2019年08月01日

8/1幻の「人間豹」復刻!

というわけで忙しく過ごしていたら、あっという間に二日経ってしまった。お昼過ぎに流れ着いた極暑の吉祥寺から電車に飛び乗り、隣駅の西荻窪へ。そして身体が熱で蕩ける前に、つい先日来たばかりの「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に飛び込むと、待ちに待った本が大量に出来上がって来ていた。覆刻漫画で名を馳せる、アップルBOXクリエイトの新刊「怪奇探偵繪物語 人間豹/原作・江戸川乱歩 画/牛尾走兒」である(同じく牛尾走兒作の「冒険探偵繪物語 吼える百獣塔」も収録)!
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幻の作品とも言える、昭和二十四年刊の見たこともない「人間豹」っ!その表紙デザインを漫画「甲賀忍法帖」に続きお手伝いさせていただいたのである。大乱歩に関わる作品をデザインする喜びは、私にとって計り知れないほど大きい。漫画家うしおそうじが『牛尾走兒』として描いた表紙絵がとにかくインパクト大で、これぞまさに得体の知れぬ怪物“人間豹”を端的に表している!虎の背にしがみつき、尚且つ噛み付き、明らかに猛獣の虎を超越している人間豹…中の全ページに展開する牛尾の絵も、バタ臭くダークで震えが来るほど素晴らしいのだが、やはりこの表紙絵を使わぬ手はないと、敬意を表して派手に俗っぽく血みどろに仕上げることとなった。あぁ、手にした感じが物質感たっぷりでいいなぁ。ページを開けば、通俗エログロ乱歩の世界を牛尾が巧みに咀嚼し、己の筆で、いわゆる挿絵とも違う、漫画と劇画の中間のようなタッチで、臨場感たっぷりに、名探偵明智小五郎を振り回すほどの人間豹の活躍を描いて行くのだ。明智の妻・文代が攫われ、人間豹に熊の皮を着せられるシーンもその後の異常な展開も、遠慮呵責なく誌面に!…あぁ、これはいったい誰の為の“繪物語”だったのだろうか。繪物語は子供のものと相場が決まっているが、この悪魔的繪物語は、とにかく異常で刺激が強過ぎる。…みなさまもどうか、七十年を経て蘇ったこの繪物語を、新しい表紙とともに存分に楽しんでいただければ、嬉しい限りです。本日から「盛林堂」店頭や通販で販売開始されるはず。

早く「人間豹」を読みたくて、ウキウキ家へ戻る途中、阿佐ヶ谷で閉店した「ネオ書房」の前を通りかかると、新たな貼紙がサッシガラスに出現していた。
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ほぉ、ついに切通理作氏が継いだ新店ネオ「ネオ書房」(2019/03/10参照)が、8/10(土)に開店するようだ。いったいどんなお店に仕上がっているのか、今から楽しみ楽しみ…。
posted by tokusan at 16:54| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする