2013年02月02日

2/2静岡で遠州鉄道に初乗車して二店!

浜松から北に延びて行く『遠州鉄道』は、終点までの所要時間が三十分の短い単線。ウルトラ兄弟のような、赤白カラーリングの二両編成に乗り込み、浜松の街並を見下ろしながら、沿線の古本屋さん二店に向かう。

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●上島「丸書房」
駅西口に出て、行く手に臨む緑の丘を目指して歩き始める。真っ直ぐ西へ。道がやがて坂になり始め、『飛龍街道』(あぁ、即座に藤波辰巳を連想してしまった!)を横切り、さらに坂の上へ。すると一キロ弱で『四ツ池公園』と言う運動施設が充実した巨大公園が現れるので、迷わずそこに入り込み、公園内でも西に進み続ける。『陸上競技場』と『浜松球場』の間を擦り抜け、樹木トンネルの坂道を上がり切れば、再び一般道の交差点に出る。後はそこから真西に延びる直線道をクリアすれば、『国道257号(姫街道)』にぶつかる交差点際に、待望の古本屋さんを発見することとなる。その姿は古本屋さんと言うよりは、街の小さな新刊書店の趣き。丸みを帯びた白いプラ日除けの下には、三台の安売りラックが並び、二台には単行本&新書&文庫、一台には雑誌が面陳されている…それにしても激安だ!すべてビニールに梱包され、値段は30〜50円。思わず重なり合った本の裏側も確認してしまう。店内は新刊書店のようにしっかりと整頓されており、左右の壁は本棚で、真ん中奥に突き出した帳場があり、その両脇に壁棚から連続する小スペースがある。フロアには下が膝下平台状の背中合わせの棚が二本。通路は広く確保されており、ちょっと古めかしくも健全な店内となっている。帳場には頬杖を突いた、やさぐれた小泉純一郎風の店主がおり、脇に立つお客さんからマシンガンのように話し掛けられ「ぁぁ…」と生返事を繰り返している。さらには右奥スペースに、椅子に座り込んで本を読み込むオジサンの姿が…おぉ、土曜の昼下がりの、ある古本屋さんの光景…。左壁棚は日本文学・ノンフィクション・社会・句集・ノベルス・葉山嘉樹・全集・美術・日本文学文庫・官能文庫…うぅっ、何だかみんなとても安いぞ!100〜500円がほとんどだ!奥の方には下に平台が誂えられ、アダルト雑誌がドバドバと連続している。奥の小スペースには性愛・オカルト・科学・新書・建築・辞書・大判ビジュアル本。通路棚には時代劇文庫と歴史小説・歴史・江戸風俗が仲良く並んでいる。中央通路は戦争関連を核にして兵器・近現代史もまとめ、他にスポーツ・ビジネス・静岡&浜松・宗教が固まっている。入口横にはアイドル写真集と茶道棚あり。右端通路は、壁棚にコミック・アダルト&歴史が並び、通路棚に映画・音楽・芸能・ミステリ&エンタメが収まり、足下にホビー系雑誌が集合中。帳場周りにも小さな棚が集まり、映画パンフ・文学復刻本・海外ファンタジーが並んでいる。とにかく本が安い!四桁の本がほとんど見当たらないのは、ある意味スゴいことである。古い本はあまり無く、雑本的でもあるが、それでも光る本はしっかり見つけることが出来た。私は二冊を掴み取り、マシンガントークに割り込んで精算していただく。平凡社「人外境通信/中井英夫」鹿島出版会「お雇い外国人15-建築土木/村松貞次郎」を購入。二冊買ってもまだ三桁だ!

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●小松「古書籍 寿堂」
エッチラオッチラ駅へと戻り、再び遠州鉄道に乗車して五駅先へ。西口に出て、小さな駅前からすぐ西にある『二俣街道』を南へ。ちょっと進めば『小松南1丁目交差点』脇に、早くも『古書籍』の看板が輝いていた。駅から近いって言うのは、それだけでも良いものだな…。赤煉瓦で化粧され、立派な看板文字のあるお店に近付くと、店頭台などは見当たらず、ちょっと重厚なオーラを放っている。しかしカラリと中に入ると、硬めな見た目ではあるが、明るくスッキリとした古本屋さんであった。壁際は本棚で、フロアに背の高い背中合わせの本棚が二本。左奥の本棚の裏には、土足厳禁のサロン的スペースが隠されている。その右にガラスケースを置いた帳場があり、“学究の徒”と言った雰囲気を纏うオヤジさんが、ピリ〜ピリ〜と定規で紙を切り続けている。左端通路はこのお店の大衆寄りゾーンで、壁棚にミステリ&エンタメ・日本文学文庫・ノベルス・時代劇文庫が収まり、向かいに100均単行本・100均文庫・箱入日本文学・アダルト・囲碁・将棋が並ぶ。奥のサロンを隠す壁棚では、静岡郷土の資料&研究本がまさしく壁となって並んでいる。真ん中の通路には、左に新書・自然・思想系雑誌・ビジュアルムック・日本美術・書・工芸・静岡郷土本。右に俳句・短歌・詩集・戦争・歴史が集まる。右端通路は、壁棚に人文系・みすず書房・選書・文学・歴史がカオスに並び、奥に歴史系文庫や歴史古本が固まっている。向かいに古典文学・万葉関連・芭蕉関連・古代史の箱入本がズラズラ。またこの通路には、和本・古雑誌・絵葉書も集められている。大衆ゾーンはあくまでもリサイクル的で、歴史・俳句・郷土が突出し、こちらは古い本も多い。値段は安めで、自然と笑みがこぼれてしまう。みすず書房「波止場日記/エリック・ホッファー」キネマ旬報社「神を放った男/田中文雄」を購入。『吾輩は100円である』と大書された大きなサービス券を「今度使って下さい」といただく。ありがとうございます。

二店のお店の性質は異なるが、店内構造と値段の安さが似通っていることに驚く。これでもっと好みの古い本が売っていれば…と贅沢なことを考えてしまうが、これはこれで満足なツアーとなった。さぁ、浜松に戻って、うなぎパイでも買って帰るとしようか。

※webマガジン『ゴーイングマガジン』で場違いに連載中の『古本屋ツアー・イン・ジャパンの『均一台三段目の三番目の古本』』の第十一冊目が更新されました。…あぁ、この連載、毎月終りに苦しみながらも良く続いているな、と自分で感心することしきり。次回で連載一年目なので、引き続き奮闘いたします!
posted by tokusan at 20:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 中部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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