2017年06月30日

6/30幻賊!

午後、雨が薄くなり明るくなってきたのを見計らって、ダンボールに詰めた古本をカートで転がして外出。だが途中から、本降りではないが大粒の雨が落ち始め、茶色いダンボールに斑が浮かび上がるので、ンゴロンゴロとスピードアップして「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に駆け込む。増え過ぎた蔵書整理の一環として、古本販売や個人古本市ではあまり捌けないデザイン関連・アートブック・写真集を持ち込んだのである。天野氏が「こんな本も持ってるんですね〜」と何やら感慨深げに大型本を箱から取り出して行く。まぁ日頃の行いが行いなので『探偵小説狂い』と思われるのは仕方のないことであるが、残念ながらこの記事も後半は探偵小説絡みとなってしまうので、やはり根は『探偵小説狂い』なのであろう…。「まだ家にはドバドバこんなのが残っているので、色々諦めがついたらまた売りにきますよ」「では早く諦めて下さい」などと客と店主の会話を軽妙にに交わし、無事に交渉成立する。その後は中野に向かって野暮用をこなした後、当然の如く『中野ブロードウェイ』に潜入する。四階に至り、久々に開いているところに出会えた「ワタナベ古書」(2008/08/28参照)では角川文庫「ゲバラ日記/高橋正訳」を100円で購入。そして通路を曲がり込み、本命の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)へ。またあの時の「ジゴマ」のように(2016/09/05&2016/09/07参照)、何か意外な面白い本が見つからないだろうか…そんな風にいつまでも十ヶ月前の甘い幻想に引き摺られながら、棚を上から下まで丹念に見つめて行く。すると一冊の日に焼けた、分厚く少し大きめな裸本が目に留まる。焼けた背の下方に「幻賊」とタイトルがあり、そのさらに下に『田中早苗譯』の文字がある。ビニールパッケージされた本を取り出すと、モダンな表紙の右上隅には小さく装幀者名の『SEIZI TOGO』の文字、裏表紙には同様な扱いで出版社名の『HAKUSUISHA』の文字が。本の状態や基本スペックが表示された紙には、本についての情報は『1931年』『カバー欠』『装幀:東郷青児』としか書かれていない。そしてその紙が、何か作品名や作家名が書かれている部分を、隠してしまっているのだ。…探偵小説だよな。田中早苗譯だもんな。…あれ?「幻賊」って、もしや「ファントマ」のこと?「ファントマ」と言えば久生十蘭の美麗過ぎる文語譯が名作であるが、田中早苗なら、これはもしかしたらノーマル口語訳の「ファントマ」ではないだろうか。そうすると1931年(昭和六年)だから、十蘭譯(昭和十二年)より前の作と言うことになるのか。まぁこのような時はレジに向かい、中身を確かめたい旨を伝えビニールから取り出して確認すれば良いのだが、私はいつの間にかこれは「ファントマ」だ!と妄信してしまっているので、そのまま買うことにする。三千円である。ブロードウェイから抜け出し、歩道で立ち止まってビニールから本を取り出し、ページを繰り始める。本文に目を凝らすと『幻賊』に『ファントマ』のルビが振られていた。やった「ファントマ」だ。カバー欠でもこれは嬉しい。それにしても白水社が探偵小説の訳本を出しているとは、ちょっと意外な印象である。

家に早く帰って早く読み始めようと決心し、早足で『早稲田通り』を阿佐ヶ谷へと向かう。途中高円寺で「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に立ち寄り、ゆまに書房「暴露讀本/貴司山治」和楽屋「東京案内図」(昭和四十年代の大判東京地図。裏面には銀座・新宿・渋谷・池袋・上野・浅草の盛場案内図付き。もしや古本屋も載っていないか目を凝らしてみると、新宿盛場案内図に「鈴平書店」を発見!)出版社不明の明治時代の東京地図復刻版「明治卅八年三月改正 コンベナイント式 東京最新全圖」を計300円で購入する。そんな愉快で安値な買物をして家に帰り着き、荷物を放り出して「幻賊」を取り出す。さらにウキウキしながら、読み出す前に一枚の地図を目の前に広げておく。恐らく昭和初期に商社の『伴野商店』が、来仏する日本人のために配布していた地図『巴里 伴野商店小賣部』である。花の都・パリなど遥か未踏の地なので、当時の地図で物語を存分に補強して楽しむつもりなのである。それではいざ、百年前の巴里に『幻賊』の大活躍を見に行くことにしよう!
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2017年06月29日

6/29古本屋ツアー・イン・せんべろ古本ツアー 都電荒川線編

六月二十八日水曜日午前十一時三分前の、小雨の池袋である。東口の『明治通り』から一本東に入った通りにある、二十四時間営業の『鳥良商店』に傘を畳んで入り、店員さんに待ち合わせであることを告げる。店内を見回すまでもなく、奥の窓際席ですでに聞こし召している、とみさわ昭仁氏(特殊古書店「マニタ書房」(2012/10/27参照)店主&ライター)・柳下毅一郎氏(特殊翻訳家&映画評論家)・安田理央氏(ライター&アダルトメディア研究家)が視界に飛び込んで来た。
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近づき挨拶を交わすと、もう一杯目を飲み終わるところ…は、早い、時間通りに来たのに、何だか遅刻した気分である。「ウチらはこの時だけはちゃんと時間守るんだよね。しかも時間通りというか、もっと早い」ととみさわ氏。「やっぱり飲んで古本買いに行くとなるとね」と安田氏。そして柳下氏からは扇形に並べた名刺の中から一枚を引き抜くよう勧められる。真ん中辺りのを引き抜くと…『無』と墓碑銘が刻まれた墓の写真であった…何故!?「それは小津のお墓の写真です。すごくいいお墓なんですよ」…うぅ、何故なんだ…。そんな風にせんべろ古本トリオに迎え入れられ、こちらも追いつくためにグイグイビールを呷り始める。プッハァ〜!これは幸せだ。安い酒場でお酒を楽しみつつ、古本屋を巡り倒す『せんべろ古本ツアー』に参戦する夢が、ついに叶ったのである。午前十一時から飲酒など、非常識も甚だしいのだが、もはやトキメキはノンストップ!たくさん本を買ってしまいそうな予感がするので、どうにか財布の紐は固く締めて行こう。しかし古本トリオは、すでに二杯三杯とアルコールをたんまりと身体に補充し続けている。俺は、果たして旅の最後まで同行出来るのだろうか?楽しさ嬉しさに任せて杯を重ねれば、恐らくアルコールの過剰摂取で昏倒してしまうだろう…こちらもペース配分をしっかり考えて行かなければ…。今回のツアーは、都電荒川線沿線の古本屋さんを巡る計画で、その第一歩は正午開店の「古書往来座」(2009/01/09参照)となっている。古本を買うことより、まず飲むことからスタートするこの集まりの志しに共鳴しながら、古本屋の話はもちろんのこと、『長ネギ=南蛮』説や日本に於けるグラマーの歴史や『ナポリタン』の起源について熱く話していると、あっという間に正午となり、周囲はランチ客だらけとなっている。すでに『せんべろ』を逸脱している一人頭二千円を支払い、早速重くなり始めた腰を上げ「往来座」へと向かう。テクテク歩いて店前に着くが、あれ?開いてない。臙脂色のシャッターが冷たく下がっている…「ここは時間通りに開いてる、盤石の店のはずなのに」と一同驚愕しながら初っ端から途方に暮れる。
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とみさわ氏はシャッターに耳を当て「人の気配がするんで、もうすぐ開くのでは…」などと小さな希望を抱いているが、まだまだ先は長いので、諦めて次のお店に向かうことにする。後で乗るはずの都電荒川線線路を越え、雑司が谷に入り込んで行く。すると目に入ったのが開店している「旅猫雑貨店」(2008/07/19参照)であった。三人とも初見のようなので、ちゃんと古本も売っていることを説明すると、躊躇なく店内に吸い込まれてしまう。うむ、さすが古本トリオ。古本を求める情熱には、とことん忠実なのであるな。
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まだ壁際に並んでいた撤収寸前の「猫ノフルホン市」(2017/06/16参照)に食いつく三人を尻目に旅猫さんにご挨拶し、ここでは「レティシア書房」さんから、新建築社「光跡 モダニズムを開花させた建築家たち/池原義郎」を900円で購入する。とみさわ氏は古本以外にも、雑貨店の魅力に魅せられ和雑貨も一点購入していた。続いてそのまま商店街の先に進み、途中肉屋のプラ看板の恰好良いフォントに感激しながら「ジャングルブックス」(2010/08/20参照)。今日はユキさんもケンさんも不在の日らしい。アイヌの観光写真絵葉書「熊を柵内に入れんとす」を500円で購入する。都電荒川線方面に引き返しながら、お煎餅屋の工場直売店にフラリと入ったり、昭和な『雜二ストアー』に吸い込まれたり(柳下氏が「そうか、雑司が谷二丁目だから『雜二』なんだ!」と謎を解明するシーンもあり)、
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公園のトイレでスッキリした後に、ようやく鬼子母神駅から都電に乗車する。
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全員『一日乗車券』を購入しようとするが、運転席には一枚しかないというので、次の乗車時に買うことにして、全員で安田氏購入のおせんべい(ミックス)を摘みながら、車内ではそれぞれがそれぞれの場所で自由に過ごす(とみさわ氏は文庫を読み、安田氏はスマホを操作、柳下氏は軽く睡眠)。イレギュラーで『滝野川一丁目』で下車し、三人にはぜひとも体験していただきたかった「龍文堂書店」(2009年07月08日参照)へご案内する。営業しているかどうか不安だったが、ちゃんと店頭雨仕様で営業しているではないか!
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そして目論みはズバリ的中し、古本トリオ全員がお店の佇まいに感動した後、すぐさま店内に突入し、狭い通路を忙しなく行き来し始めたのである。このお店をこんなにも楽しむなんて、『古本トリオ』どころか『古本三銃士』と呼ばせて下さい!と思考を酔いに任せてスパークさせつつ、遅ればせながら店内に突入する。すでに安田氏が、エロ本&写真集のコーナーを縦に深く深く掘り下げている(この状態を後に柳下氏は「ゾーンに入った」と表現)。とみさわ氏は私が棚からつかみ出した黒木香の「フルーツ白書」を受け取ると「300円か…これは店に並べられるな」と抱え込む。ウハハハ、何だかとても楽しい、楽しいぞ!と私は函ナシの三陽堂出版部「麒麟/谷崎潤一郎」を300円で購入する。再び都電に乗り込み『一日乗車券』を買おうとするが、今度も一枚しかないと言う。なんだ、都電は各車両に一枚しか『一日乗車券』を常備してないのか?と疑問に思いつつ、取りあえずその一枚を私が購入し、三人は運転手の提案により、ICカードに『一日乗車券』のデータを書き込むことにする。これで全員が乗り降り自由となり、続いて王子駅で下車。開店時より本の増えた感のある「コ本ヤ」(2016/07/19参照)では学研昭和49年「中学一年コース新年特大号」第3付録「なぞのゆうれいイヌ/エラリー・クイーン(原作)福島正美(文)」を500円で購入する。
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対岸に渡りつつ「山遊堂 王子店」(2008/08/31参照)へ。リサイクル書店の皮を被った狼であるが、欲しい本は値付がわりとしっかりしていたので、早々に退散する。三人は一階二階と存分に楽しんだ模様。
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さて、ここら辺でアルコールも尽き、小腹も空いてきたので二軒目の飲み屋に入ろうとするが、とみさわ氏提案の「立ち飲みのおでん屋なんだけど」の発言に柳下氏&安田氏が「えっ!?」…実は微妙に疲れていたので、全員が腰を落ち着け足を休めたかったのである。なのでそんなお店を探し、王子の街をゾロゾロうろつくが、結局午後四時開店の大衆酒場「山田屋」で再び飲み始める。いやぁ、広くてメニューが安くて味があって、感激のお店である。
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みなそろそろチューハイや日本酒に流れて行くが、俺はそれをやったら即沈没しそうなので、グッと我慢してビール一辺倒で過ごすことにする。半熟卵・ハムカツ・ウィンナー・磯辺揚げ・生揚げなどを摘みながら、準完全密封弁当箱『フードマン』の話で大いに盛り上がる(とみさわ氏と安田氏が企画し、三つのゾーンに分かれたその新型弁当箱に、美味しいお酒のおつまみをびちっとセンス良く詰め込む大会を開いたとのこと。自分の持ち寄ったつまみコースには、「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンド的な名を付けることが義務づけられたそうである。あぁ、この人たちは、仕事と遊びを絶妙にゴッチャにして、人生をとことん謳歌しているのだな…。そんな風に楽しく飲んでいたら、午後五時半に『梶原駅』の「梶原書店」(2008/08/31参照)。
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店頭100円棚で津軽書房「北津軽群東京村/三上寛」を発見して喜びながら店内に進むと、とみさわ氏が「スゴいの出てきた」とつぶやきつつ、うらやましい「ロールプレイングハンドブック」(パソコンRPGに至る前の、本やテーブルトークRPG時代の本!)を手にしているのを目撃する。私はさらに店内で萬葉堂書店「図説 陸前のオシラサマ/三崎一夫」を見つけて300円で購入。この後は一気に『三ノ輪駅』まで移動。車中、椅子に座っていない俺以外は全員夢の中に落ち込んでいた。短い束の間のリフレッシュ時間となる。降車するや否や、トイレに駆け込むオヤジたち…いや、だいぶ王子で飲んでいたんで、仕方ありません。「古書ミヤハシ」(2009/08/09参照)は、もはやレジに立っているのが、最近のコンビニ事情の如き中国人なのに面食らいながら、店内が異様に鉄道的に充実しているのに目を瞠る。
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ここではアムステルダムの街を紹介する洋書パンフレット「Starring Amsterdam」を300円で購入する。写真館のミニアーケードを抜けて、地元的書店ともはや生きた化石とも言える猫の寝転ぶCD屋に足を運ぶが収穫ナシ。都電で折り返して本日のツアー最後の目的地である『庚申塚駅』下車。すでに午後七時を過ぎているのだが、おぉ!予想に反して昭和遺産の「かすみ書店」がしっかりと営業しているではないか!夜の帳の中に浮かび上がる古本屋さん!その中に蠢く古本三銃士の惚れ惚れする勇姿!
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あぁ、この写真が間違いなく、本日のベストショットである。そして最後の最後に、都電駅のホームに直結した居酒屋「御代屋」で打ち上げ&総評を行う。
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いやぁ、本当にハードでやはりとことん酔っ払ってしまいましたが、楽しかったです。このツアーを別な視点から見た様子は、安田氏のブログ『ダリブロ』をご覧ください。
http://rioysd.hateblo.jp/entry/2017/06/29/160831
いやぁ、古本屋さんには、様々な楽しみ方があるものです。
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2017年06月28日

6/28十時間飲みながら古本を買った日

現在6/28の午後十一時十五分…大変に酔っ払っております。それは何故なら、本日午前中から、2012/4/29の「古本ゲリラ」以来憧れていた「せんべろ古本ツアー」に参加させていただいたからなのです!とみさわ昭仁氏+柳下毅一郎氏+安田理央氏が、酒場で安く飲み歩きながら、ついでに古本屋を巡り倒す、楽し過ぎるが意外に過酷でハードなツアー!おかげさまで、すっかり廃人のように酔っ払って酔っ払っててりらりてりらい…という感じで、もはやまともに文章を紡ぐことがままなりません。と言うわけで、詳しい報告は明日に回すことにして、三人と巡った証拠にこの写真を掲げておきます。
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この本は、1996年発行の柳下氏の訳書以外の初単行本、ぶんか社「世界殺人鬼百選/ガース柳下」。発売以来、私の心のバイブルの一冊であり、この本にお三方のサインをいただけるとは、果報者以外の何者でもありません。本日はこれを枕頭に置き、早々と就寝したいと思います。みなさま、おやすみなさい。

※6/29(木)の「日本経済新聞」『ひと』欄に、聞き書きモドキの私の記事が掲載予定。いつもの古本屋を巡る話ですが、ご興味ある方はどうか紙面をパラリパラリと繰ってみてください!
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2017年06月26日

6/26トークと幽靈

昨日は日中からの「盛林堂書房」(2012/01/06参照)内での完全に小判鮫的古本販売を経て、夜は『銀盛会館』にて岡崎武志氏とゲストに北原尚彦氏を迎え「中央線古本屋合算地図」のトークを行う。

古本販売は開店時間の午前十一時過ぎからほぼ同時にスタート。帳場右側の捕物帳&時代劇&ポケミス&SFに囲まれた小空間に、いつもの衣装ケースを台車上に載せ、吟味持参した古本を並べる。
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こうすると出入り+棚を見たいお客さんに、即座に対応出来るわけである。なので基本は奥に丸椅子を置き、なるべくスペースを取らぬよう、身動きして棚の本を擦らぬよう、行儀よく身を縮込ませているのだ。隣りには正式な帳場があり店主の小野氏が座っているので、今日の販売を知らぬ人にとっては、とても異様な光景であろう。私もちょっと低い視線で右側通路を通して曇り空の外界をボ〜ッと眺めていると、何か座敷童のようなお店の守り神にでもなったような、甚だしい勘違いに襲われる。
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最初の記念すべきお客さんは「風書房」さんで、裸本の海野十三「海底旅行」と大城のぼるの名作漫画「ロケットパンチスター」を購入していただく。その後は四時間で五冊ほどを売り上げ、最後は颯爽と現れた森英俊氏が、お店の春陽文庫チェックのため、目の前でたくさんの結束本と格闘し始め、途中からチェックの終わった結束本を、私の臨時販売台上に積み重ねたため、その重量に耐えられず台とケースが瓦解。丁度トークのセッティングに向かう時間にもなったので販売終了とする。お買い上げのみなさま、ありがとうございました!そして異様な店内対面古本販売を快く許可してくれた「盛林堂書房」にも大いなる感謝を!

そのまま何冊かの本を「フォニャルフ」棚に突っ込んで、「銀盛会館」に駆け付け、席やプロジェクターのセッティングを、トークを聴きにきてくれた南陀楼綾繁氏や編集さんとともに行う。参加者は無事に中央線の古本屋さんを愛して止まない二十二人が集まり、盛況となる。岡崎氏と本の成り立ちを話した後、スライドショー時に北原氏にも参加していただき、主に吉祥寺以西の古本屋さんについてお話していただく。さらに途中から筆者の一人でもある南陀楼氏にも飛び入り参加してもらい、ステージはなかなかレアな四人の並びとなる。後半は会場も参加し、「合算地図」の補填大会に突入。知らない古本屋さんが、出てくるわ出てくるわ!という状態になったので、楽しいのだが、作った方としては少し反省してしまう。いや、だが、これでいいのだ。ただ地図の瑕疵を気にするより、今日この場で、たくさんの情報が溢れたことの方が、大いに意義あることなのだ!そうポジティブシンキングして、新たな合算地図に変化して行く、地図コピーの束を握り締める。ちなみにこのトークの私の最大の収穫は、高円寺『庚申通り』の『早稲田通り』間際にあったお店が「@ワンダー」系の「まんが市」だと分かったことと、北原氏と話している過程で、吉祥寺『伊勢丹』向かいの雑居ビル二階にあった、ビデオと古本を売っていたお店を突然電光のように思い出したことである。いやぁ、人間って不思議なメカニズムを内包しているんだなぁ。ご来場のみなさま、本当にありがとうございました!

明けて本日は、午後六時前に吉祥寺の北側に流れ着いたので、そのまま駅方面に向かい、昨夜のトーク時に「完全に不定期営業になってしまった」との情報を得た「バサラブックス」(2015/03/28参照)前を通るが、案の定閉まっている。そのままバスが背後から迫る前に駅前に移動して「古本センター」(2017/03/06参照)に飛び込み、入口右側の古書棚から函ナシの「奇蹟の書-心霊不滅の実証-/岡田建文」を千円で購入する。昭和十一年刊の、心霊の不滅を証明するために国内と海外から採集した幽霊&幽霊現象話集。目次を見ているだけでゾクゾクしてしまうではないか!
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2017年06月24日

6/24街と一体化した古本屋さんと本屋さん。

今日は豪徳寺で外仕事をしており、どうにか解放されたのは午後六時前。「靖文堂書店」(2011/09/06参照)に行きたいのはやまやまだが、それではあまりにも能がないので、南下して世田谷の住宅街に分け入り、上町の「林書店 上町店」(2008/12/04参照)に至る。
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およそ九年前に訪れた時と変わらぬ佇まいで(世田谷ボロ市の出張店舗では毎年お世話になっているが(2011/12/16&2013/01/15参照)、店舗を訪れるのは本当に久しぶりである)アダルト&文庫&コミックを中心に、純粋に地元民のための街の古本屋さんとして、変わらず機能しているようだ。だがまだ六月なのに、この店内の蒸し暑さは異常である。まるでサウナに入ったかのような、日本の夏的不快さに懸命に耐えつつ、ちくま文庫「木村伊兵衛 昭和を写す 1 戦前と戦後」を400円で購入する。表に出て斜向いを眺めると、同じく古くから街に溶け込んでいる焼肉屋さん『双葉』があり、お店同様昭和的に古めかしい安値の食品サンプルが並ぶウィンドウに、目とともに空きっ腹と連結した舌が釘付けとなる…いつか入ってみるか…。
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さて、ではこの後は豪徳寺の「靖文堂書店」に…あぁ!もう午後六時を三分過ぎているので、入店を店主に厳しく止められるのが関の山である。おとなしく帰るとするか…、だが代わりと言っては何だが、みなさんは世田谷線『山下』駅前の小さな小さな『山下商店街』にある「暁星堂書房」をご存知であろうか?
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本当に小さな新刊書店なのだが、機能しているのはほぼ新刊雑誌を並べた店頭だけで、店内はいつも小さな佐々敦行風店主が表に立ちはだかっているために、ちょっと時の経った文庫やコミックや雑誌が放置されている中には、未だかつて一度も入れていないのである。今日は入れるかも…と思って店頭に立つが、やはり店主のプレッシャー厳しく、スゴスゴと尻尾を巻いて、武蔵野方面へ逃げ帰ることにする。
と言うわけで、いよいよ明日は西荻窪にて、古本販売とトークの日!みなさま、ぜひとも「盛林堂書房」(2012/01/06参照)での少数精鋭個人的古本販売と、夜のトークに照準を合わせ、恐らく空模様の怪しい西荻で楽しく元気にお会いいたしましょう!
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2017年06月23日

6/23パトロール中に発見とお願いをする。

午後三時過ぎに水道橋から遅めに神保町入りして、久々の本の街をパトロール。初っ端の「丸沼書店」(2009/12/17参照)では名著刊行會「天使/須永朝彦」の署名入り本を見つけたので(いっぱいあるんだろうが…)千円でまずは購入。続いて「日本書房」(2011/08/24参照)で、講談社世界名作童話「ふしぎなたから/久米元一」扶桑堂涙香譯縮刷叢書「捨小舟/ミツス・ブラツドン原著 黒岩涙香譯」(箱ナシ)を計800円で購入し、今日は何だか好調で財布の紐も緩みがちだぞ!と感じつつ、蒸し暑い通りを勇ましく前進して、いつの間にやら「アムール」(2011/08/12参照)前。すでにすっかり荒らされた態の棚を、立ち読み人の背越しに懸命にチェックして行く。すると、入口左側棚の下から三段目真ん中辺に、違和を感じる古く緑っぽい文庫が目に留まる。手を伸ばして掴み取ってみると、あぁ!これは2017/05/31に「ブックサーカス トツカーナ店」(2012/12/02参照)で見つけた、謎の文庫サイズ本と同シリーズじゃないか!しかもあの時買った「百万兩の秘密」の作者と同じ人だ…これはもしかしたら、この人の文庫全集として出されていたのだろうか…いや、そんなばかな…。何だか謎は深まるばかりだが、思わぬお店での謎文庫発見に、大きな大きな満足を得る。大日本雄辯會講談社「復活/白雲齊樂山編著」國家地方警察本部「教材 救急法」(昭和二十四年の長野県の巡査が元の持ち主。猛勉強の書き込みアリ)を計100円で購入する。
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「アムール」前で記念撮影。貸本のため悪夢のよう掠れてにじんだ「百万兩の秘密」と違い、恩地孝四郎の装幀と色合いがハッキリと美しく残っている。「復活」は文豪トルストイの「復活」を、舞台をロシアのまま登場人物をすべて日本人に置き換えた講談物語。なので長編の原作小説とは裏腹に、話が超絶スピードで展開して行きます…。予想するにこの文庫サイズシリーズは、明治〜大正期に出していた講談本を、書籍不足の戦後すぐに、文庫化して発売していたものではないだろうか。

『白山通り』を歩いただけで、とても良い買物が出来てしまったので、そのまま対岸に渡り「マニタ書房」(2012/10/27参照)への鉄板階段を上がる。忙しそうな店主・とみさわ氏と挨拶を交わし、店内をじっくり一巡。東京創元社イエローブックス「死のリフレイン/ジャン・マイケルズ」啓正社文庫「明治の炎 『警察手眼』の世界/武藤誠」を計900円で購入した後、とみさわ氏にあるお願いごとをする。すると即座に快諾してくれたので、ホッと胸を撫で下ろす。今はまだ詳しいことは話せぬが、来週がとても楽しみである。
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2017年06月22日

6/22風は頁をめくるが読むことはできない

本日は上井草近辺に流れ着くが、疲弊が酷いので駅前のガンダム像に軽く会釈だけして、倒れ込むように阿佐ヶ谷駅に次ぎ、自宅最寄り駅でもある鷺ノ宮駅へ向かう。…だが、どこかで古本エネルギーを補充して行かなければ、禁断症状を引き起こしてしまう…そうなったら向かうべきお店はひとつ。妙正寺川沿いの「うつぎ書房」(2008/08/06参照)である。すっかりコンクリで護岸されているので、風情はゼロに等しいが、それでも川面を吹き抜ける風は、涼しく爽やかである。
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お店のシンボルでもある迷言『風は頁をめくるが読むことはできない』が刻まれたプラ製日除けを潜って、薄暗い店内に身を落ち着かせる。文庫とコミックとエロ関連以外は、すっかり時の停まった店内である。奥の生活空間では、壁にもたれてオヤジさんがすっかり寛いでいる。主に時の停まった部分を注視して左側通路にも久々に入り込み、西荻書店学習科学文庫(8)「地下の資源/竹田修」を200円で購入する。謎の西荻書店の本が、また我が手に落ちた!徐々に集まり始めた(とは言っても三冊目だが)のは、コンプリートを示唆する宿命なのか!?その真意は古本の神のみぞ知る!買った本の貼付けられた奥付紙は、裏を見ると検印紙の再利用なのである…昭和二十八年に、すでに色々苦しかったのだろうか、西荻書店…。
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ちなみに日曜のトークですが、第二部の古本屋の思い出を参加者で語るコーナーは、有志の発言になりますので、語るつもりがなくとも、思い出がなくとも、参加することに何の問題もありません。とにかくともに、新たな中央線古本屋史作成の目撃者になっていただければ!引き続きみなさまのご参加を、心よりお待ちしております!

「中央線古本屋合算地図」刊行記念イベント
『オカタケ・古ツア中央線の古本屋を語る』
■開催日:2017年6月25日(日)
■出演:岡崎武志、小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)、北原尚彦(ホームズ研究家&作家)
■開場:17時
■開演:17時30分(19時30分終了予定)
■定員:25名
■参加費:1,000円
■場所:西荻窪・銀盛会館 JR西荻窪駅南口徒歩5分 杉並区西荻南2-18-4
※参加費は当日会場受付にてお支払いいただきます。
■予約受付→http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca13/318/p-r-s/
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2017年06月21日

6/21雨中の補充と六周年

酷い雨風の中、わざわというわけでもないのだが、古本を抱えて西荻窪に向かう。水滴が乱れ舞う車窓には、店頭均一棚を完全に店内に引き込んだ「ささま書店」(2008/08/23参照)の姿が一瞬流れる。そして「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の雨除けカーテンも、バタバタバタンと大暴れ中。その隙間に身体を滑り込ませて「フォニャルフ」に補充する。そして今週日曜に「中央線古本屋合算地図」のトークイベントが迫っているわけだが、当日はトーク前の時間を「盛林堂書房」にて『古本屋ツアー・イン・ジャパン』として、店内特別古本販売をすることが決定!店内の一部を借り受け、お店とお客さんの邪魔にならぬよう、持参した古本をレジとは別精算で直接販売!お店の開店から午後四時くらいまで、少数精鋭古本を携え、小商いさせていただきますので、みなさまぜひとも冷やかしに西荻窪までおいで下さい。ついでに販売時間中は「フォニャルフ」棚の古本を一割引といたします(こちらはレジ精算)。さらには夜のトークも(6/24に宝島SUGOI文庫「シャーロック・ホームズ 秘宝の研究」を発売される北原尚彦氏も、溢れる中央線古本屋の思い出を迸らせて登壇予定!)引き続きまだまだ参加者募集中ですので、まとめてよろしくお願いいたします。

「中央線古本屋合算地図」刊行記念イベント
『オカタケ・古ツア中央線の古本屋を語る』
■開催日:2017年6月25日(日)
■出演:岡崎武志、小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)
■開場:17時
■開演:17時30分(19時30分終了予定)
■定員:25名
■参加費:1,000円
■場所:西荻窪・銀盛会館 JR西荻窪駅南口徒歩5分 杉並区西荻南2-18-4
※参加費は当日会場受付にてお支払いいただきます。
■予約受付→http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca13/318/p-r-s/

雨風に激しく嬲られているカーテンの隙間から雨中にエイヤと飛び出し、阿佐ヶ谷に舞い戻る。そしてびしょ濡れになりながら「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照)へ。記念すべき開店六周年である昨日は、残念ながら定休日。なので一日遅れで記念グッズに期待しながらの、雨中来店となったわけである。ウィンドウに貼り出されていた六周年記念グッズは、帳場のあるお店右半分をイラストにした手拭である。
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力の抜けたような青い線で描かれたパノラマ的に広がる店内には、良く見ると店主の家族が紛れ込んでいるようだ。それにしても、節目節目にこのようなグッズを律儀に作成するのは、感心すべき事柄である。古本を二千円以上買うと入手出来るので、買う気満々で店内へ進み、ウキウキしながら古本を吟味する。…一冊で二千円とするか、数冊で二千円とするか…購入候補本を店内のあちこちに見出しながら、右側通路棚手前の旅&地理系の棚に差し掛かる。そこで一冊の大判グラフ誌を発見。引き出してみると、背はちょっと傷んでいるが、昭和十三年刊の満州の写真集で、値段がちょうど2060円なのである。これ安過ぎだろ!と軽く興奮しつつページを繰ると、『芦屋カメラクラブ』のハナヤ勘兵衛が写した一枚があるのを発見。これを買って手拭をいただくことを心に決める。朝日新聞社「カメラ風景 新満洲 關西學生冩眞聯盟渡満作品集」双葉社「帰ってきた怪獣魂」を計2163円で購入する。開店六周年おめでとうございます。
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2017年06月20日

6/20東京・つつじヶ丘 むうぷ舎新川リサイクルショップ

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本日は三鷹と京王線つつじヶ丘駅の中間辺りにある、中原という所に流れ着く。両方の駅からはだいぶ離れているが、なんだか団地の多い地帯である。家に戻るには…『新川団地』から吉祥寺にバスで向かうのがベストか…そう確信して『新川5丁目交差点』から北東に歩を進め、団地中央のバス停を目指す。そういうことなら、今日は吉祥寺の古本屋さんを巡り倒して行くべきか…そんなあやふやなプランを立てながら下り坂に足を掛けようとした瞬間、右手の福祉系施設に違和を敏感に感じ取る。建物の右側にリサイクルショップが併設されているのだが、見え難いガラス戸の向こうに、古本が並んでいる気がする!と、矢も楯もたまらず飛び込んでしまう。静かな飾り気の無いお店で、右壁には食器類が多く並び、真ん中には古着などの衣料品類、左壁には雑貨類が置かれているのだが、左壁上段二列分に麗しの古本が二列分並んでいるのを無事発見!おぉ、俺の古本的野生の勘は、やはり正しかったのだ!そんな風に盛大に喜んでしまうが、並んでいる古本はそれほど多くはない、日本の景色&旅関連の箱入本が二十冊ほど。それにハードカバーが十冊前後に、文庫本が二十冊くらいの、ささやかな布陣なのである。だがそんなことはどうでも良い!小さくとも偶然古本販売に出会えた感激はとにかくひとしおで、ハードカバー100円文庫本50円の激安値付けにも感心してしまう。ちょっとだけ吟味して、岩波文庫「ロボット(R.U.R.)/チャペック」公益信託佐倉町づくり文化振興基金「椿咲く丘の町-島尾敏雄『死の棘』と佐倉-/高比良直美」(序文は島尾ミホ)を計100円で購入する。

そんな突然の古本販売と出くわした幸せを噛み締めながら、バスに揺られて吉祥寺駅着。せっかくなので「古本センター」(2017/03/06参照)にも飛び込むと、創元推理文庫アルセーヌ・リュパン・シリーズ「水晶の栓/モーリス・ルブラン」(3版)の紺背バージョンが棚に挿されているのを見出し、100円だったので喜んで購入させていただく。濃紺で見難いことこの上ない猫マーク(分類はスリラー&サスペンス)がたまりません!
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2017年06月19日

6/19仕事部屋の軍艦に挑む!

午前中に新宿まで買物に出る。目的の物を手に入れてすぐに中央線で踵を返すが、一駅越して荻窪で下車し、明るい初夏の空の下の「ささま書店」(2008/08/23参照)店頭に紛れ込む。日本情報センター「安くてうまい店 飲みある記/泉欣七郎・五十嵐一平」JICC出版局「映画宝島 発進準備イチかバチか!号」(もう何度読んだか分からないが、何度読んでも面白い!執筆陣の多量さと多彩さと、彼らが吐き出す玉石混淆の、ある意味見捨てられて来た映画情報の魅力が満載!)を計210円で購入して、途中で焼き団子&海苔団子を買いつつ歩いて家に帰り着く。

仕事に一段落を着けた後、意を決して仕事部屋の真ん中に偉そうに大きく鎮座する、古本と元新刊で出来た“軍艦”の切り崩しに取りかかる。およそ二十五本(一本が百冊弱〜五十冊くらいで出来ている。だから軍艦全体でおよそ千五百冊強…)ほどの本のタワーが、自立しつつも結局は微妙にお互いを支え合い、軍艦のような巨体を安定して保っているのだ。二月に開催した「人間としての住居を取り戻すための「古本屋ツアー・イン・ジャパンの大放出古本市」2DAYS!」の準備のために、手前の文庫部分はだいぶ切り崩すことに成功したのだが(2017/02/27参照)、右の奥側は重なり過ぎて深過ぎるのに絶望し、ついには手を出せなかったのである。今日はある一冊の本を求めて気合いを入れて掘り進むのだが、果たして見つかるかどうか…。まずは外側を囲う文庫タワーを低くして行く…とは言っても部屋の空きスペースは少ないので(もちろん古本に占領されているからだ)、小分けにして通路的に細く空いている床や、机と椅子とスキャナーの上、はたまた別の山の本の上にうまく移動させて積上げて行く。掘り進んでも他の部分が崩れぬよう、なるべく平面に軍艦を低下させて行くことを心がけて作業。膝上くらいで安定したところで、今度は奥に向かって手を伸ばし、手前から順に本を掴み取り、縦に三列分の文庫ゾーンもようやくクリア。右手をスチールキャビネットの角に掛けて身をグッと不安定に乗り出し、さらに奥の単行本&大型本ゾーンを掘削し始める。
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(発掘中の写真。周囲のタワーを崩さぬよう、奥を掘り進めている最中である)
体制がツラく、左手だけで重い本を掴み取るのは難儀だが、二冊三冊単位で慎重に作業を続ける。いつの間にか周囲には圧迫感のある本の壁が立ち上がってしまっている…お、恐ろしい。本がこんなにたくさん…。ほどなくして底の方で目的の本を無事に発見するが、その時にはもうこの作業…と言うか懐かしい本や覚えのない本が見つかるのが面白くて、さらに奥まで掘り進むことを決意する。ハァハァドサドサと、大量の本を狭い部屋の中で移動させる苦行…だが楽しい。そして幸せである。結果様々な本が見つかるが、亀鳴屋の「稚児殺し/倉田啓明」ホンマタカシの今見てもあり得ない物質感過剰な写真集「TOKYO SUBURBIA」柴田敏雄の写真集「日本典型」大伴昌司のマガジンカラーグラビアを集めた「復刻少年マガジンカラー大図解」が特に嬉しい再発見の発掘本であった。ちなみにこれらはみな発刊当時に新刊で購入したものである。よって家の中で熟成され、古本化が進んだと言えようか。そんなもはやズレてしまった労働の成果を眺めてニヤニヤウフウフするが、心の底まではまだ楽しめない状況…何故なら視界には、チラチラと大量の本が見えている。部屋のあちこちに移動させた本たちは、当然軍艦に戻さなければならないのだ…さぁ、あきらめてもうひとがんばりしてみるか…。そして疲れ果てた一時間後。ちょとだけ低くなって形を変えた“軍艦”は、また偉そうに部屋の真ん中で、ドッシリ停泊中なのである。
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2017年06月18日

6/18本日「みちくさ市」開催!

曇り空ですが、どうやら昼の間は天気が保ちそうです。というわけで雑司が谷での「みちくさ市」開催です。たくさん古本持って行きますので、どうぞお誘い合わせの上、古本を買いにお越しください!急遽今朝方、フリーペーパー『古本屋への道すがら』を作製しましたので、ドバドバ配布いたします。それでは後ほどお会いいたしましょう。あ、「盛林堂」さんでの店内販売、今日は残念でしたがいつかやりたいと考えております…。

というわけで重過ぎる古本をエッチラオッチラ担いで引き摺り、午前十時半過ぎの雑司が谷へ。市の一番端っこで開店準備を進めていると、最初に現れたのは古本中学生ケンタロウ君であった。挨拶を交わすや否や、彼が敬愛する森英俊氏と同じように、貪欲に古本のチェックを進めて行く。そしてようやく開店準備が終り、椅子に腰を下ろした瞬間「座ったら開店ということですかね?」と確認した後、気になった古本を掻き集めて買い上げたのであった。…末恐ろしい…もはや古本的大人物であるが、大人になったらもっとスゴいことになる、大器である…。
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空模様は最初から怪しく、明るくなったり暗くなったり暑くなったり涼しくなったりを繰り返す、不安定な展開を見せている。だが、そこから順調に古本は売れて行った。お客さんも午後の雨を警戒してか、早い時間から出張り、古本を買っているようである。急遽作製したフリペ目当てのお客さんもいて、大変喜ばしい次第。古本が売れるとともに、様々な情報も入手する。未知の古本屋の情報は言わずもがなだが、以前「ささま書店」(2008/08/23参照)で入手した河出書房市民文庫「心理試験/江戸川乱歩」(学生サーヴィス版カバー装。2016/11/21参照))は、河出書房が潰れた後に流出したゾッキ本として、神社などの即売会で販売されていたものであることを、常連さんに教えられる。う〜む、勉強になるなぁ。ライター&アダルトメディア研究家の安田理央氏とも「古本ゲリラ」(2012/04/29&11/10&11参照)以来の出会いを果たし、色々お話しさせていただく。そんな風に楽しくわりと忙しく過ごし、「中央線古本屋合算地図」も三冊が売れる。だが午後二時前になると、いよいよ空模様は我慢の限界で、ポツリポツリ雨が落ち始めてしまう。慌てて主催者が万が一の時に用意していた、斜向いの屋根付きスペースにドタバタ引越しをする。
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移って十分ほど経つと、次第に雨も強くなり客足もパタッと途絶えてしまったので、午後三時には諦めて撤収作業に入る。だがその一瞬に、パパッとすっかり寂しくなってしまった会場を回り、「暢気文庫」で外国マッチを元にした手作りキーホルダーを400円で、さらに「幻想博物館」で講談社「小鷹信光・ミステリー読本」を千円で購入し、「モロ古書店」では亞細亞社「明治還魂紙/笹川臨風」を800円で購入。そんな風に今回の参戦を締めくくり、結果としては、スタートダッシュが快調で計56冊を売り上げることに成功する。お買い上げのみなさま、足を留めてくれたみなさま、そしてわめぞスタッフのみなさま、梅雨の楽しい一日をありがとうございました。いそいそと古本をまとめると、これがやはり重たい!売れ残った重さと、それを引き摺る哀しみを携えながら、電車を乗り継いでエッチラオッチラ帰宅する。
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2017年06月16日

6/16「猫のフルホン市」と本の準備

午前中にひとつ取材を受け、そのまま外出。日曜の釣り銭の準備などを終わらせ、焦りながら雑司が谷方面へ向かう。一箱系の猛者である駄々猫舎さんが主催する“猫”の文字が屋号に入っているお店を集めた、「第肆回 猫のフルホン市」を見にいかなければならないのだ。一ヶ月ほど前、確か不忍一箱の時だと思うが、路上で駄々猫さんとバッタリ出会い、「「猫のフルホン市」(2014/04/11参照)またやるから、絶対来てね。早めに来てね」と恫か…いや、お願いされていたのである。だが市が始まったのは10日…もう六日も過ぎてしまっている!と焦りながら、ギラリと光る駄々猫さんの目と爪を脳裏に閃かせて雑司が谷着。日曜もまたここに来るはずなのだが…などと考えながらごちゃっとした人間サイズの街に分け入り、会場である「旅猫雑貨店」(2008/07/19参照)に到着する。奥の帳場に立つメガネが換わったと思しき旅猫さんに挨拶をして、入口右横から右壁に並ぶ、ドラ猫たちの古本響宴を眺める。様々な柄の猫たちが、それぞれの古本の並びで、猫なで声を上げたり、爪で引っ掻いたり、ゴロゴロすり寄って来たり、恋鳴きしたり、シャーッと威嚇したり、居眠りしたり、ゴハンを食べたり、グルーミングしたり、猫パンチしたり、毛玉が舞うほど猫キックしたりと、まぁ十一店がとにかく千差万別なのである。全体を俯瞰すると、真面目な本から不真面目な本まで振れ幅が大きいので、猫の目のような変化があるとも言えよう。私は「猫企画」の棚から、ベースボール・マガジン社「フォーク・ヒーロー モハメド・アリ/バッド・シュルバーグ」(線引きあり。そして『フォーク・ヒーロー』って何だ?と戸惑っていたら、どうやら『民衆の英雄』という意味らしい)を500円で購入する。おっ、「旅猫雑貨店」のショップカードが、いつの間にか騙し絵トランク風の素敵なものになっている!と喜び手にして、『弦巻通り』を風のように吹き抜けて帰る。市は25日(日)まで開催されている。
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家に帰り着いて仕事を片付けた後、日曜の準備に取りかかる。すでに選別した本をチェック&軽くクリーニング。そしてさらにキモになるべき本を何冊か、改めて家の中から探し集める。というわけで、日曜の「みちくさ市」をみなさま何とぞよろしくお願いいたします。首を殊更長くしてお待ちしております。
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だが今現在、日曜の天気にちょっと不穏な動きが見られるのが、とても心配である。万が一、万が一雨天中止なんてことになれば、準備した古本がもったいないので、その時は西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)内で厚かましくしめやかに古本を販売予定。場所は帳場右横の時代劇&SF棚前。もちろん棚を見たいお客さんが現れれば、邪魔をせぬよう速やかに場所を空けるつもりであります。ついでなので雨の日サービスということで、店内「古本ナイアガラ」の「フォニャルフ」棚の本も、一割引で販売いたします。さぁ、みちくさ市か店内独り販売か、その行く末は神のみぞ知る!日曜当日朝八時の発表にご注目あれ!頼む、お願いだから雨よ、降らないでおくれ!

■第37回 鬼子母神通り みちくさ市
■2017年6月18日(日)11:00〜16:00
■雑司が谷・鬼子母神通り 東京都豊島区雑司が谷2丁目・鬼子母神通り周辺 東京メトロ副都心線・雑司が谷駅1番出口または3番出口すぐ
■お問合わせ michikusaichi●gmail.com(●をアットマークに変えて送信してください) みちくさ市本部 携帯電話:090−8720−4241
http://kmstreet.exblog.jp/
■雨天中止(当日8:00に天候による開催の有無を決定します)
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2017年06月15日

6/15東京・新小金井 古本・雑貨 尾花屋

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本日は武蔵境と三鷹の間にある巨大な『境浄水場』近くに流れ着く。『中島飛行機 武蔵製作所社』の工場引込み線跡が、遊歩道として残っているのか…などと感心していたが、武蔵境が近いのを幸いとして、今日もあの新しい古本屋さんを目指すことにする。今日こそは、開いていてくれ!そう激しく祈りながら、『境浄水場』をクリアして玉川上水を渡り、トコトコ歩き続けて駅に着き、西武多摩川線に無事乗り込む。住宅の間を走り抜ける単線は、二分ほどで次の駅に到着する。ホームから下りて突端の踏切前に立ち、乗って来た電車が通り過ぎるのを待って、遮断機の上がった踏切を渡る。改札を抜けると、小さな可愛らしい駅前である。ちょっと歩いて徐に振り返ると、そこにはさらに可愛らしい駅舎が建っている。まるで映画『パンダコパンダ』に出て来る郊外の駅ではないか!東京にこんなプリティーな風景がひっそりと存在していることに小さく拍手し、西へ向かって歩き始める。すぐに『新小金井西口商店会』のゲートが出迎えてくれるが、そこには入らずに一本南の杭が林立した道に進む。するとそこは鄙びた小さな商店街で、多数の電灯のカバーを広告として利用する電器屋に虚を突かれながら西に進んで行くと、おぉ!右手中華屋さんと薬屋さんの間に、古本屋さんが堂々誕生していた。スクエアな日除けには店名とともにシンボル化された尾花(ススキ)が描かれている。その下右には三本の100均単行本棚(「暮しの手帖」など雑誌もあり)があり、左には絵本棚が置かれている。単行本は硬めだが良い感じ…おっ、宝石社の仁木悦子が!と幸先の良いファーストコンタクトを果たし店内へ進む。小さめだが余裕のある空間作りが為されており、シックである。そして誰もいない…。右壁は古着から始まり、下には洋書ファッション雑誌とファッション関連が固まっている。その奥には木製のガラス戸付きキャビネットが三本続き、中を覗き込むとどうやら貸し棚らしい(下記のコメントにある通り、ここは“貸し棚”ではなく厳然たるお店の棚で、紙に書かれているのは買取先の情報とのことである。古本の元の持ち主のプロファイルが見られる棚!斬新である)。名刺大の紙に出店者の職業と年齢や情報やメッセージが記されている。現在は十二人が出品しており、吉本隆明・鳥類・ゴルフ・囲碁・共産主義・歴史・宗教・スタジオジブリ関連などが収まっている。フロア中央には棚とテーブルで島が造られており、文学復刻本・ごはん&料理とともに、店内同様シックな雑貨類が飾られている。左壁には大きな棚が連続して張り付き、絵本・洋書絵本・食・美術・美術図録・グラビアムック類・200均文庫&新書を並べている。奥には難解の極みである埴谷雄高棚もあり。そして正面奥に帳場があり、いつの間にか奥から姿を現した、何だか“冬”と言ったイメージの青年店主が立っている。本の数はそれほど多くはないのだが、これはこれですでに完成されたような、不思議なスタイルのお店である。そしてもう何年もこの場所にあるかのように、いきなり街に溶け込み始めている。値段は安め。みすず書房「鬼道/眞殿皎」(丹羽文雄への謹呈署名入り)宝石社「刺のある樹/仁木悦子」を購入する。精算時に、帳場前に古い電話機(受話器と送話器が別れているやつ)が取付けられているのにようやく気付く。ここにも名刺大の説明書きがあるので読んでみると、お店に人がいないときは、これを使って呼び出すことになっているらしい。つまりはインターホンなのであるが、いつか必ず使ってみたいほど魅力的な代物である。お店の外に出ると、自転車で通りかかった母娘が「ほら、古本屋さんできたんだ」と話し、斜向いの豆腐屋さんの女将さんも「100円の本があんなに…」と話題にしている。開店おめでとうございます!
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2017年06月14日

6/14見事な空振りだったので「獄門台の屋敷」を熟読してしまう

朝から日曜の「みちくさ市」と大阪へ送る補充古本の準備に勤しむ。午後に外出して直接西荻窪入りし、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)で「フォニャルフ」棚に補充する。本棚探偵の「ひとたな文庫」が相変わらず探偵小説的に凄まじい並びを見せているので、無意識のうちに大枚をはたいてしまいそうになるが、今回はググッと我慢して新刊の湘南探偵倶楽部叢書臨増版「怪奇小説 獄門台の屋敷/橘外男・作 伊勢田邦彦・え」を2100円で購入する。
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「おもしろブック」に連載された全十二回の残虐化け猫大活躍小説復刻本である。四回分が『懸賞付き怪奇小説』となっているが、そのうちのひとつの穴埋め問題の答えが『いぬの五郎は、芹沢博士にばけたばけねこにころされた』っていうのが酷過ぎる!などと悶えつつ、色々打ち合わせし、日曜に配布する予定の「中央線古本屋合算地図」トークイベントちらしを受け取る。まだまだ参加者募集中ですので、どうか心に秘する思い出の古本屋を携えてお集まり下さい。6/25(日)はぜひとも古本屋話に熱く火をつけまくりましょう!

「中央線古本屋合算地図」刊行記念イベント
『オカタケ・古ツア中央線の古本屋を語る』
■開催日:2017年6月25日(日)
■出演:岡崎武志、小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)
■開場:17時
■開演:17時30分(19時30分終了予定)
■定員:25名
■参加費:1,000円
■場所:西荻窪・銀盛会館 JR西荻窪駅南口徒歩5分 杉並区西荻南2-18-4
※参加費は当日会場受付にてお支払いいただきます。
■予約受付→http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca13/318/p-r-s/

お店から離脱し、中央線から西武多摩川線と乗り継ぎ、ついに昨日開店したという新しい古本屋さんに勇躍向かう。小さな駅前の鄙びた商店街にそのお店は…あぁ!し、閉まってる!肩を落としながら近づくとシャッターには貼紙があり、哀し過ぎる『本日休業』のお知らせが…タイミングが悪かったか…いや、これはこの先に楽しみがずれ込んだだけなんだ…全く持って、焦らすのが巧みなお店だぜ…そんな風に明るく変態的に思考を展開させ、つい先日来たばかりの東小金井駅へ。ホームに上がり、丁度滑り込んで来た高尾行きの電車を見た途端、衝動的にちょっと遠くに行きたくなってしまう。即座に西を目指す車両に乗り込み、後は一心不乱に買ったばかりの「獄門台の屋敷」を読み耽る。物語もスカッと残酷に進んで行くが、伊勢田邦彦の絵に本当にゾッとしてしまうほどの迫力があり、当時これを読んだ子供たちの暗い夜を、本気で心配してしまう。すると車窓に黒々とした山塊が近づき、三十分ほどで高尾駅着。跨線橋から改札を抜け、『高尾名店街』に入り込み、通路の奥を曲がって久々の「文雅堂書店」(2009/11/18参照)前に立つ。…うわぁ!定休日だ!古いアコーディオンシャッターの向こうに、剥き出しで本が見えているが、触れることも買うことも出来ないなんて…。
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だが哀しいはずなのに、ショッピングセンター内でシャッターが閉まっていると、即座に映画『ゾンビ』を連想してしまう、愚かな自分がそこにいた。脳がそんな風に仕上がっているので、もはや仕方のないことなのである。まぁ残念なお休みの光景で、そんなことを少しでも思えたのなら、来た甲斐があるというものじゃないか…。またもや思考をアクロバチックに幸福寄りにして、すぐさま中央線の人となり、気になっていた「獄門台の屋敷」の続きを、中央特快のスピードに同調して高速で読み進める。空振りしたおかげで、クレージーな怪奇小説の世界にどっぷり浸りながら、夕方の阿佐ヶ谷着。私はただただ、この小説を読むためだけに電車に乗っていたかのようだった。楽しかったが、心に沈殿してしまった空振りの空虚さを埋めるために「ゆたか。書房」(2008/10/19参照)に立ち寄り、青弓社「電子的迷宮 電子テクノロジーの神話学/志賀隆生」を500円で購入する。羽良多平吉の造本設計が尖った一冊で、ウィリアム・ギブスン、P・K・ディック、「2001年宇宙の旅」、「トロン」、「ブレードランナー」などを引き出しにした、電子テクノロジー+SF論である。
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写真はビルの間から差し込む夕陽を受けるお店の看板である…美しい。
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2017年06月12日

6/12悪の華文庫に高架下で出会う

どうやら小金井方面に新しい古本屋さんの胎動があるらしいので、何はともあれ見に行くことにする。その前に駅に向かう道すがら「銀星舎」(2008/10/19参照)に立ち寄り、ダンナさん店主と「文成堂書店」(2012/09/11参照)閉店の話など。作品社 日本の名随筆64「怪談/高橋克彦編」徳間文庫「世界のインスタント食品/森枝卓士」を計200円で購入し、中央線で西に向かい、ある私鉄駅近くの商店街へ…だが探し当てたお店は、武骨なシャッターを下ろしてしまっていた…う、む…貼紙も何もないので、結局詳しいことは不明なまま…まぁ場所が分かっただけでも、良しとしておこう。フラフラと小さな商店街から離脱して、そのまま住宅街を突き抜けて東小金井方面に向かうと、意外な脇道に「BOOK・ノーム」(2009/02/13参照)が鼻面を向けているのを発見。それは違った角度から見る、街の新しい顔である!
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そうか、ここに出るのかとフラフラ吸い寄せられ、路面より高いコンクリステップに上がり、一冊50均三冊100均台とにらめっこ。角川文庫「黒いトランク/鮎川哲也」(初版)河出文庫「恐怖通信/中田耕二編」の二冊を百円で購入。帳場の優しいご婦人は「三冊百円ですよ。もう一冊いかがですか?」と二度も優しく勧めてくれるが、笑顔で固辞する。いや、もうこれらが買えれば充分なのです。その後は駅まで歩き、さらに高架脇の新しい道を東に向かって歩き続けてしまう。高架下には洒落た商店が連なっており、中には一瞬『古本屋か?』と思ってしまったフリーペーパーの専門店も出来ていたりする。道と高架は、直線とは言い難い、微妙なうねりを見せながら、遥か彼方の燐駅まで続いている。そこをテクテク辛抱強く歩き通し、武蔵境駅に到着。ではここまで来たなら当然「浩仁堂」(2011/02/15参照)だろうと足早に向かい、誠文堂新光社「発砲スチロールのアイデア工作集/堂本保」潮出版社「狐のだんぶくろ わたしの少年時代/澁澤龍彦」を計300円で購入する。
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隣駅同士とは言え、「BOOK・ノーム」と「浩仁堂」をつないでしまうとは、我ながらマニアックなツアールートを開拓してしまったものだ。とニヒルにニヤつきながら中央線でさらに東へ。なんだか気分が乗って来たので、阿佐ヶ谷を通り越して高円寺駅で下車。年季の入った高架下の「都丸書店」(2010/09/21参照)通路側外棚に張り付くと、好みの古い本をチラホラと確認。函ナシの「東京朝日新聞社小観」は昭和二年発行の新社屋竣工記念出版である。社屋内の写真がたくさん掲載されているのが嬉しい!と掴み取る。萬里閣書房 悪の華文庫「聖代暗殺事件/高田義一郎」は函が傷んではいるが、装幀がとてもいかがわしい、明治・大正・昭和・海外の暗殺事件を集めた一冊である。
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それにしても『悪の華文庫』とは、何たるネーミングセンスであろうか。爛熟し過ぎた文化の饐えた匂いが漂うかのよう。巻末の広告を見ると、『怪奇・戦慄・悽惨・嬌艶』とあり、他に「スパイ跳梁」「身の毛のよだつ話」「ジプシイの明暗」「刺青を剥ぐ」「支那艶秘録」「春の辭典」などがラインナップされている。と言うわけで昭和初期の息吹を吸収するために、この二冊を計1000円で購入する。何度も繰り返すようだが、それにしても『悪の華文庫』とはなぁ…ほんのちょっと格好良いなぁ…。
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2017年06月10日

6/10気付いたらアイス屋になっていた

本日は疲労困憊し、祖師ケ谷大蔵に流れ着く。だがこの地には、大好きな「祖師谷書房」(2009/03/05参照)があるのだ!と、最後のエネルギーを振り絞り、駅からだいぶ離れた『祖師谷通り』沿いの店前に立つと、あぁ!オヤジさんがサッシ戸を全開にして、本の山や棚にはたきを掛けまくっている!…もしかしたら本日の営業は終了なのか?と思ったら、古本の埃を払ったオヤジさんは、戸を閉めた後に帳場にチンマリと収まったのであった。良かった。ただ掃除をしていただけだったのか。改めて思うと、古本屋さんがはたき掛けをしているシーンって、なかなかお目にかかれないような気がする。などとマニアックな喜びに浸りつつ店内に潜入し、本が押し迫る短い通路を丹念に行き来する。光栄「18人の金田一耕助/山田誠一」を千円で購入する。『必殺FCとらの会』の元締めによる、歴代金田一演者本…元締めは、こんな本も出していたのか…。
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写真は丁寧に包んでいただいた本。その包装紙は、草原と一部が刳り貫かれた大木と本の、朴訥なイラストが描かれている。

せっかくなので駅の南側まで足を延ばし「文成堂書店」(2012/09/11参照)の行く末をこの目で確かめることにする。横目で「ツヅキ堂書店祖師ケ谷大蔵店」(2015/06/19参照)の跡地がヤマハの音楽教室になっているのを目撃した後、「文成堂書店」が大繁盛のアイス屋に成り代わっているのを目撃してしまう。そうか、お店は辞めてしまったのか…寂しいなぁ…。
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2017年06月09日

6/9東京の片隅の変哲のない古本屋さん

仕事をパパッと済ませてから、午後にのんびりと外出。久々に大崎広小路の古本を売る町工場に再々チャレンジしてみるかと、山手線大崎駅で下車する。だがなんだか見覚えのない景色が続くことから、前回降りたのは五反田駅だったことにハッと気付き、街路地図を見つけて行動修正。少し迷いながら記憶した地図と己の動物的勘を頼りにして、結構急な坂道を上り下りし、どうにか自然の谷でもあり巨大ビル群の谷間でもある目的地にたどり着く。だが、町工場は森閑としており、あまつさえ古本棚のある片側のシャッターが下ろされてしまっている…むぅ、鉄とガラスを挟んではいるが、数センチ先に古本が並んでいるというのに、掴み取ることの出来ぬこの理不尽さよ…と嘆きながら、ここはもう古本を売っていないのかも知れないという疑いが、心の中にジリジリ広がって行く。またいつか、思い出した時にでも見に来ることにしようと、結局は空振りだったことを心の中にそっと静かに折り畳み、早速近くの古本屋さんを見に行くことにする。だが近くと言っても、それはニキロほど南東にある、下神明の「星野書店」(2009/06/11参照)である。地名的に言えば、大崎から西品川を抜け二葉へと至るコースを採ることになる。この辺りの街路は細かく高低差もあり、延びる方向も不規則なので、一本道を間違えれば、たちまち方向感覚を失い、迷うこと必至な迷路的地帯となっている。だが、大崎の非人間的なサイズの大通りから離れた途端、身体にぴったりと合う服を纏ったように、歩くのも見回すのも人間サイズに変化したことに、心なしかホッとする。そして、家や建物は新しいが、道の在り方と小さな神社や、痕跡のように現れかろうじてつながる商店街とに、昔の街の面影を感じ取ることが出来る。人影は少なく、熱い午後の初夏の街は凪いでいるが、広範囲に『貴船神社例祭』の幟が立ち、目に見えぬ地域の絆が網の目のように張り巡らされていることを実感する。大崎の丘から一旦戸越銀座の谷に下り、また丸い急坂を上がって西品川を抜け、東海道線と東急大井町線がクロスする下神明にたどり着く。小さな変哲のない「星野書店」は、静かな東京の片隅で、今日もしっかり営業中であった。薄暗いコンクリ土間の店内に滑り込むと、奥からガラス障子を開けてご婦人が現れ、帳場に腰を下ろして新聞を読み始める。こちらは、半分は時の停まり気味な棚を読み続け、街の古本屋を存分に楽しんで行く。講談社「影を燃やせ/黒岩重吾」を500円で購入。明るく小さな歩道から、この薄暗い空間に入る瞬間、何故こんなにも期待がドロドロ轟いてしまうのか…全く持って魔法のような不思議さと不可解さに満ちた境目である。
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2017年06月08日

6/8『中央線古本屋合算地図』トークイベント詳細!

本日は曇り続きで雨が降るはずだったのに、少しだけの雨と気持ち良く晴れ渡った空に弄ばれ、夕方の南荻窪に流れ着く。…ここからなら…とりあえず荻窪方面に向かうか…そうだ、『善福寺川』近くの古本も少々扱っている古道具屋「田中商店」(2013/07/26参照)でも覗いてみるか。だがお店はシャッターが下ろされており、小さなメモのような貼紙が一枚…『6/8は市場のためにお休みします』…何てこった。しかしちゃんと営業と仕入れをしているようなので、偉そうに安心してお店の前を離れる。とにかく荻窪駅に向かおうと、ごちゃついた道を切り抜けて行くと、いつの間にか『南口仲通り』に出て、「中央線古本屋合算地図」でとてもお世話になった「竹中書店」(2009/01/23参照)前。そんなにお世話になっているのに、私は店頭300均台の本にしか手を出さない不忠者なのである。同型の木製台が二つ並び、単行本を背を上にして、およそ一列二十五冊×四列×2で、二百冊の古本の小さなプールが出来ている。上部には独特なプラ板製の値段札があり、ちょっと果物屋のような素敵な色合いで値段を示している。
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そして“均”の文字の可愛く独特なこと…あぁ、私は二日続けて、古本屋に関わる変わった書体について語ってしまっているのだな。だがこういう時代を感じさせる、独特な細部を愛でることは、私にとっては古本屋を楽しむ、大事なエッセンスのひとつなのである。リブロポート「TRAVERSES 4 恐怖/今村仁司監修」を300円で購入する。

そんな「竹中書店」さんも対談ページで登場する「中央線古本屋合算地図」のトークイベントのもろもろがバタバタと決定!みなさま、中央線沿線の古本屋を愛するみなさま、たくさんの古本屋を知っているみなさま、幻の古本屋を胸に秘めているみなさま、中央線の古本屋について知りたいみなさま、どうか奮ってご参加下さい!今のところの予定では二部構成を想定しており、一部は編著者二人で語り合い、二部は会場にご参加のみなさんも交え、思い出の古本屋や本に掲載されていない古本屋などについて語り合いたいと考えています。うまく情報が集まれば、合算地図がより強固なものへと進化するはず!楽しみだ〜!

「中央線古本屋合算地図」刊行記念イベント
『オカタケ・古ツア中央線の古本屋を語る』
■開催日:2017年6月25日(日)
■出演:岡崎武志、小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)
■開場:17時
■開演:17時30分(19時30分終了予定)
■定員:25名
■参加費:1,000円
■場所:西荻窪・銀盛会館 JR西荻窪駅南口徒歩5分 杉並区西荻南2-18-4
※参加費は当日会場受付にてお支払いいただきます。
■予約受付→http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca13/318/p-r-s/
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2017年06月07日

6/7セイレーンの歌声が消える日

どよんとした雲に覆われた空の下、正午前に家を出てまずは店頭が雨仕様の荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)へ。文藝春秋「ぼくが狼だった頃/寺山修司」TBSブリタニカ「街に顔があった頃/吉行淳之介vs開高健」雄山閣「講座日本風俗史別巻七 妖異風俗」平凡社「世界猟奇全集3 女怪/ゴーチェ著 江戸川亂歩譯」(函ナシ)カッパノベルス「日本アパッチ族/小松左京」(10版だが帯付き)集英社「コバルト文庫'92解説目録」を計840円で購入し、荷物を増やして西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。判で捺したようなお決まりの、徒歩で切り抜けるマイ・古本ロードである。「フォニャルフ」に補充した後(今回特に奇妙な本あり。果たしてあれは売れるのだろうか…)、小野氏に色々市場での仕入本を特別に見させてもらいながら、色々打ち合わせる。店内ショウウィンドウでは『水玉蛍之丞のお仕事展』が慎ましく濃密に開催されており、生きているような気持ちの良い線と鮮やかな原色の色合いに、しばし見惚れてしまう。
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お店を出たらコメントタレコミに導かれ、バスで上石神井まで移動した後、西武新宿線で武蔵関駅下車。南口側にあるリサイクル系古本屋さん「古本工房セイレーン」(2008/10/18参照)が六月一杯で営業を終了してしまうらしいのだ。集合住宅の間の道路をカクカク抜けて、久々のお店をようやく探り当てると、営業前のガラス扉には、情報通り閉店のお知らせが貼り出されていた。…うむむ、残念。しかし正直に言うと、私はこのお店を愛したわけではなく、入口上に架かる恰好良い看板文字を愛したのである。…あぁ、この他には類を見ない、大きくヒーロー番組的な『SiREN』の文字…見よ、“S”の頭もお尻も華麗な曲線を描き、触れたら血が出そうなほど鋭く尖っているではないか。
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白いビルにまったく不釣り合いな、この看板が下ろされる時、街から『古本セイレーン』の歌声も、フッと消えてしまうのだろう。そんなちょっと狂ったような思考に走りながら、開店時間の午後三時まで、見知らぬ街をグルグル歩いて時間を潰す。午後三時十分に店前に戻って来ると、店内の蛍光灯が点いていた。即座に中に滑り込み、アダルトゾーン手前の左端古本通路に入り込む。棚の各所から『半額』の札が大きく飛び出している。コミックとアダルトメインのお店なので、古本棚は気が抜けたようになっているが、100均棚から三冊を選び、まだ閉店まで三週間強あるのだが、恐らく最後の買物とする。創元推理文庫「ブラックウッド傑作選/A・ブラックウッド」「M・R・ジェイムズ傑作選/M・R・ジェイムズ」「怪奇小説傑作集5/エーベルズ他」を計150円で購入する。さようなら、セイレーン。愛しの看板文字よ。
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2017年06月06日

6/6雨仕様はより欧風であった。

本日は新代田〜代田橋辺りに流れ着くが、またもや小田急線沿線を楽し気に巡っても能がない気がするので、天の邪鬼に渋谷方面に向かい、駒場東大前で下車。ヒタヒタ歩いて「河野書店」(2008/09/08参照)前に到着すると、その店頭はどんよりした曇り空を警戒したのか、日除けをグンと張り出してすっかり雨仕様になっている。
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普段から西洋を感じさせる瀟酒なお店であるが、なんだか今日はより一層欧風で、まるでフランスの古本屋の店先を覗き込んでいるような錯覚に、見事に陥ってしまう。だがそれはあくまでも雰囲気を味わうだけで、読めぬ右側店頭の洋書ゾーンはあっけなくスルーし、左側の単行本や文庫本に神経を集中する。いつ来ても、小さなお店一軒分に相当する濃密な店頭に感心し、通路をじっくりと回遊し、岩波文庫「かくれんぼ 白い母/ソログープ」実業之日本社「ハリガミ考現学/南伸坊」を計300円で購入する。帰りは浜田山まで出て、小型コミュニティバス『すぎ丸』にて阿佐ヶ谷に帰還。今回も運転手さんは『すぎ丸』のテーマソングに合わせ歌うのかと(2017/06/01参照)車中でドキドキしながらその時を待つが、残念ながら歌声唱和はナシ…あの運転手さんが、特別な人だったのか…。その代わり、途中で降りた五人の少女が、降車時に全員で声を合わせて「ありがとうございましたっ!」と叫んだのに、心和んでしまう。あぁ、人間はこんな簡単で他愛ないことで、幸せになれるのだな。などと純粋な行動にすっかり降伏しながら帰宅する。

※お知らせ
もはや開催まで二週間を切っている「みちくさ市」に出店いたします。二月にたくさん本を売りましたが、まだまだ家にはたくさんたくさんたくさん古本が犇めいているので、雑司が谷まで運び込み、汗水垂らして販売いたします!
■第37回 鬼子母神通り みちくさ市
■2017年6月18日(日)11:00〜16:00
■雑司が谷・鬼子母神通り 東京都豊島区雑司が谷2丁目・鬼子母神通り周辺 東京メトロ副都心線・雑司が谷駅1番出口または3番出口すぐ
■お問合わせ michikusaichi●gmail.com(●をアットマークに変えて送信してください) みちくさ市本部 携帯電話:090−8720−4241
http://kmstreet.exblog.jp/
■雨天中止
特典などはまだまったく考えていませんが、何か作れるようであれば、追って発表いたします。どうか、雨天中止になりませんように!…もしなったらその時は「盛林堂」さんの通路でも厚かましく間借りして、たったひとりの市を開かせてもらおうか…。
posted by tokusan at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする