2017年01月25日

1/25色々お知らせと、あるひとつの決意

今日は仕事で様々な所を駆けずり回っていたので、悔しいことに古本屋さんに行けず終い…。そこで代わりと言ってはなんですが、これからの活動予定を少々お知らせいたします。

まずは近いところで1/27(金)に、「古書現世」店主であり、本を触媒としてつながる組織『わめぞ(早稲田・目白・雑司が谷』の首領である向井透史とトークいたします。神保町の「ブックカフェ二十世紀」で定期的に開催されるトークイベント『古本屋的!』の一環ですが、私は主に聞き役を務め、向井氏が何故あんなにイベントを行うのか?あの凄まじい人脈とブッキング力の秘密は何か?古本屋バブル時代はそんなにすごかったのか?などなど、根掘り葉掘り聞きまくるつもりです。お店ではいつも楽しく長話させてもらってますが、向井氏と公の場で話すのは初めて。何処まで深く切り込めるか、大いに楽しみなのです!恐らく当日直接会場に来ていただいても大丈夫なので、お時間あれば是非ともお越しください!

連続講座 古本屋的!! 第五回「店から街へー広げる古本屋」
■向井透史(古書現世)×小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)
■1月27日(金)
■ブックカフェ二十世紀(@ワンダー2階) 東京都千代田区神田神保町2-5-4
■19:00〜20:30
■会費:1,500円(1ドリンク付) 懇親会1,000円(軽飲食20:30〜21:30 ※自由参加です)
■予約申込はブックカフェ二十世紀まで、メール(jimbo20seiki@gmail.com)か電話(03-5213-4853)にてお願い致します。お名前と参加人数をお知らせください。詳細はブックカフェ二十世紀サイト「EVENT」よりご確認いただけます。→http://jimbo20seiki.wix.com/jimbocho20c
「早稲田青空古本祭、外市、月の湯古本まつり、みちくさ市、LOFT9 BOOK FES. などなど、あれこれやってきた実感について話しますんでお願いいたします」とは向井氏の言。普段は早稲田に思いっきり腰を据え、出不精の向井氏を神保町で見るのもレアな機会ですので、私からも何とぞよろしくお願いいたします!

続いて1/29(日)に、本日25日にリニューアルオープンした西荻窪「音羽館」を自分なりに祝うために、お店で終日バイトさせていただきます!恐らく広瀬氏に鞭でピシンピシンしばかれながら労働していますので、みなさま新しく船出したお店と古本を楽しむとともに、哀れな私を冷やかしに来て下さい!あっ、良く考えれば、これで私は阿佐ヶ谷「古書コンコ堂」や三鷹「水中書店」の後輩となるわけか…。

名付けて「勝手に古本屋ツアー・イン・音羽館!」
■1/29(日)12:00〜23:00(予定)
■西荻窪「音羽館」東京都杉並区西荻北3丁目13−7 ベルハイム西荻窪 1F

そしてさらに、昨年十二月から続いている大阪・梅田の「梅田蔦屋書店」での『古ツアお蔵出しフェア』は、未だに奇跡的に継続中です!そろそろ良い本からポロポロ売れ始めていますが、まだまだまだまだ相場より安めの良書や変な本がたくさん揃っております。古書コンシェルジェが、停滞せぬよう棚に風を吹かせていますので、引き続きよろしくお願いいたします!

『古本屋ツアー・イン・ジャパン 小山力也のお蔵出しフェア』
■ルクア イーレ九階「梅田蔦屋書店」内カフェ『4thラウンジ』壁面

そして最後に、あるひとつの決意をお知らせします。大阪だけで『お蔵出しフェア』を行っていては、日頃お世話になりまくっている東京に申し訳ないので、二月の終り辺りに、超絶的な古本お蔵出しフェアを開こうと考えております。これは、自分自身への挑戦であり、また古本で埋まりつつある住居を、再び人間の住み易い空間に少しでも戻すための、決意なのであります。どこまで掘り起こせるか、どこまで値付出来るか、何処まで運び出せるか…すべては私の努力如何となるでありましょう。理想的には、掘れるだけ掘り出して、なるべく安値で販売しようと思っていますが、果たしてこの一月余で、何処まで出来るかが鍵…嗚呼!揺るがないでくれ、俺の決意!怠けないでくれ、本の準備!詳細は決まり次第お知らせいたします。そして、準備や古本発掘の様子は、当ブログでもお伝えしていくつもりである。…とこういう風に言ってしまえば、もうやるしかないので、粉骨砕身突き進みます!

閑話休題。お知らせだけでは味気ないので、先日買った古本「藝術寫真 作品と作法」(2017/01/20参照)の余話をひとつふたつ。伝説の写真家・安井仲治の写真技術論考掲載を大いに喜んでいたのだが、良く見るとちゃんと安井の写真も掲載されていた。しかも大胆な自画像が!その写真を使い、当時の最先端に近い加工技術を伝えているのである。これは、嬉しさ倍増である。
yasui_nakaji2.jpg
もうひとつは久野久という作家について。目次に有名無名の作家の名が、ズラズラと羅列されいてるのだが、この名だけが妙に心に引っ掛かった。記憶を必死に探ったり、ネットで調べてみると、以前、日本の昭和初期の新興&前衛作家展のカタログで、この人の作品を見ていたことを思い出した。タイトルは確か『イルフ逃亡』となっており、腰まである草原の真ん中で、外に向かって円陣を組んだ背広姿の男たちが、四方に前傾して走り始める瞬間を捉えた、不思議で幻想的な味わいを持つモノクロ写真である。そのカタログを持っているはずなので必死に探したが、残念ながら見つからない…フェアのために掘り出して行けば、いずれ見つかるかも…。確か作家データは詳細不明で、ネットで調べても個人的な情報はほとんど浮かび上がって来ない。その代わりに、彼が所属していた九州の写真倶楽部は『ソシエテ・イルフ』ということが判明する。この倶楽部の結成は1939年。「藝術寫真 作品と作法」は1937年発行で、結成以前のものである。だからまだ尖る前なのか、写真に前衛的なところはなく、夜の家族団らん晩ご飯風景を写したほんわかした作品に仕上がっている。あの、まるでルネ・クレール監督の、シュルレアリストが大勢出演する実験映画「幕間」のような写真を期待していただけに、大いにがっかりしてしまう。だが、最後に掲載された『制作データ及び解説』を読むと、『展覧会用作品としてかねて考へて居た晩餐二部作の内の一枚である。小市民的な暖かい気分の晩餐と、シヤンデリア輝く豪華な然し冷たい上流家庭の晩餐とを以て二部作となすのであるが〜』などとあるではないか。おぉ!何だかやはり前衛が萌芽していたのではないだろうか!こうなると俄然その二部作で見たくなってしまう。ちなみにこの写真は、四晩通い詰め、ようやく撮れた一枚とのこと。背景は久野自身が手を入れているらしく、良く見ると、確かにこの日本間には似合わぬ、妙な写真や物体が、写り込んでいる。
wagaya.jpg
ああやっぱり、こんな風に昭和初期とダイレクトにつながれる古本は、素敵だな。まるで何時でも何処でも乗り込める、精神的タイムマシンじゃないか。
posted by tokusan at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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