2021年01月31日

1/31「ポラン書房」にはもう一度!

正午過ぎに新宿にて面倒くさい用事をチャッチャカこなし、そのまま新宿駅から池袋駅に移動し、西武池袋線に乗って大泉学園駅の、2/7(日)に実店舗を閉めてしまう「ポラン書房」(2009/05/08参照)の様子を見に行くことにする。だがその前に保谷まで足を延ばし、「アカシヤ書店」(2008/12/17参照)で古本買い。角川書店飛鳥新書「鏡花隨筆/泉鏡花」河出書房新社「漫画文化の内幕/水野良太郎」汐文社「喫茶店のソクラテス/新時代工房制作」新泉社「アイヌモシリは滅びず/橋根直彦」を計440円で購入し、一駅引き返して「ポラン書房」にたどり着く。木の扉にはやはり貼紙が為されており、2/7に店頭販売を終了すること、今後はネット販売で営業を続けることなどが書かれている。そして実店舗閉店まで、一割引セールが開かれているのだった。
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鈴の音を鳴らしながら店内に入ると、お店との別れを惜しむお客さんが各通路に点在し、なかなかの盛況を見せている。すると私が入店して来たことで、そろそろ店内が密空間に成りかけているのを危惧したのか、店員さんが扉を開け放ち、風通しを良くしてくれた。冷たい風がピュウと舞い込むが、仕方のないことである。先客さんたちと上手く距離を取り合いながら、棚に目を通して行く。色々な場所が通常よりスッキリしており、その部分におススメ本が多数飾られているのが目に留まる。棚にも品出しが次々行われているようで、レア目な本がヒョイヒョイ惜しみなく並ぶのは、スコブル良い景色である。貝のようにジワジワ動きながら、お店での最後の買物をするつもりで、古本に熱視線を注いで行く。その結果、福音館書店 年少版こどものとも「かお/福田繁雄」リブロポート「一千一秒物語/文*稲垣足穂 たむらしげる*絵」(カバー破れ補修あり。を計845円で購入する。相変わらずファッショナブルな店主さんが、本をシュシュッと拭いてから、嬉しそうに渡してくれる…あぁ、後一週間の内、どうにかしてもう一度来るようにしよう。別れも惜しいし、欲しい本もまだまだ並んでるんだ。古本屋さんが三度の飯より好きな人間にとっては、これは完全な、急を要する外出なんだ…。帰り道、中村橋の「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)に立ち寄り、日本通運株式会社「欧米飛行紀行/福島敏行」を200円で購入すると、店主に「古ツアさん、「ポラン書房」のこと聞きました?」と話しかけられる。「今まさに行って来たところです」と答え、二人で「残念ですよねぇ」と声を合わせて実店舗の閉店を激しく惜しみまくる。
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2021年01月30日

1/30すっかりご無沙汰「中村書店」!

本日は午後三時前に用賀の南に流れ着いてしまったので、古本屋さんに閃くことなく、長々と見慣れぬ街を歩いて用賀駅にたどり着き、田園都市線に乗っておとなしく渋谷まで出る。かなり久しぶりの、緊急事態宣言下の若者の街は、いつの間にか谷底に巨大ビルが競うように屹立し、硬質ガラスが空を区分する、二十一世紀的空間に変貌を遂げていた。時代にすっかり遅れをとった、竜宮城から帰還した浦島太郎のような気分を無惨に味わい、宮益坂を上って行く。ヒイフウ坂を上がり切り、『青山通り』に出ると、すっかりご無沙汰していた営業中の、素晴らしい詩集古書が渦巻く「中村書店」(2008/07/24参照)の店頭ワゴンが目に飛び込んで来た。まずは下に置かれた百均単行本木箱に意識を集中し、講談社「書き下ろし長編本格推理小説『禿鷹城』の惨劇/高柳芳夫」(昭和49年初版帯付き。あぁ!ページの肩に入っている章タイトルで、最後の『エピローグ』が、最終ページだけ『ピエローグ』になってる!)を掴み出す。
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続いて百均文庫ワゴンに視線をスラスラ流すと、光文社文庫「冬のスフィンクス/飛鳥部勝則」をロックオンしたので、しっかり確保し店内へ。文庫棚に春陽文庫の三橋一夫や垂涎の瀟洒な山本文庫がしれっと並んでいるが、どれもしっかりとした値付が為されている。詩と文学のレア古書で眼の保養をしつつ、他に何か買えるものは…と店内をウロウロ。結果、東宝シナリオ選集(非売品)「他人の顔/原作+脚本・安部公房 監督・勅使河原宏」CBSソニー出版 artback「都会という名の船/奥村茂雄」「6人のガールフレンズ/萩原朔美・文 石田光於・絵」を選び出し、二冊の百均本と合わせ、計2190円で購入する。詩集には手を出さずに、「中村書店」にとって、はみ出しものの本たちを拾い集めたら、小粒ながらも満足行く買物となった。さぁ、サッサと坂を駆け下りて、家に帰ることにしよう。
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2021年01月29日

1/29昭和二十八年のホームズ漫画。

昨日の雪景色が嘘のように消え去った、わりと暖かな午後二時に吉祥寺の北西に流れ着く。駅に向かいつつ「バサラブックス」(2015/03/28参照)で河出文庫「モンスターブック/A・E・ヴァン・ヴォークト 中田耕治編」を100円で購入し、次第に冷たい風が吹き荒れ始めた街をそそくさと後にして、阿佐ヶ谷に帰り着く。家路をたどりつつ「千章堂書店」(2009/12/29参照)で角川文庫「狂人は笑う/夢野久作」を150円で購入した後、『旧中杉通り』の「ネオ書房」(2019/08/11参照)にフラフラと吸い込まれる。ちょっと久しぶりの圧縮陳列気味な店内をじっくりと楽しみ、理論社 名作の愛蔵版「ぼくは王さま/寺村輝夫 え=和田誠」(愛蔵版だがちゃんと箱付きで1967年初版)河出書房新社「水晶狩り/たむらしげる」を計1485円で購入する。すると「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれたので「いや、どっかやっちゃって、今持ってない…」と言っている最中に、あれ?もしや財布の中に…と思いつき探ってみると、あったあった。出てきました!と大喜びで差し出すと「ちゃんと持ってるじゃないですかぁ〜」と笑われ、無事にスタンプを三つ捺していただく。これで合計八個目か。そして家に帰ると、おぉ!ヤフオクの落札品が届いているではないか。集英社おもしろ漫画文庫12「世界名作長編漫画 名探偵ホームズ/木の実和」である。720円で落札す。ちょっと傷んでいるがちゃんとカバーも付いていて、ページを開くと、物語の展開を倒叙法的に大胆に入れ替えてある「四人の署名」のコミカライズであった。そう言えば、いつか旧「ネオ書房」で買った望月三起也のホームズ漫画も(2019/03/05参照)、「四人の署名」のコミカライズであった。
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…とても同じ内容とは思えませんな。かろうじてホームズの色が同じ緑(ちなみに左の本は、緑の背広を着ている人がホームズです)……まぁ二冊には十九年の開きがあるので、致し方ないのですが。

この『おもしろ漫画文庫』のホームズ、昭和二十八年十月十日刊なのだが、もしかしたら日本で最初のホームズコミカライズなのでは、と想像してしまう。真相はいかがなものでしょうか、北原尚彦さま。
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2021年01月28日

1/28雪の日にイレギュラーズ!

リュックに少々の古本を詰めて正午に西荻窪へ。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)「フォニャルフ」棚にヒョイヒョイ補充した後、“盛林堂・イレギュラーズ”に変身する。ボスの小野氏と駐車場に向かい、盛林堂号にスチャリと乗車し、いざ出発。買取先は、実は今月二度目の岡崎武志邸である。フロントガラスの上に立ち込める、いやらしい灰色の雲を眺めながら雨の心配をしていると、案の定降り始めてしまい、岡崎邸に到着した時は、すっかり雨模様になってしまっていた。買取に雨は大敵である。木のドアをノックして「盛林堂で〜す」と名乗ると、ドアの向こうから「おう」と声がし、無鬚でにこやかな古本神・岡崎武志氏が出迎えてくれた。「雨になってしもたなぁ。どないしようか?」と心配されつつも、やはり本は運び出さねばならない。今回のミッションは、階段に積み上がった文庫&単行本を結束して運び出すのみ。
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地下の書庫を見させてもらうと、何と新たに一本の通路がしっかりと開通し、ここで作業の必要がないことが見てとれた。というわけで、居間で録画していた『探偵ナイトスクープ』(西田局長時代)を観始めた岡崎氏を放っておいて、階段の段差を利用して小野氏が本を結束し、それを私が玄関まで運んで積み上げ、後は雨の具合を見ながら一気に車に運び込むことにする。そして文庫タワーに小野氏が目を通していると、かなり質の高い文庫群であることが判明したので、「これ、絶対に濡らさないで。一滴の水もダメだからね」と厳命される…ハ、ハイ。りょ、了解いたしました。本の数はそれほどではないので、およそ三十本を一時間弱で作り上げてしまう。これならそれほど量も多くないし、素早く気をつければ濡らすこともないだろう…などと思っていると、階段上に岡崎氏が突然現れ、「外、雪やで。スゴい降ってるで」と、とても嬉しそうに報告される。慌てて玄関のドアを開いて外を見てみると、うぉぉぉぉ!大きな灰のようjな雪が、ヒラヒラドバドバヒラヒラドバドバ降っているではないか…こ、これは…。確かに雨よりマシかもしれないが、雪はヒラヒラ舞い散るものなので、少しの風などで側面から襲いかかられたりするのだ…気をつけなければ。結局対策としては、玄関前に車を横付けし、バックドアを開け放し、中に小野氏がスタンバイし、私は傘を差しかけ、本束を一本ずつ身体に密着させるように縦に抱き寄せるように持ち、前屈みになり雪の吹き込みを防ぎ、地道に運ぶことにする。というわけで、本束を濡らさぬよう、足を滑らさぬよう、丁寧に慎重に時間をかけて本を運ぶ。そして二十分後、本数が少なめなのが幸いし、すべてを運び出すことに成功する。ふぅ、よかったよかった。
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車にも次第に雪が…。

そして岡崎氏から雪の日の作業の労いとして、アトリエ社 現代ユーモア全集第十二巻「豚兒廃業 五萬人居士/乾信一郎」を拝受する。わぁ〜い。昭和十一年の乾信一郎だ。『阿呆宮一千一夜譚』も収録されてるぞ!ありがとうございます!
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2021年01月26日

1/26「分類漁村語彙」!

午前のうちに東に向かい、連載の取材を秘密裏に行う。いやぁ、取材より何より、良い本を安値で買えたことが、ただただ気持ちよかった。ウキウキしながら午前のうちに家に帰り着き、昼食後に大阪へ補充発送する古本をまとめて、郵便局へ。よそ三十冊ほどの、探偵小説・珍しい本・下らない本・面白い本・必要のない本・懐かしい本・ブログに登場した本などである。明日には『梅田蔦屋書店』に到着し、古書コンシェルジュさんの奮闘商品化の後、棚に並び始めるはずなので、適当な頃合いを見計らい、感染拡大予防に努めながら、ひっそりと偵察してみてくだされば幸いです。荷物を発送後、高円寺方面へ足を向ける。途中『馬橋公園』脇にあった団地の跡地が、いつの間にか広大な『遊び場118番』という広場に変わっていて、度肝を抜かれる。そして「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。店頭棚に漁業や魚や海関連の本が多く出されている。ムムムと三冊抜き取り計300円で購入する。創元社「科学の泉9 鯨/松浦義雄」興亞日本社「海と科學隨記/寺尾新」(カバーナシ)民間傳承の會「分類漁村語彙/柳田國男・倉田一郎共著」。「分類漁村語彙」は、後に国書刊行会が出した復刻版ではなく、昭和十三年に岩波書店から発賣されたオリジナル版である。全国フィールドワークによって集められた、漁村や漁民や船や魚に関する言葉(『船靈』なんて項目も)を集めまくった驚異の書!ただ言葉の意味だけが書かれているのではなく、その言葉を使う土地についても言及があり、大体二〜三行の短文の中に、絶妙に物語が立ち上がるのが、また驚異!これは良い本を買わせていただきました。
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帰り際、2/2から始まる「第6回 調布の古本市」カードをいただく。そのまま『庚申通り』を南に下って「DORAMA高円寺庚申通り店」。左右社「〆切本」玄光社「ちょんまげ八百八日/ペリー荻野」(快著である)を計220円で購入する。さらにそのまま南に下ると、やがて『中通り』に行き当たる。おや、角地にあった洋食屋さんが火事になってしまっている。味のある建物の外観は残っているが、中は黒焦げなのだ。火事の恐ろしさに身を震わせながら『中通り』を西進して行くと、「コクテイル書房」(2016/04/10参照)の通りに面した木枠格子に貼紙がされている。コロナ拡大予防のために、当分お店を閉めるお知らせであった。
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最近不義理をして、とんと足を向けていなかったが、いざ休業となるとやはり寂しさが募ってしまう。ことあるごとに阿呆のように繰り返すことになるが、それでも、早くこのコロナ禍が収まり、平穏で健全な生活が戻って来るのを、感染拡大予防を地道に努めながら、祈らずにはいられない…。
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2021年01月25日

1/25古本屋さんで景品のアルバムを。

まるで春のように暖かくなった午後に、吉祥寺から一キロほど南の牟礼に流れ着いてしまったので、井の頭の住宅街を抜け、人々が静かに集う井の頭公園をそそくさと駆け抜け、「よみた屋」(2014/08/29参照)へ。すると店頭新書サイズ棚に、私にとってはスンバラしい出物を見つけてしまう。円谷プロの特撮番組『ファイヤーマン』(1973年)の、天田製十円引きブロマイドの景品アルバムである!こんなものが、古本屋さんの店先に!と喜びページを開いて見ると、なんと中のフォルダには二枚のブロマイドが入っているではないか。しかもその一枚は、貴重な『当り』のブロマイドである。この『当り』で、このアルバムを手に入れたのだな、見知らぬ遥か昔の少年よ!『ファイヤーマン』は『ミラーマン』や『ジャンボーグA』などと同じく、ウルトラシリーズより一段劣る、二〜三流の特撮番組である。だが、常にウルトラや怪獣に飢えていた子供の身としては、決して見逃せない番組であった(ただしストーリーも敵怪獣も何もかも、もはやまったく覚えていない…)。そんな物を見つけてウキウキしながら、さらに二冊を選び取る。宝文館「現代詩の実験」(昭和二十八年刊の詩評論アンソロジー。北園克衛『詩に於ける私の実験』収録)岩崎書店「童謡の世界〈童謡詩画集4〉旅のらくだ/藤城清治画」(カバーナシの1978年第2刷。23曲の童謡をイメージした23枚の叙情溢れるカラフルな影絵を収録。これもスゴく嬉しい!あぁっ、でも一ページにいたずら書きが…)とともに計330円で購入する。
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右は『当り』カードの裏面。もう一度使えぬよう、赤マジックでチェックが入っている。

すっかり満足してしまったが、駅に向かうついでにさらに「古本センター」(2013/07/01参照)に立ち寄ると、ビル入口部分に、店内の棚を移した動画を流し続けている、液晶モニター立看板の出現に気付く…こんなの前からあったかなぁ?
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荒地出版社「西部劇入門/岡俊雄編」を80円で購入し、阿佐ヶ谷に戻って商品券でたくさんのお菓子を入手して、家に帰り着く。そして恐ろしいことに一月もいつのまにか終盤に入っているので、一息ついてから、大阪に送る新たな古本たちの準備にとりかかる。
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2021年01月24日

1/24商品券で古本を。

先日、阿佐ヶ谷「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)で大物「蜘蛛男」&「真珠郎」を買った時に(2020/12/14参照)、商品券が当たる『杉並商店街応援キャンペーン第2弾』の応募ハガキというのをいただいた。当選人数が一等:一万本、二等:二万本と結構多く(総額は二億円だ)、尚且つハガキに切手を貼り付け応募する、実費の必要なものなので、もしかしたら応募者が少なめで当たるかもしれない。そんな胸算用でハガキを投函してみたら、なんと昨日『当選のお知らせ』封書が届いた。2等賞当選で、阿佐ヶ谷の十の商店会で使える五千円分の商品券『杉並商店街お買い物券』が同封されていた。当然応募ハガキを置いていたコンコ堂でも使えるのである。これは、ぜひともコンコ堂さんに恩返しせねば!商品券で古本を購わねば!と朝になり、お店が開く正午が過ぎるのを待ちわびて、雨が上がったのを幸いと、雪は降らなかった雨上がりの冷たい街に飛び出す。眼鏡を白く曇らせながらも、すぐさまお店にたどり着き、手指消毒して店内へ。向かったゾーンは、中央通路左側の、今は静かな探偵小説狂想曲棚である。そして最初から買うならこれにしようと決めていた、穂高書房「火星美人/大下宇陀児」を抜き出す。カバーは少し傷んでいるが、3680円の代物。探偵小説狂想曲初期から棚にあり、相場よりかなり安めなので早々に売れてしまうかと危惧していたが、これがず〜っと何故か居残ってくれていた。まぁそういう私自身も、色々目移りを続けまくり、最後の最後まで手を出さなかったのだが…。だがなにはともあれ、それが商品券のおかげで本日の落手となった次第である。今日も今日とて、探偵小説バンザイ!杉並区よ、コンコ堂よ、ありがとう!500円券七枚+180円でお支払いする。この時さらに、商店会の三角くじを引かされるが、残念ながらこちらはハズレであった。残りは一気に三枚の1500円分となってしまった。またコンコ堂で古本を買うか、全部お菓子でもドバッと買ってみるか…まぁ使用期限は2/28まであるんだ。使い道はゆっくりと考えることにしよう。
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2021年01月23日

1/23カトリック系少年探偵小説?

朝方はわりと暖かだったのに、雨が降り始めたら着実に気温が下がり始めた土曜日。午後に宮前に流れ着いてしまったので、震えながら環八を伝って荻窪に出て、「竹陽書房」(2008/08/23参照)に飛び込み暖をとる。青弓社「絵はがきで楽しむ歴史散歩 日本の100年をたどる/富田昭次」を500円で購入する。ちょっと人心地がついたならば、「竹中書店」(2008/08/23参照、店頭木製台は昨日と変わらなかった。昭和四十〜五十年代の黒岩重吾がたくさん…)を経由して、またもやの「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)へ。店頭は棚が店内に引っ込んだ雨仕様だが、店内棚に目を凝らすと、だいぶ本が移動していたり補充されていたり、棚に入らぬ本がずいぶんと棚の隙間に横向きに置かれている。おかげで二日連続で楽しめることになったわけである。だが昨日たくさん買ったばかりなので、今日は控え目に……岩波書店「現代SFのレトリック/巽孝之」中央出版社「少年少女文庫20 トミーの冒険/Bアーネスト」(カバーナシ)を計660円で購入する。「トミーの冒険」は、キリスト教系の出版社の児童文学だが、どうも冒険探偵小説っぽい。もっとも、唯物論&無神論者の父とカトリック信者の母の間で起こる、息子トミーを巡る争いを発端にして始まるお話らしいが…読んでみないとまだどうにも。だが目次には『あやしいふたりの男』『ふしぎな家』『トミー探偵』『偉大な冒険』などとあるので、ちょっとは期待出来るかもしれない。
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しりあがり寿タッチの主人公トミー少年(12才)。
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2021年01月22日

1/22烏森の露店にて……

陽光の暖かさに我が身をノンビリ浸しながら、テクテク荻窪まで歩いて、午前のうちに定点観測を開始する。街にパトカーや警官がいやに目立つが、何か事件でもあったのだろうか…。「竹中書店」(2009/01/23参照)に立ち寄ると、店頭木製二百均ワゴンに補充の気配あり。沖積舎「墳墓/ロオデンバッハ」コーベブックス「天使 須永朝彥短篇集」青蛙房「返らぬ日日/宇野信夫」を計600円で購入する。「天使」と「返らぬ日日」はともに署名入り。宇野信夫の文字は想像以上に可愛いものであったのを知る。続いて「古書ワルツ荻窪店」(2019/07/30参照)に向かう。店頭で一冊掴んでジェル消毒液で手指消毒して店内に入ると、棚の所々に動きがあるのが見て取れる…これはじっくり検分しなければいかんな。早速久能啓二の裸本が300円で売られているのを見つけるが、見返しに奇妙な計算式がビッシリ書かれており、尚且つ奥付ページが切り取られている…さすがにこれはなぁ、と棚に戻す。などとやりながらジリジリジワジワ、次第に増えて来るお客さんたちと距離を測りながら、しっかりと通路を一巡する。平凡社「デルスウ・ウザーラ 沿海州探検行/アルセーニエフ」晶文社「目と耳と舌の冒険/都筑道夫」講談社「ミステリアーナ/長沼弘毅」(鉛筆書き込みアリ)東京文藝社「変化獅子/横溝正史」(裸本)洛陽堂「ボオドレエル詩集 惡の華/馬場睦夫譯」(函ナシ印アリ)を計1320円で購入する。「惡の華」は大正九年の再版だが、これは喜ばしい出会いである。よくぞ目に留まってくれました。後見返しには、神保町「文泉堂書店」の古書店ラベルが貼られ、さらには『大正十五年一月十五日夜 烏森露店にて求む』とある。おぉ、夜の烏森。アセチレンランプの下にボォッと浮かび上がる、雑本を並べた露店の古本屋さん。そこにボオドレエルを発見して喜び購う、腺病質な文学青年の姿が目に浮かぶようだ…。
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2021年01月21日

1/21「探偵小説 幽靈紳士」出来!

とある古本屋地図制作のために、深く静かに潜行中であるが、昨日は所用あって吉祥寺に出る。「よみた屋」(2014/08/29参照)で修道社現代選書9「妖怪談義/柳田國男」(昭和三十三年五版。岡鹿之助のシンプルだが味のある装幀が魅力的)を110円で購入し、トコトコ歩いて西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。「フォニャルフ」棚に新鮮な風を!と補充入替をするつもりだったのが、何と棚の前に跪いた瞬間に、準備した古本を家に忘れて来たことに思い至る…ただただ、オロカナリ……。潮出版社「人工の星/北杜夫」を100円で購入し、店主・小野氏とお仕事について二三打ち合わせをし、スゴスゴと阿佐ヶ谷に敗走する。

そして本日も潜行中だが、夕方に表に飛び出し、阿佐ヶ谷駅でカバーデザインを担当した新刊二冊を受け取る。綺想社 綺想紙漿雑誌暴譯叢書漆「惡の華/クラーク・アシュトン・スミス」東都我刊我書房「探偵小説 幽靈紳士-或いは、恐怖の齒型 室蘭版-/大下宇陀児」である。
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「惡の華」は当叢書のC・A・スミス四冊目の作品集。怪奇幻想幽霊色が強めの、相変わらず素敵にいかがわしく、真冬の読書欲をそそる一冊である。「探偵小説 幽靈紳士」は昭和九年〜十年にかけて、北海道の『室蘭新聞』に掲載された、大下宇陀児初の新聞連載探偵小説を、初めてまとめた単行本である。大下の書誌にも記載が見当たらぬ、まさに幻の作品である。だがその実体は、物語の発端や登場人物の名は違えども、代表作『恐怖の齒型』のヴァリエーションに他ならないのである。初の新聞連載小説で、意気込んで書き始めたはずなのに、早々に『恐怖の齒型』展開になって行く…何故!? 江戸川乱歩が『獵奇の果』の展開に行き詰まり、連載雑誌の編集長・横溝正史に『もう『蜘蛛男』風にしちゃってください』と言われ、作風を変えてしまったのと、何か同じ匂いが…。いや、そんな貴重な埋もれた作品を、八十六年ぶりに二十一世紀に掬い上げてくれた編者に、ただただ感謝である。最初は当時の新聞連載記事で包むような感じにデザインしようと考えていたのだが、諸事情により新聞が使えぬことが判明。結局一から考え直し、『恐怖の齒型』+『幽靈紳士』というイメージで、レントゲン写真風の廃墟やしゃれこうべの歯をあれこれ組み合わせた地紋を作り、書名タイトルを古書の活字からピックアップして完成と相成った次第。うむ、気に入ってます!二冊とも1/23から「盛林堂書房」店頭や通販サイト、中野「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)で販売開始されるので、探偵怪奇好きの皆さまは是非ともお楽しみに。
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というわけで、偉大過ぎて畏れ多い大先達・竹中英太郎装幀の博文館「恐怖の齒型」とともに記念撮影。くぅぅぅぅ〜〜〜〜、ゾクゾクしますねぇ。
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2021年01月18日

1/18『VOUクラブの覺書』!

雲は多いが晴れているのに、粉砂糖のような雪がサラサラと降った早朝の二十分余りを潜り抜け、午後に関前に流れ着く。ゆるゆる東に歩き三鷹に出て、「りんてん舎」(2019/03/30参照)へ。かまくら春秋社「松竹大船撮影所覚え書 小津安二郎監督との日々/山内静夫」を110円で購入する。『井の頭通り』に下り、そのままさらに東に歩いて吉祥寺に出て、「よみた屋」(2014/08/29参照)へ。岩谷書店「詩學 第三巻 第六號」を110円で購入する。岩谷書店は探偵小説雑誌「宝石」を創刊した出版社だが、初期は詩にも傾倒しており、このような雑誌も出していたのである(城昌幸(城左門)が編集として関わっており、冒頭に掲載された佐藤春夫の『近代詩序説』には『城左門が自分に「人間の歌」を批評させようといふたくらみも…』などと書かれている)。この昭和廿三年刊の「詩學」には、詩のグルウプを招待するページがあり、何と北園克衛率いる
VOUクラブが登場している。北園の『VOUクラブの覺書』という文章や、一九四八年当時のメンバーリストとともに、メンバー五人の詩が掲載されているのだ。こりゃあ素敵だ。ちなみにこの頃のVOUクラブの機関誌は、まだ「VOU」ではなく、その前身の「cendre(サンドル)」である。
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ABC順のメムバアリスト。

そして吉祥寺を離れ、荻窪駅にて途中下車。「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)に立ち寄り、光文社カッパ・ホームズ「マンガの描き方 似顔絵から長編まで/手塚治虫」を110円で購入し、徒歩で阿佐ヶ谷に帰宅する…さぁ、帰って古本屋地図の続きに着手しなければ…。
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2021年01月17日

1/17実はまだ作っているのです。

今日は朝からとある古本屋地図製作の続き(2021/01/02参照)にかかりっきり。ジッとモニターの前に座り込み、細かい作業を続けて行く…一時間経過…二時間経過…三時間経過…四時間経過…五時間経過…くあぁぁぁぁっ、もうダメだ。集中力が限界を迎えてしまった…。一応手書きで塑型を作るのは幾つかテキパキ進んだのだが、残る二つの壁があまりにも巨大過ぎる。難物なのはわかっていたが、それでも叫んでしまう!こりゃいったいどうすればいいんだ!…はぁぁ。手も頭も止まり、行き詰まった感があるので、服を着込んで曇天夕方の極寒な表に気晴らしに出ることにする。テクテク歩いて、白い息を吐いて、眼鏡をすっかり曇らせて、高円寺へ。「DORAMA高円寺庚申通り店」で、ボーダーインク「トートーメーの民俗学講座 沖縄の門中と位牌祭祀/波平ユリ子」国書刊行会「オールバックの放送作家/高橋洋二」(あぁっ!家に帰って見てみたら、ボールペンの線引きがちょっとあるじゃん……本を読みながら線を引いたり書き込みをする人に、切なるお願いをする。書くのは自分の本だからいい。だが、鉛筆で書き込んでくれい!そうすれば。せめて消しゴムで消すことが可能になるのだ。一生懸命消せば、少しマシな古本になることが可能になるのだ…)平凡社コロナブックス「宮沢賢治キーワード図鑑」を計264円で購入し、それでも地図のことを色々考えながら帰宅する。帰るや否や、再びモニター前に陣取り、二つの難敵攻略の計画を立案し、それらをまずは愚直にメモして行く。まずは一歩ずつ一歩ずつ進めて行こう。そうすればいずれは山頂に…だが、どんなに計画を立てても、これまで以上に厳しい闘いになるのは必定なのである。まさか大好きな古本屋さんに、こんなにも苦しめられる日が来るなんて、思ってもみなかった……いや、ボヤいていても仕方がない。引き続き奮闘します。
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2021年01月16日

1/16虫かごが売られているのに気づく。

本日は午後四時前に上用賀に流れ着いたので、これなら午後三時に開店しているはずの「江口書店」(2010/03/29参照)に行くしかない!と『世田谷通り』で渋谷行きのバスに飛び乗る。ガタゴト揺られること二十分…『三宿交差点』を通過する寸前に「江口書店」を目視すると、やった!ちゃんと開いているぞ。予定通りに『三宿』バス停でバスを乗り捨て、元「三茶書房」(2017/04/16参照)の建物を眺めながら横断歩道を渡り、ほどなくしてお店に到着。小さな店頭台をピアノでも弾くような姿勢で観察し、すぐさま二冊掴み出す。店内に進むと、帳場に老婦人の姿は見えない。だがしばらくすると階上からソソソと下りて来られるので、気にせずに本を見て行くことにする。主に右側通路と帳場向かいの棚脇山をガサゴソし、欲しい本がいつものようにたくさん見つかってしまうが、吟味して計五冊にギュギュッと絞る。いつの間にか帳場に座っていた老婦人に精算をお願いする。創元推理文庫「曲った蝶番/ディクスン・カー」日本被団協「HIBAKUSHA」(広島と長崎の原爆被害の惨状を世界に広めるための日・英・独で説明が書かれた写真パンフレット)相模書房「住生活/今和次郎」的場書房「蕾の漂流/木島始・田辺善夫」(カバーナシで二人の署名あり。ちなみに巻末広告に載っている、野中ユリ銅版画・岸田衿子装幀の寺山修司歌集「空には本」はド級の稀少本である)是眞會出版部「天竺紀行/山本晋道」(函ナシ)を計2500円で購入する。ふぃ〜〜、買った買った。やはりここは掘り甲斐のある古本屋さんだ。
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帰り際、中央棚の入口側で、小さな竹細工の虫かごが売られているのに気づく。

ところで画家の安野光雅が亡くなってしまった。ついこの間、長年探していた「アーコのおみまい/大石真 安野光雅・画」を手に入れたばっかりだったのに…(2020/12/27参照)。そうだ、安野光雅と言えば、「ささま書店」の百均で買ったアレがあったな…と引っ張り出して来たのは、昭和40年刊のグラフ社「たのしい木彫/安野光雅」である(2019/12/21参照)。素人や不器用者には絶対に真似出来ぬ、ハードルの高い作品オンパレードの木彫り指南の書である。今夜はこれを気ままに繙きながら、氏のご冥福を祈ることにしよう。
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2021年01月15日

1/15ロボットが同タイプだった。

昨日の一軒屋内登山の代償である、筋肉痛に次第に襲われながら、午後三時前に吉祥寺の北に流れ着く。ズルズル身体を引き摺るようにして駅方面へ向かう。ありゃ、「一日」(2017/08/11参照)は18日の月曜まで、自粛休業に入っちゃってるのか。とそのままバス通りを古本屋さんを巡りながら下り、結局「よみた屋」(2014/08/29参照)に行き着いてしまう。福音館書店「らいおんみどりの日ようび/中川李枝子・さく 山脇百合子・え」(1969年初版)理論社「たいせつな一日 岸田衿子詩集/水内喜久雄選・著」三笠書房 唯物論全書18「近代藝術/瀧口修造」(裸本、線引きあり。また巻末に前所有者の万年筆での書き込みアリ。『1952.12.12 倉敷〜岡山間の車中にて読み了る。内に生涯の最大とも云うべき苦痛な叫びを内在しつつ』と書かれている…い、一体何が…)至光社「こどものせかい 1984.11月号 ぽっぽぉーよぎしゃ/北田卓史絵 矢崎節夫文」を計440円で購入する。「こどものせかい」はカトリック系出版社が出しているソフトカバー絵本。北田卓史+鉄道なら、買わない手はない。中に食堂車のシーンがあるのだが、端の席に座っている旧世代なロボットは、若干仕様やカラーリングは異なるが、チャイルド社「まいごのロボット」と同タイプである。北田キャラのカメオ出演と言ったところか。
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左が「まいごのロボット」(1977年)。右が食堂車のロボット(1984年)である。
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2021年01月14日

1/14中一日でイレギュラーズ!

朝から原稿を書いて過ごすが、作業を中断して正午前に外出して西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。江戸川乱歩展実行委員会「乱歩の世界」鶴書房「ル・コルビュジェ 生涯と作品解説」を計200円で購入し、そのまま帳場前で盛林堂・イレギュラーズに変身する。中一日での登板である。店主・小野氏と近所の駐車場まで移動し、盛林堂号に乗り込み、西東京に向かって出発。渋滞等には捕まらず、道に迷うこともなく、およそ四十分で現場に到着する。静かな住宅街の、もはや誰も住んでいない小さなモルタル造りの一軒家である。ここの二階の一室にある本を結束し、運び出すのが本日のミッション。早速狭い木の急階段を上がり、壁を覆う八本の本棚から本を下ろし、それを小野氏が結束し、私がひたすら運び下ろして行く作戦を採る。午後一時に作業を開始し、およそ七十本の本束を造り出し(プラス結束していない雑誌類の山が十本ほど)、それを階下に下ろして外に運び出したら午後三時半。ふぅぅぅぅぅぅぅ〜。まるで家の中で岩山登山をしているようなハードさだった…。腕がブルブル、足がガクガク…すでに体力が尽きかけてしまっている…。そしてそれらを盛林堂号に乗せ始めると、どうも一回では詰み切れそうにないので、大事をとって運搬を二回に分けることにする。お店と現場がわりと至近だから出来るワザである。一旦現場を離れて西荻窪へ。倉庫に本をドババと下ろし、コンビニで買ったピザまんでエネルギー補給をしてから、二回目の運搬に入る。そしてどうにかすべての作業を終えたら、すっかり真っ暗な午後六時になっていた…これにて無事にミッション終了!本日もお疲れさまでした。最後にお店にて二冊の新刊を受け取る。一冊はカバーデザインをさせていただいた、西方猫耳教会「月輪の指 スーリヤカーンタ王の恋/F・W・ベイン 弾青娥訳」。大正時代に片山廣子(松村みね子)が第一章のみを『スリヤカンタ王の恋』として訳したインド幻想物語の全訳版とのこと。ページを開いたら始まる、熱く不思議な恋物語を予感させるように、貞淑にオーソドックスにデザインさせていただきました。もう一冊は盛林堂ミステリアス文庫「蒸気の国のアリス/フランチェスコ・ディミトリ 久保耕司訳」。作家・高野史緒氏の肝いりで出版することになった、イタリア製スチームパンクである!YOUCHANさんのアートワークがまた素敵!片やインド、片やイタリア…何ともワールドワイドな同人本の輝かしき世界である。ともに盛林堂の通販サイトで、予約や販売が始まっているので、食指がピクピク動いてしまった方は、ぜひともご注文くださいませ!
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2021年01月13日

1/13「浩仁堂」が店売りを辞めてしまった…。

午後三時前に武蔵境と田無の間にある向台という住宅街に流れ着く。どちらかというと田無よりなのだが、当然今日も古本屋さんに寄りたくて、武蔵境に進路を採る。ずんずん大通りを南に下り、『千川上水』と『玉川上水』の上を通過し、やがて「おへそ書房」(2019/07/28参照)に至る。店内の緩やかな時間の流れに身を浸しつつ、新潮文庫「ニューヨーク大散歩/久保田二郎」どうぶつ出版「松村クラゲくんの日常/チチ松村・文+下條ユリ・絵」を計550円で購入する。「松村クラゲくんの日常」は、家にある同じ著者による名クラゲ本「私はクラゲになりたい」とペアにしておこう。続いて「浩仁堂」(2011/02/15参照)に足を運ぶと、店頭ラックや箱棚が出ておらず、何だか様子がおかしい…扉に貼紙があるようだ。近づいて眺めてみると、何と店売りを終了し、今後はネット販売にスタンスを置く旨が書かれていた。ががががががが、が〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!何てこった。「浩仁堂」が店売りを辞めてしまうなんて…今後はネットや催事でしか、出会う機会がないなんて…。およそ十年に渡り、安値で面白い本をたくさん買わせてもらったのに…嗚呼(特に絵本類。ただし一番の掘出し物は月曜書房「ある晴れた日に/加藤周一」を百円で(2018/02/20参照))。ただし時々、絵本の販売会があるようなので、折りを見て、訪れてみることにしよう。
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ショックを受けつつ、武蔵境駅から中央線に乗り込み、家路をたどる。だが、荻窪駅で途中下車してしまい、浩仁堂ショックを癒すために古本屋さんに立ち寄ることにする。「竹中書店」(2009/01/23参照)で現代思潮社「文学におけるマニエリスム2/G・ルネ・ホッケ 種村季弘訳」を200円で購入し、続いて「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で、新潮社「ウインチェスターM70/大藪春彦」を880円で購入する。「ウインチェスターM70」は昭和三十六年の初版。中島靖侃のデザインがイカしている。ライフルのホワイトシルエットと赤く錆びまくった非常階段のカバーもいいが、それを剥がすと現れる表紙の、ドラム缶・運河縁り・アンティーク照明の写真が何とも味わい深いのである。
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posted by tokusan at 18:30| Comment(2) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月12日

1/12今年初のイレギュラーズ!

昨晩、とても観たくなってしまって、チャウ・シンチー監督主演の名作映画『カンフーハッスル』をDVDで観賞していると、突然携帯電話が鳴った。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏からであった。徐に「明日の午後とか空いている?ちょっと反町で170本ぐらい買っちゃったみたいで…」…これを即座に翻訳すると、神奈川古書組合の業者市(古本屋さんは全国古書籍商組合連合会に加盟していれば、全国の古書市場に出入り出来るのだ)でおよそ五千冊の本を落札したので、それを一気に運び出したいから運搬を手伝ってくれ…となるのである。こういうイレギュラーな依頼に応えられなくて、何の“盛林堂・イレギュラーズ”かっ!と古本心を燃え立たせ、締め切りの迫っている原稿を一時棚上げし、お手伝いを承諾する。というわけで本日正午に「盛林堂書房」に姿を現し、ボスの小野氏ともに荻窪に移動し、レンタカーの日産キャラバンに乗り込んで、いざ横浜へ。今回の大量落札の顛末を聞きながら、湾岸線を使って横浜に入り、一時間もかからずに反町の『反町公園』前にある「神奈川古書会館」に到着する。すると何たる偶然か、前に停まった自動車から出て来たのは「にわとり文庫」さん(2009/07/25参照)であった。偶然西荻窪の古本屋さん二店が、同時に「神奈川古書会館」に到着する奇跡である。小野氏とともに挨拶を交わしつつ、一階ガレージに積み上がる落札品の確認に向かう。1m×1.5m1mほどの単行本の軍艦がひとつに、壁の上まで積み上がる文庫束が三塊である…す、すげぇ量じゃねえか…。小野氏も「単行本がこんなに多いとは…」と驚いていたが、しばらくすると「あっ、これ落ちてたんだ。これも!」などと目当ての品を次々確認し、興奮を隠せない模様。だが落札品を搬出するのは盛林堂だけではなく、次々到着する古本屋さんたちも運び出しをしなければならないのだ。ぐずぐずしている暇はなく、早速ガレージ前にバンを横付けし、搬出作業に取りかかる。単行本類は落札金額や本数を確認しつつ運び込むので、川崎「近代書房」(2008/09/07参照)の若旦那が数字を読み上げ、束を私にリレーし、それをバンに半分身を差し込んだ小野氏が確認しつつ車内に積み上げて行く形を採る。それが終われば文庫をカーゴに詰み上げてガレージ内を移動させ、バンの前に停めてから車内に搬入して行く。二人のプロの作業に巻込まれる形で身体をフル回転させると、あっという間に作業終了。次の古本屋さんに場所を開けるため、素早く会館を後にする。普通の買取と違い、本が最初から結束してるので、物凄く作業が早く終わった。往きも還りも道は空いており、結局倉庫に本を下ろし、レンタカーを返してお店に帰っても、何とまだ午後四時前であった。およそ四時間ですべてを終えたわけか…素晴らしい。今年初のイレギュラーズとしての活躍に満足感を覚えるが、何も古本は手に入れていないので、「盛林堂書房」の『古本ナイアガラ』最上段「我刊我書房」に、箱ナシで背が傷んでいるが、2500円の平凡社 少年冒險小説全集4「呉田博士/三津木春影」を見付けたので購入してしまう。
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これもまた憧れの本だったので、手に入れられて嬉しい限りである。
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2021年01月11日

1/11神保町で凍えかける。

先日買った「のんのんばあとオレ」を読んでいるのだが、想像を超えた面白さで、日々文字を追いながら含み笑いしてしまっている。とにかく『妖怪が云々〜』という話ではなくて、水木しげるの少年時代の生活描写が、抜群に突出しているのだ。ちょっと殿山泰司にも似た文章スタイルで、『ガキ大将帝国』『チャンバラごっこ』『葬式への興味』『「地下の都市」発見!』『多趣味で忙しい毎日』などなど、タイトルからは容易に想像出来ない場所に話がダイナミックに飛躍するので、やはり水木しげるはただ者ではないと、大いに納得してしまうのである。日本が世界の誇れる天才奇人であるな。

本日は久々の神保町パトロールに赴くことを決意し、午前十時過ぎに、極悪な寒さの中を震えながら中央線の人となる。緊急事態宣言+酷寒のせいか、電車も駅も人影は疎らで、いつもの五分の一ほどであろうか。そして御茶ノ水駅に着いた時に、愚かにも今日は祝日であることに思い至る…しまった。祝日じゃあ、閉まってるお店が多いはず…そんな己の失敗を軽く呪いながら、坂を下って『靖国通り』に入る。すると案の定お店は半分ほど閉まってしまっている。おまけに祝日は正午開店のお店も多いのだ。
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だがそれでも、足を運んでしまったからには、開いているお店の店頭台を、凍えながら手をかじかませながら眺めて行く(店頭に出された古本を触ると、たちまち指先の体温は奪われ、氷のように冷たくなってしまうのだ)。『神保町交差点』近くの科学古本の殿堂「明倫館書店」(2012/04/04参照)店頭ワゴンと対峙すると、片隅に婦人画報社「世界の軍装/斉藤忠直・穂積和夫共著」を見つける。文を斉藤が担当し、イラストを穂積が担当している。穂積はアイビールックのイラストで有名だが、こんな仕事もしていたのかと、冒頭カラーページに大量に描かれた世界各国の軍服姿の軍人イラストを眺めて驚く。だがいざこの本を買おうとすると、入口の自動ドアは開かず、準備中の札が置かれてしまっている…何故かまだ購入出来ないのだ。まぁ暫く待てば開くだろうと高を括り、しばし店頭で他の本を眺めながら時間を潰す。だが、いつまで経っても開かないのだ。他にももうひとり、本を抱えたお客さんが店頭で困っている。ガラス窓の向こうでは、数人の店員さんが色々作業しているのだが、それでもお店はなかなか開かない…どうしたんだろう。もしやここも祝日開店時間が正午なのだろうか?だとしたら、まだ三十分もあるじゃないか!と、「世界の軍服」を抱えながら途方に暮れる。しかも酷いビルの日影の寒さが身体にジワジワ沁み入り、とてもじゃないけど長時間耐えられそうにない。こ、凍えてしまう…そんな風に観念しかけたとき、もうひとりのお客さんが耐えかねたのか、行動に打って出た。動かぬ自動ドアに近づき、中の店員さんにアピールしたのだ。すると店員さんはドアを手動で開け、精算に取りかかってくれている。このチャンスを逃すまいと、すぐさまその後につき、続けて精算していただく。値段は400円。ふぅ、助かった。
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ちゃんと着込んでいるのに、すっかり身体が冷えてしまったので、『古本は買った。もう、いいんだ』と己に優しく言い聞かせ、『白山通り』を小走りで北上して帰ることにする。通りの最後の「丸沼書店」(2009/12/17参照)に引っ掛かり、ギロチン社・ネビーズ社・黒色戦線社「勞働運動 大杉榮・伊藤野枝・追悼號(復刻版)」を300円で購入する。

※明日辺りから書店に並び始める「本の雑誌 おでん白熱号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、明大前の詩歌出版社古本屋「七月堂古書部」に参上。いつもお店の主力商品である詩集などは買わずに、はみ出した児童書などを買わせてもらっていますが、取材時は日頃のお礼と見えもあって、まともで高くて薄い冊子二冊を堂々購入!事の顛末は、雑誌を手に取り楽しんでいただければ、無上の喜びであります!
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2021年01月10日

1/10児童文学に現を抜かす。

一月も早十日が経過。身を切り刻むような寒さをかろうして乗り越え、吉祥寺〜三鷹間の御殿山に正午に流れ着く。吉祥寺に出てみると、閑散というほどではないが、人出はいつもの半分くらいといったところ。「バサラブックス」(2015/0328参照)店頭に屈み込み、ブロンズ社「オーロラ 森の奥の永い睦言/ひさうちみちお」を200円で購入する。南口駅前に到達すると、疎らな人影の間に、ビル群の隙間から降り注ぐ陽光が作り出す影が、忙しなく交錯している。自分も一瞬その中に加わりつつ、雑居ビルの通路に入り込み「古本センター」(2013/07/01参照9へ。講談社「歌姫あるいは闘士 ジョセフィン・ベイカー/荒このみ」を80円で購入する。最後に「よみた屋」(2014/08/29参照)に立ち寄り、日光の直射部分と影の部分の激しいコントラストに目をしばたかせながら二冊掴み、さらに店内50均文庫棚から一冊。玄光社「アニメビデオ'88カタログ」光文社「ノンちゃん雲に乗る/石井桃子」日本小説文庫「浅草紅團/川端康成」を計275円で購入する。50円の「浅草紅團」も嬉しいが、「ノンちゃん雲に乗る」は十六版だが、ちゃんとそこまで傷んでいないカバー付きなので、ついついニンマリしてしまう。とこのように古本を買って、次は荻窪へ移動する。ことらも街は、いつもより人出は少ないが、ひっそりという感じではない。「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で、オアシスのエモーショナルな店内BGMに耳を傾けながら、旺文社「宇宙ねこの金星たんけん/トッド作 白木茂訳」(箱&カバー付き)を330円で購入する。
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今日も良い児童文学に現を抜かせました。
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2021年01月09日

1/9今年も古本屋さんからお年玉をいただく。

冷たい一月の土曜日の午後に、西荻北に流れ着く。さほどいつもと変わらぬ人々の動きを感じながら、「古書 音羽館」(2009/06/04参照)へ。新潮文庫「天使の惑星/横田順彌」ちくま文庫「快楽としてのミステリー/丸谷才一」を計600円で購入しつつ、本が積み上がる帳場に張り渡されたビニール越しに、店主・広瀬氏や先輩店員さんたちと新年の挨拶を交わす。そして去年に引き続き、図書カードのお年玉をいただいてしまった。この年になってまたもやお年玉がいただけるなんて、ただひたすら感謝である。上手く使って、どうにか古本屋界に還元出来るよう、工夫しよう。
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お店を出て角を曲がり込み、駅方面に向かいがてら歩いていると、「忘日舎」(2015/09/28参照)の店頭棚に惹き付けられる。棚の上から順繰りに四冊を手にする。函ナシだが署名入りの「音と影と都會 音楽・映畵・舞踊・趣味の随筆集/梅津勝男」は昭和三年刊の音楽批評家による昭和モダンな随筆集。本扉の図案が吉田謙吉のグッドなお仕事なので、家に連れ帰ることにする。
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筑摩書房「ミステリ作家のたくらみ/松田道弘」はあまり見かけぬ本。他に新評社「別冊新評 星新一の世界」平凡社コロナブックス9「澁澤龍彦事典」を抜き取り、計400円で購入する。忘日舎さんと新年の挨拶を交わしつつ息災を祝い合い、さらにたまたま居合わせた散歩堂さんとも挨拶を交わす。
posted by tokusan at 17:37| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする