青春18きっぷのラストで、東海道線に乗車。神奈川県の湾岸沿いを流れ落ちるように進み、湘南や別荘地帯を駆け抜け、観光地・小田原の一歩手前で下車する。駅の周囲には低層の住宅が建て込み、南には西湘バイパス越しの相模湾のきらめきがチラリと見え、北と西には迫り来る丹沢山系の勇姿。北口に出ると小さなロータリーで、そこから雰囲気は古いが現役な『鴨宮北口商店街』を北進する。途中に、横尾忠則が喜びそうなY字路が見事に向かい合ったX型の部分が現れるので、そのまま北へ東寄りの道を選び、殺風景な東海道新幹線高架にぶつかったらそれをなぞるように一直線に北東へ。やがて車通りの多い『巡礼街道』の『菊川ガード下信号』に出る。街道を松の木の生えた『美濃里橋交差点』まで東に進み、橋は渡らず酒匂堰の左岸を北に進んで高架を潜り、後はひたすらまっしぐら。するとおよそ駅から1.5キロ。左側に『本・CD・DVD』『古本市』などの幟を翻す、広い敷地が現れる。奥を見ると倉庫然とした巨大な建物があり、その中央の一部が、小さな古本屋さんとして胸襟を開いてくれていた。ここは、本体の買取専門店『ネットショップGAKU』が倉庫の一角を利用して、週末だけ開けている100均のお店なのである。存在だけでもはや嬉しい、ひゃっほうなお店!もしかしたら、良い出物がしれっと並んでいるかもしれない…いつものようにそんな都合の良い期待に勝手に震え、ちょっと薄暗くうすら寒い、棚で仕切られ造られた八畳ほどの空間に潜り込む。すると目に入った貼紙により、ここが無人販売店であることを知る。入ってすぐ右に文庫棚があり、下には廉価コミックの列。そして奥の下部に、無人店の要である料金箱が取付けられている。左にはムック&雑誌ラックがあり、裏には同様に100均のCD棚が立っている。中に進むと左にフロアが広がっており、正面の五本の棚には旅・ガイド・児童文学・実用全般・ミステリ&エンタメが収まり、下には括られた安値の全集やお香が端正に並べられている。フロア中央には、コミック・辞書・写真集・DVD・VHSを並べた棚やラックが固まる。入口側にはCD棚と共に、絵本・パンフ類・ビジュアルムック・図録の並ぶ大型ラックがあり、下には絵本やムックの詰まったプラ箱が二つ置かれている。そして左壁は、ニンマリと嬉しい『古書・なつかし本』棚となっており、ここまでキレイで新しめの本が多かったのが、まるで嘘のように茶色く長い時を潜り抜けて来た本ばかりを揃えている。美術・詩集・復刻本・児童文学・野球・日本文学・仙花紙本・学術本・文化・ハヤカワポケSF・政治社会など、少し硬めな傾向である。だが、おぉ100円!と貪るように本を積み重ねて行く。ロマン・ブックス「誰も知らない/藤沢桓夫」小山書店「詩學敍説/ヴァレリー」三瀬商店「現代婦人手藝全集 欧風刺繍篇」荒地出版社「ポケット続冗談辞典/関保義編」学研「六つのナポレオン像/コナン・ドイル」文禄堂書店「筆の雫/大町桂月」サン企画「サンえかきうたテレビえほん バビル2世」中央公論社「マイアミ沖殺人事件/デニス・ホイートリー」文藝春秋「明治・大正・昭和 日本の作家一〇〇人」。そして本日一番の獲物は、大阪の出版社・巧人社の「ヴェルレームの詩/松山敏訳」。函から本を抜き出すと、表紙に立体的なレリーフ装が施されているのだ!その立派な存在感は、まるで映画『死霊のはらわた』のネクロノミコンのようである!おまけに“ヴェルレーム”が誰のことかと思えば、ポール・ヴェルレーヌのことなのである。扉や本文は“ヴェルレーヌ”なので、函や表紙の“ヴェルレーム”はやはり誤植なのでは…。
と、これでぴったり千円!定点観測をしなければならぬお店が、また新たに出現してしまった。そう確信して、本を詰めた袋を抱えて駅へスタコラ。
せっかくなので小田原まで出て、コインロッカーに本を預けて「高野書店」(2010/03/13参照)。郷土色が増大した小さな店内を一周し、夢工房「トーマス栗原/服部博」を700円で購入する。続いて「お壕端古書店」(2009/05/03参照)にも足を延ばすが、電光掲示板はキラキラしているのにシャッターダウン…最近何だか入れていないので非常に残念。その憂さを晴らすために『守谷製パン店』に急行して甘食を買おうとするが、まだ午後二時なのにもう売り切れ。悄然として、代わりにおはぎのような形状のピーナッツとレーズンのクッキーを買うことにする。帰りの電車でむしゃぶりついてみると、ザクザクポロポロで、これがちゃんと美味しいのであった。


実は私も今日小田原にいたのです!家内の実家に来たついでに、お堀端古書店に寄りました。時間は14時半頃でしたでしょうか?やはりシャッターが閉まっていたので悄然とし、地下街の猫企画に立ち寄り、2冊ばかり本を購入しました。
鴨宮にそんな素晴らしい古本屋ができたなんて知りませんでした。明日はやってないでしょうか?連休中だからやっているかも…。と、淡い期待がしますので、一応探索に行ってみます。
楽々堂、行って来ました。
奥のコーナー、本がみんな茶色で凄かったですね。私の好きな探偵小説がなかったのは残念でしたが、それでも大正5年発行の博文館『平家詩史』や昭和26年発行の『平家物語』を見付けたので買って来ました。
小田原に来たら、また寄りたいと思います。
ちなみに、お濠端古書店さんは、今日も閉まっていました…。平日のみの営業なんでしょうか…。
ブログに載せていただきありがとうございました。
当店は年中無休で営業しております。
オープン時間は10時くらいから18時くらいまでと、ゆる〜く営業しております。
また、大雨、強風の日は休業いたします。ドアがないもので・・・
お陰様で棚ががらがらになりましたので、補充しました。
是非また、ご来店くださいませ。