色々諦め切れずに、鹿児島市街の古本屋さんをダメ元で巡ってみるが、やはり無情の日曜定休シャッターアウトばかり。「つばめ文庫」「あづさ書店」「糸書店」「廣文館」「庄内書店」…。突如噴煙を上げ始めた桜島に背を向け、火山灰に巻かれながら街を彷徨い続ける。あぁ、「満遊書店 鹿児島店」は、名も知らぬリサイクルショップに取って代わられていた…。灰混じりになりながら鹿児島本線を跨いで、街の西側に抜け出る。そこには、寂れてシャッターに鎧われた、一本の通りがあった。寂しく独り道を歩いて行くと、その半ばに一軒の廃墟が建っていた。壁は一部崩れ、サッシのガラスは無惨に割れている。しかしその中を注意深く透かし見ると、本の入っていない本棚が、三面の壁を埋め尽くしていた!ここがやはり「竹中貸本中古卸店」だったと言うわけか…売本コーナーもあった、子供のための貸本店さん。この様子では、すでに廃業されたのだろう。身を低くして、割れたガラスの隙間から、元店内を覗き込むと、本棚がハッキリと薄暗い店内に浮かび上がった。何も並ばぬ面陳棚は、意外なほどキレイで、ついさっきまで本を並べていたかのような雰囲気を纏っている。しかし実際は、現実は、肉を削ぎ落とした骸骨のようで、もう二度と、本をその身に収めることはないのである。口の中にいつの間にか入った火山灰を、ペッと吐き出し帰り始めると、頭上には想像以上に巨大な噴煙。巨大生物のように、街の上を覆いながら、蠢き流れて行く。見慣れぬ鹿児島の日常に、思わずたじろぐ。
※またもやひと月お休みしましたが、WEBゴーイングマガジンで連載中の『均一台三段目三番目の古本 第十七冊』が更新となりました。今回は、神保町「一誠堂書店」にて、相応しくないジャック・ヒギンズを購入。神保町とヒギンズに興味のある方は、ぜひとも読んでみて下さい!


補充も買い取りも続けているそうなので、閉店は当分ないし、いい本はもう残っていないかもしれませんが、よろしかったら訪ねてみてください。
【ブックパサージュ】であれば、日曜は営業していたと思いますが。