2017年03月10日

3/10天金と粘菌!

色々あって夕暮れ時に、阿佐ヶ谷と荻窪の間に流れ着く。陽が落ちるとともに、月の光が輝きを増すのを見上げながら、家とは逆方向の荻窪方面に寄ってしまい、「ささま書店」(2008/08/23参照)に古本を求める。
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昼間とは打って変わった、強く冷たい風に嬲られながら、百均棚から二冊、三百均棚から一冊。朝日新聞社「やさしさを教えてほしい/谷川俊太郎」講談社「日本の作家60人 太鼓判!のお取り寄せ/小説現代編集部編」岡書院「南方随筆/南方熊楠」を計525円で購入する。

本日の驚きの収穫は「南方随筆」である。大正十五年刊のオリジナル版で、蔵書印アリ&函補修アリなのだが、天金は美しく輝き、口絵写真に南方と写る、大正八年高野山への粘菌採集同行者である、小畔四郎の献呈署名アリ。ちゃんと柳田國男の、巻末の中山四郎による『私の知っている南方熊楠氏』への『事實に反し居り候』チラシも挟まっている!嗚呼、こんな風に憧れの博覧強記の天才奇人・南方熊楠氏に、本を触媒として近付ける日が来るなんて!などと喜びつつ、さらに後の見返しを見ると、薄紙に覆われた古書店ラベルがあるのに気付く、ペリペリペリペリ懸命に丁寧に剥がしてみると、大岡山工大前(つまり今の東京工業大学前)にあった「娯楽堂書店」と判明する。…学校の前にあるのに“娯楽堂”とは、良い度胸をしている素晴らしき古書店である。ちょっと手持ちの本で調べても何も分からない…いったいいつ頃のお店で、どんな本を得意としていたのだろうか…。とまぁこんな風に、一冊の本で色々楽しませてくれる「ささま書店」よ、今日も本当にありがとうございます!
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剥がしている途中の写真。まるで火山灰の中からポンペイの壁画が現れたように、次第に古書店名がっ!
posted by tokusan at 19:55| Comment(18) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「娯楽堂」とは、素晴らしい店名。自分で、店を始めるとき、この名が付けられるか、心の余裕を試されているような気がします。「娯楽」がこんなにステキな言葉だと、大岡山にあった古本屋から教えられました。かしこ。
Posted by 岡崎武志 at 2017年03月11日 03:16
岡崎様につられて、当方も。工大前ということは、昔の、目蒲線、で、大岡山。二つ考えられます。校門から、右手に向かって、50メートル行くと、ありました古本屋・・・、その名は・・・、忘却。しかし、校門からまっすぐ上っていくと、坂道。これをあがってしばらく行くと、娯楽雑誌専門の、また大衆文化の匂いのする、古書店。これが「娯楽堂」だったかもしれません。思い出せないが・・・、何かで調べたい。
Posted by 広島桜 at 2017年03月11日 20:06
岡崎武志様。この大学前の恐ろしき店名に即座に反応していただけるとは…やはり筋金入りの古本屋キチ……。うまく剥がせましたら、このラベル進呈いたします!
Posted by 古ツア at 2017年03月11日 20:43
広島桜様。工業大前に、古いお店で現存しているのは、「タヒラ書店」と「金華堂書店」です。いつの日か記憶を脳みその奥底から引きずり出し、どうか真相を解明して下さい。お願いします!
Posted by 古ツア at 2017年03月11日 20:46
ということで、その「娯楽堂」。キタセンジュ方向への商店街ではなくて、もう一つ線路側にもう一軒ありましたが、そこではないようです。ということは、やはり、その商店街の中の一軒。ならば、思っていたように、当方が、古本にのめりこんだ、「A書店」かもしれません。確証がないが、そこで手に入れた、数々の、カストリ雑誌。これはつきとめなければなりません。ということで、記憶をたどり、ありました・・・、何かに書いていたのを、そして、「A書店」と書いていました。・・・、ということで、まだ「A書店」がその「娯楽堂」であるのか、真相は不明です。何年か目に、書かれた2軒は訪れましたが、そこではないように思われます。
Posted by 広島桜 at 2017年03月12日 05:48
広島桜様。引きずり出してますね、記憶。記憶の何処を切っても古本屋さんが出てくる…なんと素晴らしい人生!どうかこれからもその勢いで!
Posted by 古ツア at 2017年03月12日 23:41
古ツア様、そうなんです、どの町にいっても、まず古本屋さんでした。その意味では、古ツア様の、貴重な古本廻り、すばらしです。キタセンジュではなく、キタセンゾク方向への、北商店街。ここにあったのは間違いないです。名前が思い出せないのが・・・、日本の古本屋さんから頼まれた文章に、A書店としか、書かなかったのは、そのためでした。いや・・・、思い出せません。どこに行っても、古本屋さんが起点となっていました。ということで、3月ははやナカビ。古本に奔走です。
Posted by 広島桜 at 2017年03月13日 20:59
広島桜様。人間ひょんなことから思い出すかもしれません。一年に一度、頑張って記憶の底を浚ってみて下さい!あ、もしかしたら買った本に、同様なラベルが残っているのかも…。
Posted by 古ツア at 2017年03月14日 18:54
古ツア様、考えることは同じ!そう思って、その時買った、○十年前の、たくさんのカストリ誌を探し出して見ました。記憶では、「榮」が表紙に押されているという思いはありました。その印は、当時の、有名作家、「岩崎榮」の所持からなるもので、残念ながら、ラベル印はありませんでした。もうひとつは、下4ケタの、電話番号の持ち主に電話することですが・・・、まだしていません。
Posted by 広島桜 at 2017年03月15日 17:21
広島桜様。おぉ、そんなことまで。おつかれさまです!これで手掛かりは、プツリと切れて、真相は闇の中…。だが何かの拍子に、ひょいと思い出すこともあると思いますので、その機会を気長に待つことにいたしましょう。
Posted by 古ツア at 2017年03月15日 19:10
古ツア様、一番いいのは、西村文生堂様に聞くのが一番早道かもしれません。そのあたりは、学生時代のテリトリで、しばしば、か毎日訪れていたので、その時代にあったかもしれません。古書展の目録で何か注文する時に、私が、あるいは、古ツア様がお会いになったとき、・・・、と思います。
Posted by 広島桜 at 2017年03月15日 20:49
広島桜様。機会があればぜひ!いや、でも私はない気が…。
Posted by 古ツア at 2017年03月16日 23:17
古ツア様、ある方法で(笑)、いいアイデアと思いますが・・・、試みています。その結果待ちの状態です。果たして、つきとめられるか、お待ちください。
Posted by 広島桜 at 2017年03月18日 05:16
広島桜様。吉報をお待ちしております。
Posted by 古ツア at 2017年03月18日 17:44
古ツア様、「工大前」ということになれば、地域は限定。つまり、線路沿いに、工大を見て、左手、少し坂道をおりたあたり。何軒かあった、現在の古本屋さんの並びにあったようです(聞いた方では、その名前が特定できず、まだ確証はありません)。ということで、位置はほぼ確定。記憶では、北口商店街という感じでしたが、勘違いでして、「工大前」にあった。
Posted by 広島桜 at 2017年03月21日 10:58
広島桜様。地道に真相に近づいて来ましたね。そうですか、「タヒラ堂」とかの並びでしょうか。同じような古い店構えであることが想像されます。
Posted by 古ツア at 2017年03月22日 18:47
古ツア様、その通りです。タイラ堂の、並びと思います。当時、2軒以上あったので、それらの一軒でしょうか、継続調査です。4月の、古本の展覧会も近いので、楽しみです。
Posted by 広島桜 at 2017年03月23日 07:55
広島桜様。「娯楽堂書店」の運命やいかに!?
Posted by 古ツア at 2017年03月23日 20:46
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