2013年08月18日

8/18福島・白河 白河戊辰見聞館 古書コーナー

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今日は弛めの青春18きっぷ行。宇都宮を過ぎて、涼しさの欠片も無い熱暑高原地帯を、東北本線でガタリゴトリ。黒磯で列車を乗り換えて、しばらく続く古本空白地帯を疾走して白河駅で下車する。長く古く人気の無いホームからは、夏草が生えた何本もの錆びたレールの向こうに、『小峰城』の美しく修復された石垣が見えている、ホームの先端から地下道を通って、これも古い駅舎を潜って南側のだだっ広いロータリー。古さと新しさが消極的に融合した、ゆったりとした街並が広がっている。ロータリーを突っ切って南へ。現在放送中の大河ドラマ『八重の桜』のポスターがあちこちに貼られ、イメージキャラの『八重たん』と共に、福島の向上と盛り上がりを図っている。二つ目の交差点で『旧奥州街道』を西に入れば、左手に木塀に囲まれた駐車場前庭を持つ、和風な複合商業施設『楽蔵』にたどり着く。まだ真新しい敷地内で探し求めるのは『白河戊辰見聞館』と言う名の、小さな歴史博物館である。右手前方、蔵造りの大きな二階建て建築の二階に、それは入っているようだ。左端の入口に歩み寄って、引き戸をガラッと開ける。薄暗く短い廊下を奥へ進んで、年季の入った木造階段を曲がり込んで上がる…昔の小学校や役場のような雰囲気である。急階段を上がり切ると二階は明るく、正面に受付兼レジ兼寛ぎスペース兼事務所があり、右に小さな展示スペース、右奥にパーテーションで仕切られた小さなグッズ売場がある。クラシックな受付で入場料200円を支払い、まずは『白河の戦い展』を観覧。錆びたエンフィールド銃やスナイドル銃や単筒類・連発銃、それに新選組の鎖帷子やパネル展示を眺め、早々にグッズ売場に到着する。するとそこは、新選組の本や衣類からフィギュアまでがひしめく空間なのだが、何と最奥に古本棚が設置されているのである!これを見たいがために、古本を求めるために、ただこの地に、この館に遥々やって来たのである。胸高の割りと幅広で奥深い棚は四段で、本は何と三重に詰まっている。しかし奥までちゃんと見られるようにするためか、各列それぞれ微妙に空きが作られている。一段目が幕末関連・西郷隆盛・明治天皇、二段目が新選組・坂本龍馬、三段目が福島・白河・会津郷土本と、特定の歴史を中心に少数精鋭な構成を見せている。ちなみに四段目では、とても恥ずかしくて履けない“新選組”と名の入った下駄が売られている…。ワンコーナーにしては本の量が多く、値段は高めとなっている。ふくしま文庫「ふくしまのこけし/橋元四郎平」を購入。

帰りの電車が、時刻表を見ると午後二時台が皆無となっていたので、すべてを素早く済ませて、白河滞在時間五十五分の記録を刻み、上り電車に乗車する。そして黒磯で途中下車して、およそ二年ぶりの「白線文庫」(2010/07/19参照)へ。
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入口が通り側に移り、読書室が特価本ルームに変化。そして扉を開けて上がり込む一室に、お店としての機能がすべてまとめられ、以前は入れた廊下や絵本部屋はバックヤードになっているようだ。中に入った瞬間、ニッコリ微笑み「ご無沙汰しております」と帳場に立つ店主さんに礼儀正しくお辞儀され、「今日は判りましたよ」と明晰にピカリと正体を見破られる…うぁぁ、恐れ入ります…。棚を見ながらポツポツと楽しくお話しさせていただく…「今日は何処にいらしてたんですか?」「白河に小さな歴史博物館みたいのがありまして。そこの古本棚を…」「アハハハ、そんなとこ誰も知りませんよ!」…。他愛も無い話しをしつつも、すっかり古本屋稼業が板に付いているのと、この交差点脇にちゃんと古本屋さんがあり続けていることに敬意を表しながら、旅先で交わす言葉と輝く笑顔に胸をジーンとさせる。避暑地でも外は酷く暑いが、この古本屋さんは高原のように涼しげで爽やかなのである!ハヤカワ文庫「黒い犬の秘密/エラリイ・クイーン」新潮社「すばらしい新世界/田村隆一」を計1300円で購入。最後に唐突に「パンはお好きですか?」と聞かれ「古本はありませんよ」と釘を刺されつつ、駅前に出来たおいしいパン屋さんを教えていただく。早速駆け付け、メロンパン・ミルクフランス・ハニートーストと甘いパンばかりを買い、帰りの車中の友とする。
posted by tokusan at 21:00| Comment(8) | TrackBack(0) | 東北 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
白河に寄られて黒磯白線文庫ですか…。黒磯-郡山間は一時間に一本ですから大変ですよね。黒磯に行くと、いつも駅前の温泉饅頭と駅蕎麦しか眼中になく、パン屋さんは知りませんでした。小田原の守谷に匹敵するレベルでしょか?
昔は西那須野などにも古本屋があって、十数年前に行った記憶があるのですが、もうないのでしょうか? 宇都宮線の古本マップもあればいいのですが。
Posted by 古本虫がさまよう at 2013年08月18日 21:45
ぐうぜん、ぼくも青春18を使って松本へ行ったが、やっぱりレベルが違うね。古ツアさんは。前衛ですね。すばらしい。
Posted by 岡崎武志 at 2013年08月18日 23:08
初めまして、半年ほど前にこのブログを知り、以降いつも楽しく拝見させていただいています。
初歩的な疑問で恐縮ですが、古ツアさんはお一人ですか?驚異の行動範囲に実は複数人なのかな?と思ったりしてしまいます…。
最近閉店が多いのですね…ご存じかも知れませんが「ブックセンターいとう小金井店」も9月18日に閉店するそうです。よく利用していたので悲しいです。閉店セールも開始しているそうです。
Posted by mori at 2013年08月19日 13:25
古本虫がさまよう様。駅前のパン屋さんは、若者が新しく始めた「KANEL BREAD」と言うお店です。守谷とは違いこれからのお店だとは思いますが、パンたちは充分においしかったです。黒磯にお寄りの際はぜひ。あ、西那須野の古本屋さんは、今は原っぱになっております…。
Posted by tokusan at 2013年08月19日 20:06
岡崎武志様。青春18松本ツアー、おつかれさまでした。帰りが座れたようで、よかったです。「想雲堂」はぜひともまたチャンレジをお願いします。そして本の並ぶ雑貨屋さんについて、ぜひともタレコミしてください!今度調査して来ます。
Posted by tokusan at 2013年08月19日 20:09
mori様。コメントありがとうございます!そしていつもご覧いただき、重ねてありがとうございます!ギュウギュウと日々更新していますので、ご自分のペースでゆるゆるとご覧下さい。ちなみに私はひとりです…あ、何か寂しい文章になってしまいましたが、私はひとりです。「ブックセンター小金井店」も閉店ですか!近々見に行くことにいたします。これからも当ブログを、よろしくお願いいたします!
Posted by tokusan at 2013年08月19日 20:12
古ツアさん、どうも。いま検索すると、どうもこれ、ですね。ストリートビューでも確認できます。ね、変でしょう。古本屋じゃなさそうだ。
(有)日米書院
長野県松本市大手2丁目8−22 ‎
0263-32-0427 ‎
Posted by 岡崎武志 at 2013年08月19日 21:17
岡崎武志様。わーい!わざわざありがとうございます。このお店、何だか不思議で秘密がありそうですね。次回の松本行で、偵察してきます!
Posted by tokusan at 2013年08月20日 18:03
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