2016年05月11日

5/11さよなら閑古堂半額セール

鶴見の「閑古堂」さん(2009/04/05参照)から久しぶりに連絡が来たと思ったら、何と五月二十六日にお店を畳んでしまうという。ついては半額セールを始めるので、ぜひ一度ご来店下さいとのメールなのであった。あぁあぁ!ちょっと怪しくくだけた鶴見の東口で大衆文化を支え続けた古本屋さんが閉店とは!とまずは大いに嘆きまくるが、実はそのメールには、凄まじい驚くべき写真が添付されていた。うわわわわっ!ななな、なんだこれはっ?それは、この一月にお店の看板が、無惨にも外壁と共に落下している写真であった。
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※閑古堂撮影の衝撃の古本屋事故写真。大きなプラ看板が外壁もろとも…。現在夜間は店頭が真っ暗になってしまうので、工事現場で使うような投光器を煌煌と輝かせているそうである…。
あまりにも不意打ちに突然に、地震のような大音響と共に、落下してしまったとのこと。幸い怪我人はいなかったのだが、この看板落下は事故扱いとなり、警察・消防車・レスキュー隊・救急車も駆け付ける大騒ぎに。写真を見れば分かる通り、完全にお店の入口が塞がれてしまっている。そこでレスキュー隊の出動となり、店主の鈴木氏は救出されるという形になり、何処も怪我していないのだが、救急車に収容されてしまったのである。…この事故がきっかけのひとつとなり、店舗を閉める決意を固めて行ったらしいのだが…。

京急鶴見駅の東側に出て、雑居ビルの裏通りをたどると、すっかり化粧直しされた「閑古堂」前。
kankodo_genzai.jpg
ずいぶん印象が変わったことを感じつつ、雑然とした店頭を通過して店内に入り、鈴木氏に挨拶する。本を見る前にしばらくお話しし、この地で二十三年続いたお店についての万感の思いを聞かせていただく。だが、長年相棒だったお店と別れるのは寂しいが、逆にこれからは、店舗に縛られない生活を楽しみにしているとのこと(今後の古本屋としての活動は即売展とネット販売が中心)。何より大好きな古本屋巡りを再開できるという意気込みは、まるでウブな少年のように血気盛んなものであった…これはウカウカしていられない…。閉店セールは明日十二日からなのだが、ご好意で特別に前倒しでセール適用していただくことになり、店内をジロジロウロウロ。河出文庫「かぶりつき人生/田中小実昌」角川文庫「人民は弱し 官吏は強し/星新一」池田書店「盆栽入門/加藤照吉」潮出版社「黒鳥の旅もしくは幻想庭園/中井英夫」芸術生活社「芸術生活'74 8月号 さしえの黄金時代」を計700円で購入する。最盛期は十二店のお店が鶴見にはあったそうだが、「閑古堂」の閉店後は、西口の「ブックオフ」と「西田書店」(2009/04/05参照)の二店だけになってしまう。なんという寂しい状況だろうか。その辺りの裏道に、ひっそりと知られざる大衆店が、潜んでいたりしないものだろうか…。

機会があれば閉店までにまた来ようと思いつつ、大森で途中下車して「松村書店」(2009/09/25参照)にたどり着き、壁棚に挟まれた通路だけの小さなお店に心癒され、角川文庫「人外魔境/小栗虫太郎」ゆまに書房 天人社復刻版「現代映画藝術論/岩崎昶・武田忠哉・飯島正・袋一平」を計700円で購入する。
posted by tokusan at 18:36| Comment(2) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
閑古堂です。先日は、お久しぶりにお会いできて良かったです。

"今月25日で店閉めます"というとお客様の反応は様々です。
一番多いのは
「え?やめてどこか移転するんですか?」という声。


「閉店って、、こんな早い時間にもう閉めるんだ、朝は何時に
開けるの?」
と人の話をちゃんと聞いていないタイプから

「へえ、店舗閉じても古本ってネットで売れるんだ」
と、これは可なりご年配のお客様。

「そうですか、寂しいなあ」
「オアシスがなくなっちゃう」
「いやあ今こういう業界はキビシイカラネ」
「これから困った」など、ロンリーな人々。

と、思うと店の前を通ったサラリーマンが
「へえ、こんな所に古本屋あったの知らなかった」
と、23年経って閉店間際に気がつくなよ、おいw
Posted by 閑古堂 at 2016年05月12日 19:02
こちらこそありがとうございました。お店ならではのお客様の声たちは、読んでいてグッとくるものがありますね。閉店までの二週間を、どうか無事に駆け抜けてください。果たして次は一体何処でお会い出来るのでしょうか。その瞬間も楽しみにしております!
Posted by 古ツア at 2016年05月13日 14:41
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