2018年10月31日

10/31東京・下北沢 「詩」と「散歩」の古本市

昼食を食べてから家を出て、連載の取材をこなす。そして帰り道に下北沢に立ち寄り、南西口からナナメの日射しが眩しい地上に吐き出される。そのまま坂を下って、平日昼までも賑わう『下北沢南口商店街』の中ほどに出て、緩やかな坂道を下り、商店街の南端に出る。三叉路に立ち、西側角地に建つレンガで化粧された小さなビルを見上げると、おぉ!三階の窓際に、本がノドを見せて並んでいるのが、確認出来るではないか。この小さなビルは、丸ごと『三叉灯』というファッション雑貨のお店なのだが、10/27(土)〜11/4(日)まで、三階でささやかな古本市が開かれているのである。主催は『三叉灯』と詩歌に造詣の深い「七月堂」(2018/01/13参照)である。私には縁のない女性物の洋服が飾られた入口から中に入ると、左がすぐ小さな階段になっている。そこを、ゴトゴト音を立て、カクカクと旋回しながら、上昇していく。物品に紛れ、所々に額装された西尾勝彦氏の詩が分断して飾られ、階段を上り切れば、一編の詩が読めるようになっているようだ。二階〜三階の踊り場で古本や映画DVDが出現し、三階にたどり着けば、そこは緩やかに古本に囲まれた小さな空間である。窓が大きく採られているが、何だか“明るい屋根裏部屋”という印象を持ち、並ぶ古本との親和性を感じ取る。本は三方に、木箱や棚や飾り板の上に集まり、詩集・詩論・文学・絵本・エッセイ・暮らし・旅などが、“詩”をキーワードに多様な出店者のフィルターを通して、輝いている。値段は安めなものが多く文庫本も意外に多い。誰もいない誰も上がって来ない木床の空間で、孤独な靴音を立てながらゆっくり古本を選ぶ。「百葉箱」さんのゾーンから、北冬書房「まちづくし/鈴木清順」を選び取り、ゴトゴト一階へと下る。奥のレジで、明るく陽気なお姉さんに精算してもらう。尚この市は、11/4以降は縮小しながらも11/25まで古本を並べ続けてくれるそうである。
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帰り道に商店街の中で、偶然自転車に乗った「つぐみ文庫」さんと出会う。『三叉灯』の古本市に行ってきたことを説明し、乗っている実用的な使い込んだ自転車を、ちょっとだけ冷やかす。
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2018年10月30日

10/30連名サイン本を追加制作する。

昨日はお昼に「ささま書店」(2018/08/20参照)に赴き、文藝春秋「贅沢の勉強/松山猛」コンノ書房「奥州げてとランカイ屋/羽黒童介」を計216円で購入し、古本的には淡白な一日を過ごす。明けて本日は松庵の住宅街に流れ着いたので、にゅるにゅると北上して西荻窪圏内に入り込み、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)にたどり着く。新刊「青春18きっぷ古本屋への旅」のサイン本が底を尽きそうなので、追加署名しに来たのである。その前に双葉文庫「前代未聞の推理小説集」七曜社「浪費の顔/田辺茂一」を200円で購入し、帳場脇にどっかり腰を下ろし、目の前に積み上がった本にサインして行く。盛林堂・若奥さまに聞くところによると(今日店主の小野氏は「神田古本まつり」に出張中なのである。市は11/4まで)、すでに先ほど岡崎武志氏も訪れ、スパパパとサインを入れていったとのこと。本を開くと確かに青鉛筆で書かれた流暢なサインが踊っている。ううむ、同じ日に真面目にサインしに来るとは、連絡は取らずともこの本の如く、オッサン二人の息はピッタリと言うことか。などと考えながら手を動かしまくる。その間に若奥さまと、今年の「神田古本まつり」は雨が降らなさそうで、良かったですね、などと話していると、実はまつり中に雨が降らないのは本当に珍しく、出展中の古本屋店主たちは『雨が降らないと、休めないじゃないか』と嘆いているそうである。無情な雨降りの日が、あのハードなまつりの、大切な休息日となっていたのか。というわけで、引き続きこの走り始めた新刊「青春18きっぷ古本屋への旅」を、よろしくお願いいたします!
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岡崎氏に比べ、相変わらず小学生の記名のようなサインで申し訳ありません……。

■「青春18きっぷ古本屋への旅」岡崎武志×古本屋ツアー・イン・ジャパン著
■B6版オールカラー全128ページ
■1500円(税込)
■盛林堂書房発行

一ヶ月強の期間内に、五回だけJR全線乗り放題(特急・新幹線・急行列車・JRバスを除く)となるお得な切符「青春18きっぷ」を駆使し、古本屋を目指す旅に出る。酷暑の夏を乗り越えて生まれたのは、六十一才と五十一才の青春の尻尾をぶら下げた二人のポンコツ男が、優雅さとはかけ離れた、気ままで緩い旅路をたどる、奇妙でマニアックな古本屋紀行文集。一人旅あるいは二人旅で、古本を求め、車内読書を求め、古い建物を求め、トンカツを求め、立食いそばを求め、ボックスシートを求め、旅情を求め…。
●常磐線の旅(岡崎・古ツア編)、総武線の旅(岡崎編)、常磐線の旅2(古ツア編)、神奈川の旅(岡崎編)、真岡鐡道の旅(古ツア編)、中央本線の旅(岡崎編)、東海道線の旅(古ツア編)に加え、『高崎線の旅+61才と51才の青春18対談』を収録。

■通販→書肆盛林堂 http://seirindousyobou.cart.fc2.com/
■店頭販売→西荻窪「盛林堂書房」、八王子「古書むしくい堂」、椎名
町「古書ますく堂」、京都「古書善行堂」、神保町「神田古本まつり」盛林堂ブース(一誠堂書店前。11/4(日)まで)

※またこの本を、たくさんの場所でたくさんの方にお届けしたいと思っていますので、お取り扱いいただける古本屋さん&新刊書店さんを引き続き大募集しております。一点からでも構いません。お店に並べていただければ大変に幸いです!どうか、どうか、どうか、どうか、盛林堂までご連絡下さい。
◆問い合わせ先:盛林堂書房
メール:seirindou_syobou-1949@yahoo.co.jp
電話:03-3333-6582
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2018年10月28日

10/28古本神と古本屋行!

午前十時前に家を出て、午前十時半過ぎの神保町に御茶ノ水駅からアプローチする。すでに街は、古本を求める人たちで、激しい賑わいを見せている。ツラツラと特設ワゴンを流して行き、「古書かんたんむ」では背の無い中綴じの一冊を抜き出してみる。1934年の大阪の都市風景を活写した、英文の「A GLIMPS OF OSAKA/The Osaka Municipal Office」という本であった。大阪市役所が外国向けに出した、写真豊富な素晴らしい都市ガイドらしい。値段を見ると激安500円なので、ウハハと購入する。
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他には「山本書店」(2012/04/25参照)の店頭箱で弘道館中国文學選書「ホンコン脱出記/茅眉」を100円で買ったりした後に、「神田古書センター」の二階へ上がり「夢野書店」(2015/03/13参照)内で、共訳書の国書刊行会「探偵小説の黄金時代」が発売されたばかりの、古本神・森英俊氏と待ち合わせる。今日は氏と、いくつかの古本屋さんを巡り倒すつもりなのである。そう言えばちょうど一年前も、森氏と連れ立って「くまねこ堂」(2017/10/29参照)を訪れたんだっけ。出会うや否や、氏が特撮関連のレア本が出たのを目撃した「澤口書店 神保町店」(2011/08/05参照)をチェックした後に、地下鉄を乗り継ぎ、最初の目的地である南北線・王子神谷駅を目指す。

古本話に打ち興じながら『1番出口』から地上に出ると、目の前には『北本通り』。そこを真っ直ぐ北に向かい、五百メートルほど歩けば、巨大な神谷陸橋が圧し掛かる『神谷交差点』に到着。交差点を北に渡り、『環七通り』を西に進むと、すぐにお地蔵さんが並ぶお寺に入口が現れる。すると、そこから歩道沿いに連続する古びたコンクリ壁に、小さな茶色い案内版が掛かっているのに気付くだろう。『古本あぶらや ←20メートル先 開店 お昼から日暮れまで』…その案内に誘われるように西にちょっと進むと、緩やかな坂道アプローチが和風に優雅な、お店への入口が見えて来る。そこには立看板が置かれ、この坂小道の奥に、小さな古本屋があることを教えている。
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…どう見てもお店と言うよりは、人の家の気配しかしない…。だが看板を信じて、坂に足を掛け、樹木に囲まれた緑の庭に入り込んで行く。右には古い平屋の家屋があるがさらに奥へ進むと、ガラス扉に古本屋名のある小さなプレハブ小屋がようやく姿を見せてくれた…おぉ!自宅の敷地内に、離れ古本屋が開かれている!つい最近訪れた本牧の「古書けやき」(2018/06/27参照)や蒲田の「石狩書房」(2014/05/17参照)と同種のお店である。実はここの店主は、以前から私のトークイベントや古本販売時に顔を出してくれていて、一年以上前についに古本好きが高じて、土日週末営業のお店を開いたことを教えてくれていたのだが、いつか行かねばと思いつつ、無情にも放置していたのである…いや、すみません。それにしても、よくちゃんと続いている。今日も開いてくれていて、ありがとうございます!森氏は、外壁に貼られたホームズ映画のポスターに「これは北原案件でしょう」と早速激しい興味を示している。靴を脱いで中に入ると、カーペットが敷かれた六畳ほどの空間で、壁沿いに大スチール棚が五本と、上に駄菓子を並べた小文庫棚が二本置かれ、奥にカウンター席兼帳場があり、中央に背もたれのないソファが鎮座している。…うむ、静謐で清潔で端正なお店である。品揃えは、セレクト日本文学・海外文学・文学評論・児童文学・美術&写真・文化・文学文庫・セレクト文庫が並ぶ、店主の趣味を大いに反映させた中濃なものである。ウムムムムと眺めながら、三人で様々な古本話に花を咲かせていると、「どうです。ビールでもいかがですか?」と提案される。一も二もなく承諾し、冷蔵庫から取り出された缶ビールで喉を潤し、本箱の下から出て来たおつまみを摘む。森氏も「半分だけ」と、久しぶりだと言うアルコールに手をつける。古本の話をしながら、古本に囲まれ、ビールを飲む大人幸福タイム。もはや気持ちは、中学生時代に秘密基地的な離れの勉強部屋を持つ友達の所を訪れた、居心地良く甘酸っぱいものに包まれて行く。これは、楽しい。すっかりビール一缶+森氏の残り半分を飲み干し、酔っぱらい状態になったところで、講談社「にっぽん・あなあきい伝/殿山泰司」を購入する。オリジナル本は、こんなに和田誠のイラストが入っていたのか…気付けば森氏は、本を買うとともに、最初に目を付けたホームズポスターもいただくことになっていた…やはりこの人は剛腕である。この居心地良い空間を、また訪れることを約束し、緩い坂道を下って『環七通り』に酔っ払って舞い戻る。

続いて王子に移動して、森氏がまだ訪れていないという「コ本や」(2016/07/19参照)へ。おぉっ、河出文庫「怪獣文学大全/東雅夫編」が1200円で売られているではないか。文庫としては高値であるが、この本としては安値である!と未だ酔った頭で考え購入し、オリジナルの書皮をプレゼントされる。さらに「山遊堂」(2008/08/31参照)を冷やかした後は、地下鉄を乗り継ぎ亀戸に移転した「丹青通商」(2017/10/20参照)を目指す。押上まで出てバスで行こうとしたら、色々あって本数の少ないバスを逃してしまい、結局北十間川沿いを歩いて歩いて、夕暮れの住宅街の中のお店に到着する。『古書・電子部品』のアンビバレンツな取扱品目が相変わらずおかしい。引戸を開けて中に入ると、階段を少し下る半地下の細長い空間である。店主に挨拶して、狭い四本の通路を森氏と共に行ったり来たりして、絶版漫画・ミステリ&SF文庫の渦巻く棚を楽しむ。この時点でもまだまだ酔いは醒めないので、正式なツアーは後日行うつもりである。創元推理文庫「蜘蛛と蠅/F・W・クロフツ」を500円で購入し、近々の再訪を約束する。
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帰りは亀戸天神近くの骨董屋に向かってみるが、残念ながらお休み。交差点の角にある老舗豆屋の、机の上で食事中の虎猫を目を細めて眺め、終了間際の歩行者天国の薄闇を古本神と肩を並べて闊歩する。見事に古本に塗れられた、日曜日であった。
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2018年10月26日

10/26ワッショイ!神田古本まつり!

朝からめんどくさい仕事のやり取りを、気もそぞろに行い、ようやく少しだけ解放されることになり、午前九時二十分に家を出る。水道橋駅に滑り込み、学生を掻き分けて、銀杏が踏みつぶされた『白山通り』を南下する。すると『神保町交差点』では、平日金曜日の午前中なのに、すでに「第59回 神田古本まつり」の賑わいが盛大に華々しく巻き起こっていた。慌てて交差点を渡り、『靖国通り』の「一誠堂書店」前に駆け付ける。ここに「盛林堂書房」(2012/01/06参照)が出店しているので、陣中見舞い…と言うか、正直に言うと古本が欲しくて駆け付けたのだが、ワゴン前はすでに押すな押すなの大騒ぎとなっており、とても後から来た人間が入る余地がない。人垣の向こうで盛林堂・小野氏が、お客に「スゴいねぇ。安いねぇ」と言われる度に「一年前からじっくり準備して来ましたから」と、壊れたレコードのように繰り返しているのが聞こえてくる。後の方でワッシャワッシャしながら、前に出ようともがいていると、北原尚彦氏や風書房さんに声をかけられる。共にワッシャワッシャしながら、少しの隙間を見出して、棚に手を伸ばし、気になる本を検分して行く。…良い本だらけ…そして気持ちが悪くなるほど安い…手当り次第に抱え込むと大変なことになりそうなので(現に周囲には大変なことになっている古本修羅がたくさん…)、函ナシの春秋社「観光船殺人事件/ビガース」を千円で購入するに留める。おっ、ちゃんと「青春18きっぷ古本屋への旅」も面陳されているではないか。探偵小説の薫りに誘われ、盛林堂ブースにお越しの際は、この新刊もどうかひとつよろしくお願いいたします。
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※これは開始一時間後の少しだけ落ち着いたところ。

人垣から離脱したところで、背後から「小山さ〜ん」と声をかけられる。振り返ると、駐車場を古本屋にしている本棚の脇から、「一誠堂書店」(2010/03/27参照)の番頭さんが笑顔で手を振っている。「店内一割引ですから、見て行ってくださ〜い」とのこと。まつりに歩調を合わせ、一誠堂も動いているのだなと感心し、二三言葉を交わし、店内も一巡する。その後は他ワゴンを軽めに流して行く。「古書ワルツ」(2010/09/18参照)で晶文社「ぼくのニューヨーク地図ができるまで/植草甚一」を300円で購入すると、お店のお姉さんが「植草、まだたくさんあるんですよ」と言って、ワゴンの裏側に姿を消す。しばらくするとスクラップ・ブック束一本を重そうに持ち出して来た。「いやいや持ってますんで、大丈夫です」と丁重にお断りすると「あ、やっぱり。ウフフフフ」と笑われる。ありがとうございます。続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)のワゴンで原書房「鮪に鰯 山之口貘詩集」(昭和39年版)を500円で購入した後、戦記物の仙花紙本を大量に並べた「永森書店」(2012/11/28参照)ワゴンで足を留める。偶然にもあまり興味のない戦記物+読み難い背文字の中から、輝く一冊を視線が射抜いたのである。「姿なき空襲」…これは怪しい!“姿なき”と言えば、“怪盗”や“飛行機”が組み合わされる、ミステリやSFのキーワードでもあるのだ。スッと抜き取って味わい深い表紙をめくってみると、目次扉のタイトルの上には『科學小説』とあるではないか。パラパラ本文を捲ると、上海租界を舞台にした、中国秘密結社や各国諜報機関が鎬を削る、戦意高揚通俗科学小説らしい。キーワードは“放送局”…おもしろそうじゃないか!潔く買おう。新泉社「姿なき空襲/神宮寺晃」を二千円で購入する。未知の本に出会えるのは、本当にワクワクする。そんな思いを噛み締めながら、去年の神保町ツアーに参加してくれた(2017/10/07参照)北海道からわざわざまつり初日に駆け付けた強者と出会ったり、古本神・森英俊氏に見つけられたり、「@ワンダー」(2009/01/21&2014/05/22参照)鈴木氏と立ち話したりして、充実したあっという間の一時間半を過ごす。

家に帰ると面白い物が届いていた。本の雑誌社「絶景本棚」のオンデマンド印刷版である。なんとこれが、冗談みたいに大きなサイズのA4版なのだ。おかげで本棚に何が並んでいるか、さらに良く見える良く見える(ちなみにこの本、書店流通はなく、イベント時に販売したりプレゼントしたりするとのこと)。そして帰り道もずっと気になっていた「姿なき空襲」について調べてみると、どうやらこれがとても二千円で買える代物ではないことが判明する。やった!こんな本がひっそりと転がってるとは、さすが「神田古本まつり」!ワッショイ、ワッショイ!
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2018年10月25日

10/25四冊の貫録

素晴らしい秋晴れの空の下の上連雀に流れ着いたので、まずは端正な「水中書店」(2014/01/18参照)を覗く。ついついドバッと、ちくま文庫「東京つれづれ草」「私の東京万華鏡」「東京おもひで草」「雑踏の社会学」すべて川本三郎を計400円で購入する。なかなか良い出だしである。ツラツラ歩いて吉祥寺に到達し、続いて「古本センター」(2017/03/06参照)を回遊。扶桑社文庫「昭和ミステリ秘宝 火の接吻/戸川昌子」を250円で購入する。偶然にも装画の木版は、先ほど買ったばかりのちくま文庫三冊の装画木版と同じ、森英二郎の手によるものであった。ここまで来たなら当然井の頭線の下も潜って「よみた屋」(2014/08/29参照)に顔を出す。店頭棚に前屈みのおじいさん達が鈴なりになっている光景は、なかなか他では見られない、いぶし銀の活気を『井の頭通り』に放っている。そんな彼等の背後から、白髪頭越しに棚に目を凝らして行く。するとちゃんと箱付きの早川書房 日本ミステリー・シリーズ6「翳ある墓標/鮎川哲也」が、新書サイズ故に奥まりながらも呼んでいたので、100円で購入する。

家に帰って来て相変わらず嬉しいのは、やはり「青春18きっぷ古本屋への旅」が出来ていること。パラパラと読んだり、物質感を味わったり、手触りを楽しんだりしているが、やはり今までの古本屋本シリーズと一緒に並べると、特に興奮してしまう。四年に渡り、岡崎武志氏と編著して来たおかげで、バラエティ豊かな古本屋さんへのアプローチが(古本屋写真集&古本屋地図&古本屋紀行)、奇妙な貫禄さえ醸し出し始めている。誠に幸せである。これからも古本屋さんに、様々な角度でアプローチすることを、改めてここに誓います!
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2018年10月24日

10/24「奇巌城」と大阪でも!

今日は昼過ぎに国立に漂着したので、フラフラブラブラ歩いて元「ブックスステーション門」の「飛葉堂」(2009/12/18参照)に飛び込む。先客と譲り合い擦れ違い棚を見て行くと、タイミング良く文庫棚に春陽堂少年少女文庫「怪盗ルパン(1)奇巌城/ルブラン」が挿さっているではないか。これを読んでから、昨日教授にいただいた寒川版「奇巌城」を読めばいいのだなと、324円で購入する(昨日「奇巌城」を読んでいないことを告白すると、教授と盛林堂小野氏に呆れられ、怒られる始末…まさか大人になって『ルパン読んでない』って言ったら怒られる日が来るとは、思ってもみなかった)。…えっ!.「奇巌城」って、ホームズも出て来るのか。でもルパンに出てくるホームズは、何だか旗色悪めなとこが、引っ掛かるんだよなぁ…「奇巌城」は大丈夫だろうか…でもルパンが主人公だからなぁ…やっぱり旗色悪いんだろうなぁ…。
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阿佐ヶ谷に帰ってからは、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)にユラユラユラリと入り込む。店頭からはちくま文庫「ケルトの薄明/W・B・イエイツ」を抜き取り、店内では児童文学棚からカバーナシのブッキング「クロイヌ家具店/大海赫」を抜き出し、計618円で購入する。

そう言えば大阪「梅田蔦屋書店」に古本をドバッと送り、届いたとのメールあり。近々『4thラウンジ』の古書壁コーナーにドバッと並ぶことでしょう。そして大変嬉しいことに、「青春18きっぷ古本屋への旅」も取り扱っていただけるとのことなので、こちらも近々古書に寄り添い並び始めることでしょう。西の皆様、新刊と古本を同時によろしくお願いいたします!
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2018年10月23日

10/23イレギュラーズと新刊完成!

本日は盛林堂・イレギュラーズに扮し、京都から上京されたミステリ評論家・新保博久教授のトランクルーム片付けに従事する。午後一時前から本の結束+ダンボール箱整理+本棚の整理を行い続け、なんだかようやく終わりがかろうじて見えたところに漕ぎ着ける。
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※教授、懸命に仕分けてます。
ここから先の片付け作業は、教授自身の思い切りにかかっているので、そのことを存分に教授に諭し、本日の作業を終了する。恒例の強奪品は、盛光社ジュニア・ミステリ・ブックス「ビクトリア号の殺人 夜あるく/ディクスン・カー」偕成社世界推理・科学名作全集15「怪盗ルパン 奇巌城/ルブラン」(教授より「原作とは違うラストになっていて、そこだけは訳者・寒川光太郎の完全オリジナルなんです」と力説される。ホームズ派の私としては、ルパンは全然読んでいないので、ちゃんとした訳の方を読んでから、ラストの違いに驚きたいと思います)でありました。教授、毎度ありがとうございます!
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そしてすっかり陽の落ちるのが早くなった夕暮れ。西荻窪に本を運び込んだ後、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)で一息ついていると、出来立てホヤホヤの「青春18きっぷ古本屋への旅」「岡崎武志素描集」が大量に到着する。早速一部の包装をビリビリ破き、時間を合わせてお店に来ていた岡崎武志氏とともに、サイン本を大量作成する。ご予約の方や、神保町の古本まつりでお買い上げの方たちに、まずはお届けし始める予定です。とにかくこの可愛い二冊を、みなさんよろしくお願いいたします。
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帰りに、庶民的に『日高屋』に腰を据え、岡崎氏とともに本が出来上がった喜びを盛大に打ち上げる。達成感と、『売れてくれるだろうか?』の不安感をない混ぜにしながら、それでも幸福なアルコールに酔い痴れる。

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■「青春18きっぷ古本屋への旅」岡崎武志×古本屋ツアー・イン・ジャパン著
■B6版オールカラー全128ページ
■1500円(税込)
■盛林堂書房発行

一ヶ月強の期間内に、五回だけJR全線乗り放題(特急・新幹線・急行列車・JRバスを除く)となるお得な切符「青春18きっぷ」を駆使し、古本屋を目指す旅に出る。酷暑の夏を乗り越えて生まれたのは、六十一才と五十一才の青春の尻尾をぶら下げた二人のポンコツ男が、優雅さとはかけ離れた、気ままで緩い旅路をたどる、奇妙でマニアックな紀行文集。一人旅あるいは二人旅で、古本を求め、車内読書を求め、古い建物を求め、トンカツを求め、立食いそばを求め、ボックスシートを求め、旅情を求め…。
●常磐線の旅(岡崎・古ツア編)、総武線の旅(岡崎編)、常磐線の旅2(古ツア編)、神奈川の旅(岡崎編)、真岡鐡道の旅(古ツア編)、中央本線の旅(岡崎編)、東海道線の旅(古ツア編)に加え、『高崎線の旅+61才と51才の青春18対談』を収録。

10月21日(日)より通販サイト『書肆盛林堂』にてPM5:00から予約受付開始。
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/
10月26日(金)神田古本まつり(AM10:00〜)盛林堂ブース(一誠堂書店前)にて先行発売開始。
10月27日(土)より西荻窪・盛林堂書房にて店頭発売開始。

※またこの本を、たくさんの場所でたくさんの方にお届けしたいと思っていますので、お取り扱いいただける古本屋さん&新刊書店さんを大募集しております。一点からでも構いません。お店に並べていただければ大変に幸いです!どうか、どうか、盛林堂までご連絡下さい。
◆問い合わせ先:盛林堂書房
メール:seirindou_syobou-1949@yahoo.co.jp
電話:03-3333-6582
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2018年10月21日

10/21高円寺の大混雑と予約開始。

十月に入ってから突っ走り続けていたので、今日は久々にノンビリ過ごすことにする。朝から買ったばかりの「暗號音盤事件」に耽溺していると、いつの間にか午後三時過ぎ。ノンビリするとは言っても、やはり古本は買いに行くべきである。ノタノタ外出の準備をして、早くも夕暮れの気配が漂う街を歩いて行く。最初にたどり着いたのは阿佐ヶ谷「穂高書房」(2009/02/15参照)。お店脇の鉄扉は相変わらず開け放たれたままだが、さすがにこの涼しさでは、店主のオヤジさんも温かな洋服を着て値付をされている。店頭の安売台から文藝春秋新社「星の歳時記/石田五郎」を引っ張り出し、400円で購入する。
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そこから高架下を伝って高円寺に出るが、何だか妙に賑わっている。高架下の飲み屋も、アーケード商店街も、『ルック商店街』も、まるで祝祭日のような賑わいを見せている。熱気溢れる人波に、歩行スピードダウンを余儀なくされながら、『庚申通り』先端の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)にどうにかたどり着く。店頭本を立ち読みする人の間から、本の背に視線を走らせて行くと、大判のディズニーアニメ絵本が並んでいるのが目に留まる。だが、そのうちの一冊が同サイズなのだが、明らかにおかしい!と引き出すと、偕成社カラー絵ばなし10「101匹の恐りゅう/北川幸比古」という“SF絵どうわ”であった。中を開くとタイムマシンもの!これは良いものに巡り会えたと、早速小脇に抱え込むと、店内から店主の粟生田さんが姿を現わし、スタタタンと補充しつつ「こんにちは」と挨拶してくれた。そして間髪入れず「アド街ヤバいです」と囁く。そう言われた時に、ハッと気付いた。そうか、今日のこの高円寺の恐るべき混雑は、昨日テレ東の『アド街ッ区天国』で高円寺が特集されたための結果なのか。店内で嬉しい「101匹の恐りゅう」とともに、高橋新吉編集の新日本時計新聞社「時計随筆集」を計600円で購入しながら、今日のお店の様子を聞いてみると、とにかく人がひっきりなしに訪れているとのこと。そう言えばランキングの一位が『商店街』だったから、隅々まで人が流れてい来ているんだなと納得する。粟生田さんは、いつもより人がとにかく多いので、何だか妙に焦ってしまっているそうである。がんばれ、サンカクヤマ!それにしても、テレビの効果、未だ恐るべし…。
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そして本日午後五時より、盛林堂書房プレゼンツの古本屋本第四弾「青春18きっぷ古本屋へ旅」の予約がスタートしました。みなさま、何とぞ、何とぞこの可愛い本を、よろしくお願いいたします!読み応えたっぷりの濃厚ながら緩い本になっていますので、ご一読いただければ幸せです!

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■「青春18きっぷ古本屋への旅」岡崎武志×古本屋ツアー・イン・ジャパン著
■B6版オールカラー全128ページ
■1500円(税込)
■盛林堂書房発行

一ヶ月強の期間内に、五回だけJR全線乗り放題(特急・新幹線・急行列車・JRバスを除く)となるお得な切符「青春18きっぷ」を駆使し、古本屋を目指す旅に出る。酷暑の夏を乗り越えて生まれたのは、六十一才と五十一才の青春の尻尾をぶら下げた二人のポンコツ男が、優雅さとはかけ離れた、気ままで緩い旅路をたどる、奇妙でマニアックな紀行文集。一人旅あるいは二人旅で、古本を求め、車内読書を求め、古い建物を求め、トンカツを求め、立食いそばを求め、ボックスシートを求め、旅情を求め…。
●常磐線の旅(岡崎・古ツア編)、総武線の旅(岡崎編)、常磐線の旅2(古ツア編)、神奈川の旅(岡崎編)、真岡鐡道の旅(古ツア編)、中央本線の旅(岡崎編)、東海道線の旅(古ツア編)に加え、『高崎線の旅+61才と51才の青春18対談』を収録。

10月21日(日)より通販サイト『書肆盛林堂』にてPM5:00から予約受付開始。
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/
10月26日(金)神田古本まつり(AM10:00〜)盛林堂ブース(一誠堂書店前)にて先行発売開始。
10月27日(土)より西荻窪・盛林堂書房にて店頭発売開始。

※またこの本を、たくさんの場所でたくさんの方にお届けしたいと思っていますので、お取り扱いいただける古本屋さん&新刊書店さんを大募集しております。一点からでも構いません。お店に並べていただければ大変に幸いです!どうか、どうか、盛林堂までご連絡下さい。
◆問い合わせ先:盛林堂書房
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電話:03-3333-6582
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2018年10月20日

10/20水谷準のホームズ!

今日は午後に浜田山に流れ着いたので、そのまますぎ丸に乗って阿佐ヶ谷に戻ってしまう。まぁお馴染みの古本屋さんを覗きつつ帰り道をたどれば、何か古本が買えるだろう。そう簡単に考えつつ、弛緩した頭脳と焦点の合わぬ目玉を働かせ、一軒…二軒…三軒…四軒……あれれ、何も買えなかった。これは店頭ばかり見ていたせいもあるのだが、まぁこういうことは多々あるものだ。だが、手ぶらで帰ったとしても、何もあわてふためくことはない。何故なら、今日辺り、家に懲りずにヤフオクで落札した古本が届いているはずなのだ。見事予感は的中し、予想より一回り大きい菊判サイズの本が封筒から転がり出て来た。東京創元社「世界少年少女文学全集46 推理小説集」である。ライバル一人ありの落札価格は1211円であった。昭和三十年刊の、ドイルやポーなどを少年向けにリライトした、面白そうな見たことのない本だったので、勢いに任せて落札したのである。それにしても昭和三十年に、児童ものに『推理小説集』と名付けたのは、編者が木々高太郎派だったからだろうか…。そんな世迷い言はさておき、この本は買って正解であった。コナン・ドイル『六つのナポレオン』『まだらのひも』『赤毛組合』『四つの署名』が収録されているが、訳者は何と水谷準なのである。水谷が訳したルパンは知っているが、ホームズも訳していたとは、恥ずかしながら知らなかった。さらにポオ『ぬすまれた手紙』(中野好夫訳)チェスタートン『青い十字架』フリーマン『アルミの短剣』(共に西田政治訳)ルルー『黄色い部屋』(水谷訳)も収録されているが、ビーストンの『マイナス家の黄色ダイヤ』(西田訳)が入ってる!おぉ、なんという贅沢な児童推理小説集。子供気分で少しずつ読み進めて行こう。カラー口絵はちょっと松本竣介タッチのシャーロック・ホームズ像なのだが、無帽で葉巻を手にし、ダブルのスーツという、変わった出で立ち。手の甲には毛まで生えており、ちょっとジェームス・ボンドに見えなくもない。描いたのは永田力という画家で、この人実は推理小説雑誌『宝石』編集部で働きながら、絵画制作に打ち込んでいた方なのである。ということは、いわゆるスタンダードなホームズ像を知っていた確率は、かなり高いと思われる。つまりこの絵は、あえてそのイメージを崩したオリジナルなホームズ像ということだろうか。…あぁ、毎日探偵小説やら、推理小説のことばかり書き連ねていてすみません。 とにかく大好きなもので…どうか許してやって下さい…。
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これは外箱の内容紹介。
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そしてこれが問題のシャーロック・ホームズ。
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2018年10月19日

10/19「ブックオフ」であり得ない買物をする。

午後二時過ぎの池ノ上の住宅街に流れ着いたので、急坂をダラダラ下って下北沢に流れ落ちる。そして横丁の「ほん吉」(2008/06/01参照)に食らいつき、店頭棚を注視する。左側からアタックして行くと、最後の右端の棚上に置かれた箱の中から、素晴らしい小冊子を見つけ出す。狩猟界社「世界の猟銃 日本の狩猟」。表紙の書き込みと『あとがき』から推察すると、昭和三十六年に日本橋・三越で開かれた『世界の狩猟展』で販売されたガイド本らしい。猟銃の歴史や外国銃ガイドに加え、狩猟法と猟犬までも網羅。全88ページの、見ていて楽しい一冊である。やはり覗いた甲斐があったと、百円で購入する。
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そのまま電車を乗り継いで高田馬場に出て、野暮用をひとつこなす。そしてここでも坂を下って神田川を越え、「ブックオフ高田馬場北店」を偵察する。脇目も振らず、ぐんぐん奥に入り込み、最奥の古書コーナーにたどり着く。百均棚に満遍なく目を凝らしてから、続くセレクト古書に集中する。すると棚下の平台部分に、光文社乱歩少年探偵シリーズ三冊(ちゃんとカバー付き)や、糸縢りされ手作り表紙が付けられた大正オリジナルの押川春浪「海底軍艦」などがひっそり並んでいるのを発見し、血流をビュビュンと早める…これは、何かあるんじゃないか…内田百閨uノラや」か…書下ろし長編推理小説シリーズ鮎川哲也の「憎悪の化石」……ぬぬぬぬぅ、大都書房「暗號音盤事件/海野十三」かっ!で、出たっ!と焦りながら掴んでみると、どうやら裏表紙が取れてしまっているようで、値段は6110円…わりとちゃんと付けてるから、微妙だ…だが、相場はこの四倍くらいの値段なので、私が今後もその高値で手に入れることはないだろう…どうしよう、どうするべきか。買おうか、買うまいか…いや、こういうのは、ここで会ったら百年目なのだ。買ってしまおう!と勇躍レジに向かう。並んで待っていると、「こちらへどうぞ」とお兄さんに呼び掛けられ、精算する。「ろ、6110円です…」とお兄さんがちょっと引いているのが微妙に伝わって来る。そりゃそうだ、こんな古くてボロい本がこの値段だもんな。しかもここ、「ブックオフ」だもんな。生涯で、「ブックオフ」で一番高い買物を、今まさに私はしているのである。ビニールから取り出された本を確認すると、裏表紙が取れている以外は、経年劣化のまともな状態なので、まぁいいだろう。内容は昭和十七年刊の、探偵防諜SF小説集である。七十六年前の匂いを嗅ぎながら、楽しく読むことにしよう。
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2018年10月18日

10/18池袋「夏目書房」は50%OFF閉店セール中。

正午過ぎの池袋西口地下改札を抜け、そのままお店が無限に連なるような、賑わいの地下通路を伝って『池袋マルイ』脇から地上に出る。すると目の前から『立教通り』が始まっているので、そこにスルリと入り込む。南側の狭い歩道を、学生たちと肩を並べながら歩いて行くと、ほどなくして十月下旬には閉店してしまう「夏目書房」(2008/07/05参照)に到着した。店頭にはたくさんの『閉店SALE』のビラや『夏目書房さよなら閉店セール』のポスターが貼り出され、『30%OFF』セールが、ついに『全品50%OFF』に移行した旨が書き出されている。以前の、街の中にひっそり溶け込んでいた店頭とは一変した賑々しさに溢れている。さらに店内に入り込むと、すでに棚の所々にブランクが発生し始めており、たくさんの人が古本を眺めているではないか。古本マニアらしき人から、通りがかりのサラリーマン、それに普段はお店に近寄らぬ男女学生の姿などが、各通路に展開している。…全品50%OFFの威力、恐るべし。そう感じながら、古洋雑誌・絶版漫画。人文書・文庫本・映画・美術・音楽・サブカルなどに視線を注いで行く。やはり一番充実しているのは、右端通路の美術作品集&図録の棚で、村山槐多・清宮質文・田中恭吉などなど目を惹くものが残っている。ウンムムムと吟味して、武蔵野美術大学美術資料図書館「柳瀬正夢 疾走するグラフィズム」(柳瀬が手掛けた本や雑誌の装幀と、子供用雑誌に描いた挿絵をまとめたもの)を50%OFFの千円で購入する。恐らくこれがこのお店での最後の買物である。ありがとうございます。そしておつかれさまでした。嗚呼、もうすぐ、池袋西口から、最後の古本屋の灯が消えようとしているのです…。
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帰りは住宅街を抜け、鈴木三重吉の住居跡前を通ったりして目白に出て、裏通りの「貝の小鳥」(2009/06/14参照)に立ち寄る。福音館書店《こどものとも》307号「ムッシュ・ムニエルのサーカス/ささきまき さく・え」(ささきまきの制作風景漫画が掲載された折り込みふろくがちゃんと挟まってる!)を400円で購入する。
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2018年10月17日

10/17十月の三大難事業をクリアする。

昨日は補充用の古本を抱えて阿佐ヶ谷駅に着くと、そこで財布を忘れたことに気付く。幸いポケットの中に212円入っていたので、西荻窪までの切符は買えるわけだ…どうしよう…そうか、「フォニャルフ」棚に補充してはみ出た古本を、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に買い取ってもらえばいいんだ。そうすれば、帰りの電車賃も生まれるだろうと、気ままな感じで切符を買って改札を通り抜ける。そして「盛林堂」で補充するとともに、入れ替えた本を買い取ってもらう。財布を忘れたことを小野氏に話すと「それならお金貸したのに…」と優しく言われるが、「いや、お世話になっている古本屋さんに、お金を借りるわけにはいきません」と、潔く古本を手放す。…おぉ、2500円になってしまった。帰りの切符を買っても、充分お釣りがくるではないか……などということをしに来たわけではなく、「岡崎武志素描集」の色校を見に来たのだった。慌ただしく帳場脇で、岡崎氏とともにチェックした後、一足先に家にとんぼ返りし、修正データを作成、送信する。やった!これで十月の三大難事業(「青春18きっぷ古本屋への旅」・謎の取材・「岡崎武志素描集」)が終わったぁぁぁぁぁ〜。

そして本日は、南武線の谷保駅近くに流れ着き、広大な富士見台団地内で、何と鷹匠を目撃する。どうやら団地内のカラス対策の秘策として、雇われているらしい。鷹匠が腕をサッと振ると、鷹が大きな羽を広げてスイッと羽ばたき、ベランダや屋上に止まり、辺りを睥睨する。しばらくすると滑空しながら鷹匠の腕に戻り、また違う場所に向かって放たれる。そんなことを繰り返している。美しく鷹が舞うごとに、カラスが警戒音を発し、集団で慌ただしい動きを見せる。その甲高い鳴き声は『なんかスゲェヤツが来たぞ!コワいのが来たぞ!気をつけろっ!みんな気をつけろっ!』と叫び合っているよう。人間という生き物が造り出した、歪んだ人工の世界に展開される、自然界の本能を利用した争い……それにしても鷹は美しい上に強そうだな。さすが猛禽類。思わぬものを見られて喜びながら団地の南端に出ると、その団地通りに沿うようにして、懐かしい昭和的商店街が展開している。そしてさらにその風景の中を、南北に二本の短いアーケード商店街が貫いていた。誘い込まれるように、西側のアーケードに入り込むと、偶然にも椅子の上に置かれた古本が目に飛び込んで来た。手作り雑貨を扱う『アトリエはなれ』の前である。椅子の上に載せられた箱に並んでいるのは、100均の林真理子・平野啓一郎・葉室麟などなどが十冊ほど。ささやかだ。ささやか過ぎるが、贅沢は言うまい。偶然出会った昭和な商店街で、古本を買える喜びは何ものにも代え難いのだ!と文春新書「東京バスの旅/中島るみ子・畑中三応子」を購入する。
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料金は写真上方の郵便ポストに入れれば良い無人販売形式。

阿佐ヶ谷に帰り着き「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)の店頭棚から三冊。徳間文庫「暗いクラブで逢おう/小泉喜美子」講談社漫画文庫「フレドリック・ブラウンは二度死ぬ/坂田靖子・橋本多佳子・波津彬子」五稜郭タワー株式会社「五稜郭物語/北海道新聞函館支社編」を計309円で購入する。
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2018年10月15日

10/15謎の取材

本日は午前六時半に起床し、ウォーミングアップする間もなく、部屋の片付け&化粧直しに奔走する。ある取材が午後にこの家で行われるため、絶望的な古本堆積状況をどうにかしなければならないのだ…と、午前十時半過ぎまでドタバタし、慌てて外出。阿佐ヶ谷駅で岡崎武志氏と落ち合い、本日入稿予定の「岡崎武志素描集」についての受け渡しをする。そしてすぐに氏と別れ、区役所で野暮用をひとつこなしてから、せっかくなので荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)まで、ぐいんと足を延ばす。マルジュ社「写真術師 上野彦馬/八幡政男」径書房「子どもの本とごちそうの話/赤木かん子」婦人画報社「きもの文様事典」を計324円で購入し、古本の入った袋を提げて入口を通り過ぎると、店頭新書棚の上に集まる薄手ビジュアル本コーナーに、背の無い中綴じ本が集まっているのに気付いてしまう。引き出してみると、JCIIフォトサロンが出している薄手の図録で、名取洋之助モノがほとんどである。これは!と色めき立ち、「名取洋之助と日本工房作品展 報道写真の夢」「桑原甲子雄展 東京原景」の二冊を持って帳場に舞い戻ると、レジのお姉さんに苦笑される。計216円で購入。そして家に戻り、午後一時前に二人の人物を迎え入れ、取材される。
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この写真は取材時の様子。いったい何の取材なのか、わかる人は分わかると思うのだが、実はアレがないのにこの取材は、どうにもおかしいのである。だから果たしてどんな記事になるのか想像もつかない…とだけ今は言っておこう。詳細はまた後日お知らせいたします。そして夜、「岡崎武志素描集」のデータ入稿を終える。「青春18きっぷ古本屋への旅」と、ピッタリ並走の同時進行だったので、本当に大変だった。よくやったな、俺!
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2018年10月14日

10/14「青春18きっぷ古本屋への旅」詳細!

先ほどまで「盛林堂書房」の帳場横に陣取り、岡崎武志氏との共著新刊「青春18きっぷ古本屋への旅」の色校に首っ引き。この期に及んでいくつか間違いが見つかったので、慌てて家に帰ってデータを直す。よっしゃぁ!作業終了!と言う訳で、嬉しい嬉しい古本屋本シリーズ第四弾の詳細が決定!
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■「青春18きっぷ古本屋への旅」岡崎武志×古本屋ツアー・イン・ジャパン著
■B6版オールカラー全128ページ
■1500円(税込)
■盛林堂書房発行

一ヶ月強の期間内に、五回だけJR全線乗り放題(特急・新幹線・急行列車・JRバスを除く)となるお得な切符「青春18きっぷ」を駆使し、古本屋を目指す旅に出る。酷暑の夏を乗り越えて生まれたのは、六十一才と五十一才の青春の尻尾をぶら下げた二人のポンコツ男が、優雅さとはかけ離れた、気ままで緩い旅路をたどる、奇妙でマニアックな紀行文集。一人旅あるいは二人旅で、古本を求め、車内読書を求め、古い建物を求め、トンカツを求め、立食いそばを求め、ボックスシートを求め、旅情を求め…。
●常磐線の旅(岡崎・古ツア編)、総武線の旅(岡崎編)、常磐線の旅2(古ツア編)、神奈川の旅(岡崎編)、真岡鐡道の旅(古ツア編)、中央本線の旅(岡崎編)、東海道線の旅(古ツア編)に加え、『高崎線の旅+61才と51才の青春18対談』を収録。

10月21日(日)より通販サイト『書肆盛林堂』にてPM5:00から予約受付開始。
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/
10月26日(金)神田古本まつり(AM10:00〜)盛林堂ブース(一誠堂書店前)にて先行発売開始。
10月27日(土)より西荻窪・盛林堂書房にて店頭発売開始。

※またこの本を、たくさんの場所でたくさんの方にお届けしたいと思っていますので、お取り扱いいただける古本屋さん&新刊書店さんを大募集しております。一点からでも構いません。お店に並べていただければ大変に幸いです!どうか、どうか、盛林堂までご連絡下さい。
◆問い合わせ先:盛林堂書房
メール:seirindou_syobou-1949@yahoo.co.jp
電話:03-3333-6582
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2018年10月13日

10/13夜の「九曜書房」

本日はすべてをおっ放り出して、目黒にて甥っ子の慶事に参加する。祝い事なのでザブザブに酔っぱらい、千鳥足ですっかり暗くなった午後六時過ぎに帰路に着く。乗り込んだのは地下鉄の南北線…あれ?このまま乗っていれば、大好きな「九曜書房」のある武蔵小山に着くな…そう思いついたら、帰り道の目黒駅をやり過ごし、武蔵小山駅に降り立ってしまう。こんな夜に「九曜書房」(2009/03/26参照)を訪れるのは初めてだ。果たして営業しているのだろうか…とドキドキしながら、高校グラウンド脇の細道を進んで行くと、やった!灯りが点っている。早速店内に踊り込み、五百円棚を注視する。買いたい本はたくさんあるが、目出度いことがあったので、何だか高い本を入手したい気分だ。そんな無闇な高揚感と、身体中を駆け巡り中のアルコールに背中をどやしつけられ、左側通路の古書棚に近付く。ご祝儀を出したせいで、財布の中身は雀の涙の五千円…さて、何が買えるかな…あ!読みたかった浪速書房「東京駅/佐川恒彦」が並んでいるじゃないか。帯はないが、かなりの美本であるのを確かめながら値段を見てみると、なんだか財布にジャストな四千円。よし、これに決めた!と潔く購入を決意する。物語は、詐欺師を超える詐話師という犯罪者のコンゲームらしい。ウヒヒ、読むのが楽しみだと、お店の前で記念撮影する。
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2018年10月12日

10/12入稿完了!

本日は正午前に、三鷹の北にある緑町に流れ着いたので、よっしゃ!久々に「藤子文庫」(2016/03/27参照)を急襲してみよう!と、朧げな記憶をたどりお店に到着。だがお店は閉まっていた…営業は午後二時からか(ガラス窓には開店時にはなかった、古本買取案内や営業時間などの白文字がプリントされている)…古本屋さんらしい営業時間だ。と妙なところに感心し、気ままに吉祥寺まで歩いて行く。「一日」(2017/08/11参照)のガレージ前を通りかかると、ずいぶんと本が増えたようだ。中央に300均単行本の軍艦島があり、その周りを棚や護衛艦島が取り巻いている。フムフムフムと一周し、アグレマン社「ジャズ三度笠/奥成達」を324円で購入する。
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どんどん古本屋さんらしくなっていくガレージなのである。

さらにツラツラ駅を越え、「よみた屋」(2014/08/29参照)で小学館 新学習図鑑シリーズ16「航空機の図鑑」三才ブックス「radio LIFE創刊6月号 縮刷復刻版」を計200円で購入する。家に帰ってからは、ついに「青春18きっぷ古本屋への旅」の完全データを入稿する。いぃぃぃぃぃぃぃ、やったぁ!これで何もなければ、後は本が物体となって完成するのを待つのみに!早めに本の宣伝データを作っておくか。というわけで、詳細は近日発表。お楽しみに!
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2018年10月11日

10/11作業が佳境。

色々な作業か佳境に差し掛かり、てんてこ舞いの日々。だが昨日は、武蔵境に流れ着いたのを幸いにして、「浩仁堂」(2011/02/15参照)にて青土社「新年の手紙/田村隆一」カッパブックス「合気道入門/植芝吉祥丸」を300円で購入s。今日は八幡山に流れ着いたのを良いことに、駅近の「グランマーズ」(2011/12/23参照)の様子を探りに行く。……あぁっ!無くなってる!すでに串焼き屋がオープンに向けて準備中ではないか!ご婦人が地道に、七年近く頑張っていたお店であったが、大変に残念である。古本屋さんが一軒あるだけで、それだけで街が少し豊かになるはずなのに、何故こんなことに。もう、こんな、飲食店ばかりの景色は、うんざりだ。古本屋さんを、古本屋がある景色を、俺にくれっ!と慟哭する。がっくり項垂れて家に帰るが、気分を立て直して様々な作業に取りかかる。喫緊の課題であった、「青春18きっぷ古本屋への旅」は、ほぼ入稿するだけの形となり、どうにかスケジュール通りに今月末の出版に漕ぎ着けられそうである。また同時進行で焦りながら制作中の岡崎武志氏の素描集も、ひとまずはまとまった。後は要所要所を詰めて行くだけ…というわけで、ヒィヒィ言いながらも、引き続き頑張ります!
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写真は「青春18きっぷ〜」の一色プリントアウト束と、預かっている岡崎氏の絵。猫が、黒猫が、可愛いぞ!

そしてそろそろ発売になる「本の雑誌 ばらばら靴出勤号」の連載『毎日でも通いたい古本屋』さんでは、愛している早稲田のお店「古書現世」(2009/04/04参照)が登場。店猫・コト(茶虎。多少目つき悪し)の可愛さに、みなさまどうか悶絶していただければ。
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2018年10月09日

10/9神保町で特殊な春陽堂少年文庫!

朝から机にへばりついて仕事に熱中していると、いつの間にか午後の二時。慌てて家を飛び出し、神保町に急行する。つい一昨日に「LOFT9 BOOK FES.2018」で飲みながら喋りまくった、古本神&エロ漫画編集者の塩山芳明氏との打ち合わせのためである。だが、古本屋さんは少し巡って行こう…ということで「三茶書房」(2010/10/26参照)の300均ワゴンでSURE「酒はなめるように飲め/北沢恒彦 酒はいかに飲まれたか/山田稔」を見つける好調な出だしに、『今日は何か買えそうだぞ!』と甘めで都合の良い予感を身体に走らせる。『書泉グランデ』で塩山氏と落ち合い、地下の喫茶店にて打ち合わせ。肝心の話はお互いにプロっぽく手早く済ませ、後は日曜にあれだけ話したのに、さらなる楽しい無駄話をペチャリクチャリ。その中で、氏が学生時代に、旧古書会館の中にあった「第一書房」(現在は本郷で営業中。2011/08/16参照))でアルバイトしていたことを知り、驚く。非常に良くされ、仕込まれ、こき使われていたそうだが、不義理にも半年で逃げ出してしまったとのこと。よもや氏に古本屋勤務経験があったとは…。「いやぁ、悪いことしたなぁ」と忸怩たる思いを吐露しながら、塩山氏の顔はとても嬉しそうな笑顔なのであった。氏と別れた後は、年末にはお店を閉めるらしい、ビル五階の「古書かんたんむ」(2011/12/31参照)へ久しぶりに足を運ぶ。相変わらずゴチャゴチャした、紙が崩れつつあるような古本迷宮である。なので、探す楽しみに満ちあふれているので、神経を集中して大量の棚を一本ずつクリアして行く。すると中盤の「けやき書店」(2013/02/07参照)の棚にて、春陽堂少年文庫を発見し、小躍り。「聖フランシス/山村暮鳥」「少年漢詩讀本/小村定吉」「家庭用児童劇/坪内逍遥」の三冊であるが、どれも300円なのである。恐らく表紙に大きくスタンプが捺されているためなのだろうが、ところがどっこい、これが素晴らしいスタンプなのである。『株式會社春陽堂書店出版部 禁持出し』…つまり出版元の蔵書印なのである。これなら何の問題もない!と計900円で購入する。
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赤・茶・青と、三色そろい踏み。やはり「聖フランシス」が嬉しい。挿絵は洋画家の鈴木信太郎である。
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2018年10月08日

10/8昨日のイベントと今日の行動。

昨日は塩山芳明氏と賑やかな雨の実一家に挟まれ、渋谷円山町の薄暗がりにて古本を販売。連休中日&戻って来た炎暑のためか、客足は例年より少なめであった(ただしトークの開始&終了前後には賑わう。ここがチャンス!)。結局どうにか計二十六冊を売り上げるが、ほとんど隣りの古本神・塩山氏と、差しでビールを飲みながら話しまくった別の意味で楽しい五時間であった。途中初参加の「モロ古書店」から、横浜発展都市記念館「吉田初三郎 横浜市鳥瞰図 復刻版」再建社「写真・東京の今昔/監修 木村荘五・野田宇太郎」(裸本)を計1300円で購入する。さらに隣りの古本市の表棚の「にわとり文庫」(2009/07/25参照)から生活百科刊行会小山書店版「きつねの裁判/内田百閨v(函ナシ)を500円で購入。小山書店とは言っても、当然戦前の『少年少女世界文庫』ではなく、昭和三十年再版の戦後版である。だがそれでも谷中安規のカラー口絵と挿版画十六枚が嬉しい一冊である。全ページに、谷中とは別の人が描いた動物カットが配されているのが、なんとも不思議。
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帰り際には、雨の実・長女と同じパラシュート素材の緑のエコバッグを使っていることを確認し合い、ニヤリとしながらお開き。会場にお越しのみなさま、古本をお買い上げのみなさま、話しかけてくださったみなさま、そしてイベント主催のみなさま、ありがとうございました。

本日は早朝から仕事にキビキビ取りかかり、一区切りついたところで月曜日なのを思い出し、慌てて午前十一時半の「ささま書店」(2018/08/20参照)に駆け付ける。よい古本を手に入れるには、こいうルーチンも大事なのだ!と、愚かな行動を正当化し、雨仕様の店頭で目玉をグルグル動かしながら、みすず出版「精神病者の魂への道/シュヴィング」ハヤカワ文庫SF「モナリザ・オーヴァドライヴ/ウィリアム・ギブスン」を計216円で購入する。テクテクと阿佐ヶ谷まで引き返し、お店が開いたばかりなのに大変に混み合っている「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)にも立ち寄る。表のバンから店主・天野氏が結束した本を店内に運び入れている。すでに積み上がっていた本の山の上に、さらに積み上げて行くので、コンコ堂にしては過激な光景が生み出されている。「ドンドン高くなってますよ」と茶々を入れると、「ちょっとヤバいですね」と買い過ぎを認める。だがその山たちは何だか良さげなオーラを放っているので、これらがいずれ店頭に並ぶことを考えれば、本の山が高くなるくらいなんだ!これでいいのだ!と勝手に思ってしまう。出版芸術社「山田風太郎初期作品集 橘傳來記」を824円で購入。家に帰ってからは「青春18きっぷ古本屋への旅」の修正に没頭する…あぁ、早く本になれ!なれ!なれっ!
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2018年10月06日

10/6ヒイコラ準備完了。

今日は北と南で高低差のある白糸台という所に流れ着いたので、西武多摩川線で帰路に着きながら、新小金井駅で途中下車し、「尾花屋」(2017/06/15参照)に姿を現す。好ましい店頭棚を眺めていると、本を山積みにした台車を押した店主が現れ、ほんわかした笑顔を見せながら「あの、今日午後三時から、駅前の広場に出店して、絵本とかたくさん売りますので、時間があったら見に来て下さい」と声をかけられる。こちらも笑顔で会釈しながら、現在時刻は午後二時過ぎ…す、すみません。無理です!と心の中ですぐさま詫びる。アスキー出版局「モンドコンピューター」洋泉社MOOK「活字秘宝 この本は怪しい!!!」貸本マンガ史研究会「貸本マンガ史研究12」を計500円で購入する。件の駅前に戻ると、たくさんあるテントのひとつで確かに尾花屋さんが外売り準備中。さらにすみませんと心中で詫び、電車に乗って帰宅する。
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午後六時前、再び外出して三鷹の「水中書店」(2014/01/18参照)にて岡崎武志氏と待ち合わせ。一瞬、中央線古本屋新星となる男性と邂逅し、いずれ沿線に増えるであろう新たなる一店を想像する。創元推理文庫「現代詩人探偵/紅玉いづき」ちくま学芸文庫「ダダ・シュルレアリスムの時代/塚原史」を計850円で購入する。そして駅前の居酒屋に流れ込み、ビールを飲みながら「青春18きっぷ古本屋への旅」の校正ゲラを受け取り(氏は「読み応えあるなぁ」と半分自分で書いたのに、感心することしきり)。、氏の素描集の打ち合わせもする。だがそんな真面目な話は十分ほどで終了し、後は楽しく古本屋話に終始する。さて、もろもろ残り作業、頑張ります!…と宣言しながら、家に帰ってからは明日の古本フリマの準備準備。今の精一杯で、ヒイコラ準備いたしました。変な本もレア本も混ぜこぜにしてありますので、どうか、どうか明日は渋谷円山町の坂の途中でお会いいたしましょう。お待ちしております!
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