2010年11月08日

11/8神奈川・根岸 たちばな書房


tachibana_shobo.jpg京浜東北線が丘の切り通しを抜けて海沿いに出ると、一年四ヶ月振りの根岸である。ホームから見える、貨物列車と高速道と石油精製工場の非現実的光景を楽しんでから、跨橋線を渡って北側のロータリーへ。ロータリーの左側へ回り込み、駅前に立ち塞がる高層住宅棟の間を通り、北の『本牧通り』へ出る。ダンプがバンバン疾駆する、交通量の多い大通りを西へ。すぐに水平ラインの美しい屋根が架かる『shell』のガソリンスタンドが現れ、その先に海老茶色の歩道橋が見えて来た。その脇に青い陶製タイルで覆われた、古びた『たちばなビル』。一階右側に、ビルと同印象のお店を発見!店名とビル名が同じと言うことは、自社ビルなのであろう。道路に沿って三角に飛び出すベランダが、無骨で素敵である。そのベランダ下に店名看板があり、その下に黄色い日除けが急角度で展開中。店頭には三台のラックが置かれ、二台に新刊週刊誌や新刊漫画雑誌が並んでいる。一台は空っぽで放置されている。テレビのニュース音声が響く店内に入ると、中も外観同様に古びており、煤けた天井・壁を覆う造り付けの本棚と背中合わせの木製棚・むき出しのコンクリ土間…奥にはガラスサッシの扉があり、暗い小部屋の中でテレビを見ている老婦人の姿が見えている。そのサッシの右に、小さな棚と一体化した、駅の古い切符売り場のような小さな帳場がある。これはまるで隙間で、相当な格好良さ!右壁はホコリに汚れたビジュアル本のラックとコミック文庫から始まり、コミック・神奈川&横浜関連本・ノベルス・近現代史・戦争アダルトと並ぶ。向かいは古い箱入り本が中心で、上部に全集類が詰まれ、江戸・風俗・文学研究・詩集・美術研究・社会・幻想文学・山岳・趣味など。下には美術図録と「銀花」などの雑誌が並べられている。奥の棚脇には少量の岩波文庫・東洋文庫・新書。左側は入口付近に新刊雑誌が集まり、左壁に辞書・辞典・大判本・雑本的文庫・官能文庫・横浜関連ビジュアル本・戦争・アダルト・大判ムックラック。向かいは宗教・資料本・古典文学・神奈川古書組合本などの箱入り本が収まり、下には雑誌の入った箱が置かれている。硬めの動きの鈍い箱入り本が棚の半分を占めており、後の半分を新刊雑誌・新しめのコミック&文庫・アダルトで分け合っている。何とも組み合わせが独創的なお店である。値段は安め〜ちょい高。いい本にはしっかり値も。隙間帳場で精算を済ませ、ざっくりと袋に入れられた本を小脇に駅へと戻る。するとそこには来た時と表情を変えた風景。高速の外灯と石油工場のクリアな無数の光、轟音を立てて滑り込む貨物列車…電車待ちの数瞬の、無機質な美しい夜。講談社「儲かるコイン全ガイド/日本貨幣商共同組合」を購入。
posted by tokusan at 20:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。「隠れ家」見ました。私も写真が素晴らしく良かったと思います。いつもケータイで見てるせいでしょうけど。ああいう雑誌に載ると、どの店も格調高く見えますね。個人的には「藤本チェーン」を入れて欲しかったんですけどね。藤本チェーンの写真もあの雑誌に載せれば、格調高く見え…ないでしょうね、あそこだけは絶対(笑)それでは!
Posted by ハマショー at 2010年11月09日 16:25
ありがとうございます!こちらでも写真を褒められるとは。なんだかくすぐったいです。それにしてもまた「藤本チェーン」マスターなご意見!大丈夫です!絶対に藤本も格好良くなるはずです!と言うか、あのお店はやっぱり素敵なんです…色んな意味で。
Posted by tokusan at 2010年11月09日 18:21
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