2012年08月30日

8/30東京・八王子 まつおか書房 新装2号店

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四階建て店舗の3号店(2010/11/15&2012/07/27参照)が閉店となり、その機能を駅近くの2号店(2010/01/05)に無事移植し終えたらしいので見に行ってみる。括られた文庫満載台車二台の向こうに、100均教養系文庫&新書の棚が並ぶ…ここは変わらない印象。左脇に時代劇多めの一般文庫100均ワゴンが二台…ここは数が減り、少々縮小した模様。ガラスサッシには『文庫は本店に一部移動しました』の貼紙があり、サッシの向こうには背の高い本棚が立つ、以前とは異なる光景が!スラッと中に入ると、箱入り本の多い硬めな薫りが漂っている。2号店の主、ご婦人の居場所たる帳場は、中央手前から右側手前に移動。そのため二つあった出入口は、左側だけが生き残ることに。壁際は本棚、フロアに背の高く長い背中合わせの棚が二本並ぶ。左壁は音楽から始まり、演劇・映画・美術・美術図録&作品集・中国美術&文学と続き、奥壁に神道など。壁棚下の横長ミニ平台には、東洋文庫がドドドと一列に並んでいる。向かいには海外文学・日本文学・幻想文学。真ん中の通路は、左に多摩・八王子・武蔵野・東京・社会経済、右に哲学・心理学・精神科学・社会科学。右端の通路は、通路棚に世界文明&歴史・思想、壁棚に講談社学術文庫・歴史・江戸・近代・日本思想となっている。旧3号店の精鋭を抽出した、エッセンス的店舗である。向かいの1号店を覗いてみると、左半分の単行本コーナー各ジャンルに分けられる形で、文庫が分散配置されていた。一般文庫と時代劇文庫の棚は比較的大きく採られているが、文庫全体としては陳列が少なくなった印象である。2号店では何も買わず、1号店の外壁100均棚から四冊文庫を選び、店内でも一冊。ウェッジ文庫「余はいかにして鉄道愛好者となりしか/小池滋」ちくま文庫「兄のトランク/宮沢清六」保育社「こけの世界/長田武正」河出文庫「暮しの中の妖怪たち/岩井宏實」新潮文庫「暢気眼鏡/尾崎一雄」を購入する。
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2012年08月29日

8/29東京・阿佐ヶ谷 よるのひるね

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懸命に色々こなしていたら、いつの間にか日も暮れて、夜の帳が街を覆っていた。それならば近場を調査してみるかと、知ってはいたが放置し続けていた、駅前の古本喫茶&BARを目指す。北口ロータリー左奥の、細い『スターロード』の一部へ。狭苦しいが、妙に活気のある細道をちょっと西に進むと、明るい八百屋さんの向かいに煉瓦で化粧されたお店の姿。壁面には様々なイベントチラシや告知のビラが貼られており、イギリス田舎風な木の看板、アーチ入口上の三角破風、路上のタツノオトシゴが描かれた立看板などが、辺りの俗っぽさから一歩抜け出す信号を発している。ちょっと奥まった扉を引いて中に入ると、クラシックな喫茶店的店内のそこかしこに、本がドバドバ並んでいる光景。カウンターから、眼鏡の落ち着きある洒落た青年が飛び出して来て「いらっしゃいませ」。カウンター席の端に座ってビールを注文する…あぁ、この店内に乱舞する本たちは、果たして購入可能なのだろうか?店内の構成は、右に美しい弧を描くカウンターがあり、左の壁際にテーブル席が並ぶ。右の出窓際に美術図録・「ガロ」・若冲・シナリオ&キャラ創作論・漫画評論・しまおまほ・当店掲載雑誌。カウンター上の棚に、カルトコミック(青林工藝社本多し)・東陽片岡・根本敬・花輪和一・杉作J太郎・ジョージ秋山・山川直人・森達也・平田弘史・レコード関連・昆虫食。その他には棚下に「アックス」とさらなるコミック、入口横にもコミックの山、奥の出窓際に漫画&サブカル関連文庫・コミック文庫。一通り店内を確認し終わったところで、ビールが到着。そのついでに一応確認してみるかと「ここに並んでいる本は閲覧用なんですか?」と聞いてみると「ハイ、閲覧用です」とピシャリ…一瞬の内にツアーが粉微塵に砕け散った…と言うわけで本日は申し訳ありません。…後はただただ、ビールを美味しく飲むことのみに腐心する…。しかしこのお店、次から次へと女性客が入って来る。こんなに人気のお店だとは、思いもしませんでした。

帰りに、最近やけにスッキリした「ゆたか。書房」(2008/10/19参照)に立ち寄り、福音館書店「森おばけ/中川季枝子さく・山脇百合子え」サンポウ・ブックス「失われた古代都市99の謎/栗田勇」を購入。小さ過ぎる囁くような声で本の説明をしてくれる、小さな店主が相変わらず愛おしいお店である。夜遅くまでありがとうございます。
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2012年08月28日

8/28東京・三鷹 ブックセンターいとう 東八野崎店

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午後に自転車で三鷹方面に向かい、駅から凄く遠い『いとう』グループ店の調査に挑む。一番近い三鷹駅からは南に2.5キロほどで、『東八道路』沿いの『武蔵境通り』とクロスする『野崎八幡前交差点』傍にある。建物はマイアミ辺りのホテルのようなビルで、一階だけがいとう色に派手に染まっている。自転車で訪れる客がほとんどで、入口横の小さな駐輪場は満車の賑わい。大きな入口から中に入ると、いとうの中では中くらいの広さ。右側にメインフロアが展開しており、右奥に計四本の古本通路を確認する。入口側から、岩波文庫・ちくま文庫・中公文庫・ノンフィクション&教養系&雑学系文庫・日本文学文庫。次が日本文学文庫・海外文学文庫・ノベルス。さらに次が88円文庫・古書コーナー・アート・ビジネス・実用・自己啓発・資格・ミステリ&エンタメ・海外文学・88円単行本。最後が日本文学・詩・歴史・ノンフィクション・鉄道・スポーツ・サブカル・タレント・映画・音楽・ノンジャンル・旅など。奥壁に雑誌と女性本、右壁は児童文学&絵本になっている。88円コーナーで血眼になり、三冊ほど。古書棚は一棚だけで、取り合えず古い本がただ並ぶ形に近い。値段は定価の半額前後で、半額より二・三十円安めが多くなっている。おっ、柳宗理のエッセイ集が五百円だとっ!素早く我が物とし、結局レジに六冊を差し出した。新潮文庫「なつかしい芸人たち/色川武大」ちくま文庫「コラムは踊る/小林信彦」中公文庫「妙な塩梅/えのきどいちろう」角川文庫「時代屋の女房・泪橋/村松友視(本来は“示”へんに“見”)」文春文庫「世界七不思議の旅/森本哲郎編」平凡社「柳宗理 エッセイ」を購入。エッチラオッチラ来た道を戻って家に着いたら、身体に鉛のような疲労が覆い被さって来た。こう言う時は甘い物だ!とアイスをガリガリ食べて疲労の進行に抗ってみる…。
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2012年08月26日

8/26静岡・三島で北山書店にお別れを

コメントで三島唯一の古本屋さん(2009/06/06参照)が閉店してしまうことを知る。一度ツアー以外にも、雑誌で記事を書いた時に取り上げさせていただいたので、何が何でも見に行かなければと激しく思い、本日鈍行で急行する。南口から出て駅前ロータリーの半島から信号を渡り、片屋根歩道アーケードの商店街に入る。よし、ここからは敬意を表してダッシュで行こう!そうと決めたらサンダルでペタペタ地面を蹴って、右に大きくカーブする商店街を下って行く。確かアーケードが尽きる辺りにお店が…あれ?無いぞ。おかしいな…まさかもう閉店しちゃったなんてことは…しかし何の痕跡も見当たらないしな…それにしても駅からの距離がちょっと近過ぎる感じがしたので、もっと先まで進んでみるか、と再びペタペタペタ。すると一分ほどで、電柱に「北山書店」の文字を発見!あぁ、アーケードはとっくに撤去されていたんだ。まるで発掘され、長き眠りから覚めたような店頭。
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そこには左端に括られた全集本があるだけで、以前の台車棚は一台も見当たらない。その代わり、ウィンドウに扇情的な赤の『65周年 全書籍半額』のビラが貼り出されている。その脇には小さく『買取りはしておりません』の文字も…供給をストップすると言うことは、やはり閉めてしまうのか…。ちょっとセンチになりながら自動ドアを潜ると、そこは三年前と変わらぬギュウギュウの、自称“本の森”。おぉ、老店主も通路を行き来して、元気に棚の整理を休まず続けている。再会を一方的に喜びつつ、今日は多少通路の発掘に従事してみようと決意する。視認可能な棚の上半分を見た後は、人ひとりしか通れない通路(いや、もはやひとりが通るのも困難な通路に成りかけている…)で身体を右に左に前に後に折り曲げ、足下から積み上がる本や棚下を覗き込んで行く。気になる所は、頑張って本の山を退かしてみる(本の山は、冬ごもり前の薪の山の如し…)…すぐ疲れる。何が出て来るか判らないとは言え、重労働&底知れないので『何故こんなことをしているのか?』と言う当然の疑念が、心に墨のように広がってしまう…しかしそれでも、途中手を抜きながらもどうにか発掘作業を続けて行く。客同士は、相変わらず『パックマン』のように進む通路の先に別の客を見付けたら、違う通路に自主的に回避する。おっ、奥の倉庫扉が開いていて『こちらもご覧になって下さい』の貼紙が!遠慮なく中に入ると、裸電球がぶら下がる、括られた本の束が乱雑に積み上がるダークな空間!書名などろくに確認出来ず、這々の体で店内通路に這い出す。いや〜、こりゃもはや洞窟探検に近いな。一時間ほど悪戦苦闘し、新潮社「ウエー 新どれい狩り/安部公房」創元社「いのちの初夜/北條民雄」(青山二郎装幀!写真は左が表紙で右が扉。ビューティフル!)
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新潮文庫「アウトドア・ライフ入門/小林泰彦」角川文庫「私は嘘が嫌いだ/糸井重里」ちくま学芸文庫「ケルト 装飾的思考/鶴岡真弓」東京創元社「魔人ドラキュラ/ブラム・ストーカー」を帳場へ運ぶ。そこには奥さんであろう老婦人がおり、「いらっしゃいませ」と本を選り分け始める。するとそれを遠くから見ていた店主が「計算しようか」と近付きペンを取る。婦人が裏表紙の値を読み上げ、店主がそれを書き留めて行く。その光景を勝手に麗しく思い、こうなったら以前記事に取り上げさせていただいたお礼を…と思ったその時、帳場脇に置かれたチラシの束が目に入った。全品半額セールのチラシなのだが、そのキャッチが『男の隠れ家の日本全国超厳選古本屋に出た北山書店』となっていたのだ!…見た途端に顔から火が噴き出した…すみません、私が書きました…もはや恥ずかしくて名乗ることは断念。二人のゆっくりしたやり取りを見つめながら、心の中で不義理を詫びて、締めて1050円也を支払い「お店はいつまで?」と聞いてみる。実はさっき、お客さんとの会話が耳に入り、『九月の半ばくらいまで(あ。少し伸びたのかな?)』と言うのが聞こえたのだが、やはり自分でも確認しておきかたったのだ。すると店主が「九月いっぱいかな…まだ良く判んないんだけど」。あれ?ちょっと増えたぞ。まぁもうしばらく営業してもらえるのは、とにかく有り難いことである。みなさんも発掘探検モードで、九月中に三島の老舗店にぜひ!
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2012年08月25日

8/25長野・松本でパルコに近接二店!

接続がスムーズで、四時間四十分の電車暮らしだけで、およそ二年ぶりの松本!曲がった腰をグインと伸ばし『お城口』に出ると、駅前が何だか爽やかに新しくなっている。薫り高い木材が円形に敷き詰められた駅前広場を横断し、北東から抜けて化粧された『公園通り』を進む。取りあえずはパルコを目指して東に進む…。

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●松本「アガタ書房」
パルコ前をそのまま素通りし、さらに東へ。北に行けば松本城に至る大きな『本町通り』を越えると、道は途端に狭まり、風情ある古い商店が続く『高砂通り』となる。懐かしいお店に嬉しい旅情を見出し歩いて行くと、右手店舗の壁面に『買います 本・レコード』とあるのが見えて来た。あぁ、こんな通りに古本屋さんがあるとは、何と素敵なことでしょう!たちまち私はその店頭に吸い寄せられる。青い日除けの架かる店頭は、両翼に朝顔の蔓を絡ませ、左に海外文学文庫・時代劇文庫、右に推理小説文庫・新書の105均棚を備え、右のウィンドウ前に105均単行本棚が一本。たっぷりと眺めてから、ジャズの流れるキレイに整頓された店内に進む。通路は広めで、左右の壁は本棚、フロアには頭くらいの高さの背中合わせの棚が二本、入口両脇にはレコードラックが展開し、奥に横長なカウンター帳場と巨大なスピーカーを据えたオーディオセットがある。そこでは武骨な浅井愼平風店主が、指先でメロディを追いかけつつ店番中。レコードには見向きもせずに左端の通路へ。左壁はレコードからのつながりで、音楽・クラシック・音楽関連文庫・ロック・ジャズ・植草甚一・音楽雑誌・音楽CD・映画DVD・ゲーム少々。向かいの通路棚は、プレミア探偵小説類とアンプの入ったガラスケースから始まり、建築・写真・戦争・風俗・民俗学・古い日本文学。また奥側の棚脇には登山山岳本が集まっている。真ん中通路に移ると、左に歴史ムック&ビジュアル本・登山山岳・寺山修司・歴史・文明、右にカルチャー・新書・文庫・選書・パリ&ヨーロッパ・本関連。右端通路は、通路棚に探偵小説・SF・ハヤカワポケミス・思想・世界史・海外文学・古典文学…二本の通路棚は、各ジャンルが少し飛び越え溶け合っている感じで、中々把握し辛い面も持っている。右壁棚には、信州・長野・松本・三島由紀夫・安部公房・吉行淳之介・開高健・小門勝二・折口信夫などのセレクト日本文学・サンリオ文庫・ちくま文庫・河出新書・文学全集と収まって行く。街の古本屋さんを越えた、姿勢の正しい良いお店である。棚からは独特の息吹が聞こえ、音楽・登山山岳・文学・信州が突出。値段は普通〜ちょい高で、プレミア値のものも。ただし文庫と525円単行本にスキあり!現代教養文庫「武蔵野/上林暁」角川文庫「気ままな絵日記/吉田拓郎」北宋社「怪奇現象博物館/J・ミッチェル+R・リカード」を購入する。

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●松本「慶林堂書店」
元来た方向に引き返して、『本町通り』を渡って『公園通り』に入り、パルコ脇の道を北へ。するとそこは、なまこ壁の目立つ澄ましたちょっと和な通り。そのなまこ壁のひとつ、右手前方にある疎らに竹を生やした蔵の如き建物が、実は古本屋さんなのであった。…これは渋い、渋過ぎる!渋過ぎでハードルが高い感じである。店頭台などはもちろん無く、中央入口にある小さく粋な店名看板と、店内が覗ける木枠のウィンドウのみが、ここが古本屋さんであることをかろうじて告げている。入口に入ると右に進んで自動ドア。中は縦長で本がギッシリの、天井の高い空間。壁際は本棚で、真ん中に高い背中合わせの棚が二本あり、各通路は横積み本が幅を利かせている。奥に横長の帳場があり、川端康成風髪形と眼力を持つ店主が、優しく「いらしゃいませー」と声を出す。入口側の壁棚は、岩波文庫・日本純文学文庫・講談社学術文庫・新書が窓を挟んで並んでいる。左端通路は、壁棚に講談社文芸文庫・中公文庫・陶芸・音楽・映画・工芸・美術・民藝・松本家具・画集・作品集。向かいには海外文学・日本文学・文学評論・古典文学・国文学。真ん中通路に進むと…ぬぉっ!これは!左に古い日本近代文学がドッサリ!しかも署名本が目立つなぁ。奥には同様に古い短歌本の姿。向かいは哲学・思想・俳句・詩集が並ぶ。右端通路は、通路棚に近代史・歴史・古代史・民俗学、壁棚に長野・松本・信州・自然・生物・山岳登山が続き、近付けない帳場奥壁にプレミア文学本・趣味・吉屋信子色紙など。しっかりした教養深い古本屋さんである。中央通路の古い文学本には目を奪われっ放し。木村荘八装幀の分厚い谷譲次「踊る地平線」を触れるなんて…あぁ欲しい。値段はしっかりでちょい高〜高め。信濃毎日新聞社「長野県の化石物語/田中邦雄・佐藤敏彦」を購入。本を受け取ると、店主が「どちらから?」と声を掛けてくれた。東京からであることを告げると「だいぶ向こうとは気候が違いますでしょ。標高が600mなんで、少し日射しが強いんですが、朝夕は涼しいですよ。まぁ、どうぞ楽しんで行ってください」とのこと。蔵の中のご主人、ありがとうございます!

古本屋さんを訪れ、ブラブラ松本の街をうろついていると、ここは人間の体力に合った、絶妙な大きさの街であることを実感!歩いて様々な場所に出没出来るのは、とても幸せなことである。なので「書肆 秋櫻舎」(2010/10/11/参照)にも足を延ばし、完成したお店がどんなものかと…むっ、開いてはいるが、奥は何だか半分倉庫状態。それでも棚の本はたっぷりと楽しませてもらう。あの、足に飛びかかって来た子猫は元気なのだろうか?と思っていると、奥から「コラ、そっち行っちゃダメって言ってるでしょ」と言う声が何度も聞こえて来る…姿は見えないが、アイツは大きくなって元気に暮らしているようだ。ちくま文庫「恐怖の都ロンドン/スティーブ・ジョーンズ」を購入して、松本に別れを告げる。
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2012年08月24日

8/24東京・高円寺 コクテイル書房 縁台放置箱

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仕事の返事待ちから一瞬抜け出して、自転車で住宅街を縫って高円寺。ネットで古本を売るハンコ屋があるのを目にしたので、来てみたらもう潰れてなかった…あぁ、文章がピチカートファイブの歌詞みたいになってしまった…。こんな間にも仕事の返事が帰って来てるかもしれないので、ツアーはあきらめて『中通り』を力無く戻って行くと、おっ!「コクテイル書房」(2010/04/25参照)が、営業時間外なのに、表の均一箱を放置して無人販売しているじゃないか!通り側にある低い縁台に、単行本三箱・時代劇文庫一箱・雑誌一箱・直置き単行本一列・文庫小棚一本。そして棚の上に『一冊100円です』とある料金ケースが載っている。まぁ夜の営業時とさほど変わっているわけではないのだが、白昼に出会うのもまた味なものである。暑さにジリジリと追い立てられながら、新潮社「今夜は最高な日々/高平哲郎」を選んで百円玉を投入する。うむ、思わぬ所で良い買い物が出来たぞ。

※お知らせ
8/25・26の「あいおい古本まつり」に『古本屋ツアー・イン・ジャパンの100均箱』を置かさせていただきます。文庫ばかりで100冊ほど。行かれる方は、ぜひ覗き込んで、そして鷲掴んでみて下さい!
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2012年08月23日

8/23東京・神保町 手塚書房

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もしや、と思って押上のナゾのお店を偵察に行くが、日曜と寸分変わらぬ定休日状態…やはりまた日曜に来るしかないか…。すぐさま踵を返し、押上駅から半蔵門線に乗り込んで神保町。九段下方面に目をやると、強い西日と歩道の照り返しで一瞬視界がホワイトアウトするほどの、太陽に炙られた古本の街。『靖国通り』から「小宮山書店」(2010/05/06参照)脇の道を南に進み、『すずらん通り』を突っ切って、『東京堂書店』裏手にあたるビルの隙間のような細道を東へ。するとすぐ右手のまだらタイルビルの一階に、ひっそりとした古本屋さんの姿が!通りに面した外壁に、緑・赤・茶・青の四色を地にした看板があり、路上には同配色のかなりくたびれた立看板。さらにその脇には手作り感丸出しの木製ワゴンがあり、江戸東京関連の安売り単行本&文庫が詰め込まれている。お店の入口はちょっと奥まっており、左には階段と本が二冊だけ飾られた小さなショウウィンドウがある。どこが止め所か良く判らない扉を開けてお店の中へ。細長く小さな空間で、通路の両脇には本が積み上がり、少し雑然とした印象。壁は左右とも本棚で、真ん中に背中合わせの棚が一本置かれている。奥に帳場があり、値段札をザクザクと裁断中の大店番頭さん的壮年男性の姿。右壁は歌舞伎ビジュアル本から始まり、歌舞伎・歌舞伎俳優・日本の芝居&演劇・戯曲などが続く。向かいには江戸風俗・明治風俗・落語がキッチリ収まっている。左側は入口横に映画・戸板康二・俳優・現代演劇が集まり、左側通路に進むと日本美術図録・日本人作家の美術・民俗学・芸能・能など。向かいには浄瑠璃・舞踏・謡曲・清元・宴曲など。歌舞伎・演劇・芸能・江戸関連が中心のジャパニーズなお店である。東銀座の「木挽堂書店」(2009/11/08参照)と共通項あり。値段はちょい高。中公新書「明治の異才 福地桜痴/小山文雄」を購入して退散する。出る時も扉の止め所が判らず、店側にズザッと深く押し込んでしまう…。
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2012年08月22日

8/22東京・新三河島 丹青通商 荒川事業所

つい先日、お店の帳場でどうにかしてタレ込もうと、うんうん唸っていた「往来座」(2009/01/09&2012/08/10参照)店主からの嬉しいタレコミである。彼は偶然車で通りかかり発見したとのこと。ありがとうございます!
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日干しになりそうな、島式高架ホームから地上に下り、改札前の『明治通り』を東へ。すぐに巨大な陸橋が現れ『宮地交差点』にたどり着くので、陸橋を潜って『尾竹橋通り』に入って北へ歩いて行く。するとすぐに左手に、『古書・電子部品』とある、珍しい組み合わせ…いや、もはやミシンとコウモリ傘が出会ってしまったような、シュール過ぎる組み合わせ!の縦長の壁看板が見えて来た。群青色のタイルで化粧されたビル一階の店舗で、左端に真空管・スイッチ類・様々な電子部品の飾られたウィンドウがあり、右端には100円雑誌の飾られたウィンドウがある。中央には店名の入った自販機二台と共に、風通しのために開けられただけの扉がひとつ。そしてさらに、オレンジ枠に囲まれた出入口がある。店内は通り側が斜めになった歪な台形で、横に広がっている。左1/3が電子部品ゾーンで、残りが古本で埋められているようだ…むぅ、これなら立派な古本屋さんではないか!入口右横の50円雑誌ラックの裏にカウンター帳場があり、頭にタオルを巻いたハライチ的男性が店番中。入口付近と中央ゾーンはコミックと絶版漫画が中心で、右奥の小部屋ゾーンに漫画評論・歴史・図鑑類・古雑誌があるくらい。入口左横からナナメにカクカクと続いて行く、暮らし・日本文学文庫・女流作家文庫・時代劇文庫・パリ・食関連文庫・松本清張&横溝正史文庫をたどって行くと、背後のフロア棚はいつの間にか古本の領域に!電子部品ゾーンとコミックゾーンに挟まれたカタチの、二本の通路と奥壁に古本が出現しているのだ。刺繍本&婦人雑誌を飾ったガラスケースを擁する第一の通路は、右に出版社別文庫(絶版多し)・105均文庫・ミステリ&推理&探偵文庫・プレミア文庫、左に岩波文庫・新書・南方熊楠&宮澤賢治・江戸関連文庫。第二通路は、右から幻想文学文庫・性愛・日本純文学文庫・文学評論・海外文学文庫・105均文庫、左がハヤカワポケミス・創元推理文庫・「EQMM」・ブルーバックス。ここの裏側は105均のラノベ棚となっている。奥壁は右から、ハヤカワポケSF・SF文庫・SF雑誌・海外文学文庫・労働法・資格・コンピュータ・情報工学・電子など。…良いぞ、良いじゃないか!ほとんど文庫のお店で、絶版&品切れ率が高い。しっかりなプレミア値を付けたものも多いが、嬉しいスキもちょこちょこあり。値段は全体的に、ちょい安〜普通と言ったところか。ちくま文庫「清水町先生/小沼丹」新潮文庫「山と渓谷(紀行篇)/田部重治」創元推理文庫「ルピナス探偵団の当惑/津原泰水」教養文庫「黒死館殺人事件/小栗虫太郎」を購入しつつ、レジ脇に置かれたお店のチラシを手に取る。そこには『アキバのジャンク屋「たんせい」が古本を持って、町屋に来ました。』とあった。なるほど、元々は秋葉原のお店…こっちでは古本を取り扱っているのだろうか?一度確かめに行ってみるか…。


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2012年08月20日

8/20東京・早稲田 文英堂書店

文庫を四十冊ほど自転車の前カゴに搭載し、エッチラオッチラ早稲田へ向かう。今週末の8/25・26に月島で開かれる「第4回 あいおい古本まつり」に、先日デビューしたばかりの『古ツア100均文庫箱』を、連れて行っていただけることになったのだ。そうと決まったらせっかくなので、先日売れた分を補充しておこうと、新たにセレクトした文庫を運んでいるのである。太陽の光から逃れるように「古書現世」(2009/04/04参照)に飛び込み、補充本を向井氏に託す。100均ですが可愛いヤツらをよろしくお願いします!亀鳴屋「ひたむきな人々/木田隆文・田村修一・外村彰・橋本正志編」を購入する。

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『早稲田通郵便局』に寄って所用を済ませてから、そのまま『早稲田通り』北側歩道を『戸塚第一小学校入口信号』から、東進して坂を上がる。すると左手に、白いプラ日除けに店名と共に『出張もいたします』と大きくある、店頭台の無いお店…この日除け、斜向いの「岸書店」(2011/05/24参照)と同タイプだな…こちらの方が、縦寸が少し短いか…。そんな他愛も無いことを確認してから、自動ドアから中に入ると、とても細長い店内で天井も少し高く、本棚がグングン上へ伸びて行く。棚下には横積み本の帯&島が出来ているので、さながら本のクレバスに落ち込んだかのよう!壁際はぐるりと本棚で、店奥は少し横幅が広くなり真ん中に背中合わせの本棚が一本。最奥に本で造られた簡易トーチカのような帳場があり、ヘアバンドの無い老いた立川談志風店主が読書中。入口からすぐの部分は狭い通路状で、右壁に文庫揃い・教養系文庫・新書・選書…下の横積み部分も含め、ちくま文庫がキラキラと砂の中の石英粒のように輝いている。しかも新しい本がやたらに多い。左壁は語学と海外文学・海外幻想文学。さらに奥に進むと、左壁は海外ミステリ&研究・日本幻想文学&探偵小説類・日本文学・随筆類・探検・文学評論・詩集&詩評論・短歌・歴史・中国&東洋と続いて行く。右側は階段下棚のハヤカワポケSF・新書から、右壁のノンフィクション・ジャーナリズム・社会科学・政治・映画・演劇・美術と流れる。通路棚は、左側に海外文学・キリスト教、右側に思想・哲学・文明・戦争などが収まる。壁棚の上部には、重苦しい全集類がドッカリと腰を据えている。パッと見は渋い硬めの古本屋さんなのだが、所々に軟らかい本・新しい本が紛れ込み、早稲田ではあまり見かけないタイプのお店と認識。とにかくちくま文庫が何だか面白いのである。値段は定価の半額前後。洋泉社「聖地鉄道/渋谷申博」アスキー新書「格好よかった昭和/松本卓」を購入。
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2012年08月19日

8/19古本に絡んでひがし西

お昼過ぎに押上駅の東側。スカイツリーで沸き返る圏内ではあるが、こちらはその騒ぎにには巻き込まれておらず、至って普通の下町の風景を見せている。タレコミに基づいての行動なのだが、残念なことに目的のお店は閉まっていた…何故だ?もしやまだ、お盆休みの最中なのだろうか?それともこれから開店するのだろうか?「リフォーム屋にしか見えないので、注意して下さい!」と念押しされていたが、目の前にあるのは正にリフォーム屋さんでしかない…この店頭に置かれた空のブックラックを見なければ、まさかガセネタ?と思ってしまうほど、古本屋さんらしさはひとかけらも無いお店なのだ。いつまでもここに立っていると、ただの不審者+体力が減って行くだけなので、曳舟方面に向かい、昼食を摂ってから戻って来ることにする。その途中で、おぉ!久しぶりの「白石」(2009/05/25参照)の古本屋遺跡と対面!薄い二階建てバラック建築は往時そのままだが、二階部分が蔦に覆われ面妖さが増加している。捩じれたシャッターの隙間からは、取り残された本の姿がチラリ…。
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一時間後にお店に戻るが、閉店状態に変化ナシ。ならば「業平駅前書店」(2009/04/20&2012/01/23参照)で本を漁ってから、今一度見に来ることにしよう。観光客で賑わうスカイツリーの足下を大回りし、今や『東京スカイツリー駅』となってしまった、旧業平橋前駅前(あぁ、ややこしい…)へ。
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店先の50円箱から、講談社「四萬人の目撃者/有馬頼義」初版・函を掘り出し、喜ぶ。店内を彷徨って自由国民社「世界の占星術とオカルチストたち/山内雅夫」と共に購入する。西側からぐるっとスカイツリーを回って、再び押上東北地区へ…あぁ、やっぱり開いてないか。今日は諦め、一旦家に引き返す。

一休みした後、自転車で西荻窪へ繰り出し、「盛林堂書房」(2012/01/07参照)内『古本ナイアガラ』最下段に、ほんのちょっぴり補充する。そして楽しみにしていた素天堂文庫「黒死館逍遥 別巻 まぼろしたてもの考2(本来はローマ数字)」を購入。自転車を惰性で漕ぎながらも「ささま書店」(2008/08/23参照)店頭にギギッと横付けし、文春文庫「明治断頭台/山田風太郎」廣済堂文庫「おばけの本/平野威馬雄」ハヤカワ文庫「時計じかけのオレンジ/アントニイ・バージェス」を購入して帰宅。家でカバンを開けてみると、「フォニャルフ」に収めるべき本が一冊残っており、そんな自分に激しくがっかりする…はぁ。
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2012年08月18日

8/18静岡・浜松 開陽堂書店

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東海道線を、朝から乗り継ぎ乗り継ぎ、西に五時間。電車の中で暮らすのは、もう限界だっ!とばかりに列車の旅をリタイアすると、そこは大きくキレイな地方都市…浜松であった。三年半ぶりのこの土地にも、未踏のお店がまだ残っているはず…。巨大なバスターミナルを内包した北口ロータリーの、左側をぐるっと回り込んで『鍛冶町通り』を西へ。商業ビルの谷間の大きな道を、信号から流れる“富士山”の電子音をバックに歩き続ける。『伝馬町交差点』で『国道257号』に入り、一旦北へ。二つ目の『連尺交差点』で、交差点下の地下道を潜ってから、西に延びる『姫街道』に足を掛ける。道は結構な坂道で、そこに商店がポツポツと連なって行く。信号を二つ過ぎ、どうにか坂の上にたどり着く。さらに道なりに西に向かうと、右手に暗い店内を見せつける、職種判別不能な光景が出現。その暗闇に目を凝らすと、おぉ!本棚の姿が浮かび上がった!入口上の看板には、書店名にプラスして『不動産・ビル管理』の肩書きがあり、さらには『税理士・行政書士』事務所の看板が下半分を占めている…むぅ、何やら様々に混ざり合っているな…しかし店内は、生活道具に多少侵食されているとは言え、古本屋さんの設えなのである。ならばと、躊躇せずに暗闇の中に入り込む。途端に赤外線チャイムがピンポンと鳴り響く…それを聞き付けたのか、奥の磨りガラス戸の向こうから、すぐにユニフォーム作業ジャンパーを着た白髪の店主が姿を見せた。「いらっしゃい。あ、今すぐバイクを外に出しますね。これじゃぁ本が見られないもんね。いや、さっき突然雨が降って来ちゃったから…」と、店内にデンと置かれていたバイクを表に移動させ、彼はその後もサッシを開けたり閉めたり、本の整理をしたりしなかったり、終いには入口で棚の本を読み始めたり…どうやら突然の闖入者を持て余しているようだ。その暗い店内は、左右に高い壁棚、真ん中に平台付きの背中合わせの棚(平台下部も本棚)、奥壁にカラーボックス組み合わせ棚となっている。全体的に雑然としているが、棚はちゃんと確認することが出来る状態をキープしている。それにしてもこれは…少し時が止まり気味な傾向…古い本も多いが、所々に見られる複数冊ビニールパック&ビニールランダムパックは何なのだろうか?シリーズ物やジャンルでのパッケージはまだ判るが、ランダムジャンルパックの真意は何処に?保存?もしや雨漏り予防?さらには本棚の並びもカオスで、左通路は割と日本文学でまとまっているが、右側通路はカオスな状況なのである。落語・戦争・海外文学・五木寛之・高木淋光・松本清張・歴史・静岡・官能小説・コミック少々・新書・社会科学・風俗・囲碁・ヤマハ関連・地震関連・文学全集・紙物・「宇宙戦艦ヤマト」…文庫は目立たないが、店内各所に潜んでいる。暗過ぎて背文字を確認出来ない場所もあり、布団叩きを退かして見なければならないところも。しかし逆に言えば、とても探し甲斐があり、何かが隠れていそうな予感がヒシヒシ。『タイムカプセル・ビニールランダムパック』なお店なのである。値段はちょい安だが、値段の付いていない本は、一律200円で精算してくれた。「いや、もう買っていただけるだけでありがたいんですよ。だからまとめて500円にしちゃう!」とさらに合計金額から100円引きに。ありがとうございます!東邦出版社「兵隊やくざ/有馬頼義」読売新聞社「日本の秘境/柞木田龍善」学研「世界の未確認動物」を購入する。店主は満面の笑みを浮かべ「またお待ちしてます」と送り出してくれた。嫌いじゃないです、と言うか大好きだ!こう言うお店!

ゴロゴロうるさく怪しい空模様を気にしながら、『浜松城』そばの「時代舎」(2008/05/26参照)にも足を延ばす。
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ここでweb連載の取材を、と考えていたのだが、何と店頭ワゴンが雨に備えてシートで完全密封状態!これではどうにもならないので、早々に諦めた後、店内をただ楽しむことに集中する。あぁ、やっぱりここは良い古本屋さんだな。棚から発せられる美しい古本のメロディに酔い痴れながら、佐々木邦の充実っぷりに目を回す。ちくま文庫「妖精族のむすめ/ロード・ダンセイニ」原書房「定本 山之口獏詩集」(千円は安いです!)を購入。そして帰りなのだが、何と五時間立ちっ放しで電車の中で暮らすことになり、東京に帰り着いたら疲労困憊…う、うぅぅう…。
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2012年08月17日

8/17東京・南大沢 アバンティブックセンター 南大沢店

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何だか疲れが溜まってしまった身体をようやく家から引きずり出し、新宿から京王線で西へ。荒野にこつ然と現れたような、巨大なニュータウンに到着。改札を抜けると、半円型の屋根を持つ通路の向こうに、城のように大きな『イトーヨーカドー』が見えている。その中にズンズン入り込んで行き、ジャッキー・チェンが降りて来そうな大きな吹き抜けを見上げながら五階へ。エスカレーターを降りると、目の前には『アバンティブックセンター』と言う聞き慣れない名の新刊書店が広がっている。西日本に勢力を持つチェーン店らしいのだが、店の奥に古本も並べているとのことなので、ここまでやって来た次第。なるほど、お店の周囲には『本買い取り』の幟がやたらに立ち、中央通路の頭上には、『中古本コーナー』とある案内板が連続している。それに従いお店の最深部に進むと、三面の壁棚と通路棚とワゴンで構成された売場に至る。ちょっと広めのスペースだが、大きく占めているのはやはりコミックで、古本は左端に集められている。左壁にノベルス・新書・ミステリ&エンタメ、続いて奥壁左端にミステリ&エンタメ続き・海外文学.カルチャー・ビジネス・実用。その前にある通路棚左端に、ラノベ・海外文学文庫・日本文学文庫。右隣りの通路も両面が日本文学文庫となっている。棚脇に200均文庫&単行本のワゴンも置かれている。よくあるリサイクル古書店の平和な風景である。しかし値段が安く、単行本は200円が中心で、高くとも500円。文庫は105円〜400円となっており、大体250円が中心。新しいものほど高値(と言っても300〜400円)となる傾向。なのでどの出版社の本も、平等に値付けされている。今日も105円の本に狙いを定め、四冊を手にする。精算は中央レジ右側にある、古本専用レジで行われる。ちくま学芸文庫「奇想の図譜/辻惟雄」「日本奇僧伝/宮元啓一」岩波文庫「書物/森銃三・柴田宵曲」教養文庫「昭和ドロボー世相史/奥田博昭」を購入する。ちょっと小粒な本が並んでいたので、中々良かったなと思っていると、何とこのお店は9/23に閉店してしまうことが判明…とても短い逢瀬であった。

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この後は、以前も見に来たことのある住宅街の古本屋さん、「古書 自然堂」を見に行くが、休業状態は相変わらず。もぅ開くことはないのだろうか…。さらにその後は、打ち合わせ飲みを終えて、「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照。いつもありがとうございます!)経由で帰宅する。
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2012年08月16日

8/16千葉・館山 館山書店

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千葉駅から内房線で二時間。田園と低山の中を走り抜けながら、右の車窓に青黒い海を侍らせ続け、遠くの対岸に見えていた三浦半島を突き放すと、そこは房総半島南端の風の強い街。駅東口に出て、スペイン様式風駅舎と海に敢然と背を向け、ロータリーから東に進む。『館山駅東口交差点』に出ると、こちらは海側ではないので、すぐにリゾート感は薄れ、南北に走る地元的商店街『館山銀座』の寂しげな姿の中。銀座を南にペタペタ進み、『北条交差点』で『国道128号・房総街道』を東へ。道はまだ地元商店街の趣きが続いているが、『南町交差点』を過ぎるとそれは一変し、駐車場の広い郊外型大型店舗が、ひたすら派手に続いて行く。しかしそんな風に賑やかに建て込んでいるのは『房総街道』の周囲だけで、脇道を覗き込むと、だだっ広い水田群の中を直線道が延び続ける非日常な光景…空は広く、海から来る風で、雲は二層になって流れて行く…。二キロほど街道を進むと、道が北に大きくカーブし始め、そこに一つの信号が立っている。ここで西側の脇道を見ると、その奥に邪悪&淫微さを漂わせる黒い建物が見えている…う、うっ…これはもしや…房総半島の先っぽでやってしまったのかもしれない…。漆黒の窓の無い箱形建物には、大きく『DVD』の文字。『BOOK』の文字も小さくあるので、あぁ神様!と本があることを祈りつつ、とても正面玄関とは思えない裏口のような自動ドア入口に近付く。…静かだ。営業しているのだろうか…が、そんな不安に反して、自動ドアはしっかりと開いた。シンとした広く倉庫のような店内。右にレジがあり、左にお菓子や保存食品の入ったガラスケース。その裏は誰もプレイする人がいない、真っ暗なスロット通路…不気味だ…。レジ前のDVDコーナーを過ぎると、奥に長細いコミックフロアが広がっていた。壁棚と通路棚に大量に並ぶのは、すべて背の焼けた90年代〜現代のコミック。何処まで行っても中途半端に古いコミック。せめて文庫ぐらいは…と通路を虚しくうろつくが、一冊たりともその姿を確認することは出来なかった。そして右壁棚の向こうは、広大なアダルト迷路!やっぱりここは、コミックorアダルトの世界!あぁ、やはりやってしまった。輝く海や観光地に背を向け、ただ古本を求めてやって来たのに、この有様だ。…しかし何かないものか。どうにかこの虚しい状況を突破出来ないものか…薄くなったコミックの背に、諦め切れない視線を走らせる。あ、引っ掛かった!吉田戦車のゲーム4コマ、アスペクト「ニューはまり道/吉田戦車」!あの名作の続編が出てたのか。読み終えたら今月の「フォニャルフ」棚に補充出来るぞ!と、どうにかこうにか古本屋ツアーのカタチに仕上げてみる。一応この本を持って、壁の向こうの18禁迷路も彷徨ってみるが、当然通常の古本などある訳も無く、おとなしくコミックを購入して店を後にする。

どうにかカタチになったとは言え、古本と無邪気に語り合いたくなり、途中に会った「ブックオフ館山北条店」に潜り込む。105円棚から集英社文庫「蘆屋家の崩壊/津原泰水」(最近ちくま文庫版が発売になったので、とにかく見つけたら買う癖がついてしまった…)講談社文庫「切り裂きジャック/仁賀克雄」シンコーミュージック「路上のイノセンス/佐野元春」エンターブレイン「ゲームばっかりしてなさい。/浜村弘一」を購入し、語り合い終了。駅まで太陽にたっぷりと炙られながら戻り、再びの内房線で家路に着く。
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2012年08月14日

8/14神奈川・関内 中島古書店

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8/10にもたらされたコメントタレコミ以来、その開店日を待ちわびていた新店である…しかし何故このお盆の真っ最中を記念すべき門出に…?駅北口東側に出て、高架沿いを北西へ進む。するとほどなくして、文明開化の薫りを漂わせるために、赤煉瓦で化粧された『馬車道』に行き当たる。赤煉瓦をザリッと踏み付けながら、北東の海方面へ歩みを進める。大きな『馬車道交差点』を通過し、すぐ次の『常盤町通り』を北西へ…観光地的華やかさはスッと消え去り、裏通りの切なさに素早く切り替わる。十字路を二つ過ぎ、『ベイスターズ観戦バー』が入口にある、小さな裏路地を北東へ。アスファルトには、子供の描いた落書き…そして右手のビル一階の、石で化粧されたアーチが目に入り、その足下に通りには異質な古本の姿がチラリ。あぁ、本当にお店を開いたんだ。少し胸を高鳴らせて、その入口に近付いて行く。左下に、木箱を重ねた店名看板と100均箱…ぬぬっ!「日本三文オペラ」のプラカバー付きが並んでいるじゃないかっ!開店を祝う殊勝な心など、瞬時に何処かに吹き飛んでしまい、これはいいぞ!と本を優しく小脇に抱え込む。右にあるちょっと薄暗い急階段を上がると、階段上部に文学・ノンフィクションなどちょっと古めの本が現れ、左がそのまま開け放たれた店内となっていた。階段を一歩上がるごとに、中の様子が少しずつ見えて来ると、奥の帳場に、2012/02/26にひょんなことから出会い、いつかは実店舗を開きたいと言っていた青年店主の姿があった!「こんにちは」と「おめでとう」を素早く乱暴に伝え、少し言葉を交わしてから店内を見回して行く。居抜きで使っていると言う店内は、白壁に木床のシックなソーホー的スタイル。前店が何だったのか不明らしいが、まるでしっかり誂えたかのように、古書店としてしっくりはまっている。右壁を頑丈そうで大きなフレーム棚で覆い、入口左手に目隠し風の幅の狭い背の高い棚。フロア真ん中には小さな背中合わせの棚とトルソマネキンが裸のまま置かれ、左壁には頑丈フレーム棚と机がひとつ。右奥隅に帳場が設えられ、その斜め後ろに飾り壁棚と小さな棚が置かれている。棚には所々大きなブランクがあり、まだまだ大量の本を必要としているようだ。左の目隠し棚には、シュルレアリスム・ダダ・美術・建築・海外文学&日本文学のセレクト文庫。右壁は古めかしい「賭博史」などが飾られた下に、海外文学・戯曲。奥には日本近代文学・日本文学・上林暁・中井英夫・文学評論・詩評論・本関連・戯曲・演劇。フロア棚には音楽と絵画評論&研究・美術家評伝が収まっている。左壁には美術作品集と美術図録が並び、奥壁の飾り棚には田谷鋭の歌集「水晶の座」ただ一冊が飾られている。小さな棚にはアンテーィークラジオと共に、詩集が並べられている。文学と詩集に造詣が深く、古い本も多い。すべての棚には、純度の高い店主の思いが反映されている。この、己の理想に殉じる潔さと危うさが、とにかくキラキラと眩しいのだ!今後の変化と成長が、非常に楽しみである。値段は安め〜普通だが、所々の良書に安値が付いているので、私は開店祝いとばかりウハウハワクワク。文藝春秋社「日本三文オペラ/開高健」青土社「ぼくがすきな外国の変った漫画家たち/植草甚一」鱒書房「美術の裏窓/式場隆三郎」を購入する。そして青年店主と、ポツポツしばらく楽しくお話し。早くもっと棚を増やし、いずれは古着の販売も始めたいとのこと(いただいたチラシの店名上に、小さく手書きで『古本と古着』の文字が!)。…関内駅の東側にある古本屋さんは、歴史博物館横の「誠文堂書店」(2010/02/28参照)に続き二店目。この若者の勇気ある有言実行を祝うと共に、横浜に新風を起こしたことを感謝し、がんばれ!中島古書店!とエールを送る。また来ます!
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2012年08月13日

8/13東京・白山 誠文堂書店

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一度は姿を消した「誠文堂書店」(2010/07/23&2011/08/19参照)が復活したことを、2012/08/05のコメントタレコミによって知る。『A1』口から出て、南に歩けばすぐに『京華通り』。人影の少ない東京には、強い風が吹き荒れている…。通りを北西へと進んで行く。新刊+古本の「誠文堂」は健在。70mほど進むと、出来立てホヤホヤの白く細長い近代的なビルが左手に現れる。前店の、すでに崩壊の域に達していた雑然さはどこにも見られず、その様子はまさに新刊書店!焦げ茶と白のだんだら日除けの下に入り、『古本です』の断り書きがある左右の雑誌ラックには目もくれず、店内へ突進。壁棚は当然本棚で覆われ、通路棚は縦に置かれ並列し、右奥にグングン続いて行く。入ってすぐ右側には二階への階段があり、入口左横に帳場がある。店主らしき男性が、女性アルバイトに「これは駒込と同じだから…。じゃあちょっと神保町に行って来る」と、色々店内を説明してから外出して行った…駒込と言うことは、誠文堂のチェーン支店「ブックステーション駒込」(2010/01/13参照)からの助っ人なのだろうか?通路は狭く、その幅は一メートルも無い。なので見通しが全く利かず、初期の全体把握は極めて困難である。仕方無い、ダンジョンを探るように、進みながら脳内にマッピングして行こう。手前フロアはまず、スポーツ・武道・雑誌・ムック・女性雑誌のラックが帳場前に置かれ、その奥に両面日本文学文庫棚と、海外文学文庫・ラノベ・雑学文庫・時代劇文庫・絶版文庫・古い新書サイズ本・新書棚の二本が並ぶ。左壁は料理・食から始まり、絵本・児童文学・実用・科学・コンピュータが並び、奥壁に新書が集まっている。入口右横の階段下には辞書・辞典が集められ、階段横に音楽・映画・CD・旅・ガイドなど。そしてお店はさらに右奥にクランクして延びて行く。左壁はノベルス・ハーレクイン。真ん中に立つ二本の背中合わせの棚は、詩集と海外文学以外は、日本文学・文学評論・評伝・随筆・歴史・探検・ノンフィクション・本関連・学術本が入り交じっている。ここは茶色の古い本が多い。奥壁は美術・建築からアダルトに変化。右壁は仏教から写真・写真集・アイドル写真集、そして官能文庫・アダルトへと変化する。尚、二階はコミック売場となっているが、壁棚は全集本で埋め尽くす予定らしい(今はブランク多々あり)。リサイクル古書店としっかりした古書店の二面を備えている。奥のフロアが見応えありとなっているが、良い本の値段はキッチリ。しかし時たまスキがあるので、あきらめないことが肝心である。リサイクル系はちょい安〜普通。と言うわけで、私はひたすらスキを求めて血眼に。結果、シンコーミュージック「ラブ・ゼネレーション/早川義夫」河出文庫「宇宙論入門/稲垣足穂」編集工房ノア「北園町九十三番地 天野忠さんのこと/山田稔」を購入する。新装開店、おめでとうございます。
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2012年08月11日

8/11千葉・三門 ブックセンターあずま 大原店

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千葉から、これから海水浴に向かう男子中学生の塊と共に、外房線に揺られて一時間強。降り立った片面ホームのみの無人駅は、緑に囲まれ様々な虫の音色に包まれている…おぉ、ヒグラシがカナカナカナカナ…。トイレと一体化している箱のような駅舎を通過して、民家しか無い駅前を東へ。すると南北に延びる緑の多い田舎道にぶつかるので、躊躇せずに200mほど南下する。そして、緑の壁に挟まれたような脇道に入って東へ…何だか昆虫採集に来たかのようだ…などと思えたのも束の間。交通量の激しい『国道128号』にたどり着けば、そこは海辺の観光地と観光地を結ぶ大動脈。強い風に立ち向かいながら、南に向かってペタペタ進んで行く。郊外型商業施設・魚食堂・異臭を放つひもの屋などが建ち並び、活気に溢れているが、歩いて移動している人は全くおらず、ひとり灼熱の荒野を歩む心境。交差点をひとつふたつ過ぎて、一キロほど南へ。まず最初にリサイクルショップと合体した「愛好書店」に出会うが、アダルト&DVD中心のお店で、バーゲン本のワゴンが二台あるだけを確認するに留まる。素早く見切りをつけて、南へ再び歩き始めると、大きな緑の空地が現れ、その向こうに大きな駐車場を持った平屋箱型店舗がポツン…道路際には大きな『古本』の看板。「ブックセンターあずま 茂原店」(2010/03/21参照)の姉妹店である。トレードマークには『いとうグループ』と同じ、本を読むフクロウが使われている…ここはまだ『いとうグループ』傘下なのだろうか?広大な空地と林をバックに建つ姿は、決して都会では見られぬ素晴らしい光景である。入口隙間の女性実用100均棚を一瞥して店内へ。奥に向かって本棚が多数林立し、細い通路が規則正しく連続するギュウギュウな構成。入口右横に長い帳場があり、ご近所的ご婦人店主と、下着シャツが眩しい老人男性が座っている。ご婦人は電話中で、「えっ、『奇妙な冒険』?『タルる〜と』?」などと声を上げている。見渡す限り、広がっているのはコミック。レジ横にビジュアル本と、棚脇に文庫箱が置かれていたりするが、古本ゾーンは右奥にあるようだ。ズンズン入り込んで行くと、帳場横から実用・資格・カルチャーの棚がスタートし、奥でミステリ&エンタメ・日本文学棚となって行く。それはそのまま右壁に続き、海外文学・タレント・横積みストック本へ変化。この右端通路は行き止まりになっており、奥はアダルトコーナーとして機能。向かいの通路棚手前が、歴史小説・エッセイ・女流作家・評伝・ノンフィクション・ビジネスとなっている。右から二番目の通路は、右にケータイ小説・ファンタジー小説・ノベルス・ハーレクイン、左は一面が作家50音順海外文学文庫。この棚は、陳舜臣など日本名以外のアジア人作家も容赦無く並べる徹底っぷり。三番目は教養&雑学&アンソロジー文庫と日本文学文庫。四番目も日本文学文庫通路で、五番目は片面にティーンズ文庫とラノベを備えている。本の量が多いのと、70〜80年代の本が多く混ざるので、かなり見応えあり。丁寧に最下段の横積みストック本まで、首を曲げてチェックしていると、時間はあっという間に過ぎ去って行く。値段は安め〜普通と幅広い。時々値段の付いていない本もあるが、レジで精算に出すと、ご婦人は「あら、値段が付いてないわ…」と言いつつ、文庫は150円で計算機にパチパチ打ち込んで行く…。何かのサービス期間中なのか、一割引にしていただきました。ありがとうございます!グリーンアロ・ーブックス「珍道中膝栗毛/福田蘭堂」講談社「人類みな兄弟/笹川良一」学研M文庫「ネクロノミコン/ジョージ・ヘイ編」講談社X文庫「お菓子の家で恋がはじまる/津原やすみ」集英社文庫「蘆屋家の崩壊/津原泰水」角川文庫「ふるさとに寄する讃歌/坂口安吾」中公文庫「洋食や/茂出木心護」教養文庫「フランス妖精民話集」ハヤカワ文庫「ソラリスの陽のもとに/スタニスワフ・レム」を購入する。駅まで戻って、風の強いホームで、ウグイスとヒグラシとスズムシの鳴き声を聴きながら、電車を一時間待つ。そこに、遠くから雷鳴が…。
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2012年08月10日

8/10東京・池袋 COCONUTS DISK 池袋店

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初動遅く、ゆったりとだらしなく池袋へ。西口に出て『東京芸術劇場』西脇にある『西口公園前信号』から、南に向かって一本目の西への脇道、地味な『グルメ通り』に入って行く。裏路地繁華街の十字路を過ぎ、さらに先へ進んで様々な人が木陰に涼を求めている『西池袋公園』が見えて来たら、左手のビル一階に『音楽×古本』チェーンの一店を発見…吉祥寺・江古田・代々木と追いかけて来たが、ここが一番こじんまりとしているようだ。中に入ると、壁ラック+壁棚&背中合わせの棚一本のシンプルな店内。目指す古本は、ガラスウィンドウ脇の左壁手前にまとめられている。木箱を組み合わせた壁棚の四箱分…むむ、ここは本当に音楽本と音楽雑誌ばかり…そのうちの一箱がビーチボーイズのディスプレイで、もう一箱が「さくらの唄」「坂道のアポロン」などが並んだコミックメイン。値段は買うのに少し二の足を踏む、ちょい高〜高めとなっている。山と渓谷社「バーボン・ストリート・ブルース/高田渡」を購入。

よし、この後は西武の『古本まつり』を流しに行くか!地下通路を人を避けながら歩き続け、『LIBRO別館』二階を目指すが、どうも何か様子がおかしい…あれ?会場で開かれていたのは『マクロス原画展』…もしや、もう終わってる…あぁぁ。やり場の無い古本修羅的欲望を、一体何処に向ければ良いのだろうか?その答えはすぐにピ〜ンと弾き出た!『明治通り』に飛び出してペタペタ南下し、久方ぶりの「古書 往来座」(2009/01/09参照)。たっぷりじっくり棚を見させてもらっていると、店主が人懐っこい笑顔と共に現れ、挨拶を交わす。文藝春秋「茶の間の正義/山本夏彦」(花森安治装幀。ちょっとボロいが100円なんて!)集英社文庫「ウェルター サード/軒上泊」中公文庫「なぜノンフィクション作家はお化けが視えるのか/工藤美代子」日本交通公社「コミさんほのぼの路線バスの旅/田中小実昌」を購入しながら、しばらく楽しくお話しタイム。往来座さんは、とにかくどうしても何か古本屋についてタレコミを!と思っているらしく、帳場で腕を組みウンウン唸っている…あぁ、古本屋さんで古本屋さんを見て、涙が出そうな光景が目の前に!ありがとうございます(ちなみに新情報はナシ…)!

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●おまけ・雑司が谷「ZUZUSHII ART LABORATORY」
『鬼子母神』裏にある、何だかとても自由&手作りなアートギャラリー…しかしこのお店、以前は鬼子母神にとっても大事な『すすきみみずく』を作ってたお店だったような…。この店頭に、実は100均古本箱が無造作に置かれているのだ。中身はペーパーバック・「地球の歩き方」・大江健三郎・科学実用&学術本など。食指はまったく動かないが、様々なアート作品も販売されているので、気になる方はナゾの店内へぜひ!
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2012年08月09日

8/9千葉・柏 そごう柏 夏の古本まつり2012

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朝から古本にまみれる覚悟で、日暮里から常磐線快速に乗って二十分。東口に出て空中デッキの『サンサン広場』へ。すぐ北側に聳えている、頭上に懐かしい形状の円形レストランを冠し、壁面を大柄なアールデコスタイルで意匠した、白亜の『そごう柏店』に足を向ける。ここの十階催事場で、本日から8/19まで古本まつりが開かれているのだ。強い日射しと、それを反射している白壁から逃れるように二階フロアに入り、エスカレーターで十階までの長い行程を、我慢して上がって行く。所々に『古本まつり』の案内板があるので、迷うこと無く十階に到着。外壁同様に白く、飾り気の無い無機質なフロア。そこに静かに古本ワゴンが並んでいる…白と古本のコントラスト…。まつりのメインは、フロア中央に設置された八〜九台のワゴンで造られた古本島で、それが三×三(奥の真ん中の島は、途中でゴロゴロと奥から出現)で、通路を広くとって並べられている。島の組み方は、両端は“O”字型だが、中央は“I”字型。また島によっては、ワゴン上や下に本棚を備えたものもある。左壁沿いには大量のレコード箱が列を成し、CD島と共に通常の古本市とは違った雰囲気を生み出している。さらに革新的なのは右壁沿いで、何と「ふるほん日和」(2012/04/07参照)チームによる『一箱古本市』ワゴンが設置されているのだ!古本から雑貨や文房具まで、その自由度は高い…むぅ。さばけてる、さばけてるぞ。その隣りにある「がらんどう」(2011/02/25参照)のがらんどうなワゴンと、右奥未整理ゾーンも、違う意味でさばけてるぞ…色々間に合わなかったのだろうか?そんなお茶目な面も目にしながら、比較的静かな会場を、ゆるゆると巡って行く…。全体的にゆったりとしている。決して本が少ないわけではないのだが、自分のペースでじっくり眺める事が出来、古本の濁流に飲み込まれる事は決して無い。千葉と東京の古本屋さんが多いが、この宗教・民俗学本メインの「阿武隈書房」…何処かで名前を…あぁ、いわきの「古書文楽」(2011/08/27参照)の店舗を引き継いだ「古書じゃんがら堂」の新店名だ!おぉ、こんなカタチで早速出会えるとは!お店にもまた改めて行かなければいかんな…。おっ、「古書赤いドリル」(2010/06/23参照)「古書信天翁」(2010/06/27参照)も出店してるのか…ぬっ、「古本泡山」(2012/05/27参照)までも!などと意外なメンツに随所で驚かされながら、民俗学・宗教・風俗・歴史・社会運動・映画・絵本が目立つワゴンたちを眺めて行く。古い本や文庫も多く、奥には100〜200円文庫島もあり。とここで「あ、やっぱり」と低音美声で近付いて来るひとりの男性…おわっ!何と「赤いドリル」さんが帳場を抜け出し声を掛けてくれたのだった!出店者なので、ここにいらっしゃるのは当然なのだが、遠い地でこのように出会うのは、不思議で嬉しく、少々気恥ずかしい。平日の昼間に古本を漁るこんな愚か者に、わざわざありがとうございます。「古書赤いドリル」で有文社「横浜青春街図/プレス75」角川書店「ドブネズミの詩/ザ・ブルーハーツ」を、「りぶる・りべろ」で教養文庫「首」「棺の中の悦楽」共に山田風太郎を、「浅見書店」で中公文庫「味な旅 舌の旅/宇野鴻一郎」角川書店「盛夏/菱山修三」を、「麗文堂書店」で講談社文庫「犯罪紳士録/小沢信男」を、「ドンベーブックス」で徳間文庫「船旅の絵本/柳原良平」を計3245円で購入する。ふう、古本にまみれたぞ!
posted by tokusan at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月08日

8/8福島・福島 政文堂書店

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突然雲間から光が射すように、一日がぽっかりと空白になったらしいので、ちょっと遠出してみるかと大宮から東北新幹線。平日なのに、すでに早い帰省が始まっているのか、自由席は満席で座ること叶わず、一号車の先頭デッキで立ち尽くしながら一時間の読書。駅のホームに降りると、爽やかな涼風が身体を優しく撫でて行く。東口に出て、一年半ぶりの福島駅である。「大槻本店」(2011/01/22参照)も店売りを辞めてしまうそうで(「古書通信2012/06」より)、この近辺で店舗で古本を買える所は、もはやリサイクル古書店だけに!と思われたのだが、ところがどっこい古本を扱っているお店が、意外な駅近に潜んでいたのである!駅前は人影も多く賑やかで、四方を緑深い山々に囲まれた、全く普通の地方都市の風景である。南北に横たわる駅前広場を真っ直ぐ東に進み、小さなピアニスト像&奥の細道像を見やりつつ、ビルとビルの間から始まる『駅前通り』へ。横断歩道をヒョヒョイと渡って南側歩道を東へ行くと、ワンブロック目の信号を過ぎた所で、分厚い歩道屋根の架かる地元商店街のゾーンとなる。その三軒目に、ピンと張った黄緑のテント看板が誇らしい、街の小さな新刊書店の姿がある。店頭には小さな雑誌ラックと、児童絵本の挿さった回転ラック…古本の気配は何処にも無い…。フラリと駅前の本屋さんに立ち寄った体で、いやに横幅の狭いサッシを開けて中に入る。小さく細長い洞窟の如きお店で、両壁は奥まで本棚が続き、真ん中には平台付きの長〜い背中合わせのラックが置かれている。コミック・雑誌・文庫・エロ本、そして震災後の福島関連本を集めた、やはり街の本屋さん。しかしそれらには目もくれず、奥までズンズンズンズン入り込み、オヤジさんが座る小さな帳場の横、右角隅の奥壁棚&壁棚を見ると、そこに愛おしい古本の姿がっ!棚三本分に、ミステリ&エンタメ・海外サスペンス&アクション・ノベルス・歴史小説・日本純文学・郷土本・ミステリ&エンタメ文庫・海外アクション文庫など。棚の上には手書きの『古本』札が貼り付けてあるが、取り立ててスゴい本はナシ。だが、ここに古本が並んでいるだけ、それだけでいいじゃないか!と心の中でわめき散らす。値段は安め。古本ゾーンから二冊を抜き取り、さらに店内の新刊郷土本棚から一冊。角川文庫「大いなる罠/ドン・スミス」創元推理文庫「007号の冒険/イアン・フレミング」、そして新刊で歴史春秋社「化石は語る/竹谷陽二郎」(あぁ、フタバスズキリュウ!)を購入する。

さて、一日空いたとは言え、何が起こるか判らないので、駅前古本買いのみに満足して、スパッと東京へトンボ帰り。駅で切符を購入すると、券売機からニュッと出て来たお釣りが懐かしの二千円札!あまりに見慣れないので、一瞬ギョッと固まってしまう…このお札、券売機で使えるんだ…。
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posted by tokusan at 17:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 東北 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月07日

8/7東京・神保町 松雲堂書店

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打ち合わせを終えて、最寄り駅の路線で直接行ける“本の街”へ。今日は、中心街から離れるように『靖国通り』を西に向かって、九段下方面へ。南側歩道を歩き続け、『専大前交差点』を過ぎると、ほぼ“本の街”にはサヨナラ。すると左手に、特殊な味のある商店が三軒連なる一角が現れる。ハケ・ブラシの店と武道具屋に挟まれた、良い感じの古本屋さん。銀の建物に緑の文字が、茶葉屋さんのような印象を与える。しかしその店頭には、店内から流れ出た古本たちの姿!箱に入った掛軸・和本・315円文庫&新書・漢詩関連本・箱入り本…突破口になりそうな文庫箱は、すべて中国漢詩関連…徹底してるな…。店頭で早速手も足も出ずに、右側のサッシを開けて店内へ進む。古く独特な匂いの漂う空間で(墨か?)年季がドシドシ入っている。右側通路は壁棚と通路本棚で、奥に座っている人の見え難い大きな帳場がある。左側通路は、通路棚・壁棚共に奥深くなっており、横積みされた柔らかでしなやかな和本群が、どっさりと収まっている。左奥は少し広くなり、そこにも和本は続いて行く。唐詩・漢詩・日本の漢詩・画譜・狂詩・印譜・道中記など。右側通路はほぼ新刊ばかりで、江戸&近代の漢詩人・論語・藤田東湖・漢詩研究本など。通路棚脇入口側には漢詩関連文庫棚が設えられ、下には硯や扇子なども置かれている。また帳場では、おススメの『論語カルタ』も販売中となっている。もう、漢詩と和本だらけで何が何やら。レ点レ点と唸りながら店内を行ったり来たりして、新刊の岩波文庫「幕末維新パリ見聞記/成島柳北・栗本鋤雲」を苦し紛れに購入する。帳場に埋もれていたご婦人は、こんな私にも親切であった…。

帰りは九段坂を、お茶をグビグビ飲みながらペタペタ上がり、お堀を埋め尽くす蓮の繁茂に驚きながら、坂の上の「昆虫文献 六本脚」(2011/05/27参照)へ立ち寄り、ちょっと買い物。あぁ、いつ来ても昆虫尽くしで、素敵なお店なのである!
posted by tokusan at 20:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする