2019年08月31日

8/31北原さん、案件です!

午後イチに上荻に流れ着いたので、夏に戻り始めた街から逃れるようにして「古書西荻モンガ堂」(2012/09/15参照)へ。珍しくご婦人二人の先客あり。ソワソワしているハーフパンツのモンガさんを見て微笑みながら、店内をジリジリと一周する。無事にご婦人客が古本をお買い上げになった後、『若い人がやっている古本屋さんと年配の人がやっている古本屋さんの違い』『中央線の新古本屋さん、「おへそ書房」(2019/07/28参照)「BOOK MANSION」(2019/07/17参照)「りんてん舎」(2019/03/30参照)「ネオ書房」(2019/08/11参照)』『一億五千万円の詩集』などについて、狭い通路で熱く語らう。そして今日の値切り買いは、長らく動かずに棚下に残っている講談社「少年少女科学冒険全集」の中から、「ぼくらの宇宙旅行/原田三夫」(貸本仕様)を千円で購入する。モンガさん、いつもありがとう!
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そして十二月に、かわじもとたかさんの企画で開催される店内展示『個人名のついた研究会会誌の世界展』のちらしをいただく。かわじさんが集めた240誌や、賛同者が提供する研究誌(上林暁・太宰治・宮澤賢治・木山捷平・山口瞳・草野心平・井伏鱒二…etcetcetcetcetcetcetcetc!)を展示し、販売もされるとのこと。まだ展示は三ヶ月も先なのに、すでにレジ周りに山を成し始めている…。その後は駅までも戻るのがめんどくさいので、結局ダラダラと住宅街を伝い、阿佐ケ谷まで徒歩で帰り着く…良く考えたら、こっちの方が遥かにめんどくさいはずだ…。しかし真っ直ぐ家には帰らずに、歩いている途中にふと思い出したあるギャラリーに寄ることにする。それは三日前の夜のこと。「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)でサンコミックス「仮面ライダー3巻/石森章太郎」を103円で購入すると、驚くことに店主の天野氏から北原案件(ホームズ研究家の氏が常に探し求めている未知のホームズ関連創作物の情報)をタレ込まれたのである。『中杉通り』にある小さなギャラリー『VOID』で、イラストレーター・木内達朗の個展が行われているのだが、左壁は装画や広告画などのポップな色合いの作品が陳列されているのだが、右壁は一面シャーロック・ホームズのシックな油絵とドローイング・ペインティングで覆われているのだと言う。…まさか…と疑問に思いながらギャラリーのガラス扉を潜ると、うわっ!ホントだ!右壁の80枚ほどの絵は、シャーロック・ホームズばかりじゃないか。それにしてもこれは何のための絵なのだろう?かなり挿絵っぽいが…と疑問を持つと、フロア真ん中にある木のベンチに置かれた小冊子が目に留まる。1995年の「NHK英会話」のテキストである。なるほど!ここでテキストとして取り上げられているのがホームズで、そのための番組用イラストに描いたものなのか。うぅむ、完全なるどっしりとした北原案件だ。絵はすべて二万〜五万で販売されている。案件ハンターとして、早速北原氏に報告しなければ…と急ぎ足で帰る途中、「J-house」(2015/12/26参照)の土日市プラ箱の中をついつい覗き込んでしまい、近代映画社「スクリーン一月号増刊 キングコング大特集号」を108円で購入する。
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これが重厚な案件ホームズ壁!(撮影可)
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2019年08月30日

8/30『ウエスタン』のパンフ!

昨日は武蔵境に流れ着いたので、「おへそ書房」(2019/07/28参照)を見に行こうと思ったら、シャッターが下りており、残念ながら木曜は定休日。そのまま「浩仁堂」(2011/02/15参照)に足を向け、たくさんの本束がたくさんの人の手により搬入されつつある活気溢れる小さな店舗部分で、懸命に影を薄くしながら棚を眺める。文潮社「幻花行/今官一」を400円で購入する。そして本日は取材をひとつ済ませてから、ご近所をブラブラ。南から高円寺を遡って行くが、結局古本を手にしたのは「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)にたどり着いてから。店頭文庫本棚から早速河出文庫「フランス怪談集/日影丈吉編」を抜き出してから、単行本棚すべてに目を通した後、足元の木箱をチェックして行く。暮しの手帖社の「暮しの手帖索引」という小冊子が労作で可愛い。他にはちょっと古めの絵本など。最後に入口横の木箱前にしゃがみ込むと、お!古めの映画パンフが集まっているではないか。六十年代の戦争映画や西部劇がほとんど…ややっ!セルジオ・レオーネ監督の「ウエスタン」(原案はレオーネとダリオ・アルジェントとベルナルド・ベルトリッチである)があった!私の心の映画・ベストテンに確実にランクインする超名作興奮映画である。これは絶対に買わねばなるまい、と先ほどの文庫と共に計200円で購入する。嬉しいパンフを家に持ち帰り、まずしたことは、以前「水野書店」(2009/01/07&2015/05/20参照)で購入した二色刷りチラシと並べて飾ること。
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おぉ〜、こりゃ格別な魂が燃える景色だ。「水野書店」オヤジさんの連呼する決め台詞『決して映画は無くならない!』が頭の奥に谺する…。パンフは『新宿プラザ劇場』(コマ劇場に隣接していた映画館)のもので、なんとこの『ウエスタン』がこけら落としらしい。巻末にはピンク色の『新宿プラザ劇場ごあんない』の紙が挟み込まれ、非常口案内・淀橋警察署のお達し・上映スケジュールなどが書かれている…映画料金は一般が500円か。パンフ表4には、かつて『コマ劇場広場』に面したモデルガンショップ『MGC BONDSHOP』の広告がドバンと格好良く出稿されている。くぅ、泣ける。これは映画見た後に、ついつい立ち寄って衝動買いしちゃうかも。パントラインスペシャルが4500円、ピースメーカーが4200円、コルトネービーが5000円…せ、1500円のデリンジャーがいいかな…。
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2019年08月28日

8/28押入れツアー・イン・ジャパン再び!

本当は取材に行きたかったのだが、朝から雨が降ったり止んだりなので、古本屋さんの店頭が、いつもと異なる雨仕様になっているのを憂い、結局重い腰は上がらずじまい。ため息をつき、窓ガラスに突進する大きな雨粒を眺めながら、それならばと、久しぶりに押入れの本たちに挑む覚悟を決める。以前も行った、久方ぶりの「押入れツアー・イン・ジャパン」の続きと言えようか(2013/01/23参照)。家にただひとつある押入れ下段に、過去読了した本が主にダンボールに詰め込まれて十箱近くあるのだが、その上に大量のコミックを積み上げてしまっているので、いつも調べたり片付けたりするのに、大変な手間と労力がかかってしまうのである。しかし、やる時にはやらねば、片付けは決して進まぬのだ!と気合いを入れ、押入れ下段前に跪き、まずはコミックを出す作業から始める。ところがこの押入れがある部屋は、周囲をすでに本や資料の山に囲まれているので、さほど移動させた本を置くスペースが確保出来ないのだ。なので、ダンボール一箱分の上に乗ったコミックをまずは引きずり出し、その後ダンボールの中を検分するというのを繰り返すことになる。その上、ダンボールは前後にも置かれているので、奥の箱を見る時は、コミックを退かした後に押入れに上半身を突っ込み、無理のある体勢で検分しなければならない。なので二度も三度も四度も繰り返していると、腕と腰と足の筋肉にみるみる疲れが溜まって行くのだ…あぁ、色んなところがプルプルし始めている。熱中症にならぬよう水分を摂りながら、まるで脱獄トンネルを掘っているような、つらいミッションをこなして行く。ある程度めぼしい本が溜まったら、部屋の外に運び出し、小休止。そしてまた押入れに挑むのである。結局午前九時〜正午辺りまで作業に没頭し、整理を進めながら、およそ六十冊ほどを抜き出すと、スペースもだいぶ空いたので、最終的に押入れがわりと美しく整頓される。ふぅ、やったぞ。しかし夏にやることではないな。それにまだ、いつもたどり着けない、奥の奥の衣装ケースが心残り…だが、その重労働の代価として、色々使えそうな本をたくさん掘り出すことに成功した。
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これらは、再読したいもの、「フォニャルフ」で売るもの、みちくさ市で売るもの、大阪に送るもの、処分するもの、などに仕分け、再び本としての役目を担ってもらうことにしよう。今回の整理で高揚した瞬間は、ダンボールとダンボールの間に挟まれた紙袋の中に、自分でも忘れていた幻想文学関連や博物学関連が詰まっていたこと。中でも『おっ!』と思ったのは、NTT出版「日本ロボット創世記/井上晴樹」(1993年刊)があったこと!大正から昭和初期の日本のロボットブームを、図像資料を丹念に集め追った素晴らしい研究書なのである。様々なメディアや芸術作品に登場する、クラシックなロボット&人造人間のフォルムの豊かさが、悪夢のように各ページに踊っているので、図版を只見ているだけでも楽しめる。
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これはカバー裏表紙に印刷された「幼年倶楽部」付録絵葉書のロボット。ス・テ・キ!
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2019年08月27日

8/27気まぐれにブックオフで。

午後一時過ぎに世田谷の赤堤に流れ着いたので、豪徳寺の「靖文堂書店」(2011/09/06参照)にでも顔を出して行くかと、住宅街の中で朧げに駅方向に足を向ける。フラフラ歩いているうちに、人通りが多く、お店が建て込んだ、うねった商店街に合流する。これは、駅北口の商店街だな…と気付きつつさらに南に歩を進めると、目の間に小さな「ブックオフ豪徳寺駅前店」が現れた。たまにはちょっと覗いてみるか、と何の気の迷いか店内へ進む。見当をつけて左端の通路に進むと、通路棚が108〜200円単行本棚であった。初っ端の日本文学棚を漫然と眺め始めると、ほほぅ、ところどころにそれほど珍しい訳ではないが、ちょっと古い本がいやに目につくじゃないか、とついついほくそ笑んでしまう。旬の過ぎたエンタメ小説類に混ざり、安藤鶴夫・池波正太郎・北杜夫・柴田錬三郎・司馬遼太郎・辻邦夫などの、古びた七十年代古本が並んでいるのだ。恐らく同じ人の蔵書なのだろうが、これは予想外の良い景色だ。何か買えるものはないだろうか…と安売単行本棚をじっくり精査し、講談社「大東京繁盛記 下町編」新潮社「柘榴抄/結城信一」番町書房「にらめっこ/岡本太郎」の三冊を計508円で購入する。ブックオフでも、ささやかではあるが、こういう粋な買物が出来る時も有るのだな、と気まぐれな偶然の出会いに大いに感謝する。
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その後は小田急線高架を潜り、ようやく「靖文堂書店」へ。テレビで二時間ミステリドラマを注視する奥さまを邪魔せぬよう、ゆっくりと店内を一周し、アカギ叢書第十二編「喜劇新聞記者/フライタツハ傑作 齋藤文学士編」を200円で購入する。扉にでっかくある『フライタツハ傑作』…喜劇脚本の傑作っぷりを強調しているのかと思ったら、巻末自社広告を見ると『フライタツハ原作』となっている…どうやら盛大な誤植らしい…。
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2019年08月26日

8/26いつもの月曜と違うコース。

午前十時過ぎに家を出て、いつもの月曜定点観測とは洒落込まずに、吉祥寺へ一直線に向かい、昨日から始まっている「吉祥寺パルコの古本市」(2017/01/22参照)を見に行くことにする。涼しいまだ人影の少ない晩夏の『PARCO』に入り込み、エスカレーターで地下一階へ。反対の上がり口近くに足を運ぶと、脇の一角で立体的な古本ワゴンが小ぶりな会場を造り出していた。ビジュアル・お洒落系・ポップカルチャー・ファッション・マニアック系・可愛い系が絡み合う、若やいだ古本市である。ちゃんとそれぞれの本の背に目を通しながらジリジリ移動し、時折現れる古書に敏感に反応するが、手にしては戻すを繰り返している。やがて目についたのは、この会場にやけに多い福音館書店「こどものとも」「かがくのとも」のペーパーバック箱である。ひとつのお店が出しているものではなく、複数のお店があちこちに出しているのだ。時には台の上で、時には台の下にしゃがみ込み、一冊一冊繰って行く。どのお店も安値なのが嬉しい。百冊以上の絵本を繰った結果、「こどものとも243号 たぬきのくるむら/岸田衿子さく 中谷千代子え」「こどものとも年中向き そらとぶおうち/槇ひろしさく 前川欣三・槇ひろしえ」(名作「カポンをはいたけんじ」コンビの2007年の作品)を計324円で購入する。精算していると横合いから「古ツアさん」と声をかけられる。あっ、「rythm_and_books」さん(2011/08/10参照)だ。どうやら、複数のトートバッグに古本を大量に詰め、補充に現れたようだ。「もう補充ですか。そんなに初日に売れたんですか」「補充…といういよりは、棚造りです。いっつも初日から時間をかけて、段々と完成に近付くパターンなんですよ」などとノンキなことを言っているのがおかしい。この分なら、また見に来た方がよさそうだ。再訪を約束して、会場を後にする。市は長めの9/16まで。その後は荻窪で途中下車し、いつもの月曜の「ささま書店」(2018/08/20参照)。ありゃ、店頭が雨仕様のフォーメーションだ。それになんだかお客さんが多いなぁ。などと感じながら、角川文庫「狂人は笑う/夢野久作」を324円で購入し、ちょっと変則的になった月曜の活動をスパッと終えて帰宅する。これは岸田衿子の「たぬきのくるむら」。岸田は詩人として大好きなのだが、やはり童話類も見過ごすことは出来ないのだ。
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2019年08月25日

8/25大正時代の白水社本について取り留めもなく考える。

バタバタしていて古本屋さんに行けていないので、楽しくチビチビと読み進めている最近の収穫、白水社「極光をたづねて/塚本慶十郎」について、ボソボソと語ることにしよう。現在は少数の同行者たちと、極寒の地を追いやられたようにさすらう漂泊者の切なさと寂しさと厳しさを胸に、凍ったユーコン河を下り中。アラスカはもうすぐそこだが、旅はまだまだ続くのである。文中にはジャック・ロンドンが、憧れと敬愛の念を持って登場したり、『右はアラスカ左はカナダ 此処は思案のサンミット』などの歌が頻繁に挿入されたり、なかなかサービス精神に溢れているので、想像以上に百年以上前の冒険を、近しく感じながら楽しく読まさせてもらっている。そんな本文の内容はさておき、この本の装幀に何処か見覚えがあるなと、入手した時から思っていたのだが、その答えは寝床の上の本の山の中にひっそりと埋もれていた…。似た本を求め、記憶をたどり本を山から五冊ずつ上からひっぺがして行くと、あっ!これだ!出て来た!同じだ!もう一年以上前、新保博久教授のトランクルームの片付けを手伝っている時に、教授が棚から取り出し「これなんか、だいぶ小山さんの好みでしょ。どうぞお持ちになって下さい」と、微笑みとともにいただいた二冊である。白水社「青銅のメダル/ウージューヌ・シュウ 上・下」。当初は己の無知から、『こんな白水社の翻訳名作小説をいただいても、読む機会はないだろうな…』などと不遜な考えを抱き、そのため寝床上の積ん読本にしばらく仲間入りしていたのだが、しかし今はその時と見る目が違っている!今は見える!これは、冒険探偵寄りの名作小説なのである。だから教授は、古い翻訳探偵小説好きの私を見越して、この本を与えてくれたのであった…。先祖の迫害される運命を引き継いでしまった子孫七人が、伝えられる秘密文書と謎の青銅のメダルによって、それを覆そうとする壮大な物語!あぁ、良く見たら、この二冊の本の巻末広告も、冒険探偵小説の広告ばかりだ…アカデミックな白水社から出された本と言うことで、勝手に当時の世界名作小説みたいなものだろうと思い込み、まったく教授が薦めてくれた意味を理解していなかった己を、呪わしく思う!よし、「極光をたづねて」を読了したら、次は「青銅のメダル」に取りかかることにしよう。ところでこの「極光をたづねて」と「青銅のメダル」を並べて見ると、造本が瓜二つなのである。ともに函ナシ本なので、その違いを確認することは出来ないのだが、とにかく表紙の装幀がそっくりなのである。表紙の大部分を占める紙は水色で、背から表紙の一部を覆うクロス部分は木賊色で、表紙の文字色は赤で、背は金文字…大正時代の白水社は、これを自社本装幀の基本としていたのだろうか?だが、異なる部分も幾つか認められる。クロス装の模様、クロスと紙の間の銀模様の装飾(「極光をたづねて」はただのラインだが「青銅のメダル」には細やかな美しい銀の模様が入っている)、「極光〜」の背は金文字だけだが「青銅〜」は上下に装飾模様が入っている(しかも上下巻でその模様が異なっている)、などなど不思議がいっぱい。これはいつか是が非でも、他の大正時代の白水社の探偵小説を手に入れて、見比べてみなければならないな…。あぁ、またなんだかどうでも良い、人生の目標がひとつ出来てしまったような気がする。これだから冥府魔道の古本人生は、八幡の藪知らずのように、不可思議で奥深く楽しいものである。
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2019年08月23日

8/23良い古書を買う。

むずむずと、古本と言うか、古書が無性に買いたくなって欲しくなって、西武池袋線方面に向かう。中村橋では「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)に立ち寄り、角川mini文庫「私のいちばん好きなアルバム/小室哲哉・松任谷由実・奥田民生・草野マサムネ・KOO・吉本ばなな 他」徳間文庫「新・日本SFこてん古典/横田順彌・會津信吾」を計378円で購入する。外は雨が降ったり止んだり陽が照ったり曇ったり。続いて保谷に向かうと、雨は一応上がっている。「アカシヤ書店」(2008/12/17参照)にぐんぐん接近して行くと、あっ!店頭棚が出ていない!と慌てて近付くと、入口入ったすぐの所に、狭い通路を圧迫するように横向きに置かれている。よかった。まぁこのコロコロ変わり過ぎる天気じゃ、こうしておくのが一番楽だもんな。そう思い、身体を横向きにして、百均棚に鋭い燃えるような視線を投げ掛けて行く。上の方にはあまりめぼしい物が見つからないので、いくらか落胆しながら視線を下に落とし、腰も自然と落として行く。すると残り二段で面白そうな古書が増え始め、気になる本を次々手にし、結果棚に戻すこと少なく、五冊を最後のスパートで掴み取ってしまう。新ロマン社「虹のファンタジア/辻美沙子」(箱ナシ献呈署名入り)立風書房「世にも不思議な心霊体験/佐藤有文」新潮社「愛慾變相圖/近藤經一」(函ナシ)金星社「温泉周遊 西乃巻/田山花袋・中澤弘光」(函ナシ背傷み)白水社「極光をたづねて/塚本慶十郎」を計540円で購入する。後半三冊が大正〜昭和初期の本で、今日も来た甲斐があったと大いに高揚してしまう。中でも嬉しいのは大正十年刊の「極光をたづねて」。
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大正時代に亜米利加を流浪している青年が、北米→カナダ→アラスカとハードな旅をし、タイトル通りオーロラを見に行く写真もたっぷりの冒険紀行文集である。古書は当然買えると思っていたが、まさかこんな大好物の本と百八円で出会えるとは!と、大好きなお店に感謝を捧げ、大いに喜び、帰りの車中で早速溺愛していると、巻末の自社広告に掲載されているのが、冒険探偵小説ばかりであるのに気付く。『近代世界快著叢書』と名付けられたそのシリーズには、ルブラン「二重眼鏡の秘密」「巨盗の告白」、ドイル「恐怖の谷」「名馬の行方」、マーシェ「甲蟲の怪」、ホワイト「黒い自働車」などなど。うぉっ!泉斜汀の「亂刀」もあるっ!そうか、これが七月に我刊我書房から復刊された本(2019/07/22参照)の元本なのか!と突然の巡り会いに妙に感激してしまう。『何れも艶麗と波瀾に富める探偵実話で、欧米のそれにも比すべき場面の変化を極め、而も其間に本邦独特の優雅なる情趣あり、讀者をして恍惚として夢幻の境に彷徨せしむるあたり、著者得意の傑作である』と説明文にある。他のシリーズが翻訳ばかりなので、この「亂刀」が異色の本であることが頷ける。
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2019年08月22日

8/22細々と買い込む。

全般的に曇り空の空の下、午後に関町北に流れ着いたので、すぐさま西武新宿線に飛び乗り、「井草ワニ園」(2019/01/05参照)を目指すことにする…隣駅の上石神井で下車…あれ?なんか駅前の風景が全然違うぞ。ガンダム像も見当たらないし…ハッ!「井草ワニ園」は下井草だった!と、ボケた頭に喝を入れながら再び電車に飛び乗り隣駅へ。おぉ、ここだここだ。南口駅前通りをテクテク東に歩けば、すぐに緑に彩られたお店が見えて来た。中に入り、早速絵本児童書コーナーに食らいつく。一冊目はカバーナシの金の星社「まいごのきょうりゅうマイゴン/小暮正夫作・永島慎二絵」。永島慎二がこんな絵本の絵を担当していたとは。原始人の家族と恐竜の子供の交流の物語だが、お母さんが胸丸出しなので、子供にとってはちょっと刺激的。やるな、永島慎二である。二冊目は福音館書店のペーパーバック絵本「あかずきん/グリム兄弟編・大塚勇三やく・堀内誠一え」。あかずきんちゃんのタッチが、ちょっと宇野亜喜良っぽいのが珍しい。三冊目は同じく福音館書店「ばけくらべ/松谷みよ子さく・瀬川康男え」。英題は『How the badger bewitched the fox』…『狸が狐を魔法にかける方法』と言った感じだろうか。四冊目はおまけの日本文芸社「仮面ライダーカード/堤哲也編」を選び、合計で1050円のお買い物。安い!と喜び、笑みを浮かべて帰路に着く。
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四冊を扇のように開いて写真を撮ると、さすがに指がエグエグしてしまう。だが古本を、決して落とすわけにはいかないのだ!
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2019年08月21日

8/21茂田井武装画。

昨日は雨がドシャバシャ降り始めた夕方の井の頭公園にたどり着いたので、雨粒で煙る池を眺めながら公園内を突っ切り、雨仕様の「よみた屋」(2014/08/29参照)へ。ちょっとの雨ではあまりたじろがぬ大きな庇の下の店頭棚も、この激しい雨の前にはやはりビニールを掛けざるを得ないようだ。ビニール越しの、多少歪んで滲んだ本の背を眺め、端の大クリップを外し、月曜書房「目で見る世界の名作映画/岩崎昶・瓜生忠夫」をそっと取り出して100円で購入する。今日はバタバタと過ごしている中、一瞬だけ西荻窪に外出し、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)内の「フォニャルフ」棚に、誠心誠意補充する。そして早くもビニールカーテンに包まれた店頭棚から、春秋社「猫は猫同士 動物小説集1/乾信一郎」を100円で購入する。箱ナシだが、装画とカットを茂田井武が務めているので、決して見逃す訳には行かなかった。茂田井は私の中では、安泰と並ぶ動物絵の上手い画家である。安泰は動物そのものの可愛らしさをリアルから少し逸らした感じで表現するのが巧みだが、茂田井は円空や仙崖のように単純な線でモデルを崩しながらも獣感を決して損なわずに可愛く仕上げることに長けている…あぁ、やっぱり可愛い。その可愛さに引き摺られ、茂田井の装幀本はいつでも気になっているのだが、いつか手に入れたい本としては、小栗虫太郎の「地中海」「魔童子」「航續海底二万哩」「二十世紀鉄仮面」などが直ぐ頭の中に浮かんで、ぐるぐる回り始めてしまう。だが、それらを弾き出すほどさらに欲しいのが、新太陽社「魔都/久生十蘭」である。カバーと表紙に描かれた、事件の舞台となる夢のような銀座の街頭風景!軽妙洒脱で絢爛豪華で博覧強記な探偵小説と見事ににゅるりと絡み合い、一級品のオブジェと化してしまっているのだ…こんな素敵な物が存在してしまうから、人間の欲望は尽きることを知らないのだ…あぁ、欲しくなって来た。あの本で「魔都」が読みたい読みたい…。
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2019年08月19日

8/19「糸の乱」!

昨日は西荻窪に流れ着き、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)にて涼みながら、預け物をひとつして、筑摩書房「光車よ、まわれ!/天沢退二郎」(新装版第一刷)を100円で購入する。本日は蒸し暑くあるが、涼風に助けられながら荻窪に定点観測に赴く。「ささま書店」(2018/08/20参照)では、日本工業新聞社「世界のロケット/五代富文」福音館書店「かがくのとも202号 ふゆめがっしょうだん/冨成忠夫・茂木透=写真 長新太=文」を計216円で購入する。「ふゆめがっしょうだん」は写真絵本で、“人面”に似ている冬芽のクローズアップ写真を集めた、楽しい驚異の一冊である。人は何故こんなにも、人の顔に見える物が好きなのか…。「藍書店」(2018/12/29参照)では窓際の安売棚から、背が補修された謎の本、講談社「糸の乱(いとのみだれ)/前田曙山」を500円で購入する。大正十一年刊の、幕末〜明治の戊辰戦争を舞台に、美男の小姓・吉彌とお玉が池の美女お貞が活躍する大衆小説らしいのだが、イラストを高畠華宵が担当している。
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美しく息づいているような線だ…。カラー口絵の他に、本文にも別紙で五枚の絵が挟み込まれている。惡獸の狼を拳銃で眉間を撃ち抜き蹴散らすお貞!とか、なかなかたまらない展開を見せている。
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家に帰ってからどんな本なのか調べてみるが、情報がほとんど見当たらない…。古本屋さんと言うところは、忘れ去られた未知の世界に、ふいと橋渡ししてくれる、相変わらず刺激的な空間である。
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2019年08月17日

8/17東京・国分寺 一二三書店

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灼熱の午後に干涸びる寸前で、武蔵小金井と国分寺の間の、南の坂下にある『貫井南町』に流れ着く。すでに体力は赤信号だが、どうにか「雲波」(2017/02/03参照)にでも寄って、古本を手にして行くか…と、ズルズル足を引き摺り歩いていると、目の前に『本』の看板があり、小さな町の新刊書店があることに気付く。こんな何処の駅からも遠く離れているのに、よくぞまぁ生き残っているものだ…などと大いに感心した瞬間、驚くべき文字が目の中に飛び込み、眼底で像を結んだ!『古書 古書 有ります 1冊100円から』の貼紙が窓にあったのだ!うぉぉぉぉぉっ!こんなところで古本が売っている!駅からは南口に出て『東経大通り』をひたすら道なりに東へ歩む。『東経大南交差点』を通過し、道が細くなり始めても、さらに道なりに東へ。そして『貫井南町四丁目交差点』で、『西の久保通り』を南南西に進む。長らく歩けば『貫井南町五丁目交差点』。そこからちょっとさらに南南西に進み『いなげや』を越えると、『本』と青い文字で書かれた四角い看板がすぐ左手に見えて来るはずである…ハァハァ。戸を引き開けると、すぐ右にレジがあり、お客の来ることをまったく想定していなかった、ノースリーブシャツに短パンの浅井慎平風オヤジさんが、ほぼ椅子に横臥していた体勢から起き上がり、読み耽っていた本から目を離して「いらっしゃいませ」と慌てる。こちらは堂々と落ち着いて店内を見渡すと、三本の通路が縦に延びる、棚のしっかり生きている新刊書店である。これは、町の人が必要としているからこその、生きた棚なのであろう。そして目指す古本は…と、この時は慌てて棚を検分して行くと、右端通路の壁棚二本に、面陳と背並び合わさった古本の姿が見出された。七十年代の思想・文学・柴田翔・カウンターカルチャー・ニューアカ・岩波文庫が中心である。文庫本は100円で、単行本が300円〜500円。おそらく慎平風店主が青春時代に熟読した本たちなのであろうか…。晶文社「あたしのビートルズ 佐藤信作品集」筑摩書店「終末から 特集■破滅学入門 創刊号」を計600円で購入する。意外な場所での古本との出会いは、激しく心がときめいてしまうものだ。

「終末から」は1973年創刊の豪華な文芸誌。赤瀬川原平の『櫻画報』、東松照明の沖縄エッセイ、開高健の雑文、中井英夫の連載『蒼白者の行進』、井上ひさし『吉里吉里人』(佐々木マキのイラストが描き文字含め超プリティ!などが掲載、口絵の横尾忠則が手掛けた『豪華絢爛長尺絵巻 千年王国』も七つ折りで尖っているが、やはり無駄に長〜い!
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posted by tokusan at 18:28| Comment(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月16日

8/16横田氏の文庫から北原案件が出現する。

今日もダラダラだらしなく過ごすはずだったのが、古本の山の片付けに早朝から着手してしまい、様々な不要本が手元に積み上がる。風はまだ強いが、気温が上がり始めた午後に、古本をバッグに詰めてカートに括り付け、ゴロゴロと「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)へ向かう。帳場にスックと立つ天野氏に、バッグ二つ分の買取査定をお願いし、しばし店内で結果を待つ。十五分ほど古本棚を楽しく眺めて過ごし(映画棚に欲しい本一冊あり。今度買おう)、「お待たせしました」と声がかかり交渉成立。いつもありがとうございます。外に出て空のカート引き摺り始めると、これじゃあ遠くには行けないなと、すぐ近くの「ネオ書房」(2019/08/11参照)に飛び込んでしまう。棚の様子はこの一週間弱でだいぶ変わり、本が入れ替わって詰まり、工夫したディスプレイも増え始めている。それに値付がだいぶ進んでいるようだ。気になる本を次々手にしながら、結局今日は文庫本を二冊選ぶ。新潮文庫「SF映画の冒険/石上三登志」集英社文庫「日本SFこてん古典〔1〕宇宙への夢/横田順彌」を計1350円で購入する。いつもいただいていた、お店のマスコット犬が描かれた栞は枚数限定だったようで、今回は店名ハンコが捺された名刺大の紙片を本に挟み込んでいただく。そしてこの横田順彌氏の文庫「日本SFこてん古典」であるが、中にオリジナルの集英社文庫の栞が挟み残されており、何とそれがホームズ姿の都筑道夫を描いた、立派な北原案件(ホームズ研究家である北原尚彦氏が、日々追い求めるシャーロック・ホームズに関する創作物。イラストに関して認定されるには、ディアストーカー・拡大鏡・パイプ・インバネスの要素を二つ三つ満たすことが必要)だったのである。おぉ!北原氏のお師匠さんである横田順彌氏の文庫から案件が出現するとは(しかもモデルが都筑道夫!)!勇んでガラガラ家に戻り、北原氏に案件報告メールを送ると、『ああ、この絵は見覚えが……と思ったら、「日本SFこてん古典〔1〕」と同時発売の「名探偵が八人」の表紙だと思います』と返信があり、早速氏が書庫の、当時出ると同時に買った「日本SFこてん古典」を確認すると、栞は残念ながら挟まっていないことが判明。よって未所持の案件と認定され、この栞が氏の元に嫁ぐことに決まったのである。いやぁ、これは、めでたいめでたいと新発見を言祝ぎ、これからも“北原案件”に心を砕いて行こうと、ついつい硬く硬く誓ってしまうのであった。
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2019年08月14日

8/14東京・高円寺 ヨーロピアンパパ

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今日も今日とて、雨と晴れを繰り返す表をボ〜ッと眺めながらだらしなく過ごす。だが、雨が上がり何度目かの晴れの午後に、実家から持ち帰ったレコードを抱えて外出する。本当に必要なもの以外は、もう売ってしまうことにしたのだ。トボトボ歩いて、高円寺北口の『あづま通り』に入り込む。グングン北へ進んで、「十五時の犬」(2011/11/22参照)の前を通り、さらに「越後屋書店」(2009/05/16参照)を通過すれば、左手に緑と白のだんだら日除けを張り出し、その下に安売レコード箱・DVD・雑貨、そしてコミックセットや古本を並べた平台が置かれた、中古CD&レコードの小さなお店が現れる。そう言えばここは、確かに以前から古本をチラチラ販売していたな。レコードを買い取ってもらうとともに、何かを買ってツアーと洒落込もう。そう決めて、まずは店頭の古本に目を凝らす。松本零士・日野日出志・諸星大二郎の激安コミックに、河合奈保子や大場久美子の雑誌別冊特集本…う〜む、店内にも古本はあるのだろうか…。ビニールカーテンを潜り、狭い通路に上がり込む。左側には主にCD、右側行き止まり通路にレコードが並ぶ小さな空間である。まずは奥のレジに声をかけ、パーマをかけたO次郎のような青年にレコード買取をお願いする。「三十分ほど時間がかかります」とのことなので、まずは店内をウロウロ。レジ前の小さな棚に音楽関連本・バンドスコアなどがあり、その脇に古い映画パンフをまとめたビニールも置かれている。レコードゾーンに進むと、棚に面陳で洋書の音楽詩集が並んでいる。他には通路に安売の雑誌箱がひとつ。それだけ確認してから、しばらく高円寺の街を時間潰しにウロウロする。水曜日は高円寺の古本屋さんは定休日が多いんだよな…などと考えながら駅の方まで行くと、ガード下の壁にたくさんのカラフルな付箋が貼付けられている。近付いて見てみると、『香港加油!』と香港のデモを応援するたくさんのメッセージであった。そんなことをしていたらたちまち三十分が経ち、店に戻って買取のお金を受け取りつつ安売雑誌箱にはみ出して挿さっていた、値段の付いていない気になる一冊を抜き出す。ヒマワリ社「中原淳一 きものノ繪本」。贅沢やお洒落を楽しむことが抑え付けられていた戦中にも出していた、ある意味反骨とも言えるファッション本である。これは昭和二十一年の戦後版であるが、何故レコード屋にこんなものが!と驚きながら、早速「これお幾らですか?」と切り出してみる。すると青年は「これ、みなさん手にするんですが、二千円って言うと戻しちゃうんです。いつまでも置いとくと傷んじゃうんですよね。ちょっと安くしますんで、お幾らなら買いますか?」と言われてしまったので「じゃあ千五百円でどうですか?」と、たちまちこちらも交渉成立する。レコード屋さんでこんな素晴らしい本と出会えるとは、ラッキーでした!
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昭和二十一年という“戦後すぐ”を感じさせる、粗悪だがなるべく丈夫な紙に、なるべくカラフルにカラー印刷が施されている。だが全ページには、お洒落出来る喜びと解放感が中原淳一の筆で美麗に爆発しまくっているのだ。
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2019年08月13日

8/13今日もだらしなく過ごす。

今日もノンビリとだらしなく過ごしているので、午後になってゆっくりと「ネオ書房」(2019/08/11参照)を見に行く。「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)はお盆休み中である。店頭に新たに、百均籐籠に代わり、百均カラーボックス棚が二本出現している。一本は漫画雑誌棚となっている。店前に屈み込み、単行本棚を覗き込むと、ぐおっ!一番上に大伴昌司が構成したウルトラマン&ウルトラセブン絵本が挿さっているじゃないか!と色めき立ち取り出すが、ボール紙のページをパラパラめくると、だいぶ各ページの下部が乱暴に切り取られている代物であった…そうそううまい話は無いか…そっと棚に戻して店内へ。だいぶ本が売れたようで、だいぶ棚に変化が生じている。う〜む、すごいなぁ…と通路を一周。その後、棚下平台の面白さに気付き、掘り起こしながらジリジリ移動する。古い「宝島」や昆虫関係・映画パンフ・特撮関連…むぅ?なんだこの「東映まんがまつり」の絵本型パンフレットは。二冊あって、一冊は『仮面ライダー』もう一冊は『人造人間キカイダー』がメインになっている。これいいなぁ〜…と思ったので値段をたずねてみると、何と二冊とも店主・切通氏が子供時代に買った蔵書とのことである。だがこれは残念ながら値段の折り合いがつかず、購入を辞退する(いや、妥当な安値の値段だったのですが、情けなくも懐が寂しかったもので…)。続いて福音館書店 福音館の科学シリーズ4「ありとしろあり/グイン・ビーバーズぶん コリン・スレッソドコールえ 古川晴男やく」を差し出すと、最初に「1500円」「えっ、すみません、では止めときます…」「じゃあ1200円では?」「あっあ、うぅ〜ん」「じゃあ1000円切って980円では?」「わ、わ、わかりました。いただきます」と畳み掛けられ購入する。何だか不可思議な面白い古本屋さんとして歩み始めているなぁ。また来ようっと。「ありとしろあり」は秘かに集めようかと思っている『福音館の科学シリーズ』の一冊。すでに「ぴかっごろごろ」「くうきはどこにも」を手に入れているが、この「ありとしろあり」とは、サイズもデザインも大きく異なっている。
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「ありとしろあり」は1967年刊で、「くうきはどこにも」は1968年刊。この間に何かあったのだろうか。「くうきはどこにも」の帯袖には既刊の46冊の小さな広告が掲載されているが、ちゃんと「ありとしろあり」は四冊目にナンバリングされている。それにしても“あり”の絵が、夢に出て来そうなほどリアルでゾクゾクしてしまうが、どうしても目を離すことが出来ない。あれ?見返しに氏名のハンコが捺されているが、これも元は切通氏の蔵書ではないか。

おまけ:二枚目の実家から持ち帰ったレコード
1988年公開のオーストリア映画『ミュラー探偵事務所』のサントラレコードである。だからレコードもオーストリア製。ハードボイルドの探偵が活躍する、名作探偵映画のパロディ&ミュージカルで、そこにミックスされる独特な中欧の感覚にうまうまと乗せられ、劇場で笑い転げたのを覚えている。ミュージカル部分の出来がよかったからこそ、サントラを我慢出来ずに購入したのであろう。もう一度観たいのだが、調べてみるとなんと映画はDVD化されていないようだ。VHSが出されていたが、わりと高値になってしまっている。
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2019年08月12日

8/12実家から持ち帰ったLPレコード。

最近激しくたて込んでいたので、今日はノンビリ過ごすことに決める。だがそれでも、久しぶりの雨上がりの『早稲田通り』をフラフラと長めに彷徨い、『中野ブロードウェイ』の「古書うつつ」(2008/06/18参照)の百均棚に、以前は店内に並んでいた有馬頼義本が大量に放出されているのに気付き、野球推理小説の角川書店「黒いペナント」を100円で購入する。さらに高円寺の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)では、カバーのちゃんと付いている平凡社「怪奇探偵ルパン全集第八巻 妖魔の呪/ルブラン原作 保篠龍緒譯」を見つけたので100円で購入する。さぁ、古本は買った。早く家に帰って「科學小説 四百年後」の気になる続きを読み耽ることにしよう。物語は、火星人を滅ぼした金星人と人類の闘いに突入する局面を迎えており、大正拾五年のスペースワイドな展開に、目を白黒させまくっているのだ。

そして古本とは関係ないのだが、先日実家に戻った時、家に残されていたレコードを『もう捨てる』と言われたので、恐らく聴くことはないのだろうが、捨てるに忍びない一部をセレクトして持ち帰って来てしまった。「劇場版 名探偵ホームズ オリジナルサウンドトラック」のLPも見つかり、中に入っていたカラーグラフに目を細めてしまう。宮崎駿と近藤喜文による初期イメージボードが掲載されており、宮崎駿の方のホームズは、ディア・ストーカーが赤と白のチェック柄で、ホームズは耳の垂れたバセット・ハウンド系になっている。さらに大瀧詠一プロデュースのヴォードヴィリアン・トニー谷のアルバム「ジス・イズ・ミスター・トニー谷」も救出。ジャケットデザインは平野甲賀。インナーの哀切漲る解説を小林信彦が書き、厚家羅漢(大瀧詠一)が曲解説を担当している。それにしてもこのLPサイズのジャケットは、やはり迫力があって見応えがある。中の音楽が伝わって来る騒々しく楽し気な良いデザインだなぁ。
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2019年08月11日

8/11東京・阿佐ヶ谷 ネオ書房

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駅北口を出てロータリーを北に渡り、ビルの下からつながっている『北口アーケード街』を突き抜ける。化粧レンガの敷き詰められた『旧中杉通り』を北にグングン進んで行くと、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)の五十メートルほど手前右側に、三月に閉店してしまった元貸本屋の古本屋さん「ネオ書房」(2019/03/10参照)があった。お店を閉じた後は選挙事務所になり、選挙後は店主が本の無くなった店内で、ひたすら地道に片付けを進めていた…だが、急転直下!なんと作家の切通理作氏が縁あってお店を継ぐことになり、ついに昨日店名はそのままに再開店したのである!店構えは以前と変わらぬ、小さな古い古本屋さんである。店頭には三つの百均籐籠が置かれ、漫画や文庫本や雑誌を収めている…おや、何だか古い絶版コミックが混ざっている…以前の「ネオ書房」の気配が漂って来たぞ…店内に入るとお客さんがいっぱいの大賑わいである。中央には大きな駄菓子スペースが設けられ、親子連れが楽しそうに選んでいる。左右の壁は以前と同じく壁棚になっており、左壁手前から、音楽・フォーク・暴走族・学生運動・カウンターカルチャー・コミック・絶版コミック…やはりここには多くの旧「ネオ書房」の本が混ざっている。どうやら売り切らずに、まだストックが残っており、それをネオ「ネオ書房」が引き継いでいるようだ…現代社会&風俗・サブカル・映画など。奥の帳場近くになると、フィギュアやプラモデルなども混ざり始め、さらに奥に怪奇漫画類が集まっている。切通氏と女性の立つ帳場周辺にはマニアックな映画関連がディスプレイされ。右奥は切通氏の新刊著作が飾られている。その下には大百科系が一列カラフルに並び、右壁奥には、おぉっ!ウルトラ関連・怪獣・特撮が集まり、興奮必至の濃厚な小宇宙を形作っている。さらにそこから、フィギュア類を挟んで児童文学・アニメ関連・SF&ミステリ文庫・少女漫画と続いて行く。棚下には主に雑誌や同人誌類や漫画雑誌や特撮ムックが積み重なっている。旧「ネオ書房」の雰囲気を一部残しながらも、新しく明るくマニアックな楽しいお店となっている。ウルトラ好きは必見。値段はまだついていないものが多く、これは「おたずね下さい」とのことである。だが値段は帳場での値付を耳に挟むと、総じて安めなので、安心してたくさん本を抱えてたずねるべし。徳間文庫「都筑道夫ドラマ・ランド/都筑道夫」と、左棚の片隅で見つけた怪しい本・光林堂書店「科學小説 四百年後 地球滅亡の巻/古荘國雄」を選び、帳場で「すみません、両方とも値段がついていないです」と値付をしていただく。まずは文庫本を手にして「500円でどうですか?」「いいですよ」「ハハハハ、ありがとうございます」。続いて単行本「むっ、これは………………長考……………………千円でどうですか?」「いいですよ」「ハハハハハ、ありがとうございます」「でも、ここで粘るともしかしたら値段が下がるんですか?」と聞いてみると「ではこちらは800円にしましょう」と、何と即値下げしていただいた。そんなつもりじゃなかったのに、ありがとうございます!いやぁ、これは楽しいお店に生まれ変わったものだ。マニアックな本に加え、また旧「ネオ書房」の本を楽しめるのだ。また遊びに来ることにしよう。まずは開店おめでとうございます。そして「ネオ書房」を引き継いでいただき、本当にありがとうございます!

購入本の「科學小説 四百年後 地球滅亡の巻」は、大正拾五年刊の函ナシ本。何だかこのタイトルに引っ掛かるものがあったので、家に帰ってから記憶をたどり、盛林堂古書目録第3号「盛林堂の本棚 2016年10月」に当たってみると…ややや、16ページに載っている!函がちゃんとあると、恐ろしいほどの高値じゃないか!面白そうだと思って買った本ですが、目録を見て今、どひゃっほう!と遠慮なく叫ぶことにいたします。
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口絵は物語の冒頭、世界第一の都會『ロンヨーク』で暗殺され落下する、アングロサクソン大統領の圖。そして次々と暗殺されて行く世界の指導者たち…。
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2019年08月09日

8/9三冊目の石野重道!

今日も酷暑の辛酸を舐め尽くして家に戻ると、我刊我書房主宰の善渡爾宗衛氏から架電あり。例の本が出来上がって来たと言う。慌ててちょっと涼しくなった夕方の阿佐ヶ谷駅頭に駆け付けると、えびす顔の氏からピカピカの瀟酒な本を手渡される。東都 我刊我書房「重道庵夜話 壱阡壱秒譚 ネクタイピン物語/石野重道」である。何と、「彩色ある夢」「不思議な宝石」に続く(2019/06/21参照)、奇跡とも言える三冊目のモダニズム著作集が、現代の文学界に浮上したのである!今回も表紙デザインを担当し、タルホの「一千一秒物語」的コント集の『ネクタイピン物語』と、小品小説『老婆ひとり』を、外国の洋菓子を包装するように仕上げさせていただきました!もちろん基本スタンスは、自己流の表現主義であります。全52ページの短さではあるが、昭和初期の都会の裏路地の小さな洋酒バーで、様々なカクテルを飲み比べるような楽しさあり!西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)や中野「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)では、本日辺りから店頭販売が始まっている模様。また盛林堂通販でも、14日辺りから取り扱われるようなので、モダニズム成分が日頃から不足している方はぜひともお買い求め下さい!
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そう言えばそろそろ店頭に並び始める「本の雑誌 大根おろし奮発号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、その「まんだらけ海馬」を秘密取材。何故この有名店に抗えずに通ってしまうのか…その思いの一部を隠さずに吐露したあげく、高い本を買ってしまっている顛末を、お楽しみ下されば幸いです。ちなみに本号の特集は、私がこっそりイレギュラーズを務めている『本の雑誌スッキリ隊』となっております。
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2019年08月08日

8/8当然のように「りんてん舎」に足を向ける。

午後に三鷹に流れ着いたので、自然と足が六日前に訪れたばかりの「りんてん舎」(2019/03/30参照)に向いてしまう。探偵推理大衆小説棚の動きが気になるのと、もしかしたら別の「きりんの本」(すっかり読了。本当に面白く刺激的な本で会った)が店頭に出ていたり、もしくは詩の棚に並んでいるかもしれない、と目論んでの行動である。しばらく歩いて信号前のお店にたどり着き、店頭箱や棚の中を丁寧に覗いて行く…だが「きりんの本」はナシ。代わりに函&カバーナシだが、平凡社「新進傑作小説全集12 瀧井孝作集 牧野信一集」を見つける。店頭に牧野信一が転がっているのは放っておけないので、買って行くことにする。口絵写真の思い詰めたような顔が、たまらんです!店内に入り、まずは特設の探偵推理大衆小説棚を見る。最上段が一段分消えているが、それだけ動きがあったということだろうか。前は見なかった(もしくは興奮し過ぎて前回は目に入らなかったか?)ノベルス系が増えているように感じる。おぉ、鮎川哲也の「白の恐怖」は、ちゃんと月報入りじゃないか。などとやりながら、全体に目を通した後、右奥の詩歌棚を精査する…だが、残念ながら「きりんの本」は並んでいない…あれ一冊だったのか…。早々に諦めて探偵推理大衆小説棚に舞い戻り、お値段の優しい文藝春秋新社「死刑台へどうぞ/飛鳥高」を抜き取り、計1188円で購入する。まだ欲しい本が何冊もあるので、恐らくまた買いに来ることになるであろう…。
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2019年08月07日

8/7「續 細菌の國」!

午前九時半過ぎに家を出て、すでに灼熱の街を行く。水道橋駅に降り立ち、いつもより人影の少ない夏休みの『白山通り』を南へ進み、神保町パトロール。時刻は午前十時二十分。パトロールにはこのくらいの時間がちょうどいい。午前九時から開いているお店もあるのだが、このくらいに通りに姿を見せていれば、各店頭に一番乗りというわけにはいかないが、結構早い順位で目を通せるはずなのだ。午前十一時を過ぎてしまうと、早めのお昼休憩などで人が街路に流れ出し、競争率も高くなってしまうので、やはり店頭を回るにはこのくらいの時間がちょうどいいのだ。そんなことを思いつつ、銀杏並木の葉陰に守られたアスファルト歩道を歩き進む。だがそんな思惑に反し、なかなか食指の動く本には出会わない。いつもより行列が短い人気焼肉屋の前を通り過ぎ、やがて『靖国通り』に至る。最初は西に足を向け、東へ戻って行く。『神保町交差点』を渡り、「明倫館書店」(2012/04/04参照)前。店頭ワゴンは、まだほとんど手がつけられていない状態で、本が詰まった上に本が横積みでダカダカとだいぶ積み重なっている。一瞬、「一誠堂書店」(2010/03/27参照)前での、車椅子のお客さんに手を貸す番頭さんと店員さんの素早い行動に目を奪われるが、再びワゴンに視線を戻した時、その本は目に飛び込んで来た。おぉっ!時代社「續 細菌の國/福島伴次」!昭和十八年刊の科學童話の続編である!全174ページの仙花紙本で、細菌に対する正しい科学的知識を子供に植え付けるために、ミクロな世界の生態や威力や繁殖力や恐ろしさが、あらゆる例え話や科学寓話で展開して行くのである。後見返しを見ると破格の200円だったので、ここで会った百年目!と中に飛び込み百円玉二枚と交換する。ウフフフ、これだから早い時間のパトロールはやめられない。「細菌の國」も、いつかは同じような感じで手に入れてやる!
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夕方にまたもや外出して、西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)で「フォニャルフ」に入替補充。店内で岡崎武志氏と待ち合わせ、その後は打ち合わせ飲み。実は二人セットの嬉しい依頼が舞い込んで来たので、それについてニヤニヤしながら話し合うためである。特に岡崎氏はもう子供のようにはしゃいでいるので、見ているだけでおかしい。まるっきり遠足前夜の小学生なのである。これについての詳細はまた後日にお知らせいたします。打ち合わせを終えた後、ブラブラ夕涼みがてら歩き「古書音羽館」(2009/06/04参照)へ。ハヤカワポケSF「マラコット海淵/コナン・ドイル」を百円で買って表に出ると、お店横の通路では、店主の広瀬氏が壁一面に積み上がった買取本と、汗をかきながら大格闘中。嗚呼、古本と格闘する古本屋さんの姿は、厳しく、そして美しい…。
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2019年08月05日

8/5「武蔵野夫人」を少し読む。

朝からゴソゴソして、定期的なミニ蔵書整理の小さな古本の山をひとつ作った後、荻窪に向かい午前十一時半の「ささま書店」(2018/08/20参照)…と思ったら、午前十一時二十七分とちょっと早く着いたのでシャッターがまだ開いていない。踵を返して裏通りをぐるっと回り込んで、先に「藍書店」(2018/12/29参照)を見ることにする。しばらくこちらに足を向けていなかったので、店頭も店内も景色がかなり変わっている。講談社「武蔵野夫人/大岡昇平」を300円で購入する。続いて今度は開いている「ささま書店」へ。珍しく店頭では何も掴まず、店内文庫棚から新潮文庫「メイン・ディッシュはミステリー」「ミステリーは私の香水」ともに小泉喜美子を計400円で購入する。一旦家に戻り、古本の山を抱えて再外出。汗をかきながら古本を運んでいると、知り合いの野鳥&中西悟堂研究家(古本好き)と出会ったので、しばらくの間同道し会話する。「高く売れるといいですね〜」とにこやかなエールをいただき、そんな風にして運んだ古本を「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に持ち込むが、店主の天野氏が不在だったので、夜にもう一度訪ねることを約し、お店を後にする。またもや家に戻り、「武蔵野夫人」を少し読み進めるが、冒頭の武蔵野の描写が細かく興味深く、読むのを止めるに止められず、ぐいぐいアリ地獄のように意識を文章内に引きずり込まれてしまう。古い河岸段丘、野川、古代武藏原生林、関東ローム、砂礫層、湧水、はけ(武蔵野台地の崖地)…そんな自然の描写と土地の成り立ちから始まり、文章は至極なめらかにその地に住む人々に推移して行く…美しい流れの文章だなぁ。カバー絵は猪熊弦一郎の手によるもので、武蔵野の野川から眺められる雑木林を描いたものであろうか。細かく描き分けられた樹木の植生が楽しい。現在も、武蔵小金井から南に下り野川に至れば、似たような変わらぬ景色を見ることが出来る(2019/02/02参照)。
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夕食を摂り、涼みがてら夜の街に出て「古書コンコ堂」へ向かう。暗い裏路地では、夏らしくない「火のよ〜じん、空き巣用心、火のよ〜うじん」と拍子木を叩くボランティアパトロールに出会う。家路をたどるたくさんの人たちと擦れ違い、お店前。夜の古本屋さんは、昼間とは違う、何だか柔らかな表情を見せている。本の山の向こうに座る天野氏に挨拶し、買取のお金を受け取る。
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