机の前に座り続け色々煎じ詰めていたら、作業に飽きが来てしまい、我慢出来ずに外出。結局即座に昨日偶然移転を知った「二の橋書店」に駆け付けることにする。八月らしからぬ曇り空の下、混ざる白石が光を帯びるアスファルトの上を滑り、南口ロータリーから大通りへ。東に向かうと、閉塞感のある巨大で黄色の『イトーヨーカ堂』が現れる。その向かいに、テナント募集中の旧店舗と、お洒落シックな新店舗が、冗談のように隣り合っていた。庇の下には西洋的に瀟洒な雰囲気の扉と縦長窓。入口横には存在感ある縦書き看板文字。窓下には小棚やプラケースが集まり、三冊100均文庫・100均単行本&雑誌を並べている。大きなガラスの嵌った木製扉を引き開け、小さな店内に上がり込むと、迫り来るのは本棚と珈琲の良い薫り。そして、まるでロッジのような内装である。左壁は本棚、その前にナナメに置かれた背中合わせの棚が一本。入口右横から、細い棚・カウンター平台・壁棚と続き、途中から奥はカウンター式のカフェ…というよりは懐かしい山小屋風喫茶店となっている。すでに三人の女性客が珈琲を楽しんでおり、一段低くなったカウンターの内側には、ツバ広ハットを被った島田洋七風オヤジさんが、店主として、そしてマスターとして働いている。左壁は海外文学・古典文学・日本文学・戦争・近現代史・禅・仏教。向かいにはちくま文庫・食関連文庫・岩波文庫・中公文庫・講談社文芸文庫・新書が、背を上に見せる特殊な並び。この通路は奥がすぼまっているので、圧迫感あり。棚裏には時代劇文庫とミステリ文庫が並び、カウンター客の背中を見守っている。入口右横には自然関連が集まり、台の上には美術図録や作品集など。お客さんにぶつからぬよう気をつかい、カウンター台の向こう側へ入り込む。壁棚に美術・幻想文学・文明・古書数冊・辞書・山岳などが並んで行く。以前の広く深いお店から一変、硬質に小さく知識が結晶する空間に変貌。カフェ度の高さが少し古本心を惑わせるが、入ってすぐがとにかく古本屋部分なので、一安心である。値段はちょい安〜普通。ちくま文庫「怪奇探偵小説傑作選4 城昌幸集」を400円でカウンター越しに購入すると、「コーヒーいかがですか?」とお誘いを受けるが「また今度」と、ただ古本買いに終始して本を受け取る。本には集英社文庫創刊三年記念の、エッシャーのブックカバーを巻いていただく。丈夫な織布製で、年月を経て来た色合いが、なかなか古本的であるな…。「お店、以前は隣りでしたよね?」と聞くと、オヤジさんは照れたように帽子の下で顔をほころばせ「エヘへ。移転しました。またよろしくお願いします」と答えてくれた。
2015年08月30日
8/30神奈川・小田急相模原 移転開店!二の橋書店
机の前に座り続け色々煎じ詰めていたら、作業に飽きが来てしまい、我慢出来ずに外出。結局即座に昨日偶然移転を知った「二の橋書店」に駆け付けることにする。八月らしからぬ曇り空の下、混ざる白石が光を帯びるアスファルトの上を滑り、南口ロータリーから大通りへ。東に向かうと、閉塞感のある巨大で黄色の『イトーヨーカ堂』が現れる。その向かいに、テナント募集中の旧店舗と、お洒落シックな新店舗が、冗談のように隣り合っていた。庇の下には西洋的に瀟洒な雰囲気の扉と縦長窓。入口横には存在感ある縦書き看板文字。窓下には小棚やプラケースが集まり、三冊100均文庫・100均単行本&雑誌を並べている。大きなガラスの嵌った木製扉を引き開け、小さな店内に上がり込むと、迫り来るのは本棚と珈琲の良い薫り。そして、まるでロッジのような内装である。左壁は本棚、その前にナナメに置かれた背中合わせの棚が一本。入口右横から、細い棚・カウンター平台・壁棚と続き、途中から奥はカウンター式のカフェ…というよりは懐かしい山小屋風喫茶店となっている。すでに三人の女性客が珈琲を楽しんでおり、一段低くなったカウンターの内側には、ツバ広ハットを被った島田洋七風オヤジさんが、店主として、そしてマスターとして働いている。左壁は海外文学・古典文学・日本文学・戦争・近現代史・禅・仏教。向かいにはちくま文庫・食関連文庫・岩波文庫・中公文庫・講談社文芸文庫・新書が、背を上に見せる特殊な並び。この通路は奥がすぼまっているので、圧迫感あり。棚裏には時代劇文庫とミステリ文庫が並び、カウンター客の背中を見守っている。入口右横には自然関連が集まり、台の上には美術図録や作品集など。お客さんにぶつからぬよう気をつかい、カウンター台の向こう側へ入り込む。壁棚に美術・幻想文学・文明・古書数冊・辞書・山岳などが並んで行く。以前の広く深いお店から一変、硬質に小さく知識が結晶する空間に変貌。カフェ度の高さが少し古本心を惑わせるが、入ってすぐがとにかく古本屋部分なので、一安心である。値段はちょい安〜普通。ちくま文庫「怪奇探偵小説傑作選4 城昌幸集」を400円でカウンター越しに購入すると、「コーヒーいかがですか?」とお誘いを受けるが「また今度」と、ただ古本買いに終始して本を受け取る。本には集英社文庫創刊三年記念の、エッシャーのブックカバーを巻いていただく。丈夫な織布製で、年月を経て来た色合いが、なかなか古本的であるな…。「お店、以前は隣りでしたよね?」と聞くと、オヤジさんは照れたように帽子の下で顔をほころばせ「エヘへ。移転しました。またよろしくお願いします」と答えてくれた。
この記事へのコメント
今回激しく気になった二か所: @「島田洋七風」 ➁「カフェ度の高さが少し古本心を惑わせる。」→対策:@片岡鶴太郎風の濃い眉毛を少しカットする Aカフェ度を低くしてアルコール度を高くする。 よし、これで古ツア対策は万全だ。いつでもかかって来い!でもな、古い探偵小説が皆無に近い俺の書棚。どうしよう〜?
Posted by 片岡鶴太郎もどき at 2015年08月31日 17:59
では私も変装に工夫を凝らし、気付かれぬように本を買って帰りましょう。
Posted by 古ツア at 2015年09月01日 19:28
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