2010年02月02日

2/2東京・京成立石 岡島書店


okajima.jpg駅南側に出て、さらに南の『奥戸街道』へ向かう。駅から街道までの間には商店街が展開しているが、ここはアーケード付きの細路地、『立石仲見世』を通ることをおススメする。立ち並ぶ小さなお店・看板、そして広がる横道の向こうに見える魅力的な飲み屋たち…すべてが心をザワつかせてくれる、そんな通りなのである。街道に出たならばひたすら東へ。ポツポツ残る古い商店建築が、心のザワつきを持続させてくれる。500mほど進みたどり着く『渋江公園前交差点』脇に、街道筋にしっかり溶け込んだお店を発見。大きな『誠実買入』の看板に小さな店名。緑の日除けの下には、出入口の両脇にスチール棚と平台が一つずつ。右には文学・復刻本・ノベルス、左には実用系単行本が収まっている。サッシを開けると、すぐの場所に棚が迫りちょっと入り難い。小ぶりな店内の両壁は本棚、真ん中に背中合わせの棚が一本、奥に帳場がありご婦人が薄型テレビで「徹子の部屋」を鑑賞中。右壁は海外文化・風俗・博物学・オカルト・探偵小説とマニアックなスタートダッシュを見せ、幻想文学・日本文学・文学評論・地方都市・江戸・東京・民俗学・美術・思想・辞書と走り抜けて行く。足元には未整理本やビジュアル本あり。向かいには、新書・映画・落語・官能小説が並び、下にはアダルト雑誌がドッサリ。棚脇の大判ビジュアル本棚を見て左側通路へ。帳場のご婦人は、次課長と徹子のやりとりに「アハハハ」と無邪気な笑い声を上げている。左壁は、刀・剣術・武道・ヨガ・宗教・道教・風水・占術・古代史・歴史・魚・料理・動物と並ぶ。向かいの通路棚は、岩波文庫・講談社学術文庫・ちくま文庫・時代劇文庫・一般文庫がズラッと並ぶ。荒俣宏&藤森照信が多く、そこから南方熊楠・今和次郎などがグッドなつながりを見せている。下には雑誌やビジュアル本。単なる下町の古本屋さんと思いきや、博物学・民俗学・宗教・武道の充実に驚愕。この一見乱雑だが、偏執的にギュッと締まった棚は一体…!?値段は普通〜ちょい高。本を手に帳場へ向かおうとすると、半藤一利風の店主がご帰還。「寒い」と言いつつ、本の束をご婦人と共に店の奥へバケツリレー。今日もタップリ仕入れ中のようです!ちくま学芸文庫「江戸・東京を造った人々1/『東京人』編集部編」河出文庫「箆棒な人々/竹熊健太郎」を購入。


matsushima_shoten.jpg●お花茶屋「松島書店」
お店を出た後、もう一軒気になるお店を確認するために、『お花茶屋駅』へ徒歩で向かう。再び立石駅に戻り、異様にテンポの速い踏切の警告音に驚きつつ北へ。商店街にある「ブックスU」は、お花茶屋の支店と共に改めて訪ねる予定。20分ほど歩いて駅に到着し、東側にある『曳舟親水公園』のある広い通りへ出る。すると…目的のお店はもはや古本屋ですらなく、壁面には白いシートが掛かった崩壊寸前の廃墟の姿…ん?お店の扉が開いており、そこを人が忙しく出入りしている…あぁぁぁっ!本を運び出しているっ!素早く店に近付き中を覗き込むと、剥き出しになり傾いだ本棚が見えている。その奥の暗闇にうごめくヘッドランプの男たち…推察するに、建物取り壊しの前に、奥に溜まっていた古本を発掘しているのだろう。手際よく紐で括った本を、次々とトラックの荷台に放り込んでいる。ホコリと汚れが酷いらしく、かなり閉口している模様。今度は荷台に近付くと、確かに汚れ、そして時代の停止した古本たちが山となっている…あぁ、汚れてもいい!掘り出してみたい!暗闇でもいい!お店の中に入ってみたい!しかしそんなことよりも、お店の営業時に来店出来なかったのが、返す返すも残念でならない。このお店と私の接点は、廃業後の古本運び出し現場の目撃のみとは…。「松島書店」よ、長い間お疲れさまでした。
posted by tokusan at 17:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/392485028
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック