2012年09月02日

9/2山形・山形 紙月書房

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駅東口に出て、東方500mほどを南北に走る『国道112号』へ向かう。そこから進路を北に採り、道の先にある『山形市役所』方面に向かってテクテク進む。青い頭上を、山から下りて来た大きな白い雲が流れて行き、天気雨をパラパラと落とす。右手に『東北電力』を見ると、静かだった通りはちょっと賑やかな街のメインストリートに変化。駅前とこの辺りが繁華街なのか…などと思っていると、左手に大きな市役所ビルが見え、正面の広い空の下には、横に広がる石造りの洋風近代建築『文翔館』が、ドンと現れる。中央の屋根から、空を突き刺すように伸びる黒い時計塔が、山形の時をギクギクと刻んでいる。表門から建物をたっぷりと楽しんでから、開けた敷地沿いに東に向かい、脇道をさらに敷地に沿って北へ。すると行く手には、小さな教会が西側に建つ、静寂に包まれた四つ辻が現れ、その向かいの北東側に目指して来たお店の看板を発見する。駅からは二キロほど。…良い所だな。ブックカフェらしいのだが、果たして…。入口上には可愛い書体の濃緑店名看板、入口横にメニュー立看板、『氷』の旗が二枚風にはためき、右の大きな窓からは店内の本棚が良く見えている…おぉ、しっかりしてる。これは期待出来るぞ!木の扉を開けて中へ進む。入るとまずは、正面にカウンターのある喫茶ゾーン。客席は右の窓際にも続いているが、その右側がしっかりとした古本ゾーンなのである。右壁・奥壁に本棚が張り付き、フロアには横向きに背中合わせの本棚が三本並ぶ。店内には男性ひとり客が二人おり、本には興味を示さずにお茶を啜っている。カウンター内では、ご夫婦であろう落ち着いた雰囲気の壮年男女が、「いらっしゃいませ」と迎え入れてくれた。…何か頼まなくとも、本棚を見られそうな感じだ…良し!と勝手に判断して、フロア棚に素早く取り憑く。棚脇に紙物・絵本・児童文学の小棚を見て、科学・映画・広告・赤瀬川原平&南伸坊など。足下の古雑誌カゴに視線を落としながら右壁棚。おお、ここは右端のミステリ評論から始まる、一面の日本ミステリ文学!1980〜現代の佳作たちが、肩を並べてドバドバ続く。そしてその向かいの棚脇に、推理小説文庫・サンリオSF文庫・春陽文庫…何だかただならぬな気配が漂い始めたぞ…。続く第二通路は、手前側に探偵&推理小説文庫!アンソロジーもたくさん揃い、マニアックな並びを見せている。下には海外文学の姿も少々。向かいはちくま文庫・中公文庫・旺文社文庫・教養文庫など。第三通路はセレクト日本文学を中心に構成され、間に少量の仙花紙本や探偵&伝奇小説を含みつつ、エッセイ・食・医学・性・本なども。ここは喫茶ゾーン側棚脇に日本文学文庫棚、壁側に春陽文庫を多く含む時代劇文庫となっており、時代劇文庫はそのまま奥壁に続いて行く。最奥の通路は、一応『未整理本』の通路となっているが、取りあえず見ることだけは可能である。洒落た古本喫茶なのに、ミステリーが大好きなお店なのである!古い本はあまりないが、しっかりした棚造りと網羅性に要注目っ!店主の本好きな気持ちが、ビシビシと通路を飛び交っているのである。値段は安め〜普通。プレミア値の本もあり。値段は表4右上にシールで貼付けられている。春陽文庫「完全犯罪/小栗虫太郎」(新装版)「泥だらけの純情/藤原審爾」「姿なき怪盗/甲賀三郎」創元推理文庫「真夜中の檻/平井呈一」を購入する。…お店のマークは歯を剥き出しにした狼の口…“紙月”…“かみつき”と言うことらしい…素敵だ!

良いお店だった…と余韻に浸りつつ『最上義光歴史館』横の名店「香澄堂書店」(2010/11/06参照)にも当然立ち寄る。相変わらずレベルの高い店内100均コーナーにしゃがみ込み、数冊を鷲掴んだ後に、店内をじっくりウロウロ。教養文庫「ミステリー入門/メアリー・F・ロデル」徳間文庫「非常階段/日影丈吉」創元推理文庫「浜尾四郎集」新潮文庫「日本ロック学入門/相倉久人」教養文庫「無月物語/久生十蘭」朝日文庫「魔都/久生十蘭」角川文庫「110番街交差点/ウォリィ・フェリス」を購入し、二年ぶりの山形のミステリ漬け二時間に終止符を打つ。山形、お店は少ないが、棚は濃厚!また来よう。
posted by tokusan at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 東北 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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