突然雲間から光が射すように、一日がぽっかりと空白になったらしいので、ちょっと遠出してみるかと大宮から東北新幹線。平日なのに、すでに早い帰省が始まっているのか、自由席は満席で座ること叶わず、一号車の先頭デッキで立ち尽くしながら一時間の読書。駅のホームに降りると、爽やかな涼風が身体を優しく撫でて行く。東口に出て、一年半ぶりの福島駅である。「大槻本店」(2011/01/22参照)も店売りを辞めてしまうそうで(「古書通信2012/06」より)、この近辺で店舗で古本を買える所は、もはやリサイクル古書店だけに!と思われたのだが、ところがどっこい古本を扱っているお店が、意外な駅近に潜んでいたのである!駅前は人影も多く賑やかで、四方を緑深い山々に囲まれた、全く普通の地方都市の風景である。南北に横たわる駅前広場を真っ直ぐ東に進み、小さなピアニスト像&奥の細道像を見やりつつ、ビルとビルの間から始まる『駅前通り』へ。横断歩道をヒョヒョイと渡って南側歩道を東へ行くと、ワンブロック目の信号を過ぎた所で、分厚い歩道屋根の架かる地元商店街のゾーンとなる。その三軒目に、ピンと張った黄緑のテント看板が誇らしい、街の小さな新刊書店の姿がある。店頭には小さな雑誌ラックと、児童絵本の挿さった回転ラック…古本の気配は何処にも無い…。フラリと駅前の本屋さんに立ち寄った体で、いやに横幅の狭いサッシを開けて中に入る。小さく細長い洞窟の如きお店で、両壁は奥まで本棚が続き、真ん中には平台付きの長〜い背中合わせのラックが置かれている。コミック・雑誌・文庫・エロ本、そして震災後の福島関連本を集めた、やはり街の本屋さん。しかしそれらには目もくれず、奥までズンズンズンズン入り込み、オヤジさんが座る小さな帳場の横、右角隅の奥壁棚&壁棚を見ると、そこに愛おしい古本の姿がっ!棚三本分に、ミステリ&エンタメ・海外サスペンス&アクション・ノベルス・歴史小説・日本純文学・郷土本・ミステリ&エンタメ文庫・海外アクション文庫など。棚の上には手書きの『古本』札が貼り付けてあるが、取り立ててスゴい本はナシ。だが、ここに古本が並んでいるだけ、それだけでいいじゃないか!と心の中でわめき散らす。値段は安め。古本ゾーンから二冊を抜き取り、さらに店内の新刊郷土本棚から一冊。角川文庫「大いなる罠/ドン・スミス」創元推理文庫「007号の冒険/イアン・フレミング」、そして新刊で歴史春秋社「化石は語る/竹谷陽二郎」(あぁ、フタバスズキリュウ!)を購入する。
さて、一日空いたとは言え、何が起こるか判らないので、駅前古本買いのみに満足して、スパッと東京へトンボ帰り。駅で切符を購入すると、券売機からニュッと出て来たお釣りが懐かしの二千円札!あまりに見慣れないので、一瞬ギョッと固まってしまう…このお札、券売機で使えるんだ…。


少し前に帰宅したばかりなので仙台の収穫は明日ブログに書くことにしますが、いいタイミングで福島の情報を知り参考になりました。北海道&東日本パス(7日一万円)を使いましたが、仙台往復で12000円弱なので、明日以降は柏か渋谷の古本市ぐらいしか頭になく…