2017年08月01日

8/1安泰について言葉を交わす。

雨が酷くなる前に代田橋に流れ着いたので、環七で関東バスに乗り込み、高円寺方面をブンブン目指す。車窓の向こうが、高円寺に近づくごとに、激しく濡れそぼって行く。『新高円寺バス停』で途中下車し、『青梅街道』から長い長い『ルック商店街』を北に遡上して行く。「アニマル洋子」(2014/03/14参照)は残念ながらシャッターアウト。「大石書店」(2010/03/08参照)はライトを眩しく輝かせ、雨仕様の店頭を夜店のような雰囲気に変えている。厚いビニールをまくり上げ、けいせい出版「ギャンブル人生論/阿佐田哲也」を150円で購入する。帳場に座っているのは、珍しく老店主御大であった。そのまま商店街を進まずに遊歩道を西に曲がり込むと、長毛系の猫が、雨に濡れるのも構わずに煉瓦上に寝そべっている…ずいぶん風変わりなヤツだなぁ。と訝しがりながら、すっかり雨模様の「えほんやるすばんばんするかいしゃ」(2014/09/11参照)に到着する。
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傘を畳んで狭い急階段をギコギコ上がり、BGMに流れる『はっぴいえんど』の日本語ロックに身を任せながら、児童文学と絵本に満たされた小空間を舐るように味わい尽くし、すっかり今は大人の自分と子供時代の自分が角突き合わせて散々悩んだ末に、童心社「きんいろのあしあと/椋鳩十・文 安泰・画」1200円を選んで、帳場に座るお姉さんに差し出す。すると精算しながらお姉さんが「安泰の絵は本当に素敵ですよね」と呟くように発言したので、色めきたちながら同意して「もう本当に、彼の描く動物の絵は、可愛くて仕方ないですよね」と返す。すると「可愛い中にも険しさがちゃんとあって…そう、最近安泰の熊の絵本も見たんですけど、それもやっぱりいつも通りに素敵で…」「そんな本があるんですか!いや、私も安泰が大好きで、見かけるとつい買ってしまうんです。「スイッチョねこ」を見て以来もう…」「そう!「スイッチョねこ」!」とお姉さんは破顔して大喜び…いや、決してデレデレしているわけではない。まさかこんな風に安泰の話を普通に出来る日が来るなんて…安泰の描く動物たちは、フォルムと仕草が完璧とも言える仕上がりを見せながら、リアルとはまた異なる独自のタッチが、超絶なプリティーさを紙面に常に降臨させているのである!この動物画の可愛さ素晴らしさにタメを張れるのは、方向性はまったく異なるが、恐らく森やすじや宮崎駿くらいではないだろうか…。
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※これはシンボリックな絵本の見返し部分。THE・月に吠える!
それにしても「えほんやるすばんばんするかいしゃ」は、常に買った本に対して、ぼそっとコメントをしてくれるので、それが何とも楽しみなお店なのである。児童文学や絵本について語りたい方は、ぜひとも高円寺を目指すべし!きっと「えほんやるすばんばんするかいしゃ」が、堂々と受けて立ってくれることでしょう!雨なので二重に袋に入れていただき、狭い階段をエッチラオッチラ下って、いつの間にか雨の激しくなった午後五時半の高円寺。雨の飛沫に身体を濡らしながら阿佐ヶ谷方面へ徒歩で向かう。ふとアスファルトに視線を落とすと、そこにはかなりちゃんと映っている、己の影法師…まるで足の下に別の世界があり、その世界の自分と、足の裏を接して、相対しているようではないか…。
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posted by tokusan at 21:13| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする