2011年02月12日

2/12愛知・蒲郡で古本と別れとオヤツパン二店!

遠くに行きたくなる病が、激しくぶり返し抑えきれなくなったので、比較的天候が安定しているであろう土地を選んで西へ!その濁点の響きが特徴的な『がまごおり』は、山と港に挟まされた、高い建物の無い長閑な地方都市であった…。


kamokudo_shoten.jpg●蒲郡「花木堂書店」
北口からロータリーの突端に進み、左右に見える大きな通りではなく、真ん中の『蒲郡北駅前信号』から、ビルとビルの隙間の小さなうらぶれた商店街を北に進む。するとすぐに『市役所通り』に行き当たり、交差点の四隅に低層の古い集合住宅兼店舗が集まっている光景。そして北東側の交差点脇に、早速古本屋さんが出現している!一階に組み込まれた店舗は外壁がタイル張りで、看板などは見当たらず、代わりにドアや窓に『朝日歌壇』掲載の短歌と共に、紙にプリントされた店名が貼り出されている。『営業中』の札を確認して、いざ店内へ。お店は入口部分より二段高くなっており、土足で上がり込む仕組み。壁際はぐるっと本棚、真ん中に小さめの背中合わせのスチール棚が四本、入口側に小さな丸テーブルあり。入口部分はワゴンと本棚が一本。右前方に帳場があり、その奥のカーテンの向こうに、本を持った店主のシルエット。「いらっしゃいませ」と小さく言い、こちら側に登場。私は会釈をして、右の100均文庫ワゴン、左の100均文庫&ソフトカバー棚を眺めてから、店内に足を掛ける。すると店主から何か言われた、が何と言ってるのか判らない。「ハイ?」と聞き返すと「背中のそれを外してください。ここは狭いから」と、私の背負うディパックへの指摘であった。「判りました。何処に置いとけばいいですかね?」「そこのテーブルの上に」。よし、準備完了!帳場の手前にはガイドブック類の棚があり、足元には朝日ソノラマ文庫。テーブル横の手前棚には、児童文学・児童入門書・絵本・図鑑・最近刊文学。ナナメの左窓下には、サブカルムック・自然・園芸・ペットが並び、左壁の実用・最近刊ミステリ・ノベルス・日本文学・海外文学と続いて行く。林立するフロア棚は手前から、赤川次郎&西村京太郎文庫・SF&推理文庫・ミステリ&エンタメ文庫・日本文学文庫・時代劇文庫・雑学文庫・海外文学文庫・海外ミステリ文庫・日本純文学文庫・新書、そして岩波文庫・朝日文庫・教養文庫・講談社文庫・ちくま文庫・中公文庫のノンフィクション系&教養系が、セレクトされた並びを見せる。奥壁に、漫画評論・エッセイ・随筆・言葉・女性関連・医療・ノンフィクション・宗教・オカルト・詩集・歌集・句集が収まる。さらに帳場横に、音楽・映画・演劇・三河&蒲郡関連・歴史・戦争・美術と言った構成。古い本はそれほどないが、程好くセレクトされた棚が連続する。海外ミステリに交じる角川文庫や、詩歌句の充実についつい引き込まれてしまう。値段は安め〜普通で、値段の書かれていない本は、文庫→100円、雑誌&新書→200円、単行本→300円となっている。二冊を選び、先ほどから本の整理をしながら「ちきしょう」などと口走ったりしている、ちゃんちゃんこ着用の中学教師風壮年店主に精算をお願いする。彼は終始無言で手続きを進め、袋詰めした本を手に動きを停止…値段を告げないのか。と思いつつお金を手渡す。その生活感溢れる姿とは裏腹に、無口でハードボイルドなご店主であった。集英社「憐れみの処方箋/エルヴェ・ギベール」国民文庫「映画をつくる/山田洋次」を購入。


misono_shobo.jpg●蒲郡「みその書房」
続いてそのまま脇道の『駅前商店街』を北上して行く。昭和と言う時代の匂いを全くもって隠し切れない、寂しい商店街を楽しみながらツラツラと300mほど。すると『銀座通り』にぶつかる右手手前に、本日の二店目を発見。むぅっ!このお店は…古本屋オーラがデロデロと流れ出している!面取りされた角の壁面は、長い風雪に耐えて来たブリキ看板と、壁一面を覆う『古書一般 切手 古銭(切手と古銭は渋いイラスト付き)』の大看板!ドキドキしながら右側のサッシ扉から店内へ。天井が高く、ちょっと変則的な店舗で、古い古い木造の店内。真ん中の木製の背中合わせの棚を境に、小さく左右に分かれたカタチである。壁際には造り付けの本棚が張り付き、ナナメ壁の裏側もしっかり本棚。左奥に茶色く輝く小さめの帳場があり、老婦人おひとりで本の値付け中。完全に時空を歪ませている光景に感嘆し、小さくひとつ息を吐く。右壁には児童文学・児童書・全集類・日本文学・古い実用&学術本。棚にブランクはあるが、本の茶色度がかなり高い。足元には古い雑誌&グラビア誌の山、それにエロ雑誌木箱。通路棚には、松本清張文庫・雑本文庫・春陽文庫(時代劇)・オカルトノベルス、そして下にエロ雑誌木箱。奥壁は、日本文学・思想・ノンフィクション・山岳・短歌(大量!充実!そして古い!)社会・雑誌附録・囲碁・将棋・戦争など。左側ゾーンに入り、通路棚裏側は新しめなアダルト、ナナメ壁棚には結構多めな絶版漫画と少量の貸本漫画・怪奇漫画・通常のコミック・辞書・美少女コミックが収まっている。帳場の背後には厳めしい箱入り本が並び、愛知&蒲郡本・資料本類が確認出来る。アダルト・一部コミック以外以外時間が停まり気味だが、そこにしっかり味があり、本当にほぼ昔の古本屋さんである。古い短歌本と絶版漫画(雑本的ではあるが)が充実!値段は安め。二冊を探し出して帳場に声を掛けると、「これはサンコミックスなんで少しお高くなりますよ」とドキッとする言葉!「お幾らでしょうか?」「200円です」「いただきます」と即答。こんなやり取りを交わしていると、突然「もうお店を閉めることになったので、在庫一掃セール中なんですよ」「ええっ!…そうですか。いつお閉めになるんですか?」「春から夏頃をメドに…今まで贔屓にしてくださってありがとうございます」とペコリ。恐縮しながら「あ、初めて来たんですけど、またそれまでに来られたら寄らさせていただきます」「そうですか。ではその時には勉強させていただきます」と再びペコリ。うぅっ、一見の客に優しいお言葉…少し胸が熱くなる。「ありがとうございます。長い間お疲れ様でした」「いえいえ」とニッコリ。あぁ、こんなお店に出会ったその日に、閉店を告げられてしまうとは!蒲郡周辺のみなさん、夏までにぜひ「みその書房」で思い出作りを!サンコミックス「かたばみ抄/あすなひろし」「東海古書店地図帖 愛知・岐阜・三重」を購入。

ちょっと心をかき乱された蒲郡に別れを告げ、隣駅の三河塩津へ向かう。目的は古本屋さんではなく、“ぐるぐるパン”の売っている『ミシマパン』!その渦巻状の、砂糖とバターでほんのり味付けされたパンは、蒲郡出身の知り合いに教えていただいた、蒲郡のB級オヤツグルメなのである!何度かオミヤゲにいただいた、素朴な味のトリコになって早三年。と言うわけで“ぐるぐるパン”以外にも、ラスクや揚げたぐるぐるを購入し、大満足で蒲郡行に終止符を打つ。ありがとう、G.M.G(GAMAGORI)!!
posted by tokusan at 21:25| Comment(4) | TrackBack(0) | 中部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめてコメントさせて頂きます。

最近、こちらのブログを見つけて楽しく拝見させて頂いています。
僕も以前は古本を集めておりましたので、こちらのブログを読んでいると、古本屋で探求書が見つかった時の興奮が甦ってきます。脳内快楽物質ドバッーと出でいる感覚になります。

なんだか、僕も久方に集めたくなってきました。

突然、申し訳ありませんでした。

Posted by 猫の羽芽 at 2011年02月12日 22:42
コメントありがとうございます!こんなハチャメチャな文章で、猫の羽芽さんの古本魂を再燃させることが出来たなら、私も本望です!これからも火のついてしまった魂と共に、時々当ブログを覗きに来て下さい。
Posted by tokusan at 2011年02月13日 19:24
ついに愛知県まで行かれたのですね。
名古屋へ行かれることがあれば、昭和区の「百萬文庫」行かれてみてください。
私のような文庫マニアには、たまらないお店です。
Posted by まさ at 2011年02月13日 19:40
コメントありがとうございます。名古屋はもうかなりご無沙汰しており、しかもまだまだ未踏の古本屋さんが盛りだくさん!いずれジワジワ進出するつもりですので、「百萬文庫」にたどり着くのを楽しみにしております。いや、いきなり行っても面白いかも…。
Posted by tokusan at 2011年02月14日 18:45
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