蒸し暑く熱風吹き荒れる曇天の空の下を、東海道線で西へ。お供するのは、先日買ったばかりの「月の輪書店」古書目録。左目で銀色に輝く海を眺め、右目で古書の海に溺れながら、二時間四十分で沼津着。南口ロータリーに出たら、左上からビルの谷間を東へ進む。300mも歩けば『三ツ目ガード南交差点』。信号を渡ってさらに東へ進もうとすると、その入口に『中古売買』『DVD、ゲーム、CD研磨します』『特にアダルト系高価買取中』などと列記された立看板…この先か。50mほどで左に大きなお寺が現れ、その向かいに白いクラシックなビルが建ち、その一階に一見すると何屋なのかよく判らないお店が入っていた。黄色く年季の入った日除け、干された傘、開け放たれたサッシ、翻る幟…早速中に飛び込むと、右にあった帳場に立つ、小さな現・浅丘ルリ子風ご婦人に「四十五分には閉めてしまうんですけど」と何の前置きも無しに話し掛けられる。「えっ?」「四十五分には閉めるんです」…どうやら午後一時四十五分で閉店と言うことらしい…確か日除けの営業時間は深夜二時までだった気が…。現在午後一時二十五分。「では素早く見ます」と、何でこんなことを宣言しなければならぬのかと思いつつ、店内を慌ただしくシャカシャカと歩き始める。横長で割合に広く、手前窓際はガラスケースと本棚、壁際はぐるっと本棚、フロアには横向きに長い背中合わせの棚が二本、右奥にアダルトゾーンへの入口を確認する。ガラスケースの中には、疎らにゲーム類が置かれ、壁棚にはコミック&奥に美少女コミック&アイドル写真集。そしてフロア本棚にもコミックが並び、他にCD・DVD・ビデオも相当数収まっている。しかしそれでも古本はあった!まずガラスケース前に横積み本の腰高崖があり、大判の箱入資料本・ビジュアル本・実用ムック・美術本など。またフロア棚に100均文庫が少々と、最上段にビニールパッキングされた古本がズラリ。実用・ガイド・学術・美術・エッセイ・静岡…量は少ないが、妙に硬く値段はしっかり。永岡書店「きのこガイド/小宮山勝司」を購入し、残り時間十分で悠々と外へ。
裏通りを伝って久しぶりの「長島書店」(2009/10/18参照)。まったく変わらぬ佇まいが、心に感動のさざ波を呼び起こす。思えばとっても小さなお店だな…あぁ、ここもフリペ「小さなお店」で取り上げるべきであった。最高収容人数は、七人と言ったところだろうか…。それにしても棚の本にしっかりと動きが見え、現役感満点!おばあちゃんもお元気で、刈り上げ頭がとても凛々しいのである。ほほぅ、下川千秋の評伝なんてあったのか。ちょっと高いが嬉しくてこれを買うことにする。おばあちゃんに精算してもらっていると「最近こう言う真面目な本が市場に出なくってねぇ〜」お、おばあちゃん!市場に行ってるんすか!と驚愕の完全脱帽!あぁ。いつまでも元気でいてくださいね。崙書房「下村千秋 生涯と作品/平輪光三」を2200円で購入。
続いてアーケード商店街を通り抜け、相変わらず立看板がデカ過ぎる、開いてて良かった「平松書店」(2009/10/18参照)へ。本の塹壕に潜り込んで、作品社「ポルノ殺人事件/山本晋也」婦人画報社「トラッド歳時記/くろす・としゆき」を発掘。計500円で購入。
今回も楽しかったよ、沼津!


熱海には古本屋がないいんですよね〜。
この秋ぐちと伺ってたんですが。
沼津に住んでいながら、マンガやはコミック専門かとスルーしていました。
近日中に出かけてみます。情報、ありがとうございました。
平松書店の店主さんはお元気です。