2014年03月28日

3/28東京・神保町 ARATAMA&ポスターコレクション

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午前中に『靖国通り』に東側から入り込んで行くと、居並ぶ古本屋さんの前の歩道にワゴンが出され、「春の古本まつり」絶賛開催中。すでに鈴なりになった古本修羅の間に身を滑り込ませたいのだが、ちょっと我慢して『すずらん通り』に向かう。『駿河台下交差点』から西に100mほどの右手に、ビルの一・二階に入った古本屋さんがある。一階の名は「ARATAMA」、二階の名は「ポスターコレクション」…ここは通りの先にある「荒魂書店」(2011/03/31参照)の系列店なのである。店頭には多数の安売り雑誌箱が並ぶと共に、安売りアイドル写真集やムックワゴン、それに枯れた泉の如き文学本ワゴンが一台置かれている。ここは折り目正しいアイドル系のお店なので、私の生きる道は店頭にしかないはずだ!そう確信して枯れた泉で渇を癒そうとするが、どうにも何も見つからない。仕方なく足元のギュウギュウ文庫箱に視線を落とし、そこから一冊の古い文庫を掘り出して、ようやく店内へ。入口右に円形の帳場があるが、ハードカバーの写真集類が壁のように積み上がり、それがまた見事に円形を描いているので、ちょっと『三省堂書店』一階のディスプレイのようでもある。通路は広々としたものが二本あり、左奥にはアイドル等身大立看板に囲まれた、二階への螺旋階段が見えている。左側通路は、アイドル写真集が新旧取り混ぜドバッと揃っている。右奥では特撮&アニメ系の変わり種もしっかりと網羅。右側通路は、アイドルDVD&懐かしきVHSが大量に並び、奥に向かうほど過激さがアップするとの貼紙あり。それにしても本たちの並びが、資料的に整然としているので、店内の扇情さは最小限に抑えられている。各階精算なので帳場に声を掛けると、ピカピカの金指輪と高級腕時計のオールドスクール的中年男性が丁寧に応対。これもまた、ひとつの古本屋さんの姿であるのかと驚きつつ、岩波文庫「シベリヤの旅/チエーホフ」を購入。本を受け取り奥に向かい、四方から網点で構成されたアイドル達の疑似視線に晒されながら、螺旋階段をカンコングルグル。二階には四本の通路があり、左半分の雑誌スペースと右半分のポスタースペースに分かれている。左にはグラビア雑誌&週刊誌通路と、ファッション&アイドル&芸能&投稿雑誌の通路。右にはアイドルのA1&B2ポスターを中心に、テレカ・カレンダー・チラシ・団扇・サイン色紙・ノベルティグッズなどが、宝のように集められている。新旧アイドルの笑顔が、様々な形態とメディアでアーカイブされたお店である。門外漢の私は、もはや沈黙するしかない、輝ける世界なのである。

飢えて『靖国通り』に戻り、古本ワゴンに挑みかかっていると、古本神のひとり森英俊氏に発見され、お互いに古本から視線を外さぬまま、秘密工作員の接触のように会話する。さらにその先で、古本神のひとり塩山芳明氏に声を掛けられ、コーヒーをご馳走になる。古本界やエロ漫画界についてお話しし、鋭い舌鋒でなます斬りにされる。再び『靖国通り』に復帰すると、濃厚な探偵ミステリワゴンに遭遇。これは!と色めき立っていると、ワゴンの向こうでにこやかに微笑むのは、これも古本神のひとり彩古氏。ハッ!ここは「古書いろどり」(2012/12/22参照)の出店であったかと、旺文社文庫「落穂拾い・雪の宿/小山清」を400円で購入。さらにまつりをたっぷりと楽しみ終わり、『駿河台下交差点』を渡り切ろうとしたその瞬間、またまた古本神のひとり岡崎武志氏に声を掛けられる。あぁ、神保町でこんなに人に、いや神に会ったのは、初めてのことである。
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まつりでちょこちょこと色々買いましたが、先述の小山清よりさらに嬉しかったのは、「田村書店」(2010/12/21参照)の店頭台から見付けた深夜叢書「行け帰ることなく・未成年/春日井建」が800円でどひゃっほう!さらに「新日本書籍」(2013/11/07参照)のワゴンの絵本束の中から、堀内誠一・絵の日本通運株式会社「あしたもがっこう」(非売品)の発掘に成功する。

トマソン社『BOOK5 vol.12』が発売。連載中の『新刊屋ツアー・イン・ジャパン』は、東京最西端の本屋を訪問。その壮絶なビジュアルに心臓の鼓動をかなり早めて参りました。ぜひとも記事を読んで追体験した後に、奥多摩まで出向いて本体験して来ていただければ。
posted by tokusan at 15:46| Comment(2) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
所沢ほんだらけが閉店して悔しいので、同じ所沢のサンディニスタ!スタジオという古着屋の軒先を借りて古本のフリマ的な販売イベントを企画して、こないだの連休にやりました。次はゴールデンウィークです。今後ともやっていこうと考えています。
Posted by M書店 at 2014年03月28日 22:55
コメントありがとうございます。ほんだらけの閉店が悔しくて古本販売を!痛快です。タイミングが合えば、ツアーさせていただきます。これからも、どうか所沢に古本の風を、よろしくお願いいたします!
Posted by 古ツア at 2014年03月29日 16:02
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