2016年04月08日

4/8ラベルで出会う未知の古本屋さん

昨日の初日に行くつもりだったのだが、強い雨に怖じ気づいて断念。そこですっかり雨の上がった二日目に、ダイヤの乱れた西武線で北西上し、「小江戸川越 ペペ古本まつり」(2015/11/19参照)に駆け付ける。午前十時を過ぎたばかりなのに、ペペ広場に並ぶ古本テントには、すでにかなりの人が群がっている。よしやるぞ!と、右側からテントの下の古本群を、上に下にぐるり360度に眺め回しながら、奥へ進んで行く。今回のお気に入りは、ワゴンの上に棚を置かず、平面的に本を広げた「ねこや」である。古めの絵本やビジュアルムック・妙な単行本に目を惹き付けられる。おっ、「血と薔薇」の2号3号が各1000円か…。そんな風に楽しみながらも、意外に素早く三十分ほどですべてを見て回る。講談社の絵本ゴールド版「セロひきのゴーシュ」新潮文庫「帽子蒐集狂殺人事件/ディクスン・カー」秋元文庫「冒険推理 ビーナスの首/菅原有一」春陽堂「法醫學教室/正木不如丘」(函ナシ)角川文庫「剃刀日記/石川桂郎」を計1620円で購入する。市は4/18(月)まで。

「剃刀日記」はすでに創元文庫版を持っているのだが、100円と安かったので買うことにした。だがあえて買った理由は他にもある。それは二枚の、古い古書店ラベルが貼り付いたままだったからである。一枚は表見返しの三宿「江口書店」(2010/03/29参照)。もう一枚は最終ページの「押鐘書店」なる、見たことも聞いたことも無いお店のもの。住所は三軒茶屋になっているので、古い古本屋地図帳で調べてみると、『三軒茶屋交差点』南寄りの246沿いに、「古書オシカネ」というお店があるのを発見した。恐らくこれが同店であろう。取扱分野は『学術書・文学・資料・諸雑誌』とある。「江口書店」と「古書オシカネ」で売られていたということは、この本は長らく三軒茶屋の住人に買われ、三軒茶屋で売られ、その周辺を彷徨っていたのではないだろうか。それが今、埼玉で買われて(浦和「利根川書店」(2010/08/07参照)ワゴンより購入)、東京に帰還。いずれまた、まるで故郷に戻すかのように、三茶の何処かに売りに行こうか…。

そして古書店ラベルと言えばもうひとつ。相変わらず性懲りもなく、日々「ヤフオク」内も彷徨っているのだが(2015/11/10参照。それにしても最近落とせないことが多くなった気が…)、最近落札した本にも見慣れぬ古書店ラベルが貼り付いたままであった。本は日曜世界社「賀川豊彦童話集 馬の天國」(昭和八年初版。背に虫食い跡があるが元パラ付き。これはラッキーなことにライバルが誰も現れず、無事に1000円で落札)である。後見返しの元パラ巻込み部分に、正方形に近い緑のラベルがうっすら隠れている。パラフィンを優しく捲ると、店名は「ミツビシ」。コピーは『學生諸君の店』とあり、場所は『京都同志社前』と書かれている。同志社前ということは、『烏丸通』沿いの「澤田書店」(2015/12/25参照)近くにあったのだろう。だが、こちらはいくら調べてみても、何の情報も浮かび上がらない。同じ京都の「そろばんや」(2016/03/30参照)は、あんなにも簡単にたくさんの情報が掴めたというのに。相当に古いお店で、遥か昔に商売を辞めてしまったからだろうか。よし、次京都に行った時に、「善行堂」さん(2012/01/16参照)に質問してみよう。

それにしても、本をまだ読み切らずに、小さな小さな古本遺跡のような三枚の古書店ラベルだけで、これだけ楽しめるのだ。もう本の元は取ったようなもだが、さらにいったいどんな店構えで、棚造りや店主まで妄想し始めると、なんだかいてもたってもいられなくなってくる。……ちょっと散歩がてらフラフラ足を延ばし、古本屋さんに古本でも見に行くとするか…。
mitsubishi&oshigane.jpg
posted by tokusan at 14:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 古本屋遺跡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック