2008年10月12日

10/11北海道・札幌 中心からちょっと離れた二店!

昨日に比べ、突然『寒さ』という牙をむき出しにした札幌。仕事の合間に安らぎを求め、古本屋を目指し広い大地をダッシュ!


nazuna.jpg●札幌「古本 なづな書館」
市電の西15丁目駅近くにある。広い道路、まばらな建物。その中に『書』という一字を掲げた看板が見える。近づくと、もうそのたたずまいだけで、完全KO!!木枠に一枚板ガラスの扉、青いブリキの庇、『古本買いたし』の擦れた文字。もう高倉健の映画に出て来ても…いや、高倉健自身が中に座っていてもおかしくない!ホントにこのまま居抜きで撮影に使えそうなお店。多少歪んでいるが、スムーズに滑るガラス戸を開け中へ。外観以上に中もスゴイ!もはや開拓民の古本屋です。しかも床はうねり、棚は傾き、見方を変えればドイツ表現主義に見えなくもない。店は横長で、壁は一面本棚。入口手前から対角線上に平台が二つ。逆の対角線には、背中合わせの棚が二つ。入口近くの棚と平台はコミック。奥の背中合わせの棚には、新しめのハードカバーと少量のアダルト。壁際はコミックから始まり、奥に歴史や経済・ノンフィクション本が。そのまま角を曲がると自然科学(動植物多し)が棚の大半を占め、奥に音楽や映画が収まっている。向かいは海外文庫がびっしり。特に岩波文庫・赤が大量である。どうやらこのお店、見た目のくたびれた感じとは裏腹に棚は抜群な模様。裏は時代劇文庫ですべて埋まっている。その横の平台は、下の棚部分に将棋・囲碁、平台部分に大判の本がディスプレイされている。再び壁際に戻ると、店奥倉庫への入口の周りに作られた、手作り感満載の棚には芸術関連の本。再びちゃんとした棚が始まり、海外文学・日本文学(北海道作家の本あり)・評論&評伝・思想・哲学・古代史と並ぶ。レジ横はすべて北海道の本。北海道史・アイヌ文化・大自然・都市史・昔話・民俗・生活…など様々なバリエーション。横の背中合わせの棚には、文庫と新書がしっかりとしたセレクトで並んでいる。レジでは店主がお茶を淹れている。店の中にもうもうと立ち上る湯気。板ガラスを通して入ってくる光の中で、湯気が揺らめく…。全体的に新しい本が多いが、日本文学には古いものも多く含まれている。本はしっかり店のポリシーに基づいてるので、見ていて飽きることはない。値段も安く心も休まる故郷のようなお店でした。学陽文庫「古本探偵の冒険/横田順彌」を購入。


moegi.jpg●札幌「さっぽろ萌黄書店」
地下鉄西11丁目駅近くにある。ビルの一階に入った明るく広めなお店。丁寧にパラフィン紙に包まれた本が白くまぶしい。店内は正方形に近く、奥にレジ、壁は本棚がズラリ。入口側ガラス窓の前には低めの棚が置かれている。店内には左側に背中合わせの棚が一本。右側には色々な棚が組み合わさり、背中合わせの棚を形作り、一本ずつ少しずらして置かれている。左の壁際は新書・将棋・囲碁・競馬が並び、そこから北海道&アイヌ本がズラリ。炭鉱の本も多く収まっている。奥は思想や哲学。向かいは文庫棚で、右側に新しい本、左側には絶版文庫が多く並ぶ。あぁ、見たことのない本が多い。探偵・SF・ミステリーも充実している。最近、色んなお店の文庫棚で驚くことが多過ぎる気が…。裏にはオカルト・旺文社文庫・海外文庫・女流作家文庫が並ぶ。その向かいには、風俗&性愛・ジャーナリズムなど。ガラス窓前は現代ミステリー中心の棚。背中合わせ棚の裏側は、文化・宗教・写真評論&評伝・映画・テレビ・落語、という構成。向かいの壁際は、山岳・戦記・日本文学・探偵&推理(濃!)。レジ横には写真集がザクザクと収まっている。うーーん、欲しい本が多い…たくさん見つかり過ぎの嬉しい悲鳴。しかし値段がキッチリ付けられているので、全部買うと確実に予算オーバー。涙を飲んで、せこくセレクト…。途中男女二人がネットで見た本を買いたいと入って来た。ところがその本が見つからず、店主と奥さんとその二人の、計四人で店中を大捜索し始めている。探書は「ロンパリウサギ」。奥さんが何度も「ロン……何だっけ?」と確認しているのが、おかしくも心に残りました。角川文庫「東京爆発小僧/末井昭」岩波文庫「伝奇集/J.L.ボルヘス」を購入。

札幌にはまだまだ古本屋が多く存在する。北海道本の充実ぶりといい、古本屋さんの多さといい、北の大地は出版文化がしっかり根付いている気がします。また来年来ます!
posted by tokusan at 02:28| Comment(4) | TrackBack(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昨年8月に当店は閉店させていただきましたが、なづな書館さんも本2012年1月21日をもって閉店の運びとなりました。
Posted by さっぽろ萌黄書店 at 2012年01月14日 11:16
ご無沙汰しております。なかなか北海道に行けないうちに、お気に入りの二店がお店を畳んでしまわれるとは…非常に残念です。お疲れさまでした!そしてありがとうございました!
Posted by tokusan at 2012年01月14日 20:24
嬉しい!なづな書館さんの記事やっと見つけた!懐かしい画像に涙。ありがとうございます。14丁目に祖父母宅があり馴染みのある店。なづなさんへの出入りは大人になってからです。沢山買うと幾分かお値段割り引いてくれた思い出があります。札医大エリアのためか洋書掘り出し物に出会えました(読んだ形跡ほとんど無いきれいな状態でお安くてついつい買いすぎ積ん読🤭)。店名をなづな“書房”だと記憶違いしてました。“書館”さんなんですね。
🏚️画像脇の狭い小路の並びにはパーマ屋さん、その辺りからくるっとまわって遊び歩いた幼少期を思い出し...
Posted by HappyLindaLinda at 2024年06月14日 08:27
HappyLindaLinda様。コメントありがとうございます。「なづな書館」さん、記憶に残る大事なお店だったのですね。旅で少しだけ立ち寄っただけの者にはわからぬ、生活の一部となっていたお店が、こんな素晴らしい古本屋さだったとは。古本屋思い出のお裾分け、ごちそうさまです!
Posted by 古ツア at 2024年06月14日 17:25
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