな。さて、店内の本はほとんどが箱入りの学術本…茶色く、一般人にとっては禁欲的な光景である。左壁際は、古典文学全集・俳諧・江戸文学・国文学・漢史・国史・万葉集と、各ジャンル大量に本を抱えて細かく集まり、帳場の奥までドドンと続いて行く。通路棚には、日本語・教育・新書・宗教・長崎・横浜・文章・言葉・日本各地方方言・国語・言語学…ま、まったく棚に触れない…。と、ご老人と共にジリジリ奥へ。彼は帳場前で立ち止まり、店主と言葉を交わしている…どうやらご老人はここの大旦那さんのようだ…いや、ご隠居と言ったところか。そぉっと店員さんの背中とご隠居の間をすり抜け右側通路へ。壁棚は奥から、辞書・事典・日本近代文学評論&研究と続き、行き止まり通路に和本棚。入口への通路には、錦絵類のショーケース・大判資料本と並び、書誌学・「國文学」・中公文庫・岩波文庫の流れ。向かいの通路棚には、和歌関連と中世文学がドッサリ。棚を見ながら進んでいたら、書誌学の前でご隠居に追い抜かれ、彼は今文庫棚をチェック中。そこに別のお客さんが現れ、ドアを開けて出て行った。その閉じかけのドアをご隠居が危なっかしく掴んだので、私はサッと近付いて後ろから取っ手を掴み、「大丈夫ですか?出られますか?」と聞いてみると「あぁー、いいよ、ここは俺んとこだから。こっちに行くんだ」とドアを閉じ、今度はゆっくりと横にある階段へのドアを開け、奥へと消えて行った…お元気で何よりです。古代から近代までの日本文学が集まり、店名にピッタリな棚造りのお店である。一般人の突破口は、新書・文庫・近代文学あたりか…。値段はちょい高〜高め。ただし文庫は安いモノもある。私はとにかく文庫で突破を狙う!合計で300円の小額な買物だったが、帳場でのにこやかな対応が好印象。三人の時間差「ありがとうございました」も愉快である。中公文庫「魔海風雲録/都筑道夫」岩波現代文庫「犯罪と精神医療/野田正彰」を購入。ここまで来たら、帰り道はやっぱり神保町経由で御茶ノ水へ。途中「田村書店」(2010/12/21参照)店頭箱で、探していた河出文庫「世界最悪の旅/チェリー・ガラード」を発見して購入。意気揚々と中央線で帰宅する。
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2011年08月23日

8/23東京・原宿 かぐれ

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夏に戻ったのが久し振りに感じる東京を、自転車でユラユラフラフラしていたら、芸能人のような若者でぎっしりの原宿にたどり着く。ケヤキ並木に覆われた『表参道』を東南に駆け下る。『神宮前交差点』を過ぎて谷底に到り、歩道橋を潜る。潜った途端に左手に見える『表参道ヒルズ』前の『神小通り』を北東へ。100m弱で現れる、鉄骨とガラスで出来た二階建てビルが、目指すお店である。もしここに到るまでに迷ったなら、『表参道』歩道橋横にある交番の街頭地図を見ると良い。何故ならこの地図は、原宿の主要なお店の名がびっしりと書き込まれている、恐るべき地図なのだ!これを作った警官に脱帽!そして本日のお店は、本来はオーガニックな洋服や雑貨を扱うオシャレなふんわりショップなのだが、二階の一部に、本のイベント集団『book pick orchestra』が本棚を設置しているのだ。まったくこの集団は、渋谷「SUNDAY ISSUE」(2010/12/05参照)・益子「starnet」(2011/07/24参照)など、精神的にハードルの高いオシャレな空間ばかりに本棚を設置してくれるものだ…本日も、実に実に高い!通りに面したガラスに、明朝体の白文字店名と共に、『Organic Cotton Men's&Lady's Wear』と書いてあるので、まぁ私が入っても騒ぎになることはないだろう…。背高な草に囲まれた短いエントランスから一階に入ると、広く洋服の飾られたフロア。「いらっしゃいませ〜」の声に動じず、ゆっくり店内を見回すフリ…しかしここに古本は無いっ!奥にある木の階段をゴトリゴトリ上がって行く。三方のガラス窓から光が柔らかく入り込み、何だか夏とは思えない二階。こちらは生活用品や陶器のフロア…右手窓際中ほどに本棚の姿があった。木の机の上に乗った40cm×60cmほどの大きさで、三段に本が並んでいる。文庫・新書・単行本・カート=ヴォネガット・いしいしんじ・五木寛之・地震関連・「暮らしの手帖」…もっと暮らしやロハス的な本が多いのかと勝手に思っていたが、ジャンルはバラバラで、まとまりがあるようでまとまりがない。何と言うか、読書家とまではいかないが、本が好きな人の小さな部屋の小さな本棚を見ているようである。尚1/4ほどの本は、想い出のある本をメッセージと共に人に嫁がせる(販売する)『嫁がせブックス』と言う企画で並んでいたりする。ではせっかくなので、嫁いでいただこうと、赤と白の水引の如き紐が着いた本を一冊選ぶ…おっ、見返しにメッセージが書かれた紙がある。古本屋さんで購入した本で、前の家で読み、書いたのは寺田寅彦の弟子。名著だがなまずに地震予知は出来ないとのこと…ぬぅ、何より何処の古本屋さんで買ったのかが気になってしまう…ありがとうございます。大事に読まさせていただきます。その本を手に、一応陶器の棚を一巡…でも明らかに私はお店にそぐわない人物…長居しても仕方ないので、着かず離れず側にいたお姉さんに精算を依頼する。すると「ご一緒に一階に参りましょう」と下で精算。あぁ、やっぱり緊張しまくり…。東洋図書「地震なまず/武者金吉」を購入。
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2011年08月21日

8/21東京・池尻大橋〜三軒茶屋〜下北沢、そして阿佐ヶ谷へ古本文庫を求めてフ〜ラフラ

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池尻大橋と三軒茶屋の中間にある、『世田谷ものづくり学校』へ向かう。この学校の入口部分に、ブックディレクター『NUMABOOKS』が古本で作った作品(古本は購入可!)が置かれているのだが…。元は中学校だった施設に、ビクビクしながら入り込んで行くと、奥に人気の無い静か過ぎるエントランス。ガラス越しに中を覗くと、受付ブースには誰もいない。サッシを開けて中に入ると、右手に目指して来た「NUMABOOKFACE」の姿!…あれ?何か様子が変だぞ?本来は壁面に文庫本が、人の顔の形に積み上がっているはずなのだが、そこには空っぽの黒い壁…そして下には、恐らく文庫が詰まったダンボール箱が大量に置かれている。これは撤収中なのか?うぅむ、どうやら『ものづくり学校』に遅刻してしまったようだ。実は本の入れ替え期間とかで、今すぐ準備を始めてくれないだろうか…?未練タラタラにしばらく黒いフレームの周囲をウロウロ。が、校内は相変わらず静かで、状況が好転するわけもなさそうなので、いつかまた見に来ること決め、学校を後にする。今日も初っ端が空振りか……よし、たまには気負わず焦らず、ただ古本を買うためだけに、ダラダラボケボケフラフラしてみるか!しかしガッツリ本腰を入れると大変なことになりそうなので、見るのは文庫だけにして、本当に欲しい本だけ買うこととする!何だか気が楽になって少しワクワク。まずは『三宿交差点』際の「江口書店」(2010/03/29参照)へ。おっ、開いてるぞ!文庫は店頭台と奥壁右側の二ヶ所。岩波文庫を中心に戦前の本がズラリ…やはりここは古く深く素敵なお店だ。岩波文庫の「蘭學事始/杉田玄白」(100円)と「獅子座の流星群/ロマン・ロラン」(200円)を購入。黄色いブックオフの袋に入れてもらいました!次は首都高が薄暗く影を落とす『国道246号』を歩いて「古書 いとう」(2008/11/17参照)。来るのはかなり久し振りである。文庫は入口右横とフロア棚の両面、それに右奥にある。うわっ!探してた旺文社文庫「実歴阿房列車先生/平山三郎」(1260円)を発見。これはかなり安めな値付け!と購入を即決。「紙袋が無いのでビニールですみません」の店主の言葉に恐縮し、ホクホクしながら下北沢方面へ向かう。『三宿通り』沿いの「山陽書店」(2008/11/17参照)は残念ながらお休み。太子堂のウネウネした商店街を抜けて、何やらイベント開催中の『茶沢通り』。「サムタイム」(2008/12/03参照)は入口正面と店頭右側に文庫棚…のはずなのだが、店頭棚のシャッターは下りている…店内を一巡して、次は「隙間の古本屋」(2008/12/03&2011/03/16参照)。しかし暗過ぎて本の背文字がまったく読めない!何で今日はこんなに暗いのか!?何も手に出来ず外へ。小雨の降り始めた『茶沢通り』を北上し、下北沢に突入。ああっ!「古書 赤いドリル」(2010/06/23参照)がお休みだっ!…む、無念…。『下北沢南口商店街』を、お洒落で幸せそうな若者たちの流れに逆らい駅方面へ。「幻游舎」(2008/10/03参照)は、店頭とフロア棚左側に文庫の姿。飛び込んだ瞬間に、一冊の文庫がピカリ!集英社文庫「挟み撃ち/後藤明生」(200円)を手に入れ、続いて本多劇場近くの裏通りにある「ほん吉」(2008/06/01参照)へ。店頭と入口近くの文庫棚を見詰めまくるが、今回は何も引っ掛からず。次は『茶沢通り』に抜けて「古書ビビビ」(2009/10/15参照)。このお店は、店頭・左壁棚・平台足元・入口側右奥に文庫が分布。じっくりゆっくり眺め回し、集英社文庫「ジャクリーン・エス/クライヴ・バーカー」(200円)を購入。思えばここでは、良くクライヴ・バーカーを買っている。まぁ、並んでるからしょうがない。さらに小田急線踏切を越えて「白樺書院」(2008/06/01参照)に到着。鮮やかな色のインコの鳴声と、ジャズを聴きながら、教養文庫「探偵小説の謎/江戸川乱歩」(200円)を購入。さて、本来ならこれで終了でも“良し!”なのだが、何だか文庫古本の熱い火が全身に燃え移ってしまった!と言う訳で、さらに引き続き阿佐ヶ谷に戻り、まずは『北口商店街』の「千章堂書店」(2009/12/29参照)。文庫は店頭台二台と、通路棚の右側にあり。おぉ!欲しい本がしっかりと見つかってしまった。廣済堂文庫「実録・網走刑務所/山谷一郎」(150円)を購入。そのまま『旧中杉通り』を北上して「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照)。文庫は店頭右側と、左から二番目通路の左奥、それに三番目通路の左側に置かれている。中公文庫「詩人の旅/田村隆一」(250円)を発見し、書き出しの「メイ・ストーム、五月初旬に〜」に痺れてしまい購入。続いてすでに薄闇の坂を下り、横道を抜けて緑のケヤキトンネルと化した『中杉通り』に出る。「銀星舎」(2008/10/19参照)は近頃「コンコ堂」に刺激を受けたのか、棚に様々な工夫を凝らし始めている。文庫は店頭棚と共に、小さな店内の各所に存在。が、残念ながら今日は何も見つからず、店内を一周しただけでケヤキトンネルへ舞い戻る。最後に「ゆたか書房。」(2008/10/19参照)を訪ねてみると、明かりは点いているが、ドアにはガッチリ鍵が掛かっている…何とあっけない幕切れ!しかしこのくらい“ダン!”と無情に流れを切断された方が、古本文庫熱を急速冷凍してくれるのではあるまいか。本日の成果は、およそ三時間半で文庫八冊。合計金額2560円。あっ!「コンコ堂」に傘を忘れて来た!
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2011年08月20日

8/20静岡・静岡で駿府公園をぐるりと一周二店!

行きたかった焼津のお店に二度目のチャレンジ!…しかし何と、午前中で今日の営業を終えたとの貼紙がっ!?…何故今日に限ってこんなことに…己の不運を呪いながら、取りあえず静岡へ戻る。さてどうするか?と考えてる間にも、貴重な時が流れて行く…そうだ!新しいブックカフェに行ってみよう…くっ?ド、ドアが開かねぇ!ええぃ、こうなったらオーソドックスに、静岡未踏の古本屋さんをツアーしてみよう!

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●静岡「文高堂書店」
巨大で新しく、現代的なビルが建ち並ぶ北口ロータリーから、大通りを北西へ。進路を微妙に北に向けて『北街道』に入り、古い歩道屋根の架かる商店街を北にテクテク進む。やがて左手の景色は、お堀と石垣と緑が絶妙に混ざり合う『駿府公園』となるので、城址を偵察するかの如く、さらにお堀に沿って逆時計回りに進んで行く。やがて『草深橋交差点』にたどり着くが、ここは通り過ぎて次の信号で北へ進むと、すぐに『長谷通り商店街』。ここまで来ると観光地的賑やかさはなりを潜め、普通の田舎町の日常が広がっている。道を西に進むとすぐに古本屋さんに出会えた。ほほぅ、時の流れに身を任せた、正統派の街の古本屋さん!黄緑の日除けはビシッと張り詰め若々しいが、サッシ扉の店頭は渋く年月を経たオーラが漂っている。店頭のラックには何も並んでおらず、下部は破れたビニールにより何らかの補修が施されている。店内はコンクリ土間で、壁一面が造り付けの木製本棚、真ん中には手前がラックで奥が本棚の背中合わせの棚が一本。その奥の棚脇に帳場があり、老け役を演じる宇野重吉風店主が読書中。う〜む、素敵な古いお店の芳香が鼻孔をくすぐっている…。左の壁棚は、上部と下部に全集横積みゾーンが重量感たっぷりに存在し、それにサンドイッチされるカタチでコミック・ミステリ&エンタメ・歴史小説・日本文学・江戸東京・歌舞伎・映画と続く。向かいにはビジュアル本・大判本・雑誌が並び、奥に新書が集まっている。奥壁棚を見ようとすると、帳場の店主は左角隅に移動。どうやら棚が見易いように気遣ってくれたようだ。ありがとうございます。と思いながら、歴史・郷土・静岡・オカルト・辞書などを眺めて行く。右壁は奥から、古典文学・文学評論・橋・道・海外文学・戦争・講談社学術文庫・中公文庫・江戸&落語関連文庫・ミステリ&エンタメ文庫・時代劇文庫の流れ。ちなみにこちらも全集サンドイッチ状態である。向かいはノベルス・100均文庫、そして岩波文庫の黄・青・緑・赤。単なる街の寂れた古本屋さんかと思いきや、2/3が硬めな本の硬派なお店!ミステリ&エンタメ・コミック・文庫は新しい本が中心だが、それ以外は古めの本もしっかり混ざり込んでいる。値段は安め〜普通。精算時に袋を辞退すると、「フォッホッホ、そうですか、ありがとう」と喜ばれてしまう。カッパブックス「近代日本の文学史/伊藤整」岩波文庫「古い玩具/岸田国士」を購入。

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●静岡「古本ブックスランド」
続いて再び公園のお堀沿いに戻り、またもや逆時計回りにテクテク…この辺りは学校が密集してるなぁ…などと思っていると、公園西側の『御幸通り』に接触。進路を西北に採って、ビルの足元や横断歩道を通り過ぎると、大きな赤い鳥居がドドンと出現!そこを潜れば『浅間通り』で、両側に商店が並ぶキレイに整備された観光地的街路となる。そこをサッサカ進み、一本目の脇道を鋭角に西南に曲がり込むと、今までの明るい感じから景色が一変!『浅間通り』と『御幸通り』をつなぐその道は、古めかしいトタン板の商店街となっているのだ!多くのお店はシャッターを閉じているが、やったぞ!行き先左手に『古本』の文字が見えている!時代を感じさせる、名も無き商店建築の二階に縦看板があり、古いトタン歩道屋根の下には、隠れるようにもうひとつの大きな店名看板。店頭は左に木製壁棚四本、右に雑誌ラックが二台と壁棚が一列備わっている。クナクナの「太陽」やムック類・箱入り大判本と共に、100均文庫&単行本が並んでいる。真ん中のガラス戸は、人々の手で木枠が磨耗し、美しい丸みを帯びている。ガタガタと音を立てるが、驚くほど軽快に滑って開く…む、快感である!中は横長で古く、正にガラス戸と直結した空間となっており、ただひたすらに静かである。入口横・左右壁・奥壁両端に本棚、真ん中に背中合わせの棚が四本。奥に舞台のようなカウンター式帳場があり、奥の椅子でショートカットのおばさまが、のけぞって就寝中…。入口左横はビジュアル本や図録から始まり、途中からパラフィンやビニールに包まれた日本文学が続いて行く。かなりしっかりとした並びは、そのまま右壁に継続し、途中から探偵&推理小説・アダルトとなり、奥壁に古いノベルス&エロ系新書が収まっている。向かいの通路棚は、美しい日本文学の続きで、下段にノベルスと大量のハーレクイン。左から二番目の通路は文庫で埋まっており、上半分は時代劇やミステリ&エンタメが並び、下半分はセンスの良い並びの絶版&品切れ棚となっている。日本文学・児童文学・推理小説・海外ミステリ・SF…通路に屈み込み、長時間目をキラキラとさせてしまう。真ん中はコミック通路。右から二番目は、文学評論・歴史・民俗学・新書・選書・宗教。入口右横は豪華大判本が多く並び、右端通路にはテレビ・文化・政治・犯罪・思想・実用・静岡・ノンフィクション・世界文明・古代・美術・山岳・釣り・映画・戦争が多少カオスに集まり、帳場横に詩歌句あり。その軽い店名からは想像出来ない、芯のあるセンス良しな本棚が立つお店である!特に私は文庫の並びに感心&満足。しかし値段はしっかり値付け…それでも少しは綻びがあるところも…。すでに起床したおばさまに精算をお願いすると、椅子を降りてカウンター前で立膝になり、小さな計算機のボタンを連打!嬉しいことに店内棚の本は30%引きであることを告げられる。すると結構安くなるぞ!ありがとうございます!朝日ソノラマ「人物写真/林忠彦」市民文庫「旧友芥川龍之介/恒藤恭」毎日新聞社「古代文明の謎と発見5 ミイラは語る」を購入。

本日の二店は、年月を経た店舗が非常に好ましく、私の懐古心と旅情を大いに刺激してくれた。棚はしっかりと動き、古本屋さんとしても機能しているが、もはや現代と完全に異相となった空間として存在しているのが、とにかく素敵で素晴らしい!今後もどんどんスライドして、さらなる時空の開きが生まれることを期待しています。
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2011年08月19日

8/19東京・白山 誠文堂書店

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長い『A1出口』への地下通路を通って地上へ。目の前の通りを南に進むと、谷に落ち込む前の三叉路『白山下交差点』。グイッと西北に身体をターンさせると、そこは『京華通り』の入口。レンガブロックを踏み締め、左手の巨大集合住宅一階に並ぶ店舗を見て行くと、すぐに目的の本屋さんを見つけることが出来た。2010/07/23にツアーした「誠文堂書店」の系列店で、しかも本来は新刊書店なのである。が、古本屋の「誠文堂書店」がビル建設のために姿を消し、その機能の一部がこちらに移転してきたカタチなのである(尚、古本屋としての事務所&倉庫機能を持つもう一店が、まだ同じ通りに現存している)。妙に古臭い印象の共通形状の日除けは、赤とレモン色の縞模様で、店頭は何となく薄暗く、窓ガラスに店名があり、内部も含め在りし日の街の古本屋さんと言った感じである。雨のためビニールに覆われた店頭ラックの間を進み、右側の出入口へ。壁は一面造り付けの木製棚で、真ん中には背中合わせの雑誌ラックと、背の高い背中合わせの本棚が二本並んでいる。棚からは時代を感じさせる分類札が飛び出し、左右出入口の間で最新刊コミックを積み上げている帳場には、頭上から大きな『お勘定場』の札が下がっている。古本は壁棚の上の天井近くと、壁棚上部二段(一部に三段の部分あり)に並んでおり、右の入口横から左壁奥のコミック通路の一部まで、店内をぐるっと取り巻くように続いて行く。新刊と古本の境目には白テープが貼られ、上段が古本であることを明記している。棚上には左奥から作家50音順日本文学がズラ〜ッと並び、最後の入口近くに海外文学が少量。本棚上部二段は入口近く右壁から、映画・演劇・建築・ビジュアルムック・山岳・音楽・ガイドブック・歴史・江戸・選書・実用・新書・文庫・文学評論・評伝・詩・ノンフィクション・心理学・人文一般などが並んで行く。ジャンル分けは緩やかな感じで、文庫&新書は少なく単行本がメインの棚造り。値段は安め〜普通。レジで本を差し出すと、古本であることが告げられるので、了承して精算と言うことになる。情報センター出版局「高村薫の世界/野崎六助」を購入。
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2011年08月18日

8/18東京・三鷹 時代屋 三鷹店

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阿佐ヶ谷から、荻窪→西荻窪→吉祥寺へ自転車でギチギチ進んで行くと、体力ゲージがあっという間にカラッポに!もはや生命の危機を感じる日射しと熱気の東京!水をグビグビ飲みながら、後一駅進む。駅南口から『中央通り』をひたすら南下し、900m。おっ、右手にお久しぶりの「上々堂」(2008/07/17参照)現る!後で寄ろうっと…とさらに南下すると、すぐに茶色いマンションビル一階にあるお店に到達する。阿佐ヶ谷店(閉店)・永福町店(2009/12/25参照)と同系列の、マイナーチェーン店である。…店頭を見る限り、今は亡き阿佐ヶ谷店より古本が多いイメージ…。バルコニー下に設置された緑の看板、路上には『古本』の幟がはためき、店頭には、左に廉価コミック棚、右に100均文庫&単行本棚一本と100均文庫箱が二つ…割と海外文学文庫が多めである。店内から大きく流れて来るのは、映画『天空の城ラピュタ』の歌…何故か狂気を感じさせるほどにエンドレス…むむむ、ここまで徹底していると、もはや呪術の域!何らかの術にかからぬよう気を付けながら、恐る恐る店内へ。入口から細長いフロアが奥に続き、奥でさらに横に広がり、そのさらに奥にアダルトフロアを有しているようだ。左右は壁棚で、真ん中には背中合わせの棚が一本、足元では多数のショッピングカゴが未整理本を満載して積み上がる。左側通路はCD・DVD・ゲーム・コミックがズラリ。奥もコミックやCDのようだ。右側通路も壁棚はコミックだが、向かいの長い通路棚に古本が集まっている。入口右横には小さめな新入荷本棚があり、文庫&単行本が収まっている。やや!探していた本を発見!これだけで、ここまで命を掛けて来た甲斐があると言うものだ。通路を進むと、途中がスロープになっており、奥に向かって少しずつ落ち込んで行く。本棚には、単行本・新書・日本文学文庫・雑学文庫・文庫揃い・日本文学・新書・タレント・映画・実用…棚にはブランクのある場所も…。ラピュタの歌がかかり続けている以外は、普通のリサイクル古書店である。値段は定価の半額が基本だが、半額以下の本も多く並んでいる。集英社「雨の塔/宮木あや子」を購入。精算を済ませて外に出た瞬間、溶けそうになってしまったので、すぐに「上々堂」に飛び込む。ココまではさすがにラピュタの歌も届かない…しばし静寂と共に、良書が並ぶ棚をデレデレ愛で続ける。中公新書「江戸人物科学史/金子務」に加え、壁からダンボールの看板が飛び出す「岡崎武志堂」で平凡社ライブラリー「昼の学校 夜の学校+/森山大道」を購入する。あぁ…このまま外に出ずに、今日はここで暮していたい…。
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2011年08月16日

8/16東京・東大前 第一書房

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2010/12/03にツアーした、東大正門前の猫のいる古本屋さんである。今年になって同じ本郷古本屋街ではあるが、北の端に移転したので本日の再ツアーとなった。場所は『言問通り』と『本郷通り』がクロスする『本郷弥生交差点』から、南に10mと至近の、白く四角い建物左側にある。おぉ!明らかに間口が広くなり、店頭棚も増殖しているぞ!軒には以前と同じ左書きの店名看板があり、左端にも小さな縦看板がある。織物のような縞模様の日除けの下には、右に二本の白い本棚、左に三本の同様の本棚。その足元には細長いプラケースが積み上がり、新書(古い本も多い)や歴史系文庫がギッシリ詰まっている。持ち上げるとかなり重く、箱が割れている物もあるので注意が必要である。店頭棚には、右二本に日本各地・古代・中国・人物評伝などが並び、左三本に考古学・東洋文庫・歴史・民俗学・世界・建築・宗教。中に入ると広く倉庫のような店内で、一部は白い清潔なタイル張りになっている。右には長いカウンターがあり、下には自社出版本がズラッと並んでいる。左にはスチール棚が奥に向かって五本並び、禅・仏教・西洋宗教・日本歴史・中国・東洋史・美術・工芸・建築・考古学が収まっているが、そのほとんどは硬〜い箱入りの学術本となっている。さらに奥には一段高くなった部屋が続いており、そこにはパソコンや本棚が並んでいるが、こちらは完全に事務所的スペースの様相。店頭棚の本は安め〜普通で、軟らかなアプローチの本も混ざっている。それにしても…残念ながら楽しみにしていた白黒猫の姿は見当たらず、その代わりなのかカウンターの上には、白黒柄の猫のぬいぐるみがちんまりと座っている…。以前にヒシと猫に抱かれていた店主に精算していただく。またいつか、ぜひとも猫と一緒に店番をお願いします!學生社「骨/鈴木尚」を購入。
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2011年08月15日

8/15東京・早稲田 安藤書店

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自転車で西新宿へフラリ。ところが目的のお店はお盆休み中らしく、シャッターが下ろされていた…少し不安になるが営業は続いてるはずだ…。仕方なく自転車を北に向けて漕ぎ出し、『明治通り』でやがて早稲田。『馬場口交差点』から『早稲田通り』を東に下り、ここもお盆休みの古本屋さんの店頭を通り抜ける。坂を下り切ると『戸塚第一小学校入口』の信号に差し掛かる。おっ!北側歩道沿いの、来る度にタイミングが悪いのか、シャッターばかりを見る破目になっていたお店が営業中!新聞の三行広告欄に、いつも『本買います』広告を掲載しており、気になっていたお店なのである。四階建のペンシルビル一階が店舗で、二階下には看板文字と共に『古本売ってください』の、珍しい“お願い”看板。茶色いトラックの幌のような骨組の日除け下には、左脇に細い100均単行本棚、真ん中に新書&下にノベルスの100均台、右脇には小さなビジュアル本棚と小規模の全集タワーの姿。二つの扉に挟まれた真ん中のガラスには、『アトム通貨』なるポスターが貼られ、地域通貨の使えるお店であることを知らせている。左側から中に入ると、静かに薄く音楽が流れて、広めな通路の店内。左右の壁は本棚、真ん中には膝元に薄い平台が付属した背中合わせの棚が一本、左奥隅にはガラスケースがあり、奥に永島慎二の額装絵に見守られた帳場。そこでは、上等そうで緑鮮やかな麻の洋服を着こなした大奥様が、淑やかな振る舞いで店番中。左壁は推理&探偵小説から始まり、江戸東京・博物学・文明・歴史・哲学・思想・神秘学・形而上学・心理学・精神科学と並び、ガラスケースには文学プレミア本が飾られている…「サラダ記念日」までも!向かいの通路棚は、出版・書店・編集・古本・日本文学評論・評伝・詩歌と並び、入口近く下部と平台に講談社文芸&学術文庫・中公文庫・同時代ライブラリー・岩波文庫。帳場周りは全集本タワーや古い本が積み重なり、古本屋さんらしい雑然さを見せている。大奥様に刺激を与えぬよう、素早く右側通路へ。壁棚には海外文学・幻想文学・音楽・ジャズ・クラシック・演劇・落語・歌舞伎・映画。向かいはそのほとんどが日本文学初版本で埋まり、左下と平台に海外文学文庫と新書が集まっている。日本文学に強さを見せる、意外に棚造りが柔らかなお店である。単行本には白帯が巻かれ、値段や初版本の情報が書き込まれている。値段はちょい高。精算をお願いすると、大奥様は手にしていた本を横に置いた…あっ!読書ではなく『数独』を解いていたのか…。本を包んだ紙は黄緑で、そこには永島慎二の『旅人くん』が刷られていた…そう言えば、いつも目にしていたお店のシャッターにも同じ絵が…。農文協「東京の四季/安藤隆夫」を購入。
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2011年08月14日

8/14神奈川・鎌倉 古書籍 四季書林

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お盆休みの鎌倉は、閉まっているお店もあるが、観光地らしい賑わいを見せている。江ノ電は混雑気味で、人力車も大活躍の様子。西口からロータリーを抜けて西に進み、『市役所前交差点』で二車線ギリギリの道路を北へ。150mほど進めば、右手の白いタイル張り三階建ビルの一階左端に、二階から飛び出た小さな白黒の古本屋さんの看板が目に入る。店前には『本』のプレートが前カゴに付いた自転車が一台…右のガラスウィンドウはブラインドで隠され、左のちょっと奥まった入口前に上下二段の100均ワゴンがある。硬めの文学本や文庫が収まり、すべてに丁寧にパラフィンが掛けられ、背には細やかな文字で書かれた“書名&著者”シールが貼り付けられている。何と言う繊細な仕事なのか!そこから一冊抜き取り、そっと店内へ。店頭台の細やかさそのままに、パラフィンの掛かった本が並ぶ、整然とした空間。左奥の帳場で顔を上げた店主と目が合ったので、会釈してから棚に取り付く…「リュックはダメだよ!」「えっ?」「リュックで店に入っちゃいけないんだよ!」「あっ、えっ?」…リュックはダメ?何か怒られてるぞ。どうすれば…「ちゃんと表に『リュックはダメ』って書いてあるよ」…慌てて取り合えずリュックを肩から外す。何だ?このリュックに対する敵愾心は?「で、これはどうすればいいんですか?」とリュックを掲げる。「どうすればって…ハッ」「外に置いとくんですか?それともこの辺りに」と入口付近を指差すと「いや、後は手に持ってればいいんだよ。リュックのまま入って来られると、本を引っ掛けて破いちゃうんだよ」と言い放たれる…あぁ、そう言うことか。てっきりリュックの所持自体が、このお店では禁止されているのかと…しかし!確かに私は表にあるはずの貼紙を見逃し、禁を破ってリュックを背負ったまま入店してしまったが、まだ本に被害を及ぼしたわけではないし、このお店に来たのも初めて。予備検束的な糾弾は極めて不本意である。『店内ではリュックは下ろしてください』と、めんどくさがらずに優しくたしなめてもらえれば、お互いに不快な思いをしなくて済むと思うのだが…非常に居心地の悪いままリュックを腕で抱えて、火の様な言葉のやり取りが嘘みたいに静まった店内に佇む。左壁には低めの本棚、奥には本棚に囲まれた帳場があり、その前にはワゴンが一台。入口左横には小さな本棚、右横には背の高い本棚が置かれ、右壁・奥壁共に一面の壁棚となっている。フロア右側にはガラスケースが縦に一台。入口左横には日本文学が並び、左壁には文庫も含めて古典文学・江戸文学がズラリ。下段には日本語関連が集められている。帳場棚には句集と歌集が並び、ワゴンは文学随筆本や文学小冊子が高尚な収まり。右側ガラスケースには和本やプレミア文学本が飾られ、棚脇には嬉しい鎌倉関連本と、高見順・大佛次郎など鎌倉所縁の作家本が並んでいる。入口右横は、美術・海外文学・児童文学少々・アジア文化。右壁は日本近代文学評論&研究・仏教・神道・柳田國男・民俗学・未整理本棚。奥壁には古代・国史・古事記・万葉集などなど。帳場横やガラスケース上には、絵葉書や地図類など紙物の姿も。日本古典&近代文学が突出したアカデミックなお店で、古都にマッチした高級な香りがふわり。値段はしっかり高値ばかりと思いきや、探せばリーズナブルな本も見つかる。結局表の一冊と店内のリーズナブルな一冊を選んで、帳場に「すみません、ではこれを下さい」とちょっと緊張しながら、しかししっかりと声を出し“負けてたまるか!”と言う気概を乗せて、横山隆一の色紙に見下ろされながら精算に挑む。実相寺昭雄風店主は、“リュック事件”の時とは違った、無口で丁寧な応対。袋を止めるセロテープなどは、一部を折り込んで剥がし易い配慮を加えているではないか!…店主の優しさ配分に戸惑いを覚えてしまう…。代金を支払い、本を受け取り、「ありがとうございました」の声を背に表へ。入口周りを確認すると、扉の取っ手の上に小さな貼紙があり『リュックは肩から下ろしてから〜』と書いてあった。う〜む、小さい…これを読まなかったのは私の不注意なのか…フゥ、と熱い陽光を浴びながら、鎌倉でため息ひとつ。中公文庫「海軍随筆/獅子文六」(カバー無し)毎日新聞社「対話集 泉を求めて/田村隆一」を購入。
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2011年08月12日

8/12東京・神保町でついでに古本販売二店!

丸善の『もりやすじの世界展』と松屋の『ルパン三世展』を見に行く、“アニメ系展覧会ダブルヘッダー”を画策!ところが『もりやすじ〜』がすでに終了していることを知り、外出前に激しくしょげ返る。仕方なくネットで図録を注文してから、銀座松屋へ。ルパン三世の四十年を駆け足で巡る、デパート催事場の展覧会なので、1stTVシリーズ贔屓の私としては、駆け足過ぎる初期部分にガックリ…しかも後半はそのほとんどが、モンキー・パンチの原画で埋められていた…。たくさんの人でごった返すグッズ売場を、亡霊のように擦り抜けて、気力回復出来るであろう神保町へ向かう…。

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●神保町「アムールショップ」
『神保町交差点』から『白山通り』を30mほど北上。左手に現れるのは完全なるアダルト雑誌・DVDのショップである。何たって店名が『アムール』なのである。看板がピンク色なのである。しかしここは、何故だか店頭に一般的な古本棚を設置し、しっかり古本修羅たちの狩場として機能しているのだ!表だけを見て去る人もいれば、見てから中に入る人もおり、また表には見向きもせず店内一直線の人も…。左から表に迫り出した新書棚、奥まった店頭入口の左に文庫棚、右にはハヤカワポケミスと文庫棚。ここまではすべて一冊100円、二冊でも100円!下にはコミックカゴが並び、ここは250円。ハヤカワポケミス専用棚は全品500円。後は廉価映画DVDの棚が二本続く。新書・文庫は古めなものが並んでいるが雑本的。しかし毎回見るたびに『何かいい本が安く…』と思わされてしまう。二冊を選んでいざ店内へ。ほほ、そこは素晴らしき桃色空間!入口右横のレジには誰もいないので、店内をキョロキョロ見回すと、棚の陰から冷たい眼をした店員が現れ、遠目に本を見て「100円です」と小さくつぶやいた。料金トレーに100円玉を置き、本をそのまま手にして灼熱の『白山通り』へ。実はここで本を買ったのは今日が初めてで、私にとっての“アムール記念日”となったのでした。ハヤカワポケミス「酔いどれ探偵街を行く/カート・キャノン(エド・マクベイン)都筑道夫訳」講談社現代新書「都市を遊ぶ/高田公理」を購入。

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●神保町「鶴谷洋服店」
続いてタレコミに基き、「小宮山書店」(2010/05/06参照)と「書泉グランデ」の間の道に入り、懐かしいと言うか、それを遥かに飛び越えた、昭和初期のモノクロ写真的洋服店の前に立つ。お店の外郭は銀色のパネルに覆われてしまっているが、二階の半円ドーナツ型店名看板がエクセレント!軒には看板文字があり、その下はガラスウィンドウが大きく採られたクラシックな店頭。現在は洋服屋さんではなく、古道具(アンティーク雑貨含む)+古本+飲み物のお店と言うことらしい。ウィンドウ前には200円本箱が置かれ、ファッション・暮らし・東京など。中に入ると以前のお店の什器・内装をそのまま継承したスタイルで、古本は主に右壁の棚に分散配置されている。雑貨・暮らし・ビジュアルムック・散歩・自転車・鉄道・食・お菓子・海外文学・細野晴臣・松本隆・星座など。主にお店の雰囲気に寄り添った、女性向けなラインナップである。古い本はほとんど無く、値段はちょい高。本を手に取ると「Run on Rocks」の値段札が後ろの見返しに貼られている…これが古本店としての店名なのだろうか?奥のカウンター横で、オシャレな男女に精算していただく。あぁ、元乙女らしき人々が、次々とお店に入って来る…。WAVE出版「ひみつの植物/藤田雅矢」を購入。

二店を巡り、裏通りの「ミロンガ」にてチェコビールで脱力。表通りでは、すでにお盆休みに入った古本屋さんの姿がチラホラチラホラ…。
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8/11東京・ひばりヶ丘 ブックスアトランダム

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本日は空振りもまた厭わず!な予備調査的な気分で西東京へ。途中から雨に降られるが、傘を差し、足を気持ち良く濡らしながらブラブラ。一軒目は予想通り空振り。二軒目を目指して、低い家並みの住宅街を奥へ奥へ…。駅南口に出たら線路沿いを東へ。一旦線路と離れ、薬屋と寿司屋のある十字路をさらに東へ。しばらくすると線路と再会し、その先には踏切の姿。踏切は渡らずに南へ曲がり込むと、その道の名は『地蔵通り』となる。道なりに300mほど進むと、お地蔵さんのある『又六地蔵交差点』に到達。続いて合流した大通りを500mほど南下。大型店舗が集まる『住吉会館入口交差点』で北東の道を選択すると、辺りは寂しげな田舎道に変貌。畑と民家と古びた商店が並ぶ道…やがて左手に広大な畑が現れ、右手には井戸端会議開催中の地元の八百屋さん…あっ!その向こうに見えたのは、『本』の色鮮やかな立看板!イカン、完全に油断していた…喜ぶより先に『こんな場所に古本屋さんがあるなんて』と先に思ってしまった…。これは住宅の一階がお店となっているのだろうか?通りに面した窓ガラスには、本棚の裏に飾られた本と、『本買います』の貼紙。角が面取りされた入口部分には、『半額セール』の大きな貼紙と共に、『お気軽に店内をご覧ください』と店名の小さな貼紙…古本市でその名を頻繁に目にするお店である。自動ドアから中に入ると、奥の店主が本の山の向こうから伸び上がり、こちらの様子を伺った。取りあえず失礼の無いよう無難に会釈し、店内のスキャンを開始!外から見た印象より広く感じるお店で、右奥角を中心に入口右横と右壁に広めな文庫棚、その前には雑誌ラックが一台、目の前では背中合わせの棚が視界を塞ぎ、奥にさらに背中合わせの棚が一本、その奥に壁に沿った本棚が右奥に続いて行き、最右奥には妖しいアダルトコーナー。右側壁際に本に囲まれた帳場がある。入口右横ラックには、雑誌・ビジュアルムック・廉価コミックが収まり、壁の文庫棚には海外文学文庫・歴史系文庫・ミステリー多めの日本文学文庫がドッサリ。目の前のフロア棚には、コミック・児童文学・絵本・新書・雑学文庫の姿。足元のコミックの山を避けながら、真ん中通路へ。手前には趣味・囲碁・鉄道・京都・タレント・映画・実用・歴史小説がカオス気味に並び、向かいはコミックばかりとなっている。窓際のコミック文庫を横目に最奥通路へ進むと、手前は映画DVD・美術・大判本。向かいは歴史・政治・社会学・哲学・思想・教育と箱入りで硬めで古めな並びが続き、奥に折れ曲がりつつ海外文学・幻想文学・アングラ少々・日本文学・文学評論がカオスに続いて行く。少し並びがカオスで雑本的ではあるが、硬軟兼ね備えた正統派な古本屋さんである。値段は安め〜普通であるが、現在は嬉し過ぎる半額セール中!パソコン作業をする出久根達郎氏風店主(自分で書いておいてなんなのだが、古本屋さんの店主を古本屋さんの店主に例えるのはいかがなものであろうか…)に精算をお願いする。まさか今日も新たな古本屋さんに出会えるなんて…幸せである。教養文庫「ミステリー食事学/日影丈吉」を購入。
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2011年08月10日

8/10東京・代々木八幡 rhythm_and_books

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本日もタレコミに基き、住宅街の中を自転車で疾駆!強い日射しと共に、もはや“サンタナ”の如き熱風が身に降りかかり、体力をザクザクと持っていかれる。…どうにか四十分強の走行で現場着。駅からは、円弧のホームから階段を下りて改札を出たら、駅前通りを東南にスルスルと進む。道は途中でカクッと南寄りに折れ曲がり、そこをさらに進んで行くと、歩道橋の架かる大きな『井の頭通り』。おぉ!交差点際左手の細いビルの奥の暗がりに、新しい古本屋さんの姿!昨日に引き続き、嬉しい新規開店ツアー二連続なのである!ビルに挟まれた薄い現代的ビルの一階奥…良く見ると、ビルを挟む井の頭通り側のビルもかなりな薄さ…。ビルエントランス部分には、開店祝いの立花と、横に木製看板が取り付けられた立看板…前を通る人々が、何がここに出来たんだろう?と言う感じで看板を覗き込んで行く。奥に進んで行くと、一階入口部分小スペースに、低く白い棚が二本置かれ、50円&100円本が詰まっている。左は文庫で右は実用新書となっているが、ちょっと不要な本を詰め込んだ感じである。そこから延びる通路を奥にスタスタ進むと、ようやくお店の入口にたどり着く。中は縦長のお店で、壁際ぐるっと白い本棚が設置され、フロアには手前に白いディスプレイ台、奥に背中合わせの白い本棚が一本置かれている。右壁手前中ほどには店内用看板が壁に掛かり、左壁中ほどにはカウンター帳場が設置されている。そこではオシャレな若夫婦らしき男女が切り盛り中。今現在も外から本が大量に運び込まれたりしている。入庫の邪魔にならぬよう気を配り、棚をジリジリと見て行く。左壁は女子&乙女系本からスタートし、暮らし・雑貨・アート・ファッション・食・雑誌・コミックがまとまっている。次はセレクト文庫や三島由紀夫。帳場を挟んで奥には、社会主義・共産関連などが並び、突然の思想の牙がキラリ。奥壁にもその流れが少し続き、犯罪・学生運動が再びの牙!後は、デザイン・美術・写真・映画・「暮らしの手帖」・カルチャー雑誌が続いて行く。フロア手前のディスプレイ台には、キノコ関連書籍・チェコ&ハンガリー絵本、それに珍妙なレコード類が集合している。奥の本棚には、左側にオカルト・新書サイズ入門書(HOW TO本)・猫・武術・体術・ダンス(ランバダがっ!)が並び、右側に児童入門書シリーズ・児童文学・絵本・ゲイ・性愛・昭和エロス・ロマン文庫などなど。入口右横には、水木しげる・「ガロ」・「COM」。右壁はカルト&セレクトコミック・ガンダム関連・「マンガ少年」・レコード類・音楽・70年代のアイドル的アプローチロックバンド本・シブヤ系・音楽雑誌・サブカル全般・ナンシー関・みうらじゅん・ビートたけし・永六輔・タモリ・漫画家・タレント・アイドル・テレビが大量にズラリ。下部にはカルチャー系雑誌がドッサリ並んでいる。あぁぁ、おかしなジャンルの本をたくさん揃えた、正しく堂々と道を踏み外したお店である!充実のサブカル系は、微に入り細に入りで納得な棚造りだが、帳場前の入門書とフィジカル系本には、口あんぐり…いや、このままぜひとも、前も後ろも見ずに、ただ空を見上げながら突っ走っていただきたい!追っ掛けて行きます!開店バンザイ!値段は普通〜ちょい高です。それにしてもこのお店が出来たことにより、代々木八幡は古本屋さんが二店に!近辺散策ルートとして、「リズムアンドブックス」→「SO BOOKS」(2010/10/06参照)→「みみをすます書店」(2010/08/11参照)→「ロスパペロテス」(2008/07/14参照)と言うのが可能になった。そしてここまで来て余力があるならば、ぜひ坂上の異空間「マコト書房」(2008/09/08参照)にも!幻冬舎「カキフライが無いなら来なかった/せきしろ/又吉直樹」を購入。
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2011年08月09日

8/9東京・西荻窪 USED BOOK STORE TIMELESS

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タレコミに基き、自転車を西荻窪へと走らせる。駅北口広場、人が並ぶバス停の向こう、ビルとビルの間に北へと延びるレンガ敷きの細道がある。そこにスルッと入り込み、スタスタ進んで行くと、道は角度浅く右に曲がり込み、ややや!右手雑居ビル一階に新しい古本屋さんの姿を発見する。軒には美しく削り上げられた木の庇が架かり、店頭全面はガラス張り。右手に無造作風造りの立看板と、300均単行本棚がある。手触りの良い取っ手を握り、お店の中へスルリ。さほど広くなく落ち着いた店内。床には民族調な敷物が敷かれ、右には有機的ラインを描く木製カウンター棚(これも手触り良し!)があり、帳場としても使われている。奥壁と左壁には、大きさは違うが同タイプの木製壁棚が設置され、またもや有機的で滑らかなラインを描き、不思議な立体感を見せている。左壁の手前と奥の角隅には飾り棚的渡し板。フロアには横長の背もたれ無しベンチが置かれ、その周囲には雑誌箱がチラホラ…奥側には小さな本棚あり。帳場には、短髪ハンサム・ガイの青年店主がおり、ベンチにいる知り合いなのだろうか、ガンジーの如き風貌のオヤジさんと、昨今の古本屋さん事情について議論している。私はその間を、姿を透明にしたつもりで棚検分…。カウンター棚には日本純文学文庫・新書・セレクトコミック・児童文学が並んでいるが、まだまだ構築中の様子。奥壁棚は、海外文学・日本文学・ルポ&ノンフィクション・旅・サブカル・民族&文化・動物・自然…むっ、ブルース・チャトウィン「ソングライン」が新版で出てたなんて…。左壁は音楽・音楽雑誌・写真集・ビジュアル本・アート本・グラフィックデザイン…粟津潔「デザイン図絵」が何故三冊も…?ベンチ脇小棚には、実社会と精神世界が並び、上にはインディーズ小冊子。まだ少し構築中の部分はあるが、方向性がハッキリとしたセレクトブック的店舗である。古い本はほとんど無いが、緩く芯の通った棚造りで、音楽・美術そしてフィールドワークの香り…。お店自体もオセアニアやアフリカ的な香りを放ち、お店と言うよりは“巣”と言った感じが好ましい。店主に本を差し出し、いつから開店したのか聞いてみると「実は昨日開けたばかりなんです。なので今はこんな感じですが、今後充実させて行きますので、これからもよろしくお願いします!」と非常に爽やか!この後、ガンジーさんも含め、少しだけ古本屋談義を交わす。パワーがあり、やる気に満ち溢れた、お店の今後の発展が楽しみである。古本屋シティ・西荻窪の新たなるお店に、乾杯!どうぶつ社「僕らが死体を拾うわけ/盛口満」を購入。
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2011年08月08日

8/7長野を飯田線で南下して一店+古本屋遺跡(ミイラ状態)一店!

本日は“青春18きっぷ”で中央本線と飯田線の人となり、電車の中で暮らすことにする。上諏訪で乗り換えた初めての飯田線。駅間は短く、トロトロと木曾山脈と赤石山脈に挟まれた農業地帯を進み続ける。段々と高度を上げて行き、途中からは山裾をなぞるヘアピンとなり、右に左に車体を傾けながら、天竜川と共に二時間四十分で三十九駅を走破!たどり着いたのは長野県南部の南アルプスの足元、飯田である。

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●飯田「古書 裏町文庫」
屋根が真っ赤な駅舎から出ると、白く明るく、山腹に大きく張り出した巨大岩棚のような街で、空が青く近く頭上に圧し掛かっている。まずはロータリーから下り気味に延びる『中央通り』を東へ。『中央通り三・四丁目交差点』から南に入り、『知久町三四丁目交差点』まで直進する。ここからは東へ延びて行く、歩道屋根のある地方商店街へ。そして最初に、南側歩道の屋根が途切れる脇道を覗き込むと、やった!駐車場の向こうに、側壁に大きく『古本』の看板が貼られた住宅兼店舗を発見!自販機の陰になっている入口部分に、営業中かどうか一刻も早く確認するために素早く移動。良かった〜営業中だ。軒には緑の日除け、入口左横には店名入りの渋い玄関灯とお店の案内看板…注意事項の『団体でのご来店はお断り 万引はご遠慮願います 未成年者来店お断り』などが、小気味よいジャブを心に放つ。右には立看板と下に置かれた店名看板。窓ガラスには『ひやかし専門は立ち寄らないで下さい』の警告と共に、郷土出版の詩集や句集の広告が貼り出されている。ちょっと緊張しながら中へ入ると、出迎えたのは電子チャイムの響き。キュッと小さな店内で、壁際はぐるっと本棚、真ん中に背中合わせの棚が一本、入口側に棚脇棚。奥に小さな帳場と住居入口のガラス戸…棚が古びた昔ながらの、店名に相応しい古本屋さんである。入口付近に立っているとチャイムが鳴り続けうるさいので、一歩身を引き入口付近の棚確認を開始。正面棚脇棚には、100均文庫・新書・郷土出版詩集&句集・ノンフィクション・評伝。入口左横は100均文庫棚が大きく採られ、さらに上部には渡し棚に日本文学が並ぶ。左壁はノベルスなどが並んでいるが、隅には大量の文庫本が積み重なっているので、下部を見ることは叶わぬ状態。壁棚はそのまま奥にアダルトがズラッと続く。向かいは上部に文学・実用・ビジュアルムック・アダルトが収まり、下にはまたもや100均文庫。この棚の足元は、八百屋のようなナナメの平台になっており、そこには文庫が面出しで乱雑に置かれている。とここで宅急便が「チワァ〜ス」とお店の中へ。この時初めて店主が奥から姿を現す。やり取りを終えた後も店内に残り、目がバチッと合ったので、お互いに行儀良く会釈を交わす。丸首シャツをテレッと着た、ナポレオンズ(黒ブチ眼鏡)のような方である…何故か私を見つめっ放し…絡み付く視線の糸を断ち切るように棚に集中する。右壁棚には、書・映画・民芸・民俗学・柳田國男(飯田で養子に!)・長野・信州・伊那・飯田と多種多数の郷土関連、そして帳場横に大判本や豪華本が収まる。向かいは目線辺りまで横積み本の山が伸び上がり、上部に信濃関連・一般雑本・句集が並んでいる。少し乱雑気味ではあるが、すべて100円の文庫と郷土本の山が嬉しいお店である。文庫はティーンズ文庫と品切れ本多し。値段はこれも嬉しい安め。奥で精算してもらうと「またお寄り下さい」の言葉と共に、店名入りの『お手帳』をいただく。これもまたまた嬉しいレアなサービスである。創元推理文庫「紅はこべ/バロネス・オルツィ」講談社選書メチエ「記憶/港千尋」を購入。

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●伊那大島「古本センター 三栄書林」
駅近くの鉄橋から見下ろせる古本屋さん…いや、すでに古本屋遺跡と化していたのである。まるで昨日まで営業していたかのように、店内に本をしっかり揃えながら、朽ち果てようとしているのだ。表には、箱入りのまま放置された百科事典の山が、見たことの無い別なモノに変わろうとしている…。店内の棚には90年代初めでピタッと停まった、青ざめた本の行列…あぁ、入ってみたいが、今にも入れそうなのだが、鍵はしっかり掛かっている。このまま、この本たちは、アルプスの山々に抱かれ、ミイラの如く眠り続けるのだろう…。

今回、飯田の南東にある伊那八幡のお店にも出向いたのだが、時間節約のためダッシュで向かったことが仇となり、見事に道に迷ってしまう…大人なのに…。この地でのタイムロスは、日帰りが不可能になる可能性があるので泣く泣く断念し、飯田へと焦って戻る。ただ、激しい高低差移動をしただけであった。それにしても今回の飯田行は、大雨&突風によるダイヤの乱れにも巻き込まれ、車中生活およそ十五時間に及んだ。とにかく長野は縦に長いぞっ!
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2011年08月05日

8/5東京・神保町 澤口書店 神保町店

仕事を早めに済ませて、午後から墨東へ。東向島のお店を偵察するが、これはどうも開かない様子。早々にあきらめて、街並と商店街を楽しみながら鐘ヶ淵まで歩き、東武伊勢崎線で次は竹ノ塚。むっ、ここもカーテンが閉めっ放し…。駅に戻って一気に東武動物公園へ。すでに『もう開くことはないのだろう』と見切りをつけたお店ではあるが、性懲りも無く見に来てしまった……でもやっぱり閉まっていた…。最後の頼みは東武野田線・八木崎にあるお店。以前見に来た時も閉まっていたのだが、どうやら夕方から開店するらしいのだ。時刻は午後五時半過ぎ、頃合い良し!と勇んで向かってみたら、そこにはシャッターのほとんど下りたお店があった。気を激しく落としながら、シャッターの下りてない部分を覗き込むと、棚に本は並んでいるが、通路に荷物が積み上がった倉庫状態……ハァとため息をつき、ガラスから顔を離す。トボトボと、夕陽が輝く春日部の大地を駅まで歩いて行く。行き詰ってしまった…どんどん暗くなる車窓を虚ろに見つめ、東武伊勢崎線上りでガタゴト。草加の、あの何度行っても準備中のお店をパトロールに行っても良いが、やはり徒労に終わる可能性大。…こうなったら神保町に行ってみるか。この電車は半蔵門線直通なので、非常に都合が良いではないか!到着予定は午後七時半。果たして本の街は、突然の遅過ぎる訪問者を、優しく迎え入れてくれるのだろうか…。

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『専大前交差点』から『靖国通り』を東に向かって行くか…焦燥に駆られながら『A1口』のエスカレーターをダカダカ駆け上がる。地上はすでに暗闇で、消えた外灯とお店の明かりの代わりに、行き交う車のヘッドライトが路上を照らし出している。さらに焦りながら、南側の歩道をスタスタ東へ。おぉっ!前方約二十メートル!闇の中に浮かび上がる本棚の姿を発見!そうか、「澤口書店」(2008/08/14参照)の神保町店か。最近「巌松堂図書」(2010/11/09参照)跡に、新店を出した古本屋さんである。淡路町のお店は遅くまで営業しているので、こちらも同様に遅くまで…。灯火に飛び込む蛾のように、パタパタと店頭の明かりに引き寄せられる…て、店頭棚は逆光で暗くて見難いな…。軒には煌々とライトアップされた立体的な看板文字、張り出した黄色っぽい日除けの下には、両脇に全集や箱入り本の山。真ん中には新書とカバー無し文庫の店頭棚、200〜500円単行本棚、ムック&雑誌ラックが肩を寄せ合っている。店内は眩い光に溢れ、壁際は本棚、真ん中に背中合わせの棚が一本、棚下は小さな平台になっている。奥に帳場があり、男女の店員がそれぞれのお仕事に従事中。中に入ってホッとはしたが、今度はいつお店が閉まってしまうのか不安になって来た…早く見てしまおう。忙しなく本棚の前を移動して行く。右壁は食・生活・ビジュアルムック・児童文学・村上春樹・松本清張・澁澤龍彦・稲垣足穂・鮎川哲也・池波正太郎・山本周五郎・山田風太郎…セレクト日本作家がしばらく続いた後、新書・古典文学全集・中国・辞書類・科学など。向かいは日本文学・探偵小説少々・岩波文庫・講談社学術&文芸文庫・ちくま文庫・福武文庫・旺文社文庫・教養文庫・中公文庫。左側通路に移って、入口側から壁棚に落語・鉄道・写真・骨董・美術・建築・映画・音楽・江戸・戦争。向かいにグラビア誌・風俗・文化・哲学・思想・宗教・アイヌ・シナ関連など…。キレイな本が多く棚を飾っているので、一瞬特価本のお店に見えなくもない。品揃えは文化的なしっかり傾向で、間間に珍しい本の姿も。値段は普通〜ちょい高。ふぅ〜、これでどうにか一日の旅を終えることが出来そうだ。安堵しつつ帳場で男性に精算していただく。外に出て、『神保町交差点』方面へ歩いて行くと、シャッターを下ろしたお店が連なって行く…本の街が、眠りにつくのは、早い時間なのであった…みなさん、おやすみなさい。岩崎美術社「ランカイ屋 東介の眼」を購入。
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