2010年11月24日

11/24東京・神保町 古書たなごころ

本日の行動は『北園克衛ツアー』からスタート。まずは世田谷美術館に赴き、『橋本平八と北園克衛展』を観覧。一番の収穫は、北園の映像作品三本(どれも三・四分)を見られたこと。熱い湯船に浸かったように我慢して見ていると、次第にプラスティックな世界へ引きずり込まれて行く。ルネ・クレールの「幕間」のような激しさは無いが、画面を見ていることがバカらしくなる静かなる熱情であった…DVD化してくれないかな。ここでは図録を購入。展示は12/12まで。続いて茅場町の「森岡書店」(2008/12/12参照)に急行。『How to look at:kit kat 山口信博の北園克衛コレクション/展』を覗き込む。右側のギャラリーだけではなく、お店部分にも北園の関わった本&雑誌が多数飾られていた。非売品がほとんどだが、「VOU」など購入出来るものも。ここでは思潮社「北園克衛の詩/金澤一志」(新刊)を購入する。こちらの展示は11/27まで。さて、そろそろ帰って仕事をせねばならぬのだが、その前に古本屋ツアーの出番なのである!


tanagokoro.jpg『A5出口』を駆け上がって『靖国通り』へ飛び出す。北側の歩道を東に進んで、丁度「書泉グランデ」の向かい辺りの小道に入って北へ。ビルの谷間を通ってひとつ目の十字路を抜けると、今度は裏町的な雰囲気。奥へ奥へと進んで行くと、あの角を曲がれば「書肆ひぐらし」(2010/07/12参照)が、と言うその手前右手に、見たことの無いお店が出現している!こ、これはいつの間に!?前は無かったよな、新しいお店だよな、と何故か少しうろたえる。自然とニヤついてしまう顔を引き締めながら、お店周りをじっくり観察…これは「ひぐらし」と建物内で隣り合っているのか?左端にはどこから生えているのかよく判らない勢いのある植木、窓下と室外機の上には100均本の詰まった箱が並んでいる。ハヤカワ文庫・洋書児童書・単行本…。入口右横には小さな文庫ラックがポツンと置かれている。店名扁額の下を潜って、ちょっと高くなる店内へ。横長の小さなお店はコンパクトにまとまっており、恐らく悩んだ末であろう棚並びが好ましい。入口左横にはチラシや文庫が横積みされたラック、そして横長な帳場が奥まで続いて行く。そこではご婦人がひとりで古本の山と格闘中。表からも次々と古本の束が運び込まれ、「助かるわぁ〜」と若者にお礼を言っている。入口右横に本棚、そしてフロア中央に横向きに背中合わせの棚が一本。この棚は右壁に接しているので、店内の動線は左から回り込む、一筆書き通路となっている。左壁と奥壁沿いも本棚で、奥の通路は乱雑気味な半倉庫状態。右壁棚には、登山・建築・食・美術・竹久夢二・服飾・自然・動植物。フロア棚には、女性が活躍するポケミス・単行本・古い家庭雑誌、後は出版社別文庫・女流作家文庫・日本文学&教養系文庫が並んで行く。機械的に、そして無造作に並んでいるようだが、時々深い並びを見せている部分がピカリ!…何だ?このムラのある造りは。続いて左壁に移ると、ここから突然の濃厚方向性ガッチリ棚が始まる!ハヤカワポケミス・ポケSF・日本文学・文学評論・樋口一葉・文化・古い時代小説・探偵&推理&伝奇文庫・サンリオ文庫・創元推理文庫・ホームズ関連本!・ハヤカワSF&ミステリ文庫…むむむ、入口付近では女性寄りな感じが漂っていたが、一体こちらはどうしてこんなことにっ!?…あっ!探してたポケミス発見!お店のポイントアップ!奥壁には探偵&推理小説評論・山田風太郎・「幻影城」・メグレ警視シリーズ揃い!・SF・SF評論。向かいは時代劇文庫・最近刊ミステリ文庫・戦争など。奥のミステリ&SFはガッチリ固まっているが、入口付近はまだドロドロの古本マグマ。これから形作られて行くのだろう。しかしこの小さい空間を楽しめるって、いいなぁ〜。値段は普通。精算をしつつ女性店主に「ここはいつ出来たんですか?」と聞くと、『2010年10月1日開店』と書かれたショップカードを渡しながら、「これからもどんどん棚は変わっていきますので。デザインやノンフィクションを充実させようと思ってるんですよ」と教えてくれた。傍らの本の山にポンと手を置き「ほら、次々入って来るからね」と頼もしくニッコリ。店名通り『たなごころ』のように小さなお店だが、本さえ並んでいれば、我々はお釈迦様の掌を彷徨う孫悟空!ぜひ理想のお店を造り上げ、筋斗雲でかっ飛ばさせてください!ハヤカワポケミス「ドクトル・マブゼ/ノルベルト・ジャック」を購入。
posted by tokusan at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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