2011年12月13日

12/13東京・都立家政 ブックマート 都立家政店

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午後三時に西荻窪の「盛林堂書房」。『古本ナイアガラ内』「フォニャルフ」へ、ちょっと本の並び替えと補充に立ち寄る。悩みながらあれこれ本を入れ替え、盛林堂さんと小一時間ほど話し込む。その最中に見せていただいた、「にわとり文庫」さん&「股旅堂」さんの目録に目を瞠る。薄さや版型はほぼ同一で、その進む方向は180度違うのだが、メーターが両者とも思いっきり振り切れ、“ボムッ”と爆発している!…私からは何万光年も離れているような、プロの力量をまざまざと見せつけられた思い…。この後、国分寺・国立と巡るが見事に空振る。仕方なくムザムザ引き返し、西荻窪で自転車を回収して、夜の街をガチャガチャと都立家政へ。駅南口から、火星人がシンボルマークの『都立家政商店街』を南へ50m。右手に現れたのは『ブックマート』である。しかしこのお店は最近良くあるパターンの、れっきとした『ブックマート』チェーンからの独立店なのである!だからその名を維持しているのは、全く持ってナゾ!チェーン店そのままの青・黄・白の看板下は、中々のカオスな店頭。雑誌ラックやコミック棚や箱が第一波となり、第二波は出入口両翼に造られた“コ”の字棚。右は単行本を中心に新書が多く集まっている。左翼は文庫を中心に、新書・DVD・コミック・雑誌が集まっている。脇にはゴルゴ13が『この棚は100円からだ』とつぶやくイラストと、ジュンスカ&聖飢魔Uの新聞切り抜き…。入口両脇の乱雑な文庫棚を、自動ドアを繰り返し開けてしまいながら眺め、いたたまれなくなって店内へ。細長く鬱蒼としたお店である。壁は本棚で埋まり、天井まで本が積み上がっている。フロアには長い背中合わせの棚が二本あり、その終わりに穴蔵のような帳場が見えている。そこではパーマのかかった長髪を結わえた店主が、子供に囲まれながらカードの査定をしている。彼は子供に『テンチョー』と呼ばれ、その関係はあくまで対等のタメ口なのである。帳場の左側には奥へ延びる通路が一本あり、その先は帳場裏のアダルト部屋へとつながっている。右端通路はコミックと、奥に映画&音楽のコーナーあり。真ん中通路はコミック・CD・DVD・児童文学。そして左端が本格的な古本通路で、入口左横に女性実用ムックや食・ノベルスが並び、壁棚に音楽&アイドル雑誌・日本文学文庫(棚上部に単行本が集まり、何故かトイレ関連の本多し。山田稔の「糞尿譚」もあるぞ)・雑学文庫がズラズラと続く。右の通路棚は、女性実用・ガイド・哲学・文化・サブカル・ミステリ&エンタメ・ビジネス・経営・資格・コンピュータ・新書が並ぶ。帳場横にも小さなミステリ&エンタメ棚。…ここまでは普通の、値段が定価の半額前後のリサイクル古書店であった…ここまでは。左奥の通路に進入し、左壁の時代劇文庫・官能文庫を流して行くと、岩波文庫や少量の品切文庫が出現。少し風が変わったな、と思いつつ、行き止まりの海外文学文庫棚。そしてアダルト小部屋入口手前の三本の本棚を見ると、ほほぅ!何だかそこは古本屋さん!宗教・歴史・思想・戦争・文化・文学・古本関連・絶版漫画文庫・全集・奇術・古めのカバー無し岩波文庫…古い本も結構混ざってるな。ここで何か見つけたいが…と目玉をグリグリ動かしていると、棚の隙間に横に入れられた黄色い本が目に留まる…子供用の電気学の本…興味ゼロ…だが何故目に留まった…何故?…『佐野昌一』…この名前…あっ!これ『海野十三』じゃないかっ!そうだ!彼のもうひとつの、子供用の数学や科学の本を書く時の名だ!サッと取り出して値段を見ると、おぉ800円!表紙の表裏に蔵印はあるが、こりゃ絶対に安いはず!と言うことで明治書院「おはなし電気學/佐野昌一」を購入。まさか独立店とは言え、ブックマートでこんな本を買えるとは。ありがとう、テンチョー!

追伸:12/14夜十時から、USTREAM『不忍ブックストリーム』「ブック・フェスタ・ベップをふりかえる」。に出演します。先月終わりに訪ねた別府の一箱古本市や古本屋さんについて、南陀楼綾繁氏とスタジオゲストとしてお話しする予定です…まったく今週は何と言う週なんだ…。
不忍ブックストリーム ⇒ http://www.ustream.tv/channel/shinobazubookstream
posted by tokusan at 22:47| Comment(4) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご来店ありがとうございました!
購入された品をみて、「ふ、古本修羅がきた…」声をかけようかと悩んだのですが、あまりのマニアックな選択にスルーしたらまさか古ツアさんだったとは(笑)
あまりの狼狽にポイントカードもオススメできず申し訳ありませんでした。
次回よろしければお作り致します

いつも楽しみに拝見しております。

ブックマート都立家政店
Posted by テンチョー at 2011年12月16日 18:13
お邪魔させていただきました。ハードロックが流れる中、子供たちとの対等な取引が、とても印象的でした。そしていい本を買わさせていただきました!ポイントカードを受け取りに、また行きますので、奥のあの通路はあのままにしておいてください。それではまた!
Posted by tokusan at 2011年12月17日 13:06
古ツア様。
残業要請を振り切って、古ツア様の強運にあやかろうと邪な思いを抱きながら、仕事帰りに立ち寄りました。
考えが邪過ぎて、さすがにあのような大金星はありませんでした。が、それでも少年倶楽部文庫『吼える密林』(南洋一郎)を400円で手に入れられました。
テンチョーさんには、「かなり渋い本を買われますね。しかもよくあの棚から見付けられましたね。眼が利きますね。」と賛辞を頂きました。
Posted by 縦溝狭史 at 2015年01月13日 20:11
縦溝狭史様。遠い所からご苦労さまです。懲りずにまた訪ねてみて下さい。ふとした瞬間に、きっとお眼鏡に叶う本に出会えるはずです。ここはそういうサプライズを知ってか知らずか用意してくれているお店なのです。
Posted by 古ツア at 2015年01月14日 21:51
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