●名古屋「山星書店」鶴舞駅の歩道橋を渡ったところの一軒目。「やまぼし」と読む。まず店頭に掲げてある看板の書体がかっこいい。一見普通の古本屋だが、中に入ると文学がいい感じ。純文学と探偵・推理小説が整然と並べられている。当時の印刷が波に乗り始めた綺麗な本が多い。網目の粗い印刷に原色な感じは、背を見ているだけでアナザーワールドに誘ってくれる。他は歴史・宗教・建築・土木・生物・美術など。店の真ん中を貫いている棚が、中ほどでクリ貫かれており、トンネルのように潜るのがちょっと楽しい。店員さんはずーとっ、梱包材の「プチプチ」の話をしている…。
●名古屋「大学堂書店」1Fと2Fに分かれている。2Fは漫画・特撮・DVD・レコード・写真集など。1Fがいわゆる古本。すべての本に帯が巻かれ、版と値段が書かれている。文庫とて例外ではない。店内はツボを押さえたいい品揃えである。そして値段が押し並べて安いのが魅力。文学系が充実。技術書や辞書なども多い。防犯カメラが各所を捉えているハイテクな古本屋。岩波文庫「美しき町・西班牙犬の家/佐藤春夫」を購入。
●名古屋「古本 NET WORK」どこかのバンド名のようなお店。入り口が狭く、看板が出ていなければ古本屋と分からない。店内は縦に驚くほど長い!通路が二本。岩波文庫がひたすら棚一段で、奥の方まで並んでいるのは面白い景色。音楽系に力を入れているようで、本・CD・雑誌などが圧倒的な量で棚を占める。棚の一番上に美術関係の本が面差しでズラリと並べられている。他に建築・風俗・思想などがある。奥まで行って気付いたのだが、この一本目の通路は向こう側と通じておらず何故か行き止まり。仕方なくレジ前まで引き返し、隣に入るとそこは棚一面がアダルト。漫画と写真集で埋められており、もう壮観としか言いようがない。その対面はすべて雑誌。車・鉄道関係が豊富に揃っている。余談だがさっき買った佐藤春夫の本が、こちらでは350円で売っており、セコイようですが軽くショックを受けてしまいました。
●名古屋「三進堂書店」最近久しぶりに出会った、普通の町の古本屋。均一ワゴンに官能小説が混ざっているのがホッとさせてくれます。店に足を踏み入れるとカレーの匂い。レジ裏からはゴトゴトと生活音がモロ聞こえ。だが決して何の思想も無いという訳ではなく、棚はしっかりとしている。寺社・宗教関係に力を入れているようだ。
●名古屋「亜希書房」激しく老朽化したビルディング。その外観に負けず劣らずな、まるで九龍城のような地下にその店はあった。荒んだ階段を降りると「立ち小便するな!防犯カメラ作動中」の張り紙。恐らく防犯カメラは設置されてないのだろう。通路を奥に進むと定食屋の向かいに古本屋が。ショウウィンドウに絶版漫画がズラリと並んでいる。店内に入ると、未来世界でご禁制の紙の本を見に来た錯角に囚われるワンダフルな空間!店の形は細長い三角形。とにかく雑誌がスゴイ。70年代のジャンプやサンデーがゴロゴロ。ぱふやふぁんろーど、鉄道関係などマニアックな雑誌も勢揃い!とても綺麗に分類されてます。探偵・推理雑誌なども当然の如く棚に。雑誌にはあまり興味が無いのでスルーしましたが、本もなかなかです。文学・戦記・超常現象・映画・演劇・ノンフィクション…見応えたっぷりです。取りあえず何があるか分からないので、端から端まで見ずにはおられません。ちなみに漫画類は外のウィンドウで眺めるのが正しいようです。
●名古屋「つたや書店」名古屋ならではの広い大通りの角地にある。店内は通りから一段低くなっており、段差(微妙なスロープ)に注意。ここも町の古本屋。平台から80年代〜90年代エロ本・表紙の女性の視線が痛くもあります。しかしレジ横には古い文学の初版本がズラリ。侮れません。
●名古屋「三松堂」右が新刊書店、左が古本屋と言うハイブリッドな書店。それぞれにレジがあり、銭湯の番台が男湯と女湯に別々にある感じである。入ったところにある回転棚は文庫でギュウギュウ。重みのせいか傾き気味。回そうとすると途轍もなく重く、ギチギチと悲鳴をあげながら、今にも倒壊してしまいそう。幻想文学・短歌・山岳・初版本…中でも写真関係が充実。店主は和菓子をつまみながら、隣の新刊レジの奥さんらしき人と会話。光文社「軽井沢心中/荒木経惟」を購入。
この名古屋の道、間の伸びた神保町のようである。一つの古本屋に入ると、遠くに新たな古本屋が見える。まるで砂漠の水場を次々と巡っているように、道の先へ先へと進んで行くはめになる。今回、いつものように時間がなく、まだまだ先にも古本屋があるのを知りながら引き返さざるおえなかった。次回は逆からリベンジしようと想う。

