2013年09月15日

9/15愛知・尾張一宮はコスプレシティ?二店!

昨日は昼に夏葉社・島田氏とのトークに緊張を全力投球し(お越しのみなさま、本当にありがとうございましたっ!)、夜はそのまま撮影仕事に突入。疲れが抜け切らぬまま朝を迎え、土砂降りの早朝に東海道線で西へ…しかし案の定ダイヤは乱れる!途中、ええぃめんどくさい!とさらにダイヤの乱れた新幹線に乗り換え、乗車率120%のために洗面台スペースに立ち尽くして、護送されるように名古屋へ。おぉ、こっちは雨が降っていないのか。東海道線新快速に乗って北へ十分ほど向かうと、中型の地方都市尾張一宮。東口のロータリーに出て駅舎を振り返ると、地方都市の中にこつ然と未来のビルが現れており、そこだけまるで秋葉原のよう。おまけに街には衣装も髪もカラフルなコスプレイヤーが蔓延り、あちこちで写真撮影が行われている…何だか不思議な街に来てしまった…。

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●尾張一宮「福田書店」
ロータリーの南端から脱出して『伝馬通り』を東へ。歩道にアーケードの架かる商店街になっており、開いているお店は1/3ほど。道は新しく整備されているが、アーケードの上を見ると、居並ぶ建物が実は古めかしいことが良く判る。途中、商店街と車道をも覆うアーケードを持つ「本町通り」(ちょっとニューヨークの高架下に見えなくもない)の東端を掠め、おかしな所から切断され『内部図解』のようになってしまった廃ビルの前を過ぎると、『古本』とある立看板に嬉しく出くわす。アーケード下にはシンプルな店名看板文字、お店の中が丸見えの六枚サッシ扉の前には、疎らに雑誌の並ぶラックと立看板が二つ…中に見える本棚の本は、ずいぶん斜めになっているが…。店内はコンクリ土間で通路は広く簡素。古本屋さんと言うよりは、問屋さんの如き趣きである。奥の横長な帳場に座る、小さな断髪のおばあちゃんが「いらっしゃいませー」とプリティーな笑顔で迎え入れてくれた。三方は木製の壁棚、真ん中には背中合わせの頭くらいの高さの本棚が二本置かれている。前述した通り、ちょっとブランクが目立ち、本が斜めになっている所が多い。しかし棚の本数が多いので、本の量はしっかりとしている。右壁には実用・カルチャー・ビジネス・ノンフィクション・エッセイ・歴史・郷土史関連が並んで行くが、そのほとんどが真新しいバーゲン本や特価本のようである。しかし時折昔からの在庫なのか、古い本がポツリと挟まっていたりするので、油断は禁物である。向かいは新書と文庫が並び、真ん中通路はビジュアルムック・日本文学文庫・時代劇文庫・官能文庫。左壁棚にはコミック・BLノベルス・ミステリ&エンタメ・日本文学・全集類。向かいには一般単行本と時代劇文庫が並んでいる。三十冊に一冊くらい現れる古い本は大体100〜300円で、新しめの本たちは定価の半額くらいが基本となっている。ただし文庫は安めである。う〜んう〜んと、ちょっとお店の外観とはギャップを感じる新古書店的な棚に苦しみながらも、丁寧に棚を見て行くと、やった!300円の宮本幹也発見に成功!桃源社「燕小僧浮世草紙/宮本幹也」創元社「詩集 十年/丸山薫」(こっちは100円だ!)を購入。おばあちゃんはとてもしっかりしているのだが、動きが超スローモー。加速装置のスイッチを誤って押してしまったのではないかと思うほど、時間が突然ゆっくりとなる。そんなゆっくりな包装をゆっくり待って、お互いにニッコリしながら本を受け取る。愛知の一都市で、魂の交歓をした刹那であった。

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●尾張一宮「大誠堂書店」
そのまま通りを東に進み、アーケードから離脱して『本町交差点』を越えたら、通りは『城崎通り』と名を変える。楽しそうな脇道の誘惑に耐えながら、直ぐの『大江3丁目交差点』を越えた左手マンションに『古書』の黄色い看板を発見する。それは良く見ると三階ベランダ部分から飛び出しており、その横には看板文字も取り付けられている。しかしお店は一階のみで、店頭には四台の自転車と傘立てと回転式の印鑑ラック。店内は三本の通路を持ち、各棚下で横積み本タワーが幅を利かせている。奥の帳場の前面もズラリと横積み本で覆われている。そこには老婦人が店番中で、家の子供たちが本の通路を通って出入りを繰り返している…あぁ、実家が古本屋さんって、一体どんな感じなんだろうか…古本修羅としては、年甲斐も無く憧れてしまうなぁ…。左壁は200均単行本&文庫から始まり、ハヤカワポケSF75冊の下に、函入り本を中心に日本文学・日本文学&時代劇文庫・岩波文庫・風俗・古い本・古典文学・アダルト。向かいにハヤカワポケミス・ハーレクイン・大判美術系本・海外文学文庫・写真集・辞書類。真ん中通路は、左に文明・エッセイ・日本現代文学・歴史・民俗学・美術、右には新書とムックラック、それに週刊誌の置かれた平台がある。右端通路は、通路棚に実用と宗教、壁棚はペーパーバック・児童文学・絵本・趣味・美術図録・コミック・ヨーロッパ・文学評論・郷土史と続いて行く。街に必ず一軒はあって欲しい、オールマイティなタイプの古本屋さんである。棚の下半分が見られないのは残念。左端の古い本コーナーに光あり。値段は安め〜ちょい安。冨山房百科文庫「赤い蠟燭と人魚/小川未明」ピンポイント「東スポ伝説/東スポ探検隊編」を購入。

雨が酷くなる前に、早めに東京に帰った方が良いのだが、少し街をブラブラ。相変わらずコスプレイヤーが多いなと思っていたら、商店街の外れに『コスプレコミュニティスペース』なる建物を発見。ふむ、やはりこの街はコスプレに力を入れているのだろうか?などと上っ面な考察をしていると、隣りにある『鉄道模型喫茶』が激しく気になってしまう。何気なく中の様子を窺うと、壁際に設置された横長テーブルの上には、鉄道模型のジオラマが見事に広がっており、その前に男性客が横一列にズラッと座っている…やはりここは不思議な街だ…。

※お知らせ
『新刊屋ツアー・イン・ジャパン』を連載中の、トマソン社BOOK5 vol.9」が発売になりました。今回は思い出の子供時代に通った、名も無き新刊店をツアー…のはずだったのですが、世の中恐ろしいことになってます…お楽しみに!
posted by tokusan at 18:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 中部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いやはや大変でしたね。今日は台風接近ということで東日本パスも夕方近場で少し使っただけでした。昨日は、小田原の古本屋と守谷のパンのあと、貴ブログで知った辻堂の「つじ堂」に行きました。店主・老女の静かな雰囲気がご指摘の通りかと。昔ながらの昭和の古本屋という感じでした。ついでに久しぶりに洋行堂へも。その手前の18禁ありの古本屋も。いまはない古本屋を訪れるために辻堂には一時よく行きましたが、久しぶりに寄ったらデッキなどがあるのに驚きました。辻堂のあとは神保町&高円寺古書会館を見て終りでしたが。明日も「とりあえず土浦」「とりあえず黒磯」も難しそうですが…。
Posted by 古本虫がさまよう at 2013年09月15日 18:50
それにしても守谷のパン、本当にお気に入りなんですね。私はこの間寄ったら、大好きな甘食が目の前で売り切れ、泣く泣くクッキー大袋を買って帰りました…。台風のせいで色々予定が大変でしょうが、明日からまた晴れるようなので、仕切り直しで色々巡って行きましょう!
Posted by tokusan at 2013年09月16日 19:09
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