2010年12月18日

12/18静岡・本吉原 渡井書店


watai_shoten.jpg富士山が見事なフォルムを見せてくれる、東海道線・吉原駅ホームの西端から、跨線橋を渡って岳南鉄道のホームへ移動。ローカル色満点の電車を待っているのか、多数の鉄道ファンがカメラを手にしてウロウロしている。緑色でガラスの汚れた二両編成の電車に乗り込み、三駅先を目指す。電車は製紙工場の間を進み、到着した無人駅は、崖のように高い工場の壁の下に張り付いた、日陰の駅であった。ホームから下りて踏切を渡り、北の大通りへ。どこまでも付いて来る富士山は、やはり美しい。通りを西に向かって進み、ひとつ目の信号『和田町公園』のある脇道を北へ。200mほど進むと、渋い街の商店街の道に突き当たるので、そこを西へ。素敵な古いパン屋のある十字路を過ぎると、右手に『本』の文字が見えて来た!あれか〜、とお店の前に仁王立ち…しかし何だか古本屋さんっぽくない。店頭には『ゆうパック』『年賀ハガキ』の幟が翻り、窓には新刊雑誌のポスターがペタペタ…おまけに見えている店内は新しい雑誌ばかり。…うわぁ、こんなとこまで来てやっちゃったなぁ〜、とお店の前を力なく離れ、ちょっと先の交差点で対策を考える。「古本屋名簿」を見ると、ちゃんと『古書一般』って書いてあるけどなぁ…。仕方ないからちょっと戻って、「weekend books」に行ってみるか。しかし!その前にもう一度確認しておこう。そうだ、静岡の地図を買うことにして店内を偵察すれば…と未練たらしく再びお店の前。意を決してサッシを開けると、奥深く天井の高い店内。その最奥に立っていた、老齢の神代辰巳風店主と視線がガッチリ。少し気圧されたので、頭をちょっと下げる風にして右側通路へ避難する。入口の左横にレジがあり、壁は本棚、フロアには右に長い背中合わせのラックがあり、左に天井までの背中合わせの本棚が一本。新刊雑誌・アダルト雑誌・コミック・文庫・ノベルスなどで、ラックも棚も埋まっている。新刊ばかりと思ったが、良く見ると所々に色褪せた本が顔を出している。…う〜ん、古本にも見えるし、棚晒しの新刊にも見えるし…と奥まで行って真ん中通路をレジ前へ。そして左端のアダルト通路に入り込むと、右側棚と奥の部分に古本たちが集まっていた!よかった!古本だぁ〜。こりゃ入ってみないと判らないな。難関を乗り越えた達成感に包まれながら、右側棚から視線を動かして行く。充実の静岡関連本(文学・歴史・自然・民俗学・鉄道・地理など)・歴史・日本刀・江戸風俗・箱入り資料本、そして奥壁に書・心霊・映画・演劇・骨董・陶芸・日本文学・文学評論が並んでいる。新刊書店とアダルトの山を突き抜ければ、古本と対面出来るお店である。ジャンルは硬めなので、値段も高めな傾向。神代店主に精算していただき、満足しながら外へ。出たところで、お昼ゴハンをまだ食べていないことに気付く。先ほどの素敵なパン屋『日東ベーカリー』で、アンパンとカレーパンとオミヤゲのドーナツを買い、帰りの電車の中でムシャムシャ。口を動かしながら車窓を眺めると、鉄道ファンのカメラの砲列がそこかしこに出現している!…何だかスゴイことになってるなぁ。みなさんの写真に、パンを食ってるオッサンの姿が写り込んでいないことを、願って止みません。雄山閣「日本の首塚/遠藤秀男」を購入。
posted by tokusan at 17:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 中部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私はこの渡井書店のネット通販でちょくちょく買っていますが、訪問は一度もありません。東海道線吉原駅前ならともかく、そこから岳南に乗り…となると金銭・時間からも通販のほうが便利だからです。「店に行けばネットでは出ていないお宝が…」と思うかもしれませんが、たしかにネット草創期なら「漏れ」も多く、訪問のメリットもあったでしょうが今ではその逆、「ネットに出ていないものは店に来てもない」「置場の関係上、店頭に出していない物のほうが多い」という具合なので、訪問しても…というわけです。古本屋探訪は楽しいですが、地図を片手に街をさまよい、結局見つからなかった…という「ハズレ」も多数あった(静岡だけでも藤枝・掛川・島田…)ことを考えると、ネットのほうがいいな、とも思います。
Posted by 下新庄3丁目 at 2012年01月03日 23:26
まぁ私は、ハズレも含めて楽しんでいるおかしな節があるので、このような奇態なブログが出来てしまったわけですが…。ネット売りも店売りも、それぞれいい所はあると思うので(確かに蔵書の一部しか見られませんが)、これからもガシガシ訪ねて行くつもりです!…費用は確かにかかりますが、古本屋がある限り、地道に活動続行して行きます。
Posted by tokusan at 2012年01月04日 19:52
2024年1月13日、2018年8月以来の渡井書店訪問。吉原から岳南電車(赤字対策で2013年に岳南鉄道から鉄道部門を分社化して現在はこれが正式名称)に乗り本吉原下車。まずは駅前のブックオフ富士本吉原店、ここは1月6日中村書店(2013/10/06参照)訪問時に立ち寄った富士中島店と同じくFC店。楽譜を1冊。そこから駅前の道路を西に200メートルほど歩いて模型店を通り過ぎ信号のある交差点に着くと、向かいの建物に掲げられた「古書 とらや」の看板が目に入ります…が、古書店の姿はありません。2018年訪問時もこの看板は確認しており、平松に話したら「もうやめてかなり経つでしょ」とのこと、ストリートビューでも2012年には現在も入居している某社であることを確認できるので既に2010年頃には廃業していたと思われますが、家主がおおらかなのか、それとも金が勿体ないからなのか、ともかく未だ看板を交換せず放置しているわけです。と、古本屋遺跡を発掘して渡井書店着。店内の構成は記事の通りですが、古本部門について記すと堅いほうは何年も動いていない様子、アダルト部門も棚に「空き地」が多く、在庫も褪色しているものも目立ち、積極的に買取はしておらず新古販売が中心の感じ。「BACHELOR」と「ニャン2倶楽部」の新古が充実しており、店主に敬意を払い(と言っていいのか疑問ですが)ニャン2を買って退散しました。
Posted by 下新庄三丁目 at 2024年01月13日 23:09
「ニャン2倶楽部」を!素晴らしい選択です!「度井書店」さんにも下新庄三丁目さんにも、ありがとう!と言っておきます。
Posted by 古ツア at 2024年01月14日 16:29
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