黄色いラインの鈍行電車・総武線に乗り、隅田川を越えてすぐの両国へ。東口から外に吐き出され、線路沿いに東へ。高架の壁に描かれた騙し絵を、ちょっと不気味に感じながら『清澄通り』に出て南へ。『緑一丁目交差点』を越えて、三本目の脇道を東に入り込むと、右手奥に青いコウモリの旗を出したギャラリー『緑壱』が見えて来た。ここで今日から30日まで、『岡崎武志 挿絵展&一人古本市』が開かれているのである。両国で古本を手にするなど、「へそまがりほんや」(2011/04/19参照)が店頭古本販売撤退宣言を出してから、もはや叶わぬ夢ではないかと時々嘆いていたのだが、こんな風にひょっこり補填されるとは、期間限定とは言え喜ばしいことである。中は正方形の十畳ほどのギャラリーで、岡崎氏は真ん中のテーブルでお客様と談笑中。四方の壁は、購入古本写真・挿絵イラスト多種・新作イラスト、小ボケをかます案内イラストなどで埋め尽されている。目指す古本は右壁下に集められている。壁際には古い雑誌類が立て掛けられ、かさ上げされた二枚の板の上には文学・エッセイ・ノンフィクション・正統派児童文学などの単行本。その下には三つの文庫箱、そして雑誌付録や児童書の入ったトランクが置かれ、すべてお手頃価格に設定されている。談笑が続くテーブルに恐縮しながら腰を下ろし、珈琲をいただく。左手前角に置かれたファイル群をパラパラ眺めていると、『古本に挟まったモノ』シリーズが抜群に面白い!ルパンを読んだ子供の感想文と、昭和三十四年の「中央線古書店地図」が、とにかくワンダフルであった。氏と少しお話しさせていただき、昭和37年少年ブック12月号ふろく「世界のライフル銃」を購入する。来場者全員が貰える、氏作成の「小津と芭蕉と古本深川さんぽmap」が、また嬉しい。
ギャラリーを出て『清澄通り』を南下。せっかくなので、森下周辺をパトロールして行くことにする。やった!「文雅堂書店」(2012/06/24参照)が営業中だ!
雑本の山に身を躍らせ、角川文庫「地底旅行/ヴェルヌ」四季新書「美神の繪本/小野佐世男」徳間書店「アタック・マイク術/和泉聖治・編」(今や『相棒』で名を馳せる映画監督の若き日の仕事である)を計600円で購入。次に向かった「古書ドリス」(2012/12/03参照)は、りゃりゃ残念。水曜定休だったか。そのまま『のらくろーど』に出て「古書 ほんの木」(2013/05/25参照)へ。
ずいぶんと本の増えた店内をサッと楽しみ、講談社文芸文庫「金沢 酒宴/吉田健一」新潮文庫「ムーンライダーズ詩集」中公文庫「閑な老人/尾崎一雄」ちくま文庫「古本屋群雄伝/青木正美」徳間文庫「まいど!横山です/横山やすし」プレイブックス「映画通のタネ本/山城新伍」を計1500円で購入。店主は獅子奮迅の活躍で、古本と格闘する毎日とのこと。大変そうだが、何だか街に馴染んでいる感じがとても良い。応援するためにも、ここにはまた、古本を買いに来ることにしよう。


・・・って、何で私が伺った時に限って開いてないの?文雅堂書店さん・・かれこれ(平日も含めて)4回も足を運んでいるのに・・・。(平日は仕事なので)土日しか行けないのが悪いのかな・・・?
またのお越しをお待ちしております。