南北線の地下駅から地上に出ると、季節外れまくりのギラついた太陽が降り注ぐ白金の街。『3番出口』から出たら、西に曲がり込んで進み、道に行き当たったら北へ、そして脇道が現れたら西へと、アミダくじのように街を歩んで行く。そうすればやがて、赤いブロック敷きの『白金商店街』に出る。都会の街中にエアポケットの如く潜む、ノスタルジックな商店街にため息が漏れる。キョロキョロしながら北へ進み、電器屋脇の細道を東に入り込むと、行く手にチープな『本屋』と書かれた立看板が見えた。『print gallery』と言う民家の一部を改造した小さなギャラリーで、「SUNNY BOY BOOKS」(2013/06/03参照)と「Readin' good」の古本ユニットが、期間限定書店を開いているのだ。期間は10/14までと残りわずかだが、これもまた立派な古本屋さん!しっかり目に焼き付けておこうと、訪ねて来たわけである。ブロック塀にぽっかり開いた入口から中へ入ると、純白の非日常的空間で、右奥にフロアが延びている。すぐ右横に受付兼帳場があり、黒ブチ眼鏡の植物的オーラを滲ませている青年が、小さく座って店番中。本は小さな台やテーブル、壁から飛び出した飾り台に、ほとんどが面陳で飾られており、書名と短い解説と店名の書かれたカードがセットになっている。なので冊数は少ないのだが、密度が薄い印象は無く、むしろ何かの芸術作品のように飾られた様々な装幀たちが、古本と向かい合う時間を濃密に演出している。まず空間と向き合い、次に本と向き合い、恐る恐る本を手に取り、ページを開く…この一連の動作を楽しめるかどうかが、優雅な展覧会販売のキモではないだろうか。安くはないが、意外と買いやすい値段が付けられている。ジャズ・ロック・言葉・アメリカ文化・東京・小林信彦&泰彦・デザイン・建築・ノスタルジイ・山・外国文学・詩・短歌などを確認した後、一応「この本は買えるんですか?」と聞いてみると「ええ、全部売ってます」とのこと。安心して話の特集「子供の頃僕は、優等生だった/三上寛」を購入。古本屋とも古本市とも、ちょっと異なる空間。vol.2も楽しみにしていよう。
※二階以上の古本屋さんを畏れて巡る『古本屋ツアー・イン・神保町』掲載の「本の雑誌 2013 11月号 豆アジ肩ぐるま号」が発売中。記事を読んで、愛を携え気配を消して、階上の古本屋さんをぜひ訪ねてみてください!(お詫び:P16三段目の左から二行目の“事務書店”は“事務所店”の間違いです。どうか、脳内で強制変換してお読み下さい)


今度のみましょう!
古ツアさんは、小岩に来たばかりなので、来られないでしょうが、
ブログの常連の皆さんの為にお知らせしておきます。
「角川文庫版横溝正史」が沢山ありましたよ。