仕事の異次元をどうにか脱出したら、どうしても遠くに行きたくなってしまい、『青春18きっぷ』を発動して北へ!乗り換える度に車両数が段々減っていき、未だ枯れ草色の風景を突っ切る二両の東北本線で到着したのは、郡山のひとつ手前の駅。改札を抜けて東側の小広場に出る。栄えた所の無い地方の町並みが、ただ広がっている。北側の大階段跨線橋を渡り、遠くに雪を被った山脈を眺めながら、『国道4号線』に出る。駅周辺より、この道沿いが街の中心地となっている。大型店舗をなぞりながら北へ進むと『安積一丁目交差点』。ここで『郡山南インター線』と言う近代的な名の、新しくキレイな道路を西へ。進んで行くと、道は北に反り返って行き、水の煌めく笹原川を渡る。橋を渡って道なりには進まずに、真っ直ぐ北へ進むと、そこはもはや何の変哲も無い住宅街となる。最初の信号で東へ。ほわっ!左手前方に『古書 古本』とある、小さなオレンジの看板がポツン。まるで夢のようだと思いつつ、先の五叉路小交差点に近付き、お店の正面に回り込む。白い下見板張り風の小さな平屋で、前面は四枚のガラスサッシで構成され、左から二番目に白の店名文字が配されている。スラッと開けて中に入ると、右側にあるガラスケース帳場に店主が現れ「いらっしゃいませ」とにこやかに挨拶。リーゼントを下ろした休日のロックンローラーのような方である。お店は広々としており、配置されている棚類はほとんどが腰〜胸の高さで、見通しが良くなっている。棚類は種々様々なものがセンス良く据えられており、左壁際と奥壁、真ん中に小均一棚&平台と共に低めの本棚たち。平台には「平凡パンチ」〜「STUDIO VOICE」までと幅広くカルチャー雑誌がが平積みされ、棚には絵本・写真関連・写真集・美術・映画・デザイン・ポップアート・渋谷系・「宝島」・伊丹十三・小林信彦・山田宏一・海外文学・幻想文学・詩集が集まっている。左壁際には、スヌーピー・寺山修司・70年代女子向け本・安井かずみ・佐野繁次郎装幀本・堀内誠一などのプレミア絵本・70年代実用ノベルス・宇野亜喜良・アートビジュアル本・ファッション&カルチャー雑誌など。奥壁には陶器・文庫・日本文学の民藝的装幀本・久保田万太郎・小島政二郎・森田たま。奥への入口を挟んで、白い飾り棚に久里洋二・篠山紀信・深瀬昌久・DVD「荒野のダッチワイフ」など。この棚を見ていると、店主が「奥の部屋にも入れますので、よかったらどうぞ」と、靴を脱いで上がり込む、絨毯の敷かれた小部屋に促してくれた。では、と遠慮なく上がり込む。横長の三畳ほどの小部屋で、レコード・蓄音機・古雑貨・古着と共に、粟津潔デザインの『東風』ポスター・ブローディガン・食・デザインなどが簡素に収まっている。ここは古着があるせいか、お店と言うよりは他人の部屋に限り無く近い…。靴を履いてフロアに戻り、ガラスケース内のプレミアビジュアル本をぼやっと眺める…何だこのお店は!東北の住宅街に、こんなにも70年代が渦巻く場所があるなんて!テラヤマ・ヨコオ・アラキ・ウノ・モリヤマ・シノヤマ・ワダ・ウエクサ…セブンティーズのカルチャー巨人たちが、モノクロと原色を絶え間なく放出しているのだっ!よくぞここまで一色に染めたものだ、と偉そうに感心しつつ、各所に飾られたパネルなども眺めて楽しむ。値段はちょい高〜高めのしっかり値となっている。「植草甚一、お好きなんですか?」と聞かれながらJICC出版局「宝島 1974/10」を購入する。気持ちよくお店を出て、昼食でも買おうと思いコンビニを探す…無い。この街にはコンビニが無い。キョロキョロ脇道も見回しながら駅方向へ戻るが、結局一度も目にすることはなかった。地元のスーパーで地元パン屋の菓子パンを購入。そしてその中のひとつ『クリームボックス』に感動する。小さな食パンに牛乳カスタードクリームがドバッと乗ったアバウトなパンなのだが、とにかく下品に美味!さてお腹も満ちたことだし、とんぼ返りするか。
2012年03月30日
3/30福島・安積永盛 Small Town Talk
仕事の異次元をどうにか脱出したら、どうしても遠くに行きたくなってしまい、『青春18きっぷ』を発動して北へ!乗り換える度に車両数が段々減っていき、未だ枯れ草色の風景を突っ切る二両の東北本線で到着したのは、郡山のひとつ手前の駅。改札を抜けて東側の小広場に出る。栄えた所の無い地方の町並みが、ただ広がっている。北側の大階段跨線橋を渡り、遠くに雪を被った山脈を眺めながら、『国道4号線』に出る。駅周辺より、この道沿いが街の中心地となっている。大型店舗をなぞりながら北へ進むと『安積一丁目交差点』。ここで『郡山南インター線』と言う近代的な名の、新しくキレイな道路を西へ。進んで行くと、道は北に反り返って行き、水の煌めく笹原川を渡る。橋を渡って道なりには進まずに、真っ直ぐ北へ進むと、そこはもはや何の変哲も無い住宅街となる。最初の信号で東へ。ほわっ!左手前方に『古書 古本』とある、小さなオレンジの看板がポツン。まるで夢のようだと思いつつ、先の五叉路小交差点に近付き、お店の正面に回り込む。白い下見板張り風の小さな平屋で、前面は四枚のガラスサッシで構成され、左から二番目に白の店名文字が配されている。スラッと開けて中に入ると、右側にあるガラスケース帳場に店主が現れ「いらっしゃいませ」とにこやかに挨拶。リーゼントを下ろした休日のロックンローラーのような方である。お店は広々としており、配置されている棚類はほとんどが腰〜胸の高さで、見通しが良くなっている。棚類は種々様々なものがセンス良く据えられており、左壁際と奥壁、真ん中に小均一棚&平台と共に低めの本棚たち。平台には「平凡パンチ」〜「STUDIO VOICE」までと幅広くカルチャー雑誌がが平積みされ、棚には絵本・写真関連・写真集・美術・映画・デザイン・ポップアート・渋谷系・「宝島」・伊丹十三・小林信彦・山田宏一・海外文学・幻想文学・詩集が集まっている。左壁際には、スヌーピー・寺山修司・70年代女子向け本・安井かずみ・佐野繁次郎装幀本・堀内誠一などのプレミア絵本・70年代実用ノベルス・宇野亜喜良・アートビジュアル本・ファッション&カルチャー雑誌など。奥壁には陶器・文庫・日本文学の民藝的装幀本・久保田万太郎・小島政二郎・森田たま。奥への入口を挟んで、白い飾り棚に久里洋二・篠山紀信・深瀬昌久・DVD「荒野のダッチワイフ」など。この棚を見ていると、店主が「奥の部屋にも入れますので、よかったらどうぞ」と、靴を脱いで上がり込む、絨毯の敷かれた小部屋に促してくれた。では、と遠慮なく上がり込む。横長の三畳ほどの小部屋で、レコード・蓄音機・古雑貨・古着と共に、粟津潔デザインの『東風』ポスター・ブローディガン・食・デザインなどが簡素に収まっている。ここは古着があるせいか、お店と言うよりは他人の部屋に限り無く近い…。靴を履いてフロアに戻り、ガラスケース内のプレミアビジュアル本をぼやっと眺める…何だこのお店は!東北の住宅街に、こんなにも70年代が渦巻く場所があるなんて!テラヤマ・ヨコオ・アラキ・ウノ・モリヤマ・シノヤマ・ワダ・ウエクサ…セブンティーズのカルチャー巨人たちが、モノクロと原色を絶え間なく放出しているのだっ!よくぞここまで一色に染めたものだ、と偉そうに感心しつつ、各所に飾られたパネルなども眺めて楽しむ。値段はちょい高〜高めのしっかり値となっている。「植草甚一、お好きなんですか?」と聞かれながらJICC出版局「宝島 1974/10」を購入する。気持ちよくお店を出て、昼食でも買おうと思いコンビニを探す…無い。この街にはコンビニが無い。キョロキョロ脇道も見回しながら駅方向へ戻るが、結局一度も目にすることはなかった。地元のスーパーで地元パン屋の菓子パンを購入。そしてその中のひとつ『クリームボックス』に感動する。小さな食パンに牛乳カスタードクリームがドバッと乗ったアバウトなパンなのだが、とにかく下品に美味!さてお腹も満ちたことだし、とんぼ返りするか。
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