2011年08月27日

8/27福島・小名浜で青春で盛大に空振りす!

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五回目の青春18きっぷ(つまりは最後である)を使い、常磐線で北上すること四時間。いわき駅の三つ手前、泉駅に到着。ここから東の小名浜へとバスで向かうのだが…バスが全然無い!時刻表がスッカスカだ!…これは、いつものように走るしかないと言うことか…。覚悟を決めて、駅前から東へ果てしなく延びる県道を、タッタカ走る。平坦な市街地を抜け『国道6号』の下を潜ると、歩道が狭い田舎道。ダンプに負けじとさらにタッタカ。やがて川を越えて坂を下ると、そこが小名浜の港町。駅から四キロ弱くらいだろう。『小名浜郵便局』向かいの小道を北に進むと、最初の小さな十字路右手に、個性的な古本屋さんが現れた!「古本エルエル」である。う〜ん、好みな店構えだ。手製の『古本 レコード』の木の看板、そして窓ガラス一面に貼られた、取扱い品目多種・『昭和の香り 古本&レコード』・『在庫展示品の殆んどが平成10年前の書籍です』などなど…あ、良く見るとこのお店、以前は不動産屋だったようだ。早く入りたいのだが、残念なことに中は真っ暗。一縷の望みを託してサッシに手を掛けるが、ビクともせず!う、ううううううっ…ハッ!営業開始時間が14時からとなっている…現在時刻は午後十二時半。良し、ここは後でまた来ることにしよう!と心を取りあえず宥めすかし、店前の道をそのまま東に進んで『鹿島街道』。後はこの道を、またもやダッシュと歩きの繰り返し。郊外型大型店舗が連続する道を、とにかく心を無にして北へ。『いわき警察署』を過ぎると、大型店舗がようやく鳴りを潜め、道は緩やかな上り坂となり、山を真っ二つにした巨大な切り通しに差し掛かる。急斜面に自生するユリと、街路樹として植えられた棕櫚の、奇妙なアンサンブルを楽しみながら切り通しを越えると、開けた眼下に新しい街が広がる!おっ!道沿いには目標としてきた、巨大な『ヤマダ電機』の姿!もうすぐだぁ、といい加減重くなり始めた身体をムチ打ち、坂道を駆け下りて『ヤマダ電機』前を通過。すると右手に大きな『古書』の文字。あったぞ!「古書文楽」だ。ここまでまたも四キロほど。倉庫のような巨大なお店で、右端に鉄製の階段と小さな出入口がある。ウッ!しかし強烈に嫌な予感が…何だ、あの内側に簾が下がったままの入口は…営業は午後十二時からとあるのだが…恐る恐る階段を上がり、ノブをガチャリ…開かない。なな何てことだぁっ!こっちは確実に開いてると思ったんだがなぁ。しかしこのまま引き返すのもシャクなので、斜向かいのコンビニでパンを買い、食べながらしばしの張り込みタイム。もしかしたら、今しも主人が現れお店が開くかもしれない!と思いながらモグモグ…ゆっくり食べて十五分…残念と言うか当然と言うか、何も起こらず。あきらめて『鹿島街道』を南に四キロ引き返す。そしておよそ四十分後、先ほどの店前に立つが、14時はとっくに過ぎているのに開いてない!開く気配も無い!こうなったら最後の手段!意を決して携帯電話を取り出す。貼紙のひとつに『お急ぎの方はこちらにお掛け下さい』の携帯番号があったのだ。ドキドキしながら番号をプッシュし、呼び出し音に耳を凝らす…五回・十回・十五回…出ない!あぁあ、うわぁはぁ〜!こ、このままでは小名浜に、ただ走ってパンを食いに来ただけになってしまう…。

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●小名浜「ときわ書店 いわき小名浜店」
そんな小名浜の思い出が、ダッシュとパン食いだけにならぬよう、実はすでに保険を掛けていた。それは『小名浜 本町交差点』から『鹿島街道』沿い北方二キロにある、巨大リサイクル新古書店である。「ときわ」=「常盤」と言う名からして、福島&茨城のマイナーチェーン店であろう。中に入るとやたら女の子のDVDが面陳され押し寄せる展開。中々アナーキーであるな。右側に展開するコミック棚の間を抜けると、右壁に古本棚が出現。ちょっと日に焼けて青ざめたラインナップである。右から100均単行本・ミステリ&エンタメ・タレント・海外文学文庫・ラノベ&ティーンズ文庫・日本文学文庫・ノベルス・50均&100均文庫…あれ?でも良く見ると、すべての文庫は100円、ハードカバーも100円とある…って言うことは全品100均(50均除く)てことじゃないか。う〜ん安い。50円と100円文庫を一冊ずつ手にして、レジを探し女の子DVD棚の間をウロウロ。動線が判り難いな…左奥にようやくレジを発見し、どうにか精算して目的を果たす。幻冬舎アウトロー文庫「仁義なき戦い 仁義なき戦い・広島死闘篇・代理戦争・頂上作戦/笠原和夫」ソノラマ文庫「破嵐万丈ヒット・カップル/富野由悠季」を購入。

目指して来た二店共に入れずと言う情けない結果になってしまったが、しっかりと営業されているようで一安心。それが確認出来ただけでも来た甲斐があると言うものだ。特に「エルエル」は港に近かったので、もしや津波の被害に…などと思っていたのだが、津波が押し寄せたのは一本南寄りの道までらしい。そちらまで行ってみると、道路には砂が残り、商店のシャッターはひしゃげ、ビルの一階はベニヤで塞がれ、すでに基礎だけになっている家の姿も。巨大な電車基地を持つ『福島臨海鉄道』の小名浜駅駅舎も閉鎖され、フェンスや電柱はぐにゃりと曲がり、線路上にはコンテナやボートが転がったままとなっている。頭上に飛び交うカラスの大群…初めて目にした津波の被害にしばし呆然とする。海からの底知れぬ力を目にしながらも、またもしつこく「エルエル」を確認する悪あがき。やっぱり開いてませんでした。空振りと疲労と二冊の文庫と海からの脅威を抱いて、帰りはバスで駅まで戻る。さらば小名浜!また来るぞ!

※帰りの常磐線に乗って一時間後、何と「エルエル」さんから電話が入る。一足と言うか百足遅かったっス…留守電を聞くと、車を運転していたので電話に出られなかったとのこと。返す返すも残念也!
posted by tokusan at 22:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 東北 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
涙なくして読めぬツアー。この仇は今度小生が?と思いました。昨日の亀戸ブックパイレーツは以前ブックマーケットでしたでしょうか。意外と硬い専門書が結構あるので時々寄ります。斜め向かいなどにブックオフも二軒あるから、ついでに出かける甲斐がありますから。
 こちらは昨日は神保町・高円寺・月島のトリプル古本市に出かけました。月島は小規模でしたが、小名浜などと違い駅のすぐそばというのが有り難い次第です。
Posted by 古本虫がさまよう at 2011年08月28日 06:25
行かれる時は、電話で確認を取ってから!…大人の基本ですね。ぜひ敵討ちをよろしくお願いします。いずれ私も自分で討ちに行きます!
Posted by tokusan at 2011年08月28日 20:44
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