先日の苦汁をなめまくった「ヤミ市一箱古本市」(2016/09/17参照)では、「雲雀洞」さん(2016/07/22参照)が、せっせと本を売りつつも神奈川古書組合員として活動しており、私も青くなっていたところに、一枚のチラシを渡されていた。それは十月の古書会館(2011/09/19参照)の古本まつりで、初の試みに近い200均本販売を行うというものであった。神奈川にちょっとした新たな動きが!と喜びつつ、本日土砂降りの雨が上がったのを見極めて、家を傘なしで飛び出す。深い地下から上がって、『国道1号』から裏通りの『反町公園』沿いに出ると、公園の桜並木が、秋らしく黄色に色づき始めていた。いつも通り薄暗い会館一階のガレージには、大きな平台が二重に設えられ、そこに200均本が、背を上に見せてズラズラと並べられていた。遠目に左奥の帳場にいた「文雅新泉堂」さんと会釈を交わし、「雲雀洞」さんにも発見され言葉を交わす。肝心の200均群は、古い新書サイズ本が充実しており、さらにオカルト・横浜・歴史・文庫&古い文庫・絶版コミック・民俗学を目立たせながら、なかなかの嬉しい質の高さを見せている。何だかライバルも少ないし、これはいいぞ!と平台前でゆっくり蟹移動しながら、好みの本を吟味し続ける。するとたちまち腕の中には七冊の本が抱かれることになった。満足して平台ゾーンを通過して奥に移ると、縦に並ぶ四本の平台付き通路棚は、200均ではない通常値の古本まつりゾーン。そこでも一冊を手にして、帳場にて三人掛かりで精算していただく。大阪屋號書店「東海道中膝栗毛論考/三田村玄龍編」(三田村鳶魚を中心に、八人ほどのメンバーで「東海道中膝栗毛」について座談会風に議論を重ねる妙な本)学研高校生文庫「ステート・フェア/フィリップ・D・ストング作 常磐新平・文」芸文社アルファブックス「あり得ない話がある話/乾信一郎」自費出版「富士塚探訪/福井光治」(八十歳過ぎの老人が、突然火のついたように東京と神奈川の富士塚をフィールドワークしまくる、執念の三年間の記録をまとめたもの)FERNAND HAZAN「DADA 1915-1923」大日本雄辯會講談社「われ等若し戦はば/平田晋策」(函ナシだが、200円でなかなかの美本。そして、前の見返しには伝説のお店『本郷白山上 南天堂書房』のラベルがっ!だから、どひゃっほうと言わせてください!)宝石社「宝石臨時増刊 昭和36年度新人25人集」(蒼社廉三「屍衛兵」小林泰彦「夜はつぶやく」西村京太郎「黒の記憶」広瀬正「殺そうとした」などが目を惹くが、一番のトピックは灰谷健次郎「神々の悪事」…推理小説、書いてたんだ。急ぎ読み進めてみると、故郷神戸を舞台にした、ジメドロした家庭内事件を描いたものであった)を計1700円で購入する。なんだか反町で良質な安売台を見られたのは、新鮮な体験だったので、どうぞこれからもちょいちょいこの企画を実行して下さい。喜んで買いに来ます!この市は明日10/9も開催される。
かなり嬉しい南天堂ラベル。噫、松岡虎王麿!

