熱海駅から伊東線に乗り換えると、『リゾート号』と言う名のロマンスカーのような電車で、車内は左右非対称の座席配置!山側は縦に座席が並び、海側はベンチシートが窓に向かって並んでいるのだ!何と不公平な列車なのか!…そんな違和感たっぷりの車両に飲み込まれ、南へ。伊東駅で乗客のほとんどが降車し、そこから路線も伊豆急行へと切り替わる。そしてたった一駅進んだだけで、リゾート地の面影は一掃され、山間の海も見えない田舎町となるのである。暗い構内を抜けて掃き出し口のような駅舎から外に出ると、寂れた通りが目の前に一本。高架沿いに北に向かって進んで行く。ひとつ目の十字路はそのまま直進し、次の『SUZUKEN』と言う会社の脇道を東へ入り込む。大通りを越えると、道の先には竹林の緑…その左手手前に、電柱に括られた『古書買入』の看板を発見。伊豆半島の古本屋さんにたどり着いたのである。自宅らしき大きな家の横に建てられた白い平屋の建物がお店で、腰回りがナマコ壁風に意匠されている。建物脇に外灯店名看板があり、庇のある出入口は少し奥まっている。玄関右には100均文庫壁棚、その脇にも100均海外文学文庫棚が置かれている。左にはガチャガチャも。壁棚は二重に本が並んでおり、70〜90年代が中心。開けっ放しの扉から中に入ると、明るく風通しの良いキレイな店内で、右の広い帳場では身だしなみのしっかりとした老婦人が店番中。左側に向かって展開する横長の店内は、奥の壁際に本棚とガラスケースが設置され、そこから手前に向かって横向きに、長い背中合わせの棚が一本、平台付き横長ラックが一本。手前窓際に雑誌ラックと本棚が並び、その他にも色んな隙間に小さな本棚がチョコチョコ。フロアの棚は左壁に接地しているので、通路はすべて袋小路となっている。ウィンドウから光が降り注ぐ手前通路には、100均単行本&新書がまず並び、大判ビジュアル本・ファッション&カルチャー雑誌・美術作品集・美術ムックが集まり、ちょっと新刊書店のようでもある。真ん中の通路には、アダルト雑誌・静岡地方出版新刊本・官能文庫・江戸・世相・歴史・骨董・京都・詩歌が収まる。帳場側の棚脇に背の低い新書棚あり。最奥の通路は、手前側に映画・選書・ミステリ&エンタメ・日本文学文庫・ノベルス・戦争・時代劇文庫・随筆&エッセイが並び、奥の左壁際にハーレクイン棚。奥壁棚にコミック・岩波文庫・岩波現代文庫・絶版文庫(少量)・現代史。ガラスケースには文学プレミア本や伊豆資料関連が飾られているが、何故だか「しばわんこカルタ」などの軽いモノも並列されている。帳場前には静岡関連新刊や歴史本の小さな棚。街の古本屋さんと地方出版本屋と教養的古本屋さんが、融合せずに店内で同居している感じである。ジャンルの不思議な配置と棚の乖離が、このお店を読み切れないモヤモヤした空間に仕立てあげているのだろうか。それでも、店頭のちょっと古めの文庫は全部見ないと気が済まないし、静岡本と岩波文庫の充実は嬉しい。ちなみにこのお店では、本の値段はページに挟まれたオリジナルスリップに記されている。値段はちょい安〜高めと様々。老婦人は計算機で一度計算してから、さらにレジを打ち精算…仕事が丁寧です。海の匂いを嗅ぎとることなく、歩道で踏み割れた銀杏の香りを吸い込みながら、山裾の駅へととんぼ返り。さらば、伊豆半島!ちくま文庫「にくいあんちくしょう/本橋信宏」静新新書「今は昔 しずおか懐かし鉄道/静岡新聞社編」を購入。2010年10月17日
10/17静岡・南伊東 岩本書店
熱海駅から伊東線に乗り換えると、『リゾート号』と言う名のロマンスカーのような電車で、車内は左右非対称の座席配置!山側は縦に座席が並び、海側はベンチシートが窓に向かって並んでいるのだ!何と不公平な列車なのか!…そんな違和感たっぷりの車両に飲み込まれ、南へ。伊東駅で乗客のほとんどが降車し、そこから路線も伊豆急行へと切り替わる。そしてたった一駅進んだだけで、リゾート地の面影は一掃され、山間の海も見えない田舎町となるのである。暗い構内を抜けて掃き出し口のような駅舎から外に出ると、寂れた通りが目の前に一本。高架沿いに北に向かって進んで行く。ひとつ目の十字路はそのまま直進し、次の『SUZUKEN』と言う会社の脇道を東へ入り込む。大通りを越えると、道の先には竹林の緑…その左手手前に、電柱に括られた『古書買入』の看板を発見。伊豆半島の古本屋さんにたどり着いたのである。自宅らしき大きな家の横に建てられた白い平屋の建物がお店で、腰回りがナマコ壁風に意匠されている。建物脇に外灯店名看板があり、庇のある出入口は少し奥まっている。玄関右には100均文庫壁棚、その脇にも100均海外文学文庫棚が置かれている。左にはガチャガチャも。壁棚は二重に本が並んでおり、70〜90年代が中心。開けっ放しの扉から中に入ると、明るく風通しの良いキレイな店内で、右の広い帳場では身だしなみのしっかりとした老婦人が店番中。左側に向かって展開する横長の店内は、奥の壁際に本棚とガラスケースが設置され、そこから手前に向かって横向きに、長い背中合わせの棚が一本、平台付き横長ラックが一本。手前窓際に雑誌ラックと本棚が並び、その他にも色んな隙間に小さな本棚がチョコチョコ。フロアの棚は左壁に接地しているので、通路はすべて袋小路となっている。ウィンドウから光が降り注ぐ手前通路には、100均単行本&新書がまず並び、大判ビジュアル本・ファッション&カルチャー雑誌・美術作品集・美術ムックが集まり、ちょっと新刊書店のようでもある。真ん中の通路には、アダルト雑誌・静岡地方出版新刊本・官能文庫・江戸・世相・歴史・骨董・京都・詩歌が収まる。帳場側の棚脇に背の低い新書棚あり。最奥の通路は、手前側に映画・選書・ミステリ&エンタメ・日本文学文庫・ノベルス・戦争・時代劇文庫・随筆&エッセイが並び、奥の左壁際にハーレクイン棚。奥壁棚にコミック・岩波文庫・岩波現代文庫・絶版文庫(少量)・現代史。ガラスケースには文学プレミア本や伊豆資料関連が飾られているが、何故だか「しばわんこカルタ」などの軽いモノも並列されている。帳場前には静岡関連新刊や歴史本の小さな棚。街の古本屋さんと地方出版本屋と教養的古本屋さんが、融合せずに店内で同居している感じである。ジャンルの不思議な配置と棚の乖離が、このお店を読み切れないモヤモヤした空間に仕立てあげているのだろうか。それでも、店頭のちょっと古めの文庫は全部見ないと気が済まないし、静岡本と岩波文庫の充実は嬉しい。ちなみにこのお店では、本の値段はページに挟まれたオリジナルスリップに記されている。値段はちょい安〜高めと様々。老婦人は計算機で一度計算してから、さらにレジを打ち精算…仕事が丁寧です。海の匂いを嗅ぎとることなく、歩道で踏み割れた銀杏の香りを吸い込みながら、山裾の駅へととんぼ返り。さらば、伊豆半島!ちくま文庫「にくいあんちくしょう/本橋信宏」静新新書「今は昔 しずおか懐かし鉄道/静岡新聞社編」を購入。この記事へのコメント
岩本は新刊も多いのでネットが中心なのでしょうか?余談ですが、この南伊東駅の近くには伊東温泉競輪があります。集客を望めず…温泉ついでに競輪という話は聞きませんし…とても採算が取れるとは思えない場所ですが…。
Posted by 下新庄3丁目 at 2011年04月10日 17:32
ワハハハ!物凄いこと心配してますね。もしかしたらシーズン中は、温泉に来たおばちゃんたちが、車券を握り締めて絶叫してるのかも。それにしてもこの岩本書店もご存知とは。新刊と言っても、静岡関連の本が多いのが面白いですよね。
Posted by tokusan at 2011年04月10日 19:48
このすぐ近くの、ひゃくめんそうというリサイクルショップで古本販売を確認しました。海外ミステリー文庫が中心で、その他日本の最近の本、少女マンガ、レコードやCDなどを視認しております。
Posted by 杉江松恋 at 2019年08月30日 21:01
杉江松恋様。よもや「岩本書店」にまで足を運ばれるとは!しかもご近所の古本販売を発見するとは!もう相当な古本屋マニアとしか言いようがありません。いつか古本屋さんについて、熱く熱く語らいましょう。
Posted by 古ツア at 2019年08月31日 17:12
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