急いで駅に引き返しつつ、『湯の花通り』のリサイクル店で一列の古本を見かける。しかしまったく食指は動かず。駅のホームで月見そばを啜った後、下り列車に乗り込んで、深い緑の中を突き抜け、広い海を見下ろしながら五駅先へ。
立派な駅舎から山の中腹の駅前に出ると、江戸城に使われた巨大な『築城石』が出迎えてくれる。『桜並木通り』の坂と階段を上がって、『国道135号』に出る。高原なのに涼しさは微塵も感じられず、左手の山々には不吉なほどドス黒い雲が覆い被さっている。車が激しく行き交う国道を北東へ。道の下のトンネルを潜り、犬が一匹も見当たらない『ドッグフォレスト』脇を通過すると、伸び上がる坂の途中にログハウスを巨大化させたお店が見えて来た。伊東にもある「ORANGE BOX 猪戸店」の姉妹店(こちらは古本はコミックのみであった)である。ぜひとも古本があって欲しい!そう願いつつ、縮尺のおかしな巨大煙突を見上げ、炙られるような路上から店内へ進む。中は表同様ログハウス風空間で、入った所が帳場とモデルガン・アイドルグッズ・おもちゃ類のスペース。さらに一段上がった奥には、ゲーム・DVD・フィギュアゾーンとなっている。どうやら古本は、左に続く離れのような矩形の建物に集められている模様。ズンズン進んでモデルガンショーケースの裏に入り込む。ちょっと大きめな書店くらいの容積があり、コミックがドドドと並んでいる。よっ、左壁に古本を無事発見。500均単行本棚一本、300均単行本棚二本で小説と自己啓発本が多い。300均から一冊抜き取り奥へ進むと、最後の通路棚に海外文学文庫・雑学文庫・ノベルス・女性実用・句集・文学評論・日本文学文庫・時代劇文庫・ビジュアル本。そして奥壁に児童文学・絵本・実用・角川ホラー文庫・新書と並び、右壁に文庫揃いと少量の岩波文庫で壁が築かれている。リサイクル書店的な棚の流れで、値段は定価の半額である。ピエブックス「和な文房具/柳沢小実」ちくま文庫「妖精詩集/W・デ・ラ・メア」を購入。
さらに伊豆急行の線路を渡って、踏切坂下の一軒家の一部を改装した古本屋さん「まんがの家」を見に行ってみるが、シャッターは閉まり、その前にはクーラーボックスや園芸材料が置かれてしまっている…現役感に欠けるなぁ…しかしそれでも、またいつの日か…。

