2013年08月25日

8/25静岡・八幡 古書 百寿堂

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新浜松駅から赤いローカル線・遠州鉄道に乗り込み、駅間短く三駅目。車掌さんに切符を渡し、高い高架ホームから階段を下ると、道路の西側は灰色で巨大な『ヤマハ』の工場が、広く高く街の一角を占めていた。西側歩道に下り立ち、工場の敷地をなぞるように信号のある脇道に入り、西へスタスタ向かって行く。最初は住宅街ぽいのだが、小さな交差点を過ると、何だかうらぶれた飲食街の雰囲気。400m弱進んで『二俣街道』にぶつかったら、カーブを曲がりつつ北へ。やがて『ヤマハ』工場の西端沿いに出るので、工場のノコギリ屋根を眺めながら、まだまだ北へ…工場西門を過ぎ、左手に縦長オレンジの郵便局看板が見えて来た。その手前には、店頭駐車場にブルーシートを張り、簾を置いた、おぉ!こんな所に古本屋さん!二階窓には『和本 古文書 書画 骨董』の貼紙があり、店頭には『太陽』や芸術系の雑誌&ムックが並ぶラックがひとつ、蕎麦ちょこの詰まった箱、骨董&陶器の並ぶショウウィンドウがある。ちょっととっつき難そうだが、実は骨董や書画類は二階に集められているようで、小さな一階店内に入ると、そこはれっきとした古本屋さんなのである。両壁には白木の本棚が設置され、真ん中にも同素材の背中合わせの棚が一本。左壁と真ん中は低い平台付きとなっている。入口横には金属製ラックが置かれ、奥にはマイルドな梶原一騎風店主の座る帳場があり、何と両耳イヤホンで何かを聴きながら「竜馬がゆく」を読みふけっている…自由だ。右壁はビジュアル大判本・音楽・手塚治虫・矢口高雄・歴史・古代史・釣り・茶道・刀剣・骨董・陶芸・柳宗悦などが並ぶ。釣りと茶道には古い本多し。向かいは日本文学・歴史小説・松本清張・司馬遼太郎・石川啄木・実用・心関連・浜松関連。入口左横には少なめの文庫と美術図録類の姿が。左側通路は、壁棚に日本語・幕末・詩集・児童文学・小林多喜二・宗教・思想・政治・哲学・静岡郷土本が収まり、下には紙物や和本の姿も確認出来る。向かいは辞書・実用・山岳・出版&本&古本関連が並ぶ。基本硬めであり、奥底に硬い意志の流れを感じさせる棚となっている。値段は普通〜ちょい高だが、所々に隙もあり。二冊選んで店主に声を掛けるが、司馬遼太郎の世界にどっぷり漬かっているようで、まったく気付いてくれない。多少大きめの声で「すいません!」と言うと、イヤホンを慌てて外しながら「あっ、おっ、こりゃすいません。いらっしゃい」と照れ笑い。そして精算しながら「あの〜、お時間はありますか?」「えっ?」「良かったらコーヒーでも」と言うことで、奥の平台を利用したベンチに腰を落ち着け、嬉しい古本屋さんの歓待を受ける。熱いコーヒーを啜りながら、お店の成り立ちや店主の様々な憂い、それに古本屋さんを開いて(開店三年目とのこと)人と出会いつながりを持つ喜びについて拝聴する。照れながら語る、志の清く正しい“街の古本屋稼業”の在り方に賛同し、お店の継続を強くお願いしておく。そして表で、日曜なので不気味に静まり返る巨大工場に見下ろされ、差し出された手をがっちり握る。古本屋さんと握手!…ふぅ、今日もまた面白い古本屋さんに出会ったもんだ。朝日ソノラマ「写真事件帖/井上光郎」新書館「阿呆船/佐藤史生」を購入し、何故か新品ノートも一冊いただく。

そしてお店の近所で見かけた恐ろしいもの!駐車場で遊ばぬよう注意を促す看板なのだが、人物のイラストが不気味この上ないのだ。杉浦茂タッチに見えなくもないが、手が、手がっ、キャーッ!…これは完全なるアウトサイダーアートです…。
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posted by tokusan at 21:51| Comment(4) | TrackBack(0) | 中部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
週末は神戸(ロードス)-静岡ですか。こちらは高円寺あいおい、森下清澄白河を土曜に走破(文雅堂が開いていてよかった)。そして昨日「古書玉椿」に行き、ブックセンターいとうなどを覗きました。聖蹟桜ケ丘も久しぶりにおりましたが、駅はビルだらけだけど、少し歩くと玉椿のようなローカル色がある雰囲気があるようで…。二冊ほど買いました。青春切符もまだ4日分あるというのに、この週末は遠出せずじまい。今週末からはいよいよ、決戦の夏が?
Posted by 古本虫がさまよう at 2013年08月26日 05:39
それだけ回っていれば、相変わらずスゴいですよ!青春18を使いまくる週末は、一体どんなことに…あまり無理をなさらず、どうか楽しい古本週末を!
Posted by tokusan at 2013年08月26日 22:37
私も25日にあいおい古本まつりと、清澄白河〜森下古本屋ツアーをしました。美術好きな自分としては、古書ドリスさんをはじめ、美術書が充実している店が多くて興奮しました。またツアーしたいです。ちなみに、文雅堂さんは開いていました。駐車場のイラスト、怖いですね。「いとう」の東中野本店、気のせいか店員が減っているような・・・・。ちと心配です。
Posted by 古本童子 at 2013年08月29日 21:35
古本童子様。おぉ、童子にしては遠征しましたね。これから古本屋を訪ね歩く、の言葉を有言実行されて、頼もしい限りです。引き続き、マイペースな古本屋巡りを、よろしくお願いいたします1
Posted by tokusan at 2013年08月29日 22:30
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