2008年09月27日

9/27東京・目白 夏目書店


natsume_m.jpg駅を出て人でごった返す目白通りを、左へ300mほど進むと姿を見せる。通りを挟んで斜め前には金井書店の本店(東京駅八重洲地下街古本屋の総本山)が。さて、こちらのお店だが店名が何処にも無いっ!上にも壁にもガラスにも脇にも無い。一体どんな訳が…。店頭には文庫均一本と、その後ろには時代物のガラスケース。中には美術関連の古書がディスプレイ。店の右側には美術図録が収まった本棚。そのさらに横にはショウウィンドウが広がっており、こちらにも美術本が、壁に掛けられ飾られている。出入口は二ヶ所、右から中へ入る。床は入口部分から続く、コンクリのたたき。壁は作りつけの本棚、真ん中に背中合わせの棚…店頭・店内ともに時間の経過が、古さと風化だけではなく『気配』として留まっている。うん、いい感じ。通りを歩く人も、やけにこの店を覗き込んでいくようだ。しかし、店内にも店の名は何処にも見られない。仕方ない、本を見ていこう。左には入口のウィンドウから続く、美術・芸術の評論や評伝。かなり古い本も混ざっている。奥は美術図録がギッチリ。向かいの壁際は、時代・歴史小説から始まり日本文学・ミステリー・自然科学・近代文学・詩歌・古典・映画・音楽、そしてレジ横は海外文学というしっかりキッチリしたジャンル分けの棚。棚の前には大判の美術全集がキレイに積み重ねられ、文庫を置く棚となっている。この全集の箱部分が毛羽立っており、上から見ていると何故か蚕の巣箱の印象。レジで本を読みふける何だかシンプルな店主の前を通り左側へ。レジ横には江戸関連や伝統芸能が収まる。壁際には、民俗学・哲学・宗教・心理学・社会・海外文庫となっている。棚の中に一冊の分厚い古い本…背文字を見ると「条件反射学 パヴロフ著 林髞訳」と言うスゴイ本が…林髞ってもしや木々高太郎先生!?だとしたら立派なダブルネーム。木々マニアは買いですな。向かいは文庫&新書棚で、この棚がとにかくスゴイ!そういう作りなのか歪んでしまったのか定かではないが、本がすべてこちらに向かい、下にうなだれているのだ!つまりはすべての文庫が軽くお辞儀をしているのである!中々ショッキングな光景…大惨事にならないことを祈るばかりです。本を一冊抜き出してレジへ。店名の秘密を解き明かすそのために!本を受け取り包装し始める店主。今だ!「こちらのお店は何と言われるんですか?」とことさら馬鹿丁寧に質問。店主が上目遣いにこちらをジロリ。そして包装紙を指し示し「ここに書いてあるよ」…なるほど、包装紙に店名らしきスタンプが。しかしまだハッキリと確認は出来ない。何と言う曲折的な回答!そして「もう直すのめんどくさくてさ、直してないんだよデッヘッヘッヘ」と照れ笑い。あの店頭のブリキ板の看板が灰色なままのワケ…めんどくさいからだそうです。おやじさんとこのお店に幸あれっ!新潮文庫「家族会議/横光利一」を購入。
posted by tokusan at 18:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

この古本屋さんも、ずいぶんと懐かしい本屋さんです。

大学のマルクス主義経済学のゼミで「資本論」と、ケインズの「一般理論」をかじってました。

ゼミの主宰者の教授の書いた論文が掲載されている岩波書店の「思想」の「資本論100年」、このお店で買いました。
Posted by ナツメッグ☆ at 2009年03月22日 15:35
おぉ!よく買った本を覚えてますね。いい記憶をお持ちでうらやましい。私ももっとそんなお店と出会えるようがんばりたいと思います。その前に溜まった本を読まないと…。
Posted by tokusan at 2009年03月23日 00:32
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