2008年10月01日

10/1東京・新中野 丸吉書店


maruyoshi.jpg丸の内線から地上に出ると、目の前には青梅街道。この大通りに面してお店はひっそりと建っている。何故ひっそりかと言うと、黄色い『古本』という看板が無ければ、とても古本屋とは…いいやお店とは思えない外観だからである!まず店の入口側は全面ガラスサッシなのだが、その左半分は恐らく本が詰まっているであろうダンボールで塞がれてしまっている。わざわざ『御出入りは右側中央からお願いします』と貼紙も出ている…頼まれなくてもそうしなければならない現実!で、その右側はと言うと、ダンボール・何やら入ったゴミ袋・ビニール傘・ポリバケツ・ポリタンクなどが置かれ、さらに店舗を古本屋という形態から遠ざけている。かろうじて右中央の扉から中が見え、通路に積まれた本と棚が確認出来ることで、ここに足を踏み入れる決心が固まった!扉横には『御遠慮なく御入店の上在庫品をご覧ください』の貼紙。遠慮なく入店させてもらおう!と心の中で高らかに叫び、いざ内部へ!入った瞬間に、様々な本からのプレッシャーが伝わってくる。壁は両側とも本棚、真ん中に背中合わせの棚…なのだろうが、そのほとんどが横積みされた本とダンボールで埋め尽くされている。もはや倉庫以上!左側上段・胸より上の棚は、本の背が確認出来る。文庫・日本文学・辞書・実用書などが並んでいるようだ。この見えている棚と積まれた本の上段部分には、よく見ると新しい本も多く、空気がシッカリ入れ替わってるところがスゴイ。左の棚には硬い学術書系が並ぶ。恐らくレジであろう場所には「ハチワンダイバー」の揃いが積まれていたりする。うーん、仕入れてるなぁ。このレジ部分は一段高い木の床となり、さらに高い奥の住居部分と一体化している。そこはもはや、住居なのか古本屋なのか判別がつかない融合の空間…何年後かの自分の部屋の未来を見るようで、悪寒が背中を走り抜ける……。横積みされた本タワーの、比較的上部から一冊抜き出し、奥にいる店主に声を掛ける。「ハイ」と応え、積まれた本を支えに下へ降りて来る。「カバーつける?」カバーを断り精算。礼を言い表に出ようとすると「あ〜〜…その本の題名なんだっけ?」と照れ笑いで質問が!今売ったばかりの本じゃないすかっ!?題名を伝えると「あーーっ」と頷き、帳面にさらに照れながら書き付けている。忘れちゃったんですね。見事なおじいさんっぷりです!外に出たら『定休日→不定期(キマグレ)』と書いてあるのに気付く…。何と素敵な『オジイサンのキマグレ』…これからも休日を楽しんで下さい!河出文庫「詐欺師の楽園/種村季弘」を購入。
posted by tokusan at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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