2013年06月08日

6/8静岡・藤枝 焼津書店 藤枝駅南店

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いまいちすっきりしない天気の中を、東海道線でただただ西へ。読書と睡眠を交互に繰り返し、銀色の水平線を時々目にしながら先へと進む。途中、熱海から乗り込んで来た鉄道ファン同士の声高な駅解説がひっきりなしに続くので、少し気分を滅入らせてしまう。そんなこんなの四時間で藤枝駅着。新しく広い空間性を持つ駅舎から南口に出ると、しっかり整備され足湯も備えた駅前ロータリー。足湯で寛ぐ人々を横目に、最初の大通りを西に進む。二本目の脇道を南に下ると、新たな大通りの交差点に至り、そのさらに先には『静岡武道館』の大きな屋根がチラリと見えている。信号待ちしながら西を見ると、大きな『古本』の文字と共に、横長で大きなお店の気配を感じ取る。『売るならココ』と大書する、焼津近辺マイナーチェーン「焼津書店」の一店である。2011/01/23に訪れた「焼津店」に続く二店目である。確かあの時は良い買い物が出来た思い出が…なので期待をムクムクと大きくしつつ、店内へと吸い込まれて行く。当然のことながら中も広い。入って直ぐ右横にレジカウンターがあり、女性店員がひとりで孤軍奮闘接客中。おっ?右奥にちょっと暗い異様な空間があり、骨董雑貨類が並べられているようだ。そしてお店の右側2/3はコミックゾーンとなっている。ただし奥壁は端から端まで雑誌棚となっており、間に映画・音楽・鉄道などを少々紛れ込ませつつ、真ん中にはアンティーク玩具や古い絵本を陳列中のショウウィンドウも設置されている。棚下平台にはレコード・映画パンフ・映画プレスシート・一律500円の古い児童学年誌などが置かれ、予想外のマニアックさが滲み出してしまっている。左側1/3の古本ゾーンは五本の通路と壁棚で成立しており、入口近くの第一通路はタレント・女性実用・絵本・児童文学・料理。第二はラノベ・ティーンズ文庫・BLノベルス・雑学文庫・新書・105均文庫。この辺りは入口左横の、人文単行本・岩波文庫・岩波新書・講談社文芸文庫・ハヤカワSF文庫・ポケミスと関連性あり。第三は官能文庫.時代劇文庫・日本文学文庫。第四はスポーツ・句集・本関連・宗教・オカルト・犯罪・ビジネス・105均単行本・ミステリ&エンタメ…とここまでは普通のリサイクル店と大差ない感じ。しかしここから「焼津書店」が牙を剥き始めるのだ!左端の第五通路は、壁棚の一部も含め“古書ゾーン”として渋い輝きを放っている!壁棚の105均古書&全集以降は、大判本・ビジュアル本・図録類・洋書の展開だが、向かいの通路棚はほぼ古めかしい本で埋められている。戦争・食・郷土・民俗学以降は特に時代を遡り、資料本・日本文学・実用本・古雑誌・児童文学など。棚下平台には古雑誌揃い・和本、はたまた「月の輪書林」方式とも言える箱詰めの古文書&紙物までも!あぁ、変に素敵に奥深い。通常古本は定価の半額前後だが、古書は何故かとても安値で、200〜300円が目白押しとなっている。なのでこの辺りに激しく惹き付けられ、ハイエナのように行ったり来たり…。世界社「探偵実話 第二巻第十號(大河内常平『蛙夫人』が読みたくて買ったら、香山滋も永瀬三吾も読み切り掲載ウッハウハで300円!)」学研「神秘と怪奇/コリン・ウィルソン」八興社「人形佐七捕物文庫/横溝正史」ワニブックスPLUS新書「ゴジラとわが映画人生/本多猪四郎」新潮文庫「日夏耿之介詩集」を購入…計1380円!「焼津書店」は駅南東にもう一店あるのだが、残念ながら今日は時間が無いので、夏の青春18きっぷで訪ねることにしよう。

※webマガジン『ゴーイングマガジン』でまだまだ連載中の『古本屋ツアー・イン・ジャパンの『均一台三段目の三番目の古本』』の第十五冊目が更新されました。今回は下北沢の中心部である「古書ビビビ」さんの店頭にて、お店にも私にも相応しくない本をセレクト…。

※今月の「フォニャルフ」は、『西荻街角ミニミニふるほん市』の状態そのままに、『古本屋ツアー・イン・ジャパン&フォニャルフ』で二段分の本を並べています。補充入替をこまめに行いますので、西荻窪にお出での際はぜひとも足をお運び下さい!

※おまけ その本の補充時に「盛林堂書房」で購入した春陽堂文庫「片手美人/黒岩涙香」。ウハウハと愛でていたら、巻末の広告でとんでもない誤植を発見して、思わず大爆笑。いつかは欲しい、夢野久作の才気爆発の「氷の涯」……あれ良く見ると何かおかしいぞ?
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こ、米!米ですよ!「米の涯」!一体どんな小説なんだ?…米を食って食って行き着くその果ては…?春陽堂よ、色んな意味でありがとう!




posted by tokusan at 20:23| Comment(10) | TrackBack(0) | 中部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
駅前にあった「アポロンブックス」が物故してもう10年以上。場所は「BiVi藤枝」の向かい側、交差点のところ(無論、当時は「BiVi藤枝」は無し)。その交差点を右折すれば焼津書店にたどりつくわけですが。駅の東京寄りにある踏切、そのすぐ脇にも1軒ありました。車内から看板を確認でき、1994年4月に行ったところ閉まっていて、状態から「店休」というよりは「廃業」、いつの間にか看板も消滅。駅北側の「朝日書店」も没後10年くらい。ところで18の期間ということは真夏ですな。焼津書店藤枝店は駅から徒歩15分、つまり往復30分、真夏は大変ですが、この焼津書店は行けば必ず何かある店、汗をかく甲斐はあるはず、駅前のアピタで水分補給してからどうぞ。
Posted by 下新庄3丁目 at 2013年06月08日 22:57
おぉ!未知の藤枝古本屋変遷小史を、ありがとうございます。そんなに古本屋さんがひしめいた街だったとは…。夏に再び来藤し、その幻影を噛み締め、水分補給しながら「焼津書店」を目指します。
Posted by tokusan at 2013年06月09日 20:37
いま、読みました。

「米の涯」もそうだけど、宇院児も誤植ですなあ。
Posted by 彩古 at 2013年06月12日 08:52
彩古様。あぁ!本当だ!“宇陀児”が“宇院児”になってますね!“ウィンル”?いや“ウィンジ”?このページを見て、校正はしっかり複数で見るべきものだと言うことを、改めて認識しました…。
Posted by tokusan at 2013年06月12日 18:25
始めまして!

和本はどのくらいの数置いてあったのか教えて頂きたいです。
Posted by Takumi at 2014年01月01日 15:54
Takumi様。こんばんは。和本はそこまで多くはありませんでした。あっても三十冊程度で、平台に、古本に挟まれて積み重なる感じです。
Posted by tokusan at 2014年01月03日 22:33
そうですか!貴重な情報ありがとうございます。
Posted by Takumi at 2014年01月05日 11:34
Takumi様。ぜひいつの日か、訪ねてみてください!
Posted by tokusan at 2014年01月05日 15:41
2022年1月3日、2014年6月以来(推定)の藤枝へ。駅南口、駐車場だった場所には「オーレ藤枝」なるホテル&SCが建ち、「アピタ」は「静鉄ストア」になるなど、7年半の変化を感じながら店へ。焼津店が消えたにもかかわらず「藤枝書店」と改称しないのは経営者の「焼津」へのこだわりか…と考えつつ店内を物色、小学館入門百科シリーズ56「きみは名捕手」森昌彦著が220円、焼け・シミどころか水濡れもあるジャンクですが、表紙のタブチくん(無論阪神時代…それだけで貴重ですな)に惹かれて購入。ちうか、田淵が表紙だったからこそ目に留まったようなもんですが。他にそっち方面を少々。この日は正月セールでスタンプ倍押し、「500円で1個・10個で250円引き」のスタンプが一気に8個たまり、藤枝など次いつ来るかわからず、1年有効のカードが期限切れとなり捨てることを考えれば、あと500円分買って満杯として特典を消費したほうが賢明…と思い何かないかと彷徨ったものの、生憎あたしのセンサーに引っ掛かるのはそっち方面ばかり、この手のモノは表紙をみた時はムクムクとなるものの、帰宅して開封すればフニャ〜で結局無駄遣いに終わることは経験上明白、というわけで、1年以内に再訪できることを願って退散しました。
Posted by 下新庄3丁目 at 2022年01月04日 14:10
下新庄3丁目様。詳細な現状レポートをありがとうございます。おかげでお店の様子がうすぼんやりと頭の中に蘇って参ります…あぁ、何か出物はないかなと、、通路をウロウロしてみたい。そしてスタンプカードは絶対に必要になりますよ!
Posted by 古ツア at 2022年01月05日 08:29
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