2013年05月12日

5/12福島・保原 ぶっくらんど

book_land_hobara.jpg
『週末パス』二日目は、渋谷駅の火事騒ぎに巻き込まれてスタート。新宿から埼京線→宇都宮線→東北本線と小刻みに乗り換え。どうにか北に少しずつ進んで行く。昨日の灰色の雨模様は、今日は青と緑に一掃され、大きな白い雲たちが、横たわる人形・カブトムシ・犬・亀など表情豊かな造形を見せながら、車窓をゆっくりと流れて行く。福島駅で阿武隈急行線に乗り換え、キャッチフレーズの付けられた駅を通過して行く。およそ二十分で着いた保原は『ファッションニットの町』であった。土手上のホームから駅舎に下りて、新しい駅前ロータリーに抜け出すと、目の前には放射能線量計が立っていた。0.48マイクロシーベルト…放射能がこのような形で身近になる世界を、誰が想像しえたであろうか。ロータリーを通り抜け、北に延びる道を300m弱進むと、一つ目信号のある小さな交差点。ここから西に進むとすぐに『国道349号』のメインストリート的商店街に行き当たる。再び北に足を向けると、やがて左手に三角屋根風入口を持った、横長な商店が姿を現す。看板には『トータルファッション なかや』とあるが、道路際には『本買います』の幟がはためいている…良く見ると、道路際看板には色褪せてもはや白紙になりかけている「ぶっくらんど」の貼紙、さらにウィンドウにも店名や営業時間が大きく貼付けられていた。どうやら中型の元洋品店を、居抜きで古本屋さんとして使っているようだ…素敵!中に入ると、右にクリーニング屋のカウンターそのままのレジがあり、左にフロアが広がっている。壁際は本棚で、横向きに背中合わせの長い本棚が四本置かれ、五本の通路を生み出している。最奥通路だけが行き止まりとなっている。そして店内に流れるBGMは、ず〜〜っと『秘密戦隊ゴレンジャー』の歌。徹頭徹尾ゴレンジャー!それを聴きながら仕事に集中しているのは、ちょっと小さいキレンジャー的男性である。手前側から。第一〜第三通路まではゲーム・コミック・DVD(棚脇にラノベ&ケータイ小説棚あり)。奥の第四通路に、日本文学文庫・時代劇文庫・海外文学文庫(少々)・ハーレクイン。第五通路にラノベ・アダルト・新書・ノベルス・実用・日本文学・コンピュータ・絵本・児童文学が並ぶ。安値で基本はリサイクル店であるが、文庫に絶版&ティーンズ文庫が目立ち、ノベルス系にも面白い本が紛れ込んでいたりする。文庫には値段の付いてないものも見受けられるので、そのままレジへ持ち込んでみることにする。二冊の文庫に値段が無く、本をためつすがめつ眺めた店主は「これ、何処から持って来ました?」「文庫の棚からです」と答えると、「う〜ん」としばらく唸った後、「ちょっと調べますね」とパソコンに向かってしまった…あぁ、ネット検索を始めてしまった…こう言うときは、男気をビシッと見せてもらった方が、高かろうが安かろうが客としては気持ち良いのだが…。「武器よさらば」は500円、ヴァン・ダイン「誘拐殺人事件」は600円とのことなので、「武器よ〜」だけを買うことにする。その他もちょっと古めの本ばかりのセレクトで、値段は100〜200円のものばかり。店主はレジを打ちながら「前の人が付けたんで値段がデタラメだ…」とボソリ。何やら激しく後悔している模様である。角川文庫「武器よさらば/ヘミングウェイ」春陽文庫「梟の城/司馬遼太郎」双葉新書「競馬放浪記/新橋遊吉」トクマドキュメントシリーズ「実録・大物死刑囚たち さらばわが友/カービン銃ギャング事件主犯 元死刑囚K・O」を購入。ここ保原では道を渡ろうとしていると、車が親切にすぐに停まってくれる。皆すぐに道を譲ってくれる。ちょっとした善意なのだが、大いに心和む瞬間。和みついでに、風に飛ばされたおばさんの帽子を追いかけ、キャッチしたりして、保原に小さな小さなお返しをする。

posted by tokusan at 21:28| Comment(4) | TrackBack(0) | 東北 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
神保町の古本市などで「定価」がない本など「おいくら」と聞くと、「300円」とか「500円」とかその場で安めの値段をいってくれることがありますが、お店だと、ご指摘のように「日本の古本屋」などを参考に、その中の一番高い値段?をつけることもあるようですね。この前も、ある古本屋で4冊本を買おうかと思ったら、二冊は「白紙」。値段のあるのは2000円。この二冊を買うから、あとの2冊は、そんなに珍しい本でもないから1000円か500円ぐらいかなと思って「おいくら」と聞くと、ちょっと待ってください調べます…との返事。やれやれと思ったら、二冊とも「2000円」とのこと。ちょっと高いなぁと。古本市だと500円ぐらいかと。図書館にもある本なので、結局買いませんでしたが、プロとしては情けないかと?
Posted by 古本虫がさまよう at 2013年05月12日 23:32
わが故郷へ古ツアさんがおいでになるなんてビックリしました。実家のある隣町の「梁川」駅前にも、かつての靴流通センターをイヌキにしたリサイクル店があり、片隅に古本コーナーがあります。機会がございましたら是非。
Posted by steel-1 at 2013年05月13日 14:04
古本虫がさまよう様。まぁ結局買った本も、別にそれほど高値でもないのですが、お客としては、スッと気持ち良く買いたいところですよね。文中では『男気』と書きましたが『プロ意識』と書き換えても可です。
Posted by tokusan at 2013年05月13日 19:26
steel-1様。なんと!優しい街・保原が故郷ですか。いや、古本があるのなら何処へでも行きますよ。そして梁川情報、ありがとうございます!機会を無理矢理作り出し、いずれ伺います。梁川駅のキャッチフレーズは果たして…?
Posted by tokusan at 2013年05月13日 19:28
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック