2017年02月18日

2/18粛々と古本市の準備を進め、家に戻って佐藤さとるを弔う。

日々、身体も心も、2/25・26に開催する個人古本市のために追い詰められて行く。昨日は夜に仕事が終わった後に、古本市を後援していただく「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏に、第一弾の古本山を運搬しに来てもらう。文庫はどうにか運び出せ、二往復目の単行本山を台車の上に形作り、エレベーターに載せて階下へ。だが、箱から外に出ようとした時に、単行本の結束が無様に次々と緩んでしまい、入口付近で古本雪崩を巻き起こしてしまう。すべては私の結束が緩いために起こるべくして起きてしまった、情けない事態であった…。このままでは誰もエレベーターに乗れなくなってしまうので、急いで本を退かし、小野氏が本束の再生に猛スピードで勤しむ…本当に申し訳ないっす…。どうにか車に運び込んだ後、西荻までの移動間に、小野氏から古本結束の大事さを、切々と説諭される。私は本を簡単に一文字に縛り、少し持ち運ぶことしか想定していなかった。だが、古本束の積上げに加え、台車移動や車での運搬を経由するならば、移動距離や振動での緩みを計算に入れなければならないのである。おぉ、そうこうしているうちに、後に積み込んだ私の結束部分は、早速緩みつつあるのだった…。
kuzure.jpg
写真はマンションロビーにて、臨時結束作業中の小野氏である。…本当にすみません…。

そして本日は、会場となる西荻窪『銀盛会館』にお昼前から独り閉じこもり、運び込んだ古本の値付を、ただひたすらマシンとなって継続する。100均・300均・500均に分けた本に、それぞれの値札をペタペタ黙々と貼付け続けるのである。やはり古本屋さんは、商品をただひたすらにどんな時も、作り続ける職業であるな…。そんなことをボヤ〜ッと、値札貼り付けハイに陥りながら思い出し、午後六時までに三分の二を片付ける。次回は来週金曜に再び会館に閉じこもり、新しく運び込んだ本と共に値付を再開し、会場の設営までどうにか漕ぎ着ける予定である。というわけでみなさま、2/25・26は西荻窪で古本とともに心底お待ちしております。さらにたくさんの人々に来ていただけるようみなさまのお力も借り、情報拡散もお願いする次第であります。

★人間としての住居を取り戻すための「古本屋ツアー・イン・ジャパンの大放出古本市」2DAYS!
■2/25(土)・26(日)
■両日共AM11:00〜PM6:00
■西荻窪「銀盛会館一階」(JR西荻窪駅南口徒歩五分 杉並区西荻南2-18-4)
■後援「盛林堂書房」
■古本市のお問い合わせは盛林堂書房 seirindou_syobou-1949@yahoo.co.jp 03-3333-6582

…ふぅ、疲れた。そんな息が詰まるほど古本と対峙した本日のご褒美は、先日手に入れた背の消失した「地球盗難」(2017/02/13参照)の、健康を取り戻した姿である!値付作業の始まる前に、小野氏に危うくすべてのページが離ればなれになる寸前の「地球盗難」を手渡し、普通に読める程度の回復を望んだ修復をお願いしておいたのである。ところが、およそ四時間後の手術後の姿は、予想を遥かに超えた出来映えであった!さすがに糸かがりをするほど手間をかけるわけには行かなかったので、まずは背をボンドで固めた後、本をギュギュッと金槌等で圧縮し、無線綴じの要領で本としての形をまずは取り戻す。その後、お店にあった同じラヂオ科学社「地球盗難」の背をカラーコピーし、紙板でさらに背を補強してから、その上にコピー背を移植し、無事手術完了と相成ったのである。このビジュアルがフランケン的科学小説集……無事に読める!読めるぞ!本を開いても大丈夫だ!これで思う存分昭和十二年の風を、浴びることが出来るのだ!と喜んだ後に、早く読みたい気持ちを抑えながら値札貼りに邁進していると、気づかぬうちに「地球盗難」に値札を貼付けてしまいそうになる…危ない危ない。
chikyu_tounan_ope.jpg

家に帰った後は、自主的な弔いをひとつ。今日の『朝日新聞』朝刊には、悲しい悲しい敬愛する佐藤さとるの訃報が掲載されており、大変にショックを受けてしまう。すでに今月九日に、八十八歳で亡くなられていたとのこと。とにかく私にとっては、昔住んでいた横須賀の“谷戸”を原風景として作品に生かした『コロボックルシリーズ』と「わんぱく天国」が、児童文学の忘れ得ぬ金字塔として輝いているのだ。悲しみに暮れながら、家にあった児童文学本を掻き集め、自主的に敬愛する作家を弔う。佐藤暁名義の本たちは特別な宝物であるが、コロボックルシリーズが『冒険コロボックル』としてアニメ化された時の帯が付いた「だれも知らない小さな国」(昭和四十八年の十四刷で、絵は村上勉)も即物的だが、とても嬉しい本なのである。『だれもの心の中に住む愛らしいコロボックルたち!!』『いま、日本中のテレビで大評判の「冒険コロボックル」その香り高い原作です!!』『土曜日の夜の人気者「冒険コロボックル」の主人公たち』『土曜のテレビで大人気!! 「冒険コロボックル」の名原作』などなどの惹句が、アニメキャラとともに踊っている。箱周りには、合計七つの『コロボックル』という言葉が散りばめられた事態に…とにかく佐藤さとる先生、素晴らしい物語をありがとうございました。私は多分老人になっても、「だれも知らない小さな国」と「わんぱく天国」を愛で続けると思います。
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posted by tokusan at 21:47| Comment(4) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
農家の実兄から軽トラ借りて爆買いしようかと思案中。近くにコインパーク有りますか。
Posted by リオブラボー at 2017年02月18日 22:15
よ、よろしくお願いいたしますっ!
Posted by 古ツア at 2017年02月19日 23:59
ご無沙汰です。
人間としての住居を取り戻すための…ですか。どんな家に住んでおられるのやら。

佐藤さとるさんの訃報、私もショックでした。「うみべのえほんやツバメ号」さんで佐藤さとる企画展をやっていて11日にお邪魔したのですが、その時は既に亡くなられていたんです。翌週末、先生を忍ぶというか、感謝の念を込めて自宅裏山の塚山公園を散歩してきました。氏の作品のようにすがすがしい冬晴れの日。遠く東京湾も見渡せて、先生もこの景色を見に来てるんじゃないかという気がしましたね。
Posted by papayoyo at 2017年02月27日 21:21
papayoyo様。「うみべのえほんやツバメ号」さんで、そんな素晴らしい展示が!あっ、もう終わっちゃってますね。残念無念。こうなったら私もいずれ、安針塚を歩いて、せいたかさんに会いに行きたいと思います。
Posted by 古ツア at 2017年02月28日 21:48
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